以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るコンテンツ出力システム10について説明する。図1は、コンテンツ出力システム10のシステム構成の概略を表わす図である。コンテンツ出力システム10は、リモコン機能を有する携帯可能な通信端末100a,100b(以下総称するときは通信端末100と表わす)と、テレビ110と、サービス提供サーバ120とを備える。テレビ110とサービス提供サーバ120とは、インターネット130によって接続されている。
通信端末100は、たとえば、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)などであるが、これらに限られない。通信端末100は、少なくとも、通信機能と情報処理機能とを有する端末であればよい。
テレビ110は、ネットワーク接続機能、情報処理機能、サービス提供サーバ120との通信機能を有するものであればよい。たとえば、テレビ110の形態は、テレビ単体、テレビとセットトップボックス(STB(Set Top Box))の組み合わせ、テレビとPC(Personal Computer)の組み合わせ、パソコン機能内蔵テレビ、ホームサーバとディスプレイ装置の組み合わせ等であってもよい。
サービス提供サーバ120は、たとえば、周知の構成を有するコンピュータシステムによって実現される。サービス提供サーバ120として機能するコンピュータシステムは、データ処理機能と、通信機能とを少なくとも有する。なお、このようなコンピュータシステムの構成および動作は、当業者にとって容易に理解できるものである。したがって、構成および動作の詳細な説明は、繰り返さない。
テレビ110は、通信端末100によって発信される信号を受信する。その信号は、テレビ110の動作を制御するための信号と、サービス提供サーバ120にアクセスするために与えられる信号とを含む。テレビ110は、外部から与えられた情報に従ってサービス提供サーバ120と通信し、サービス提供サーバ120から情報コンテンツを取得する。情報コンテンツは、映像コンテンツおよび音声コンテンツのいずれであってもよい。
サービス提供サーバ120がアクセスを受け付けるために、使用者に対して予めID(Identification)あるいはパスワードを要求する場合、サービス提供サーバ120はその要求を表わす信号をテレビ110に送信する。テレビ110は、その信号を受信すると、IDあるいはパスワードが求められていることを表わす画面を表示し、さらにその入力要求を表わす信号を発信する。通信端末100がテレビ110の近傍に存在しておりテレビ110から発信される微弱な電波を受信可能な場合、通信端末100は、その要求を表わす信号を受信することができる。通信端末100は、その信号に基づき、要求を表わす画像(たとえば、文字あるいはアイコン等)をディスプレイに表示する。通信端末100の使用者は、そのディスプレイに表示された画像を見て、IDおよびパスワードの入力が促されていることを認識する。通信端末100の使用者が、IDおよびパスワードを入力して、通信端末100において予め規定された送信動作を実行すると、通信端末100は、そのIDおよびパスワードを含む信号を発信する。テレビ110がその信号を受信すると、その信号からIDおよびパスワードを抽出し、IDおよびパスワードを、ネットワーク送信するためのパケットデータに変換し、そのパケットデータをサービス提供サーバ120に送信する。
サービス提供サーバ120は、そのパケットからIDおよびパスワードを取り出して予め登録されていたIDおよびパスワードと認証することにより、その使用者が正当な使用者であるか否かを判定する。サービス提供サーバ120は、その使用者が正当な使用者であると判定すると、通信端末100によるアクセスを受け付ける。サービス提供サーバ120は、送信が求められた情報コンテンツをテレビ110に対して、たとえばストリーム配信の形式で送信する。テレビ110は、その受信したデータをディスプレイに表示する。なお、情報コンテンツの配信の態様は、ストリーム配信に限られず、ビデオ・オン・デマンド(VOD(Video on Demand))のようなダウンロード型、WEBページの表示、画像・書籍・カタログ・アニメーションのような専用コンテンツの表示、その他の態様が使用されてもよい。
次に、図2を参照して、サービス提供サーバ120にアクセスするために通信端末100に表示されるID入力の対応について説明する。図2は、通信端末100のディスプレイに表示される画面を表わす図である。図2に示される現象は、たとえば、次の場合に想定されるが、このような場合に限られるものではない。すなわち、(1)WEB上のサービス(たとえば、ポータルサイトやオンラインアルバム)にて同一のサービスID(たとえば、URL(Uniform Resource Locator))に対して使用者が複数のID(およびパスワード)を使い分けているような場合に、(2)同一のID/パスワードにて複数のサイトの利用が可能な場合に、どのサイトへのアクセスかがわかるように、(3)WEBブラウザを起動する際に、通信端末側にてブックマークを表示して使用者が選択したURLに対応した映像をテレビに表示させる場合。
通信端末100は、テレビ110と通信することにより、テレビ110によって発信されたIDおよびパスワードの入力を要求する信号を受信すると、ディスプレイにアクセス可能なサービス(サービス提供サーバ120によって提供される情報コンテンツの提供元)の一覧を表示する。
サービスを表わすアイコンその他の画像がディスプレイにすべて表示されないとき、次の画面を表示する指示を受け付けるキーが、ソフトウェアキーとして併せて表示される。あるいは、通信端末100が有するボタン(図示しない)が当該キーとして機能してもよい。たとえば、図2に示される例では、通信端末100のディスプレイには1つの画面に4つのサービスが選択可能な形式で表示される。通信端末100の使用者が通信端末100の操作ボタン(図示しない)を操作することにより、ディスプレイに表示されたいずれかのサービスを選択することができる。また、使用者は、表示画面をスクロールしたり、画面表示を切り替えることによりサービスを選択することも可能である。通信端末100によってアクセス可能なサービスは、通信端末100の使用者によって決定される。各サービスにアクセスするために過去に入力されたIDおよびパスワードは、そのサービスに関連付けられて通信端末100に保存されている。通信端末100の使用者が、いずれかのサービスを選択して、IDおよびパスワードを送信する命令を与える操作を実行すると、通信端末100は、IDおよびパスワードを含む信号を発信する。
ここで、図3および図4を参照して、通信端末100とテレビ110との通信について説明する。図3は、テレビ110から発信される信号300の構成を概念的に表わす図である。信号300は、開始ビット310と制御コード320と終了ビット330とを含む。開始ビット310は、信号300の先頭であることを表わす。制御コード320は、信号300によって通知される具体的な内容を含む。たとえば、制御コード320は、IDの入力要求を表わす情報を含む。ここでのIDの入力要求とは、たとえば、WEB表示ではURL情報に連動した情報、テレビに搭載されたアプリケーションを特定できる情報に連動した情報などであるが、入力要求の内容はこれに限られない。その他の情報が入力要求に含まれてもよい。終了ビット330は、信号300の終わりであることを表わす。
信号300は、テレビ110によって生成される。信号300の送信態様は、特に限られない。たとえば、信号300は、赤外線通信、ブルートゥース(登録商標)などの規格に従って送信される。通信端末100は、テレビ110から発信される電波を受信できる範囲にあるとき、信号300を受信することができる。通信端末100は、信号300から、制御コード320を取得する。通信端末100は、制御コード320からID入力要求を検知すると、内蔵するメモリからデータを読み出して、各IDが予め登録されているサービスを表わす画面(図2)を表示する。通信端末100の使用者がその表示からいずれかのサービスを選択すると、通信端末100は、そのサービスを識別するサービスIDと、そのサービスの利用者としてサービス提供サーバ120によって与えられた利用者IDと、利用者IDに関連付けて使用されるパスワードとを送信する。
図4は、通信端末100から発信される信号400の構成を概念的に表わす図である。信号400は、開始ビット410と、ユーザデータ420と、終了ビット430とを含む。開始ビット410は、信号400の先頭であることを表わす。ユーザデータ420は、サービスIDと、利用者IDと、パスワードとを含む。終了ビット430は、信号400の終わりであることを表わす。
ユーザデータ420において、サービスIDは、通信端末100の利用者によって選択されたサービス(すなわち情報コンテンツの提供をこれから受けようとするサービス)を識別する。この例では、サービスIDは、URLおよびURLに関連したページタイトルであるが、その他のデータがサービスIDとして使用されてもよい。
利用者IDは、そのサービスに対して情報コンテンツの提供を受ける利用者を識別する。利用者IDは、サービス提供サーバ120によって与えられる。パスワードは、その利用者IDの使用者が正当な使用者であるか否かを確認するために使用される。利用者IDおよびパスワードは、たとえば、数字、文字等を含む符号として使用される。
テレビ110は、信号400を受信すると、ユーザデータ420からサービスIDと利用者IDとパスワードとを読み取る。テレビ110は、サービスIDと利用者IDとパスワードとを含むパケットデータを生成する。テレビ110は、そのパケットデータを、インターネット130を介してサービス提供サーバ120に送信する。サービス提供サーバ120は、テレビ110から送られたそのパケットデータから、サービスIDと利用者IDとパスワードとを取り出し、予め登録されているこれらに対応するデータと比較することにより認証処理を実行する。認証が成功すると、サービス提供サーバ120は、そのパケットデータによって求められた情報コンテンツの提供を開始する。
次に、図5から図7を参照して、本実施の形態に係るテレビ110の構成について説明する。図5は、テレビ110が有する機能の一部を表わすブロック図である。テレビ110は、微弱電波受信部510と、リモコン信号受信部520と、ネットワーク受信部530と、コンテンツデータ記憶部540と、放送信号受信部550と、制御部560と、リモコン信号発信部570と、ネットワーク送信部580と、表示部590とを備える。制御部560は、要求部562と、接続処理部563と、データ処理部564とを含む。
微弱電波受信部510は、通信端末100によって発信される信号を受信する。リモコン信号受信部520は、テレビ110の専用のリモコン端末(図示しない)から発信される制御信号を受信する。なお、ある局面において、微弱電波受信部510とリモコン信号受信部520とは、1つの受信部として構成されてもよい。
