JP2008227662A - 検出回路および利得制御回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】 FETのスレッショールド電圧のばらつきを検出する。
【解決手段】 基準電圧VREFを抵抗器R61を通じてFET(M61)のゲート・ソース間に供給する。FET(M61)のゲート・ソース間にFET(M63)のドレイン・ソース間を並列接続する。FET(M61)のドレイン電流により得られる電圧をFET(M63)のゲートに帰還するとともに、このFET(M63)と等しく接続されたFET(M64)により、FET(M61)のスレッショールド電圧のばらつきを検出する。
【選択図】 図3

Description

この発明は、検出回路および利得制御回路に関する。
ラジオ受信機やテレビ受信機などの通信機器においては、高周波段や中間周波段における利得を制御してAGCを行うようにしている。
図7は、受信機の高周波段にAGCを行うようにした場合の一例を示す。すなわち、アンテナ入力が、高周波トランスRT2の2次コイルと可変容量コンデンサC2とにより構成されたアンテナ同調回路2に供給され、目的とする周波数の受信信号が取り出される。そして、この受信信号がMOS−FET(M2)のゲートに供給されるとともに、このゲートには、定電流源Q3、FET(M1)および抵抗器R3により、所定のゲートバイアス電圧が供給されている。
そして、FET(M2)は、そのドレインにMOS−FET(M3)のソースが接続されてカスコードアンプ3が構成されるとともに、そのFET(M3)のドレインに、段間同調回路4を構成するコイルL1および可変容量コンデンサC4が接続されている。したがって、カスコードアンプ3が高周波アンプとして作用し、同調回路4から目的とする周波数の受信信号の増幅出力が取り出される。
さらに、このとき、FET(M3)のゲートに、受信信号のレベルとは逆にレベルの変化するAGC電圧が供給される。したがって、受信信号のレベルが大きくなるにつれてAGC電圧が小さくなるので、FET(M2)のドレイン電圧が低下し、FET(M2)の利得が低下する。したがって、同調回路3から出力される受信信号のレベルが一定となるように、高周波アンプ3の利得が制御され、すなわち、AGCが行われる。
なお、先行技術文献として例えば以下のものがある。
特開2004−304775号公報
ところが、図7に示す利得制御回路(AGC回路)においては、FET(M3)のスレッショールド電圧(ピンチオフ電圧)VTHがばらついた場合、これはAGC電圧の直流分のばらつきと等価なので、AGC電圧対利得の特性が、例えば図8に示すようにばらついてしまう。すなわち、実線VTYPは、FET(M3)のスレッショールド電圧VTHが代表値(基準値)の場合の特性、破線VTH+はスレッショールド電圧VTHが代表値VTYPよりも高い場合の特性、破線VTH-はスレッショールド電圧VTHが代表値VTYPよりも低い場合の特性である。
そして、このように利得特性がばらつくと、AGC回路としてのループゲインのばらつきやAGC電圧に対する利得の制御範囲の違いからAGCの過渡応答特性が大きく異なってしまい、歪みが増加したり、レベルの安定性が損なわたりしてしまう。
このため、図7のような高周波段を個別部品により構成する場合には、FET(M3)の特性を選別しているが、これでは工数が増加するとともに、コストが上昇してしまう。また、IC化した場合には、FET(M3)の相対的なばらつきは抑えることができるが、絶対値のばらつきは大きいので、高周波段の性能がばらついてしまう。
さらに、後述するように、中間周波段以降をデジタル化した受信機においては、デジタルAGC電圧をD/A変換してからFET(M3)に供給することになるが、AGC電圧の変化範囲が大きい場合には、D/Aコンバータ回路のダイナミックレンジも大きくする必要があり、分解能も高くする必要がある。
この発明は、以上のような問題点を解決しようとするものである。
この発明においては、
基準電圧を抵抗器を通じて第1のFETのゲート・ソース間に供給し、
上記第1のFETのゲート・ソース間に第2のFETのドレイン・ソース間を並列接続し、
上記第1のFETのドレイン電流により得られる電圧を上記第2のFETのゲートに帰還するとともに、
この第2のFETと等しく接続された第3のFETにより、上記第1のFETのスレッショールド電圧のばらつきを検出する
ようにした検出回路
とするものである。
この発明によれば、FETのスレッショールド電圧にばらつきがあっても、そのばらつきを補償して目的とする特性を得ることができる。特に、回路をIC化した場合、より効果的な特性を得ることができる。
〔1−1〕 フロントエンド回路の例
図1は、各国のテレビ放送を、その放送形式にかかわらず受信できるフロントエンド回路の一例を示す。この例においては、それぞれの国のテレビ放送で使用されている周波数を、
(A) 46〜147MHz(VLバンド)
(B) 147〜401MHz(VHバンド)
(C) 401〜887MHz(Uバンド)
の3バンドに分割し、それぞれの受信バンドにおいて、周波数を目的とするチャンネルに対応して変更できるようにした場合である。なお、「MOS−FET」を単に「FET」と呼ぶ。
