JP2008232775A - 肝疾患における正確な血糖コントロール状態および肝機能を算出する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】肝疾患患者における簡便かつ正確な血糖コントロール状態及び肝予備能を測定する方法を提供する。
【解決手段】あらかじめ肝疾患のない群でグリコアルブミンとヘモグロビンA1cの換算式を求め、肝疾患群の測定値をグリコアルブミンもしくはヘモグロビンA1cの値に換算し、その平均を取ることにより肝予備能の影響を受けずに正確に血糖コントロール状態を把握でき、またその比をとることにより血糖コントロール状態の影響を受けずに肝予備能を簡便に推定できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、グリコアルブミンおよびヘモグロビンA1cを用いた、肝疾患における正確な血糖コントロール状態及び肝予備能の測定方法および測定装置に関し、特に臨床検査に有用な肝疾患合併糖尿病患者の血糖コントロール状態及び肝予備能の測定方法および測定装置に関する。
糖尿病の診断及び管理を行う上で、血糖コントロール指標である糖化タンパク質の測定は非常に重要であり、中でもグリコアルブミンやヘモグロビンA1cは、臨床の現場で多用されている。糖化アルブミンやヘモグロビンA1cの定量法としては、電気泳動法、イオン交換クロマトグラフィー法、アフィニティークロマトグラフィー法(非特許文献1)、免疫法で測定されてきたが、近年、より正確かつ簡便に測定が可能な酵素法の開発研究が行われている(非特許文献2、3)。
グリコアルブミンやヘモグロビンA1cは、アルブミンもしくはヘモグロビンとグルコースが非酵素的に結合した糖化蛋白質であるが、その量はアルブミンおよびヘモグロビンが接触したグルコースの量と期間に比例する。一般的にアルブミンは血液中の半減期が約2週間であり、ヘモグロビンは赤血球中に存在し、赤血球の寿命が140日であることからそれぞれ2週間、2ヶ月間の平均的な血糖コントロール状態を示すことが知られている。
ところで、アルブミンの半減期や赤血球寿命が変化する場合、たとえば、アルブミンの場合は腎疾患、肝疾患、甲状腺疾患やステロイド剤の投与により、ヘモグロビンの場合、腎疾患、肝疾患、貧血やエリスロポエチンの投与により血糖コントロール状態を正確に示さなくなることが知られている(非特許文献3)。よって、特に肝疾患、腎疾患のある糖尿病患者においてはグリコアルブミンおよびヘモグロビンA1cの両方の値が不正確になることから、正確な血糖コントロール状態を簡便に知ることができず、血糖の頻回採血等の手間のかかる方法を用いているのが現状であった。
たとえば、肝疾患の場合、アルブミンは肝臓で合成されることから合成、及び分解が低下し、半減期が伸び、グリコアルブミンが上昇することが知られており、一方肝疾患が進行すると脾臓の機能が更新し赤血球の寿命が短縮することからヘモグロビンA1cの値が低下することが知られている(非特許文献4)。一方、肝臓は、血糖が高い場合はグルコースを取り込みグリコーゲンとして貯蔵する働き、また血糖が低い場合はグリコーゲンの分解や乳酸やグリセロール、アミノ酸からグルコース産生を行う血糖コントロールを司る臓器のひとつであり、慢性肝疾患では約8割が糖代謝異常を示すことが知られている。肝疾患において正確な血糖コントロール状態および肝予備能を把握することは非常に重要である。
また、肝疾患における肝予備能の判定は多くの指標を総合的に判定する。たとえば最も汎用されるChild(チャイルド)の分類法では、血清ビリルビン、血清アルブミン、腹水の状況、脳症の状況、栄養状態を検討して総合的に判断される。この方法は5つの項目を組み合わせた判定であり専門的で複雑である。肝疾患において正確な血糖コントロール状態や肝予備能を簡便に測定できる方法はこれまでなかった(非特許文献5)。

島等(Shima et. al.)「ハイパフォーマンス リキッド クロマトグラフィック アッセイ オブ セイラム グリケイティッド アルブミン(High-performance affinity chromatographic assay of serum glycated albumin)」、ダイアベートロジア(Diabetologia)1988年。第31巻、p.627−631 高妻等(Kouzuma et.al.)、「アン エンザイマティック メソッド フォー ザメジャーメント オブ グリケイティッド アルブミン イン バイオロジカル サンプル(An enzymatic method for the measurement of glycated albumin in biological sample.)」、クリニカ キミカ アクタ(Clinica Chimica Acta)、2002年、324、p.61−71 櫻林 郁之介等(Ikunosuke Sakurabayashiet.al.)、「ニュー エンザイマティック アッセイ フォー グリケイティッドヘモグロビン(New enzymatic assay for glycatedhemoglobin)、クリニカル ケミストリー(Clinical Chemistry)、2003年、第49巻、第2号、p.269−274 糖尿病治療ガイド 1糖尿病 日本糖尿病学会編 2006−2007 文光堂 2006年2/14 出版 p9 慢性肝炎の治療ガイド 第4章 非代償性肝硬変の管理 日本肝臓学会編 文光堂 2004年6/1 出版 p48−61
本発明は、グリコアルブミン及びヘモグロビンA1cを用いた、肝疾患において正確に血糖コントロール状態及び肝予備能を反映する指標の測定方法、及び測定装置を提供することを目的とする。さらに、臨床検査に有用な、肝疾患における臨床検査指標の測定方法および測定装置を提供することを目的とする。
本発明者は、前期課題を解決するため、鋭意検討の結果、あらかじめ肝疾患のない群でグリコアルブミンとヘモグロビンA1cの換算式を求め、肝疾患群の測定値をグリコアルブミンもしくはヘモグロビンA1cの値に換算し、その平均を取ることにより肝予備能の影響を受けずに正確に血糖コントロール状態を把握できることを見出し、またその比をとることにより血糖コントロール状態の影響を受けずに肝予備能を簡便に推定できることを見出し、本発明を為すに至った。
