JP2008234354A - Cpu負荷分析装置およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】 各プロセスのCPU使用量の状況を把握することにある。
【解決手段】 コンピュータシステム上で実行される各プロセスの起動に伴うCPUの負荷状態を分析する装置において、OSの所定コマンド実行時点で起動中のプロセス情報を採取する累積CPU使用時間採取手段2Aと、OSのアカウンティング機能による各プロセスの終了時のプロセス情報を採取するCPU使用時間採取手段2Bと、集計期間内の前記採取手段2A,2Bで採取された各プロセス情報からそれぞれ各プロセスの累積CPU使用時間の時間的推移データを作成する時間的推移作成手段3Cと、複数のマージ条件が設定され、両プロセス情報から作成された各プロセスの時間的推移データを用いて、前記複数のマージ条件のもとに同一のプロセスを特定し、両時間的推移データをマージするデータマージ処理手段2Dとを備えたCPU負荷分析装置である。
【選択図】 図2

Description

本発明は、任意の時点でのコンピュータ内の各プロセスが使用するCPUの使用時間(消費時間)を算出するCPU負荷分析装置およびプログラムに関する。
コンピュータシステムにおいて、システム内で動作する各プロセスが使用するCPUリソース(CPU使用時間)の状況を把握することは、システムを安定に稼動させる上で非常に重要である。各プロセスにより使用されるCPUリソースが増加するに伴って、CPUリソース不足が発生した場合、システム利用者への応答性が低下するなどの性能低下の問題が出てくる。その際、どのプロセス、もしくはどのプロセス群がどの程度CPUリソースを消費しているかを把握できれば、以上のような性能問題を解決する有力な手段となり得る。
通常、プロセスのCPUリソースの使用状況を把握する手段としては、オペレーティングシステム(以下、OSと呼ぶ)が備える機能を利用しており、一般には、次の2つの方法によりCPUリソースの使用状況を把握していることが多い(特許文献1)。
(1) その1つは、OS内に各プロセスのCPU使用時間をカウントする機能が設けられ、常時,各プロセスの起動時からその時点までの累積CPU使用時間をカウンタに記録している。この状態において、OSに所定のコマンドが入力されると、OSによるコマンド実行時点で起動中のプロセス起動時から当該コマンド実行時までのCPUリソース使用量(CPU使用時間)が上記カウンタに格納されているので、コマンド実行時点でカウンタから読み出して表示することにより、CPUリソース使用量を把握する方法である(UNIX(登録商標)OSのpsコマンドにより実現される)。
(2) 他の1つは、上記カウンタによりOSがプロセス起動時からプロセス起動中の使用時間をカウントしており、該当プロセスが終了すると、その終了時点でカウントされている使用時間を自動的にファイルに記録する。ファイルに記録された使用時間を読み出して表示することにより、CPUリソース使用量を把握する方法である(UNIX(登録商標)OSのプロセスアカウンティング機能により実現される)。
特開2005−25372号公報
しかし、前者のpsコマンドによる実現方法では、コマンド実行時点となる測定時刻に起動中のプロセスに関する情報が得られるが、得られる情報はプロセス起動時から当該測定時刻までのCPUリソース使用量である。その結果、ある期間におけるCPUリソース量の時間的な変化の状況を把握する場合、例えば一定間隔ごとに複数回測定を実施し、隣接した測定時刻の各測定値の差分から当該期間でのCPUリソース使用量を把握することになる。但し、測定時刻に起動中のプロセスのみの情報しか得られないので、相前後する測定時刻の間で起動し終了してしまったプロセスのデータは得られず、測定期間中の全プロセスのCPUリソース使用量を正確に把握することは難しい。
一方、後者のプロセスアカウンティング機能による実現方法では、測定期間中に終了した全てのプロセスに関するデータを取得することが可能であるが、プロセス終了時にデータが記録されるので、測定終了時に動作状態にあるプロセスの情報は取得できない。また、取得可能な情報は起動時からプロセス終了時までの累積値であるので、時間的な経過によるCPUリソース使用量の変化を把握できず、前者の方法と同様に測定期間中の全プロセスのCPUリソース使用量を正確に把握できない。
つまり、前述した2つの方法は、それぞれ単独ではある期間中における全プロセスのCPUリソース使用量を把握するには不十分である。
そこで、psコマンドにより取得されるプロセス情報とプロセスアカウンティング機能により得られるプロセス情報とを対応付けしつつ同一プロセスに関する測定データを一つにまとめる(マージする)ことにより、CPUリソース使用量を正確に把握することが必要となる。
しかし、psコマンドにより取得されるプロセス情報としては、プロセス名、pid(プロセス識別情報)、起動時刻、測定時刻、累積CPU使用時間が取得できるが、プロセスアカウンティング機能では、OS内部にpidを持っているが、出力する機能がないことから、プロセス名を取得できるが、pidを取得することができない。その結果、同一プロセスに対してpsコマンドにより取得されるプロセス情報とプロセスアカウンティング機能によって得られるプロセス情報とを簡単には対応付けることができない。
例えば、実際のシステムは、同じプロセス名のプロセスが複数同時に実行されていると、プロセス名だけではpsコマンドにより取得されるプロセス情報とは対応付けすることができない。
そこで、特許文献1による技術は、OSを改造することにより、プロセスアカウンティング機能にpid情報を出力し表示する機能を付加し、プロセス名だけでなく、pid情報も出力している。よって、OSの改造によって取得されるプロセス情報とpsコマンドの実行により取得されるプロセス情報とを突合せて、全プロセスのCPUリソース使用量を把握することが行われている。
