JP2008218652A - 露光装置およびリソグラフィシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】 生産性を向上しうる露光装置を提供すること。
【解決手段】 露光装置は、ウェハ1a,1bが載置されるウェハ載置手段2a,2bと、ウェハ載置手段2a,2bを鉛直方向に駆動させるための駆動手段3a、3b,制御手段4と、移動手段3a、3b,4によりウェハ載置手段2a,2bを鉛直方向に駆動させながら、ウェハ載置手段2a,2b上に載置されたウェハ1a,1bを露光するための露光手段5a,5b,7a,7b,8a,8bとを具備してなることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 露光装置は、ウェハ1a,1bが載置されるウェハ載置手段2a,2bと、ウェハ載置手段2a,2bを鉛直方向に駆動させるための駆動手段3a、3b,制御手段4と、移動手段3a、3b,4によりウェハ載置手段2a,2bを鉛直方向に駆動させながら、ウェハ載置手段2a,2b上に載置されたウェハ1a,1bを露光するための露光手段5a,5b,7a,7b,8a,8bとを具備してなることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体装置の製造に使用される露光装置およびリソグラフィシステムに関する。
近年の最先端露光装置は非常に高価であるため、最先端露光装置におけるスループットの向上は急務となっている。特に、マスクレス露光装置を用いた場合、装置コストが高い割りに、生産性が低いと指摘されている。
生産性を高めるための一つの手段は、等倍X線露光装置などの場合と同様に縦型にし、装置の設置面積を小さくすることである(特許文献1,2)。しかしながら、等倍X線露光装置などの場合と同様に縦型にしても、近年の装置価格の上昇に見合うだけの生産性の向上は困難である。
特開2005−79515号公報
特開平7−58006号公報
本発明の目的は、生産性を向上しうる露光装置およびリソグラフィシステムを提供することにある。
本発明に係る露光装置は、2n(nは自然数)個のウェハが載置される2n個のウェハ載置手段と、前記2n個のウェハ載置手段を鉛直方向に移動させるための移動手段と、前記移動手段により前記2n個のウェハ載置手段を鉛直方向に移動させながら、前記2n個のウェハ載置手段上に載置された2n個のウェハを露光するための露光手段とを具備してなることを特徴とする。
本発明に係るリソグラフィシステムは、2n(nは自然数)個のウェハ上にレジストを塗布するための2n個の塗布装置と、前記2n個の塗布装置によりレジストが塗布された2n個のウェハを露光するための請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の露光装置と、前記露光装置により露光された2n個のウェハを現像するための2n個の現像装置とを具備してなることを特徴とする。
本発明によれば、生産性を向上しうる露光装置およびリソグラフィシステムを実現できるようになる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る露光装置を模式的に示す図である。
図1は、第1の実施形態に係る露光装置を模式的に示す図である。
図1において、1a,1bはウェハ、2a,2bはウェハステージ、3a、3bはステージ駆動機構、4はステージ制御機構、5a,5bは露光用の光源(露光光源)、6a,6bは光(露光光)、8a,8bはパターンデータ生成装置、7a,7bはマイクロミラーアレーを示している。
本実施形態の露光装置は、二つのウェハ1a,1bを縦に載置するためのウェハステージ2a,2bと、二つの光源5a,5bとを備え、二つのウェハ1a,1bを同時に(同期させて)露光できる縦型露光装置である。したがって、本実施形態によれば、露光装置におけるスループットを従来のそれの2倍まで高くでき、生産性の大幅な向上を図られるようになる。
なお、従来の縦型等倍X線露光装置は一つのウェハステージしか備えていない。何故なら、二つのウェハステージを用いるということは、二つの巨大なX線発生装置を用いることになり、縦型にしても装置全体としては設置面積が大きくなってしまうからである。
これに対して、本実施形態で使用される光源5a,5bは、ArF光源(波長193nm)に代表される最先端露光用の光源であり、そのサイズは小さいため、X線発生装置のような設置面積の問題はない。なお、光源5a,5bは、ArF光源には限定されず、KrF光源、EUV光源、固体レーザーなどでも構わない。