すなわち本発明は、以下の構成を有する。
(1)下記の1)〜3)の工程よりなる正確な血糖コントロール状態の測定方法。
1)測定対象試料中のグリコアルブミン及びヘモグロビンA1cを測定してグリコアルブミン値(実測値)及びヘモグロビンA1c値(実測値)を求める工程、
2)1)で求めたグリコアルブミン値(実測値)を肝疾患のない場合のグリコアルブミン値とヘモグロビンA1c値の関係に基づいてヘモグロビンA1c値(計算値)に換算する工程、
3)ヘモグロビンA1c値(計算値)とヘモグロビンA1c値(実測値)の平均値を算出することによりヘモグロビンA1c値(補正値)を算出する工程。
(2)工程2)の換算が、肝疾患のない群における試料中のグリコアルブミンとヘモグロビンA1cの測定値より求めたグリコアルブミン値をヘモグロビンA1c値(計算値)に換算するための計算式若しくは換算表を用いることにより行われる前記(1)に記載の血糖コントロール状態の測定方法。
(3)工程2)の換算が、以下のいずれかの計算式に基づく換算である、前記(1)に記載の血糖コントロール状態の測定方法。
ヘモグロビンA1c値(計算値)=グリコアルブミン値(実測値)/3 計算式1
ヘモグロビンA1c値(計算値)=(グリコアルブミン値(実測値)+1)/3 計算式2
(4)下記の1)〜3)の工程よりなる正確な血糖コントロール状態を反映するための血糖コントロール状態の測定方法。
1)測定対象試料中のグリコアルブミン及びヘモグロビンA1cを測定してグリコアルブミン値(実測値)及びヘモグロビンA1c値(実測値)を求める工程、
2)1)で求めたヘモグロビンA1c値(実測値)を肝疾患のない場合のグリコアルブミン値とヘモグロビンA1c値の関係に基づいてグリコアルブミン値(計算値)に換算する工程、
3)グリコアルブミン値(計算値)とグリコアルブミン値(実測値)の平均値を算出することによりグリコアルブミン値(補正値)を算出する工程。
(5)工程2)の換算が、肝疾患のない群における試料中のグリコアルブミンとヘモグロビンA1cの測定値より求めたヘモグロビンA1c値をグリコアルブミン値(計算値)に換算するための計算式若しくは換算表を用いることにより行われる前記(4)に記載の血糖コントロール状態の測定方法。
(6)工程2)の換算が、以下のいずれかの式に基づく換算である、前記(4)に記載の血糖コントロール状態の測定方法。
グリコアルブミン値(計算値)=ヘモグロビンA1c値(実測値)×3 計算式3
グリコアルブミン値(計算値)=ヘモグロビンA1c値(実測値)×3−1 計算式4
(7)測定対象試料が、肝疾患患者から採取した試料である前記(1)〜(6)のいずれかに記載の血糖コントロール状態の測定方法。
(8)下記の1)〜2)の工程よりなる肝予備能の測定方法。
1)測定対象試料中のグリコアルブミン値(実測値)及びヘモグロビンA1c値(実測値)を測定する工程、
2)グリコアルブミン値(実測値)をへモグロビンA1c値(実測値)で除し、肝予備能を反映する指標を算出する工程。
(9)下記の1)〜3)の工程よりなる肝予備能の測定方法。
1)測定対象試料中のグリコアルブミン及びヘモグロビンA1cを測定してグリコアルブミン値(実測値)及びヘモグロビンA1c値(実測値)を求める工程、
2)1)で求めたグリコアルブミン値(実測値)を肝疾患のない場合のグリコアルブミン値とヘモグロビンA1c値の関係に基づいてヘモグロビンA1c値(計算値)に換算する工程、
3)ヘモグロビンA1c値(計算値)をヘモグロビンA1c値(実測値)で除して肝予備能を反映する指標を算出する工程。
(10)工程2)の換算が、肝疾患のない群における試料中のグリコアルブミンとヘモグロビンA1cの測定値より求めたグリコアルブミン値をヘモグロビンA1c値(計算値)に換算するための計算式若しくは換算表を用いることにより行われる前記(9)に記載の肝予備能の測定方法。
(11)工程2)の換算が、以下のいずれかの式に基づく換算である、前記(9)に記載の肝予備能の測定方法。
ヘモグロビンA1c値(計算値)=グリコアルブミン値(実測値)/3 計算式1
ヘモグロビンA1c値(計算値)=(グリコアルブミン値(実測値)+1)/3 計算式2
(12)下記の1)〜3)の工程よりなる肝予備能の測定方法。
1)測定対象試料中のグリコアルブミン及びヘモグロビンA1cを測定してグリコアルブミン値(実測値)及びヘモグロビンA1c値(実測値)を求める工程、
2)1)で求めたヘモグロビンA1c値(実測値)を肝疾患のない場合のグリコアルブミン値とヘモグロビンA1c値の関係に基づいてグリコアルブミン値(計算値)に換算する工程、
3)グリコアルブミン値(計算値)をグリコアルブミン値(実測値)で除して肝予備能を反映する指標を算出する工程。
(13)工程2)の換算が、肝疾患のない群における試料中のグリコアルブミンとヘモグロビンA1cの測定値より求めたヘモグロビンA1値をグリコアルブミン値(計算値)に換算するための計算式若しくは換算表を用いることにより行われる前記(12)に記載の肝予備能の測定方法。
(14)工程2)の換算が、以下のいずれかの式に基づく換算である、前記(12)に記載の肝予備能の測定方法。
グリコアルブミン値(計算値)=ヘモグロビンA1c値(実測値)×3 計算式3
グリコアルブミン値(計算値)=ヘモグロビンA1c値(実測値)×3−1 計算式4
(15)測定対象試料が、肝疾患患者から採取した試料である前記(8)〜(14)のいずれかに記載の肝予備能の測定方法。
(16)グリコアルブミン測定部、ヘモグロビンA1c測定部及び演算部を備えた血糖コントロール状態の測定装置であって、
演算部が、前記(1)〜(7)のいずれかに示される換算及び算出を行うことを特徴とする血糖コントロール状態の測定装置。
(17)グリコアルブミン測定部、ヘモグロビンA1c測定部及び演算部を備えた血糖コントロール状態の測定装置であって、
演算部が、前記(8)〜(15)のいずれかに示される換算及び算出を行うことを特徴とする肝予備能の測定装置。
本発明の測定方法及び測定装置によれば、グリコアルブミンおよびヘモグロビンA1cを用いて肝疾患における正確な血糖コントロール状態もしくは肝予備能を、簡便、正確、迅速、安価に測定することが可能となる。
本発明について、以下具体的に説明する。
