JP2008220999A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技制御基板に大きな制御負担をかけることなく、払い出しに関する異常が発生したときに適切な処理を実行することができる遊技機を提供する。
【解決手段】払出制御用CPU371は、払出停止中フラグが払出禁止状態を示すオン状態となったときに、払出エラー信号を出力する。試験時であれば、払出制御用CPU371から出力された払出エラー信号は、コネクタを介して試験端子基板に向けて出力される。そして、払出制御用CPU371は、エラー解除スイッチ375がオン状態とされると、払出エラー信号の出力を停止する。試験時であれば、試験端子基板に向けてコネクタから出力されていた払出エラー信号が停止される。よって、遊技制御基板に負担をかけることなく、試験時に払出エラー信号を出力することができる。
【選択図】図35

Description

本発明は、遊技媒体を用いて所定の遊技を行うことが可能であり、払出条件が成立したことにもとづいて遊技媒体を払い出すパチンコ遊技機やスロット機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、表示状態が変化可能な可変表示部が設けられ、可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定表示態様となった場合に所定の遊技価値を遊技者に与えるように構成されたものがある。
なお、遊技価値とは、遊技機の遊技領域に設けられた可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態になることや、遊技者にとって有利な状態となるための権利を発生させたりすることや、賞球払出の条件が成立しやすくなる状態になることである。
パチンコ遊技機では、特別図柄を表示する可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定表示態様の組合せとなることを、通常、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。
遊技機における遊技進行は、マイクロコンピュータ等による遊技制御手段によって制御される。賞球払出の制御を行う払出制御手段が、遊技制御手段が搭載されている主基板とは別の払出制御基板に搭載されている場合、遊技の進行は主基板に搭載された遊技制御手段によって制御されるので、入賞にもとづく賞球個数は遊技制御手段によって決定され、賞球個数を示す制御信号が払出制御基板に送信される。そして、払出制御手段は、遊技制御手段からの制御信号にもとづいて、入賞にもとづく個数の賞球を払い出す処理を行う。一方、遊技媒体の貸し出しは、遊技の進行とは無関係であるから、一般に、遊技制御手段を介さず払出制御手段によって制御される。
また、払出制御手段が、主基板とは別の払出制御基板に搭載されている場合、払い出しについての(払い出しに関わる)遊技機の異常は遊技制御手段によって検出され、遊技制御手段によって、異常検出があったこを示すエラー信号が遊技機の外部に出力されるとともに、遊技媒体の払い出しを禁止することを示す制御信号が払出制御基板に送信される。
上記のように、遊技制御手段が、払い出しについての異常を検出するための処理を行うとともに、異常が検出された場合には、エラー信号の出力および払い出しを禁止するための制御信号の出力を行っている。従って、払い出しについての異常が発生したときに適切な処置を講ずるための処理を実行するため、遊技制御手段に大きな制御負担がかかっているという問題があった。
そこで、本発明は、遊技制御基板に大きな制御負担をかけることなく、払い出しに関する異常が発生したときに適切な処理を実行することができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明による遊技機は、例えば図1に示すように、遊技媒体を用いて所定の遊技を行うことが可能であり、遊技により払出条件が成立したことにもとづいて遊技媒体を払い出す遊技機であって、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えばCPU56を含む遊技制御手段56a)が搭載された遊技制御基板(例えば主基板31により構成される遊技制御基板31a)と、遊技媒体の払い出しを行う払出手段(例えば払出装置97などの払出手段97a)と、払出手段を制御する払出制御手段(例えば払出制御用CPU371を含む払出制御手段371a)が搭載された払出制御基板(例えば払出制御基板37)と、払出手段による払い出しに関わる異常を検出する異常検出手段(例えば払出制御用CPU371を含む異常検出手段371b)とを備え、払出制御手段が、異常検出手段の異常検出にもとづきエラー信号(例えば、払出エラー信号)を作成する処理を実行(例えばステップS760e)し、払出制御基板が、エラー信号を遊技機の外部に出力するためのエラー信号出力経路(例えば払出エラー信号出力用の配線パターンなどによって構成されるエラー信号出力経路)を備えることを特徴とする。
払出制御手段が、異常検出手段により異常検出がなされたときに遊技媒体の払出処理を禁止する払出禁止状態とする(例えば、ステップS754d、ステップS754k)ように構成されていてもよい。
払出制御手段は、異常検出手段により異常検出がなされたあとはエラー信号を作成する処理を継続して実行(例えばステップS760bでYと判定されない限り停止されることなく実行)するように構成されていてもよい。
払出制御手段は、所定の操作手段(例えばエラー解除スイッチ375)が操作されたことにもとづいて、エラー信号を作成する処理を停止する(例えばステップS760b、ステップS760c)ように構成されていてもよい。
異常検出手段により異常検出がなされたときは異常の種類(例えば、球切れ、下皿満タンなどの種類)にかかわらず共通のエラー信号を作成する(例えばステップS760e)ように構成されていてもよい。
エラー信号出力経路の所定部位には、遊技機の試験を行う試験装置(例えば試験装置210)と接続するための接続部(例えばコネクタ204)を有する試験端子基板(例えば試験端子基板200)を接続可能に形成(例えば、コネクタ377を搭載することができるように形成)され、試験端子基板は、払出制御基板と遊技制御基板(例えば主基板31)との双方に接続するための接続部(例えば、コネクタ202とコネクタ201)を有する構成とされていてもよい。
異常検出手段は、払出手段に供給される遊技媒体が所定量以上確保されているか否かを検出するための遊技媒体切れ検出手段(例えば球切れスイッチ187)を含み、異常検出手段は、遊技媒体切れ検出手段により遊技媒体が所定量以上確保されていないことが検出されたときに払い出しに関わる異常として検出するように構成されていてもよい。
異常検出手段は、払い出された遊技媒体が貯留される貯留部に所定量以上の遊技媒体が貯留されているか否かを検出するための貯留状態検出手段(例えば満タンスイッチ48)を含み、異常検出手段は、貯留状態検出手段により貯留部に所定量以上の遊技媒体が貯留されていることが検出されたときに払い出しに関わる異常として検出するように構成されていてもよい。
払出条件の成立にもとづいて払い出すべき遊技媒体数のうち未だ払い出されていない遊技媒体数を特定可能な未払出数データを記憶(例えば総賞球数格納バッファに記憶)し、異常検出手段は、未払出数データが示す遊技媒体数が所定数(例えば32717個)以上となったことを、払い出しに関わる異常として検出するように構成されていてもよい。
遊技制御手段は、払出条件の成立にもとづいて払い出すべき遊技媒体数のうち未だ払い出されていない遊技媒体数を特定可能な未払出数データを記憶(例えば総賞球数格納バッファに記憶)し、未払出数データが示す遊技媒体数が所定数(例えば32717個)以上となったこと(例えばステップ33aのY)を条件として検出する未払出数過多異常検出手段(例えばCPU56を含む遊技制御手段)を備え、未払出数過多異常検出手段の異常検出にもとづき未払出数過多信号(例えば図36に示す払出エラー信号)を作成する処理を実行し(例えばステップS33b)、遊技制御基板は、未払出数過多信号を遊技機の外部に出力するための未払出数過多信号出力経路(例えば払出エラー信号出力用の配線パターンなどによって構成されるエラー信号出力経路)を備えるように構成されていてもよい。
異常検出手段により異常検出がなされたことを報知する報知手段(例えば球切れランプ52)を備えた構成とされていてもよい。
請求項1記載の発明によれば、払出制御手段が、異常検出手段の異常検出にもとづきエラー信号を作成する処理を実行し、払出制御基板が、エラー信号を遊技機の外部に出力するためのエラー信号出力経路を備えるように構成されているので、遊技制御手段に大きな制御負担をかけることなく、遊技機の試験の際にエラー信号を外部に出力することができる。従って、遊技制御手段に大きな制御負担をかけなくても、払い出しについての異常が発生していることを外部にて把握することができるようになる。
請求項2記載の発明では、払出制御手段が、異常検出手段により異常検出がなされたときに遊技媒体の払出処理を禁止する払出禁止状態とする構成とされているので、異常発生時に誤った払出処理がなされてしまうことを防止することができる。
請求項3記載の発明では、払出制御手段が、異常検出手段により異常検出がなされたあとはエラー信号を作成する処理を継続して実行する構成とされているので、試験時にはエラー信号を継続的に出力することができ、異常が発生していることを外部にて確実に把握することができる。
請求項4記載の発明では、払出制御手段が、所定の操作手段が操作されたことにもとづいて、エラー信号を作成する処理を停止する構成とされているので、正常な状態に戻ったあとに、エラー信号を作成する処理を容易に停止させることができる。
請求項5記載の発明では、異常検出手段により異常検出がなされたときは異常の種類にかかわらず共通のエラー信号を作成するように構成されているので、払出制御手段の制御負担が大きくなってしまうことを防止することができる。
請求項6記載の発明では、エラー信号出力経路の所定部位には、遊技機の試験を行う試験装置と接続するための接続部を有する試験端子基板を接続可能に形成され、試験端子基板は、払出制御基板と遊技制御基板との双方に接続するための接続部を有する構成とされているので、共通の試験端子基板を使用して遊技制御基板および払出制御基板からのそれぞれのエラー信号を外部に出力することができる。
請求項7記載の発明では、異常検出手段が、遊技媒体切れ検出手段により遊技媒体が所定量以上確保されていないことが検出されたときに払い出しに関わる異常として検出するように構成されているので、遊技媒体切れ状態が発生していることを外部にて認識することができるようになる。
請求項8記載の発明では、異常検出手段が、貯留状態検出手段により貯留部に所定量以上の遊技媒体が貯留されていることが検出されたときに払い出しに関わる異常として検出するように構成されているので、貯留部に所定量以上の遊技媒体が貯留されていることを外部にて認識することができるようになる。
請求項9記載の発明では、異常検出手段が、未払出数データが示す遊技媒体数が所定数以上となったことを、払い出しに関わる異常として検出するように構成されているので、遊技媒体が正常に払い出されていないことを外部にて認識することができる。
請求項10記載の発明では、遊技制御手段が、払出条件の成立にもとづいて払い出すべき遊技媒体数のうち未だ払い出されていない遊技媒体数を特定可能な未払出数データを記憶し、未払出数データが示す遊技媒体数が所定数以上となったことを条件として検出する未払出数過多異常検出手段を備え、未払出数過多異常検出手段の異常検出にもとづき未払出数過多信号を作成する処理を実行し、遊技制御基板が、未払出数過多信号を遊技機の外部に出力するための未払出数過多信号出力経路を備える構成とされているので、遊技制御手段と払出制御手段とで試験用の信号の作成に関して役割分担をすることができる。
請求項11記載の発明では、異常検出手段により異常検出がなされたことを報知する報知手段を備えたので、異常検出がなされたことを容易に認識させることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図2はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図3は遊技盤の前面を示す正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、例えば画像式の遊技機やスロット機に適用することもできる。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図2に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、それぞれが識別情報としての図柄を可変表示する複数の可変表示部を含む可変表示装置(特別図柄表示装置)9が設けられている。可変表示装置9には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)がある。また、可変表示装置9には、始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち始動記憶数を表示する4つの特別図柄始動記憶表示エリア(始動記憶表示エリア)18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、表示色を変化させる(例えば青色表示から赤色表示に変化させる)始動記憶表示エリアを1増やす。そして、可変表示装置9の可変表示が開始される毎に、表示色が変化している始動記憶数表示エリアを1減らす(すなわち表示色をもとに戻す)。この例では、図柄表示エリアと始動記憶表示エリアとが区分けされて設けられているので、可変表示中も始動記憶数が表示された状態とすることができる。なお、始動記憶表示エリアを図柄表示エリアの一部に設けるようにしてもよく、この場合には、可変表示中は始動記憶数の表示を中断するようにすればよい。また、この例では、始動記憶表示エリアを可変表示装置9に設けるようにしているが、始動記憶数を表示する表示器(特別図柄始動記憶表示器)を可変表示装置9とは別個に設けるようにしてもよい。
可変表示装置9の下方には、始動入賞口14としての可変入賞球装置15が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。また、始動入賞口14の下部には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
可変入賞球装置15の下部には、特定遊技状態(大当り状態)においてソレノイド21によって開状態とされる開閉板20が設けられている。開閉板20は大入賞口を開閉する手段である。開閉板20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、開閉板20からの入賞球はカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aも設けられている。