しかし、実際上、ユーザに対して、以上のようなOSの改造を要求するのは難しいだけでなく、OSの権利関係の問題も考えられ、OS自体を自由に改造することが難しい。
本発明は上記事情にかんがみてなされたもので、OSを改造せずに、コマンド実行による出力情報とプロセスアカウンティング機能による出力情報とを用いて、任意期間中に存在する全プロセスのプロセス毎のCPUリソース使用量を高精度に把握可能とするCPU負荷分析装置およびプログラムを提供することを目的とする。
(1) 上記課題を解決するために、本発明は、コンピュータシステム上で起動される各プロセスの実行に伴うCPUの使用時間を算出するCPU負荷分析装置であって、任意の時点で起動中の各プロセス名、起動時刻,当該コマンド実行時の測定時刻及び各プロセスの起動から前記測定時刻までの累積CPU使用時間等のプロセス情報を採取する累積CPU使用時間採取手段と、各プロセスの終了時におけるプロセス名、起動時刻、終了時刻及び各プロセスの起動から終了時刻までのCPU使用時間等のプロセス情報を採取するCPU使用時間採取手段と、前記累積CPU使用時間採取手段により測定期間中に繰り返し採取された前記プロセス情報から測定期間中の任意の集計期間において各プロセスの累積CPU使用時間の時間的推移データを作成する第1の時間的推移作成手段と、前記CPU使用時間採取手段により採取された前記プロセス情報から測定期間中の任意の集計期間の間に終了した各プロセスの累積CPU使用時間の時間的推移データを作成する第2の時間的推移作成手段と、予め複数の判定条件が設定され、前記第1の時間的推移作成手段から作成された各プロセスの累積CPU使用時間の時間的推移データと前記第2の時間的推移作成手段から作成された各プロセスの累積CPU使用時間の時間的推移データとを用いて、前記複数の判定条件のもとに同一のプロセスを特定し、前記第1の時間的推移作成手段から得られた時間的推移データと前記第2の時間的推移作成手段から得られた時間的推移データから新しい時間的推移データを作成する手段とを備えた構成である。
なお、前記複数の判定条件としては、前記累積CPU使用時間採取手段及び前記CPU使用時間採取手段によって採取される各プロセスの情報において起動時刻が同一であるかを判定する第1のマージ条件と、前記CPU使用時間採取手段によって採取されるプロセスの終了時刻が前記累積CPU使用時間採取手段により繰り返し採取された情報のうち、該当プロセス情報を得た最後の測定時刻と次の測定時刻との間に存在するかを判定する第2のマージ条件と、前記CPU使用時間採取手段により得られたプロセスの終了時刻における累積CPU使用時間が前記累積CPU使用時間採取手段により繰り返し測定された情報のうち、該当プロセス情報を得た最後の測定時刻における累積CPU使用時間以上であるかを判定する第3のマージ条件と、前記累積CPU使用時間採取手段により得られるプロセス名と前記CPU使用時間採取手段により得られるプロセス名との同一性を判定する第4のマージ条件と、前記CPU使用時間採取手段により得られたプロセスの終了時刻における累積CPU使用時間が、前記累積CPU使用時間採取手段により繰り返し測定された情報のうち、該当プロセス情報を得た最後の測定時刻における累積CPU使用時間を下限値とし、所定の計算式から定まる累積CPU使用時間である上限値との間に入っているかを判定する第5のマージ条件とが挙げられる。
なお、以上のような構成に新たに、前記集計期間内の任意時点における各プロセスの相前後する前記測定時刻と当該相前後の測定時刻の前記累積CPU使用時間とを用いて、数学的な補間を行うことによって前記任意時点の累積CPU使用時間を計算する任意時点補正処理手段を付加した構成であってもよい。
(2) また、前記(1)では、コンピュータシステムのCPU負荷分析装置について述べたが、以上のような一連の処理機能をコンピュータに実現させるプログラムであってもよい。
本発明によれば、OSを改造することなく得られる、ある時点で動作している全プロセスについてプロセスの起動時からその時点までの累積CPU使用時間を繰り返し測定した情報と前期測定期間中に終了したプロセスの終了時におけるプロセスの起動時からの累積CPU使用時間の情報とを用いることにより、測定低期間中に存在する全プロセスのプロセス毎のCPUリソース使用量を高精度に算出可能とするCPU負荷分析装置およびプログラムを提供できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係るCPU負荷分析装置の一実施の形態を示す構成図である。
CPU負荷分析装置は、マンマシンインタフェース機能を有するコンソール1と、各プロセスが使用するプロセス毎のCPU使用時間の状況を分析処理するコンピュータ2と、CPU負荷情報記憶装置3とで構成される。
コンソール1には、所定のコマンド(UNIX(登録商標)OSの場合はpsコマンドに相当する。以下、psコマンドと呼ぶ)の入力実行指示や各種の条件設定を行うキーボード、ポインティングデバイス(例えばマウス)などの入力手段11及びコンピュータ2によるCPU使用時間の分析処理中データ,分析処理結果のデータを表示するCRTディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示手段12が設けられている。
コンピュータ2としては、ユーザに対して各種の管理・操作環境を提供するOS(オペレーティングシステム)21と、psコマンドの入力実行やプロセスアカウンティング機能をオン設定することにより、psコマンドの実行による図4に示すプロセス情報やOS21のプロセスアカウント機能によって図5に示すプロセス情報を採取するプロセス情報採取プログラム22と、入力手段11から入力設定されるマージ条件に基づき、プロセス情報採取プログラム22やOS21等で採取されたプロセス情報を用いて、所要の計算処理を実行する計算処理プログラム23と、プロセス24-1,…,24-nとで構成される。