微弱電波受信部510から出力される情報は、制御部560に入力される。リモコン信号受信部520から出力される情報は、制御部560に入力される。
ネットワーク受信部530は、インターネット130によってテレビ110に与えられた情報を受信する。ネットワーク受信部530によって受信された情報は、制御部560あるいはコンテンツデータ記憶部540に入力される。
コンテンツデータ記憶部540は、ネットワーク受信部530によって受信された情報(たとえば通信端末100の使用者によって送信が求められた情報)コンテンツを格納する。
放送信号受信部550は、テレビジョン放送信号を受信する。この放送信号は、アナログ信号およびデジタル信号のいずれであってもよい。放送信号受信部550から出力される信号は、制御部560に入力される。テレビジョン放送信号は、放送信号受信部550にて受信されるように図示されているが、受信の態様はこれに限られない。たとえば、他の局面において、ネットワーク受信部530が、IP(Internet Protocol)網経由で配信されたテレビジョン信号を受信する構成であってもよい。
制御部560は、テレビ110に与えられる情報に基づいて、予め規定された処理を実行し、その処理の結果に応じた制御を実行する。より具体的には、要求部562は、通信端末100の使用者によるサービスの提供要求に対して、そのサービスにアクセスするためのIDとパスワードとを要求する。要求部562は、その要求を表わす信号を生成し、リモコン信号発信部570に送出する。
接続処理部563は、微弱電波受信部510あるいはリモコン信号受信部520から送られる接続要求に基づいて、インターネット130を介して、サービス提供サーバ120との間で通信セッションを確立する。接続処理部563は、サービス提供サーバ120との通信が確立されると、通信端末100とサービス提供サーバ120との間の通信を制御する。たとえば、接続処理部563は、サービス提供サーバ120によって送信された情報コンテンツをネットワーク受信部530を介して受信すると、その情報コンテンツを表示部590に表示する。あるいは、接続処理部563は、サービス提供サーバ120によって接続の遮断命令が発信されると、テレビ110とサービス提供サーバ120との通信を遮断する。あるいは、通信端末100がサービス提供サーバ120との通信を遮断する命令を発信すると、接続処理部563は、その命令に応答してサービス提供サーバ120とテレビ110との通信を遮断する。
データ処理部564は、表示部590に情報コンテンツに基づく映像を表示するためのデータ処理を実行する。たとえば、データ処理部564は、コンテンツデータ記憶部540に格納されているデータを読み出して、表示部590における表示形式に合わせた変換処理を実行し変換後のデータを表示部590に送出する。あるいは、データ処理部564は、微弱電波受信部510によって受信されたIDおよびパスワードをパケットデータに変換し、変換後のデータをネットワーク送信部580に送信する。さらにデータ処理部564は、ネットワーク受信部530を介して受信したサービス提供サーバ120からの情報から、ユーザデータを取り出し、そのユーザデータによって特定される内容を表わす情報を表示部590に表示する。あるいは、データ処理部564は、そのユーザデータによって特定される命令を含む信号を生成し、リモコン信号発信部570に送出する。
リモコン信号発信部570は、制御部560から出力される信号をリモコン端末(図示しない)と通信可能な形式で発信する。たとえば、リモコン信号発信部570は、通信端末100によって受信可能な信号の形式として、制御部560から与えられた信号を発信する。
ネットワーク送信部580は、制御部560から与えられるデータを、インターネット130を介して他の情報通信装置(たとえばサービス提供サーバ120)に送信する。表示部590は、制御部560から与えられるデータに基づいて映像を表示する。
図6は、テレビ110のハードウェア構成を表わすブロック図である。テレビ110は、外部入力部604と、受信部606と、操作部608と、CPU(Central Processing Unit)610と、チューナ614と、切換回路616と、発信機618と、信号処理回路620と、表示ドライバ628と、ディスプレイ630と、アンプ636a,636bと、スピーカ640a,640bとを備える。CPU610は、メモリ612を含む。信号処理回路620は、分離回路622と、OSD(On Screen Display)回路624とを含む。チューナ614は、アンテナ602から送られた信号の入力を受け付ける。
チューナ614は、CPU610からの指令に基づいて、指定されたチャンネルを選択する。チューナ614によって選択されたチャンネルからの信号は、切換回路616に送出される。
外部入力部604は、テレビ110の外部から、信号の入力を受け付ける。外部入力部604は、映像信号および/または音声信号の入力を受け付けるインターフェイスを含む。外部入力部604によって受け付けられた信号は、切換回路616に送出される。
切換回路616は、CPU610からの指令に基づいて、信号の入力源をチューナ614と外部入力部604との間で切り換える。切換回路616から出力される信号は、信号処理回路620に入力される。
受信部606は、テレビ110の動作を制御するための制御信号を受信する。制御信号は、リモコン端末によって発信される信号を含む。受信部606は、たとえば赤外線信号を受信する。他の局面において、受信部606は、ブルートゥース(登録商標)に基づく規格に従った信号を受信してもよい。受信部606によって受信された信号は、CPU610に送出される。なお、制御信号を受信する手段は、上記のものに限られず、他の方式で受信する構成が使用されてもよい。
操作部608は、テレビ110に対する操作入力を受け付ける。操作部600は、たとえばテレビ110の筐体の前面に設けられたボタン、タッチパネルなどとして実現される。
通信I/F670は、テレビ110に接続されるインターネット130を介して、他の情報通信装置(たとえばサービス提供サーバ120)と通信する。通信I/F670は、テレビ110の外部から受信した信号をデジタルデータとしてCPU610に送出する。逆に、通信I/F670は、CPU610によって与えられたデータ(たとえばパケット)をインターネット130に向けて送出する。
CPU610は、テレビ110に予め格納されているデータおよびプログラムと、テレビ110に対して外部から与えられた動作命令とに基づいて、テレビ110について予め規定された動作を実行する。より具体的には、CPU610は、テレビ110のリモコン端末として機能する通信端末100によって発信された制御信号に基づいて、チューナ614に対してチャンネルを選択する命令を送出する。
他の局面において、CPU610は、通信端末100によって発信されたアクセス命令に基づいて、通信I/F670を介してサービス提供サーバ120と通信するための処理を実行する。より具体的には、CPU610は、特定のサービスサイト(サービス提供サーバ120その他のサーバ装置において情報コンテンツを提供するサイト)にアクセスする要求を生成し、サービス提供サーバ120との間で通信セッションを確立する。
CPU610は、サービス提供サーバ120から認証情報(利用者IDとパスワード)の送信要求を受信した場合には、その要求を表わす信号を生成し、発信機618を介してその信号を発信する。CPU610は、受信部606を介して、通信端末100によって発信されたIDおよびパスワードを受信すると、そのIDおよびパスワードをパケットデータに変換し、そのパケットデータを通信I/F670に送信する。
信号処理回路620は、CPU610によって与えられる命令に基づいて、切換回路616から出力された信号を映像信号と音声信号とに分離して出力する。より具体的には、信号処理回路620において、分離回路622は、CPU610からの命令に従って、映像信号と音声信号とを有する放送信号を、当該映像信号と音声信号とに分離する。映像信号は、OSD回路624に入力される。音声信号は、アンプ636a,636bに送出される。
OSD回路624は、CPU610からの指令に基づいて、その入力された映像信号に文字情報その他の情報を付加し、その付加によって生成された信号を出力する。ここで、OSD回路624によって付加される情報は、たとえばディスプレイ630に表示されるチャンネル番号、メモリ610において予め準備されているデータに基づくメッセージ、テレビ110がインターネット130を介して接続しているサービスサイト(たとえば情報提供サーバ120)のURL(Uniform Resource Locator)、そのサイトの名称などを含む。OSD回路624から出力される信号は、表示ドライバ628に入力される。
表示ドライバ628は、OSD回路624から与えられた信号を、ディスプレイ630による表示形式に従ったデータ形式に変換し、変換後のデータをディスプレイ630に送出する。ディスプレイ630は、その信号に基づいて画像を表示する。表示される画像は、チューナ614によって受信されたテレビジョン放送信号に基づく映像と、外部入力部604を介して入力されたデータに基づく映像と、通信I/F670によって受信されたデータ(すなわちサービス提供サーバ120によって送信された映像情報コンテンツ)に基づく映像との少なくともいずれかである。複数の画面が表示されてもよい。
ここで、ディスプレイ630は、たとえば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、FED(Field Emission Display)ディスプレイ、SED(Surface-conduction Electron-emitter Display)などによって実現されるが、その他の表示装置によって実現されてもよい。
アンプ636a,636bは、CPU610によって与えられる命令に基づいて、分離回路622から送られた音声信号を増幅し、増幅後の信号をスピーカ640a,640bにそれぞれ送出する。スピーカ640a,640bは、その信号に基づいて音声を出力する。
記憶装置660は、テレビ110に与えられたデータを不揮発的に保持する。記憶装置660は、たとえばハードディスク、フラッシュメモリなどの固定記憶装置として実現される。また、他の局面において、記憶装置660は、メモリカード、DVD(Digital Versatile Disc)その他の着脱可能な記録媒体としても実現され得る。さらに、記憶装置660は、他の局面において、通信端末100に固有なデータを格納してもよい。また、記憶装置660は、通信端末100によって発信されたサービスサイトに固有な登録者IDおよびパスワードを通信端末100の識別データとともに格納してもよい。