すなわち、図1において、鎖線で囲った部分10が、そのフロントエンド回路を示し、これは1チップICにIC化されている。また、このIC(フロントエンド回路)10は、外部接続用の端子ピンT11〜T19を有する。
そして、テレビ放送の放送波信号がアンテナANTにより受信され、その受信信号が、端子ピンT11からスイッチ回路11を通じてアンテナ同調回路12A〜12Cに選択的に供給される。この場合、アンテナ同調回路12A〜12Cは、上記(A)〜(C)項の受信バンドにそれぞれ対応するものであり、複数の同調用コンデンサをデジタルデータにしたがって選択的に接続して同調周波数を変更し、この結果、目的とする周波数(チャンネル)の受信信号に同調するように構成されている。
そして、これら同調回路12A〜12Cからの受信信号が、高周波アンプ13A〜13Cを通じ、さらに、段間同調回路14A〜14Cを通じてスイッチ回路15に供給される。この場合、同調回路14A〜14Cも同調回路12A〜12Cと同様に構成されているものであるが、同調回路14Aは復同調回路とされている。また、同調回路12A〜14Cの同調用コンデンサはIC10に内蔵され、同調用コイルはIC10に外付けとされている。さらに、スイッチ回路15は、スイッチ回路11と連動して切り換えられるものであり、したがって、スイッチ回路15からは目的とする受信バンドの受信信号SRXが取り出される。そして、この取り出された受信信号SRXがミキサ回路12I、12Qに供給される。
また、VCO31において、所定の周波数の発振信号が形成される。このVCO31は、局部発振信号を形成するためのものであり、PLL30の一部を構成している。すなわち、VCO31の発振信号が可変分周回路32に供給されて1/N(Nは正の整数)の周波数の信号に分周され、この分周信号が位相比較回路33に供給される。さらに、外部から端子ピンT15を通じて信号形成回路34に基準周波数のクロック(周波数は1〜2MHz程度)が供給されて所定の周波数f34の信号に分周され、この分周信号が位相比較回路33に基準信号として供給される。
そして、位相比較回路33の比較出力がループフィルタ35に供給されて可変分周回路32の出力信号と、形成回路34の出力信号との位相差に対応してレベルの変化する直流電圧が取り出され、この直流電圧がVCO31に発振周波数f31の制御電圧として供給される。なお、フィルタ35には、端子ピンT16を通じて平滑用のコンデンサC11が外付けされる。
したがって、VCO31の発振周波数f31は、
f31=N・f34 ・・・ (11)
となるので、システム制御用のマイクロコンピュータ(図示せず)により分周比Nを制御すれば、VCO31の発振周波数f31を変更することができる。例えば、周波数f31は、受信バンドおよび受信周波数(受信チャンネル)に対応して1.8〜3.6GHzとされる。
そして、このVCO31の発振信号が可変分周回路36に供給されて1/M(例えば、M=2、4、8、16、32)の周波数に分周され、この分周信号が分周回路37に供給されて1/2の周波数で、かつ、位相が互いに直交する分周信号SLOI、SLOQに分周され、これら信号SLOI、SLOQがミキサ回路21I、21Qに局部発振信号として供給される。
ここで、
fLO:局部発振信号SLOI、SLOQの周波数
とすれば、
fLO=f31/(2M)
=N・f34/(2M)
=f34・N/(2M) ・・・ (12)
となる。したがって、分周比M、Nを変更することにより、局部発振周波数fLOを、所定の周波数ステップで広い範囲にわたって変更することができる。
また、
SRX:受信を希望する受信信号
SUD:イメージ妨害信号
とし、簡単のため、
SRX=ERX・sinωRXt
ERX:受信信号SRXの振幅
ωRX=2πfRX
fRX:受信信号SRXの中心周波数
SUD=EUD・sinωUDt
EUD:イメージ妨害信号SUDの振幅
ωUD=2πfUD
fUD:イメージ妨害信号SUDの中心周波数
とする。
さらに、局部発振信号SLOI、SLOQについて、
SLOI=ELO・sinωLOt
SLOQ=ELO・cosωLOt
ELO:信号SLOI、SLOQの振幅
ωLO=2πfLO
とする。
ただし、このとき、
ωIF=2πfIF
fIF:中間周波数。例えば、4〜5.5MHz(放送方式により変更する)
とすれば、アッパーヘテロダイン方式の場合には、
fRX=fLO−fIF
fUD=fLO+fIF
である。
したがって、ミキサ回路21I、21Qからは、次のような信号SIFI、SIFQが出力される。すなわち、
SIFI=(SRX+SUD)×SLOI
=ERX・sinωRXt×ELO・sinωLOt
+EUD・sinωUDt×ELO・sinωLOt
=α{cos(ωRX−ωLO)t−cos(ωRX+ωLO)t}
+β{cos(ωUD−ωLO)t−cos(ωUD+ωLO)t}
SIFQ=(SRX+SUD)×SLOQ
=ERX・sinωRXt×ELO・cosωLOt
+EUD・sinωUDt×ELO・cosωLOt
=α{sin(ωRX+ωLO)t+sin(ωRX−ωLO)t}
+β{sin(ωUD+ωLO)t+sin(ωUD−ωLO)t}
α=ERX・ELO/2
β=EUD・ELO/2