本発明は、血中のグリコアルブミンおよびヘモグロビンA1cを、採取された患者血液の正確な血糖コントロール状態の測定もしくは肝予備能の測定に利用する。
グリコアルブミンとは、アルブミンと糖が非酵素的に結合した糖化アルブミンのことであり、HPLC法、免疫法、酵素法等で測定することができる。グリコアルブミンの測定値は測定方法によって統一されていないことから、HPLC法もしくは酵素法で測定することが好ましく、大量検体を迅速に正確に測定できる酵素法がもっとも好ましい。なお、日本において酵素法の測定値はHPLC法に一致させる計算式を導入しており測定値は一致している。HPLC法では、グルコースが結合したアルブミンをグリコアルブミンと定義し、全アルブミンに占めるグリコアルブミンの割合で示される。HPLC法においてグリコアルブミンはホウ酸カラムにより吸着分画(グリコアルブミン)として分離され、全アルブミン吸着分画の面積と非吸着分画(ノングリコアルブミン)の面積の和に占めるグリコアルブミンの面積の割合として計算される(非特許文献1)。なお、HPLCが簡便に実施できない場合は専用のキャリブレーターを用いて酵素法(非特許文献2)で測定するか、その他の方法を用いる場合には方法間の相関式より酵素法もしくはHPLC法に値を換算するとよい。
また、ヘモグロビンA1cとはヘモグロビンβ−鎖N末端バリンにグルコースが結合したヘモグロビンのことであり、HPLC法、免疫法、酵素法等で測定することができる。ヘモグロビンA1cの測定値は日本糖尿病学会によって統一されており、統一された値を用いる限りにおいては、いかなる方法を用いて測定してもよい。なお値の統一においては日本糖尿病学会にて認証された標準物質が頒布されており、これを用いることによって簡便に統一値に変換することができる。
本発明の肝疾患患者とは、臨床的に総合的に判定される肝疾患患者が含まれるが、特に急性肝炎、劇症肝炎、慢性肝炎、肝硬変などが含まれる。これらの疾患の原因として、肝炎ウイルス(B型、C型など)、アルコール、薬剤、毒素、自己免疫疾患、原発性胆汁性肝硬変、肝静脈流出路閉塞、胆汁うっ滞、代謝性疾患(ヘモクロマトーシス、ウイルソン病、糖尿病など)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)などが挙げられる。
本発明の正確な血糖コントロール状態の測定方法とは、以下の工程によりヘモグロビンA1c値の補正値を算出することにより行われる。
まず、1)測定対象試料中のグリコアルブミン及びヘモグロビンA1cを測定してグリコアルブミン値(実測値)及びヘモグロビンA1c値(実測値)を求め、
2)1)で求めたグリコアルブミン値(実測値)を肝疾患のない場合のグリコアルブミン値とヘモグロビンA1c値の関係に基づいてヘモグロビンA1c値(計算値)に換算し、
3)ヘモグロビンA1c値(計算値)とヘモグロビンA1c値(実測値)の平均値を算出することによりヘモグロビンA1c値(補正値)を算出することによって行われる。
なお、ヘモグロビンA1c値(補正値)は、適当な名称、例えばLC(liver cirrhosis)−HbA1cなどの名称で呼ぶことが出来る。
本発明でいう肝疾患のない場合のグリコアルブミン値とヘモグロビンA1c値の関係を求めるには、血糖コントロール状態が安定しており、アルブミンの半減期や赤血球寿命が変化しない群であり、かつ、肝疾患のない群において、血糖コントロール正常者と糖尿病患者を含む約30例以上でグリコアルブミンとヘモグロビンA1cを測定し、その相関式をあらかじめ求めておき、換算式(下記計算式)として用いることが挙げられる。肝疾患のない群としては、例えば肝硬変が無い群が好ましい例として挙げられる。
また、前記計算式の代わりにグリコアルブミン値(実測値)を肝疾患のない場合のグリコアルブミン値とヘモグロビンA1c値の関係に基づいてヘモグロビンA1c値(計算値)に換算するための換算表、又は、ヘモグロビンA1c値(実測値)をグリコアルブミン値(計算値)に換算するための換算表をあらかじめ作成しておき用いることもできる。
本発明の測定対象となるような試料におけるアルブミンの半減期や赤血球寿命が変化する場合とは、たとえば、アルブミンの場合は腎疾患、肝疾患、甲状腺疾患やステロイド剤の投与による影響が挙げられ、ヘモグロビンの場合、腎疾患、肝疾患、貧血やエリスロポエチンの投与による影響が挙げられる。
なお、これまでの多くの報告からグリコアルブミンの値はヘモグロビンA1cの約3倍であり、前記あらかじめ求める計算式としては、たとえば以下の相関式から求められる計算式が挙げられる。
[数1]
ヘモグロビンA1c=グリコアルブミン/3 ・・相関式1
(文献1 血糖値をみる・考える 島健二編集 Bグリコアルブミン(GA) 南江堂 2000年1/20 発行 P62-69)
もしくは、
[数2]
ヘモグロビンA1c=(グリコアルブミン+1)/3・・相関式2
(文献2 佐藤他 JCCLA 32(1): p74-77 2007)を用いてもよい。

たとえば相関式1を用いた場合の計算式は
[数3]
ヘモグロビンA1c値(計算値)=グリコアルブミン値(実測値)/3・・計算式1
であり、
たとえば相関式2を用いた場合の計算式は
[数4]
ヘモグロビンA1c値(計算値)=(グリコアルブミン値(実測値)+1)/3・・計算式2
である。
本発明の正確な血糖コントロール状態の測定方法とは、以下の工程によりグリコアルブミン値の補正値を算出することにより行われる。まず、1)測定対象試料中のグリコアルブミン及びヘモグロビンA1cを測定してグリコアルブミン値(実測値)及びヘモグロビンA1c値(実測値)を求め、
2)1)で求めたヘモグロビンA1c値(実測値)を肝疾患のない場合のグリコアルブミン値とヘモグロビンA1c値の関係に基づいてグリコアルブミン値(計算値)に換算し、
3)グリコアルブミン値(計算値)とグリコアルブミン値(実測値)の平均値を算出することによりグリコアルブミン値(補正値)を算出することによって行われる。
なお、グリコアルブミン値(補正値)は、適当な名称、例えばLC(liver cirrhosis)−GAなどの名称で呼ぶことが出来る。
ヘモグロビンA1c値をグリコアルブミン値に換算する計算式を求める方法としては前記計算式1を求める方法と同様な方法で求めることができ、たとえば相関式1を用いた場合の計算式は
[数5]
