JP2008234931A - 発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】有機EL素子を含んだ発光装置で高い発光効率を達成可能とする。
【解決手段】本発明の発光装置は、上面発光型の発光装置であって、透明基板SUBと、その一方の主面と向き合った透明電極ANDと、電極ANDを間に挟んで基板SUBと向き合った光透過性反射電極CTDと、電極AND及びCTD間に介在した発光層EMTとを含んだ有機EL素子OLEDと、基板SUBの他方の主面と向き合った光散乱性反射層REFとを具備し、反射層REFを取り除き、発光層EMTが放出する波長λの光についての屈折率が基板SUBと等しい半球レンズを、その平坦面が基板SUBの他方の主面と向き合い且つ半球レンズが基板SUBと光学的に結合するように設置した場合に、素子OLEDが放出し且つ半球レンズを透過した波長λの光は、先の主面の法線に平行な方向に進行する光成分と比較して強度がより強く且つこの法線に対して斜めに進行する光成分を含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス(EL)素子を含んだ発光装置に関する。
有機EL素子は、特許文献1に記載されているように、照明装置及び表示装置などの様々な発光装置で使用されている。この発光装置には、消費電力及び寿命の観点から、発光効率の向上が望まれている。
特開2003−59642号公報
本発明の目的は、有機EL素子を含んだ発光装置で高い発光効率を達成可能とすることにある。
本発明の第1側面によると、透明基板と、前記透明基板の一方の主面と向き合った透明電極と、前記透明電極を間に挟んで前記透明基板と向き合った光透過性反射電極と、前記透明電極と前記光透過性反射電極との間に介在した発光層とを含んだ有機EL素子と、前記透明基板の他方の主面と向き合った光散乱性反射層とを具備し、前記光散乱性反射層を取り除き、前記発光層が放出する波長λの光についての屈折率が前記透明基板と等しい半球レンズを、その平坦面が前記透明基板の前記他方の主面と向き合い且つ前記半球レンズが前記透明基板と光学的に結合するように設置した場合に、前記有機EL素子が放出し且つ前記半球レンズを透過した前記波長λの光は、前記主面の法線に平行な方向に進行する光成分と比較して強度がより強く且つ前記主面の法線に対して斜めに進行する光成分を含んでいることを特徴とする上面発光型の発光装置が提供される。
本発明の第2側面によると、透明基板と、前記透明基板の一方の主面と向き合った透明電極と、前記透明電極を間に挟んで前記透明基板と向き合った光透過性反射電極と、前記透明電極と前記光透過性反射電極との間に介在した発光層とを含んだ有機EL素子と、前記透明基板の他方の主面と向き合った光散乱性反射層とを具備し、前記有機EL素子が放出する光の波長をλとし、前記透明基板の前記波長λについての屈折率をnSUBとし、前記発光層の厚さをdEMLとし、前記発光層の前記波長λについての屈折率をnEMLとし、前記発光層が前記光透過性反射電極へ向けて射出角θ0で放出した光が前記発光層を出射してから前記光透過性反射電極により反射されて前記発光層に入射するまでの光学距離をδSTE’とし、前記発光層が前記透明電極へ向けて前記射出角θ0で放出した光が前記発光層を出射してから前記透明電極により反射されて前記発光層に入射するまでの光学距離をδTE’とし、mを整数とした場合に、下記不等式(1)に示す関係を満足している少なくとも1つの光が、下記等式(2)に示す関係をさらに満足していることを特徴とする上面発光型の発光装置が提供される。
Figure 2008234931
本発明によると、有機EL素子を含んだ発光装置で高い発光効率を達成することが可能となる。
以下、本発明の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、同様又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の第1態様に係る発光装置を概略的に示す断面図である。
この発光装置は、透明基板SUBと有機EL素子OLEDと光散乱性反射層REFと光学結合層OCとを含んでいる。
透明基板SUBは、例えば、ガラス基板又は透明プラスチック基板である。透明基板SUBは、単層構造を有していてもよく、多層構造を有していてもよい。
