JP2008222517A - 割断装置、およびフラットパネルディスプレイの製造方法 - Google Patents

割断装置、およびフラットパネルディスプレイの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、割断時の亀裂の検査をすることができる割断装置、およびフラットパネルディスプレイの製造方法を提供する。
【解決手段】被加工物に初期亀裂を形成する初期亀裂形成手段と、前記被加工物を局部的に加熱する加熱手段と、前記加熱手段により局部的に加熱された前記被加工物の領域に冷却媒体を噴射して局部的に冷却する冷却手段と、前記加熱手段によって加熱される領域および前記冷却手段によって冷却される領域を前記被加工物の割断予定領域に沿って相対的に移動させる移動手段と、前記被加工物に生じた亀裂を検査する亀裂検査手段と、を備え、前記亀裂検査手段は、前記亀裂に検査光を照射する投光手段と、前記被加工物の裏面で反射する前記検査光の一部が入射する受光手段と、を有することを特徴とする割断装置が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、割断装置、およびフラットパネルディスプレイの製造方法に関する。
ガラス、アルミナセラミックス、石英、半導体材料などの脆性材料を切断する方法として、レーザ光の照射による熱応力を利用して割断を行う、いわゆるレーザ割断法が提案されている(特許文献1を参照)。この方法は、脆性材料よりも硬いダイヤモンドの刃やレーザ光を用いて脆性材料に初期亀裂を発生させ、次に、レーザ光を割断加工の予定線に向けて照射し、この初期亀裂を割断加工の予定線に沿って誘導するようにして脆性材料を割断する方法である。
このようなレーザ割断には、いわゆるハーフカットとフルカットとがある。フルカットでは、被加工物のレーザ光照射面とは反対側の面まで亀裂を進行させるため、加工後は自然に被加工物が分断される。これに対し、ハーフカットは、被加工物の厚さ方向の途中まで亀裂を進行させるものであり、このままでは被加工物が分断されない。そのため、被加工物を分断するために、いわゆるブレーク加工を行う必要がある。
このように、ハーフカットではブレーク加工を行う必要があるが、フルカットより加工精度が高いという利点がある。そのため、フラットパネルディスプレイに用いられるガラス基板のように、高い加工精度が要求される分野においては、ハーフカットが行われている。
このハーフカットの加工点に着目すると、加工直後においては亀裂は開いたままとなっているが、加工後しばらくすると、光学的にも判別出来ないほど亀裂が密着した状態となる。そのため、割断加工終了後においては亀裂の測定や検査ができず、ハーフカットが適正に行われていなかった場合にブレーク加工を行うと、分断位置が想定された位置からずれたり、異常な破壊を伴う分断が生じるなどして、製品不良を招くおそれがあった。
ここで、レーザ光の照射部分近辺に検出用の光を照射し、亀裂位置で反射して被加工物から出射した検出光を撮像手段に入射させ、この撮像手段により撮像された画像から、レーザ光の照射による亀裂の先頭位置を検出する技術が提案されている(特許文献2を参照)。
特開2001−212683号公報 特開平10−323778号公報
しかしながらこの公知技術では、レーザ光の照射部分近辺に検出用の光を照射し、その光で検出を行うため外乱光(レーザ光)の影響を受けやすく、また、微少な亀裂からの反射光を検出するため検出精度も高くできないおそれがあった。そのため、亀裂の先頭位置を検出することはできても、亀裂の深さ寸法の良否判定などの検査までを行うには問題があった。
本発明は、割断時の亀裂の検査をすることができる割断装置、およびフラットパネルディスプレイの製造方法を提供する。
本発明の一態様によれば、被加工物に初期亀裂を形成する初期亀裂形成手段と、前記被加工物を局部的に加熱する加熱手段と、前記加熱手段により局部的に加熱された前記被加工物の領域に冷却媒体を噴射して局部的に冷却する冷却手段と、前記加熱手段によって加熱される領域および前記冷却手段によって冷却される領域を前記被加工物の割断予定領域に沿って相対的に移動させる移動手段と、前記被加工物に生じた亀裂を検査する亀裂検査手段と、を備え、前記亀裂検査手段は、前記亀裂に検査光を照射する投光手段と、前記被加工物の裏面で反射する前記検査光の一部が入射する受光手段と、を有することを特徴とする割断装置が提供される。