グリコアルブミン値(計算値)=ヘモグロビンA1c値(実測値)×3・・計算式3
であり、
たとえば相関式2を用いた場合の計算式は
[数6]
グリコアルブミン値(計算値)=ヘモグロビンA1c値(実測値)×3−1・・計算式4
である。
本発明における肝疾患患者の肝予備能の測定方法としては、以下A〜Cに示す方法が挙げられる。
A.グリコアルブミン値(実測値)及びヘモグロビンA1c値(実測値)を測定し、グリコアルブミン値(実測値)をへモグロビンA1c値(実測値)で除した値(以下、グリコアルブミン値(実測値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)と略する場合がある)を計算し、肝予備能を反映する指標を算出することにより肝予備能を測定する方法。

B.前記正確な血糖コントロール状態を反映するヘモグロビンA1c補正値の算出法と同様に、
1)測定対象試料中のグリコアルブミン及びヘモグロビンA1cを測定してグリコアルブミン値(実測値)及びヘモグロビンA1c値(実測値)を求め、
2)1)で求めたグリコアルブミン値(実測値)を肝疾患のない場合のグリコアルブミン値とヘモグロビンA1c値の関係に基づいてヘモグロビンA1c値(計算値)に換算し、
3)ヘモグロビンA1c値(計算値)をヘモグロビンA1c値(実測値)で除した値(以下ヘモグロビンA1c値(計算値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)と略する場合がある)を計算し、肝予備能を反映する指標を算出することにより肝予備能を測定する方法。

C.1)測定対象試料中のグリコアルブミン及びヘモグロビンA1cを測定してグリコアルブミン値(実測値)及びヘモグロビンA1c値(実測値)を求め、
2)1)で求めたヘモグロビンA1c値(実測値)を肝疾患のない場合のグリコアルブミン値とヘモグロビンA1c値の関係に基づいてグリコアルブミン値(計算値)に換算し、
3)グリコアルブミン値(計算値)をグリコアルブミン値(実測値)で除した値(以下グリコアルブミン値(計算値)/グリコアルブミン値(実測値)と略する場合がある)を計算し、肝予備能を反映する指標を算出することにより肝予備能を測定する方法。
本発明でいう正確な血糖コントロール状態は、前記ヘモグロビンA1c値(補正値)、およびグリコアルブミン値(補正値)を求めることにより、肝予備能については、前記、グリコアルブミン値(実測値)/へモグロビンA1c値(実測値)、ヘモグロビンA1c値(計算値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)及びグリコアルブミン値(実測値)/グリコアルブミン値(計算値)を求めることによりそれぞれ測定することができる。
本発明の正確な血糖コントロール状態及び肝予備能の測定装置とはグリコアルブミン測定部、ヘモグロビンA1c測定部を備え、前記計算式、換算表を用いた換算及び算出を行うコンピューター等の演算部を有する装置であればいずれの装置を用いても良い。
グリコアルブミン測定部及びヘモグロビンA1c測定部を備えた装置とは、グリコアルブミンとヘモグロビンA1cを同時に測定し、かつ前記演算計算できる装置であればいかなる装置を用いても良いが、ポイントオブケアのように診療の現場で簡便に測定できる装置であるとより好ましい。測定方法としては、前記HPLC法、免疫法、酵素法に加えて電極法等を用いても良く、それ以外の方法を用いてもよい。
前記演算部では、あらかじめ肝疾患のない場合のグリコアルブミン値とヘモグロビンA1c値の関係を計算式や換算表として求めて設定しておき、対象試料のグリコアルブミンとヘモグロビンA1c測定した後、呼び出し、自動計算させるなどの処理が行われる。
本発明によって得られた指標の使用方法、たとえば、正確な血糖コントロール状態を反映するヘモグロビンA1c補正値の判定としては、一般の肝疾患のない患者の場合と同様の方法で使用すればよく、求めた補正値の範囲によってそのコントロール状態を判定することができる。
例えば、前記〔非特許文献4〕(糖尿病治療ガイド 日本糖尿病学会編 2006−2007 文光堂)によれば、HbA1c5.8%未満:優、5.8%以上6.5%未満:良、6.5%以上7.0%未満:不十分、7.0%以上8.0%未満:不良、8.0%以上不可と評価判定すれば良い。
また、グリコアルブミン補正値の使用方法としては、ヘモグロビンA1c補正値を参考にその約3倍の値を考えれば良く、GA17%未満:優、17%以上20%未満:良、20%以上21%未満:不十分、21%以上24%未満:不良、24%以上不可と評価判定すれば良い。
また、この他の判定方法を用いても良い。
また、肝疾患患者の肝予備能を反映する指標については、例えば、グリコアルブミン値(実測値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)は、通常約3であるが、例えば2.5−3.5の範囲を外れた場合に、好ましくは2.6−3.4の範囲を外れた場合に肝予備能が悪いと判断することができる。ヘモグロビンA1c値(計算値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)及びグリコアルブミン値(実測値)/グリコアルブミン値(計算値)を用いた場合には、例えばその1/3の0.83−1.17好ましくは0.80−1.14を外れた場合に肝予備能低下と判定することができる。
本発明の測定対象となる試料としては、少なくともヘモグロビン若しくは糖化タンパク質を含有する被検液であれば如何なるものを用いてもよく健常者又は肝疾患患者のいずれの検体についても正確な測定ができる。また、好ましい被検液の種類としては血液成分、例えば血清、血漿、血球、全血若しくは分離された赤血球等が挙げられる。また全血を遠心分離し、下層に血球成分が上層に血漿成分が分離された試料を用いても良い。本発明の方法によれば肝予備能に関係なく血糖コントロール状態を正確に測定することができ、また、血糖コントロール状態に関係なく、肝予備能を正確に測定することができる。
本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1]