有機EL素子OLEDは、透明基板SUBの一方の主面に支持されている。有機EL素子OLEDは、下部電極ANDと上部電極CTDと発光層EMLと正孔輸送層HTLと電子輸送層ETLとを含んでいる。
下部電極ANDは、透明基板SUBの一方の主面と向き合った透明電極である。下部電極ANDは、例えば陽極である。この場合、下部電極ANDの材料としては、例えば、インジウム錫酸化物(ITO)などの透明導電材料を使用することができる。
上部電極ANDは、下部電極ANDを間に挟んで透明基板SUBの一方の主面と向き合った光透過性反射電極である。上部電極ANDは、例えば陰極である。この場合、上部電極ANDとしては、例えば、マグネシウム銀合金など金属材料からなり且つ十分に薄い金属材料層を使用することができる。この金属材料層は、ITO層などの透明導電材料層で被覆してもよい。
発光層EMLは、下部電極ANDと上部電極CTDとの間に介在している。発光層EMLは、有機物からなる層であって、例えば、ホスト材料とドーパントとを含んだ混合物からなる。ホスト材料としては、例えば、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム(Alq3)を使用することができる。ドーパントとしては、例えば、クマリンを使用することができる。発光層EMLの材料としては、低分子材料の代わりに高分子材料を使用してもよい。
正孔輸送層HTLは、下部電極ANDと発光層EMTとの間に介在している。正孔輸送層HTLは有機物からなり、そのイオン化エネルギーは、典型的には、下部電極ANDの仕事関数と発光層EMTのイオン化エネルギーとの間にある。正孔輸送層HTLの材料としては、例えば、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(TPD)又はN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(1−ナフチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン(α−NPD)を使用することができる。
電子輸送層ETLは、発光層EMTと上部電極ANDとの間に介在している。電子輸送層ETLは例えば有機物からなり、その電子親和力は、典型的には、発光層EMTの電子親和力と上部電極ANDの仕事関数との間にある。電子輸送層ETLの材料としては、例えば、Alq3を使用することができる。
有機EL素子OLEDからは、正孔輸送層HTL及び電子輸送層ETLの一方又は双方を省略してもよい。また、有機EL素子OLEDは、正孔注入層、電子注入層及び正孔ブロッキング層などの他の層をさらに含んでいてもよい。
光散乱性反射層REFは、透明基板SUBを間に挟んで有機EL素子OLEDと向き合っている。本態様では、光散乱性反射層REFは、レリーフ層RLと金属材料層MLと平坦化層FLとを含んでいる。そして、光散乱性反射層REFは、基板SUB’に支持されている。
基板SUB’は、例えば、樹脂層又は金属材料層である。基板SUB’は、反射層REFを支持する役割を果たす。基板SUB’は、省略してもよい。
レリーフ層RLは、基板SUB’の一方の主面を被覆している。レリーフ層RLは、基板SUB’と透明基板SUBとの間に介在している。レリーフ層RLは、表面に凹凸構造が設けられた層である。レリーフ層RLは、典型的には樹脂からなる。レリーフ層RLは、樹脂と粒子とを含有した分散液を用いて形成することができる。或いは、レリーフ層RLは、凹凸構造が設けられた版を利用して形成してもよい。或いは、レリーフ層RLは、フォトリソグラフィを利用して形成してもよい。
金属材料層MLは、レリーフ層RLの凹凸構造が設けられた面を被覆している。金属材料層MLの表面は、レリーフ層RLに設けられたのと同様の凹凸構造を含んでおり、光散乱面としての役割を果たす。金属材料層MLは、銀及びアルミニウムなどの金属又は合金からなる。金属材料層MLは、例えば、蒸着法又はスパッタリング法により形成することができる。
平坦化層FLは、金属材料層MLを被覆している。平坦化層FLは、略平坦な表面を有している。平坦化層FLは、例えば、アクリル樹脂からなる。平坦化層FLは、例えば、溶液塗布法により形成することができる。平坦化層FLは、省略してもよい。
光学結合層OCは、透明基板SUBと光散乱性反射層REFとの間に介在している。光学結合層OCは、光散乱性反射層REFを透明基板SUBに貼り合わせている。