また、本発明の他の一態様によれば、被加工物に初期亀裂を形成し、前記被加工物を加熱手段により局部的に加熱し、前記被加工物の前記加熱が行われた領域を冷却手段により局部的に冷却して亀裂を形成させ、前記亀裂の深さを検査し、前記加熱手段及び前記冷却手段に対して前記被加工物を相対的に移動させて、前記加熱および前記冷却が行われる領域を割断予定領域に沿って移動させて前記被加工物を割断する工程を備えたことを特徴とするフラットパネルディスプレイの製造方法が提供される。
本発明によれば、割断時の亀裂の検査をすることができる割断装置、およびフラットパネルディスプレイの製造方法が提供される。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明をする。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る割断装置を説明するための模式斜視図である。 図1に示すように、割断装置1には、被加工物Gを局部的に加熱する加熱手段としてのレーザ光照射手段2と、加熱手段により局部的に加熱が行われた領域を局部的に冷却する冷却手段としての冷却手段3と、加熱および冷却が行われる領域を割断予定線Lに沿って移動させる移動手段としてのステージ4と、初期亀裂を形成する初期亀裂形成手段5と、冷却による引張り応力で生じた亀裂を検査する亀裂検査手段6と、が設けられている。
レーザ光照射手段2に備えられるレーザ発振器7は、例えば、最大出力1kW程度のCOレーザ発振器であり、被加工物Gに対して吸収率が高い波長のレーザ光7aを出射する。例えば、被加工物Gがガラスの場合においては、波長が10.6μmのレーザ光7aを出射する。このレーザ光7aの断面は、直径5mm程度の円形形状である。
レーザ光7aは、固定ミラーであるベンダーミラー8により全反射されて、シリンドリカルレンズ9に向けて照射される。照射されたレーザ光7aは、シリンドリカルレンズ9により、線状断面のレーザ光7bに変換される。そして、レーザ光7bは集光レンズ10により集光される。
そして、集光されたレーザ光7bは、固定ミラーであるベンダーミラー11により全反射され、被加工物Gの表面に線状断面のレーザ光7cを集光させる。この際、集光したレーザ光7cの長手方向が被加工物Gの移動方向と略平行となるように調整されている。ここで、被加工物Gの表面に同じ照射面積を有する円形断面のレーザ光を集光させるものとすれば、加熱範囲が無意味に大きくなるだけではなく、被加工物Gの表面にダメージを与え、また、深い亀裂も入れられないという不都合を生じる。そのため、線状のレーザ光7cを集光させて、被加工物Gの表面に与えるダメージを軽減しつつ、深い亀裂を入れられるようにしている。
尚、図示しない位置決め手段を、ベンダーミラー8、シリンドリカルレンズ9、集光レンズ10、ベンダーミラー11に設けて、レーザ光の光軸の位置決めや被加工物Gの表面おける集光位置の調整などを行うようにすることもできる。
冷却手段3は、レーザ光7cを照射することにより局部的に加熱された被加工物Gの表面に冷却媒体となる冷却剤Cを噴射して、被加工物Gを局部的に冷却するためのものである。冷却手段3には、冷却剤Cを被加工物Gの表面に噴射するためのノズル13と、冷却剤Cを収納するタンク12とが備えられている。ノズル13には配管部材14aの一端が接続され、配管部材14aの他端はタンク12内に挿通されて、その端面が冷却剤Cの液面下に位置するようになっている。また、タンク12には配管部材14bの一端が接続され、配管部材14bの他端は加圧手段Pに接続されている。加圧手段Pは、例えば、加圧された窒素ガスなどが収納された圧力タンク、加圧空気を送出可能な加圧ポンプなどとすることができる。また、図示しない圧力や流量を調整する手段を適宜設けるようにすることもできる。
冷却剤Cとしては、例えば、大気や窒素などの気体、水やアルコールなどの液体などを例示することができる。また、水やアルコールなどの液体を霧状にして噴射することもできる。その場合は、ノズル13に図示しない霧化手段を設けることようにすればよい。
ここで、後述する割断の原理からも分かるように、冷却手段3はレーザ光照射手段2により加熱された領域を冷却可能な位置に設けるようにされる。ただし、レーザ光照射手段2と冷却手段3とを余り離間させると、放熱により温度が下がり、冷却による引張り応力の発生に影響が生じる。そのため、レーザ光照射手段2と冷却手段3との間の距離は、加熱温度、必要な亀裂の深さ、被加工物Gの材質などの加工条件や被加工物Gの移動速度などを考慮して決めるようにすることが好ましい。