肝疾患を有する被験者82名(うち24名は糖尿病合併)の血液を通常の採血管で採取し、血糖(1日7回測定;朝食、昼食、夕食の前後及び就寝前)、グリコアルブミン(以下GAと略する場合がある)、ヘモグロビンA1c(以下HbA1cと略する場合がある)、ヘパプラスチンテスト(%)、コリンエステラーゼ(U/L)を測定した。グリコアルブミン、ヘモグロビンA1cの測定はHPLC法を用いた。
正確な血糖コントロール状態を示すヘモグロビンA1c値(推定値)は、1日の平均血糖値から以下に示すDCCTの換算式(Goldstein,1994)(相関式3及び4)により算出した。ここでいう、推定値は血糖から推定した理論上正確な値であり、本発明により求める補正値が推定値と同等の値を示すかどうか調べた。
[数7]
ヘモグロビンA1c値(推定値)=1日の平均血糖値(mg/dl)/30+1.7
・・・相関式3

また、ヘモグロビンA1c値(推定値)は、以下に示す2002年にDiabetes Care 25: 275-278 に掲載されたRohlfingの式(相関式4)を用いて算出するとより好ましい。本発明の実施例では以下相関式4を用いた。
[数8]
ヘモグロビンA1c値(推定値)=1日の平均血糖値(mg/dl)/35.6+1.87・・・相関式4
[数9]
ヘモグロビンA1c値(計算値)=グリコアルブミン値(実測値)/3・・計算式1

ヘモグロビンA1c値(計算値)は、前述の計算式1を用いてグリコアルブミン値(実測値)から求めた。また、ヘモグロビンA1c値(補正値)はヘモグロビンA1c値(計算値)とヘモグロビンA1c値(実測値)の平均値である。
図1に平均血糖値に対するヘモグロビンA1c値(推定値)、ヘモグロビンA1c値(実測値)、及びヘモグロビンA1c値(計算値)の関係を、図2に平均血糖値に対するヘモグロビンA1c値(推定値)、ヘモグロビンA1c値(補正値)の関係を示す。
図1より、ヘモグロビンA1c値(実測値)は、正確な血糖コントロール状態を示すと考えられるヘモグロビンA1c値(推定値)に比べて明らかに低値であり、ヘモグロビンA1c値(計算値)は明らかに高値を示した。
これは肝疾患において肝予備能低下に伴い脾機能が亢進し赤血球寿命が短くなることからヘモグロビンA1c値(実測値)は低値になると考えられ、一方肝臓で合成、分解されるアルブミンは肝予備能が低下することによりアルブミンの血中半減期が長くなりグリコアルブミン値およびそれから計算したヘモグロビンA1c値(計算値)は高値を示すと考えられた。よってヘモグロビンA1c値(実測値)もグリコアルブミン値(実測値)も正確に血糖コントロール状態を反映していない。
これに対して、図2に示すようにヘモグロビンA1c値(補正値)はヘモグロビンA1c値(推定値)と良く一致していることが明らかであり、正確な血糖コントロール状態を示すと考えられた。
これはグリコアルブミン値(実測値)の値の上昇とヘモグロビンA1c値(実測値)の低下の割合が意外にも一致していることを示しており、本試験により得られた新しい知見である。
図3にすべての検体についての、ヘモグロビンA1c値(推定値)、ヘモグロビンA1c値(実測値)、ヘモグロビンA1c値(計算値)、及びヘモグロビンA1c値(補正値)それぞれの平均値を示す。
図3から分かるように、ヘモグロビンA1c値(推定値)に対してヘモグロビンA1c値(実測値)は明らかに低値であり、また、ヘモグロビンA1c値(計算値)は明らかに高値であるが、一方で、ヘモグロビンA1c値(補正値)はヘモグロビンA1c値(推定値)に良く一致していた。これらのことから、肝疾患においてヘモグロビンA1c値(実測値)及びヘモグロビンA1c値(計算値)は正確な血糖コントロール状態は示さないが、ヘモグロビンA1c値(補正値)は正確な血糖コントロール状態を示すことが明白であった。
さらに、肝予備能を示すヘパプラスチンテスト及びコリンエステラーゼとヘモグロビンA1c値(実測値)、ヘモグロビンA1c値(計算値)及びヘモグロビンA1c値(補正値)の関係を図4及び図5に示した。
図4から分かるように、肝予備能を示すヘパプラスチンテストに対してヘモグロビンA1c値(実測値)は正の相関(y=0.0319x+2.89,r=0.30,P<0.05)、ヘモグロビンA1c値(計算値)は負の相関(y=−0,021x+8.58, r=0.17,P<0.05)を示し、両者共に肝予備能の影響を受けることが明白である。一方、ヘモグロビンA1c値(補正値)はヘパプラスチンテストと相関性を示さない(y=0.006x+5.74,r=0.05,P>0.05)ことから、肝予備能とは関係のない血糖指標であると言える。
また、図5から分かるように、肝予備能を示すコリンエステラーゼに対してヘモグロビンA1c値(実測値)は正の相関(y=0.0004x+3.9,r=0.26,P<0.05)、ヘモグロビンA1c値(計算値)は負の相関(y=−0.0004x+8.13,r=0.21,P<0.05)を示し、両者共に肝予備能の影響を受け、一方、ヘモグロビンA1c値(補正値)は、コリンエステラーゼと相関性を示さなかった(y=0.00002x+0.61,r=0.01,P>0.05)ことから、肝予備能とは関係のない血糖指標であることが確認された。
加えて、ヘモグロビンA1c値(実測値)、ヘモグロビンA1c値(計算値)、ヘモグロビンA1c値(補正値)は血糖指標であることから、それぞれのヘモグロビンA1c値をヘモグロビンA1c値(推定値)で除して、血糖の影響を排除し、ヘパプラスチンテスト及びコリンエステラーゼと相関性を確認した。結果は、図4及び図5と同様の結果が得られ、ヘモグロビンA1c値(補正値)は肝予備能とは関係のない血糖指標であることが確認された。
以上のことから、肝疾患においてヘモグロビンA1c値(実測値)及びヘモグロビンA1c値(計算値)は正確なコントロール状態を示さないが、ヘモグロビンA1c値(補正値)は肝予備能に関係なく正確な血糖コントロール状態を示すことが明確であった。
このように本発明によれば、ヘモグロビンA1c値(補正値)を用いて、肝疾患における正確な血糖コントロール状態の測定方法を提供できることが明らかとなった。
[実施例2]
実施例1と同じ患者群に対して同じ測定を行った。正確な血糖コントロール状態を示すグリコアルブミン値(推定値)は、1日の平均血糖値から以下に示すDCCTの換算式(相関式4)を用いてヘモグロビンA1c値(推定値)算出し、次いでこのヘモグロビンA1c値(推定値)を3倍して算出した。