CPU負荷情報記憶装置3には、psコマンドの実行によって採取されたプロセス情報(図4参照)を記憶するコマンド実行採取情報記憶領域31、OS21のプロセスアカウンティング機能によって採取されたプロセス情報(図5参照)を記憶するアカウンティング機能採取情報記憶領域32、分析処理中データを記憶する処理中データ記憶領域33、分析処理結果データを記憶する処理結果データ記憶領域34その他必要なデータ(例えば設定データ等)を記憶する領域35が形成される。
前記コンピュータ2は、機能的には図2に示すように、psコマンドの実行指示に基づき、OS21とプロセス情報採取プログラム22との協働によってプロセス毎の累積CPU使用時間等を採取する累積CPU使用時間採取手段2Aと、OS21のプロセスアカウンティング機能によってプロセス毎のCPU消費時間を採取するCPU消費時間採取手段2Bと、採取手段2Aで採取されたプロセス毎の累積CPU使用時間に関する時間的推移データ及び採取手段2Bで採取されたプロセス毎のCPU消費時間に関する時間的推移データを作成する時間的推移データ作成手段2Cと、予め複数のマージ条件が設定され、psコマンド実行によるプロセス情報から作成された各プロセスの累積CPU使用時間の時間的推移データとアカウンティング機能による前記プロセス情報から作成された各プロセスの累積CPU使用時間の時間的推移データとを用いて、複数のマージ条件のもとに同一のプロセスを特定し、psコマンド実行に関する時間的推移データとアカウンティング機能に関する時間的推移データとをマージするデータマージ処理手段2Dと、任意時点補正処理手段2Eとが設けられている。
次に、以上のように構成されたCPU負荷分析装置の動作に関し、一般的なUNIX(登録商標)OS21を用いた場合を例に挙げ、期間[Ts,Te]中に存在する全プロセスについて、プロセス毎のCPU使用時間の時間的な変化を算出する例について説明する。
(1) 累積CPU使用時間を含むプロセス情報の採取処理について。
コンピュータ2は、入力手段11からCPU使用時間採取の開始指示を受けたとき、プロセス情報採取プログラム22とOS21との協働によって累積CPU使用時間採取手段2Aを実行する。
すなわち、累積CPU使用時間採取手段2Aは、psコマンドの実行指示を受けた後、図3に示す一連の処理を実行するために入力手段11から測定周期ΔT、設定回数n回(nは整数)などの情報採取用パラメータを設定する(S1)。
プロセス情報採取プログラム22がOS21にpsコマンドを設定する。OS21がpsコマンドを実行すると、実行時点で存在している各プロセスのプロセス名、pid(識別名)、起動時刻、測定時刻(コマンド実行時刻)、各プロセスのプロセス起動時から測定時刻までの累積CPU消費時間等の図4(a)に示すプロセス情報を採取し(S2)、CPU負荷情報記憶装置3のコマンド実行採取情報記憶領域31に記憶する。
しかる後、コンピュータ2は、測定回数が予め設定された設定回数n回を超えたか否かを判断する(S3)。測定回数が設定回数n回を超えていない場合、ΔT待ち(S4)ステップS2に戻り、同様にプロセス情報を採取する。図4は設定回数n回にわたって採取したプロセス情報を表している。
本実施例では、測定について測定周期ΔTの等間隔で実施する方法を示しているが、これは本発明の本質ではなく、測定は必ずしも等間隔で実施する必要はない。
(2) CPU使用時間を含むプロセス情報の採取処理について。
コンピュータ2は、入力手段11からCPU使用時間採取の開始指示をうけたとき、OS23のプロセスアカウンティング機能をオンに設定し、OS23はCPU消費時間採取手段2Bを実行し、CPU消費時間を含むプロセス情報の採取処理を行う。
すなわち、CPU消費時間採取手段2Bは、OS21が各プロセスの終了時点で図5に示すようにプロセス名、各プロセスの起動時刻、終了時刻、各プロセスの起動開始から終了時刻までに使用したCPU消費時間等のプロセス情報を採取し、CPU負荷情報記憶装置3のアカウンティング機能採取情報記憶領域32に記憶する。図5はアカウンティング機能によって採取されたプロセス情報を表している。
(3) 累積CPU消費時間の時間的推移データ作成処理について。
入力手段11から計算処理指示を入力すると、計算処理プログラム23は、図6に示すように時間的推移データ作成手段2Cと、データマージ処理手段2Dとを実行する。
時間的推移データ作成手段2Cは、各種計算パラメータや両プロセス情報のマージ条件の設定入力を促すメッセージを表示手段12に表示する。入力手段11から各種計算パラメータやマージ条件データを設定すると、適宜なメモリ例えば領域35などに記憶する(S11)。なお、各種計算パラメータとしては、ユーザが指定する集計間隔ごとにプロセス毎のCPU消費時間を集計するために入力するもので、例えば図7に示すように集計開始時間Ts、集計間隔Δt、集計項数N等である。また、各種計算パラメータの設定に際し、前述したプロセス情報の採取測定は、集計開始時刻Tsよりも前に採取測定され、集計最終時刻Te(=Ts+N×Δt)よりも後に採取測定終了されているものとする。
時間的推移データ作成手段2Cは、具体的には以下の手順に従って時間的推移データを作成する。
ステップ1:集計終了時刻Teを算出する。
時間的推移データ作成手段2Cは、各種計算パラメータである集計開始時間Ts、集計間隔Δt、集計項数Nに基づき、下記(1)式により集計終了時刻Teを計算する。
Te=Ts+N×Δt ……(1)
一例として、図7に示すパラメータを用いた場合、
Ts=18:10:00、N=15、Δt=60(秒)とすると、
Te=18:10:00+15×60=18:25:00となる。