以下、本実施形態の露光装置についてさらに説明する。
本実施形態の露光装置は、光学式のマスクレス露光装置(最先端露光装置)である。露光方式は、ステップ・アンド・スキャン型、ステップ・アンド・リピート型のいずれでも構わない。
ウェハ1a,1bは、Siウェハ等の半導体ウェハである。ウェハ1a,1b上にはレジスト膜が予め形成されている。半導体ウェハとレジスト膜との間に絶縁膜、半導体膜または金属膜が存在していても構わない。すなわち、ウェハ1a,1bは、デバイスの一部が既に形成されているものでも構わない。
ウェハ1a,1bはウェハステージ2a,2b上に載置される。ウェハステージ2a,2bはステージ駆動機構3a、3bにそれぞれ取り付けられている。ステージ駆動機構3a,3bは、ステージ制御機構4によって制御されている。これらのステージ制御機構4を図示しないレーザー測長系によりステージ位置を計測することで、ウェハステージ2a、2bを所望の位置を制御し、ウェハステージ2a,2bは、縦方向(X−Z平面もしくはY−Z平面)に駆動される。すなわち、ウェハステージ2a,2bは、ステージ駆動機構3a、3bにより、鉛直方向に駆動されるようになっている。
図1では、ウェハステージ2aは、縦方向に配置された二つのステージ駆動機構3a、3bに対して、左側のステージ駆動機構3a面に取り付けられ、ウェハステージ2bは、右側のステージ駆動機構3b面に取り付けられている。ウェハステージ2aが上方に移動する時、ウェハステージ2bは下方に移動し、ウェハステージ2aが下方に移動する時、ウェハステージ2bは上方に移動する。
ウェハステージ2a,2bがばらばらに移動すれば、露光装置の重心位置がずれ、ウェハステージ2a,2bが振動するなどする可能性がある。このような重心位置およびウェハステージ2a、2bの振動は、高精度な露光の障害となる。
これに対し、本実施形態では、ステージ制御機構4によって、ステージ駆動機構3a、3bを制御し、露光装置の重心位置がずれないように、ウェハステージ2a、2bを制御している。これにより、ウェハステージ2a、2bは、露光装置の重量バランスを保持するように、同期して動作する。すなわち、ウェハステージ2aが移動する際の加減速時に生じる反力は、反対側に設置された別のウェハステージ2bが、ウェハステージ2aと逆方向へ移動することにより、解消される。これにより、装置を加振することを防止することができるので、露光時にオーバーレイ精度、線幅精度、スループットの向上を図ることができる。
なお、ウェハステージ2a,2bを鉛直方向(Z方向)のみならず、鉛直方向に対して垂直な2方向(X方向、Y方向)の移動に対しても制御とすることにより、重心位置のずれを抑制することが望ましい。
また、周知の露光装置において使用されているカウンターマス機構等を、ウェハステージ2aまたはウェハステージ2bが取り付けられているステージ駆動機構面に設け、本実施形態のステージ制御方法と併用することにより、さらに重心位置のずれを抑制することができる。
光源5a,5bは、上述したように、例えば、ArF光源である。
光源5a,5bから出射した光6a,6bは、マイクロミラーアレー7a,7bを介して、ウェハ1a,1b上に照射される。マイクロミラーアレー7a,7bとウェハ1a,1bとの間には図示しない投影光学系が存在する。
マイクロミラーアレー7a,7bは、例えば、複数のミラーがマトリクス状に配列してなる構成を備えたものであり、各ミラーの角度を変化させることによって、各ミラーはオン状態(反射率大)またはオフ状態(反射率小)を取りうる。すなわち、ミラーがオン状態(反射率大)の場合は、ウェハ1a,1bに到達し、ミラーがオフ状態(反射率小)の場合は、ウェハ1a,1bに到達しない。各ミラーのオン/オフ状態を決めることにより、ウェハ1a,1b上における光6a,6bのパターンの形状および寸法が決まる。
パターンデータ生成装置8a,8bは、ウェハ1a,1b上に形成するべきパターンのデータ(パターンデータ)Da,Dbを生成する。パターンデータDa,Dbは、マイクロミラーアレー7a,7bの各ミラーのオン/オフ状態を制御するためのデータを含んでいる。
パターンデータ生成装置8a,8bで生成されたパターンデータDa,Dbは、マイクロミラーアレー7a,7bに送られる。この送られてきたパターンデータDa,Dbによってマイクロミラーアレー7a,7bの各ミラーのオン/オフ状態が決まり、ウェハ1a,1b上における光6a,6bのパターンの形状および寸法が決まる。