[数10]
グリコアルブミン(推定値)=ヘモグロビンA1c値(推定値)×3=(1日の平均血糖値(mg/dl)/35.6+1.87)×3・・・相関式5
[数11]
グリコアルブミン値(計算値)=ヘモグロビンA1c値(実測値)×3・・計算式3

グリコアルブミン値(計算値)は、前述の計算式3を用いてヘモグロビンA1c値(実測値)より算出した。また、グリコアルブミン値(補正値)は、グリコアルブミン値(計算値)とグリコアルブミン値(実測値)の平均値である。
図6に平均血糖値に対するグリコアルブミン値(推定値)、グリコアルブミン値(実測値)、グリコアルブミン値(計算値)の関係を、図7に平均血糖値に対するグリコアルブミン値(推定値)、グリコアルブミン値(補正値)の関係を示す。
平均血糖値より推定したグリコアルブミン値(推定値)が正確な血糖コントロール状態を示すと考えられるが、図6から分かるようにグリコアルブミン値(実測値)は明らかに推定値よりも高値であり、ヘモグロビンA1c値から計算したグリコアルブミン値(計算値)は明らかに低値を示した。これは肝疾患において、肝臓で合成、分解されるアルブミンは肝予備能が低下することによりアルブミンの血中半減期が長くなりグリコアルブミン値(実測値)は上昇したと考えられ、一方、肝予備能低下に伴い脾機能が亢進し赤血球寿命が短くなることからヘモグロビンA1c値(実測値)は低値及びそれから計算したグリコアルブミン値(計算値)は低値を示すと考えられた。しかしながら、図7に示すようにグリコアルブミン値(計算値)+グリコアルブミン値(実測値)の平均値であるグリコアルブミン値(補正値)はグリコアルブミン値(推定値)と良く一致していることが明らかであり、正確な血糖コントロール状態を示すと考えられた。
図8にすべての検体についての、グリコアルブミン値(推定値)、グリコアルブミン値(実測値)、グリコアルブミン値(計算値)、及びグリコアルブミン値(補正値)それぞれの平均値を示す。
図8から分かるようにグリコアルブミン値(推定値)に対してグリコアルブミン値(実測値)は明らかに高値であり、一方グリコアルブミン値(計算値)は明らかに低値であるが、一方で、グリコアルブミン値(補正値)はグリコアルブミン値(推定値)に良く一致していた。これらのことから、肝疾患においてグリコアルブミン値(補正値)は正確な血糖コントロール状態を示すことが明白であった。
さらに、肝予備能を示すヘパプラスチンテスト及びコリンエステラーゼとグリコアルブミン値(実測値)、グリコアルブミン値(計算値)及びグリコアルブミン値(補正値)の関係を図9及び図10に示した。
図9から分かるように、肝予備能を示すヘパプラスチンテストに対してグリコアルブミン値(実測値)は負の相関(y=−0.063x+25.7,r=0.17,P<0.05)、グリコアルブミン値(計算値)は正の相関(y=0.0958x+8.68,r=0.30,P<0.05)を示し、両者共に肝予備能の影響を受けることが明白である。一方、グリコアルブミン値(補正値)はヘパプラスチンテストと相関性を示さない(y=0.0164x+17.2,r=0.05,P>0.05)ことから、肝予備能とは関係のない血糖指標であると言える。
また、図10から分かるように、肝予備能を示すコリンエステラーゼに対してグリコアルブミン値(実測値)は負の相関(y=−0.0011x+24.4,r=0.21, P<0.05)、グリコアルブミン値(計算値)は正の相関(y=0.0012x+11.7,r=0.26,P<0.05)を示し、両者共に肝予備能の影響を受け、一方、グリコアルブミン値(補正値)はコリンエステラーゼに対して相関性を示さなかった(y=0.00006x+18,r=0.01,P>0.05)ことから、肝予備能とは関係のない血糖指標であることが、確認された。
加えて、グリコアルブミン値(実測値)、グリコアルブミン値(計算値)、グリコアルブミン値(補正値)は血糖指標であることから、それぞれのグリコアルブミン値をグリコアルブミン値(推定値)で除して、血糖の影響を排除し、ヘパプラスチンテスト及びコリンエステラーゼと相関性を確認した。結果は、図9及び図10と同様の結果が得られ、グリコアルブミン値(補正値)は肝予備能とは関係のない血糖指標であることが確認された。 以上のことから、グリコアルブミン値(補正値)は肝予備能に関係なく、血糖コントロール状態を示す有用な指標であることが明確であった。
[実施例3]
実施例1と同じ患者群に対して同じ測定を行い、実施例1及び2に記載の計算を行い、肝予備能を示す指標であるグリコアルブミン値(実測値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)、グリコアルブミン値(実測値)/グリコアルブミン値(計算値)、ヘモグロビンA1c値(計算値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)を計算した。それぞれの指標と、正確な血糖の指標である平均血糖値との相関を図11に、肝予備能マーカーであるヘパプラスチンテストとの相関を図12に、コリンエステラーゼとの相関を図13に示す。
図11に示すように、平均血糖値とグリコアルブミン値(実測値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)及びグリコアルブミン値(実測値)/グリコアルブミン値(計算値)は相関を示さなかった(どちらも相関係数r=0.10, P>0.05)。また、平均血糖値とヘモグロビンA1c値(計算値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)も相関を示さなかった(計算上グリコアルブミン値(実測値)/グリコアルブミン値(計算値)はヘモグロビンA1c値(計算値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)と等しく、相関式および相関係数も等しいことから図には示さなかった)。
このことから、グリコアルブミン値(実測値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)、グリコアルブミン値(実測値)/グリコアルブミン値(計算値)、ヘモグロビンA1c値(計算値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)は血糖コントロールとは関係のない指標であることが明白である。