ステージ4は被加工物Gを載置、保持し、被加工物Gの位置を水平面内で移動可能としている。そのため、被加工物Gを割断予定線Lと略平行な方向に移動させることにより、レーザ光照射手段2によるレーザ光7cが照射される位置、冷却手段3による冷却剤Cが吹き付けられる位置、亀裂検査手段6による検査が行われる位置を割断予定線Lに沿って移動させることができる。また、これらの位置が割断予定線L上にくるようにすることもできる。また、被加工物Gが載置、保持される際に、被加工物Gが所定の位置にくるように位置決めを行う図示しない位置決め手段が適宜設けられている。
初期亀裂形成手段5は、被加工物Gの端面の所定位置に初期亀裂を形成するためのものである。割断は、この初期亀裂を起点として起こり、後述するように、レーザ光7c照射位置の移動にともない割断予定線Lに沿って進む。初期亀裂形成手段5には、ブレード5aが揺動可能に設けられている。ブレード5aは、例えば、断面が菱形形状を呈しており、その稜線にはダイヤモンドからなる刃が設けられている。そのため、ブレード5aを、例えば、自重により揺動させてその刃を被加工物Gに衝突させ、この衝突により、初期クラックを形成させることができる。また、エアシリンダのような図示しない駆動手段によりブレード5aを揺動させることで、被加工物Gから離間できるようになっている。尚、初期亀裂形成手段5は、機械的な形成を行うものに限定されるわけではなく、例えば、レーザ形成によるものでもよい。
ここで、割断の原理を説明する。
脆性材料からなる被加工物G(例えば、ガラス)の表面に、クラックが発生しない程度にエネルギー密度が調整されたレーザ光を照射すると、被加工物Gは溶融もクラックの発生もなく加熱される。この時、被加工物Gは熱膨張しようとするが、局所加熱のため膨張が妨げられ、照射位置を中心としてその周辺に圧縮応力が発生する。そして、このような加熱の後に、冷却剤Cを噴射することにより冷却を行うと、今度は逆に引張り応力が発生し、この引張り応力の作用で亀裂が発生する。ここで、被加工物Gの端面に前述の初期亀裂を形成しておくと、亀裂がこの初期亀裂を起点としてレーザ光の移動方向に沿って進行させることができ、被加工物Gの割断ができることになる。
亀裂検査手段6には、投光手段15、受光手段16、判定手段17とが備えられ、投光手段1と受光手段16とは、判定手段17に電気的に接続されている。
投光手段15は、レーザ光などの検査光を割断予定線に交わる方向から、被加工物Gの表面から上方にθの角度をもって被加工物Gの検査位置に割断予定線を含むようにスポットを形成して照射されるように構成されている。ここで、検査光を角度θで斜めに入射させるのは、被加工物Gの裏面からの反射光を用いるためである。そして、微弱光ではなく高い光量値での検査を行うために、角度θを全反射となる45度以下とすることが好ましい。そのようにすれば、高い光量値により外乱光などのノイズの影響をも抑制することができる。尚、被加工物Gの裏面における反射に対して表面における反射は、反射位置がずれているため、図示しないマスクなどを設けることで、表面からの反射光は容易に分別することができる。
投光手段15には、発光素子(例えば、LED;Light Emitting Diode) や電球のような発光機能を備えたものを用いることができる。ただし、直進性、指向性、集光性などに優れるレーザ光を照射可能とするものを用いることが好ましい。また、後述する亀裂の検出原理から分かるように、検査光のビームサイズ(照射範囲)は散乱光が検出できる程度であればよく、亀裂の深さ寸法などにより適宜選択することができる。例えば、亀裂の深さ寸法が0.15mm程度の場合においては、ビームサイズ(照射範囲)を0.2mm〜0.3mm程度とすることができる。
投光手段15と対向する位置には、受光手段16が設けられており、投光手段15から出射された検査光は、一部が被加工物Gの検査位置のハーフカット部の亀裂に入射するとともに、被加工物Gの裏面で反射して受光手段16に入射するようになっている(図2(b)を参照)。受光手段16は受光量に応じた電気信号を出力する機能を有している。
判定手段17は、受光手段16からの電気信号に基づいて、ハーフカット部の亀裂の深さ寸法の良否判定などを行う。