の信号SIFI、SIFQが取り出される。
そして、これら信号SIFI、SIFQが、映像中間周波信号および音声中間周波信号の占有帯域幅(例えば、6〜8MHz)に比べて広帯域のローパスフィルタ22に供給され、この結果、ローパスフィルタ22において、和の角周波数(ωRX+ωLO)、(ωUD+ωLO)の信号成分(および局部発振信号SLOI、SLOQ)が除去され、ローパスフィルタ22からは、
SIFI=α・cos(ωRX−ωLO)t+β・cos(ωUD−ωLO)t
=α・cosωIFt+β・cosωIFt ・・・ (13)
SIFQ=α・sin(ωRX−ωLO)t+β・sin(ωUD−ωLO)t
=−α・sinωIFt+β・sinωIFt ・・・ (14)
が取り出される。
そして、これら信号SIFI、SIFQが、後述する振幅位相補正回路23を通じて図6により説明した複素バンドパスフィルタ(ポリフェイズ・バンドパスフィルタ)24に供給される。この複素バンドパスフィルタ24は、
(a) バンドパスフィルタの周波数特性を有する。
(b) 信号SIFIと信号SIFQとの間に、90°の位相差を与える。
(c) 周波数軸上において、零周波数に対して対称の周波数f0と周波数−f0とを中心周波数とする2つのバンドパス特性を有するものであり、入力信号の相対位相によりこれを選択することができる。
の特性を有するものである。
したがって、複素バンドパスフィルタ24において、上記(b)、(c)項により信号SIFQが信号SIFIに対して90°遅相され、
SIFI=α・cosωIFt+β・cosωIFt ・・・ (15)
SIFQ=−α・sin(ωIFt−90°)+β・sin(ωIFt−90°)
=α・cosωIFt−β・cocωIFt ・・・ (16)
とされる。つまり、信号SIFIと、信号SIFQとの間では、信号成分α・cosωIFtは互いに同相であり、信号成分β・cocωIFtは互いに逆相である。
そして、この信号SIFI、SIFQがレベル補正用のアンプ25に供給されて信号SIFIと信号SIFQとが加算され、レベル補正アンプ25からは以下のような信号SIFが取り出される。
すなわち、
SIF=SIFI+SIFQ
=2α・cosωIFt
=ERX・ELO・cosωIFt ・・・ (17)
が取り出される。この取り出された信号SIFは、信号SRXをアッパーヘテロダイン方式で受信したときの中間周波信号にほかならない。そして、この中間周波信号SIFには、イメージ妨害信号SUDは含まれていない。なお、振幅位相補正回路23は、この(17)式が十分に成立するように、すなわち、イメージ妨害信号SUDが最小となるように、信号SIFI、SIFQの振幅および位相を補正するものである。
さらに、このとき、レベル補正用のアンプ25において、放送方式の違いにより信号SIFI、SIFQのレベルが異なっても、後述するAGC特性(特に、AGCの開始レベル)などが変化しないように、信号SIFのレベルが補正される。
そして、この中間周波信号SIFが、AGC用の可変利得アンプ26を通じ、さらに、直流分のカット用およびエリアジング用のバンドパスフィルタ27を通じて端子ピンT12に出力される。
したがって、分周比M、Nを変更すれば、(12)式にしたがって目的とする周波数(チャンネル)を選択することができ、端子ピンT12に出力された中間周波信号SIFを放送方式に対応して復調すれば、目的とする放送を視聴することができることになる。
こうして、このフロントエンド回路10のよれば、46〜887MHzという広い周波数範囲に対して、1チップICで対応できるる。また、広い周波数範囲に対して妨害特性を低下させることなく、より少ない部品点数で、フロントエンド回路10を実現できる。さらに、デジタル放送およびアナログ放送の放送方式の違いや、世界的な地域による放送方式の違いに対して、1つのフロントエンド回路10で対応することができる。
また、クロック信号の高調波などによる受信妨害が少なくなり、結果として受信感度が上昇する。さらに、PLL30は、コンデンサC11を除き、すべての回路部品がオンチップ化ができるので、外乱に強く、妨害発生の少ないPLLとすることができる。また、高周波アンプ13A〜13Cには、同調回路14A〜14Cがそれぞれ接続されるだけなので、負荷が軽く、高周波アンプ13A〜13Cを低歪みとすることができる。
〔1−1−1〕 AGCの例
高周波アンプ13A〜13CにおけるAGCの制御方法および上述した問題点の解決方法については、その詳細を後述する。
そして、AGC電圧VAGCが後述するベースバンド処理回路において形成され、このAGC電圧VAGCが端子ピンT14を通じてAGC用の可変利得アンプ26にその利得の制御信号として供給される。したがって、これにより中間周波段のAGCが行われる。
また、例えば、目的とする受信信号SRXのレベルが大きすぎたり、受信信号SRXに大きなレベルの妨害波信号が混在している場合には、上記の通常のAGCでは対応しきれなくなる。そこで、ローパスフィルタ22から出力される信号SIFI、SIFQがレベル検出回路41に供給され、AGC用アンプ26においてAGCを行う以前の信号SIFI、SIFQのレベルが所定値を越えたか否かが検出される。そして、この検出信号と、端子ピンT14のAGC電圧VAGCとが加算回路42に供給され、その加算出力が形成回路43に供給されて遅延AGC電圧VDAGCが形成され、この遅延AGC電圧VDAGCが高周波アンプ13A〜13Cに利得の制御信号として供給され、遅延AGCが行われる。