光学結合層OCは、透明基板SUBと比較して屈折率がより高い。波長が530nmの光についての光学結合層OCの屈折率と透明基板SUBの屈折率との差は、例えば0乃至0.2の範囲内にあり、典型的には0乃至0.1の範囲内にある。
光学結合層OCは、紫外線硬化接着剤やエポキシ系接着剤などの接着剤を用いて形成することができる。例えば、光散乱性反射層REFを透明基板SUB上に形成する場合は、光学結合層OCは省略することができる。
この発光装置は、発光層EMLが放出した光を上部電極CTD側から取り出す上面発光型の装置である。そして、この発光装置では、反射層として光散乱性反射層REFを使用している。
光散乱性反射層REFは、光の進行方向を変える光取り出し層としての役割を果たす。したがって、この発光装置は、内部に閉じ込められる光が少ない。
また、この発光装置では、光散乱性反射層REFを、有機EL素子OLEDと透明基板SUBとの間には設置していない。その代わりに、透明基板SUBの有機EL素子OLEDを形成した面の裏面側に光散乱性反射層REFを設置している。
この構成を採用した場合、光散乱性反射層REFに関する制約が少ない。例えば、厚い光散乱性反射層REFを使用することができる。それゆえ、金属材料層MLの表面に設ける凹凸構造の最大傾斜角を大きくすることができる。
したがって、この構成を採用すると、光散乱性反射層REFを、有機EL素子OLEDと透明基板SUBとの間には設置した場合と比較して、発光装置の内部に閉じ込められて吸収される光をより少なくすることができる。それゆえ、上述した構成を採用すると、高い発光効率を達成することが可能となる。
なお、凹凸構造を高い自由度で設計することができるので、例えば、発光装置が前方に放出する光の広がり角の制御が容易である。すなわち、指向性の制御が容易である。
また、この発光装置は、光散乱性反射層REFを取り除き、発光層EMLが放出する波長λの光についての屈折率が透明基板SUBと等しい半球レンズを、その平坦面が透明基板SUBの光散乱性反射層REFを設置していた主面と向き合い且つ半球レンズが透明基板SUBと光学的に結合するように設置した場合に、以下の特徴を示すように設計している。すなわち、この発光装置は、有機EL素子OLEDが放出し且つ半球レンズを透過した波長λの光が、透明基板SUBの主面の法線に平行な方向に進行する光成分と比較して強度がより強く且つ先の法線に対して角度θで斜めに進行する光成分を含むように設計している。典型的には、この発光装置は、最大強度を示す光成分の角度θmaxが、透明基板SUBから空気層へ向けて進行する波長λの光の臨界角θcよりも大きな角度θmaxで進行する光が最大強度を示すように設計する。
或いは、この発光装置は、下記不等式(1)に示す関係を満足している少なくとも1つの光が、下記等式(2)に示す関係をさらに満足するように設計する。なお、下記式(1)及び(2)において、λは有機EL素子OLEDが放出する光の波長を示し、nSUBは透明基板SUBの波長λについての屈折率を示し、dEMLは発光層EMLの厚さを示し、nEMLは発光層EMLの波長λについての屈折率を示し、δSTE’は発光層EMLが光透過性反射電極CTDへ向けて射出角θ0で放出した光が前記発光層を出射してから前記光透過性反射電極CTDにより反射されて発光層EMLに入射するまでの光学距離を示し、δTE’は発光層EMLが透明電極ANDへ向けて射出角θ0で放出した光が発光層EMLを出射してから透明電極ANDにより反射されて発光層EMLに入射するまでの光学距離を示し、mは整数を示している。
Figure 2008234931
この構成を採用した場合、より多くの光を光散乱性反射層REFに入射させることができる。したがって、より高い発光効率を達成することが可能となる。
図2は、図1に示す発光装置から光散乱性反射層を取り除き、その代わりに半球レンズを設置した様子を概略的に示す断面図である。
図2では、図1に示す発光装置から、基板SUB’と光散乱性反射層REFと光学結合層OCとを取り除いている。そして、半球レンズLSを、その平坦面が透明基板SUBの光散乱性反射層REFを設置していた面と向き合うように設置している。なお、半球レンズLSと透明基板SUBとの間には、それらが光学的に結合するように、すなわち、それらの間に空気層などが介在することに起因して全反射が生じるのを防止するために、光学結合層OCと同様の層を介在させてもよい。