ここで、亀裂検査手段6は、亀裂が生じる領域を検出するように設ければよい。ここで、亀裂の形成直後においては、亀裂は開いたままとなっているが、しばらくすると光学的にも判別出来ないほど密着した状態となる。そのため、冷却手段3から余り離れた位置を亀裂検査手段6により検査するものとすれば、亀裂の検出ができなくなるおそれがある。この観点から、亀裂検査手段6による検査位置は、加工物Gに亀裂が生じる領域であって、冷却手段3により冷却剤Cが噴射される部分(ノズル13の直下)、または、その近傍に設けることが好ましい。
ここで、亀裂が閉じるまでの時間は、亀裂の深さや被加工物Gの材質などの影響を受ける。そのため、この時間を予め実験などで求め、被加工物Gの移動速度を考慮して亀裂検査手段6の設置位置を決めるようにすることが好ましい。
例えば、被加工物Gがガラス基板、亀裂の深さ寸法が0.15mm程度の場合においては、亀裂は形成後、数秒程度で閉じてしまうため、これと被加工物Gの移動速度(例えば、150m/秒程度)を考慮の上、亀裂検査手段6による検査位置を決めるようにする。この場合、冷却手段3により冷却剤Cが噴射される主たる方向の交点(ノズル13の直下)を検査位置とするように亀裂検査手段6を設けるようにすることもできる。ただし、噴射された冷却剤Cによりレーザ光などの光が減衰するおそれもあるので、冷却剤Cが噴射される部分を避けて、その近傍を亀裂検査手段6による検査位置とすることがより好ましい。
また、レーザ光照射手段2によるレーザ光の照射位置と、冷却手段3による冷却剤Cの噴射位置と、初期亀裂形成手段5による初期亀裂の形成位置と、亀裂検査手段6による検査位置と、は、いずれも割断予定線Lに沿って適切な間隔で略一直線状に配置されるように、アライメント調整が行えるようになっている。
尚、レーザ光照射手段2、冷却手段3、ステージ4、初期亀裂形成手段5、亀裂検査手段6などの動作や位置合わせなどの制御は、図示しない制御手段により行われる。
次に、亀裂の検査について説明する。
図2は、亀裂の検査について説明をするための模式図である。
図2(a)の左図は、ハーフカット部の亀裂がない場合(例えば、加工前)の投光と受光の様子を表したものであり、図2(a)の右図は、そのときの受光手段16の出力信号レベルを表したものである。
図2(a)の左図に示すように、ハーフカット部の亀裂がない場合には、投光手段15から出射された光は、被加工物Gの裏面で反射してそのまま受光手段16に入射することになる。そのため、受光手段16の受光量が多く、図2(a)の右図に示すように、出力信号レベルもその分高くなる。このときの値を、閾値として判定手段17に記憶する。尚、この閾値には、予め実験などで求めた値を用いることもできる。
図2(b)の左図は、ハーフカット部の亀裂がある場合の投光と受光の様子を表したものであり、図2(b)の右図は、そのときの受光手段16の出力信号レベルを表したものである。
図2(b)の左図に示すように、ハーフカット部の亀裂がある場合には、投光手段15から出射された検査光は、一部がハーフカット部の亀裂に入射するとともに、被加工物Gの裏面で反射して受光手段16に入射することになる。この場合、亀裂に入射した検査光は散乱を起こすので、受光手段16には到達せずその分受光手段16の受光量が少なくなる。そのため、図2(a)の右図に示すように、出力信号レベルもその分低くなる。また、この出力信号レベルは亀裂の寸法が深いほど低くなる。
そして、このときの出力信号レベルと前述の閾値とを比較することで、亀裂の有無が判定できることになる。また、亀裂の寸法に応じて、予め実験などで求められた閾値を用いることで、亀裂寸法の長さが知れ、また、その良否判定をすることもできる。
また、前述したように、検査光の入射角度θを全反射となる45度以下とすることで、高い光量値を得ることができ、外乱光などのノイズの影響が抑制された検査をすることができる。
また、ビームサイズ(照射範囲)を亀裂のサイズよりも小さくし、例えば、図示しないポリゴンミラーやガルバノミラーで光を走査して、亀裂の深さ寸法を測定することもできる。この場合は、亀裂の深さ寸法に基づいて良否の判定が行われる。
また、亀裂が形成される部分に検査光を投光し、それを受光するので、検査位置をレーザ光照射手段2から離間させることができ、特許文献2に開示されている技術のようにレーザ光照射手段2の照射光の影響を受けるおそれがない。そのため、外乱光の影響を受けにくく、検出精度を高めることもできる。