ステップ2:psコマンドの実行結果の情報読み込み及び集計期間[Tps,Tpe]を算出する。
時間的推移データ作成手段2Cは、測定周期ΔTごとにpsコマンドの実行によって採取されたプロセス情報をCPU負荷情報記憶装置3のコマンド実行採取情報記憶領域31から読み込んで適宜なメモリ(図示しないデータバッフアメモリ等)に格納する。
psコマンド実行によって採取されたプロセス情報の読み込みに際しては、図4に示すごとくpsコマンドの測定回数(実行回数)分存在するが、そのうち、集計開始時間Tsよりも前の測定時刻であって、かつ、集計開始時間Tsに最も近い測定時刻を選択し、これに該当する測定時刻をpsコマンドの集計開始測定時刻Tpsとする。また、ステップS12において算出された集計終了時刻Teよりも後であって、当該集計終了時刻Teに最も近い測定時刻を選択し、これに該当する測定時刻をpsコマンドの集計終了測定時刻Tpeとする。これにより、集計期間[Tps,Tpe]を決定する(S12)。
そこで、時間的推移データ作成手段2Cとしては、集計開始測定時刻Tpsと集計終了測定時刻Tpeとの間に実行されたpsコマンド実行による測定時刻ごとのプロセス情報を読み込む。
因みに、psコマンドが測定周期ΔTとして例えば毎分30秒で実行されていたとすれば、Ts=18:10:00及びTe=18:25:00に基づき、
Tsよりも前で最も近い時刻Tps=18:09:30
Teよりも後で最も近い時刻Tpe=18:25:30
となる。
ステップ3:psコマンドの実行結果(採取されたプロセス情報)からの累積CPU使用時間の時間的推移の作成処理について。
psコマンドの実行結果からは、psコマンドの実行時点に存在していた各プロセスについて、各プロセスの起動時からpsコマンド実行による測定時刻までに使用したCPU使用時間が分かる。
そこで、時間的推移データ作成手段2Cは、各プロセスについてTpsからTpeまでの各測定時刻における累積CPU使用時間を抽出することにより、図8に示すようなプロセス毎の累積CPU使用時間に関する時間的推移データを作成できる(S13)。この作成されたプロセス毎の累積CPU使用時間の時間的推移データはCPU負荷情報記憶装置3の処理中情報記憶領域33に記憶する。但し、図8において、最初の時刻,例えばプロセス名Applの18:00:00は起動時刻を意味する。
なお、図8に示す時間的推移データの作成の際、各測定時点でのpsコマンドによる採取情報に含まれるプロセスID,つまりpidとプロセスの起動時刻が同じであれば、同一のプロセス名に属すると判断し、プロセス情報の中から選択的に取り出して時間的推移データを作成する。
ステップ4:プロセスアカウンティング機能によって採取されたプロセス情報の読み込み及び累積CPU使用時間の時間的推移の作成処理について。
引き続き、時間的推移データ作成手段2Cは、CPU負荷情報記憶装置3のアカウンティング機能採取情報記憶領域32からプロセスアカウンティグ機能によって採取されたプロセス情報の中から、前述した集計期間[Tps,Tpe]の間に終了した全プロセスに関するアカウンティグ機能によるプロセス情報を読み込み、これらプロセス情報に基づき、ステップS3と同様に起動時刻と終了時刻とにおける累積CPU使用時間を並べることにより、図9に示すようなプロセス毎の累積CPUリ使用時間の時間的推移を作成し(S14)、CPU負荷情報記憶装置3の処理中情報記憶領域33に記憶する。但し、プロセスアカウンティグ機能から得られる累積CPUリ使用時間はプロセスの起動時刻と終了時刻のみとなる。
(4) マージ処理について。
コンピュータ2は、両プロセス情報の時間的推移データを作成した後、図8と図9に示す時間的推移データを用いてデータマージ処理手段2Dを実行する。
通常、図8に示すpsコマンド実行によるプロセス情報から得られたプロセス毎のCPU使用時間の時間的推移データと図9に示すプロセスアカウンティグ機能によるプロセス情報から得られる累積CPU使用時間の時間的推移データとを単に合算した場合、該当する集計期間[Tps,Tpe]に使用されたCPU使用時間の総量が等しくなるとは限らない。その理由は、集計期間[Tps,Tpe]の間に実行されているプロセスは次の3つの何れかの分類に属し、特に下記(c)に属するプロセスのCPU使用時間が重複してしまう為である。
(a) 図8のみに含まれるプロセス。
(b) 図9のみに含まれるプロセス。
(c) 図8及び図9の双方に含まれるプロセス。
前述した特許文献1の技術では、OSの改造によってpidを出力し表示すれば、プロセス名とpidとからプロセスの同一性を判断でき、比較的容易にマージ処理することが可能である。しかし、本発明においては、OSを改造しないことからプロセスアカウンティグ機能によってpidを採取できない。
そこで、本発明に係るCPU負荷分析装置においては、全プロセスのデータを正しく取得するには、それぞれのプロセスが何れの分類に属するかを判断し、同一プロセスに関するデータが存在する場合にはマージ処理を行う必要がある。
プロセスの分類判断方法としては、以下の判断基準に従うものとする。
データマージ処理手段2Dは、図8に属するプロセスのうち、測定終了時刻Tpeの時点で存在していたプロセスがあるか否かを判断する。因みに、測定終了時刻Tpe=18:25:30であるので、図8から明らかなようにプロセス名App1,App3が(a)に属するプロセスであることが分かる。逆にプロセス名App1,App3以外のプロセス(Appname234,App4)が(c)に属するプロセスであることが分かる。
そこで、図8から特定されたプロセス名Appname234,App4が図9にも含まれる可能性があるので、図8と図9とに表れる同一のプロセスを特定し、図8と図9との合算時に重複を避けるようにする必要がある。しかし、通常、現状のOS21からpsコマンドの実行により得られるプロセス情報とプロセスアカウンティグ機能によって得られるプロセス情報との間には一意に決められる情報,例えばpid等の情報が得られない。