また、図12に示すように、グリコアルブミン値(実測値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)、及びグリコアルブミン値(実測値)/グリコアルブミン値(計算値)は、肝予備能のマーカーであるヘパプラスチンテストに対して有意な相関関係(どちらもr=0.69, P<0.05)であった。また、ヘパプラスチンテストとヘモグロビンA1c値(計算値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)も有意な相関を示した(計算上グリコアルブミン値(実測値)/グリコアルブミン値(計算値)はヘモグロビンA1c値(計算値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)と等しく、相関式および相関係数も等しいことから図には示さなかった)。さらに、重回帰を行ったところこれらの指標はヘパプラスチンテストの独立した変数であった。
このことからグリコアルブミン値(実測値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)、グリコアルブミン値(実測値)/グリコアルブミン値(計算値)、ヘモグロビンA1c値(計算値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)は血糖コントロールとは関係のない肝予備能の指標であることが明白であった。
図13には肝予備能のマーカーであるコリンエステラーゼとこれらの指標の相関を示すが、ヘパプラスチンテストとの相関同様これらの指標はコリンエステラーゼと有意な相関を示した(r=0.558, P<0.05)。さらに、重回帰を行ったところこれらの指標はコリンエステラーゼの独立した変数であった。
このことからグリコアルブミン値(実測値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)、グリコアルブミン値(実測値)/グリコアルブミン値(計算値)、ヘモグロビンA1c値(計算値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)は血糖コントロールとは関係のない肝予備能の指標であることが、さらに明白になった。加えてこれらの指標の分子と分母を入れ替える、もしくは分子及び/または分母に定数を加減乗除や、一定の関数で変換してもこの関係は変化しないことから本発明に含まれることは明白である。
[実施例4]
日立自動分析装置7170S型にグリコアルブミン測定試薬、ヘモグロビンA1c試薬を搭載して同一者の血清および溶血液を測定した。
<試薬>
グリコアルブミン試薬:ルシカGA−L(旭化成ファーマ社製)および専用キャリブレーターを使用した。
ヘモグロビンA1c試薬:
免疫法:デターミナーHbA1c(協和メデックス社製)及び専用キャリブレーターを使用した。
酵素法:ノルディアHbA1c(第一化学薬品社製)及び専用キャリブレーターを使用した。
<項目間演算式>
ヘモグロビンA1c値(補正値)として以下の式を用いた。以下計算式5〜9中ではヘモグロビンA1c値(実測値)をHbA1cと略し、グリコアルブミン値(実測値)をGAと略する。
[数12]
ヘモグロビンA1c値(補正値)=(HbA1c+GA/3)/2 ・・・計算式5

グリコアルブミン値(補正値)としては以下の式を用いた。
[数13]
グリコアルブミン値(補正値)=(HbA1c×3+GA)/2 ・・・計算式6

グリコアルブミン値(実測値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)は以下の式で計算した。
[数14]
グリコアルブミン値(実測値)/ヘモグロビンA1c値(実測値)=GA/HbA1c・・・計算式7

グリコアルブミン値(実測値)/グリコアルブミン値(計算値)は以下の式で計算した。
[数15]
グリコアルブミン値(実測値)/グリコアルブミン値(計算値)=GA/HbA1c/3・・・計算式8

ヘモグロビンA1c(計算式)/ヘモグロビンA1c値(実測値)は以下の式で計算した。
[数16]
ヘモグロビンA1c(計算式)/ヘモグロビンA1c値(実測値)=GA/3/HbA1c・・・計算式9
<試料>
グリコアルブミン試薬の試料には血清を用いた。ヘモグロビンA1cの測定の試料は各試薬の操作法に基づき溶血液を作成した。
<操作>
以上を設定して試料を測定した結果、項目間演算式を設定した計算は問題なく行われていた。これらのことから、ヘモグロビンA1c及びグリコアルブミンを測定できる装置において、かつ前記計算が可能な装置において、自動的に計算させることにより簡便に目的とする指標を計算することが可能であった。なおここでは全自動分析装置を用いているが、全自動でなくとも問題なく、ポイントオブケアのような装置を用いても良いことも明白である。
本発明は、グリコアルブミンおよびヘモグロビンA1cを用い、肝疾患において血糖コントロール状態もしくは肝予備能を、簡便、正確、迅速、安価に測定することができる測定方法、測定装置に関し、臨床検査に用いられる。
本発明の実施例1に基づく平均血糖とHbA1cの相関図である。 本発明の実施例1に基づく平均血糖とHbA1c(補正値)の相関図である。 本発明の実施例1に基づく各HbA1c平均値の比較である。 本発明の実施例1に基づくヘパプラスチンテストとHbA1cの相関図である。 本発明の実施例1に基づくコリンエステラーゼとHbA1cの相関図である。 本発明の実施例2に基づく平均血糖とGAの相関図である。 本発明の実施例2に基づく平均血糖とGA(補正値)の相関図である。 本発明の実施例2に基づく各GA平均値の比較である。 本発明の実施例2に基づくヘパプラスチンテストとGAの相関図である。 本発明の実施例2に基づくコリンエステラーゼとGAの相関図である。 本発明の実施例3に基づく平均血糖と計算値の相関図である。 本発明の実施例3に基づくヘパプラスチンテストと計算値の相関図である。 本発明の実施例3に基づくコリンエステラーゼと計算値の相関図である。

Claims (17)