なお、二つのパターンデータ生成装置8a,8bを用いず、一つのパターンデータ生成装置でパターンデータDa,Dbを生成する構成にしても構わない。これにより、装置構成が簡略され、装置コストが削減される。
さらに、一つのパターンデータ生成装置で生成された一つのパターンデータを、ウェハ1a,1bでの共通の露光データとして使用しても構わない。これにより、装置構成(ソフトウェハ)がさらに簡略され、装置コストのさらなる削減が可能となる。
このように共通の露光データでウェハ1a,1bを露光する場合には、図2に示すように、ウェハ1a上に露光するパターン9aとウェハ1b上に露光するパターン9bとが上下逆になるように、ウェハステージ2a,2b上におけるウェハ1a,1bの向きは決められる。
なお、マイクロミラーアレー7a,7bの代わりに、透過率を可変できる複数の領域がマトリクス状に配列してなる構成を備えた光学フィルタを用いても構わない。また、反射率を可変できる複数のシャッタをマトリクス状に配列してなる構成を備えたものであってもよい。
以上述べたように本実施形態によれば、縦型に配置された二つのウェハ1a,1bを同時(同期させて)に露光できるので、生産性の向上を図れる最先端露光装置を実現できるようになる。
(第2の実施形態)
図3は、第2の実施形態に係る露光装置を模式的に示す図である。
図3は、第2の実施形態に係る露光装置を模式的に示す図である。
なお、既出の図と対応する部分には既出の図と同一符号を付してあり、詳細な説明は省略する(以下、同様)。
本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、電子ビーム11a,11bで露光を行う点にある。図3において、12a,12bは、電子ビーム11a,11bを発生させ、マスクレスでウェハ2a,2b上に所望の電子ビームパターンを描画する周知の電子ビーム露光機構(電子ビーム発生装置、投影光学系)を示している。
本実施形態でも第1の実施形態と同様に、縦型に配置された二つのウェハ1a,1bを同時(同期させて)に露光できるので、露光装置におけるスループットを従来のそれの2倍まで高くでき、生産性の大幅な向上を図られるようになる。
(第3の実施形態)
図4は、第3の実施形態に係る露光装置を模式的に示す図である。
図4は、第3の実施形態に係る露光装置を模式的に示す図である。
本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、フォトマスク13a,13bを用いて、光露光を行う点にある。光源5a,5bとフォトマスク13a,13bとの間には図示しない照明光学系、フォトマスク13a,13bとウェハ1a,1bとの間には図示しない投影光学系が存在する。
本実施形態でも第1の実施形態と同様に、露光装置におけるスループットを高くでき、生産性の大幅な向上を図られるようになる。
(第4の実施形態)
図5は、第4の実施形態に係るリソグラフィシステムを模式的に示す図である。
図5は、第4の実施形態に係るリソグラフィシステムを模式的に示す図である。
図5において、10は実施形態の露光装置を示している。露光装置10は第1−第3の実施形態で述べたいずれの露光装置でも構わないが、図5ではその代表として第3の実施形態の露光装置が模式的に示されている。
実施形態のリソグラフィシステムは、露光装置10の他に、第1および第2の塗布装置20a,20b、第1および第2の現像装置30a,30bを備えている。
第1の塗布装置20aはウェハ上にレジストを塗布する。レジストが塗布されたウェハ1aは、露光装置10のウェハステージ2a上に載置される。同様に、第2の塗布装置20bはウェハ上にレジストを塗布し、レジストが塗布されたウェハ1bは、露光装置10のウェハステージ2b上に載置される。このとき、ウェハ1a,ウェハ1bは、同じタイミングで塗布装置20a,20bから搬出されてウェハステージ2a,2b上に載置される。これは、例えば図示しない周知の制御装置や搬送ロボットを用いて実施できる。
露光装置10で露光が済んだウェハ1aは第1の現像装置30aに送られる。第1の現像装置30aはウェハ1aを現像する。同様に、露光装置10で露光が済んだウェハ1bは第2の現像装置30bに送られ、第2の現像装置30bはウェハ1bを現像する。このとき、ウェハ1a,ウェハ1bは、同じタイミングでウェハステージ2a,2bから現像装置30a,30内に搬入される。これは、例えば図示しない周知の制御装置や搬送ロボットを用いて実施できる。