したがって、希望する受信信号の強さと、受信を希望しない多くの信号の強さとのD/Uから最適なAGC動作ができるので、デジタル放送とアナログ放送、あるいはそれらが混在していても、希望する放送を良好に受信することができる。
〔1−1−2〕 テスト用・調整用電圧の例
ローパスフィルタ22から出力される信号SIFI、SIFQがリニア検波回路44に供給され、検波および平滑されることにより信号SIFI、SIFQのレベルを示す直流電圧V44とされ、この電圧V44が端子ピンT13に出力される。
この端子ピンT13に出力された直流電圧V44は、フロントエンド回路10のテスト時や調整時などに使用される。例えば、入力信号(受信信号)のレベルを広い周波数範囲にわたってチェックするときに使用することができ、すなわち、狭帯域の中間周波フィルタを通した出力と違い、アンテナ端子ピンT11からミキサ回路21I、21Qまでの信号ラインについて広帯域の減衰特性を直接チェックすることができる。
また、アンテナ同調回路12A〜12Cおよび段間同調回路14A〜14Cを調整する場合には、入力テスト信号をアンテナ端子ピンT11に加え、端子ピンT14に供給されるAGC電圧VAGCを所定値に固定すれば、直流電圧V44の変化からトラッキング調整を行うことができる。さらに、フロントエンド回路10の各機能の調整や特性の測定がデジタルデータにより行うことができ、自動調整および自動測定ができる。
〔1−1−3〕 定電圧回路
IC10には、定電圧回路53が設けられ、端子ピンT17から電源電圧+VCCが供給される。この定電圧回路53は、PN接合のバンドギャップを利用して電源電圧+VCCから所定の値の定電圧を形成するものであり、その形成された定電圧はIC10のそれぞれの回路に供給される。なお、定電圧回路53の出力電圧は微調整可能とされる。
したがって、各回路をFETにより構成した場合でも、それらの回路に供給される電圧を高めに設定することができ、FETの性能を最大限に引き出すことができる。
〔1−1−4〕 初期設定
上述の複素バンドパスフィルタ24の中心周波数および通過帯域幅、振幅位相補正回路23の補正量、レベル補正用アンプ25の利得は、受信するテレビ放送の放送方式に対応する必要があるので、可変とされるとともに、外部から設定できるようにされている。例えば、複素バンドパスフィルタ24の中心周波数は3.8〜5.5MHz、通過帯域は5.7〜8MHzの範囲で可変とされている。
そして、組み立て時や工場出荷時などに、これら回路23〜25の設定値が、端子ピンT18から不揮発性メモリ51に書き込まれる。また、同調回路12A〜12C、14A〜14Cのトラッキング用のデータ(同調周波数を微調整するデータ)や定電圧回路53の出力電圧を微調整するデータも、同様に端子ピンT18から不揮発性メモリ51に書き込まれる。したがって、それぞれの回路の特性を、受信するテレビ放送の放送方式に対応したものに設定することができる。
なお、分周回路37からミキサ回路21I、21Qに供給される信号SLOI、SLOQを上述とは逆にすると、(17)式は
SIF=SIFI+SIFQ
=−2β・cosωIFt
=EUD・ELO・cosωIFt
となるので、端子ピンT13にはイメージ妨害信号SUDが取り出されることになる。したがって、このときのイメージ妨害信号SUDが最小となるように、振幅位相補正回路23を調整し、その調整データを不揮発性メモリ51に書き込んでおくことになる。
〔1−1−5〕 使用時の動作
このIC10を使用した受信機の電源が投入されたときも、不揮発性メモリ51の設定値がバッファメモリ52にコピーされ、このコピーされた設定値が回路12A〜12C、14A〜14C、23〜25、53のそれぞれにデフォルト値として供給される。
そして、ユーザがチャンネルを選択したときには、そのためのデータが、システム制御用のマイクロコンピュータ(図示せず)から端子ピンT19を通じてバッファメモリ52に供給されていったん保存され、この保存されたデータがスイッチ回路11、15、同調回路12A〜12C、14A〜14C、可変分周回路32、36に供給され、目的とするチャンネル(周波数)を含む受信バンドが選択されるとともに、その選択された受信バンドにおいて、目的とするチャンネルが選択される。
〔1−1−6〕 まとめ
図1に示すフロントエンド回路10によれば、(A)〜(C)項に示すように、46〜887MHzの周波数帯におけるテレビ放送を受信することができる。そして、そのとき、複素バンドパスフィルタ24の中心周波数および通過帯域幅が可変とされているの、国内の地上デジタルテレビ放送や地上アナログテレビ放送だけでなく、国外のデジタルテレビ放送やアナログテレビ放送にも対応できる。
〔1−2〕 ベースバンド処理回路の例
図2は、ベースバンド処理回路の一例を示し、これはフロントエンド回路10から出力される中間周波信号SIFを処理してカラー映像信号および音声信号を出力するものである。すなわち、図11において、鎖線で囲った部分60が、そのベースバンド処理回路を示し、これは1チップICにIC化されている。また、このIC(ベースバンド処理回路)60は、外部接続用の端子ピンT61〜T67を有する。