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に右側のランプが点灯すれば当たりとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32に入った入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、遊技媒体を受け入れて入賞を許容する始動入賞口14や、大入賞口も、入賞領域を構成する。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、天枠ランプ28aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。上記のように、この実施の形態のパチンコ遊技機1には、発光体としてのランプやLEDが各所に設けられている。さらに、図2には、パチンコ遊技機1に隣接して設置され、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50も示されている。
カードユニット50には、使用可能状態であるか否かを示す使用可表示ランプ151、カードユニット50がいずれの側のパチンコ遊技機1に対応しているのかを示す連結台方向表示器153、カードユニット50内にカードが投入されていることを示すカード投入表示ランプ154、記録媒体としてのカードが挿入されるカード挿入口155、およびカード挿入口155の裏面に設けられているカードリーダライタの機構を点検する場合にカードユニット50を解放するためのカードユニット錠156が設けられている。
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、可変表示装置9において特別図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動記憶数を1増やす。
可変表示装置9における特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄の組み合わせが大当り図柄(特定表示結果)であると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、開閉板20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するまで開放する。そして、開閉板20の開放中に遊技球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し開閉板20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。
停止時の可変表示装置9における特別図柄の組み合わせが確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄)の組み合わせである場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確変状態という遊技者にとってさらに有利な状態となる。
遊技球がゲート32に入賞すると、普通図柄表示器10において普通図柄が可変表示される状態になる。また、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定時間だけ開状態になる。さらに、確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
次に、パチンコ遊技機1の裏面の構造について図4および図5を参照して説明する。図4は、遊技機を裏面から見た背面図である。図5は、各種部材が取り付けられた機構板を遊技機背面側から見た背面図である。
図4に示すように、遊技機裏面側では、可変表示装置9を制御する演出制御手段が搭載された演出制御基板80を含む可変表示制御ユニット49、遊技制御用マイクロコンピュータ等が搭載された遊技制御基板(主基板)31が設置されている。また、球払出制御を行う払出制御用マイクロコンピュータ等が搭載された払出制御基板37が設置されている。なお、演出制御手段は、遊技盤6に設けられている各種装飾LED、普通図柄始動記憶表示器41、装飾ランプ25、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れランプ52を点灯制御するとともに、スピーカ27からの音発生を制御する。また、DC30V、DC21V、DC12VおよびDC5Vを作成する電源回路が搭載された電源基板910や発射制御基板91が設けられている。
遊技機裏面において、上方には、各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えたターミナル基板160が設置されている。ターミナル基板160には、少なくとも、球切れ検出スイッチの出力を導入して外部出力するための球切れ用端子、賞球個数信号を外部出力するための賞球用端子および球貸し個数信号を外部出力するための球貸し用端子が設けられている。また、中央付近には、主基板31からの各種情報を遊技機外部に出力するための各端子を備えた情報端子基板(情報出力基板)34が設置されている。
貯留タンク38に貯留された遊技球は誘導レール39を通り、図5に示されるように、カーブ樋186を経て賞球ケース40Aで覆われた球払出装置に至る。球払出装置の上部には、遊技媒体切れ検出手段としての球切れスイッチ187が設けられている。球切れスイッチ187が球切れを検出すると、球払出装置の払出動作が停止する。球切れスイッチ187は遊技球通路内の遊技球の有無を検出するスイッチであるが、貯留タンク38内の補給球の不足を検出する球切れ検出スイッチ167も誘導レール39における上流部分(貯留タンク38に近接する部分)に設けられている。球切れ検出スイッチ167が遊技球の不足を検知すると、遊技機設置島に設けられている補給機構から遊技機に対して遊技球の補給が行われる。
入賞にもとづく景品としての遊技球や球貸し要求にもとづく遊技球が多数払い出されて打球供給皿3が満杯になり、ついには遊技球が連絡口45に到達した後さらに遊技球が払い出されると、遊技球は、余剰球通路46を経て余剰球受皿4に導かれる。さらに遊技球が払い出されると、感知レバー47が貯留状態検出手段としての満タンスイッチ48を押圧して、貯留状態検出手段としての満タンスイッチ48がオンする。その状態では、球払出装置内の払出モータの回転が停止して球払出装置の動作が停止するとともに発射装置の駆動も停止する。
図5に示すように、球払出装置の側方には、カーブ樋186から遊技機下部の排出口192に至る球抜き通路191が形成されている。球抜き通路191の上部には球抜きレバー193が設けられ、球抜きレバー193が遊技店員等によって操作されると、誘導レール39から球抜き通路191への遊技球通路が形成され、貯留タンク38内に貯留されている遊技球は、排出口192から遊技機外に排出される。
図6は、遊技機裏面に設けられている球払出部分を示す断面図である。球払出部分において、通路体184の下部に球払出装置97が固定されている。通路体184は、カーブ樋186によって流下方向を左右方向変換された2列の遊技球を流下させる球通路188a,188bを有する。球通路188a,188bの上流側には、球切れスイッチ187a,187bが設置されている(図5における球切れスイッチ187に相当)。球切れスイッチ187a,187bは、球通路188a,188b内の遊技球の有無を検出するものであって、球切れスイッチ187a,187bが遊技球を検出しなくなると球払出装置97における払出モータ(図6において図示せず)の回転を停止して払出が不動化される。
一単位の払出処理で払い出される最大の遊技球数は、本例では、球貸しの一単位である25個とされている。従って、この例では、球切れスイッチ187a,187bは、25個以上の遊技球が確保されていることを示すために、球通路188a,188bに27〜28個の遊技球が存在することを検出できるような位置に係止片188によって係止されている。なお、球切れスイッチ187a,187bによる球切れ検出がなされる遊技球の確保数は何個であってもよく、一単位の払出処理で払い出される最大の遊技球数とは無関係の数であってもよい。
球払出装置97において、ステッピングモータによる払出モータ(図示せず)が例えばスクリューを回転させることによって、賞球または玉貸し要求にもとづく遊技球を1個ずつ払い出す。また、球払出装置97において、発光素子(LED)と受光素子とによる払出モータ位置センサが設けられている。
また、球払出装置97の下方には、例えば近接スイッチによる払出カウントスイッチ301が設けられている。球払出装置97から1個の遊技球が落下する毎に、払出カウントスイッチ301がオンする。従って、払出制御手段は、払出カウントスイッチ301の検出信号によって、実際に払い出された遊技球の数を計数することができる。
なお、この実施の形態では、球払出装置97は、賞球払出と球貸しとを共に行うように構成されているが、賞球払出を行う球払出装置と球貸しを行う球払出装置が別個に設けられていてもよい。さらに、例えば、スプロケットの回転方向を変えて賞球払出と球貸しとを分けるように構成されていてもよいし、本実施の形態において例示する球払出装置97(モータによってスクリューを回転させる構成)以外のどのような構造の球払出装置を用いても、本発明を適用することができる。
図7は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図7には、払出制御基板37および演出制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a、およびクリアスイッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、開閉板20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。
なお、図7には示されていないが、カウントスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。特に、入賞検出を行う始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの各スイッチは、入賞検出手段でもある。なお、入賞検出手段は、複数の入賞口に別個に入賞したそれぞれの遊技球をまとめて検出するものであってもよい。また、ゲートスイッチ32aのような通過ゲートであっても、賞球の払い出しが行われるものであれば、通過ゲートへ遊技球が進入することが入賞となり、通過ゲートに設けられているスイッチ(例えばゲートスイッチ32a)が入賞検出手段となる。
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置9における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。なお、CPU56はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。
また、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい。)55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。
主基板31には、電源監視回路920が搭載されている。電源監視用IC902は、電源基板910からのVSL電圧(DC24V)を導入し、VSL電圧を監視することによって遊技機への電力供給停止の発生を検出する。具体的には、VSL電圧が所定値(この例では+22V)以下になったら、電力供給の停止が生ずるとして電源断信号を出力する(具体的にはローレベルにする。)。電源断信号は、CPU56のマスク不能割込端子(XNMI端子)に入力される。電源断信号がXNMI端子に入力されるとマスク不能割り込みがかかり、マスク不能割込処理として電力供給停止時処理が実行される。CPU56は、電力供給停止時処理において、必要な情報(電力供給復旧時に、電力供給停止時の状態から遊技処理を続行するために必要な情報)をバックアップRAMに確実に保存するための処理(例えばパリティデータの設定処理)を実行する。また、電力供給停止時処理を行ったことを示すフラグをセットする。
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は発射制御基板91上の回路によって制御される駆動モータ94で駆動される。そして、駆動モータ94の駆動力は、操作ノブ5の操作量に従って調整される。すなわち、発射制御基板91上の回路によって、操作ノブ5の操作量に応じた速度で遊技球が発射されるように制御される。
なお、この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、遊技盤に設けられている普通図柄始動記憶表示器41および装飾ランプ25の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cの表示制御を行う。また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段は、特別図柄を可変表示する可変表示装置9および普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御も行う。
図8は、払出制御基板37および球払出装置97の構成要素などの払出に関連する構成要素を示すブロック図である。図8に示すように、満タンスイッチ48からの検出信号は、中継基板72を介して払出制御基板37のI/Oポート372bに入力される。また、球切れスイッチ187からの検出信号も、中継基板72を介して払出制御基板37のI/Oポート372bに入力される。また、払出カウントスイッチ301からの検出信号は、中継基板72を介して払出制御基板37のI/Oポート372bに入力される。払出カウントスイッチ301は、球払出装置97から実際に払い出された遊技球を検出する。
払出制御基板37の払出制御用CPU371は、球切れスイッチ187からの検出信号が球切れ状態を示しているか、または、満タンスイッチ48からの検出信号が満タン状態を示していると、球払出処理を停止する。
入賞があると、主基板31の出力回路67から、払出指令信号として、賞球の払出要求を行うためのREQ信号(賞球リクエスト信号)および払い出すべき賞球個数を示す払出個数信号が出力される。払出個数信号は、4ビットのデータによって構成され、4本の信号線によって出力される。払出個数信号は、入力回路373Aを介してI/Oポート372aに入力される。払出制御用CPU371は、I/Oポート372aを介してREQ信号および払出個数信号が入力すると、払出個数信号が示す個数の遊技球を払い出すために球払出装置97を駆動する制御を行う。なお、主基板31の出力回路67からは、電源確認信号も出力される。
また、払出制御基板37において賞球の払出処理を実行しているときには、主基板31には、払出制御基板37の出力回路373Bを介して出力された払出処理中であることを示すBUSY信号(賞球払出中信号)が入力される。また、払出制御用CPU371は、払出禁止状態では、主基板31に対して払出禁止信号を出力する。なお、この実施の形態では、払出制御用CPU371は、1チップマイクロコンピュータであり、少なくともRAMが内蔵されている。