そこで、図7を参照して、本実施の形態に係るテレビ110のデータ構造について説明する。図7は、記憶装置660におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。記憶装置660は、データを格納するための複数のメモリ領域を含む。
より具体的には、ファームウェアは、メモリ領域710に格納されている。ファームウェアは、テレビ110を作動させるために予めテレビ110の製造者によって準備されたソフトウェアである。
リモコン通信プログラム720は、テレビ110と通信機能を有するリモコン端末(たとえば通信端末100)との間で通信処理を実現する。リモコン通信プログラムは、テレビ110の製造者によって予め与えられる。ある局面においては、リモコン通信プログラム720の実行中は、テレビ110は、リモコン端末から発信される制御信号を受信する。他の局面において、テレビ110は、特定の内容を有する信号を発信する。この信号は、たとえば、利用者IDおよびパスワードの入力要求を含む。
ネットワーク通信プログラムは、メモリ領域730に格納されている。ネットワーク通信プログラムは、テレビ110との他の情報通信装置(たとえばサービス提供サーバ120)との通信処理を実現する。ネットワーク通信プログラムが使用する通信プロトコルは、たとえばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などであるが、これに限られず、他の通信プロトコルが使用されてもよい。
次に、図8から図10を参照して、本実施の形態に係る通信端末100の構成について説明する。図8は、通信端末100が有する機能の一部を表わすブロック図である。通信端末100は、通話部810と、入力部820と、記憶部830と、信号受信部840と、制御部850と、発信部860と、表示部870とを備える。制御部850は、制御信号生成部851と、検索部852と、選択部853と、発信制御部854と、暗号化部855と、検出部856とを含む。
ここで、以下の説明では、通信端末100は携帯電話として実現される場合について説明する。なお、通信端末100は、携帯電話以外にもたとえばPDA、その他の携帯通信端末としても実現される。
通話部810は、基地局(図示しない)によって発信された電波を受信して、その電波に基づく音声を出力するとともに、通信端末100に対して発話された音声に基づいて信号を発信する。その発信された信号が基地局によって受信されると、通信端末100は携帯電話として機能する。
入力部820は、通信端末100に対する操作入力を受け付ける。ある局面において、入力部820は、テンキーその他のボタンとして実現される。他の局面において、入力部820は、タッチパネル式の操作部としても実現される。入力部820から出力される信号は、制御部850に入力される。
記憶部830は、通信端末100に与えられたデータと、通信端末100において生成されたデータとを格納する。記憶部830に格納されるデータは、通話部810によって使用される電話番号、電子メールのアドレスその他の通信のための情報、通信端末100の使用者を特定するためのID、サービス提供サーバ120によって提供される情報コンテンツの提供元であるサービスサイトを特定するデータ(URL)、利用者ID、およびパスワードを含む。
信号受信部840は、テレビ110によって発信された信号を受信する。ある局面において、信号受信部840は、赤外線信号を受信する。他の局面において、信号受信部840は、ブルートゥース(登録商標)規格に従う信号を受信するためのアンテナと、当該アンテナによって受信された信号を処理するためのフロントエンド回路とを含む。信号受信部840から出力されるデータは、制御部850に与えられる。
制御部850において、制御信号生成部851は、入力部820から出力された信号に基づいて、テレビ110の動作を制御するための信号を生成する。その信号は、テレビ110におけるチャンネルの選択命令、インターネット130に接続してサービス提供サーバ120その他の情報提供装置にアクセスするための命令などを含む。制御信号生成部851によって生成された信号は、発信部860に与えられる。
検索部852は、記憶部830に格納されているデータを、与えられた検索キーに従って検索する。より具体的には、検索部852は、サービス提供サーバ120によって提供される情報コンテンツその他のサービスを識別するサービスIDと、そのサービスサイトにアクセスするために予め提供者によって割り当てられた利用者IDと、パスワードとを記憶部830から読み出す。検索部852は、入力部820から与えられる選択命令に従って、特定のアクセスデータを検索する。たとえば、入力部820が表示部870に表示されるカーソルキーを上下させるためのボタンを含む場合、検索部852は、そのキーに対して与えられる命令に従って当該アクセスデータを検索する。
選択部853は、入力部820によって受け付けられた選択操作に従って、検索部852によって検索された複数のアクセスデータから、特定のアクセスデータを選択する。たとえば、選択部853は、選択操作が与えられたアクセスデータに予め規定されたフラグを付することにより、当該アクセスデータを選択する。
発信制御部854は、発信部860に、選択部853によって選択された当該アクセスデータを発信させる。より具体的には、発信制御部854は、そのアクセスデータを構成するサービスIDと利用者IDとパスワードとを含む信号(図4における信号400)を生成し、その信号を発信部860に発信させる。
暗号化部855は、発信部860によって発信される信号あるいは通話部810によって発信される信号を暗号化する。暗号化部855による暗号化の形式は特に限られない。なお、暗号化部855は、通信端末100に必須の構成ではない。したがって、たとえば、通信内容の秘密を保持する必要がない場合そのた必要がない場合には、暗号化部855は、なくてもよい。
なお、暗号化される情報の一例として、通信端末100に保存されている個人データ(電話番号、住所、生年月日、クレジット番号など)、おサイフケータイなどで使用される課金情報、通信端末100に搭載されている生体認証機能のための認証データ(たとえば、指紋、網膜の特徴量等)等があげられる。
検出部856は、信号受信部840からのデータに基づいて、アクセスデータの送信要求を検出する。この送信要求はテレビ110によって発信されたものである。検出部856は、その要求を検出すると、検索部852に対して、当該アクセスデータの検索要求を送出する。
発信部860は、テレビ110に命令を与えるための信号を発信する。ある局面において、発信部860は、テレビ110の動作を制御するリモコン信号を発信する。他の局面において、発信部860は、通信端末100がサービス提供サーバ120と通信するための情報を発信する。発信部860は、その信号をたとえば赤外線信号として発信する。他の局面において、発信部860は、ブルートゥース(登録商標)に従う信号として発信する。
表示部870は、文字、画像、その他の情報を表示する。表示部870は、たとえば液晶表示装置、有機ELディスプレイとして実現される。表示部870は、通信端末100の状態を表わす画面を表示する。たとえば、検出部856がアクセスデータの送信要求をテレビ110から受信したことを検出すると、表示部870は、そのことを表わす画面を表示する。検索部852がその要求に応じてアクセスデータの候補を検索すると、表示部870は、その検索された少なくとも1つ以上のアクセスデータを表示する。表示部870が、検索されたアクセスデータを表示領域に一度に表示できないとき、表示部870は、画面を切り換える操作入力を受け付けるソフトウェアキーもさらに表示する。
他の局面において、表示部870は、テレビ110に対して送られるデータの入力を受け付けるための画面を表示する。この画面は、たとえばテレビ110に対して設けられる暗証番号あるいはサービス提供サーバ120へのアクセスのために設けられる暗証番号、パスワードなどの入力を受け付ける画面を含む。さらに他の局面に従う通信端末は、複数の表示部を含むものであってもよい。この場合、当該通信端末の制御部は、画像が表示される表示部を選択する機能、選択された表示部のためのデータを出力する機能(たとえば、ビデオメモリへのデータの書き込み)を有することになる。
図9は、通信端末100のハードウェア構成を表わすブロック図である。通信端末100は、通信装置902と、受信部904と、アンテナ908と、CPU910と、操作ボタン920と、カメラ940と、フラッシュメモリ944と、RAM(Random Access Memory)946と、データ用ROM(Read Only Memory)948と、ディスプレイ950と、リモコン信号発信部960と、音声信号処理回路970と、マイク972と、スピーカ974と、LED(Light Emitting Diode)976と、データ通信I/F(Interface)978と、メモリカード駆動装置980と、バイブレータ984とを備える。メモリカード駆動装置980には、メモリカード982が装着可能である。
アンテナ908は、基地局によって発信された電波を受信し、その電波から生成された信号を通信装置902に送出する。通信装置902は、その信号を通信端末100における内部の処理に適合した形式に変換し、CPU910に変換後の信号を送出する。逆に、通信端末100が発話に応じた音声信号を発信する場合、通信装置902は、CPU910から出力されるデータを用いて無線送信用の信号に変換し、アンテナ908を介して変換後の信号を発信する。
受信部904は、微弱な電波(たとえば赤外線信号、ブルートゥース(登録商標)に従って発信された信号)を受信する。微弱な電波は、たとえばテレビ110によって発信される。受信部904によって受信された信号は、CPU910に送出される。
CPU910は、通信端末100に対して与えられる指示に基づいて、当該指示に応じた制御を実行する。より具体的には、CPU910は、通信端末100による電話の発信または着信時における動作を制御する。他の局面において、CPU910は、テレビ110の動作を制御するリモコン信号を発信するための処理を実行する。さらに他の局面において、CPU910は、テレビ110がサービス提供サーバ120と通信する命令を与え、サービス提供サーバ120によって要求されたデータを送信する。
操作ボタン920は、通信端末100の筐体の表面に配置されている。操作ボタン920は、テンキーその他のボタンを含む。操作ボタン920は、通信端末100に対する操作入力を受け付けて、その操作入力に応じた信号をCPU910に送出する。CPU910は、その信号に基づいて特定の処理を実行し、操作されたボタンに対して割り当てられている機能を実現する。より具体的には、通信端末100が携帯電話として機能する場合には、操作ボタン920に対して与えられた数字の入力は、電話を発信するためのダイヤル操作として検知される。