図3は、図2に示す構造を用いて得られる光の進行方向と強度との関係の例を示すグラフである。図中、横軸は、有機EL素子OLEDが放出し且つ半球レンズLSを透過した波長λの光成分の進行方向が透明基板SUBの主面の法線に対して為す角度θを示している。また、縦軸は、先の法線に対して角度θを為して進行する光成分の強度を示している。
図3には、以下の構成を採用した場合に得られたデータを示している。透明基板SUBとしては、波長λが530nmの光についての屈折率nsubが1.51であるガラス基板を使用した。半球レンズLSの材質は、透明基板SUBと同様とした。透明電極ANDの材料としてはITOを使用し、光透過性反射電極CTDにはMgAg層とITO層との二層構造を採用した。発光層EMLの厚さは30nmとし、その波長λが530nmの光についての屈折率nEMLは1.81であった。
図3において、「例1」と表記したデータは、正孔輸送層HTLの厚さを180nmとした場合に得られたデータを示している。この構造を採用した場合、式(2)を満足する角度θ0は90°以上となり、内部で全反射されてしまう。この構造を採用した場合、下記式(3)を満足する角度θ0は62°であり、このときのmは16である。
また、「例2」と表記したデータは、正孔輸送層HTLの厚さを90nmとしたこと以外は「例1」と同様の構造を採用した場合に得られたデータを示している。この構造を採用した場合、式(2)を満足する角度θ0は57.5°であり、このときのmは13である。また、この構造を採用した場合、下記式(3)を満足する角度θ0は90°以上となる。
Figure 2008234931
なお、有機EL素子OLED内での繰り返し反射干渉により強め合う光のうち、有機EL素子OLEDが透明基板SUB側へ放出する光は、式(2)を満足する角度θ0で進行する。有機EL素子OLED内での繰り返し反射干渉により弱め合う光のうち、有機EL素子OLEDが透明基板SUB側へ放出する光は、式(3)を満足する角度θ0で進行する。
式(2)を満足する角度θ0が90°未満である場合、有機EL素子OLED内での繰り返し反射干渉により強め合う光を光散乱性反射層REFに入射させることができる。但し、上面発光型の表示装置には、典型的には、角度θ0が小さい場合に式(3)を満足する設計を採用する。そのため、角度θ0が小さい場合に式(2)を満足する設計を採用することは難しい。
式(2)を満足する角度θ0が透明基板SUBから空気層へ向けて進行する波長λの光の臨界角θcよりも大きければ、これと同時に、角度θ0が小さい場合に式(3)を満足する設計を採用することも容易である。そして、光散乱性反射層REFは光散乱性を有しているので、これに入射させる光の角度θ0は小さい必要はない。したがって、この構成を採用すると、高い発光効率を達成することが可能となる。
図3から明らかなように、式(2)を満足する角度θ0が臨界角θcよりも大きい場合、角度θ0が臨界角θcに近いほど、より多くの光を光散乱性反射層REFに入射させることができる。すなわち、より高い発光効率を達成することができる。したがって、典型的には、臨界角θcよりも大きな角度範囲内で式(2)を満足する最小角度θ0が臨界角θcよりも大きな角度範囲内で式(3)を満足する最小角度θ0よりも小さい設計を採用する。なお、最大強度を示す光成分の角度θmaxは、式(2)を満足する最小角度θ0とほぼ等しい。
図4は、図1に示す発光装置が前方に放出する全光束に光散乱性反射層の構造が及ぼす影響の例を示すグラフである。図中、横軸は、金属材料層MLの表面に設けた凸部の高さ又は凹部の深さを示している。また、横軸は、図1に示す発光装置が前方に放出する全光束を、金属材料層MLの表面に設けた凸部の高さがゼロである場合を基準に規格化して示している。
図4において、「例1」と表記したデータは、光散乱性反射層REF等を取り除かなかったこと以外は、図3において「例1」と表記したデータに関して説明したのと同様の構造を採用した場合に得られたデータを示している。また、「例2」と表記したデータは、光散乱性反射層REF等を取り除かなかったこと以外は、図3において「例2」と表記したデータに関して説明したのと同様の構造を採用した場合に得られたデータを示している。なお、何れの場合も、金属材料層MLの表面に設ける凸部のピッチは9μmとした。
