JP2008221061A - 除鉄システムの運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】除鉄システムにおいて、処理水水質を維持しつつ、凝集剤の添加量をできるだけ抑制し、ランニングコストを低減させる。
【解決手段】給水ライン2に除鉄装置3を設け、この除鉄装置3の上流側の前記給水ライン2に、凝集剤添加装置5を接続した除鉄システム1の運転方法であって、前記除鉄装置3へ供給される給水の鉄分濃度が所定値よりも低いとき、前記凝集剤添加装置5によって前記給水ライン2へ凝集剤を添加し、一方で前記除鉄装置3へ供給される給水の鉄分濃度が所定値以上であるとき、凝集剤を添加しないことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】給水ライン2に除鉄装置3を設け、この除鉄装置3の上流側の前記給水ライン2に、凝集剤添加装置5を接続した除鉄システム1の運転方法であって、前記除鉄装置3へ供給される給水の鉄分濃度が所定値よりも低いとき、前記凝集剤添加装置5によって前記給水ライン2へ凝集剤を添加し、一方で前記除鉄装置3へ供給される給水の鉄分濃度が所定値以上であるとき、凝集剤を添加しないことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
この発明は、給水に含まれる鉄分を除去する除鉄システムの運転方法に関する。
除鉄システムは、たとえば地下水などの原水に含まれる鉄分を除去して得られた水を上水や産業用水などとして供給したり、ボイラ給水の水処理を行うための濾過膜装置の上流側の給水ラインに設けられ、鉄分を除去して得られた水を前記濾過膜装置へ供給したりするものである。このような除鉄システムは、アンスラサイト,濾過砂などの濾材によって濾過を行うことにより鉄分を除去する除鉄装置が給水ラインに設けられている(たとえば、特許文献1参照)。
また、前記除鉄システムにおいては、前記除鉄装置の上流側の前記給水ラインに、酸化剤添加装置と凝集剤添加装置とが接続されている。前記酸化剤添加装置は、たとえば次亜塩素酸ナトリウムなどの酸化剤を前記給水ラインへ添加し給水に含まれる鉄分を酸化するものである。そして、前記酸化剤添加装置によって添加された前記酸化剤により給水中の鉄分が酸化されて不溶性の水酸化第二鉄(Fe(OH)3)となる。また、凝集剤添加装置は、ポリ塩化アルミニウムなどの凝集剤を給水へ添加するものであり、この凝集剤の作用によって水酸化第二鉄が凝集する。そして、前記除鉄装置において、給水に含まれる鉄分は水酸化第二鉄のかたちで捕捉され除去される。
ここで、従来は、前記除鉄装置へ供給される給水における鉄分濃度が高いほど、前記除鉄装置からの処理水へ水酸化第二鉄がリークするおそれが高くなり、処理水水質が悪化すると考えられていた。したがって、前記除鉄装置においては、水酸化第二鉄の粒子径が大きくなるほど、その捕捉率が高くなるため、従来は、鉄分濃度が高くなるほど凝集剤の添加量を多くして水酸化第二鉄の粒子径を大きくし、前記除鉄装置における水酸化第二鉄の捕捉率を高くすることで、処理水水質を確保していた。
特開2002−126414号公報
ここで、従来、鉄分濃度と水酸化第二鉄の粒子径との関係についてはあまり着目されていなかった。しかし、本願発明者は、水酸化第二鉄の粒子径は、鉄分濃度によって異なることを見出した。具体的には、鉄分濃度が高いほど水酸化第二鉄の粒子径が大きくなり、逆に鉄分濃度が低いほど水酸化第二鉄の粒子径が小さくなることを見出した。したがって、前記除鉄装置へ供給される給水における鉄分濃度が高いほど水酸化第二鉄の捕捉率が高くなり、一方で鉄分濃度が低いほど水酸化第二鉄の捕捉率が低くなることが分かった。
この発明は、このような鉄分濃度と除鉄装置における水酸化第二鉄の捕捉率との関係を見出したことに基づいてなされたものであり、その解決しようとする課題は、除鉄システムにおいて、処理水水質を維持しつつ、凝集剤の添加量をできるだけ抑制し、ランニングコストを低減させることである。
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、給水ラインに除鉄装置を設け、この除鉄装置の上流側の前記給水ラインに、凝集剤添加装置を接続した除鉄システムの運転方法であって、前記除鉄装置へ供給される給水の鉄分濃度が所定値よりも低いとき、前記凝集剤添加装置によって前記給水ラインへ凝集剤を添加し、一方で前記除鉄装置へ供給される給水の鉄分濃度が所定値以上であるとき、凝集剤を添加しないことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、前記除鉄装置へ供給される給水の鉄分濃度が所定値よりも低く、鉄分の粒子径が小さくなっているとき、前記凝集剤添加装置によって凝集剤を添加することにより鉄分の粒子径が大きくなる。これにより、前記除鉄装置における鉄分の捕捉率が高くなり、処理水水質を維持することができる。