払出制御基板37において、払出カウントスイッチ301からの検出信号とBUSY信号とがAND回路376に入力される。AND回路376の出力は、払出制御基板37に試験端子基板200が接続されている場合には、賞球が払い出されたことを示す賞球カウント信号として、その試験端子基板200に向けて出力される。また、払出制御基板37に接続されている試験端子基板200に向けて、球切れ状態や下皿満タン状態などの遊技球の払い出しについてのエラー状態を示す払出エラー信号が出力回路373Bを介して出力される。なお、主基板31に試験端子基板200が接続されている場合には、賞球過多状態などの払い出しについてのエラー状態を示す払出エラー信号が主基板31から出力される。
払出制御用CPU371は、出力ポート372cを介して、賞球払出数を示す賞球情報信号および貸し球数を示す球貸し個数信号をターミナル基板(枠用外部端子基板と盤用外部端子基板とを含む)160に出力する。なお、出力ポート372cの外側に、ドライバ回路が設置されているが、図8では記載省略されている。また、ターミナル基板160(枠用外部端子基板)には、ドア開放情報スイッチ161が接続されている。
また、払出制御用CPU371は、出力ポート372dを介して、エラー表示用LED374にエラー信号を出力する。さらに、出力ポート372fを介して、ランプの点灯/消灯を指示するための信号を賞球ランプ51および球切れランプ52に出力する。なお、払出制御基板37の入力ポート372dには、エラー状態を解除するためのエラー解除スイッチ375からの検出信号が入力される。エラー解除スイッチ375は、ソフトウェアリセットによってエラー状態を解除するために用いられる。
さらに、払出制御基板37の入力ポート372bには、中継基板72を介して、払出モータ289の回転位置を検出するための払出モータ位置センサからの検出信号が入力される。払出制御基板37からの払出モータ289への駆動信号は、出力ポート372cおよび中継基板72を介して球払出装置97の払出機構部分における払出モータ289に伝えられる。なお、出力ポート372cの外側に、ドライバ回路(モータ駆動回路)が設置されているが、図8では記載省略されている。
カードユニット50には、カードユニット制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、カードユニット50には、使用可表示ランプ151、連結台方向表示器153、カード投入表示ランプ154およびカード挿入口155が設けられている(図1参照)。インタフェース基板66には、打球供給皿3の近傍に設けられている度数表示LED60、球貸し可LED61、球貸しスイッチ62および返却スイッチ63が接続される。
インタフェース基板66からカードユニット50には、遊技者の操作に応じて、球貸しスイッチ62が操作されたことを示す球貸しスイッチ信号および返却スイッチ63が操作されたことを示す返却スイッチ信号が与えられる。また、カードユニット50からインタフェース基板66には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信号および球貸し可表示信号が与えられる。カードユニット50と払出制御基板37の間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(BRDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(PRDY信号)が入力ポート372bおよび出力ポート372eを介してやりとりされる。カードユニット50と払出制御基板37の間には、インタフェース基板66が介在している。よって、接続信号(VL信号)等の信号は、図8に示すように、インタフェース基板66を介してカードユニット50と払出制御基板37の間でやりとりされることになる。
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カードユニット50にPRDY信号を出力する。また、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、VL信号を出力する。払出制御用CPU371は、VL信号の入力状態により接続状態/未接続状態を判定する。カードユニット50においてカードが受け付けられ、球貸しスイッチが操作され球貸しスイッチ信号が入力されると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板37にBRDY信号を出力する。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板37にBRQ信号を出力する。
そして、払出制御基板37の払出制御用CPU371は、カードユニット50に対するEXS信号を立ち上げ、カードユニット50からのBRQ信号の立ち下がりを検出すると、払出モータ289を駆動し、所定個の貸し球を遊技者に払い出す。そして、払出が完了したら、払出制御用CPU371は、カードユニット50に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユニット50からのBRDY信号がオン状態でなければ、賞球払出制御を実行する。なお、カードユニット50で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板37から供給される。
カードユニット50に対する電源基板910からの電力供給は、払出制御基板37およびインタフェース基板66を介して行われる。この例では、インタフェース基板66内に配されているカードユニット50に対するAC24Vの電源供給ラインに、カードユニット50を保護するためのヒューズが設けられ、カードユニット50に所定電圧以上の電圧が供給されないようにしている。
なお、この実施の形態では、カードユニット50が遊技機とは別体として遊技機に隣接して設置されている場合を例にするが、カードユニット50は遊技機と一体化されていてもよい。また、コイン投入に応じてその金額に応じた遊技球が貸し出されるような場合でも本発明を適用できる。
図9は、本例の遊技機における試験信号出力に関わる部分の構成の例を示すブロック図である。図9には、試験端子基板200と試験装置210も示されている。図9に示すように、払出制御基板37において、払出カウントスイッチ301からの検出信号と、主基板31に向けて出力されるBUSY信号とがそれぞれ分岐され、その分岐されたそれぞれの信号がAND回路376に入力される。従って、AND回路376は、BUSY信号の出力中に払出カウントスイッチ301が遊技球の払い出しを検出した場合に、賞球の払い出しを検出したことを示す賞球カウント信号を出力する。また、払出制御用CPU371は、球切れ状態や下皿満タン状態などの遊技球の払い出しについてのエラーが発生した場合に、払出エラー信号を出力する。
払出制御基板37では、賞球カウント信号および払出エラー信号は、払出制御基板37に設けられているコネクタ377に向けて出力される。なお、コネクタ377は、試験に用いられる遊技機にのみ搭載される。すなわち、試験に用いられない遊技機は、配線パターンやスルーホールなどの試験信号出力用の経路を有しているだけで、コネクタ377は搭載されていない。よって、全ての払出制御基板37にコネクタ377を設ける必要がなく、遊技機の試験のために費やされるコストが低減される。また、全ての払出制御基板37に対してコネクタを半田付けなどによって取り付ける必要がないので、遊技機の試験を行うための作業効率が向上する。さらに、試験信号出力用の配線パターンやスルーホールは全ての遊技機に設けられているので、遊技店に設置されていたあとに検査を行う場合に、コネクタ377を取り付けて試験端子基板200を接続することを容易に行うことができる。
また、図9に示すように、主基板37において、CPU56は、払い出すべき賞球数を超える必要以上の賞球を払い出している賞球過多状態などの払い出しについてのエラー状態を示す払出エラー信号を出力する。主基板31では、払出エラー信号は、主基板31に設けられているコネクタ65に向けて出力される。なお、コネクタ65は、上述したコネクタ377と同様に、試験に用いられる遊技機にのみ搭載される。すなわち、試験に用いられない遊技機は、試験信号出力用の配線パターンやスルーホールを有しているだけで、上述したコネクタ377と同様に、コネクタ65は搭載されていない。
試験端子基板200は、主基板31に搭載されているコネクタ65からの試験信号を入力するためのコネクタ201と、払出制御基板37に搭載されているコネクタ377からの試験信号を入力するためのコネクタ202と、試験信号出力回路203と、試験装置210と接続するためのコネクタ204とを備えている。試験信号出力回路203は、コネクタ204に設けられている複数の試験端子から信号出力に用いる試験端子を選択するためのICやバッファ回路などを備えている。
試験装置210は、各種試験信号を収集する。試験時には、試験装置210に、例えば図示しないパーソナルコンピュータ等が接続される。従って、試験装置210で収集された各種試験用信号によるデータをパーソナルコンピュータで収集し、払い出しに関するエラーが発生しているか否かや、払い出された賞球の数などの試験に用いるための情報をパーソナルコンピュータ201の表示部に表示させたり、各種のデータの演算等を行うことができる。
次に、払出制御基板37および主基板31と試験端子基板200との接続方法について説明する。図10は、払出制御基板37および主基板31と試験端子基板200との接続方法を説明するための説明図である。図10に示すように、払出制御基板37の縁部には、試験端子基板200を接続するためのコネクタ377が設けられている。また、主基板31の縁部には、試験端子基板200を接続するためのコネクタ65が設けられている。さらに、試験端子基板200の縁部には、払出制御基板37に設けられているコネクタ377に嵌め込んで電気的に接続させるためのコネクタ203と、主基板31に設けられているコネクタ65に嵌め込んで電気的に接続させるためのコネクタ202とが設けられている。コネクタ303およびコネクタ202は、この例では、それぞれ、配線パターンが書き込まれているフレキシブル基板の先端部分に設けられている。本例では、試験端子基板200に設けられているコネクタ203を払出制御基板37に設けられているコネクタ377に直接差し込むことによって、試験端子基板200を払出制御基板37に接続する。また、試験端子基板200に設けられているコネクタ202を主基板31に設けられているコネクタ65に直接差し込むことによって、試験端子基板200を主基板31に接続する。すなわち、試験端子基板200と払出制御基板80および主基板31とがボードトゥボードで接続される。よって、試験端子基板200を容易に取り外しすることができ、複数の遊技機の試験に単一の試験端子基板200を使用することが可能となる。従って、遊技機開発コストを低減することができる。なお、ボードトゥボードによる接続でなく、例えばハーネスなどの接続部材を用いて試験端子基板200と払出制御基板80および主基板31とを接続するようにしてもよい。
上述したように、この例では、コネクタ377およびコネクタ65は試験に用いられる遊技機にのみ搭載され、試験に用いられない遊技機は試験信号出力用の配線パターンやスルーホールを有しているだけである。しかし、試験の対象とならない遊技機を含む全ての遊技機にコネクタ377,65が搭載されるようにしてもよい。このように構成した場合であっても、試験信号出力用の出力ポートICは搭載されないので、遊技機の試験のために費やされるコストは低減される。
次に遊技機の動作について説明する。図11は、主基板31における遊技制御手段(CPU56およびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。
この実施の形態で用いられるCPU56は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)も内蔵している。また、CTCは、2本の外部クロック/タイマトリガ入力CLK/TRG2,3と2本のタイマ出力ZC/TO0,1を備えている。
この実施の形態で用いられているCPU56には、マスク可能な割込のモードとして以下の3種類のモードが用意されている。なお、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
割込モード0:割込要求を行った内蔵デバイスがRST命令(1バイト)またはCALL命令(3バイト)をCPUの内部データバス上に送出する。よって、CPU56は、RST命令に対応したアドレスまたはCALL命令で指定されるアドレスの命令を実行する。リセット時に、CPU56は自動的に割込モード0になる。よって、割込モード1または割込モード2に設定したい場合には、初期設定処理において、割込モード1または割込モード2に設定するための処理を行う必要がある。
割込モード1:割込が受け付けられると、常に0038(h)番地に飛ぶモードである。
割込モード2:CPU56の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。すなわち、割込番地は、上位アドレスが特定レジスタの値とされ下位アドレスが割込ベクタとされた2バイトで示されるアドレスである。従って、任意の(飛び飛びではあるが)偶数番地に割込処理を設置することができる。各内蔵デバイスは割込要求を行うときに割込ベクタを送出する機能を有している。
よって、割込モード2に設定されると、各内蔵デバイスからの割込要求を容易に処理することが可能になり、また、プログラムにおける任意の位置に割込処理を設置することが可能になる。さらに、割込モード1とは異なり、割込発生要因毎のそれぞれの割込処理を用意しておくことも容易である。上述したように、この実施の形態では、初期設定処理のステップS2において、CPU56は割込モード2に設定される。
次いで、CPU56は、入力ポート1を介して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS11〜ステップS15)。
クリアスイッチ921がオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような保護処理が行われていた場合をバックアップありとする。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。
この実施の形態では、バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。例えば、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
