JP2008223776A - 車輪用転がり軸受装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車体側部材に取り付けられる内輪部材10と、ブレーキロータ40が一側面34aに取り付けられるフランジ34を一体に有する外輪部材30と、これら内・外輪の両部材10、30の間に配設される転動体25、26とを備える。ブレーキロータ40の取付部42は弾性部材61、62によってフランジ34の一側面34aに押圧された状態でボルト50によって取り付けられることで、ブレーキロータ40の取付部42のボルト50の軸線方向の変位が許容される。ボルト50は、軸部55の根元側にフランジ34に当接する段差面57をもって大径の基軸部56が形成される。弾性部材61、62は、基軸部56の周囲においてブレーキロータ40の取付部42とボルト50の座面53との間に介在されている。
【選択図】図2
Description
これにおいては、図5に示すように、車両の懸架装置に支持される車体側部材(例えば、ナックル、キャリヤ等)に取り付けるためのボルト109が嵌挿されるフランジ111を一体に有する内輪部材110と、ブレーキロータ140や車輪(図示しない)に対するフランジ134を一体に有する外輪部材130と、これら内・外輪の両部材110、130の間に配設される転動体(複列をなす各複数個の玉)125、126とを備えている。
また、外輪部材130のフランジ134の一側面には、ブレーキロータ140の内周側に形成された取付部142の複数個のボルト挿通孔にボルト150がそれぞれ挿通される。さらに、各ボルト150の雄ネジ部159がフランジ134の一側面から挿通されて他側面に突出している。
そして、車輪の複数個の取付孔が各ボルト150の雄ネジ部159に挿通された後、これら雄ネジ部159にナットがそれぞれ締め付けられることによって、外輪部材130のフランジ134の一側面にブレーキロータ140の取付部142が、他側面に車輪が共締めされて取り付けられるようになっている。
このため、車両の制動時において、ブレーキロータ140の摺動面141aとブレーキパッド180との摩擦によりブレーキロータ140が発熱し熱膨張すると、ブレーキロータ140は外周側部分においてはブレーキパッド180以外の拘束部材がないため略自由状態で熱膨張するが、内周側の取付部142においてはボルト150によって拘束状態にあり熱膨張が抑えられる。この結果、ブレーキロータ140が変形し、外周側部分の摺動面が軸線に直交する平面に対し傾き、これが原因となって制動性能が低下したり、異音や振動等が発生する恐れがある。
前記ブレーキロータは、その内周側の取付部が弾性部材によって前記フランジの一側面に押圧された状態でボルトによって取り付けられることで、前記ブレーキロータの取付部の前記ボルトの軸線方向の変位が前記弾性部材の弾性変形の範囲内において許容され、
前記ボルトは、頭部と軸部とを有すると共に、前記軸部の根元側に前記フランジに当接する段差面をもって大径の基軸部が形成され、
前記弾性部材は、前記大径の基軸部の周囲において前記ブレーキロータの取付部の一側面と前記ボルトの頭部座面との間に介在されていることを特徴とする。
しかも、ボルトの大径の基軸部の段差面がフランジに当接し、これによって、ブレーキロータの取付部の一側面とボルトの頭部座面との間の間隔寸法が一定に保たれる。このため、前記弾性部材の押圧力(ばね力)にバラツキが発生することを抑制することができる。言い換えると、前記間隔寸法のバラツキが原因となって弾性部材の押圧力が過剰となったり不足する不具合や弾性部材の弾性変形の範囲(許容される弾性変形量)が変化する不具合を防止することができる。ひいては、安定した押圧力でブレーキロータの取付部をフランジの一側面に押圧して取り付けることができる。
ボルトの軸部の先端側には、フランジの一側面から挿通されて他側面に突出し、かつ車輪が取り付けられる雄ネジ部が形成されていることを特徴とする。
前記構成によると、フランジの一側面にブレーキロータを、他側面に車輪を共通のボルトによって取り付けることができ、ブレーキロータと車輪とをそれぞれ別個のボルトによって取り付ける場合と比べ部品点数や組付工数を削減することができる。
ボルトの軸部のうちの基軸部と雄ネジ部との間に位置する部分には、フランジのボルト孔に圧入固定されるセレーション軸部が形成されていることを特徴とする。
前記構成によると、ボルトのセレーション軸部がフランジのボルト孔に圧入固定されることで、ボルトの緩み止めを行うことができると共に、ブレーキロータの制動力をセレーション軸部によってフランジに良好に伝達することができる。