したがって、本実施形態によれば、二つのウェハに対してリソグラフィプロセス(塗布工程、露光工程、現像工程)を同時(同期させて)に行えるので、リソグラフィプロセスの生産性の大幅向上を図れるようになる。
(第5の実施形態)
第1−第4の実施形態におけるステージ駆動機構には、リニアモータその他の駆動手段を用いて、コンピュータ制御によって、同期動作させることが望ましい。このとき、重心位置のずれを抑制するために、各ウェハステージの位置をレーザー干渉計でモニタし、装置の重量バランスが保持されるように、各ステージ位置を制御することが好ましい。
第1−第4の実施形態におけるステージ駆動機構には、リニアモータその他の駆動手段を用いて、コンピュータ制御によって、同期動作させることが望ましい。このとき、重心位置のずれを抑制するために、各ウェハステージの位置をレーザー干渉計でモニタし、装置の重量バランスが保持されるように、各ステージ位置を制御することが好ましい。
以下、リニアモータを用いた例について詳説する。
図6(a)はリニアモータを用いたステージのXZ平面図(側面図)、図6(b)は同ステージのXY平面図(上面図)である。図6(a)および図6(b)において、Zは鉛直方向(縦方向)、YおよびXはそれぞれ鉛直方向に対して垂直な方向を示している。
図6(b)に示すように、基準構造体104上には、基準となる平面ガイド面106が設けられている。可動部103は、平面ガイド面106に対して静圧軸受107によって非接触に支持されており、Z方向に移動可能になっている。
可動部103の両脇には、可動部103をZ方向に沿って駆動するためのリニアモータ108が設けられている。リニアモータ108は、可動子102と、左右に互いに分離・独立した固定子101,101’とを有する。また、左右のリニアモータは、固定子をコイル、可動子を永久磁石としているが、この逆であってもよい。ステージを制御するためには、不図示の干渉計を1個または複数設け、可動子102と基準構造体104との位置決めを行う。
可動子102は、可動子102によって平面ガイド面106に平行に移動する可動部103がつながっている。可動部103上には、例えば天板105を設けて、ウェハ(被移動物)を置けるようになっている。可動子102を有する可動部103全体が移動体となっており、可動子102と左右の固定子101,101’を有するリニアモータ108によってY方向に移動する。左右の固定子101,101’は、可動子102を含む可動部103全体の移動に作用する力の駆動反力を受ける。
図7(a)および図7(b)に、図6に示すリニアモータを、θ,Y軸チルトステージを搭載する微動ステージ(6軸可動ステージ)に適用した例を示す。
図7(a)および図7(b)において、天板105は、ウェハチャック131と位置計測用のバーミラー150,151が設けられている。ウェハチャック131は、位置決め対象物であるウェハを真空吸着して保持する。バーミラー150,151は、不図示のレーザー干渉計からの計測光を反射する。天板105は、XZスライダー138に対して、磁石を利用した自重補償部(不図示)によって非接触で浮上し、6軸方向に自由度を持っている。また、天板105は、天板105とXZスライダー138との間で駆動力を発生するアクチュエータによって、6軸方向(XYZ方向およびこの軸回り方向)に微小駆動される。6軸微動用のアクチュエータとしては、X方向に2個、Z方向に1個、Y方向に3個のリニアモータが設けられている。二つのX方向微動リニアモータを逆方向に駆動すれば、Y軸回り(θ方向)に天板を駆動することができ、3つのY方向微動リニアモータのそれぞれの駆動力を調整することで、X軸回り(ωX方向)およびZ軸回り(ωZ方向)に天板を駆動することができる。また、微動用リニアモータの固定子となるコイルはXZスライダー138側に設けられ、微動用リニアモータの可動子となる永久磁石は天板側に設けられる。
XZスライダー138上板は、XZの平面方向に長ストローク移動できるXZスライダー138に搭載されている。XZスライダー138は、エアーベアリング(静圧軸受け)135により、Xガイドバー128とZガイドバー129にガイドされている。また、XZスライダー138は、Y方向に関して、エアーベアリング(静圧軸受け)135により基準構造体104上面にガイドされている。
Xガイドバー128とZガイドバー129の両端部付近にはリニアモータの可動子(マグネット)126,127が取り付けられていて、XZ各2個のリニアモータ固定子(コイル)124,125に電流を流すことによりローレンツ力を発生させ、Xガイドバー128をY方向に、Zガイドバー129をX方向に駆動できる構成になっている。XZ各2個のリニアモータ固定子(コイル)124,125は、Y方向にエアーベアリング(静圧軸受け)134により基準構造体104上面にガイドされていて、XZ方向(平面方向)に自由度を持っている。