バックアップありを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象となるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムとする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と表示制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS11)。なお、RAMの全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を示すデータ)をそのままにしてもよい。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS12)。
また、CPU56は、演出制御基板80を初期化するための初期化コマンドを演出制御基板80に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンド等がある。ステップS14にて、CPU56は、初期化コマンドの他、演出制御基板80が制御する全ての発光体の点灯を指示するための点灯検査コマンドを送信する。演出制御基板80は、点灯検査コマンドを受信すると、自己が制御する全てのランプやLEDを所定期間点灯させる。なお、CPU56は、払出制御基板37に対しても、発光体の点灯を指示するための点灯検査コマンドを送信する。払出制御基板37は、点灯検査コマンドを受信すると、賞球ランプ51や球切れランプ52などの自己が制御する全ての発光体を所定期間点灯させる。このように、初期化処理にて全ての発光体を点灯させるための制御を実行することで、例えば遊技機の製造工場での検査において、発光体が正常に点灯するか否かを確認することができる。なお、上記の初期化コマンドが点灯検査コマンドの役割を兼ね備えるようにしてもよい。
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるようにCPU56に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS15)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
初期化処理の実行(ステップS11〜S15)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数とは、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図12に示すステップS21〜S33の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次いで、パチンコ遊技機1の内部に備えられている自己診断機能によって種々の異常診断処理が行われ、その結果に応じて必要ならば警報が発せられる(エラー処理:ステップS22)。
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。CPU56は、さらに、表示用乱数および初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、特別図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマンド制御処理:ステップS28)。また、普通図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄コマンド制御処理:ステップS29)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、所定の条件が成立したときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステップS31)。可変入賞球装置15または開閉板20を開状態または閉状態としたり、大入賞口内の遊技球通路を切り替えたりするために、ソレノイド回路59は、駆動指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動する。
そして、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS32)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出個数信号等の制御信号を出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用CPU371は、賞球個数を示す払出個数信号等の制御信号に応じて球払出装置97を駆動する。
さらに、CPU56は、試験用の信号を生成する処理を行う(ステップS33)。具体的には、払い出しについてのエラー状態が発生している場合に払出エラー信号を生成する処理を行う。その後、CPU56は、レジスタの内容を復帰させ(ステップS34)、割込許可状態に設定する(ステップS35)。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
次に、メイン処理におけるスイッチ処理(ステップS21)の具体例を説明する。この実施の形態では、各スイッチの検出信号のオン状態が所定時間継続すると、確かにスイッチがオンしたと判定されスイッチオンに対応した処理が開始される。所定時間を計測するために、スイッチタイマが用いられる。スイッチタイマは、バックアップRAM領域に形成された1バイトのカウンタであり、検出信号がオン状態を示している場合に2ms毎に+1される。図13に示すように、スイッチタイマは検出信号の数Nだけ設けられている。また、RAM55において、各スイッチタイマのアドレスは、入力ポートのビット配列順と同じ順序で並んでいる。
図14は、遊技制御処理におけるステップS21のスイッチ処理の処理例を示すフローチャートである。なお、スイッチ処理は、図14に示すように遊技制御処理において最初に実行される。スイッチ処理において、CPU56は、まず、入力ポート0に入力されているデータを入力する(ステップS101)。次いで、処理数として「8」を設定し(ステップS102)、入賞口スイッチ33aのためのスイッチタイマのアドレスをポインタにセットする(ステップS103)。そして、スイッチチェック処理サブルーチンをコールする(ステップS104)。
図15は、スイッチチェック処理サブルーチンを示すフローチャートである。スイッチチェック処理サブルーチンにおいて、CPU56は、ポート入力データ、この場合には入力ポート0からの入力データを「比較値」として設定する(ステップS121)。また、クリアデータ(00)をセットする(ステップS122)。そして、ポインタ(スイッチタイマのアドレスが設定されている)が指すスイッチタイマをロードするとともに(ステップS123)、比較値を右(上位ビットから下位ビットへの方向)にシフトする(ステップS124)。比較値には入力ポート0のデータ設定されている。そして、この場合には、入賞口スイッチ33aの検出信号がキャリーフラグに押し出される。
キャリーフラグの値が「1」であれば(ステップS125)、すなわち入賞口スイッチ33aの検出信号がオン状態であれば、スイッチタイマの値を1加算する(ステップS127)。加算後の値が0でなければ加算値をスイッチタイマに戻す(ステップS128,S129)。加算後の値が0になった場合には加算値をスイッチタイマに戻さない。すなわち、スイッチタイマの値が既に最大値(255)に達している場合には、それよりも値を増やさない。
キャリーフラグの値が「0」であれば、すなわち入賞口スイッチ33aの検出信号がオフ状態であれば、スイッチタイマにクリアデータをセットする(ステップS126)。すなわち、スイッチがオフ状態であれば、スイッチタイマの値が0に戻る。
その後、CPU56は、ポインタ(スイッチタイマのアドレス)を1加算するとともに(ステップS130)、処理数を1減算する(ステップS131)。処理数が0になっていなければステップS122に戻る。そして、ステップS122〜S132の処理が繰り返される。
ステップS122〜S132の処理は、処理数分すなわち8回繰り返され、その間に、入力ポート0の8ビットに入力されるスイッチの検出信号について、順次、オン状態かオフ状態か否かのチェック処理が行われ、オン状態であれば、対応するスイッチタイマの値が1増やされる。
CPU56は、スイッチ処理のステップS105において、入力ポート1に入力されているデータを入力する。次いで、処理数として「4」を設定し(ステップS106)、払出カウントスイッチ301のためのスイッチタイマのアドレスをポインタにセットする(ステップS107)。そして、スイッチチェック処理サブルーチンをコールする(ステップS108)。
スイッチチェック処理サブルーチンでは、上述した処理が実行されるので、ステップS122〜S132の処理が、処理数分すなわち4回繰り返され、その間に、入力ポート1の4ビットに入力されるスイッチの検出信号について、順次、オン状態かオフ状態か否かのチェック処理が行われ、オン状態であれば、対応するスイッチタイマの値が1増やされる。
なお、この実施の形態では、遊技制御処理が2ms毎に起動されるので、スイッチ処理も2msに1回実行される。従って、スイッチタイマは、2ms毎に+1される。
図16、図17は、遊技制御処理におけるステップS32の賞球処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態では、賞球処理では、賞球払出の対象となる入賞口スイッチ33a,39a,29a,30a、カウントスイッチ23および始動口スイッチ14aが確実にオンしたか否か判定されるとともに、オンしたら賞球払出要求を行うためのREQ信号(賞球リクエスト信号)および賞球個数を示す払出個数信号が払出制御基板37に出力されるように制御する等の処理が行われる。
賞球処理において、CPU56は、入力判定値テーブルのオフセットとして「0」を設定し(ステップS169)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして「0」を設定する(ステップS170)。入力判定値テーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最初のデータを使用することを意味する。スイッチタイマのアドレスのオフセット「0」は、この例では入賞口スイッチ33aに対応したスイッチタイマが指定されることを意味する。また、繰り返し数として「4」をセットする(ステップS171)。そして、スイッチオンチェックルーチンがコールされる(ステップS172)。
入力判定値テーブルとは、各スイッチについて、連続何回のオンが検出されたら確かにスイッチがオンしたと判定するための判定値が設定されているROM領域である。入力判定値テーブルの構成例は図19に示されている。図19に示すように、入力判定値テーブルには、上から順に、すなわちアドレス値が小さい領域から順に、「2」、「250」、「1」の判定値が設定されている。また、スイッチオンチェックルーチンでは、入力判定値テーブルの先頭アドレスとオフセット値とで決まるアドレスに設定されている判定値と、スイッチタイマの先頭アドレスとオフセット値とで決まるスイッチタイマの値とが比較され、一致した場合には、例えばスイッチオンフラグがセットされる。
スイッチオンチェックルーチンの一例が図18に示されている。スイッチオンチェックルーチンにおいて、CPU56は、入力判定値テーブル(図19参照)の先頭アドレスを設定する(ステップS281)。そして、そのアドレスにオフセットを加算し(ステップS282)、加算後のアドレスからスイッチオン判定値をロードする(ステップS283)。
次いで、CPU56は、スイッチタイマの先頭アドレスを設定し(ステップS284)、そのアドレスにオフセットを加算し(ステップS285)、加算後のアドレスからスイッチタイマの値をロードする(ステップS286)。各スイッチタイマは、入力ポートのビット順と同順に並んでいるので、スイッチに対応したスイッチタイマの値がロードされる。
そして、CPU56は、ロードしたスイッチタイマの値とスイッチオン判定値とを比較する(ステップS287)。それらが一致すれば、スイッチオンフラグをセットする(ステップ228)。
この場合には、スイッチオンチェックルーチンにおいて、入賞口スイッチ33aに対応するスイッチタイマの値がスイッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオンフラグがセットされる(ステップS173)。そして、スイッチチェックオンルーチンは、スイッチタイマのアドレスのオフセットが更新されつつ(ステップS178)、最初に設定された繰り返し数分だけ実行されるので(ステップS176,S177)、結局、入賞口スイッチ33a,39a,29a,30aについて、対応するスイッチタイマの値がスイッチオン判定値「2」と比較されることになる。
スイッチオンフラグがセットされたら、総賞球数格納バッファの格納値(未払出数データ)に10を加算する(ステップS175)。総賞球数格納バッファは、払出制御手段に対して指示した賞球個数の累積値(ただし、払い出しがなされると減算される)が格納されるバッファであり、バックアップRAMに形成されている。
次に、CPU56は、入力判定値テーブルのオフセットとして「0」を設定し(ステップS179)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして「5」を設定する(ステップS180)。入力判定値テーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最初のデータを使用することを意味する。また、各スイッチタイマは、入力ポートのビット順と同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオフセット「5」は始動口スイッチ14aに対応したスイッチタイマが指定されることを意味する。そして、スイッチオンチェックルーチンがコールされる(ステップS181)。
スイッチオンチェックルーチンにおいて、始動口スイッチ14aに対応するスイッチタイマの値がスイッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオンフラグがセットされる(ステップS182)。スイッチオンフラグがセットされたら、総賞球数格納バッファの格納値に5を加算する(ステップS184)。
次いで、CPU56は、入力判定値テーブルのオフセットとして「0」を設定し(ステップS185)、スイッチタイマのアドレスのオフセットとして「6」を設定する(ステップS186)。入力判定値テーブルのオフセット「0」は、入力判定値テーブルの最初のデータを使用することを意味する。また、各スイッチタイマは、入力ポートのビット順と同順に並んでいるので、スイッチタイマのアドレスのオフセット「6」はカウントスイッチ23に対応したスイッチタイマが指定されることを意味する。そして、スイッチオンチェックルーチンがコールされる(ステップS187)。
スイッチオンチェックルーチンにおいて、カウントスイッチ23に対応するスイッチタイマの値がスイッチオン判定値「2」に一致していればスイッチオンフラグがセットされる。スイッチオンフラグがセットされたら(ステップS188)、総賞球数格納バッファの格納値に15を加算する(ステップS189)。