そこで、データマージ処理手段2Dは、いくつかの判定条件を用いて同一のプロセスを特定し、同一プロセスに関するデータをマージすることにより、重複を避ける。
以下、マージ条件について説明する。マージ条件とはpsコマンド実行によるプロセス情報から得られたプロセス毎の累積CPU使用時間の時間的推移データとプロセスアカウンティグ機能によるプロセス情報から得られる累積CPU使用時間の時間的推移データとに基づいて上記マージ処理における同一プロセス候補の絞込みを行うための条件である。
マージ条件1:両プロセス情報に現れるプロセスが同一の起動時刻(開始時刻)であるとき、同一のプロセスとして絞込む条件である。
psコマンド実行によるプロセス情報から得られたプロセス毎の累積CPU使用時間の時間的推移データとプロセスアカウンティグ機能によるプロセス情報から得られる累積CPU使用時間の時間的推移データは、共にプロセスの起動時刻を取得しているので、同一のプロセスであれば、当然プロセスの起動時刻が同一である。よって、各プロセスの起動時刻が同一であれば、同一のプロセスの可能性が大きいので、マージ候補となりうる。
OSの実装によっては、psコマンドにより得られる起動時刻の値と、プロセスアカウンティング機能により得られる起動時刻の値が同一であっても実際の起動時刻は違うと判断できたり、一方psコマンドにより得られる起動時刻の値と、プロセスアカウンティング機能により得られる起動時刻の値が違っていても実際の起動時刻が同一であると判断できる場合がある。そのような場合には、測定により得られた起動時刻の値をそのまま同一性の判断に用いるのではなく、必要な補正を行った上で起動時刻の同一性の判断を行う。
マージ条件2:両プロセス情報に現れるプロセスが同一の終了時刻であるとき、同一のプロセスとして絞り込む条件である。
プロセスアカウンティグ機能によるプロセス情報から得られる累積CPU使用時間の時間的推移データからプロセスの終了時刻が正確に取り出すことができるが、psコマンド実行によるプロセス情報から得られるプロセス毎の累積CPU使用時間の時間的推移データからはプロセスの終了時刻が正確に得られない。
例えば、図10に示すようにプロセスの起動時刻を10:00とし、1分ごとにpsコマンドを実行すると、プロセスの終了時刻は、該当プロセスがpsコマンドの実行により確認された最後のps実行の測定時刻Tppe(=10:30)であるとする。よって、次のpsコマンド実行の測定時刻Tppnではプロセスが存在しないので、該当プロセスに関するプロセス情報は採取されていない。一方、プロセスアカウンティグ機能によって終了時刻Tpaeを採取することができるが、当該終了時刻Tpaeはpsコマンドにより確認された最後のps実行の測定時刻Tppeと次のps実行の測定時刻Tppnとの間に存在する。
そこで、最後のps実行の測定時刻Tppeと次のps実行の測定時刻Tppnとの間にプロセスアカウンティグ機能による終了時刻Tpaeが存在すれば、当該終了時刻の同一性に関しては下記式が成立する。
Tppe≦Tpae≦Tppn ……(2)
すなわち、上式の関係が成立すれば、psコマンド実行によるプロセス情報を採取したプロセスとプロセスアカウンティグ機能によるプロセス情報を採取したプロセスとの間に同一のプロセスである可能性が大きい。つまり、マージン候補として挙げることができる。
マージ条件3:プロセス終了時点の累積CPU使用時間の評価。
所定の周期でpsコマンドを実行した場合、そのコマンド実行時の測定時刻及び累積CPU使用時間が取得できるが、プロセスの起動終了時のプロセス情報を採取することができない。一方、プロセスアカウンティグ機能は、図11に示すように採取したプロセス情報から正確にプロセス終了時刻Tpaeと終了時刻までの累積CPU使用時間Cacctとを取得することができる。このとき、終了時刻までの累積CPU使用時間Cacctは、途中時刻例えば最後のpsコマンド実行の測定時刻Tppeの累積CPU使用時間Cpsよりも小さくなることはない。よって、最後のps実行の測定時刻Tppeの累積CPU使用時間Cpsとプロセスアカウンティグ機能によって採取される累積CPU使用時間Cacctとの間には次の関係式が成立する。
Cps≦Cacct ……(3)
従って、前述した2つのマージ条件を踏まえた判定結果に前記(3)式のマージ条件を加味すると、有力なマージ候補の絞込みが可能となる。
マージ条件4:プロセス名の同一性。
psコマンドを実行したとき、当該実行によって得られるプロセス名,プログラム名等の文字数が制限されずに表示手段12に表示できる。一方、プロセスアカウンティグ機能によって保存されるプロセス名,プログラム名等の文字数数に制限があるので、これらの情報から一意に両データの対応づけができない。しかし、psコマンドの実行によって得られるプロセス名を含む文字数の内容の一部とプロセスアカウンティグ機能によって得られる制限された文字数で表示されるプロセス名の内容とが合致した場合、同一のプロセスのマージ候補として挙げることができる。
マージ条件5:プロセス終了時点の累積CPU使用時間の許容による評価。
プロセスアカウンティグ機能により得られるプロセスの終了時刻までの累積CPU使用時間Cacctは、最後のpsコマンド実行の測定時刻Tppeの累積CPU使用時間Cpsよりも小さくなることはない。しかし、終了時刻までの累積CPU使用時間Cacctが最後のpsコマンド実行の測定時刻Tppeの累積CPU使用時間Cpsよりも極端に大きくなれば、マージ候補として妥当な結果が得られない。