以上は、反射光を用いる場合であるが、ハーフカット部の亀裂を横切る方向に検査光を透過させ、亀裂による散乱で低下する透過光の光量を閾値などと比較するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施の形態においては、特許文献2に開示されている技術に比べて、外乱光の影響などを受けにくく、また、受光量の比較に基づいた良否判定などを行うことができるため検出精度を高くすることができる。その結果、特許文献2に開示されている技術では非常に困難であった亀裂の深さ寸法の良否判定などの検査を行うことができる。
次に、本実施の形態に係る割断方法について説明をする。
図3は、本実施の形態に係る割断方法を説明するためのフローチャートである。
まず、図示しない搬送手段により、割断の対象となる被加工物Gが割断装置1のステージ4上に載置される(ステップS1)。載置された被加工物Gは、図示しない位置決め手段により所定の位置に位置決めされた後、ステージ4上に保持される。
次に、ステージ4により被加工物Gを移動させて、割断予定線L上に、レーザ光照射手段2によるレーザ光7cが照射される位置、冷却手段3による冷却剤Cが噴射される位置、亀裂検査手段6による検査が行われる位置を合わせる(ステップS2)。
次に、初期亀裂形成手段5のブレード5aを揺動させて、被加工物Gの端面の所定の位置に初期亀裂を形成する(ステップS3)。
次に、ステージ4を移動させることで、被加工物Gを割断予定線Lと平行な方向に移動させる。そして、レーザ光照射手段2による加熱、冷却手段3による冷却が行われ、初期亀裂から亀裂が進行して割断が行われる。また、亀裂検査手段6による亀裂の深さ寸法の良否判定などの検査も行われる(ステップS4)。
ここで、亀裂検査手段6により、亀裂が無いと判定された場合には、再度、レーザ光照射手段2による加熱、冷却手段3による冷却、亀裂検査手段6による亀裂の検査が行われるようにすることもできる。また、亀裂の深さが不足するなどして不良と判断された場合にも、再度、同様の作業をさせることができる。ここで、例えば、フラットパネルディスプレイに用いられるガラス基板のように、割断面に高い精度が要求されるようなものは、不良品として廃棄させることもできる。
以上のようにして、一つの割断予定線Lに対する割断が終了すると、次の割断予定線Lに対する割断をするために被加工物Gを移動させる(ステップS5)。
そして、すべての割断予定線Lに対する割断が終了した場合には、図示しない搬送装置により被加工物Gが搬出される(ステップS6)。
本実施の形態によれば、特許文献2に開示されているような技術では非常に困難であった亀裂の深さ寸法の良否判定などの検査をすることができる。そのため、後工程のブレーク加工に、割断状態に問題のある被加工物Gが送られることが無く、分断が想定された位置からずれたり、異常な破壊を伴う分断が生じるなどの製品不良を招くおそれがない。そのため、生産効率を飛躍的に向上させることができる。また、検査で不良となったものを再度割断することができれば、製品の歩留まりをも向上させることができる。
図4は、本発明の第2の実施形態に係る割断装置を説明するための模式図である。
尚、図1で説明をしたものと同様の部分には同じ符号を付し説明は省略する。
図4に示す割断装置100と、図1で説明をした割断装置1とでは、レーザ光照射手段20の構成が異なる。
図4に示すように、レーザ光照射手段20にも前述のレーザ発振器7、ベンダーミラー8が備えられている。ここで、レーザ光照射手段2においては、シリンドリカルレンズ9を用いて円形断面のレーザ光7aを線状断面のレーザ光7bに変換しているが、レーザ光照射手段20ではポリゴンミラー111を用いて円形断面のレーザ光7aを走査し、線状のレーザ光照射面7dを形成させるようにしている。この場合、線状のレーザ光照射面7dの長手方向が被加工物Gの移動方向と略平行になるようになっている。尚、ポリゴンミラー111に限定されるわけではなく、レーザ光を走査できるもの、例えば、ガルバノミラーのようなものであってもよい。
このように、レーザー光を走査して線状のレーザ光照射面7dを形成させるようにすれば、レーザ光照射面7dの長さを任意に変えることができ、加熱範囲の調整を簡単にすることができる。