図4に示すように、金属材料層MLの表面に設ける凸部の高さを大きくすると、発光効率はより高くなった。但し、高さの増加に応じた発光効率の上昇は、例1の構造を採用した場合は約1.1μmで飽和し、例2の構造を採用した場合は約1.8μmで飽和した。また、例2の構造を採用した場合、例1の構造を採用した場合と比較して、より高い発光効率を達成することができた。
次に、本発明の第2態様について説明する。
図5は、本発明の第2態様に係る発光装置を概略的に示す断面図である。
この発光装置は、光散乱性反射層REFに以下の構成を採用したこと以外は図1乃至図4を参照しながら説明した発光装置とほぼ同様である。すなわち、この発光装置では、光散乱性反射層REFは、透明樹脂TRと、この中に分散された透明粒子TPとを含んでいる。そして、この発光装置では、基板SUB’を省略している。
透明樹脂TRと透明粒子TPとは、屈折率が異なっている。波長が530nmの光についての透明樹脂TRと透明粒子TPとの屈折率の差の絶対値は、例えば0.1乃至1.3の範囲内にある。
透明樹脂TRとしては、例えば、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリカーボネート樹脂、又はノボラック樹脂)を使用することができる。透明粒子TPは、固体である。透明粒子TPの材料としては、例えば、酸化チタン及び酸化ジルコニウムなどの無機材料、架橋ポリメタクリル酸メチル及び架橋ポリスチレンなどの有機材料、又はそれらの混合物を使用することができる。
光散乱性反射層REFの全光線透過率は、例えば0%乃至40%の範囲内にあり、典型的には0%乃至20%の範囲内にある。光散乱性反射層REFの厚さは、例えば2μm乃至3mmの範囲内にあり、典型的には3μm乃至0.2mmの範囲内にある。
上記の通り、この発光装置では、光散乱性反射層REFは、透明樹脂TRと透明粒子TPとからなる。透明材料からなる光散乱層は、光吸収が殆どない。それゆえ、この発光装置では、光散乱性反射層REFによる光吸収は殆ど生じない。しかしながら、この光散乱性反射層REFで高い反射率を達成するには、その膜厚を十分に大きくする必要がある。
この発光装置では、光散乱性反射層REFを、有機EL素子OLEDと透明基板SUBとの間には設置していない。その代わりに、透明基板SUBの有機EL素子OLEDを形成した面の裏面側に光散乱性反射層REFを設置している。
この構成を採用した場合、光散乱性反射層REFに関する制約が少ない。例えば、厚い光散乱性反射層REFを使用することができる。
したがって、この発光装置では、有機EL素子OLEDが光散乱性反射層REFに向けて放出した光の殆どは、光散乱性反射層REFによって吸収されることなく前方へと反射される。それゆえ、上述した構成を採用すると、高い発光効率を達成することが可能となる。例えば、この構成を採用した場合、光散乱性反射層REFの代わりに金属からなる鏡面反射層を使用した場合に達成可能な発光効率の約2倍の発光効率を達成することができる。すなわち、この構成を採用すると、図1乃至図4を参照しながら説明した構成を採用した場合と比較してより大きな効果を得ることができる。
次に、本発明の第3態様について説明する。
図6は、本発明の第3態様に係る発光装置を概略的に示す断面図である。
この発光装置は、光散乱性反射層REFに以下の構成を採用したこと以外は図5を参照しながら説明した発光装置と同様である。すなわち、この発光装置では、光散乱性反射層REFの透明粒子TPは空孔である。この構成を採用した場合も、図5を参照しながら説明した構成を採用した場合と同様の効果を得ることができる。
図5及び図6を参照しながら説明した発光装置の反射層REFには、典型的には、空気層などの低屈折率層を隣接させる。しかしながら、この反射層REFは、遮光層で被覆してもよい。この構成を採用した場合、例えば、発光装置の背面が他の光源からの光で照明された場合であっても、この光が発光装置を透過することはない。したがって、背面が他の光源からの光で照明されることに起因した輝度ムラを生じることがない。また、この場合、発光装置の背後にある物体が透けて見えることもない。
以上説明した発光装置は、様々な用途に適用可能である。例えば、上述した発光装置は、照明装置又はその一部として利用してもよい。或いは、上述した発光装置は、表示装置又はその一部として利用してもよい。