そこで、図11に示すように、最後のpsコマンド実行の測定時刻Tppeの累積CPU使用時間Cpsを下限値とし、かつ、累積CPU使用時間Cpsである下限値(オフセット値)から予め経験によって定められる使用時間値を上限値とし、プロセスの終了時刻までの累積CPU使用時間Cacctが上限値を超えたときにマージ候補から除外し、プロセスの終了時刻までの累積CPU使用時間Cacctが上下限値の範囲に入っていれば、マージ候補として推定する。なお、上限値の定め方としては、例えば上限値=Cps+(Tpae−Tppe)×CPU数から定めてもよい。
従って、データマージ処理手段2Dは、図8と図9に示す両時間的推移データを用いて、マージ条件1からマージ条件3の順序で判定していき(S15〜S17)、同一のプロセスを特定することを試みる。
さらに、マージ条件1〜3でマージ対象を1つに確定できない場合にはマージ条件4,5によるマージ条件の判定を行うか否かを判断し、判定すると判断されたときにマージ条件4,5によるマージ候補の絞込みを行う(S18〜S21)。その結果、さらに同一のプロセスの特定を試みることができる。(S22)。
ただしこの時点でも特定が出来ないプロセスがある場合には、任意のものを一つ選びマージする。
以上説明したように、図8に示す時間的推移データと図9に示す時間的推移データとから集計期間[Tps,Tpe]中に存在する全プロセスのCPU累積使用時間を過不足なく算出するために、以下の手順A及びBに従ってマージデータを作成する(図15参照)。
A.図8に含まれる全プロセスについて順次以下の処理を行う。
1) プロセスが集計終了時刻Tpe時点で存在している場合、、該当するプロセスの累積CPU使用時間の時間的推移データを図15に加えていく。
2) 図9に現れるプロセスに一致するものがある場合、図9の対応するプロセスの終了時刻及びその終了時刻での累積CPU使用時間等の情報を図8に示す該当プロセスの累積CPU使用時間の推移に追加した後、図15に加えていく。また、図9のプロセス情報のついては、重複して利用されるのを回避するために、図9から該当するプロセスを削除する。
すなわち、図8と図9に示す両時間的推移データの一致は以下の順に従って1つに絞り込む。
イ.psコマンド実行及びアカウンティグ機能による双方のプロセスの起動時刻が一致したとき(マージ条件1)。
ロ.psコマンド実行及びアカウンティグ機能による双方のプロセスの終了時刻が一定の時間内にあること(マージ条件2)。
ハ.psコマンドの最後の実行とアカウンティグ機能の終了時刻との累積CPU使用時間の大小比較(マージ条件3)。
ニ.コマンド名の比較(マージ条件4)。
ホ.アカウンティグ機能の終了時刻との累積CPU使用時間による累積CPU使用時間と上下限値範囲との関係(マージ条件5)
ヘ.以上のようなマージ条件を満たすプロセス情報が図9に複数存在する場合、メッセージデータ表示のもとに任意のマージ候補を選択する。
3) 前述した1)、2)の何れにも該当しない場合、時間的推移データを図15に加えることなく捨てる。
B.図9中のプロセスに関しては、前述したAの処理が終了した時点で、図9に残っているプロセスの時間的推移データを図15に加える。
因みに、プロセス名Appname234の場合、psコマンドの実行及びアカウンティグ機能によって図13のようなデータが得られる。通常、OSの内部処理では、userモードとsystemモードに分けられてCPU使用時間を計算するようになっているが、これら2つのモードのCPU使用時間を合計した累積CPU使用時間のみがPSコマンドにより表示される。従って、psコマンドの代わりにuserモードとsysモード別々に表示するプログラムを作成することにより、2つのモードに分けて取り出すことが可能である。アカウンティグ機能の場合も同様である。このようにCPU使用時間をuserモードでの使用時間とsystemモードでの使用時間との2つに分ければ、データの数が倍となり、マージ条件3とマージ条件5における精度を上げることができる。
この場合、図13に従うと、双方の起動時刻は18:05:05であるので、マージ条件1を満たす。また、psコマンドの最後の実行によるプロセスの終了時刻及び次の実行による終了時刻との幅の状況は、tppe=18:20:30、tppn=18:21:30であり、一方、アカウンティグ機能から得られる終了時刻Tpaef=18:20:55となるので、マージ条件2を満たす。そこで、双方は同一プロセスの候補と判断する。
また、Cps (sys) =00:01:30
Cacct(sys) =00:01:31

Cps (user)=00:03:45
Cacct(user)=00:03:49
であるので、マージ条件3を満たす。さらに、プロセス名としては、psコマンドから得られた情報がAppname234、アカウンティング機能から得られる情報がAppname2であるので、マージ条件4を満たす。さらに、psコマンドの最後の実行によるプロセスの測定時刻の累積CPU使用時間を下限値とし(userモードでの下限値00:03:45, systemモードでの下限値00:01:30)、この下限値を用いて上限値(例えばCPU数が1つのシステムの場合、userモードの上限値00:04:10、systemモードの上限値00:01:55、userモードとsystemモードの合計の上限値00:05:40)が定まるので、アカウンティング機能から得られる値が上限値に入っている場合、マージ条件5を満たす。
よって、以上のようなマージ条件の判定を行うことにより、双方の時間的推移データから同一のプロセスを特定すると、該当プロセスに関するマージ処理を実施した後(S22)、CPU負荷情報記憶装置3の分析結果データ記憶領域34に保存する(S23)。
なお、以上のようなマージ条件の判定によってマージ候補を絞り込めずに複数のマージ候補となる情報が存在する場合、任意の1つを選択する。