他の局面において、通信端末100がテレビ110を制御するリモコン端末として機能する場合には、操作ボタン920に対して与えられた入力は、リモコン信号発信部960を介して外部に発信される命令を規定する。より具体的には、テレビ110が利用者IDとパスワードとの入力を要求している場合には、操作ボタン920に対する操作に従って、通信端末100から発信可能な候補となる利用者IDおよびパスワードを選択可能な形式(たとえば現在選択されているがその選択が確定していない状態)を表わす表示をディスプレイ950に実行させる。
なお、通信端末100における操作入力を受け付ける手段は、操作ボタン920に限られない。たとえばタッチパネル式の操作部あるいはジョグダイヤルその他の入力装置が使用されてもよい。
カメラ940は、操作ボタン920に対する操作に応答して、予め規定された撮影モードに基づいて被写体を撮影する。その撮影によって生成される画像信号は、CPU910に送出される。CPU910は、画像処理機能を有している場合には、その画像信号に対して予め準備された画像処理(たとえば2値化処理、濃淡処理、エッジ強調処理など)を実行する。CPU910は、その処理後のデータをRAM946あるいはフラッシュメモリ944に格納する。
フラッシュメモリ944は、通信端末100によって受信されたデータとCPU910によって生成されたデータとを格納する。格納されるデータは、通信端末100がリモコン端末として機能した場合における制御信号の履歴、制御の対象となる装置(たとえばテレビ110)その他の装置を識別するデータ、テレビ110などから受信した信号に含まれる情報(たとえばサービス提供サーバ120その他の情報提供装置を特定するURLなど)を含む。
また、他の局面において、フラッシュメモリ944は、サービス提供サーバ120にアクセスした履歴を格納してもよい。当該履歴は、たとえば、サイトIDとアクセス日時とを含む。
RAM946は、CPU910によって生成されたデータを一時的に保持する。一時的に保持されるデータは、たとえばディスプレイ950に画像を表示するためのデータを含む。
データ用ROM948は、通信端末100を構成するために予め入力されたデータを格納する。当該データは、たとえば、通信端末100に固有な製造番号、CPU910が実行するファームウェア、アプリケーションプログラムその他のソフトウェア等を含む。
ディスプレイ950は、文字、数字、映像その他の画像を表示する。ある局面において、ディスプレイ950は、カメラ940によって撮影された被写体の画像を表示する。他の局面において、ディスプレイ950は、受信部904によって受信された信号に基づいて画像を表示する。この画像は、たとえば特定のサービスサイトにアクセスするために入力が要求される利用者IDとパスワードの入力を促す画面である。あるいは、他の局面において、ディスプレイ950は、CPU910によって検索されたサービスサイト、利用者ID、パスワードなどのアクセス情報の一覧を表示する。
マイク972は、通信端末100に対する発話を受け付けて、当該発話に応じた信号を音声信号処理回路970に送出する。スピーカ974は、音声信号処理回路970から出力される信号に基づいて音声を出力する。音声信号処理回路970は、CPU910から出力されるデジタルデータを音声信号に変換する。他の局面において、音声信号処理回路970は、マイク972によって与えられる音声信号をデジタルデータに変換し、CPU910にそのデータを送出する。
LED976は、CPU910から出力される発行命令に基づいて発光する。LED976は、1色の発光素子として構成されてもよいし、複数色の発光素子(たとえばRGB(Red Green Blue))として構成されてもよい。
データ通信I/F978は、通信端末100に対するケーブル(図示しない)の装着を受け付けて、当該ケーブルを介してデータ通信を実行する。データ通信I/F978は、たとえばUSB(Universal Serial Bus)ケーブルその他の通信規格に従ったケーブルの接続を受け付ける。
メモリカード駆動装置980は、CPU910による指令に従って、装着されているメモリカード982にアクセスし、メモリカード982にデータを書き込む。他の局面において、メモリカード駆動装置980は、CPU910からの指令に従って、メモリカード982からデータを読み出す。
バイブレータ984は、CPU910から出力されるデータに基づいて、予め規定された周期または振動パターンに従って振動する。
なお、他の局面に従う通信端末は、RFID(Radio Frequency Identification)機能を有していてもよい。この場合、当該通信端末は、無線通信機能を実現するためのタグを有することになる。タグは、データとして、当該通信端末の使用者のID、パスワード等を格納している。通信端末が、決裁機能を有する携帯電話として機能する場合、タグは、さらに金額データを保持可能である。タグは、電波や電磁波で読み取り器と交信する。当該読み取り器は、テレビ110に接続されるリーダ、あるいは、テレビ110に内蔵されるリーダである。
この場合、使用者が、通信端末をテレビ110に近づけると、IDとパスワードとがテレビ110によって読み取られて、アクセスのための認証が行なわれる。
タグは、通信端末のバッテリ(図示しない)から電力の供給を受ける。あるいは、タグは、読み取り器から受信する信号から電力の供給を受けてもよい。具体的には、タグが内蔵するアンテナを介して、いわゆる「非接触電力伝送技術」を用いて、通信端末の外部から電力の供給を受けてもよい。この場合、RFID機能のための電池が不要になる。なお、タグの形状には、ラベル型、カード型、コイン型、スティック型などがあるが、通信端末に装着可能なものであればよい。タグによる通信距離は、RFID機能の用途に応じて、数mm程度のものから数mのものが選択可能である。
図10は、通信端末100が備えるフラッシュメモリ944におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。フラッシュメモリ944は、データを格納するための複数のメモリ領域を含む。
サービスID(たとえば、URL)は、メモリ領域1010に格納されている。サービスIDは、サービス提供サーバ120その他の情報通信装置によって提供される情報コンテンツの提供元を識別する。サービスIDは、操作ボタン920に対する操作入力に従って、あるいは受信部904または通信装置902を介して受信されるデータから取得される。たとえば通信端末100がサービス提供サーバ120と直接通信する場合、サービスIDは、通信装置902を介してサービス提供サーバ120から直接取得される。また他の局面において、通信端末100がテレビ110を介してサービス提供サーバ120と通信する場合には、サービスIDは、受信部904によって受信される信号(テレビ110に発信される信号)から取得される。
利用者IDは、メモリ領域1020に格納される。利用者IDは、サービスIDの利用者としてそのサービスを提供するサイトによって予め割り当てられる。利用者IDは、通信装置902または受信部904によって受信される信号から取得される。
パスワードは、メモリ領域1030に格納される。パスワードは、利用者ID(メモリ領域1020)のデータが正当なデータであるか否かを認証するために使用される。パスワードは、通信装置902または受信部904によって受信されるデータから取得される場合がある。また他の局面において、パスワードとして取得されたデータは、操作ボタン920に対する操作に従って変更されてもよい。
最終アクセス日時は、メモリ領域1040に格納される。最終アクセス日時は、当該サイトに最後にアクセスされた日時を表わす。このデータは、通信装置902または受信部904から送られるデータに基づいて取得される。
有効期限を表わすデータは、メモリ領域1050に格納される。このデータは、当該サービスのサイトの運営者によって、利用者IDとともに割り当てられる。また他の局面において、変更後の有効期限が、当該サービスの利用中に割り当てられる場合もある。これらのデータは、受信部904あるいは通信装置902によって受信されるデータから取得される。
また、暗証番号は、メモリ領域1060に格納されている。リモコンアプリケーションは、メモリ領域1070に格納されている。通信プログラムは、メモリ領域1080に格納されている。ファームウェアは、メモリ領域1090に格納されている。
暗証番号は、通信端末100の使用者が正当な使用者(すなわち予め登録された使用者)であるか否かを判定するために、予めその使用者によって入力される。リモコンアプリケーションは、通信端末100をテレビ110その他の機器のリモコン端末として機能させるための処理を実行する。リモコンアプリケーションがCPU910によって実行されると、通信端末100は、その特定の機器を制御するための信号を生成し発信することができる。
通信プログラムは、通信装置902あるいは受信部904を介して他の情報通信装置と通信するための処理を実現する。CPU910が通信プログラムを実行すると、通信端末100は、たとえば情報提供サーバ120と直接にあるいはテレビ110を介して間接に通信することができる。ファームウェアは、通信端末100の各ハードウェアについて予め規定された動作を実行するための処理を実現する。ファームウェアは、当業者にとって容易に理解できるものである。したがって、詳細な説明は繰り返さない。
次に、図11を参照して、本実施の形態に係るコンテンツ出力システム100の制御構造について説明する。図11は、通信端末100とテレビ110とサービス提供サーバ120とが実行する一連の動作の一部を表わすフローチャートである。
ステップS1102にて、通信端末100のCPU910は、操作ボタン920に対する操作に基づいて、リモコンアプリケーションの利用の開始を検知する。CPU910は、その検知に応答して、フラッシュメモリ944に格納されているアプリケーションプログラムを実行し、通信端末100をテレビ110のリモコン端末として機能させる。通信端末100の利用者が、操作ボタン920に対して特定の操作を実行すると、CPU910は、その操作に応じた信号を生成する。通信端末100は、リモコン信号発信部960から、その信号を発信する。
ステップS1110にて、テレビ110は、その信号を受信すると、その信号によって規定される動作を実行する。たとえば、通信端末100がサービス提供サーバ120にアクセスするための操作命令に応じた信号を出力すると、テレビ110はその信号に応じてサービスメニューの一覧を表示する。
ステップS1112にて、テレビ110のCPU610は、受信部606を介して受信した通信端末100からの信号に基づいて、サービス提供サーバ120によって提供されるサービスサイトの利用の開始を検知する。CPU610は、その検知に応答して、サービスサイトに対するアクセスの要求を生成する。CPU610は、その要求をパケットデータとして、通信I/F670を介してサービス提供サーバ120に送信する。