本発明の第1態様に係る発光装置を概略的に示す断面図。 図1に示す発光装置から光散乱性反射層を取り除き、その代わりに半球レンズを設置した様子を概略的に示す断面図。 図2に示す構造を用いて得られる光の進行方向と強度との関係の例を示すグラフ。 図1に示す発光装置が前方に放出する全光束に光散乱性反射層の構造が及ぼす影響の例を示すグラフ。 本発明の第2態様に係る発光装置を概略的に示す断面図。 本発明の第3態様に係る発光装置を概略的に示す断面図。
符号の説明
AND…下部電極、CTD…上部電極、EML…発光層、ETL…電子輸送層、FL…平坦化層、HTL…正孔輸送層、LS…半球レンズ、ML…金属材料層、OLED…有機EL素子、OC…光学結合層、REF…光散乱性反射層、RL…レリーフ層、SUB…透明基板、SUB’…基板、TP…透明粒子、TR…透明樹脂。

Claims (7)

  1. 透明基板と、
    前記透明基板の一方の主面と向き合った透明電極と、前記透明電極を間に挟んで前記透明基板と向き合った光透過性反射電極と、前記透明電極と前記光透過性反射電極との間に介在した発光層とを含んだ有機EL素子と、
    前記透明基板の他方の主面と向き合った光散乱性反射層とを具備し、
    前記光散乱性反射層を取り除き、前記発光層が放出する波長λの光についての屈折率が前記透明基板と等しい半球レンズを、その平坦面が前記透明基板の前記他方の主面と向き合い且つ前記半球レンズが前記透明基板と光学的に結合するように設置した場合に、前記有機EL素子が放出し且つ前記半球レンズを透過した前記波長λの光は、前記主面の法線に平行な方向に進行する光成分と比較して強度がより強く且つ前記主面の法線に対して斜めに進行する光成分を含んでいることを特徴とする上面発光型の発光装置。
  2. 透明基板と、
    前記透明基板の一方の主面と向き合った透明電極と、前記透明電極を間に挟んで前記透明基板と向き合った光透過性反射電極と、前記透明電極と前記光透過性反射電極との間に介在した発光層とを含んだ有機EL素子と、
    前記透明基板の他方の主面と向き合った光散乱性反射層とを具備し、
    前記有機EL素子が放出する光の波長をλとし、前記透明基板の前記波長λについての屈折率をnSUBとし、前記発光層の厚さをdEMLとし、前記発光層の前記波長λについての屈折率をnEMLとし、前記発光層が前記光透過性反射電極へ向けて射出角θ0で放出した光が前記発光層を出射してから前記光透過性反射電極により反射されて前記発光層に入射するまでの光学距離をδSTE’とし、前記発光層が前記透明電極へ向けて前記射出角θ0で放出した光が前記発光層を出射してから前記透明電極により反射されて前記発光層に入射するまでの光学距離をδTE’とし、mを整数とした場合に、下記不等式(1)に示す関係を満足している少なくとも1つの光が、下記等式(2)に示す関係をさらに満足していることを特徴とする上面発光型の発光装置。
    Figure 2008234931
  3. 前記光散乱性反射層は表面に凹凸構造が設けられた金属層であることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  4. 前記光散乱性反射層は透明樹脂とこの中に分散された透明粒子とを含んだことを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  5. 前記透明粒子は空孔であることを特徴とする請求項4に記載の発光装置。
  6. 前記透明粒子は固体である請求項4に記載の発光装置。
  7. 前記透明基板と前記光散乱性反射層との間に介在し、前記透明基板と比較して屈折率がより高い光学結合層をさらに具備したことを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の発光装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104362171A (zh) * 2014-12-03 2015-02-18 京东方科技集团股份有限公司 一种有机电致发光显示面板、其制作方法及显示装置
CN105702874A (zh) * 2014-11-26 2016-06-22 北京维信诺科技有限公司 一种顶发光器件

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105702874A (zh) * 2014-11-26 2016-06-22 北京维信诺科技有限公司 一种顶发光器件
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