この発明の実施例1を図1〜図3にしたがって説明する。
図1はこの発明の実施例1に係る車輪用転がり軸受装置を示す側断面図である。図2は外輪部材のフランジの一側面にボルトによってブレーキロータの取付部が取り付けられた状態を拡大して示す断面図である。図3は外輪部材のフランジ、ブレーキロータの取付部、ボルト及び皿ばねが分離された状態を示す説明図である。
図1に示すように、車輪用転がり軸受装置は、内輪部材10と、外輪部材30と、これら内・外輪の両部材10、30の間に配設される転動体としての玉25、26とを備えている。
内輪部材10の内軸12は、フランジ11側に形成された大径軸部13と、この大径軸部13の先端から段差面をもって突出された小径軸部14と、この小径軸部14の先端から突出された雄ねじ部15とを同一中心線上に有している。
そして、大径軸部13のフランジ11側の端部には軌道面17が形成され、小径軸部14には、外周面に軌道面18が形成された内輪体16が嵌合(圧入)されている。さらに、雄ねじ部15に締付ナット19が締め付けられることで、内軸12の段差面と締付ナット19との間に内輪体16が挟持(固定)されている。
外筒体31の内周面には、内輪部材10の両軌道面17、18に対応する両軌道面32、33が形成されている。そして、内輪部材10の両軌道面17、18と外輪部材30の両軌道面32、33との間に複列をなす各複数個の玉25、26がそれぞれ保持器20、21によって保持された状態で転動可能に配設されている。
また、図2と図3に示すように、ブレーキロータ40の取付部42には、外輪部材30のフランジ34の複数個のボルト孔35にそれぞれ対応する複数個のボルト挿通孔43が貫設されている。そして、ブレーキロータ40は、その取付部42が弾性部材としての複数の皿ばね61、62によってフランジ34の一側面34aに押圧された状態でボルト50によって取り付けられている。
また、軸部55は、根元側から先端側(図3に向かって左側から右側)に向けて基軸部56、セレーション軸部58及び雄ネジ部59の順にかつ同軸上に形成されている。
基軸部56は、ブレーキロータ40の取付部42のボルト挿通孔43の孔径寸法及びフランジ34のボルト孔35の座ぐり部36の内径寸法よりも小さく、セレーション軸部58よりも大径に形成されている。そして、基軸部56の先端の段差面57がフランジ34のボルト孔35の座ぐり部36の底面37に当接可能となっている。
また、基軸部56の軸長寸法L1は、座ぐり部36の深さ寸法h1と、ブレーキロータ40の取付部42の厚さ寸法h3と、弾性部材としての複数の皿ばね61、62が相互に接しかつ自由状態にある厚さ寸法t1から所定量だけ圧縮されたときの厚さ寸法(ブレーキロータ40の取付部42の一側面と、ボルト50の頭部51の座面53との間の間隔寸法)t2とを加えた大きさに設定されている。
また、ボルト50の雄ネジ部59に車輪(図示しない)の取付孔が挿通された後、雄ネジ部59にナット(図示しない)が締め付けられることによって、外輪部材30のフランジ34の他側面34bに車輪が取り付けられるようになっている。
したがって、車両の制動時において、ブレーキロータ40の摺動面41aとブレーキパッド80との摩擦によりブレーキロータ40が発熱し熱膨張すると、ブレーキロータ40は外周側部分においてはブレーキパッド80以外の拘束部材がないため略自由状態で熱膨張する。
ブレーキロータ40の内周側の取付部42においては、複数の皿ばね61、62の弾性変形の範囲内においてボルト50の軸線方向へ変位することができる。
これによって、ブレーキロータ40の熱膨張による変形を緩和することができ、ブレーキロータ40の摺動部41の摺動面41aが軸線に直交する平面に対し傾くことを抑制することができる。ひいては、ブレーキロータ40の摺動面41aの傾きが原因となる制動性能の低下や、異音、振動等の発生を防止することができる。
また、ボルト50のセレーション軸部58がフランジ34のボルト孔35に圧入固定されることで、ボルト50の緩み止めを行うことができると共に、ブレーキロータ40の制動力をセレーション軸部58によってフランジ34に良好に伝達することができる。
例えば、前記実施例1においては、外輪部材30のフランジ34のボルト孔35の一側開口部に座ぐり部36が所定の深さ寸法h1をもって形成される場合を例示したが、座ぐり部36がない場合においてもこの発明を実施することができる。