そして、CPU56は、賞球払出中であるか否か確認する(ステップS191)。具体的には、賞球払出中フラグがセットされているか否か確認する。賞球払出中でなければ、払出禁止状態であるか否か確認する(ステップS192)。払出禁止状態であるか否かは、入力ポート1の状態にもとづいて確認される(図10参照)。払出禁止状態であれば処理を終了する。払出禁止状態でなければ、総賞球数格納バッファの内容を確認する(ステップS193)。総賞球数格納バッファの内容が0でない場合、すなわち、賞球残がある場合には、CPU56は、REQ信号を出力状態(オン状態)にする(ローレベルとする)とともに、払出個数信号を出力状態(オン状態)にする処理を行う(ステップS194,S195)。なお、この例では、払出個数信号は、1個〜15個までのいずれかの個数を示す。この例では、ステップS195において、総賞球数格納バッファの内容が15個未満であればその数を示す払出個数信号が出力され、15個以上であれば15個を示す払出個数信号が出力される。
そして、ステップS195において出力した払出個数信号が示す個数(すなわち、払出制御基板37に対して払い出しを要求した個数)を総賞球数格納バッファの内容から減算する(ステップS196)。また、賞球払出中フラグをセットして(ステップS197)、処理を終了する。
総賞球数格納バッファは、例えばRAM55の電源バックアップされた領域に設けられ、遊技制御手段が、払出制御基板37に対して賞球の払い出しを要求したが未だ払い出されていないと認識している賞球の個数が記憶される記憶領域である。この実施の形態では、遊技制御手段は、払出指令信号としての払出個数信号を出力したときに、未払出賞球数を示す総賞球数格納バッファの内容から払出個数信号が示す個数を減算する。なお、この実施の形態では、払出指令信号を出力したときに直ちに減算処理を行うが、減算処理は、払出指令信号の出力を契機とするのであれば直ちにでなくてもよい。すなわち、遊技制御手段は、減算処理を払出指令信号の出力に関連して実行すればよい。
CPU56は、ステップS191で賞球払出中であることを確認したら、BUSYONフラグがセットされているか否か確認する(ステップS201)。セットされていない場合には、BUSY信号の状態を確認し(ステップS202)、BUSY信号がON状態になるとBUSYONフラグをセットする(ステップS203)。
BUSYONフラグがセットされている場合には、すなわち、BUSY信号がON状態になった後では、BUSY信号がOFF状態になったか否か確認する(ステップS204)。OFF状態になった場合には、払出個数信号を停止状態(オフ状態)にするとともに(ステップS205)、REQ信号を停止状態(オフ状態)にし(ステップS206)、賞球払出中フラグとBUSYONフラグをリセットする(ステップS207,S208)。
この実施の形態では、BUSY信号がOFF状態になったということは、払出制御手段において賞球払出処理が終了したことを意味する。すなわち、CPU56がBUSY信号のOFF状態を認識したことは、遊技制御手段が、払出完了信号を受信したことを意味する。従って、遊技制御手段は、払出完了信号を受信するまで、払出個数信号を継続的に出力する。また、BUSY信号がOFF状態になったことにもとづいて賞球払出中フラグがリセットされる。そして、ステップS191において、賞球払出中フラグがリセット状態であればステップS192以降の処理に移行できる。すなわち、遊技制御手段は、払出完了信号を受信すると、新たな払出指令信号を出力できるようになる。
図20は、遊技制御手段から払出制御手段に対して出力される制御信号および遊技制御手段に払出制御手段から入力される制御信号の内容の一例を示す説明図である。この実施の形態では、払出制御等に関する各種の制御を行うために、主基板31と払出制御基板37との間で複数種類の制御信号がやりとりされる。図20に示すように、電源確認信号は、主基板31の立ち上がり時に出力され(例えば、初期化処理や遊技状態復旧処理において出力される)、払出制御基板37に対して主基板31が立ち上がったことを通知するための信号である。また、電源確認信号は、電源断検出時にオフ状態にされ、払出制御基板37に対して主基板31で電源断検出がなされたことを通知するための信号としても用いられる。なお、電源確認信号は、電源断信号がXNMI端子に入力されたことにもとづいて実行される電力供給停止時処理においてオフ状態にされる。
REQ信号(賞球リクエスト信号)は、賞球の払出要求時にローレベル(出力状態)になり、払出要求の終了時にハイレベル(停止状態)になる信号(すなわち賞球払出要求のトリガ信号)である。また、REQ信号は、賞球の払い出しを強制的に停止させるときにハイレベル(出力状態)になり、賞球払出の強制停止指示を行う強制停止停止信号としても用いられる。払出個数信号は、払出要求を行う遊技球の個数(1〜15個)を指定するために出力される信号である。
BUSY信号(賞球払出中信号)は、主基板31が払出制御基板37での動作状態を確認するために用いられる信号である。また、払出禁止状態信号は、遊技球の払い出しが禁止されているときに払出制御基板37から主基板31に対して出力される信号である。なお、各制御信号は、出力状態またはオン状態と停止状態またはオフ状態とが識別可能な構成とされていればよく、上記の論理の正負が逆であってもよい。
図21は、図20に示す各制御信号の送受信に用いられる信号線を示すブロック図である。図21に示すように、電源確認信号、REQ信号、および払出個数信号は、CPU56によって出力回路67を介して出力され、入力回路373Aを介して払出制御用CPU371に入力される。また、BUSY信号および払出禁止状態信号は、払出制御用CPU371によって出力回路373Bを介して出力され、入力回路68を介してCPU56に入力される。電源確認信号、REQ信号、およびBUSY信号は、それぞれ1ビットのデータであり、1本の信号線によって送信される。払出個数信号は、1個〜15個を指定するので、4ビットのデータで構成され4本の信号線によって送信される。
ここで、主基板31と払出制御基板37との間で送受される制御信号の出力の状態について説明する。図22は、制御信号の出力の状態の例を示すタイミング図である。ここでは、入賞を検出するスイッチ(例えば、入賞口スイッチ33a,39a,29a,30a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23)で、5個の入賞が検出されたあと15個の入賞が検出された場合について説明する。
図22に示すように、5個の入賞が検出されると、CPU56は、REQ信号を出力状態(ローレベル)にするとともに、5個を示す払出個数信号を出力状態(ハイレベル)にする(ステップS194,S195参照)。後述するように、払出制御用CPU371は、REQ信号を受信すると、賞球の払出中であることを示すBUSY信号をオン状態とするとともに、払出モータ289を駆動して払出個数信号が示す5個の賞球の払出処理を実行する。5個分の賞球の払出処理を終了すると、払出制御用CPU371は、BUSY信号をオフ状態にする。BUSY信号のオン状態からオフ状態への変化は、払出完了信号がオンしたことも示す。CPU56は、払出完了信号にもとづいて5個分の賞球が払い出されたことを確認すると、REQ信号を停止状態(ハイレベル)にするとともに払出個数信号の出力を停止状態(ローレベル)にする(ステップS204〜S206参照)。
5個の入賞にもとづく払出処理を終了すると、CPU56は、REQ信号を出力状態にするとともに、15個を示す払出個数信号を出力状態にする。払出制御用CPU371は、REQ信号を受信すると、賞球の払出中であることを示すBUSY信号をオン状態とするとともに、払出モータを駆動して払出個数信号が示す15個の賞球の払出処理を実行する。15個分の賞球の払出処理を終了すると、払出制御用CPU371は、BUSY信号をオフ状態にする。CPU56は、払出完了信号にもとづいて15個分の賞球が払い出されたことを確認すると、REQ信号を停止状態にするとともに、払出個数信号の出力を停止状態にする。
この実施の形態では、図22に示すように、15個の入賞にもとづく払出処理は、5個の入賞にもとづく払出処理が終了するまで待たされる。すなわち、連続して複数の入賞が発生した場合には、CPU56は、先の入賞にもとづく賞球の払い出しが払出完了信号によって確認されるまで、後の入賞にもとづく賞球の払出要求の送出を待つ。
図23は、CPU56が実行する試験用信号出力処理(遊技制御処理におけるステップS33)の一例を示すフローチャートである。試験用信号出力処理において、CPU56は、まず、総賞球数格納バッファの格納値が所定値(例えば、32717個:総賞球数格納バッファが2バイト構成とされている場合におけるオーバーフローとならない範囲の値のうち比較的大きい所定の値)を超えているか否かを確認する(ステップS33a)。なお、ステップS33aの確認に用いられる所定値は一例であり、他の値であってもよい。例えば、一回の大当り遊技において払い出される賞球個数を考慮して、2000個〜2300個の範囲に属する所定の値としてもよい。総賞球数格納バッファの格納値が所定値を超えていれば、CPU56は、払い出すべき賞球残があるのにもかかわらず賞球の払い出しが行われていないという払い出しについてのエラーが発生したことになるため、払出エラー信号が出力状態でなければ、試験用信号として払出エラー信号を出力する(ステップS33b)。なお、払出エラー信号が出力状態であれば、そのまま出力状態を維持する。
総賞球数格納バッファの格納値が所定値を超えていない場合には、CPU56は、払出エラー信号が出力状態であれば(ステップS33c)、払出エラー信号の出力を停止する(ステップS33d)。そして、CPU56は、各種のスイッチやフラグなどの状態に応じて、他の試験用信号を出力する(ステップS33e)。
次に、払出制御手段の動作について説明する。
図24は、払出制御手段(払出制御用CPU371およびROM,RAM等の周辺回路)のメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、払出制御用CPU371は、まず、必要な初期設定を行う。すなわち、払出制御用CPU371は、まず、割込禁止に設定する(ステップS701)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS702)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS703)。また、払出制御用CPU371は、内蔵デバイスレジスタの初期化を行い(ステップS704)、CTCおよびPIOの初期化(ステップS705)を行った後に、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS706)。
この実施の形態では、内蔵CTCのうちの一つのチャネルがタイマモードで使用される。従って、ステップS704の内蔵デバイスレジスタの設定処理およびステップS705の処理において、使用するチャネルをタイマモードに設定するためのレジスタ設定、割込発生を許可するためのレジスタ設定および割込ベクタを設定するためのレジスタ設定が行われる。そして、そのチャネルによる割込がタイマ割込として用いられる。タイマ割込を例えば2ms毎に発生させたい場合は、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
なお、タイマモードに設定されたチャネル(この実施の形態ではチャネル3)に設定される割込ベクタは、タイマ割込処理の先頭アドレスに相当するものである。具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタとでタイマ割込処理の先頭アドレスが特定される。タイマ割込処理では、払出制御処理が実行される。
この実施の形態では、払出制御用CPU371でも割込モード2が設定される。従って、内蔵CTCのカウントアップにもとづく割込処理を使用することができる。また、CTCが送出した割込ベクタに応じた割込処理開始アドレスを設定することができる。
CTCのチャネル3(CH3)のカウントアップにもとづく割込は、CPUの内部クロック(システムクロック)をカウントダウンしてレジスタ値が「0」になったら発生する割込であり、後述する2msタイマ割込として用いられる。具体的には、CPU371の動作クロックを分周したクロックがCTCに与えられ、クロックの入力によってレジスタの値が減算され、レジスタの値が0になるとタイマ割込が発生する。例えば、CH3のレジスタ値はシステムクロックの1/256周期で減算される。分周したクロックにもとづいて減算が行われるので、レジスタの初期値は大きくならない。ステップS705において、CH3のレジスタには、初期値として2msに相当する値が設定される。
次いで、払出制御用CPU371は、通常の初期化処理を実行する(ステップS711〜ステップS713)。初期化処理では、払出制御用CPU371は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS711)。また、RAM領域のフラグやカウンタなどに初期値を設定する。そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるように払出制御用CPU371に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS712)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期設定処理のステップS701において割込禁止とされているので、初期化処理を終える前に割込が許可される(ステップS713)。
この実施の形態では、払出制御用CPU371の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するように設定される。この実施の形態では、繰り返し周期は2msに設定される。そして、タイマ割込が発生すると、タイマ割込処理で、タイマ割込があったことを示すタイマ割込フラグがセットされる。そして、メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされたことが検出されたら(ステップS751)、タイマ割込フラグがリセットされるとともに(ステップS752)、払出制御処理(ステップS752〜S760)が実行される。
払出制御処理において、払出制御用CPU371は、まず、入力ポート372bに入力される払出カウントスイッチ301等のスイッチがオンしたか否かを判定する(スイッチ処理:ステップS753)。
次に、払出制御用CPU371は、球切れスイッチ187または満タンスイッチ48がオンしていたら払出禁止状態に設定し、球切れスイッチ187および満タンスイッチ48がオフして払出禁止条件が不成立となったら払出禁止状態の解除を行う(払出禁止状態設定処理:ステップS754)。なお、球切れスイッチ187のオン/オフに応じて球切れランプ52の点灯/消灯を行う。そして、プリペイドカードユニット制御処理を行う(ステップS755)。