サービス提供サーバ120は、その要求に応答して、特定のサービスにアクセスするために割り当てたアクセスデータ(サービスIDと利用者IDとパスワード(PW))の要求を、テレビ110に送信する。
ステップS1116にて、テレビ110のCPU610は、この送信要求を受信すると、そのデータをメモリ612に書き込み、特定のデータ項目を取得するための解析処理を実行する。より具体的には、CPU610は、サービス提供サーバ120から受信したパケットから、サービスIDとそのサイトにアクセスする場合に利用者IDが求められていることを表わす情報とを取得する。ステップS1118にて、CPU610は、その解析結果に基づいて、サイトIDと利用者IDとパスワードとの入力を要求するデータを生成する。テレビ110は、発信機618から、その信号を発信する。通信端末100がテレビ110から発信される電波を受信できる範囲に存在している場合、通信端末100は、その信号を受信する。
ステップS1120にて、CPU610は、その要求を表わす信号の受信に応答して、利用者IDとパスワードとが通信端末1002登録されているか否かを判定する。より具体的には、CPU910は、フラッシュメモリ944その他の記憶装置を参照して、その信号に含まれるサービスIDとそのサービスIDに関連付けられている利用者IDおよびパスワードが格納されているか否かを判定する。CPU910は、その利用者IDおよびパスワードが登録されていると判定すると(ステップS1120にてYES)、制御をステップS1130に切り換える。そうでない場合には(ステップS1120にてNO)、CPU910は、制御をステップS1150に切り換える。
ステップS1130にて、CPU910は、フラッシュメモリ944から一覧データを読み出して、そのデータをディスプレイ950に出力する。ディスプレイ950は、アクセスの際に利用者IDおよびパスワードが要求されるサービスサイトの一覧を表示する(図2)。
ステップS1132にて、CPU910は、操作ボタン920から与えられる信号に基づいて、ディスプレイ950に表示されているアクセスデータの候補の選択を検知する。CPU910は、その選択されたサービスIDと利用者IDとパスワードとをRAM946において確保したワーク領域に一時的に書き込む。
ステップS1134にて、CPU910は、ディスプレイ950に対して命令を送出することにより、パスワードの入力を促す画面を表示する。CPU910は、その画面の表示後、操作ボタン920に対する操作に基づいて、パスワードの入力を受け付ける。ここで、パスワードは、通信端末100の使用者を制限するために当該使用者が予め設定した暗証番号(メモリ領域1060)である。
ステップS1140にて、CPU910は、通信端末の利用者の認証が正しく行なわれたか否かを判定する。より具体的には、CPU910は、操作ボタン920に対する操作によって与えられたパスワードと、フラッシュメモリ944において予め入力されているパスワードとを比較することにより、現在の通信端末100の使用者が正当な使用者であるか否かを判定する。CPU910は、通信端末100の使用者が正当な使用者であると判定すると(ステップS1140にてYES)、制御をステップS1142に切り換える。そうでない場合には(ステップS1140にてNO)、CPU910は、制御をステップS1134に戻す。なお、通信端末100の使用者が正当な使用者であるか否かの判定には、通信端末100に格納された暗証番号(メモリ領域1060)が使用されたが、その他のデータが使用されてもよい。たとえば、顔認証、指紋認証その他の生体認証によって通信端末自身がその所有者を判別する手段のように、正当な使用者を判別できる手段であればよい。
ステップS1142にて、通信端末100はサービスIDと利用者IDとパスワードとをテレビ110に送信する。より具体的には、CPU910は、RAM946のワーク領域に一時的に書き込んだデータを用いて信号400(図4)を生成する。通信端末100は、リモコン信号発信部960から信号400を発信する。テレビ110が通信端末100から発信される電波を受信できる範囲にある場合には、その信号400は、テレビ110によって受信される。
ステップS1144にて、テレビ110は、サービスIDと利用者IDとパスワードとをサービス提供サーバ120に送信する。より具体的には、CPU610は、受信部606を介して信号400を受信する。CPU610は、信号400からサービスIDと利用者IDとパスワードとを取得し、その取得した各データをメモリ612に確保した領域に書き込む。CPU610は、その各データを用いてパケットデータを生成し、そのパケットデータを通信I/F670を介してそのサービスサイト(サービス提供サーバ120)に送信する。テレビ110とサービス提供サーバ120との間の通信セッションが維持されている場合には、サービス提供サーバ120は、テレビ110によって発信されたそのパケットデータを受信することができる。
ステップS1146にて、サービス提供サーバ120は、テレビ110から送られたデータに基づいてサービスの利用者を認証する。サービス提供サーバ120は、正当な利用者を認識すると、その利用者に対して情報コンテンツの提供を開始する。より具体的には、サービス提供サーバ120は、当該サービスの提供を受ける利用者として予め登録された利用者IDとパスワードとを記憶装置(図示しない)から読み出し、その読み出した利用者IDおよびパスワードと、テレビ110によって送信された利用者IDおよびパスワードと比較する。これらの利用者IDおよびパスワードが一致すると、サービス提供サーバ120は、サービスIDによって特定される情報コンテンツを当該記憶装置から読み出して、たとえばストリーム配信の形式でその情報コンテンツをテレビ110に配信する。
テレビ110は、通信I/F670を介してそのストリームデータを受信すると、その信号を信号処理回路620に送出する。信号処理回路620が、映像信号を表示ドライバ628に対して出力し、そして、音声信号をアンプ636a,636bに出力すると、ディスプレイ630は、その指定されたサービスに対応する映像を表示する。スピーカ640a,640bは、当該情報コンテンツに付随する音声を出力する。
ステップS1150にて、テレビ110は、受信部606を介して受信した信号に基づいてその信号の発信源を特定する。より具体的には、CPU610は、受信部606から送られる信号から、その信号の送信者を表わすデータを読み取り、そのデータに基づいて当該信号の発信源を特定する。CPU610は、信号の発信源が通信端末100であると特定すると、利用者IDおよびパスワードの入力を促す要求を、発信機618を介して発信する。一方、CPU610は、その信号の発信源がテレビ110に固有なリモコン端末(図示しない)であると判定すると、ディスプレイ630に、サービスIDと利用者IDとパスワードとの入力を受け付けるための画面を表示させる。
ステップS1152にて、通信端末100は、テレビ110から発信された信号を受信すると、ディスプレイ950にサービスIDと利用者IDとパスワードとの入力を受け付ける画面を表示する。
ステップS1154にて、CPU910は、操作ボタン920を介して、サービスIDと利用者IDとパスワードとの入力を受け付ける。CPU910は、テレビ110によって要求されたサービスIDと利用者IDとパスワードとが取得されたと判定すると、それらのデータを含む信号400を生成し、リモコン信号発信部960を介して信号400を送信する。
ステップS1156にて、テレビ110において、CPU610は、ディスプレイ630に対してサービスIDと利用者IDとパスワードとの入力を受け付ける画面を表示させる。通信端末100がネットワークに接続されており、使用者が、テレビ110に付属のリモコン端末を操作している場合は、テレビ110の使用者がリモコン端末を操作してサービスIDと利用者IDとパスワードとを入力すると、それらのデータはリモコン端末によってリモコン信号の1つとして発信される。詳細は、図12を参照して説明する。テレビ110の受信部606がその信号を受信すると、CPU610は、その信号から、サービスIDと利用者IDとパスワードとを取得し、メモリ612にこれらのデータを格納する。
ステップS1160にて、CPU610は、サービスIDと利用者IDとパスワードとを有するパケットデータを生成する。CPU610は、そのパケットデータを通信I/F670を介してサービス提供サーバ120に送信する。
ステップS1162にて、サービス提供サーバ120は、テレビ110から送信されたそのパケットデータから、サービスIDと利用者IDとパスワードとを取得する。サービス提供サーバ120のCPU(図示しない)は、予め登録してあるサービスIDと利用者IDとパスワードとを比較することにより、アクセスを要求している利用者を認証する。サービス提供サーバ120は、サービスIDと利用者IDとパスワードとを含むパケットデータの送信元が正当であると判定すると、送信が求められた情報コンテンツの提供(サービスの提供)を開始する。たとえば、サービス提供サーバ120は、情報コンテンツをストリーム形式あるいはファイルの形でテレビ110に送信する。
ステップS1170にて、テレビ110のCPU610は、サービス提供サーバ120に送信されたサービスIDと利用者IDとパスワードとを保存するか否かを判定する。この判定は、たとえば操作部608に対する操作に基づいて、あるいは受信部606によって受信される信号に含まれる命令に基づいて行なわれる。CPU610は、サービスIDと利用者IDとパスワードとを保存すると判定すると(ステップS1170にてYES)、制御をステップS1172に切り換える。そうでない場合には(ステップS1170にてNO)、CPU610は、制御を終了する。
ステップS1172にて、CPU610は、サービスIDと利用者IDとパスワードとを保存する要求を表わす信号を生成する。テレビ110は、その信号を発信機618を介して発信する。通信端末100がテレビ110によって発信された信号を受信可能な範囲に存在するとき、通信端末100は、その信号を受信できる。
ステップS1180にて、通信端末100のCPU910は、サービスIDと利用者IDとパスワードとを保存するか否かを判定する。この判定は、たとえば操作ボタン920に対する操作に基づいて、あるいは、外部からこれらのデータが与えられたときに保存する設定になっているか否かに基づいて、行なわれる。CPU910は、サービスIDと利用者IDとパスワードとを保存すると判定すると(ステップS1180にてYES)、制御をステップS1182に切り換える。そうでない場合には(ステップS1180にてNO)、CPU910は、制御を終了する。