そして、フロントエンド回路10の端子ピンT12から出力された中間周波信号SIFが、端子ピンT61からA/Dコンバータ回路61に供給されてデジタル中間周波信号にA/D変換され、このデジタル中間周波信号SIFが、フィルタ62により不要な周波数成分を除去される。
そして、デジタルテレビ放送の受信時には、フィルタ62からのデジタル中間周波信号SIFが復調回路63に供給されてベースバンドのデジタル信号が復調されて取り出され、この復調出力がエラー訂正回路64に供給されてエラー訂正されたデータストリームとされ、このデータストリームが端子ピンT62に出力される。したがって、この端子ピンT62の信号を、その放送方式にしたがってデコードすれば、もとのカラー映像信号および音声信号を得ることができる。
また、アナログテレビ放送の受信時には、フィルタ62からのデジタル中間周波信号SIFが映像中間周波フィルタ71に供給されてデジタル映像中間周波信号が取り出され、この信号がゴースト除去回路72においてゴースト成分が除去されてから復調回路73に供給されてデジタルカラー映像信号が復調される。そして、このデジタ信号がD/Aコンバータ回路74に供給されてアナログカラー映像信号にD/A変換され、このカラー映像信号が端子ピンT63に出力される。
さらに、アナログテレビ放送の受信時には、フィルタ62からのデジタル中間周波信号SIFが音声中間周波フィルタ81に供給されてデジタル音声中間周波信号が取り出され、この信号が復調回路82に供給されてデジタル音声信号が復調される。そして、このデジタ音声信号がD/Aコンバータ回路84に供給されて左および右チャンネルの音声信号にD/A変換され、これら音声信号が端子ピンT64、T65に出力される。
また、AGC電圧形成回路91においてAGC電圧VAGCが形成され、このAGC電圧VAGCが端子ピンT67に出力されてフロントエンド回路10の端子ピンT14に供給され、上記のように通常のAGCおよび遅延AGCが行われる。
さらに、クロック形成回路92において、所定の周波数のクロックが形成され、このクロックがベースバンド処理回路60の各部に供給されるとともに、端子ピンT66を通じて、さらに、フロントエンド回路10の端子ピンT15を通じて信号形成回路34に供給される。
したがって、クロックの高調波などによる受信妨害が少なくなり、結果として受信感度が上昇する。
〔2〕 AGCおよびスレッショールド電圧の補償の例
〔2−1〕 その1
図3は、高周波段にAGCをかける場合の一例を示し、この例においては、図1における回路12A〜12C、13A〜13C、14A〜14Cを、回路12、13、14により代表して示す。
すなわち、スイッチ回路11により取り出された受信信号が、高周波トランスRT12の2次コイルと可変容量コンデンサC12とにより構成されたアンテナ同調回路12に供給されて目的とする周波数の受信信号SRXが取り出される。そして、この受信信号SRXがFET(M12)のゲートに供給されるとともに、このゲートには、定電流源Q13、FET(M11)および抵抗器R13により、所定のゲートバイアス電圧が供給されている。
そして、FET(M12)は、そのドレインにFET(M13)のソースが接続されてカスコードアンプ13が構成されるとともに、そのFET(M13)のドレインに、段間同調回路14を構成するコイルL14および可変容量コンデンサC14が接続されている。なお、FET(M13)のゲートには、抵抗器R11を通じてバイアス電圧が供給されている。したがって、カスコードアンプ13が高周波アンプとして作用し、同調回路14からは目的とする周波数の受信信号SRXの増幅出力が取り出され、これがスイッチ回路15に供給される。
さらに、形成回路43から出力される遅延AGC電圧VDAGCが、AGC用アンプ45を通じてFET(M13)に供給される。すなわち、オペアンプQ51およびFET(M51)により電圧フォロワ回路が構成され、形成回路43からの遅延AGC電圧VDAGCがオペアンプQ51の非反転入力に供給されるとともに、FET(M51)のソースが抵抗器R51を通じてバイアス電圧源V51に接続されて電圧/電流変換回路451が形成される。また、FET(M51)のドレインがFET(M13)のゲートおよび抵抗器R11に接続される。
したがって、FET(M51)のドレインには、遅延AGC電圧VDAGCから電圧/電流変換された遅延AGC電流IDAGCが流れ込むことになるので、抵抗器R11には、遅延AGC電圧VDAGCとはレベルが逆方向に変化する遅延AGC電圧VDAGCが得られることなり、この遅延AGC電圧VDAGCがFET(M13)のゲートに供給される。したがって、高周波アンプ13から出力される受信信号SRXは、遅延AGC制御されることになる。
そして、このとき、FETのスレッショールド電圧のばらつきの影響を補償するためにバイアス電圧形成回路46が構成される。すなわち、定電圧回路53から電圧VDDの供給される端子T10を基準電位点としてFET(P61、P62)によりカレントミラー回路461が構成されるとともに、その入力側のFET(P61)のドレインからは、定電流源Q61により所定の定電流ISが取り出される。