次いで、払出制御用CPU371は、球貸し要求に応じて貸し球を払い出す制御を行う(ステップS756)。さらに、払出制御用CPU371は、主基板からの払出個数信号が示す個数の賞球を払い出す賞球制御処理を行う(ステップS757)。そして、出力ポート372cおよび中継基板72を介して球払出装置97の払出機構部分における払出モータ289に対して駆動信号を出力し、所定の回転数分払出モータ289を回転させる払出モータ制御処理を行う(ステップS758)。
球貸し制御処理(ステップS756)では、払出制御用CPU371は、カードユニット50から球貸し要求の信号を受信する毎に1単位(例えば25個)の個数分だけRAM領域における貸し球個数記憶に内容を増加する。また、払出制御用CPU371は、球貸し制御処理において払出カウントスイッチ301が1個の貸し球払出を検出すると貸し球個数記憶の値を1減らす。従って、未払出の貸し球個数がRAM領域に記憶される。
なお、この実施の形態では、払出モータ289としてステッピングモータが用いられ、それらを制御するために1−2相励磁方式が用いられる。従って、具体的には、払出モータ制御処理において、8種類の励磁パターンデータが繰り返し払出モータ289に出力される。また、この実施の形態では、各励磁パターンデータが4msずつ出力される。
次いで、エラー検出処理が行われ、その結果に応じてエラー表示LED374に所定の表示を行う(エラー処理:ステップS759)。また、遊技機外部に出力される球貸し個数信号を出力する処理等を行う(出力処理:ステップS760)。さらに、この出力処理では、試験信号を遊技機外部に出力するための後述する試験信号出力処理も実行される。
図25は、ステップS753のスイッチ処理の一例を示すフローチャートである。スイッチ処理において、払出制御用CPU371は、払出カウントスイッチ301がオン状態を示しているか否か確認する(ステップS753a)。オン状態を示していれば、払出制御用CPU371は、払出カウントスイッチオンカウンタを+1する(ステップS753b)。払出カウントスイッチオンカウンタは、払出カウントスイッチ301のオン状態を検出した回数を計数するためのカウンタである。
そして、払出カウントスイッチオンカウンタの値をチェックし(ステップS753c)、その値が2になっていれば、1個の遊技球の払出が行われたと判断する。1個の遊技球の払出が行われたと判断した場合には、払出制御用CPU371は、賞球払出を行っている場合には賞球払出数バッファの内容を−1するとともに(ステップS753d,S753e)、賞球個数信号出力処理を行う(ステップS734h)。また、球貸しを行っている場合には貸し球個数記憶の内容を−1するとともに(ステップS753f)、球貸し個数信号出力処理を行う(ステップS734i)。なお、賞球払出数バッファは、RAMに形成され、その内容は賞球払出が終了していない未払出数を示す。また、貸し球個数記憶は、RAMに形成され、その内容は貸し球に関して払出が終了していない未払出数を示す。
また、賞球個数信号出力処理では、払出カウントスイッチ301が所定個(例えば10個)の遊技球を検出する毎に、ターミナル基板160に賞球個数信号を出力する。球貸し個数信号出力処理では、払出カウントスイッチが所定個(例えば10個)の遊技球を検出する毎に、ターミナル基板160に球貸し個数信号を出力する。このように、払出制御手段は、球払出装置97が賞球としての遊技球を払い出しているのか貸し球を払い出しているのかを判定する払出種別判定手段を備え、払出種別判定手段の判定にもとづいて、景品遊技媒体の払出数を示す賞球個数信号および貸し遊技媒体の払出数を示す球貸し個数信号を遊技機の外部に出力する外部情報信号出力処理を実行する。
なお、ここでは、遊技機の外部に出力する外部情報信号は、ターミナル基板160を介して出力される賞球個数信号および球貸し個数信号であるが、外部情報信号出力処理において、景品遊技媒体の払出数を示す試験信号および貸し遊技媒体の払出数を示す試験信号を遊技機の外部に出力するように構成してもよい。試験信号は、払出制御基板37に設置されるコネクタ等から遊技機外部に出力可能であり、コネクタ等には試験装置が接続される。また、外部情報信号として、払出カウントスイッチ301の検出信号をそのまま用いてもよい。その場合には、払出制御用CPU371が賞球処理を行っているのか球貸し処理を行っているのかを示す信号を出力し、その信号にもとづいて、景品遊技媒体の払出数を示す試験信号と貸し遊技媒体の払出数を示す試験信号とが区別される。
ステップS753aにおいて払出カウントスイッチ301がオン状態でないことが確認されると、払出制御用CPU371は、払出カウントスイッチオンカウンタをクリアする(ステップS753g)。
図26は、ステップS754の払出禁止状態設定処理の一例を示すフローチャートである。払出禁止状態設定処理において、払出制御用CPU371は、満タンスイッチ48がオン状態を示しているか否か確認する(ステップS754a)。オン状態を示していれば、払出制御用CPU371は、満タンスイッチオンカウンタを+1する(ステップS754b)。満タンスイッチオンカウンタは、満タンスイッチ48のオン状態を検出した回数を計数するためのカウンタである。
そして、満タンスイッチオンカウンタの値をチェックし(ステップS754c)、その値が50になっていれば、下皿満タン状態になったと判断する。下皿満タン状態になったと判断した場合には、払出制御用CPU371は、内部状態を払出禁止状態に設定する(ステップS754d)。また、主基板31への払出禁止状態信号をオン状態にする(ステップS754l)。
ステップS754aにおいて満タンスイッチ48がオン状態でないことが確認されると、払出制御用CPU371は、満タンスイッチオンカウンタをクリアする(ステップS754e)。
次いで、払出制御用CPU371は、球切れスイッチ187がオン状態を示しているか否か確認する(ステップS754f)。オン状態を示していれば、払出制御用CPU371は、球切れスイッチオンカウンタを+1する(ステップS754i)。球切れスイッチオンカウンタは、球切れスイッチ187のオン状態を検出した回数を計数するためのカウンタである。
そして、球切れスイッチオンカウンタの値をチェックし(ステップS754j)、その値が250になっていれば、球切れ状態になったと判断する。球切れ状態になったと判断した場合には、払出制御用CPU371は、内部状態を払出禁止状態に設定する(ステップS754k)。また、主基板31への払出禁止状態信号をオン状態にする(ステップS754n)。さらに、払出制御用CPU371は、球切れランプ52に向けて駆動信号を出力し、球切れランプ52を点灯状態にする。
ステップS754fにおいて球切れスイッチ187がオン状態でないことが確認されると、払出制御用CPU371は、球切れスイッチオンカウンタをクリアし(ステップS754g)、払出禁止状態とされている場合には払出禁止状態を解除する(ステップS754h)。また、主基板31への払出禁止状態信号をオフ状態にする(ステップS754m)。さらに、払出制御用CPU371は、球切れランプ52向けて駆動信号を出力している場合には、その駆動信号の出力を停止して、球切れランプ52を消灯状態にする。従って、払出禁止状態とされているときに、満タンスイッチ48も球切れスイッチ187もオン状態でないことが確認されると、払出禁止状態が解除される。
なお、払出禁止状態に設定するときには、例えば払出モータ289の駆動が停止されるとともに払出停止中であることを示す内部フラグ(払出停止中フラグ)がセットされる。また、払出禁止状態を解除するときには、払出モータ289の駆動が再開されるとともに、払出停止中フラグがリセットされる。すなわち、ステップS754dおよびステップS754kでは、払い出しが禁止された状態であることを示すデータ(セットされた払出停止中フラグ)を所定の記憶領域に記憶する処理が実行され、ステップS754hでは、払い出しが許可された状態であることを示すデータ(リセットされた払出停止中フラグ)を所定の記憶領域に記憶する処理が実行されている。
払出禁止状態に設定された場合に、直ちに払出モータ289を停止してもよいが、そのように制御するのではなく、切りのよいところで払出モータ289を停止するようにしてもよい。例えば、遊技球の払出を主基板31あるいはカードユニット50からの要求単位(例えば5個、10個、15個、25個のいずれか)で実行し、一単位の払出が完了した時点で払出モータ289を停止するとともに、内部状態を払出禁止状態に設定するようにしてもよい。上述したように、球切れスイッチ187は、払出球通路に27〜28個程度の遊技球が存在することを検出できるような位置に設置されているので、主基板31の遊技制御手段が球切れを検出しても、その時点から少なくとも25個の払出は可能である。従って、一単位の払出が完了した時点で払出禁止状態にしても問題は生じない。また、一単位の区切りで払出禁止状態とすれば、払出再開時の制御が容易になる。
図27は、ステップS755のプリペイドカードユニット制御処理の一例を示すフローチャートである。プリペイドカードユニット制御処理において、払出制御用CPU371は、カードユニット制御用マイクロコンピュータより入力されるVL信号を検知したか否かを確認する(ステップS755a)。VL信号を検知していなければ、VL信号非検知カウンタを+1する(ステップS755b)。また、払出制御用CPU371は、VL信号非検知カウンタの値がこの実施の形態では125であるか否か確認する(ステップS755c)。VL信号非検知カウンタの値が125であれば、払出制御用CPU371は、発射制御基板91への発射制御信号出力を停止して、駆動モータ94を停止させる(ステップS755d)。
以上の処理によって、125回(2ms×125=250ms)継続してVL信号のオフが検出されたら、球発射禁止状態に設定される。
ステップS755aにおいてVL信号を検知していれば、払出制御用CPU371は、VL信号非検知カウンタをクリアする(ステップS755e)。そして、払出制御用CPU371は、発射制御信号出力を停止していれば(ステップS755f)、発射制御基板91への発射制御信号出力を開始して駆動モータ94を動作可能状態にする(ステップS755g)。
図28および図29は、ステップS756の球貸し制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、この実施の形態では、連続的な払出数の最大値を貸し球の一単位(例えば25個)とするが、連続的な払出数の最大値は他の数であってもよい。
球貸し制御処理において、払出制御用CPU371は、球貸し停止中であるか否かを確認する(ステップS510)。停止中であれば、処理を終了する。なお、球貸し停止中であるか否かは、図26に示された払出禁止状態設定処理において設定される払出停止中フラグがオンしているか否かによって確認される。
球貸し停止中でなければ、払出制御用CPU371は、貸し球払出中であるか否かの確認を行い(ステップS511)、貸し球払出中であれば図29に示す球貸し中の処理に移行する。なお、貸し球払出中であるか否かは、後述する球貸し処理中フラグの状態によって判断される。貸し球払出中でなければ、賞球の払出中であるか否か確認する(ステップS512)。賞球の払出中であるか否は、後述する賞球処理中フラグの状態によって判断される。
貸し球払出中でも賞球払出中でもなければ、払出制御用CPU371は、カードユニット50から球貸し要求があったか否かを確認する(ステップS513)。要求があれば、球貸し処理中フラグをオンするとともに(ステップS514)、25(球貸し一単位数:ここでは100円分)をバックアップRAM領域の貸し球個数記憶に設定する(ステップS515)。そして、払出制御用CPU371は、EXS信号をオンする(ステップS516)。また、払出制御用CPU371は、25個の遊技球を払い出すためのモータ回転時間を設定するか、または、モータ回転時間に応じた数の出力パルス数を決定する。そして、払出モータ289をオンして(ステップS518)、図29に示す球貸し中の処理に移行する。
なお、払出モータ289をオンするのは、厳密には、カードユニット50が受付を認識したことを示すためにBRQ信号をオフ状態にしてからである。また、球貸し処理中フラグはRAM領域に設定される。
図29は、払出制御用CPU371による払出制御処理における球貸し中の処理を示すフローチャートである。球貸し処理では、払出モータ289がオンしていなければオンする。なお、この実施の形態では、ステップS752のスイッチ処理で、払出カウントスイッチ301の検出信号による遊技球の払出がなされたか否かの確認を行うので、球貸し制御処理では貸し球個数記憶の減算などは行われない。
球貸し制御処理において、払出制御用CPU371は、貸し球通過待ち時間中であるか否かの確認を行う(ステップS519)。貸し球通過待ち時間中でなければ、払出モータ289の駆動を終了すべきか(一単位の払出動作が終了したか)否かの確認を行う(ステップS521)。具体的には、所定個数の払出に対応した回転が完了したか否かを確認する。所定個数の払出に対応した回転が完了した場合には、払出制御用CPU371は、払出モータ289の駆動を停止し(ステップS522)、貸し球通過待ち時間の設定を行う(ステップS523)。
ステップS519で貸し球通過待ち時間中であれば、払出制御用CPU371は、貸し球通過待ち時間が終了したか否かの確認を行う(ステップS524)。貸し球通過待ち時間は、最後の払出球が払出モータ289によって払い出されてから払出カウントスイッチ301を通過するまでの時間である。貸し球通過待ち時間の終了を確認すると、一単位の貸し球は全て払い出された状態であるので、カードユニット50に対して次の球貸し要求の受付が可能になったことを示すためにEXS信号をオフにする(ステップS525)。また、球貸し処理中フラグをオフする(ステップS527)。なお、貸し球通過待ち時間が経過するまでに最後の払出球が払出カウントスイッチ301を通過しなかった場合には、球貸し経路エラーとされる。また、この実施の形態では、賞球も球貸しも同じ払出装置で行われる。
なお、球貸し要求の受付を示すEXS信号をオフにした後、所定期間内に再び球貸し要求信号であるBRQ信号がオンしたら、払出モータをオフせずに球貸し処理を続行するようにしてもよい。すなわち、所定単位(この例では100円単位)毎に球貸し処理を行うのではなく、球貸し処理を連続して実行するように構成することもできる。
図30および図31は、ステップS757の賞球制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、この例では、連続的な払出数の最大値を貸し球の一単位と同数(例えば25個)とするが、連続的な払出数の最大値は他の数であってもよい。
賞球制御処理において、払出制御用CPU371は、まず、賞球停止中であるか否かを確認する(ステップS530)。停止中であれば、処理を終了する。なお、賞球停止中であるか否かは、図26に示された払出禁止状態設定処理において設定される払出停止中フラグがオンしているか否かによって確認される。
賞球停止中でなければ、払出制御用CPU371は、貸し球払出中であるか否かの確認を行い(ステップS531)、貸し球払出中であれば処理を終了する。なお、貸し球払出中であるか否かは、球貸し処理中フラグの状態によって判断される。貸し球払出中でなければ、既に賞球払出処理が開始されているか否か、すなわち賞球中であるか否か確認する(ステップS532)。賞球中であれば図31に示す賞球中の処理に移行する。なお、賞球中であるか否かは、後述する賞球処理中フラグの状態によって判断される。