よって、プロセス名Appname234のマージされた累積CPU使用時間は図14のようなマージ処理されたデータとなる。なお、図13及び図14において、必ずしも2つのモードに分ける必要が無いことは言うまでもない。このようなマージ条件の判定は各プロセス名ごとに繰り返し実行する(S15〜S24)。
実際に図8及び図9に示す全プロセスの時間的推移データをマージ処理した結果、図15に示すようなマージされた時間的推移のデータを作成することができる。つまり、集計期間中[Tp,Te]に存在する全プロセスに関する累積CPU使用時間の時間的推移を作成できる。なお、図15はpsコマンドの代わりにCPU使用時間をuserモード、sysモードに分けて表示するプログラムを使用した時に、マージされた時間的推移のデータを作成したが、psコマンドを使用した場合には上段のuserと下段のsysとが合算した値となる。
(5) 任意時点の累積CPU使用時間の補正処理について。
全プロセスに関する累積CPU使用時間の時間的推移を作成した後、コンピュータ2は、任意時点補正処理手段2Eを実行する。
すなわち、任意時点補正処理手段2Eとしては、集計期間[Ts,Te]内の任意の時点における累積CPU使用時間は当該任意時点の前後の測定時刻の数学的な補間によって求める。ここでは、集計期間[Ts,Te]をN等分した時刻T(n)(n=0,…,N)における各プロセスの累積CPU使用時間を、全プロセスに関する累積CPU使用時間の時間的推移データに基づき、数学的な補間により計算する。前述したステップ1のパラメータに基づき、任意時刻T(n)は次の式で表すことができる。
T(n)=Ts+n×Δt (n=0,1,…,n) ……(4)
任意時点補正処理手段2Eは、具体的には、任意時刻T(n)に最も近い前後の測定時刻Ta、Tb(Ta<t(n)<Tb,但し、a+1=b)を取り出し、これら測定時刻Ta、Tbにおける累積CPU使用時間がそれぞれCa,Cbであるとすると、図16に示すように任意時刻T(n)における累積CPU使用時間C(n)は、下記の数学的な補間式に基づいて推定できる(S25)。この推定された
C(n)={(Ca×(Tb−T(n))+Cb×(T(n)−Ta)}
/(Tb−Ta) ……(5)
すなわち、集計期間[Ts,Te]に存在する各プロセスに関し、前記(5)式から任意時刻T(n)における累積CPU使用時間を算出することができる。
その結果、任意時刻における各プロセスの数学的な補間後の累積CPU使用時間の時間的推移データは図17に示すごとく作成され、CPU負荷情報記憶装置3の分析結果データ記憶領域34に保存する。
従って、以上のような実施の形態によれば、一般的なOSの標準機能を用いて、所定のコマンド実行によって採取されるプロセス情報とアカウンティング機能によって採取されるプロセス情報とを用いて、それぞれ各プロセスの累積CPU使用時間の時間的推移データを作成した後、予め定めるマージ条件に基づいて同一のプロセスを特定し、両時間的推移データのマージ処理を行うので、入力指定される集計期間中の全プロセスの累積CPU使用時間の状況を把握することができる。
従って、一般的なOSの標準機能を用いて採取されるプロセス情報から集計期間中の全プロセスのプロセス毎のCPUリソース使用量を確実に把握でき、ひいてはシステム全体でのCPUリソースの使用利用の増大に伴う利用者への応答性が低下するなどの性能問題が生じたとき、CPUリソースの使用量の多いプロセスを容易に特定できる。このことは、問題解決のための調査対象プロセスを絞り込むのに大きく貢献できる。
その他、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。前述する実施の形態では、CPU負荷分析装置について説明したが、図2に示すようなコンピュータ2の機能ブロックに従ってプログラムを構築し、当該プログラムがコンピュータ2の機能を実現させる構成としてもよい。
また、本実施例では、測定について測定周期ΔTの等間隔で実施する方法を示しているが、これは本発明の本質ではなく、測定は必ずしも等間隔で実施する必要はない。同様に集計についても集計間隔Δtの等間隔で実施する必要はなく、集計期間中の任意の時点でのCPU使用時間を数学的な補間を用いることにより算出することが可能である。
本発明に係るCPU負荷分析装置の一実施の形態を示す構成図。 図1に示すコンピュータによる一連の処理を説明する機能構成図。 本発明に係るCPU負荷分析装置における各プロセスのプロセス情報の採取処理を説明するフロー図。 OSのpsコマンドの実行により採取されたプロセス情報を説明する図。 OSのアカウンティグ機能によって採取されたプロセス情報を説明する図。 図4及び図5に示すプロセス情報から同一のプロセスを判定してマージ処理を行う一連の処理を説明するフロー図。 入力指定される計算パラメータデータの一例を示す図。 OSのpsコマンドの実行により採取されたプロセス情報から作成されるプロセス毎の累積CPU使用時間の時間的推移データの作成図。 OSのアカウンティグ機能によって採取されたプロセス情報から作成されるプロセス毎の累積CPU使用時間の時間的推移データの作成図。 マージ条件2の判定を説明するための模式図。 マージ条件3の判定を説明するための模式図。 マージ条件5の判定を説明するための模式図。 マージ条件1の判定による起動時刻からマージ対象となる同一のプロセスを推定する例を説明する図。 図13に示すプロセスに対するマージ処理されたデータ例を示す図。 全プロセスにおける各プロセスのマージ処理されたデータ例を示す図。 任意時点の累積CPU使用時間を求めるための補間処理によるデータ補正処理を説明する図。 図16による補正処理を行った後の各プロセスの累積CPU使用時間の推移データを示す図。
符号の説明
1…コンソール、2…コンピュータ、2A…累積CPU使用時間採取手段、2B…CPU使用時間採取手段、2C…時間的推移データ作成手段、2D…データマージ処理手段、2E…任意時点補正処理手段、3…CPU負荷情報記憶装置、11…入力手段、12…表示手段、21…OS、22…プロセス情報採取プログラム、23…計算処理プログラム、24-1,…,24-n…CPU。