また、FET(P62)のドレインがFET(M61)のドレインに接続されるとともに、このFET(M61)のゲートは、抵抗器R61を通じて基準電圧の電圧源VREFに接続される。さらに、FET(P62)のドレインが、FET(P63)のゲートに接続されるとともに、そのソースが端子T10に接続され、そのドレインがFET(M62)のドレインに接続される
このFET(M62)は、FET(M63、M64)とともに、接地を基準電位点とし、かつ、FET(M62)を入力側としてカレントミラー回路462を構成しているものであり、その出力側のFET(M63)のドレインがFET(M61)のゲートに接続される。
さらに、FET(P62)のドレインが、FET(M65)のゲートに接続され、そのソースがFET(M64)のドレインに接続され、FET(M65)のドレインが抵抗器R62を通じて端子T10に接続されるとともに、FET(M66)のゲートに接続され、このFET(M66)のソースが抵抗器R63を通じてFET(M13)ゲート接続される。
なお、FET(M63、M64)は、それらのサイズを選択することにより、すなわち、それらのゲート幅を設定することにより、
I64=n・I63 ・・・ (21)
I64:FET(M64)のドレイン電流
I63:FET(M63)のドレイン電流
n :正の所定値
とされる。
このような構成によれば、FET(M63)のドレイン電流I63は、電源VREFから抵抗器R51を通じてそのドレインに流れるので、
VGS:FET(M61)のゲート・ソース間電圧
とすれば、
I63=(VREF−VGS)/R61 ・・・ (22)
あるいは
VGS=VREF−I63・R61 ・・・ (23)
となる。
そして、定電流源Q61の定電流ISは、カレントミラー回路461の入力電流でもあるから、その出力側のFET(P62)のドレインからは電流ISが出力される。
このとき、FETのスレッショールド電圧のばらつきにより、FET(M61)のドレイン電流が、FET(P62)のドレイン電流ISよりも小さいとすれば、FET(P63)はオフ方向にバイアスされ、FET(P63)のドレイン電流は小さくなるとともに、このドレイン電流はカレントミラー回路462の入力電流でもあるから、FET(M63)のドレイン電流I63も小さくなる。したがって、(23)式からFET(M63)のゲート・ソース間電圧VGSが高くなるので、FET(M61)のドレイン電流は大きくなる。
この結果、FET(P62)のドレイン電流ISを基準にして負帰還がかかることになるとともに、そのドレイン電流ISは定電流源Q61の定電流ISに等しい。したがって、定電流源Q61の定電流ISを基準にして負帰還がかかることになり、FET(M61)のドレイン電流は基準値ISで安定する。
つまり、FET(M61)のドレイン電流が基準値ISとなるように、FET(M61)のゲートバイアス電圧が変化する。また、この変化はFET(M63)のドレイン電流I63の変化により実現される。したがって、FET(M61)のスレッショールド電圧VTHのばらつきをドレイン電流I63が検出していることになる。
このとき、FET(M63)はFET(M64)とともにカレントミラー回路462の出力側FETでもあるから、FET(M64)のドレイン電流I64も、FET(M61)のスレッショールド電圧VTHのばらつきを検出した電流となる。しかも、電流I64、I63は(21)式の関係とされているので、電流I64は電流I63のn倍の電流量となっている。
そして、
VO :FET(M65)のドレインに得られる電圧
VDD:端子T10の電圧
IO:抵抗器R62を流れる電流
とすれば、
VO=VDD−IO・R62 ・・・ (24)
となる。また、
IO=I64 ・・・ (25)
である。
そこで、(24)式に(25)式を代入し、さらに、(21)式および(22)式を代入すると、
VO=VDD−n(VREF−VGS)/R61・R62
=VDD−nVREF・R62/R61+nVGS・R62/R61 ・・・ (26)
となる。
そして、この出力電圧VOがFET(M66)のゲートに供給されるが、FET(M66、M13)のゲート・ソース間電圧の和は、電圧2VGSとなるので、AGC電圧に対する利得の変化を対数値(dBリニア)にするには、電圧VOを値2VGSだけシフトすればよく、そのためには、(26)式において、例えば、
nR62/R61=2 ・・・ (27)
に設定すればよい。すなわち、そのように設定しておけば、(26)式は、
VO=VDD−nVREF・R62/R61+2VGS ・・・ (28)
となるとともに、FET(M66、M13)のゲート・ソース間電圧VGSがばらつくとき、(26)式における電圧VOも、同じ方向に等しい大きさだけ変化するので、結果として、FET(M13)のゲート・ソース間電圧VGSのばらつきを吸収することができる。
こうして、図3に示す高周波アンプ13およびそのAGCにおいては、FET(M13)のスレッショールド電圧VTHのばらつきに起因するAGC特性のばらつきや特性の変動を抑えることができる。