一方、前記除鉄装置へ供給される給水の鉄分濃度が所定値以上であり、鉄分の粒子径が大きいときは、凝集剤を添加しない。このとき、凝集剤を添加しなくても前記除鉄装置における鉄分の捕捉率が高く、処理水水質を維持することができる。そして、このように前記除鉄装置へ供給される給水の鉄分濃度が所定値以上であるとき、凝集剤を添加しないので、常に凝集剤を添加していた従来に比べてその使用量を抑制することができ、これによってランニングコストを低減させることができる。また、凝集剤の使用量が抑制されることで、前記除鉄装置において捕捉される過剰分の凝集剤の量が減少する。これにより、前記除鉄装置における濾材の処理能力を回復させる再生動作の頻度を低くすることができる。この再生動作では、逆洗工程および水洗工程において水を使用するため、再生動作の頻度が低くなることで、水使用量を少なくすることができ、これによってランニングコストを低減させることができる。
つぎに、この発明の実施の形態について図面に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明を実施するための除鉄システムの一例を示す概略的な説明図である。
図1に示す除鉄システム1は、給水ライン2に設けられた除鉄装置3を備えている。前記除鉄装置3の上流側の前記給水ライン2には、酸化剤添加装置4と凝集剤添加装置5とが上流側からこの順で接続されており、さらに前記凝集剤添加装置5の下流側には、鉄分濃度測定装置6が接続されている。
前記除鉄装置3は、アンスラサイト,濾過砂などの濾材(図示省略)を濾過塔(図示省略)に充填して構成され、この濾過塔において給水中の鉄分(具体的には後述する水酸化第二鉄)が捕捉されて除去されるようになっている。
前記酸化剤添加装置4は、酸化剤供給ライン7を介して前記給水ライン2と接続された酸化剤貯留部8を備えている。この酸化剤貯留部8には、酸化剤として次亜塩素酸ナトリウム溶液が貯留されている。この次亜塩素酸ナトリウム溶液は、前記酸化剤供給ライン7に設けられた酸化剤供給ポンプ9によって、前記給水ライン2へ添加されるようになっている。そして、前記給水ライン2へ添加された次亜塩素酸ナトリウム溶液により、給水に含まれる鉄分が酸化されて不溶性の水酸化第二鉄(Fe(OH)3)となり、この水酸化第二鉄が前記除鉄装置3によって除去されるようになっている。
前記凝集剤添加装置5は、凝集剤供給ライン10を介して前記給水ライン2と接続された凝集剤貯留部11を備えている。この凝集剤貯留部11には、凝集剤としてポリ塩化アルミニウム(PAC)溶液が貯留されている。このポリ塩化アルミニウム溶液は、前記凝集剤供給ライン10に設けられた凝集剤供給ポンプ12によって、前記給水ライン2へ添加されるようになっている。そして、前記給水ライン2へポリ塩化アルミニウム溶液が添加されると、原水に含まれる水酸化第二鉄が荷電中和作用によって凝集物となり、この凝集した水酸化第二鉄が前記除鉄装置3によって除去されるようになっている。
前記鉄分濃度測定装置6は、たとえば前記給水ライン2からサンプリングされた試料水へ、鉄分濃度測定用試薬を添加したときの発色により鉄分濃度を測定する装置である。この鉄分濃度測定用試薬を用いる装置は、より具体的には、試料水を所定量収容した透明容器(図示省略)へ鉄分濃度測定用試薬を添加して、その反応による試料水の色相の変化を吸光度などから検出し、給水の鉄分濃度を測定するものである。
前記酸化剤供給ポンプ9,前記凝集剤供給ポンプ12および前記鉄分濃度測定装置6は、制御部13と接続されている。そして、前記制御部13は、前記鉄分濃度測定装置6の測定値に基づいて、前記凝集剤供給ポンプ12を制御するようになっている。ちなみに、前記制御部13は、前記除鉄システム1の運転時には、常に前記酸化剤供給ポンプ9を運転させる。
さて、この発明に係る前記除鉄システム1の運転方法について説明する。前記除鉄システム1においては、前記除鉄装置3へ供給される給水の鉄分濃度が低くなるほど鉄分の粒子径が小さくなり、前記除鉄装置3における鉄分,すなわち水酸化第二鉄の捕捉率が低くなる。そこで、前記除鉄装置3へ供給される給水の鉄分濃度が所定値Xよりも低いとき、前記凝集剤添加装置5によって前記給水ライン2へ凝集剤を添加する。具体的に説明すると、前記鉄分濃度測定装置6の測定値が所定値Xよりも低いとき、前記制御部13が前記凝集剤供給ポンプ12を運転させ、前記凝集剤貯留部11に貯留された凝集剤を、前記凝集剤供給ライン10を介して前記給水ライン2へ添加する。これにより、前記除鉄装置3へ供給される給水に含まれる鉄分の粒子径が凝集剤の作用によって大きくなるので、前記除鉄装置3における水酸化第二鉄の捕捉率が高くなり、処理水水質を維持することができる。