次に、本実施の形態に係るフラットパネルディスプレイの製造方法について説明をする。
尚、説明の便宜上、TFT(Thin Film Transistor)カラー液晶表示パネルの製造工程について説明をする。
図5は、TFTカラー液晶表示パネルの製造工程について説明をするためのフローチャートである。
TFTカラー液晶表示パネルの製造工程は、TFTアレイ形成工程、カラーフィルター形成工程、配向膜形成工程、基板貼り合わせ工程、液晶注入工程、基板分断工程からなる。
まず、TFTアレイ形成工程において、清浄な無アルカリガラスからなるガラス基板の表面に、複数の画素を備えた画素配列を形成させる(ステップS100)。この画素配列を構成する画素は、TFTトランジスタ、表示電極、蓄積容量を有し、リソグラフィー技術を用いて形成させることができる。尚、TFTトランジスタ、表示電極、蓄積容量などの形成については、公知の技術を適用することができるので、その説明は省略する。
一方、カラーフィルター形成工程において、前述の画素が形成されたガラス基板と対を成すガラス基板の表面にカラーフィルターを形成させる(ステップS200)。尚、カラーフィルターの形成法には、印刷法、電着法、パターニング法等があるが、これらの方法には公知の技術を適用することができるので、その説明は省略する。
次に、配向膜形成工程において、前述の画素とカラーフィルターの上に印刷法などを用いてポリイミド膜を積層させ、ラビングローラなどを用いてポリイミド膜を所定の方向に配向させて配向膜を形成させる(ステップS300)。尚、薄膜形成やラビングなどに用いられる技術については、公知の技術を適用することができるので、その説明は省略する。
次に、基板貼り合わせ工程において、前述の配向膜上にシール剤を塗布して、画素が形成されたガラス基板とカラーフィルターが形成されたガラス基板とを貼り合わせる(ステップS400)。このとき配向膜の配向方向が平行になるように貼り合わせ、ノーマリホワイトとなるようにする。尚、この基板貼り合わせに用いられる技術については、公知の技術を適用することができるので、その説明は省略する。
次に、液晶注入工程において、前述の基板貼り合わせ工程において形成された2枚のガラス基板の間隙に液晶を注入する(ステップS500)。尚、液晶の注入法には真空注入法などがあるが、公知の技術を適用することができるので、その説明は省略する。
以上の工程により、画素とカラーフィルターとが液晶を挟んで対向した液晶表示パネルの集合体が形成される。
次に、基板分断工程において、まず、本実施の形態に係る割断方法を用いて液晶表示パネルの集合体をその割断予定線Lに沿って割断する。そして、液晶表示パネルの集合体を反転して反対側の面も同様に割断する。その後、割断された液晶表示パネルの集合体をブレーク加工をすることで所望の液晶パネルに分断する(ステップS600)。尚、ブレーク加工については、公知の技術を適用することができるので、その説明は省略する。
以上によりTFTカラー液晶表示パネルの製造が終了する。
本実施の形態によれば、基板分断工程において、特許文献2に開示されているような技術では非常に困難であった亀裂の深さ寸法の良否判定などの検査をすることができる。そのため、ブレーク加工に、割断状態に問題のある被加工物Gが送られることが無く、分断が想定された位置からずれたり、異常な破壊を伴う分断が生じるなどの製品不良を招くおそれがない。そのため、生産効率を飛躍的に向上させることができる。また、検査で不良となったものを再度割断することができれば、製品の歩留まりをも向上させることができる。
尚、説明の便宜上、TFTカラー液晶表示パネルの製造方法について説明をしたが、本実施の形態はこれに限定されるわけではなく、他のフラットパネルディスプレイ(例えば、プラズマディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイなど)の製造方法にも適用させることができる。また、その他、脆性材料からなる電子部品(例えば、ウェーハなど)などの割断にも広く適用させることができる。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明をした。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。
前述の具体例に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