Claims (5)

  1. コンピュータシステム上で起動される各プロセスの実行に伴うCPUの負荷状態を分析するCPU負荷分析装置において、
    ある時点における時刻、およびその時刻において起動中である各プロセスのプロセス名、プロセス起動時刻、プロセス起動時からその時刻までの累積CPU使用時間の情報を採取する累積CPU使用時間採取手段と、
    各プロセスの終了時においてそのプロセスのプロセス名、起動時刻、終了時刻及び各プロセスの起動時刻から終了時刻までの累積CPU使用時間の情報を採取するCPU使用時間採取手段と、
    測定期間中に、前記累積CPU使用時間採取手段を繰り返し実行することにより採取された前記プロセス情報から各プロセスの累積CPU使用時間の時間的推移データを作成する第1の時間的推移作成手段と、
    前記CPU使用時間採取手段により採取された前記プロセス情報から前記測定期間の間に終了した各プロセスの累積CPU使用時間の時間的推移データを作成する第2の時間的推移作成手段と、
    前記第1の時間的推移作成手段から得られる各プロセスの累積CPU使用時間の時間的推移データと、前記第2の時間的推移作成手段から得られる各プロセスの累積CPU使用時間の時間的推移データとを用いて、双方のデータから複数の条件により同一プロセスのデータを特定し、同一プロセスのデータについては前記第1の方法で作成された時間推移データと前記第2の方法で作成された時間推移データから新たな時間推移データを作成することにより、より精度を高めた時間推移データを作成する手段と
    を備えたことを特徴とするCPU負荷分析装置。
  2. 前記同一プロセスを特定する条件は、前記第1の時間推移作成手段及び第2の時間推移作成手段によって採取されるプロセスの起動時刻が同一であるかを判定する第1の判定条件と、前記第2の時間推移作成手段により得られるプロセスの終了時刻が前記第1の時間推移作成手段で該当プロセス情報を得た最後の測定時刻と次の測定時刻との間に存在するかを判定する第2の判定条件と、前記第2の時間推移作成手段により得られるプロセスの終了時刻における累積CPU使用時間が前記第1の時間推移作成手段により得られた該当プロセスにおける最後の測定時刻における累積CPU使用時間以上であるかを判定する第3の判定条件であることを特徴とする請求項1に記載のCPU負荷分析装置。
  3. 前記同一プロセスを特定する条件は、請求項2に記載する前記第1の判定条件〜第3の判定条件を必須条件とし、さらに、前記第1の時間推移作成手段により得られるプロセス名と前記第2の時間推移作成手段により得られるプロセス名との同一性を判定する第4の判定条件と、前記第2の時間推移作成手段によるプロセスの終了時刻における累積CPU使用時間が前記第1の時間推移作成手段で該当プロセス情報を得た最後の測定時刻における累積CPU使用時間を下限値とし、予め経験または所定の計算式から定まる累積CPU使用時間である上限値との間に入っているかを判定する第5の判定条件とを選択条件とすることを特徴とする請求項1に記載のCPU負荷分析装置。
  4. 請求項1ないし請求項3に記載のCPU負荷分析装置において、
    前記集計期間内の任意時点における各プロセスの相前後する前記測定時刻と当該相前後の測定時刻の前記累積CPU使用時間とを用いて、補間を行うことによって前記任意時点の累積CPU使用時間を計算する任意時点補正処理手段を、さらに付加したことを特徴とするCPU負荷分析装置。
  5. コンピュータを持つCPU負荷分析装置において、
    前記コンピュータに、
    ある時点における時刻、およびその時刻において起動中である各プロセスのプロセス名、プロセス起動時刻、プロセス起動時からその時刻までの累積CPU使用時間等のプロセス情報を読み出し、測定期間内の任意の集計期間にわたって、各プロセスの累積CPU使用時間の時間的推移データを作成し、前記記憶装置に記憶する第1の時間的推移作成機能と、
    各プロセスの終了時において、プロセス名、起動時刻、終了時刻及び各プロセスの起動から終了時刻までのCPU使用時間等のプロセス情報を読み出し、前記集計期間の間に終了した各プロセスの累積CPU使用時間の時間的推移データを作成し、前記記憶装置に記憶する第2の時間的推移作成機能と、
    予め同一のプロセスを特定するための複数の判定条件が適宜な記憶装置に記憶され、前記第1の時間的推移作成手段から作成された各プロセスの累積CPU使用時間の時間的推移データと前記第2の時間的推移作成手段から作成された各プロセスの累積CPU使用時間の時間的推移データとを用いて、前記複数の判定条件のもとに同一となるプロセスを特定し、前記第1の時間的推移作成手段から得られた時間的推移データと前記第2の時間的推移作成手段から得られた時間的推移データとから新しい時間的推移データを作成する機能と、
    前記集計期間内の任意時点における各プロセスの相前後する前記測定時刻と当該相前後の測定時刻の前記累積CPU使用時間とを用いて、数学的な補間を行うことによって前記任意時点の累積CPU使用時間を計算する任意時点補正機能と実現させることを特徴とするプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015001755A (ja) * 2013-06-13 2015-01-05 富士通株式会社 プログラム、プロセス選択方法および情報処理装置
JP2016186704A (ja) * 2015-03-27 2016-10-27 富士通株式会社 情報処理装置、情報処理システム及びプログラム

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