賞球払出中でなければ、払出制御用CPU371は、REQ信号が入力されているか否か確認する(ステップS534)。REQ信号が入力されていれば、払出制御用CPU371は、主基板31から賞球払出要求がなされていると判定し、賞球処理中フラグをオンする(ステップS535)。なお、賞球処理中フラグはRAM領域に設定される。
次いで、払出制御用CPU371は、主基板31からの払出個数信号が示す個数分(例えば5個分、10個分、15個分)の遊技球を払い出すまで払出モータ289を回転させるように払出モータ289に対して駆動信号を出力するために、払出個数信号が示す個数分の払出動作の設定を行う(ステップS536)。具体的には、払出個数信号が示す個数分の遊技球を払い出すためのモータ回転時間を設定したり、モータ回転時間に応じた数の出力パルス数を決定する。また、払出個数信号が示す個数を賞球払出数バッファにセットする(ステップS537)。そして、払出制御用CPU371は、賞球の払出動作の実行中であることを主基板31に通知するためのBUSY信号(賞球払出中信号)をオン状態にする。また、払出制御用CPU371は、払出モータ289をオンする(ステップS539)。そして、図31に示す賞球制御処理における賞球払出中の処理に移行する。
図31は、払出制御用CPU371による払出制御処理における賞球中の処理の一例を示すフローチャートである。賞球制御処理では、払出モータ289がオンしていなければオンする。
賞球中の処理において、払出制御用CPU371は、賞球通過待ち時間中であるか否かの確認を行う(ステップS541)。賞球通過待ち時間中でなければ、払出モータ289の駆動を終了すべきか(払出個数信号が示す個数の払出動作が終了したか)否かの確認を行う(ステップS542)。具体的には、所定個数の払出に対応した回転が完了したか否かを確認する。所定個数の払出に対応した回転が完了した場合には、払出制御用CPU371は、払出モータ289の駆動を停止し(ステップS543)、賞球通過待ち時間の設定を行う(ステップS544)。賞球通過待ち時間は、最後の払出球が払出モータ289によって払い出されてから払出カウントスイッチ301を通過するまでの時間である。
ステップS541で賞球通過待ち時間中であれば、払出制御用CPU371は、賞球払出数バッファの内容が0になったか否か確認する(ステップS546)。賞球払出数バッファの内容は、スイッチ処理において、払出カウントスイッチ301によって遊技球が検出される度に−1される(図25のステップS753c,S753e参照)。また、REQ信号を検出したときに払出個数信号で指定された個数が設定されている(図30のステップS534,S537参照)。従って、賞球払出数バッファの内容が0になったということは、払出カウントスイッチ301によって払出個数信号で指定された個数の遊技球が検出されたことを意味する。そこで、賞球払出数バッファの内容が0になった場合には、払出指令信号で指令された分の賞球払出が完了したことを遊技制御手段に知らせるためにBUSY信号をオフ状態にして(ステップS547)、賞球処理中フラグをオフする(ステップS548)。
賞球払出数バッファの内容が0になるまえに、賞球通過待ち時間が経過した場合には、払出制御用CPU371は、払出異常が生じたと判断し、エラー報知等の処理を行うようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、ステップS511、ステップS531の判断によって球貸しが賞球処理よりも優先されることになるが、賞球処理が球貸しに優先するようにしてもよい。
また、払出制御用CPU371は、払出モータ289を駆動して払出処理を実行しているときに、REQ信号が停止状態にされていることを確認した場合には、BUSY信号をオフ状態にするとともに、払出モータ289の駆動を強制的に停止させ、エラー状態とすることが好ましい。すなわち、払出制御用CPU371は、賞球払出処理の実行中に、適宜REQ信号の状態を確認することが好ましい。例えば、ステップS542の処理の前にREQ信号の状態を確認し、停止状態とされていた場合には、BUSY信号をオフ状態とし払出モータ289の駆動を強制的に停止するようにすればよい。
従って、払出制御手段による払出動作の実行途中に払出動作を終了させたい場合にはREQ信号を停止状態にすればよく、遊技制御手段から払出制御手段に対して払出動作の強制終了を指示するための制御信号を新たに送信する必要はない。よって、遊技制御手段の制御負担が軽減される。また、払出制御手段で独自に払出個数の管理を行っているが(払出モータ289を制御して払出個数分の払出動作を行うことによって払出個数を管理している。)、遊技制御手段によって払出処理を管理することができず払出動作を途中で停止させることができないという弊害はない。
また、主基板31のCPU56は、電源断を検出すると、電源確認信号をオフする処理を実行する。なお、このとき、CPU56は、払出個数信号も停止状態にする。賞球を払い出すための払出処理中に電源確認信号がオフしたことを確認すると、払出制御用CPU371は、BUSY信号をオフ状態にするとともに、払出モータ289の駆動を強制的に停止させる処理を実行する。すなわち、払出制御手段は、賞球の払出処理の実行中に電源断が発生した場合には、賞球の払出処理を強制的に終了させる。
ここで、球貸し処理の実行中に賞球の払出要求があった場合の払出処理について説明する。図32は、球貸し処理の実行中に賞球の払出要求があった場合における制御信号の出力状態の例を示すタイミングチャートである。図32に示すように、15個の入賞が検出されると、CPU56によって、REQ信号が出力状態とされるとともに、15個を示す払出個数信号が出力状態とされる。払出制御用CPU371は、REQ信号が出力されていても、球貸し処理の実行中であるので賞球の払出要求は受け付けず(具体的には、上述したステップS531の判断によってステップS534の処理がなされない)、球貸し処理が終了するまでBUSY信号を出力状態とはしない。そして、球貸し処理が終了すると、払出制御用CPU371は、BUSY信号を出力状態とするとともに、払出モータを駆動して払出個数信号が示す15個の賞球の払出処理を実行する。15個分の賞球の払出処理を終了すると、払出制御用CPU371は、BUSY信号を停止状態とする。CPU56は、BUSY信号が停止状態とされると、15個分の賞球が払い出されたと判断し、REQ信号を停止状態にするとともに、払出個数信号の出力を停止状態とする。
上記のように、本例では、球貸し処理の実行中に賞球の払出要求があった場合には、払出制御用CPU371は、球貸し処理を終了したあと払出要求を受け付けるようにしている。
次に、エラー処理について説明する。図33は、エラーの種類とエラー表示用LED374(図8参照)の表示との関係等を示す説明図である。この実施の形態では、図33に示す各エラーが発生すると、払出停止中フラグがセットされ、払出禁止状態に設定される。例えば、球切れスイッチ187がオン状態となったときに球切れエラーが発生したと判定され、満タンスイッチ48がオン状態となったときに下皿満タンエラーが発生したと判定される。
また、払出モータ位置センサ出力異常が検出された場合にはユニット内球噛みエラーが発生したと判定され、払出装置97が搭載された払出ユニットにて異常が生じた場合には払出ユニットエラーが発生したと判定される。なお、払出モータ位置センサ出力異常は、例えば球貸し制御処理や賞球制御処理において、払出モータ位置センサのオンが所定期間以上継続したり、オフが所定期間以上継続した場合に検出される。また、払出ユニットでの異常としては、例えば遊技球の払出中ではないときに払出カウントスイッチによって遊技球が検出された場合などが該当する。
さらに、VLオフ検出フラグがセットされた場合にはプリペイドカードユニット未接続エラーが発生したと判定され、正規でないタイミングでカードユニット50との通信が実行されたときにはプリペイドカードユニット通信エラーが発生したと判定される。なお、VLオフ検出フラグは、図27に示されたステップS755dでセットされる。
ステップS759のエラー処理において、球切れエラーが発生したと判定された場合には、払出制御用CPU371は、エラー表示用LED374に「0」を表示する。また、下皿満タンエラーが発生したと判定された場合にはエラー表示用LED374に「1」を表示し、ユニット内球噛みエラーが発生したと判定された場合にはエラー表示用LED374に「2」を表示し、払出ユニットエラーが発生したと判定された場合にはエラー表示用LED374に「3」を表示し、プリペイドカードユニット未接続エラーが発生したと判定された場合にはエラー表示用LED374に「4」を表示し、プリペイドカードユニット通信エラーが発生したと判定された場合にはエラー表示用LED374に「5」を表示する。
ユニット内球噛みエラーが発生した場合には、異常を解除したあと、エラー解除スイッチ375が押下されると、払出制御用CPU371は、払出停止中フラグをリセットするとともにエラー表示用LED374の表示を消去して、エラー状態を解消する。また、払出ユニットエラーが発生した場合にも、エラー解除スイッチ375が押下されると、払出停止中フラグをリセットするとともにエラー表示用LED374の表示を消去して、エラー状態を解消する。
なお、球切れエラーおよび下皿満タンエラーについては、それらのエラーの状況が開示されると、すなわち、球切れスイッチ187が球切れを検出しなくなったり満タンスイッチ48が下皿満タンを検出しなくなったりすると自動復旧するが(ステップS754a〜754m参照)、それらのエラーについても、エラー解除スイッチ375が押下されたことを条件にエラー解除するようにしてもよい。
図34は、ステップS760の出力処理にて実行される試験信号出力処理の例を示すフローチャートである。なお、試験端子基板200が接続されていない状態であれば、遊技機の外部にエラー信号を出力することができないので、試験信号出力処理にて払出エラー信号の作成などがなされるだけとなる。試験信号出力処理にて、払出制御用CPU371は、自己が試験信号としての払出エラー信号の出力中であるか否かを確認する(ステップS760a)。払出エラー信号の出力中である場合には、エラー解除スイッチ375がオン状態とされていれば(ステップS760b)、出力している払出エラー信号を停止する(ステップS760c)。すなわち、払出エラー信号の出力を開始したあとは、エラー解除スイッチ375が操作されるまで払出エラー信号が継続的に出力される。払出エラー信号の出力中でなければ、払出停止中フラグの状態にもとづいて払出禁止状態であることを確認した場合には(ステップS760d)、払出エラー信号の出力を開始する(ステップS760e)。そして、その他の試験用の信号出力に関する処理を実行する(ステップS760f)。上記のように、払出エラー信号は、一旦出力されると、エラー解除スイッチ375が操作されるまで継続的に出力状態が維持される。
図35(A)は、払出制御基板37から出力される試験信号としての払出エラー信号の出力タイミングの例を示すタイミング図である。図35(A)に示すように、払出停止中フラグが払出禁止状態を示すオン状態となったときに、払出制御用CPU371は、払出エラー信号を出力する。試験時であれば、払出制御用CPU371から出力された払出エラー信号は、コネクタ377を介して試験端子基板200に向けて出力される。そして、払出制御用CPU371は、エラー解除スイッチ375がオン状態とされると、払出エラー信号の出力を停止する。試験時であれば、試験端子基板200に向けてコネクタ377から出力されていた払出エラー信号が停止される。
図35(B)は、払出制御基板37から出力される試験信号としての賞球カウント信号の出力タイミングの例を示すタイミング図である。図35(B)に示すように、払出制御基板37では、BUSY信号がオン状態であるときに、払出カウントスイッチ301がオンする毎に、払出制御基板37に搭載されたAND回路376から賞球カウント信号が出力される。試験時であれば、AND回路376から出力された賞球カウント信号は、コネクタ377を介して試験端子基板200に向けて出力される。
図36は、主基板31から出力される試験信号としての払出エラー信号の出力タイミングの例を示すタイミング図である。図36に示すように、CPU56は、総賞球数格納バッファの内容が所定値(「32717」)になると、払出エラー信号を出力する。この払出エラー信号は、総賞球数格納バッファの内容が所定値(「32717」)未満になったときに出力が停止される。なお、CPU56が、例えば賞球過多などの払い出しについての他の異常を検出するようにし、その異常検出があったときにも払出エラー信号を出力するようにしてもよい。
以上説明したように、払出制御用CPU371が、球切れや下皿満タンなどの払い出しについての異常を検出してことにもとづいて払出エラー信号を作成し、払出制御基板37が、払出エラー信号を遊技機の外部に出力するための配線パターンなどの信号出力経路を備える構成としたので、CPU56に大きな制御負担をかけることなく、遊技機の試験の際に払出エラー信号を外部に出力することができるようになる。つまり、払出制御用CPU371が、球切れや下皿満タンなどの異常検出、および球切れや下皿満タンなどにもとづく払出エラー信号の作成などの処理を行う。従って、CPU56は、球切れや下皿満タンなどの異常検出、異常検出結果を示す制御コマンドの送信、および球切れや下皿満タンなどにもとづく払出エラー信号の作成などの処理を行う必要がない。このように、上述した遊技機は、払出制御基板37の処理によって払い出しについての異常が発生していることを外部にて把握することができるように構成されているので、払い出しについての異常が発生したときに、CPU56に大きな制御負担をかけることなく適切な処理を行うことができる。
また、上述したように、払出制御用CPU371が、球切れや下皿満タンなどの払い出しについての異常を検出したときに払出禁止状態に設定する構成とされているので、払い出しについての異常が発生しているときに誤った払出処理がなされてしまうことを防止することができる。
また、上述したように、払出制御用CPU371が、球切れや下皿満タンなどの払い出しについての異常を検出したあとは払出エラー信号を継続的に作成する構成とされているので、遊技機の試験時には払出エラー信号を継続的に出力することができ、異常が発生していることを外部にて確実に把握することができる。
また、上述したように、払出制御用CPU371が、エラー解除スイッチ375が操作されたことにもとづいて、払出エラー信号の作成を停止する構成とされているので、異常を解除して正常な状態に戻したあとに、払出エラー信号を作成する処理を容易に停止させることができる。すなわち、試験時には、払出エラー信号を容易に停止させることができる。
また、上述したように、払出制御用CPU371が、払い出しについての異常が球切れによるものか下皿満タンによるものかに関係なく、共通の払出エラー信号を作成する構成とされているので、払出制御用CPU371の制御負担が大きくなってしまうことを防止することができる。