例えば、割断装置1、割断装置100が備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、熱源としてレーザ光を用いる場合を例示したが、バーナー、レーザ以外の光源、電熱ヒータなどを用いることもできる。
また、レーザもCOレーザに限らず、YAGレーザやエキシマレーザなどでもよい。また、レーザ光の波長によってはビームスプリットミラーなどを用いて分岐したレーザ光を光ファイバに導入し、伝送する構成にしてもよい。
また、割断を進行させるための移動方法として、ステージ(被加工物)を移動させる場合を例示したが、レーザ光照射手段、冷却手段を移動させて、割断を進行させるようにしてもよい。すなわち、加熱手段(レーザ光照射手段)および冷却手段に対して被加工物Gを相対的に移動させ、加熱および冷却が行われる領域を割断予定線Lに沿って移動させることができるものであればよい。
また、亀裂の検査には、超音波を利用したものを用いることもできる。
また、被処理物Gの材質はガラスに限られるわけではなく、アルミナセラミックス、石英、半導体材料などの脆性材料であればよい。ただし、亀裂検査手段に光を用いたものを採用する場合には、透明または半透明であることが好ましい。
また、前述した各具体例が備える各要素は、可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
本発明の第1の実施形態に係る割断装置を説明するための模式斜視図である。 亀裂の検査について説明をするための模式図である。 本実施の形態に係る割断方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る割断装置を説明するための模式図である。 TFTカラー液晶表示パネルの製造工程について説明をするためのフローチャートである。
符号の説明
1 割断装置、2 レーザ光照射手段、3 冷却手段、4 ステージ、5 初期亀裂形成手段、5a ブレード、6 亀裂検査手段、7 レーザ発振器、8 ベンダーミラー、9 シリンドリカルレンズ、10 集光レンズ、11 ベンダーミラー、12 タンク、13 ノズル、15 投光手段、16 受光手段、17 判定手段、100 割断装置、111 ポリゴンミラー、C 冷却剤、G 被加工物、L 割断予定線、P 加圧手段、θ 角度

Claims (5)

  1. 被加工物に初期亀裂を形成する初期亀裂形成手段と、
    前記被加工物を局部的に加熱する加熱手段と、
    前記加熱手段により局部的に加熱された前記被加工物の領域に冷却媒体を噴射して局部的に冷却する冷却手段と、
    前記加熱手段によって加熱される領域および前記冷却手段によって冷却される領域を前記被加工物の割断予定領域に沿って相対的に移動させる移動手段と、
    前記被加工物に生じた亀裂を検査する亀裂検査手段と、
    を備え、
    前記亀裂検査手段は、前記亀裂に検査光を照射する投光手段と、前記被加工物の裏面で反射する前記検査光の一部が入射する受光手段と、を有することを特徴とする割断装置。
  2. 前記亀裂検査手段は、前記被加工物を前記移動させる方向に対して略垂直な方向から前記被加工物の主面に対して斜めに前記検査光を照射することを特徴とする請求項1記載の割断装置。
  3. 亀裂検査手段による検査位置は、前記亀裂が生ずる領域であって、前記冷却手段により前記冷却媒体が噴射される部分またはその近傍であることを特徴とする請求項1または2に記載の割断装置。
  4. 前記検査光は、全反射となる角度で前記被加工物の表面に入射されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の割断装置。
  5. 被加工物に初期亀裂を形成し、
    前記被加工物を加熱手段により局部的に加熱し、
    前記被加工物の前記加熱が行われた領域を冷却手段により局部的に冷却して亀裂を形成させ、
    前記亀裂の深さを検査し、
    前記加熱手段及び前記冷却手段に対して前記被加工物を相対的に移動させて、前記加熱および前記冷却が行われる領域を割断予定領域に沿って移動させて前記被加工物を割断する工程を備えたことを特徴とするフラットパネルディスプレイの製造方法。
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