この場合には、図4に示すように、ボルト50の基軸部56の軸長寸法L1’が、ブレーキロータ40の取付部42の厚さ寸法h3と、複数の皿ばね61、62が所定量だけ圧縮されたときの厚さ寸法(ブレーキロータ40の取付部42の一側面と、ボルト50の頭部51の座面53との間の間隔寸法)t2とを加えた大きさで、座ぐり部36の深さ寸法h1に対応する分だけ短く設定される。そして、外輪部材30のフランジ34の一側面34aにブレーキロータ40の取付部42が複数の皿ばね61、62の押圧力によって押圧されてボルト50によって取り付けられた状態において、ボルト50の基軸部56先端の段差面57がフランジ34の一側面34aに当接するように構成される。
また、前記実施例1においては、内輪部材10、外輪部材30及び玉25、26によって複列のアンギュラ玉軸受が構成される場合を例示したが、玉25、26に代え円すいころが用いられる複列の円すいころ軸受が構成される場合においてもこの発明を実施することができる。
12 内軸
17、18 軌道面
25、26 玉(転動体)
30 外輪部材
31 外筒体
32、33 軌道面
34 フランジ
34a 一側面
34b 他側面
35 ボルト孔
40 ブレーキロータ
42 取付部
50 ボルト
51 頭部
53 座面
55 軸部
56 基軸部
57 段差面
58 セレーション軸部
59 雄ネジ部
61、62 皿ばね(弾性部材)
Claims (3)
- 車体側部材に取り付けられる内輪部材と、ブレーキロータが一側面に取り付けられるフランジを一体に有する外輪部材と、これら内・外輪の両部材の間に配設される転動体とを備えた車輪用転がり軸受装置であって、
前記ブレーキロータは、その内周側の取付部が弾性部材によって前記フランジの一側面に押圧された状態でボルトによって取り付けられることで、前記ブレーキロータの取付部の前記ボルトの軸線方向の変位が前記弾性部材の弾性変形の範囲内において許容され、
前記ボルトは、頭部と軸部とを有すると共に、前記軸部の根元側に前記フランジに当接する段差面をもって大径の基軸部が形成され、
前記弾性部材は、前記大径の基軸部の周囲において前記ブレーキロータの取付部の一側面と前記ボルトの頭部座面との間に介在されていることを特徴とする車輪用転がり軸受装置。 - 請求項1に記載の車輪用転がり軸受装置であって、
ボルトの軸部の先端側には、フランジの一側面から挿通されて他側面に突出し、かつ車輪が取り付けられる雄ネジ部が形成されていることを特徴とする車輪用転がり軸受装置。 - 請求項2に記載の車輪用転がり軸受装置であって、
ボルトの軸部のうちの基軸部と雄ネジ部との間に位置する部分には、フランジのボルト孔に圧入固定されるセレーション軸部が形成されていることを特徴とする車輪用転がり軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007058242A JP2008223776A (ja) | 2007-03-08 | 2007-03-08 | 車輪用転がり軸受装置 |
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JP2007058242A JP2008223776A (ja) | 2007-03-08 | 2007-03-08 | 車輪用転がり軸受装置 |
Publications (1)
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Family
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Family Applications (1)
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JP2007058242A Pending JP2008223776A (ja) | 2007-03-08 | 2007-03-08 | 車輪用転がり軸受装置 |
Country Status (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113272566A (zh) * | 2018-10-12 | 2021-08-17 | B·布莱恩·梅尔松根股份公司 | 具有预载元件的双排滚动元件轴承单元 |
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2007
- 2007-03-08 JP JP2007058242A patent/JP2008223776A/ja active Pending
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