凝集剤の添加量にあっては、一定量であってもよく、また前記鉄分濃度測定装置6の測定値が高くなるほど少なくしてもよい。凝集剤の添加量を一定量にする場合、その量は、鉄分濃度が低いときであっても鉄分が十分に凝集し、前記除鉄装置3における水酸化第二鉄の捕捉率を維持して処理水水質を確保するために十分な添加量にする。また、前記鉄分濃度測定装置6の測定値が高くなるほど凝集剤の添加量を少なくする場合、その量は、鉄分濃度に応じ、前記除鉄装置3における鉄分の捕捉率を維持して処理水水質を確保するために十分な量とする。凝集剤の添加量を、前記鉄分濃度測定装置6の測定値が高くなるほど少なくすれば、凝集剤の添加量を一定量にする場合と比べて、凝集剤の使用量を抑制することができ、ランニングコストを低減させることができる。
一方、前記除鉄装置3へ供給される給水の鉄分濃度が高くなるほど鉄分の粒子径が大きくなり、前記除鉄装置3における鉄分の捕捉率が高くなる。そこで、前記除鉄装置3へ供給される給水の鉄分濃度が所定値X以上であるとき、凝集剤を添加しない。具体的に説明すると、前記鉄分濃度測定装置6の測定値が所定値X以上であるとき、前記制御部13は前記凝集剤供給ポンプ12を運転させず、前記給水ライン2へ凝集剤を添加しない。このとき、凝集剤を添加しなくても前記除鉄装置3における鉄分の捕捉率が高く、処理水水質を維持することができる。そして、このように前記鉄分濃度測定装置6の測定値が所定値X以上であるとき、凝集剤を添加しないのでその使用量を抑制することができ、これによってランニングコストを低減させることができる。また、凝集剤の使用量が抑制されることで、前記除鉄装置3において捕捉される過剰分の凝集剤の量が減少する。これにより、前記除鉄装置3における前記濾材(図示省略)の処理能力を回復させる再生動作の頻度を低くすることができる。この再生動作では、逆洗工程および水洗工程において水を使用するため、再生動作の頻度が低くなることで、水使用量を少なくすることができ、これによってランニングコストを低減させることができる。
ここで、所定値Xは、この値以上であれば、凝集剤を添加しなくても前記除鉄装置3における水酸化第二鉄の捕捉率が維持され、所定の処理水水質を確保することができる値に設定される。
以上この発明を前記実施形態によって説明したが、この発明は、これに限られるものでないことはもちろんであり、この発明の主旨を変更しない範囲で種々変更実施可能である。
1 除鉄システム
2 給水ライン
3 除鉄装置
5 凝集剤添加装置
2 給水ライン
3 除鉄装置
5 凝集剤添加装置
Claims (1)
- 給水ラインに除鉄装置を設け、この除鉄装置の上流側の前記給水ラインに、凝集剤添加装置を接続した除鉄システムの運転方法であって、
前記除鉄装置へ供給される給水の鉄分濃度が所定値よりも低いとき、前記凝集剤添加装置によって前記給水ラインへ凝集剤を添加し、一方で前記除鉄装置へ供給される給水の鉄分濃度が所定値以上であるとき、凝集剤を添加しないことを特徴とする除鉄システムの運転方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007059785A JP2008221061A (ja) | 2007-03-09 | 2007-03-09 | 除鉄システムの運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007059785A JP2008221061A (ja) | 2007-03-09 | 2007-03-09 | 除鉄システムの運転方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2008221061A true JP2008221061A (ja) | 2008-09-25 |
Family
ID=39840275
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007059785A Withdrawn JP2008221061A (ja) | 2007-03-09 | 2007-03-09 | 除鉄システムの運転方法 |
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JP (1) | JP2008221061A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101043088B1 (ko) | 2008-10-16 | 2011-06-21 | 주식회사 포스코 | 철분 분리 장치 |
JP2011200802A (ja) * | 2010-03-25 | 2011-10-13 | Miura Co Ltd | 濾過システム |
JP2019103956A (ja) * | 2017-12-08 | 2019-06-27 | 三浦工業株式会社 | 水処理システム |
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2007
- 2007-03-09 JP JP2007059785A patent/JP2008221061A/ja not_active Withdrawn
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