また、上述したように、払出エラー信号を出力するための経路に、試験端子基板200と接続するためのコネクタ377,65を払出制御基板37と主基板31とに設ける構成としたので、共通の試験端子基板200を使用して主基板31および払出制御基板37から出力される払出エラー信号をそれぞれ外部に出力することができる。
また、上述したように、払出制御用CPU371が、払い出しについての異常として球切れを検出するようにしたので、球切れの発生により異常が生じていることを外部にて認識することができるようになる。
また、上述したように、払出制御用CPU371が、払い出しについての異常として下皿満タンを検出するようにしたので、下皿満タン状態となったことによって異常が生じていることを外部にて認識することができるようになる。
また、上述したように、CPU56が、遊技球の未払出数が所定数以上となった場合に、払い出しについての異常が発生したものとして払出エラー信号を外部に出力する構成としたので、賞球が正常に払い出されていないことを外部にて認識することができる。
また、上述したように、主基板31にも払出エラー信号を出力するための信号出力経路を備える構成としたので、主基板31と払出制御基板37とで払出エラー信号の作成などに関して役割分担をすることができる。すなわち、異常の内容に応じて、異常検出を行い易い基板にて異常検出を行うとともに払出エラー信号の作成を行うようにすればよい。
また、上述したように、球切れ状態が検出されたことを報知するための球切れランプ52を備える構成としたので、球切れ状態が発生していることを容易に認識させることができる。なお、上記の例では、球切れランプ52を点灯させるための信号は、試験用の信号として外部に出力されるわけではない。
なお、上述した実施の形態では、払出制御手段が、遊技球の払い出しを禁止する禁止条件が成立(例えば、球切れ、下皿満タンなど)した場合には、遊技媒体の払出処理を禁止する払出禁止状態に設定する処理(例えば払出停止中フラグのセット)を行う構成としていたが、払出禁止状態に設定するだけでなく、払出禁止条件が成立したことを示す制御信号(払出禁止信号)を遊技制御手段に対して出力するようにしてもよい。このように構成すれば、払出禁止状態であることを遊技制御手段に認識させることができる。
また、上述した実施の形態では、払出制御基板37に設けられているRAMに電源バックアップされた領域がないものとしていたが、主基板31と同様に一部または全部が電源バックアップされていてもよい。
また、上述した実施の形態では、REQ信号によって払出要求を行い、払出個数信号によって払出数を指定する構成としていたが、払出個数信号によって払出要求および払出数の指定を行うように構成してもよい。この場合、払出制御手段にて、払出個数信号が払出数を指定する信号が出力されているときは、同時に払出要求がなされているものと判定するようにすればよい。このように構成すれば、REQ信号を用いる必要がなくなる。
また、上述した実施の形態では特に言及していないが、払出制御手段が、払出手段の駆動部(例えば払出モータ289、ギア291、スプロケット292等)の動作量を検出し、その検出にもとづいて払い出しに関わる異常(払出ユニットエラー)が発生したか否かを判定するように構成されていてもよい。このように構成すれば、払い出しに関わる異常を確実に検出することができる。
また、上述した実施の形態では、球切れ状態や下皿満タン状態である場合に払出禁止状態として払い出しについての異常を検出し、払出エラー信号を作成する構成としていたが、払出処理を行うことができない場合や払出処理を行うことが適当でない他の払い出しについての異常を検出したことにもとづいて、払出エラー信号を作成する構成としてもよい。例えば、ガラス扉枠2が開状態となっておりドア開放スイッチ161から検出信号が出力されているときなどの場合に、払出禁止状態に設定し、払出エラー信号を作成するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、払い出しについての異常を検出した場合に、払出エラー信号を作成する構成としていたが、払い出しについての異常のうち、所定の異常を検出した場合にのみ払出エラー信号を作成し、他の異常を検出した場合には払出エラー信号を作成しないようにしてもよい。この場合、例えば、球切れ状態を検出した場合にだけ払出エラー信号の作成処理を実行し、下皿満タン状態を検出した場合には払出エラー信号の作成処理を実行しないようにすればよい。
また、上述した実施の形態では、払い出しについての異常を検出したあとは、払出エラー信号を継続的に作成する構成としていたが、払い出しについての異常を検出したときに、払出エラー信号として、異常の発生を示す異常発生信号を一時的に作成するようにしてもよい。この場合、異常状態が解消したとき(例えばエラー解除スイッチ375が押下されたとき)に、異常状態が解消したことを示す異常解除信号を一時的に作成するようにすればよい。このように構成すれば、試験時には、払い出しについての異常を検出したときに異常発生信号が単発的に出力されるようになる。
また、上述した実施の形態では、払い出しについての異常を検出した場合には、異常の種類(球切れ状態、下皿満タン状態)を問わず、共通の払出エラー信号を作成する構成としていたが、エラーの種類に応じた別個の信号を作成するようにしてもよい。例えば、球切れ状態を検出した場合には払出エラー信号として球切れ状態信号の作成処理を実行し、下皿満タン状態を検出した場合には払出エラー信号として下皿満タン状態信号の作成処理を実行するようにすればよい。また、例えば、払出エラー信号を、例えば各ビットが異なる種類の異常状態を示すような複数ビットの信号とし、払い出しについての異常の種類をも特定可能な構成としてもよい。このように構成すれば、試験時に、払い出しについての異常の種類をも外部にて認識できる信号を出力することができる。
また、上述した実施の形態では、球切れスイッチ187によって球切れを検出する構成としていたが、球切れスイッチ187を設けることなく、払出動作が実行されているのにもかかわらず払出カウントスイッチ301によって遊技球が検出されない場合(いわゆる空切りがなされていた場合)に、球切れ状態であると判定するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、AND回路376を用いて賞球カウント信号を生成する構成としていたが、賞球の払出処理の実行中に遊技球が払い出されたことを示す信号を出力することができる回路であれば、どのような回路構成であってもよい。
例えば、賞球カウント信号がローアクティブ(負論理)の信号である場合には、AND回路376の替わりにNAND回路を用いたり、AND回路376の出力側にNOT回路を設けるようにすればよい。また、例えば、賞球払出中信号および払出カウントスイッチ301の出力信号がローアクティブの信号である場合には、AND回路376の替わりにNOR回路を用いたり、AND回路376の入力側にそれぞれNOT回路を設けるようにすればよい。
さらに、賞球払出中信号の替わりに球貸し処理中信号(球貸し処理中にオン状態となるEXS信号)を導入するようにした場合には、AND回路376における球貸し処理中信号の入力側にNOT回路を設けるようにすればよい。このように構成すれば、EXS信号がオフ状態となっているとき(貸し球の払出中でないとき)に払出カウントスイッチ301からの検出信号が入力すると、AND回路376から賞球カウント信号が出力されるようになる。
また、上述した実施の形態において、ステップS759のエラー処理によるエラー表示と、ステップS760の出力処理での払出エラー信号の出力とを、エラーとなっているか否かを示す一のフラグの状態にもとづいてともに行うようにしてもよい。このように構成すれば、フラグを格納するためのメモリの必要容量を軽減させることができる。
また、上述した実施の形態において、球切れランプ52の点灯表示と、ステップS760の出力処理での払出エラー信号の出力とを、球切れ状態となっていることを示す一のフラグの状態にもとづいて行うようにしてもよい。このように構成すれば、フラグを格納するためのメモリの必要容量を軽減させることができる。
また、上述した実施の形態において、下皿満タン状態となったときに点灯する満タンランプを設ける構成としてもよい。この場合、満タンランプの点灯表示と、ステップS760の出力処理での払出エラー信号の出力とを、下皿満タン状態となっていることを示す一のフラグの状態にもとづいて行うようにすればよい。このように構成すれば、フラグを格納するためのメモリの必要容量を軽減させることができる。
また、上述した実施の形態では、エラー解除スイッチ375の押下がなされたことにもとづいて払出エラー信号を作成する処理を停止する構成としていたが、エラー解除スイッチ375を設けることなく、例えばクリアスイッチ921が押下されたことによって払出エラー信号を作成する処理を停止するようにしてもよい。すなわち、エラー解除スイッチ375以外の他のスイッチに、エラー解除スイッチ375の機能を持たせるようにしてもよい。また、エラー解除スイッチ375は払出制御基板37に設けられる構成としていたが、遊技機の外部などの他の場所に設置されるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、試験時に、賞球が払い出される度に賞球カウント信号を出力し、外部にて払い出された賞球の数を把握することができるようにしていたが、貸し球が払い出されるたびに球貸しカウント信号を出力するようにして、外部にて払い出された貸し球の数を把握することができるようにしてもよい。この場合、AND回路に払出カウントスイッチ301の検出信号とEXS信号とを入力し、そのAND回路の出力を貸し球カウント信号とするようにすればよい。なお、EXS信号は、球貸し処理の開始時にオン状態とされ(ステップS516)、球貸し処理の完了時にオフ状態とされる(ステップS525)。従って、オン状態となっているEXS信号は、貸し球の払出中であることを示す貸し球払出信号となる。
また、上述した各実施の形態では、記録媒体処理装置(プリペイドカードユニット50)で使用される記録媒体が磁気カード(プリペイドカード)であったが、磁気カードに限られず、非接触型あるいは接触型のICカードであってもよい。また、記録媒体処理装置が識別符号にもとづいて記録情報を特定できる構成とされている場合には、記録媒体は、記録情報を特定可能な識別符号などの情報を少なくとも記録媒体処理装置が読み取り可能に記録できるようなものであってもよい。さらに、記録媒体は、例えばバーコードなどの所定の情報記録シンボル等が読み取り可能にプリントされたものであってもよい。また、記録媒体の形状は、カード状のものに限られず、例えば円盤形状や球状、あるいはチップ形状など、どのような形状とされていてもよい。
上記の各実施の形態のパチンコ遊技機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部9に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第1種パチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になる第2種パチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続する第3種パチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。
さらに、遊技媒体が遊技球であるパチンコ遊技機に限られず、スロット機等においても、遊技媒体の払い出しを行う電気部品が備えられている場合には本発明を適用することができる。
本発明の概要を示す概念図である。 パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 ガラス扉枠を取り外した状態での遊技盤の前面を示す正面図である。 遊技機を裏面から見た背面図である。 各種部材が取り付けられた機構板を遊技機背面側から見た背面図である。 球払出部分を示す断面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 払出制御基板の回路構成例を示すブロック図である。 試験信号出力に関わる部分の構成の例を示すブロック図である。 払出制御基板および主基板と試験端子基板との接続方法を説明するための説明図である。 主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 2msタイマ割込処理を示すフローチャートである。 RAMにおけるスイッチタイマの形成例を示す説明図である。 スイッチ処理の一例を示すフローチャートである。 スイッチチェック処理の一例を示すフローチャートである。 賞球処理の一例を示すフローチャートである。 賞球処理の一例を示すフローチャートである。 スイッチオンチェック処理を示すフローチャートである。 入力判定値テーブルの構成例を示す説明図である。 制御信号の内容の一例を示す説明図である。 制御信号の送受信に用いられる信号線等を示すブロック図である。 制御信号の出力状態の例を示すタイミングチャートである。 主基板における試験用信号出力処理の一例を示すフローチャートである。 払出制御基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。 スイッチ処理の例を示すフローチャートである。 払出禁止状態設定処理の例を示すフローチャートである。 プリペイドカードユニット制御処理の例を示すフローチャートである。 球貸し制御処理の例を示すフローチャートである。 球貸し制御処理の例を示すフローチャートである。 賞球制御処理の例を示すフローチャートである。 賞球制御処理の例を示すフローチャートである。 制御信号の出力状態の例を示すタイミングチャートである。 エラーの種類とエラー表示用LEDの表示との関係等を示す説明図である。 払出制御手段が実行する試験信号出力処理の例を示すフローチャートである。 払出制御基板から出力される試験信号の出力タイミングの例を示すタイミング図である。 主基板から出力される試験信号の出力タイミングの例を示すタイミング図である。
符号の説明
1 パチンコ遊技機
31 遊技制御基板(主基板)
37 払出制御基板
56 CPU
65 コネクタ
97 球払出装置
200 試験端子基板
371 払出制御用CPU
377 コネクタ

Claims (1)

  1. 遊技媒体を用いて所定の遊技を行うことが可能であり、遊技により払出条件が成立したことにもとづいて遊技媒体を払い出す遊技機であって、
    遊技の進行を制御する遊技制御手段が搭載された遊技制御基板と、
    前記遊技媒体の払い出しを行う払出手段と、
    前記払出手段を制御する払出制御手段が搭載された払出制御基板と、
    前記払出手段による払い出しに関わる異常を検出する異常検出手段とを備え、
    前記払出制御手段は、前記異常検出手段の異常検出にもとづきエラー信号を作成する処理を実行する
    ことを特徴とする遊技機。
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