ステップS1182にて、CPU910は、サービスIDと利用者IDとパスワードとをフラッシュメモリ944に格納する。より具体的には、これらのデータが操作ボタン920に対する操作に基づいて入力されているときには、その入力の際にRAM946に格納されていたデータをフラッシュメモリ944に転送することにより保存する。一方、通信端末100がテレビ110によって発信された信号を受信部904を介して受信したとき(ステップS1172)、CPU910は、その受信した信号の中からサービスIDと利用者IDとパスワードとを取得し、その取得したデータをフラッシュメモリ944に格納する。
以上のような構造を有するコンテンツ出力システム10によると、通信端末100は、情報コンテンツを提供するサービスを識別するデータと、当該サービスにアクセスするために必要なデータとして利用者IDおよびパスワードとを有している(図10)。通信端末100の使用者は、情報コンテンツの提供元であるサービスを選択する。通信端末100は、その選択結果に基づいて、利用者IDおよびパスワードの送信を要求しているサービスを特定する。通信端末100は、そのサービスを特定すると、そのサービスに関連付けられている利用者IDおよびパスワードを検索して、利用者IDおよびパスワードを含む信号を発信する。
テレビ110は、その信号を受信すると、利用者IDおよびパスワードを取得する。テレビ110は、その利用者IDおよびパスワードを、サービス提供サーバ120に送信する。
サービス提供サーバ120は、その利用者IDおよびパスワードを受信すると、認証処理を実行する。その受信された利用者IDおよびパスワードが正当な利用者IDおよびパスワードであるとき、サービス提供サーバ120は、当該利用者に求められた情報コンテンツを配信する。
このようにすると、通信端末100の使用者は、特定のサービスにアクセスして情報コンテンツの提供を受ける際に、そのサービスに固有な利用者IDおよびパスワードを入力する必要がない。したがって、たとえば利用者IDあるいはパスワードの誤入力が発生しなくなり、使用者が望むサービスにアクセスすることができる。
その結果、本実施の形態に係る通信端末100によると、情報コンテンツの提供を受けるために必要なデータの入力支援が実現される。
なお、特定の使用者以外の使用者による不正な使用を防ぐために、サービスの履歴を表示する動作の前に、通信端末100の使用者本人の認証を行なってもよい。このようにすると、たとえば通信端末100をうっかり置き忘れた場合のように、当該使用者が意図しない使用者による不正なアクセスも防止される。
また、通信端末100に固有の暗証番号のみで様々なサービスにアクセスできるので、利用者の利便性向上にも繋がる。
<変形例>
次に、図12を参照して、本実施の形態の変形例について説明する。図12は、本変形例に係るコンテンツ出力システムの使用態様を表わす図である。
本変形例に係るコンテンツ出力システム20は、通信端末100とテレビ110とサービス提供サーバ120とに加えて、リモコン1200と、クレードル1210とをさらに備える。リモコン1200は、テレビ110の動作を制御する制御信号を出力する。クレードル1210は、テレビ110と無線もしくは有線にて通信することができる。クレードル1210は、さらに、通信端末100との間でデータを通信する。クレードル1210は、通信端末100から出力される命令に基づいて、サービス提供参照番号120にアクセスするための要求をテレビ110に送信する。クレードル1210は、テレビ110からサービスIDと利用者IDとパスワードとの入力要求を受信すると、その要求に応じて選択されたサービスIDと利用者IDとパスワードとをテレビ110に送信する。クレードル1210は、サービスIDと利用者IDとパスワードとを格納している。このような形態にすることで、使用者がリモコン1200を使ってサービスなどを利用する場合に、リモコン1200に対して一度入力したID/PWは、クレードル1210に接続された通信端末100で保存することができる。したがって、リモコン1200の操作によっても、同様に利便性の向上に繋がる。それに加えて、通信端末100が他の機能を実行している間(たとえば、電話の発信、着信あるいは通話中、メールの送信または受信、モバイル向けのテレビ放送信号に基づく映像の表示など)であっても、リモコン1200は使用可能である。したがって、当該使用者は、通信端末100の使用を中止することなく、あるいは使用を終えるまで待機することなく、サービスを利用することができる。
図13を参照して、本変形例に係るコンテンツ出力システム20の使用態様について説明する。図13は、コンテンツ出力システム20を構成するテレビ110における画面の表示を表わす図である。
リモコン1200の使用者が、リモコンを操作してテレビ110を介してサービス提供サーバ120にアクセスするための操作を実行すると、テレビ110はディスプレイ630にアクセス可能なサービスサイトの一覧を表示する。リモコン1200の使用者が表示されたサービスサイトのいずれかを選択する操作を実行すると、リモコン端末1200はその選択を表わす信号を発信する。
テレビ110は、その信号を受信すると、その信号により特定されるサービスサイトを選択する。テレビ110は、そのサービスサイトにアクセスするために利用者IDとパスワードとが必要であることを表わす信号を、入力要求として発信する。
クレードル1210がその信号を受信すると、予め記憶しているデータから特定のサービスサイトおよび利用者IDならびにパスワードを検索し、その検索したデータをアクセスのためのデータとしてテレビ110に送信する。テレビ110がそのデータをパケットに変換してサービス提供サーバ120に送信し、サービス提供サーバ120における認証が成功すると、そのサービスサイトから特定の情報コンテンツが提供される。
次に、図14を参照して、本変形例に係るテレビ110のデータ構造について説明する。図14は、記憶装置660におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。本変形例に係るテレビ110は、図7に示されるデータ構造に加えて、テレビ110に接続されている通信端末(たとえばクレードル1210あるいは通信端末100)からIDを取得するためのID取得プログラムをさらに格納している(メモリ領域1110)。CPU610は、このプログラムを実行すると、特定のサービスサイトにアクセスするために利用者IDとパスワードとが必要であることを表わすメッセージとそれらのデータの要求とを有する信号を生成し、発信機618を介してその信号を発信する。
テレビ110から発信された信号がクレードル1210あるいは通信端末100によって受信されると、そのサービスサイトに対応する利用者IDとパスワードとが検索される。本変形例に係るテレビ110がそのようにして検索されたデータを有する信号を受信部606を介して受信すると、その信号から利用者IDとパスワードとを取り出し、パケットデータを生成し通信I/F670を介してそのパケットデータをサービス提供サーバ120に送信する。
なお、本変形例に係るテレビ110の他のハードウェア構成は、図6に示されるものと同じである。したがって、ここではそれらの説明は繰り返さない。
次に、図15を参照して、本変形例に係るテレビ110の制御構造について説明する。図15は、本変形例に係るテレビ110を実現するCPU610が実行する一連の動作の一部を表わすフローチャートである。
ステップS1510にて、CPU610は、受信部606から出力される信号に基づいて、リモコン1200から制御信号を受信したことを検知する。ここで、制御信号は、テレビ110がサービス提供サーバ120にアクセスする許可の要求を含む。ステップS1512にて、CPU610は、記憶装置660に格納されているデータに基づいて、リモコン1200がアクセス可能なサービスの一覧をディスプレイ630に表示する。
ステップS1514にて、CPU610は、そのサービスにアクセスするために利用者IDとパスワードとが必要であることを表わす信号を生成する。ステップS1516にて、CPU610は、その信号(たとえば信号300)を発信機618を介して発信する。クレードル1210がテレビ110に接続されているとき、あるいは通信端末100がテレビ110から発信される電波を受信可能な範囲に存在している場合、その信号はそのいずれかの装置によって受信され、ID要求に応じて予め規定された処理が実行される。
ステップS1520にて、CPU610は、受信部606からの出力に基づいてIDデータ(利用者IDとパスワード)を受信したか否かを判定する。CPU610は、IDデータを受信したと判定すると(ステップS1520にてYES)、制御をステップS1540に切り換える。そうでない場合には(ステップS1520にNO)、CPU610は、制御をステップS1530に切り換える。
ステップS1530にて、CPU610は、IDデータの入力を促す画面をディスプレイ630に表示する。ステップS1532にて、CPU610は、リモコン1200から発信された信号からIDデータを取得する。すなわち、使用者が、リモコン1200を操作することにより、特定のサービスサイトにアクセスするために必要な利用者IDとパスワードとを入力したとき、リモコン1200は、その利用者IDとパスワードとを含む信号を制御信号として発信する。テレビ110が、その信号を受信部606を介して受信すると、CPU610は、その信号から、利用者IDとパスワードとを取り出す(ステップS1532)。
ステップS1540にて、CPU610は、IDデータ(利用者IDとパスワード)をパケットデータに変換する。ステップS1550にて、CPU610は、そのパケットデータを通信I/F670を介して、サービス提供サーバ120に送信する。サービス提供サーバ120は、そのパケットデータを受信すると、パケットデータに含まれている利用者IDとパスワードとサービスIDとを取り出す。サービス提供サーバ120は、その取り出したデータと予め登録されているデータとを比較することにより、当該パケットデータの送信者が正当な利用者であるか否かを判定する。サービス提供サーバ120は、そのパケットの送信者が正当であると判定すると、その確認結果(ACK)を表わす信号を送信する。
ステップS1560にて、テレビ110において、CPU610は、通信I/F670を介して、サービス提供サーバ120によって送信されたその確認信号(ACK)を受信する。サービス提供サーバ120は、その確認信号の送信に続けて、上記パケットにより送信が求められていた情報コンテンツのストリーム配信を開始する。テレビ110は、通信I/F670を介してそのストリーム配信された情報コンテンツを受信する。ステップS1570にて、CPU610は、そのデータに基づく映像をディスプレイ630に表示する。
次に、図16から図19を参照して、本変形例に係るコンテンツ出力システム20における画面の表示態様について説明する。図16および図17は、テレビ110のディスプレイ630に表示される画面の一態様を表わす図である。