図4の実線は、図3の高周波アンプ13におけるAGC特性の測定結果を示すもので、実線ATYPがFET(M13)のスレッショールド電圧VTHが代表値の場合の特性、実線A-はスレッショールド電圧VTHが0.2Vだけ低い方向にばらついている場合の特性、実線A+はスレッショールド電圧VYHが0.2だけ高い方向にばらついている場合の特性である。
また、図4の破線は、電圧VOを固定した状態、すなわち、FET(M13、M66)のスレッショールド電圧VTHのばらつきの補償をしない場合のAGC特性の測定結果を示すもので、破線ATH-はスレッショールド電圧VTHが0.2Vだけ低い方向にばらついている場合の特性、破線A+はスレッショールド電圧VTHが0.2Vだけ高い方向にばらついている場合の特性である。
この図4からも明らかなように、FET(M13、M66)のスレッショールドVTHのばらつきは、AGC特性にきわめて大きな影響を与えしまうが、上述のようにバイアス電圧形成回路46を設ける場合には、スレッショールド電圧VTHのばらつきに対するAGC特性のばらつきは大幅に改善され、十分に実用になるAGC特性の得られることがわかる。
〔2−2〕 その2
図5は、高周波段にAGCをかける場合の他の例を示し、この例においても、図1における回路12A〜12C、13A〜13C、14A〜14Cを、回路12、13、14により代表して示すとともに、これらの回路12〜14がバランス型に構成されている場合である。
すなわち、スイッチ回路11により取り出された受信信号が、高周波トランスRT12の2次コイルと可変容量コンデンサC12とにより構成されたアンテナ同調回路12に供給されて目的とする周波数の受信信号SRXが平衡に取り出され、この信号SRXがFET(M12、M22)のゲートに供給される。このFET(M12、M22)はそれらのソースが定電流源用のFET(M21)のドレインに接続されて差動アンプ131を構成しているとともに、それらゲートに抵抗器R12、R22を通じてFET(M14、M15)からバイアス電圧が供給されている。
また、FET(M12、M22)のドレインがFET(M13、M23)のソースに接続され、これらFET(M13、M23)のゲートに抵抗器R11を通じてバイアス電圧が供給される。こうして、FET(M12、M13)、(M22、M23)によりそれぞれカスコードアンプ132、133が構成されるとともに、アンプ131〜133によりバランス型の高周波アンプ13が構成されている。
そして、FET(M13、M23)のドレインに同調コイルL14、L24および可変コンデンサC14が接続されて段間同調回路14が構成され、この段間同調回路14から受信信号SRXが平衡に取り出されてスイッチ回路15に供給される。
さらに、AGC用アンプ45が図3の場合と同様に構成されて遅延AGC電圧VDAGCが電流IDAGCに変換されるとともに、その遅延AGC電流IDAGCがFET(M51)に流れ込む。また、FETのスレッショールド電圧のばらつきの影響を補償するためにバイアス電圧形成回路46も図3の場合と同様に構成され、その出力電圧VOがFET(M66)のゲートに供給される。
したがって、この図5に示す高周波アンプ13およびそのAGCにおいても、FET(M13、M23)のスレッショールド電圧VTHのばらつきに起因するAGC特性のばらつきや特性の変動を抑えることができる。
〔2−3〕 その3
図6は、中間周波増幅用段にAGCをかける場合の例を示す。すなわち、レベル補正アンプ25から取り出された中間周波信号SIFのうち、一方の極性の信号が、抵抗器R81、R82を通じてオペアンプ261の反転入力端に供給されるとともに、他方の極性の信号がそのままオペアンプ261の非反転入力端に供給される。また、抵抗器R82にFET(M71)のドレイン・ソース間が並列接続されるとともに、オペアンプ261の出力端が負帰還用の抵抗器R83を通じて反転入力端に接続される。
さらに、オペアンプQ47、FET(M71)、抵抗器R71、バイアス電源V71により電圧/電流変換回路471が構成され、端子ピンT14に供給されたAGC電圧VAGCがオペアンプQ47の非反転入力に供給される。
したがって、FET(M71)のドレインには、AGC電圧VAGCから電圧/電流変換されたAGC電流IAGCが流れ込むことになるので、抵抗器R72には、AGC電圧VAGCとはレベルが逆方向に変化するAGC電圧VAGCが得られることなる。そして、この逆相のAGC電圧VAGCがFET(M71)のゲートに供給される。
また、FETのスレッショールド電圧のばらつきの影響を補償するためにバイアス電圧形成回路46が図3の場合と同様に構成され、その出力電圧VOがFET(M72)のゲートに供給される。このFET(M72)は、そのドレインが端子T10に接続され、そのソースが、抵抗器R73を通じ、さらに、FET(P72)のドレイン・ソース間を通じてFET(M71)のゲートに供給され、そのゲートが接地される。
このような構成によれば、AGC電圧VAGCに対応してFET(M81)のドレイン・ソース間のインピーダンスが変化するので、中間周波信号SIFがアンプ26を通過するときの利得がAGC電圧VAGCに対応して変化することになり、したがって、オペアンプ261からバンドパスフィルタ27に供給される中間周波信号SIFにAGCがかかることになる。