  1. 下記の1)〜3)の工程よりなる正確な血糖コントロール状態の測定方法。
    1)測定対象試料中のグリコアルブミン及びヘモグロビンA1cを測定してグリコアルブミン値(実測値)及びヘモグロビンA1c値(実測値)を求める工程、
    2)1)で求めたグリコアルブミン値(実測値)を肝疾患のない場合のグリコアルブミン値とヘモグロビンA1c値の関係に基づいてヘモグロビンA1c値(計算値)に換算する工程、
    3)ヘモグロビンA1c値(計算値)とヘモグロビンA1c値(実測値)の平均値を算出することによりヘモグロビンA1c値(補正値)を算出する工程。
  2. 工程2)の換算が、肝疾患のない群における試料中のグリコアルブミンとヘモグロビンA1cの測定値より求めたグリコアルブミン値をヘモグロビンA1c値(計算値)に換算するための計算式若しくは換算表を用いることにより行われる請求項1に記載の血糖コントロール状態の測定方法。
  3. 工程2)の換算が、以下のいずれかの計算式に基づく換算である、請求項1に記載の血糖コントロール状態の測定方法。
    ヘモグロビンA1c値(計算値)=グリコアルブミン値(実測値)/3 計算式1
    ヘモグロビンA1c値(計算値)=(グリコアルブミン値(実測値)+1)/3 計算式2
  4. 下記の1)〜3)の工程よりなる正確な血糖コントロール状態を反映するための血糖コントロール状態の測定方法。
    1)測定対象試料中のグリコアルブミン及びヘモグロビンA1cを測定してグリコアルブミン値(実測値)及びヘモグロビンA1c値(実測値)を求める工程、
    2)1)で求めたヘモグロビンA1c値(実測値)を肝疾患のない場合のグリコアルブミン値とヘモグロビンA1c値の関係に基づいてグリコアルブミン値(計算値)に換算する工程、
    3)グリコアルブミン値(計算値)とグリコアルブミン値(実測値)の平均値を算出することによりグリコアルブミン値(補正値)を算出する工程。
  5. 工程2)の換算が、肝疾患のない群における試料中のグリコアルブミンとヘモグロビンA1cの測定値より求めたヘモグロビンA1c値をグリコアルブミン値(計算値)に換算するための計算式若しくは換算表を用いることにより行われる請求項4に記載の血糖コントロール状態の測定方法。
  6. 工程2)の換算が、以下のいずれかの計算式に基づく換算である、請求項4に記載の血糖コントロール状態の測定方法。
    グリコアルブミン値(計算値)=ヘモグロビンA1c値(実測値)×3 計算式3
    グリコアルブミン値(計算値)=ヘモグロビンA1c値(実測値)×3−1 計算式4
  7. 測定対象試料が、肝疾患患者から採取した試料である請求項1〜6のいずれかに記載の血糖コントロール状態の測定方法。
  8. 下記の1)〜2)の工程よりなる肝予備能の測定方法。
    1)測定対象試料中のグリコアルブミン値(実測値)及びヘモグロビンA1c値(実測値)を測定する工程、
    2)グリコアルブミン値(実測値)をへモグロビンA1c値(実測値)で除し、肝予備能を反映する指標を算出する工程。
  9. 下記の1)〜3)の工程よりなる肝予備能の測定方法。
    1)測定対象試料中のグリコアルブミン及びヘモグロビンA1cを測定してグリコアルブミン値(実測値)及びヘモグロビンA1c値(実測値)を求める工程、
    2)1)で求めたグリコアルブミン値(実測値)を肝疾患のない場合のグリコアルブミン値とヘモグロビンA1c値の関係に基づいてヘモグロビンA1c値(計算値)に換算する工程、
    3)ヘモグロビンA1c値(計算値)をヘモグロビンA1c値(実測値)で除して肝予備能を反映する指標を算出する工程。
  10. 工程2)の換算が、肝疾患のない群における試料中のグリコアルブミンとヘモグロビンA1cの測定値より求めたグリコアルブミン値をヘモグロビンA1c値(計算値)に換算するための計算式若しくは換算表を用いることにより行われる請求項9に記載の肝予備能の測定方法。
  11. 工程2)の換算が、以下のいずれかの計算式に基づく換算である、請求項9に記載の肝予備能の測定方法。
    ヘモグロビンA1c値(計算値)=グリコアルブミン値(実測値)/3 計算式1
    ヘモグロビンA1c値(計算値)=(グリコアルブミン値(実測値)+1)/3 計算式2
  12. 下記の1)〜3)の工程よりなる肝予備能の測定方法。
    1)測定対象試料中のグリコアルブミン及びヘモグロビンA1cを測定してグリコアルブミン値(実測値)及びヘモグロビンA1c値(実測値)を求める工程、
    2)1)で求めたヘモグロビンA1c値(実測値)を肝疾患のない場合のグリコアルブミン値とヘモグロビンA1c値の関係に基づいてグリコアルブミン値(計算値)に換算する工程、
    3)グリコアルブミン値(計算値)をグリコアルブミン値(実測値)で除して肝予備能を反映する指標を算出する工程。
  13. 工程2)の換算が、肝疾患のない群における試料中のグリコアルブミンとヘモグロビンA1cの測定値より求めたヘモグロビンA1値をグリコアルブミン値(計算値)に換算するための計算式若しくは換算表を用いることにより行われる請求項12に記載の肝予備能の測定方法。
  14. 工程2)の換算が、以下のいずれかの式に基づく換算である、請求項12に記載の肝予備能の測定方法。
    グリコアルブミン値(計算値)=ヘモグロビンA1c値(実測値)×3 計算式3
    グリコアルブミン値(計算値)=ヘモグロビンA1c値(実測値)×3−1 計算式4
  15. 測定対象試料が、肝疾患患者から採取した試料である請求項8〜14のいずれかに記載の肝予備能の測定方法。
  16. グリコアルブミン測定部、ヘモグロビンA1c測定部及び演算部を備えた血糖コントロール状態の測定装置であって、
    演算部が、請求項1〜7のいずれかに示される換算及び算出を行うことを特徴とする血糖コントロール状態の測定装置。
  17. グリコアルブミン測定部、ヘモグロビンA1c測定部及び演算部を備えた血糖コントロール状態の測定装置であって、
    演算部が、請求項8〜15のいずれかに示される換算及び算出を行うことを特徴とする肝予備能の測定装置。
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