通信端末100がクレードル1210に装着されていないとき、あるいは、テレビ110によって構成されるホームネットワークに通信端末100が存在しないとき、テレビ110は、そのことを検知し、メッセージ1610とアイコン1620,1630とをディスプレイ630に表示する。すなわち、テレビ110は、メッセージ1610として、サービスサイトにアクセスするためのデータが存在しないこと、およびその情報を有する通信端末をクレードル1210に設置すべき旨を表示する。
さらに、テレビ110は、アイコン1620および1630を表示することにより、リモコン1200からの制御信号に基づく動作が可能なように待機する。具体的には、通信端末100がクレードル1210に設置された後に、アイコン1620は、リモコン1200による選択操作を受け付ける。この操作により、通信端末が当該ホームネットワーク上に存在することがテレビ110によって検知され、通信端末100に格納されている利用者情報(サービスIDと利用者IDとパスワード)とが検索されることになる。
一方、利用者情報を有する通信端末100が存在しない場合、リモコン1200の使用者は、アイコン1630を操作することにより、リモコン1200から利用者IDとパスワードとを入力することができる。このとき、ステップS1532に相当する処理が実行される。
図17は、テレビ110を含むホームネットワーク上に複数の通信端末100が存在するときにテレビ110に表示される画面を表わす。具体的には、リモコン1200の使用者がリモコン1200を操作してサービスにログインしようとすると、テレビ110は、リモコン1200によって発信された信号を受信し、その信号に基づいてホームネットワーク上に存在するクレードル1210および通信端末100と通信する。
テレビ110が、通信端末100に格納されているデータを取得すると、ディスプレイ630に画面1710を表示する。画面1710は、複数の使用者が登録されているときに表示する画面を表わす。より具体的には、画面1710は、第1の使用者として「お父さん」を、第2の使用者として「美咲」を、それぞれ表示する。各使用者の特定は、たとえば使用者ごとに割り当てられた識別データ、電話番号などによって行なわれる。
使用者が、リモコン1200を操作して、当該サービスにログインしようとする利用者を選択すると、ディスプレイ630は、その選択された利用者を確認するための画面1740を表示する。この場合、第1の使用者である「お父さん」が選択されている。さらに、画面1740は、その選択された利用者が正当な利用者であることを確認するための暗証番号の入力を受け付ける領域1750と、その入力を確定する操作を受け付けるアイコン1760とを表示する。使用者が、リモコン1200を操作して、暗証番号(たとえば4桁)を領域1750に入力し、アイコン1760を押下すると、リモコン1200は、暗証番号を含む信号を発信する。テレビ110は、その信号を受信すると、その信号から暗証番号(領域1750)を取り出し、メモリ612に格納されている暗証番号を比較する。テレビ110は、暗証番号の入力者が正当な利用者であると判定すると、その選択された利用者に関連付けられる利用者IDとパスワードとを、サービス提供サーバ120にパケットデータとして送信する。
なお、暗証番号の確認は、テレビ110によってのみ行なわれなくてもよい。たとえば通信端末100が暗証番号の確認を行なってもよい。この場合、テレビ110はリモコン1200から受信した暗証番号を通信端末100に送信する。通信端末100は、テレビ110から受信したその暗証番号と、フラッシュメモリ944(図9)に予め保存されている暗証番号とを比較することにより、リモコン1200によって与えられた暗証番号が正当な暗証番号であるか否かを判定する。通信端末100は、入力された暗証番号が正当であると判定すると、その結果をテレビ110に送信する。テレビ110は、その結果を受信すると、その利用者IDに関連付けられるサービスサイトに対してアクセスの要求を送信する。
図18は、本変形例に係るコンテンツ出力システム20を構成する通信端末100が表示する画面を表わす図である。通信端末100は、クレードル1210を介してあるいは通信端末100自身がテレビ110と通信可能なとき、リモコン1200による表示操作に基づいて、アクセス可能なサービスの一覧を表示する。リモコン1200の使用者がその表示を参照して、特定のサービスサイトを選択する操作を実行すると、通信端末100は、メモリ944からデータを読み出して、テレビ110にそのデータを送信する。より特定的には、通信端末100は、サービスID(URL)と、利用者IDとパスワードとをテレビ110に送信する。なお、通信端末100がアクセス可能なサービスの一覧は、通信端末100のディスプレイ950に表示されるものに限られない。たとえば、テレビ110が、一覧を表示してもよい。
図19は、本変形例に係るコンテンツ出力システム20を構成するテレビ110が表示する画面の一態様を表わす図である。通信端末100がアクセス可能なサービスサイトの一覧は、通信端末100に接続されるテレビ110も表示することができる。この表示のためのデータは、通信端末100からテレビ110に送信される。このとき、送信されるデータは、各サービスサイトにアクセスするために必要な利用者IDと、パスワードとを含む。使用者が、リモコン1200を操作して、特定のサービスサイトを選択する操作を実行すると、その操作に応答して、テレビ110は、そのサービスサイトに関連付けられている利用者IDとパスワードとを含むパケットデータを、サービス提供サーバ120に送信する。
送信後、情報コンテンツがサービス提供サーバ120からテレビ110に送信されると、リモコン1200の使用者は、その特定のサイトによって提供される映像コンテンツを視聴することができる。テレビ110は、この情報コンテンツの提供が最後まで行なわれると、通信端末100から受信した一覧データ(利用者IDとパスワードとを含むもの)を消去する。その結果、情報コンテンツの提供が終了した後、テレビ110は、各サービスサイトにアクセスするためのデータを有さないことになる。その結果、リモコン端末1200の使用者は、利用者IDとパスワードとがテレビ110から漏洩することを心配することなく、特定のチャンネルを選択する感覚でテレビ110を操作することにより、インターネット130を介して提供される情報コンテンツの視聴も楽しむことができる。
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態に係るコンテンツ出力システムは、通信端末が自らの判断で入力履歴を送信する機能を有する点で、前述の第1の実施の形態に係るコンテンツ出力システム10と異なる。
最初に、図20を参照して、本実施の形態に係るコンテンツ出力システム30の使用態様について説明する。図20は、コンテンツ出力システムのシステム構成の概略を表わす図である。このコンテンツ出力システム30は、たとえば家2000のように、複数のコンテンツ出力装置が設置されている場所において構成される。具体的には、コンテンツシステムシステム30は、インターネット130に接続されるテレビ2010,2012,2014を備える。インターネット130にはサービス提供サーバ120が接続されている。テレビ2010,2012,2014のそれぞれは、リモコン機能を有する通信端末2020によって制御される。なお、本実施の形態に係るコンテンツ出力システム30は、少なくとも1つのテレビと通信端末2020とを有していればよい。
図21を参照して、本発明の第2の実施の形態に係るコンテンツ出力システム30の使用態様について説明する。通信端末2020は、その使用者によって与えられた操作に基づいて、サービス提供サーバ120にアクセスするための動作を実行する。具体的には、その使用者による操作によって特定されるサービスIDを含む信号をリモコン信号として発信する。テレビ2010は、その信号を受信すると、サービス提供サーバ120と通信することにより、その指定された情報コンテンツを取得するための処理を実行する。
サービス提供サーバ120によって提供される情報コンテンツが、利用者IDとパスワードとを必要とするとき、通信端末2020によって送信されるサービスIDのみではその情報コンテンツが取得されない。そこで、通信端末2020は、その使用者によって与えられた入力により特定されるサービスサイトが利用者IDとパスワードとを必要とするものであるとき、これらのデータも併せて送信する。通信端末2020がそのようなデータを常に送信すると、利用者IDとパスワードとが、本来の使用者以外の操作によって発信されるおそれもある。そこで、通信端末2020は、サービス提供サーバ120へのアクセスの際に、通信端末2020の使用者が正当な使用者であることを確認するための認証処理を実行する。
そこで、図22を参照して、その認証処理について説明する。図22は、認証機能を有する通信端末2020に表示される画面を表わす図である。通信端末2020は、テレビ2010を介してサービス提供サーバ120へのアクセスが行なわれていることを検知すると、暗証番号の入力を促すための画面2210を表示する。画面2210は、特定のサービスサイトあるいは特定の機器(たとえばテレビ2010)に接続するために予め通信端末2020に登録されている番号の入力を促す。
通信端末2020の使用者がその操作部(たとえば数字ボタン、ジョグダイヤルなど)を操作して暗証番号(たとえば4桁)を領域2220に入力する。使用者が確認のためのボタンの画像2230を押下すると、通信端末2020は、フラッシュメモリに予め登録されている暗証番号とその入力された暗証番号とを比較することにより、通信端末2020の現在の使用者が正当な使用者であるか否かを判定する。
通信端末2020は、その使用者が正当であると判定すると、フラッシュメモリからサービスIDと利用者IDとパスワードとを読み出して、それらのデータを含む信号をリモコン信号として発信する。テレビ2010がその信号を受信すると、その信号からサービスIDと利用者IDとパスワードとを取得する。テレビ2010は、取得したデータからパケットデータを生成して、サービス提供サービス120にそのパケットデータを送信する。
図23から図25を参照して、本実施の形態に係る通信端末2020の構成について説明する。図23は、通信端末2020が有する主たる機能の一部を表わすブロック図である。通信端末2020は、図8に示される構成に対して、制御部850の代わりに、制御部2350を有する。制御部2350は、制御信号生成部851と検索部852と選択部853と発信制御部854と暗号化部855と検出部856とに加えて、履歴送信部2360をさらに含む。