そして、この場合、FET(M72、M81)のゲート・ソース間電圧がばらつくとき、電圧VOも同じ方向に等しい大きさだけ変化するので、結果として、FET(M81)のゲート・ソース間電圧のばらつきを吸収することができる。したがって、FETのスレッショールド電圧のばらつきに起因する中間周波段のAGC特性のばらつきや特性の変動を抑えることができる。
〔3〕 まとめ
上述の利得制御回路によれば、FETのスレッショールド電圧VTHにばらつきがあっても、そのばらつきを補償して目的とする利得特性を得ることができる。特に、回路をIC化した場合、より効果的である。
したがって、AGC回路に適用した場合には、AGC回路としてのループゲインのばらつきを抑えることができ、例えば図4に実線で示すように、AGC電圧に対する利得の制御範囲を目標とする範囲に設定できるので、AGCの過渡応答特性のばらつきを抑え、歪みの増加やレベルの不安定さを抑えることができる。
さらに、図1および図2に示すようなデジタル化した受信機においては、AGC電圧形成回路91が、デジタルAGC電圧をアナログのAGC電圧VAGCにD/A変換するとき、そのD/Aコンバータ回路のダイナミックレンジや分解能を高くする必要がない。
〔4〕 その他
上述においては、利得制御を1段の回路で実行している場合であるが、多段の回路を縦続接続して利得制御を行うとともに、その制御範囲を拡大する場合にも、この発明を適用することができる。
〔略語の一覧〕
A/D :Analog to Digital
AGC :Automatic Gain Control
D/A :Digital to Analog
D/U :Desire to Undesire ratio
FET :Field Effect Transistor
IC :Integrated Circuit
MOS :Metal Oxide Semiconductor
PLL :Phase Locked Loop
VCO :Voltage Controlled Oscillator
カスコード:Cascode or Cascode Connected
この発明を適用できるフロントエンド回路の一形態を示す系統図である。 ベースバンド処理回路の一形態を示す系統図である。 この発明を適用したAGC回路の一形態を示す接続図である。 この発明を適用した場合のAGC特性の測定例を示す図である。 この発明を適用したAGC回路の他の形態を示す接続図である。 この発明を適用したAGC回路の他の形態を示す接続図である。 高周波段の一例を示す接続図である。 FETの特性の一例を示す図である。
符号の説明
10…フロントエンド回路(IC)、12A〜12C…アンテナ同調回路、13A〜13C…高周波アンプ、14A〜14C…段間同調回路、15A〜15C…入力バッファ回路、16A〜16C…電圧比較回路、17A〜17C…バッファ回路、21Aおよび21B…ミキサ回路、22…ローパスフィルタ、23…振幅位相補正回路、24…複素バンドパスフィルタ、25…レベル補正アンプ、26…可変利得アンプ、27…バンドパスフィルタ、30…PLL、37…分周回路、41…レベル検出回路、43…遅延AGC電圧形成回路、44…リニア検波回路、45…AGC用アンプ、46…バイアス電圧形成回路、51…不揮発性メモリ、52…バッファメモリ、53…定電圧回路、60…ベースバンド処理回路(IC)

Claims (4)

  1. 基準電圧を抵抗器を通じて第1のFETのゲート・ソース間に供給し、
    上記第1のFETのゲート・ソース間に第2のFETのドレイン・ソース間を並列接続し、
    上記第1のFETのドレイン電流により得られる電圧を上記第2のFETのゲートに帰還するとともに、
    この第2のFETと等しく接続された第3のFETにより、上記第1のFETのスレッショールド電圧のばらつきを検出する
    ようにした検出回路。
  2. 請求項1に記載の利得制御回路において、
    上記第3のFETのドレイン電流を別の抵抗器に供給するとともに、
    上記第2のFETのドレイン電流と上記第3のFETのドレイン電流との比、および上記抵抗器と上記別の抵抗器との比を所定の値に設定して上記別の抵抗器に、上記上記第1のFETのスレッショールド電圧のばらつきを拡大した検出電圧を得る
    ようにした利得制御回路。
  3. 利得制御用のFETを有する利得制御回路において、
    基準電圧を抵抗器を通じて第1のFETのゲート・ソース間に供給し、
    上記第1のFETのゲート・ソース間に第2のFETのドレイン・ソース間を並列接続し、
    上記第1のFETのドレイン電流により得られる電圧を上記第2のFETのゲートに帰還するとともに、
    この第2のFETと等しく接続された第3のFETの出力により、上記利得制御用のFETをバイアスし、かつ、
    上記利得制御用のFETに利得の制御電圧を供給する
    ようにした利得制御回路。
  4. 請求項3に記載の利得制御回路において、
    上記利得の制御電圧がAGC電圧である
    ようにした利得制御回路。
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