制御部2350は、通信端末2020の動作を制御する。より具体的には、制御部2350において、履歴送信部2360は、入力部820に対する操作に基づいて、通信端末2020の使用者が正当であるか否かを判定する。その使用者が正当であるとき、履歴送信部2360は、記憶部830に格納されている利用者IDとパスワードとを読み出し、その読み出したデータを制御信号生成部851に与える。制御信号生成部851は、それらのデータを有する信号を生成し、発信部860に発信させる。その結果、通信端末2020は、サービスサイトへのアクセスの指示の入力に応答して、記憶部830に格納されている利用者IDとパスワードとを送信する。このとき、通信端末2020の使用者の認証が既に行なわれているため、不正な使用者による利用者IDとパスワードとの送信が防止される。
図24は、記憶部830におけるデータの格納の一態様を概念的に表わす図である。記憶部830は、データを格納するための複数のメモリ領域を含む。通信端末2020によって操作可能な機器を特定するためのデータは、メモリ領域2410に格納されている。当該機器を特定するデータ(たとえば製品番号)は、メモリ領域2420に格納されている。当該機器に対する入力履歴のテーブルを識別するデータは、メモリ領域2430に格納されている。より具体的には、テーブル2430は、サービスID2440と、利用者ID2441と、パスワード2442と、最終アクセス日時2443と、有効期限を表わすデータ2444とを含む。これらのデータは、各機器を介してサービス提供サーバ120その他のサービスサイトにアクセスする都度、CPUその他の制御装置によって記録される。
なお、ある局面において、このテーブルは各機器ごとに作成される。具体的には、制御部2350は、メモリ領域2430に格納されているデータを参照することにより、各機器についてのテーブルにアクセスすることができる。
記憶部840は、さらに、暗証番号2450と、履歴送信プログラム2460と、暗証番号認証プログラム2470と、ファームウェア2480とを含む。暗証番号2450は、通信端末2020の使用者によって入力されたデータである。通信端末2020は、このデータを登録された暗証番号として、その後入力される暗証番号(領域2220)と比較することにより、その暗証番号を入力した使用者が登録された使用者であるか否かを判定する。
履歴送信プログラム2460は、通信端末2020による履歴(メモリ領域2430)をテレビ2010その他の機器に送信する処理を実現する。たとえば、制御部2350が履歴送信プログラム2460を実行すると、サービスID2440と利用者ID2441とパスワード2442とがそれぞれ制御信号として発信される。
暗証番号認証プログラム2470は、暗証番号2450と入力された暗証番号とを比較し、認証処理を実行する。この処理の結果、入力された暗証番号が正しい場合には、履歴送信プログラム2460による履歴データの送信が実現される。もし暗証番号が不正である場合、履歴送信プログラム2460は、上記の各データの送信を行なわない。
ファームウェア2480は、通信端末2020の基本的なハードウェアの動作を制御する。
次に、図25を参照して、本実施の形態に係る通信端末2020の制御構造について説明する。図25は、通信端末2020を実現する制御部2350が実行する主たる動作の一部を表わすフローチャートである。
ステップS2510にて、制御部2350は、入力部820からの出力に基づいて、サービス提供サーバ120によって提供されるサービスサイトにアクセスする操作が行なわれたことを検知する。ステップS2520にて、制御部2350は、記憶部830に格納されているデータに基づいて、暗証番号の入力を促す画面を表示部870に表示する。ステップS2530にて、制御部2350は、入力部820に対して与えられた操作入力に基づいて、暗証番号が入力されたことを検知する。
ステップS2540にて、制御部2350は、その入力された暗証番号が正当であるか否かを判定する。たとえば、制御部2350は、記憶部830に格納されている登録済みの暗証番号(図24)と、入力された暗証番号とを比較する。制御部2350は、その入力された暗証番号が正当であると判定すると(ステップS2540にてYES)、制御部2350は、制御をステップS2550に切り換える。そうでない場合には(ステップS2540にNO)、制御をステップS2520に戻す。
ステップS2550にて、制御部2350は、記憶部830からその入力履歴を読み出してリモコン信号を生成する。具体的には、制御部2350は、通信端末2020が現在通信しようとしている機器を特定するデータに基づいて、当該機器を介して与えられた入力履歴を読み出す(メモリ領域2430)。制御部2350は、そのテーブルからサービスID2440と利用者ID2441とパスワード2442とを読み出す。
ステップS2560にて、制御部2350は、発信部860を介してその生成した信号を発信する。テレビ2010は、その信号を受信すると、その信号からサービスIDと利用者IDとパスワードとを取り出してそれらのデータをパケットに変換する。テレビ2010がそのパケットをサービス提供サーバ120に送信する。サービス提供サーバ120は、アクセスを求めている利用者が正当な利用者であると判定すると、情報コンテンツをストリーム配信する。
次に、図26を参照して、通信端末2020とテレビ2010との通信について説明する。図26は、通信端末2020が送信する信号2600の構成を表わす図である。信号2600は、開始ビット2610と、ユーザデータ2620と、終了ビット2630とを含む。開始ビット2610は、信号2600の先頭を表わす。ユーザデータ2620は、端末IDと、機器Aに対する入力履歴とを含む。端末IDは、通信端末2020を識別する。機器Aに対する入力履歴は、機器Aを識別するデータ(メモリ領域2420)と、履歴データ(メモリ領域2430)とを含む。より特定的には、履歴データは、サービスID2440と利用者ID2441と、パスワード2442とを含む。終了ビット2630は、信号2600の終わりを表わす。
信号2600の形式は、テレビ2010その他のコンテンツ出力装置が受信可能な形式である。したがって、テレビ2010は、信号2600を通常の制御信号として受信することができる。テレビ2010は、信号2600からユーザデータ2620を取り出し、前述のパケットデータを生成する。
ここで、メモリ領域2420に格納されているデータは、いずれかのコンテンツ出力装置を特定するものである。したがって、仮に、複数のコンテンツ出力装置が、通信端末2020から発信される信号を受信できる範囲に存在していても、メモリ領域2420に格納されているデータに対応するコンテンツ出力装置(たとえば、機器A)のみが、信号2600に基づく動作を実行する。したがって、他の機器の誤動作も防止される。
<変形例>
以下、第2の実施の形態の変形例について説明する。本変形例に係るコンテンツ出力システム40は、テレビ2010を操作するリモコン2700に対する操作に基づいて通信端末2020に格納されている入力履歴を送信する機能を実現できる点で、前述のコンテンツ出力システム30と異なる。
図27は、本変形例に係るコンテンツ出力システム40の構成の概略を表わす図である。コンテンツ出力システム40は、テレビ2010に加えて、クレードル2710とリモコン2700とを備える。通信端末2020は、クレードル2710に装着可能である。使用者がリモコン2700を操作すると、リモコン2700は制御信号を発信する。テレビ2010は、その信号を受信すると、通信端末2020に対して、サービス提供サーバ120に対するアクセスの試みが行なわれていることを通知する。
通信端末2020は、その通知を表わす信号を受信すると、記憶部830に格納されている履歴データを送信するための処理を実行する。通信端末2020は、不正な送信を防ぐために、リモコン2700の使用者が正当な使用者であるか否かを判定するための処理を実行する。より特定的には、通信端末2020は、テレビ2010に暗証番号の入力を促す画面を表示させる。この表示は、たとえばテレビ2010に予め格納されているデータに基づいて実現される。
リモコン2700の使用者が、テレビ2010に対して暗証番号の入力を行なうと、その入力されたデータは、テレビ2010から通信端末2020に送信される。通信端末2020が上記の認証処理を実行する。入力された暗証番号が正当である場合、通信端末2020は、記憶部830から入力履歴を読み出して信号2600として発信する。テレビ2010は、信号2600を受信すると、その信号から利用者IDとパスワードとを取り出し、サービス提供サーバ120に送信する。
図28は、本実施の形態に係るコンテンツ取得システム40のさらに他の使用態様を表わす図である。通信端末2020が複数の使用者によって使用されている場合、各使用者ごとに入力履歴が異なることも考えられる。そこで、テレビ2010は、リモコン2700からの信号に基づいてサービス提供サーバにアクセスするとき、アクセス可能な利用者の一覧を表示する。テレビ2010は、画面2810において、特定の利用者を選択することを促す画像を表示する。たとえば、通信端末2020が携帯電話機によって実現される場合、その携帯電話機に割り当てられた電話番号と具体的な利用者とを表示する(画像2812,2814)。
リモコン2700の使用者がテレビ2020に表示されたその画像を見ていずれかの使用者を選択すると、暗証番号の入力を促す画面2820が表示される。使用者が、リモコン2700を操作して、暗証番号(たとえば4桁)を領域2822に入力し、その入力の確定の操作を行なうと(2830)、通信端末2020にその入力された暗証番号が送られる。通信端末2020は、前述の認証処理を実行し、リモコン2700の使用者が通信端末2020の使用者として予め登録された正当な使用者であるか否かを判定する。通信端末2020は、使用者が正当な使用者であると判定すると、テレビ2010からの要求に応じて、利用者IDおよびパスワードを含む入力履歴を送信する。テレビ2010は、その入力履歴を受信すると、その履歴を画面2810に表示する。使用者が、リモコン2700を操作して、特定の履歴を選択すると、その履歴に対応するサービスにアクセスするための利用者IDおよびパスワードがサービス提供サーバ120に送信される。これにより、当該使用者は、利用者IDおよびパスワードそれ自体を入力することなく、アクセスが制限されたサービスから情報コンテンツの提供を受けることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10,20,30,40 コンテンツ出力システム、100,100a,100b,2020 通信端末、110,2010 テレビ、120 サービス提供サーバ、130 インターネット、300,400,2600 信号、602,908 アンテナ、628 表示ドライバ、636a,636b アンプ、982 メモリカード、1200,2700 リモコン、1210,2710 クレードル、2000 家。