XZスライダー138のX方向に関する移動について説明する。
前記ローレンツ力によりZガイドバーをX方向に駆動すると、静圧軸受135を介してXZスライダー138にX方向の力が加わる。ここで、XZスライダーとZガイドバーを以下X可動部と称する。
X可動部を加減速させると、Xリニアモータ固定子125にその反力が働く。Xリニアモータ固定子125は、静圧軸受134によってXZ方向に移動可能に支持されているため、この反力によって、Xリニアモータ固定子125はX方向に移動する。その移動時の加速度と速度は、Xリニアモータ固定子125の質量とX可動部の質量比により決まる。例えば、Xリニアモータ固定子125の質量を200kg/個、X可動部の質量40kgとすると質量比は10:1になるので、Xリニアモータ固定子125の加速度、速度ともX可動部の1/10になる。このようにして、Xリニアモータ固定子125がX方向に移動することにより、基準構造体にはXリニアモータ固定子125にかかるX方向反力がかからない。
またX可動部重心とXリニアモータ可動子の力の発生点のZ方向高さを同一にすることにより、ωZ方向のモーメント力の発生を押さえることができるので、基準構造体104に駆動反力が入らなくできる。同様に、Xリニアモータ可動子125の力の発生点と、Xリニアモータ固定子125の重心のZ方向高さを同一にすることにより、ωZ方向のモーメント力の発生を押さえることができる。
Xリニアモータ固定子125には、基準構造体104との相対位置を維持するための、リニアモータ固定子位置制御用リニアモータ133が少なくともX方向2個、Z方向1個設けられている。リニアモータ固定子位置制御用リニアモータ133は、X可動部が所定の範囲以上に駆動された場合でも、リニアモータ固定子125が所定の移動範囲から外れるのを防止している。また、リニアモータ固定子位置制御用リニアモータ133により、リニアモータ固定子125が移動する時に抵抗や摩擦により位置ずれが生じても、修正することができる。上記説明は、X方向で説明したがZ方向に関しても同様である。
本実施形態によれば、XZスライダーがXZ方向に移動可能であるため、XZスライダーの位置に応じてリニアモータが出力する駆動力が異なる。例えば、図7(a)においてXZスライダー138が+Z方向に移動した後+X方向に移動する時、XZスライダーを+X方向に移動する際にはXZスライダーが+Z方向に寄っているため、図面上側のXリニアモータが出力する駆動力の方が、図面下側のXリニアモータ出力する駆動力よりも大きい。このような場合に両Xリニアモータの出力する駆動力が同じであれば、XZスライダー138がθ方向にモーメントを受けるためである。もし仮に、各固定子を一体的に連結した場合、XZスライダーの位置によっては駆動反力を打ち消す際にθ方向のモーメントがかかることになる。
次に、上述したリニアモータを用いたステージを縦型露光装置に適用した例について説明する。図8(a)は、同一の基準構造体104上に、二つのステージを配置した構造を示し、図8(b)は、各ステージが個別に基準構造体104を有する構造を示している。
それぞれのステージ位置は、レーザー干渉計によって位置が測長されている。また、それぞれのステージ位置は、露光中の装置重心位置がずれないように、制御される。
本実施形態により、X−Zステージが移動する際の加減速時に生じる反力は、反対側に設置された別のX−Zステージが、X−Zステージと逆方向へ移動することにより、解消される。これにより、装置を加振することを防止することができるので、露光時にオーバーレイ精度、線幅精度、スループットの向上を図ることができる。
(第6の実施形態)
以下、ローラーおよびベルトを用いた例について詳説する。
以下、ローラーおよびベルトを用いた例について詳説する。
図9(a)のウェハステージ2a,2bは、それぞれスチール製ベルト202a,202bを介して、ローラー201a,201bに接続されている。スチール製以外のベルトも使用可能である。
ローラー201a,201bは、基準構造体104とは別のメインフレーム200(不図示の構造により、大地に固定的に配置されている)に固定されている。また、ローラー201a,201bは、連結部203により連結され、それぞれのローラー201a,201bの回転に同期して、同方向に回転する。また、ローラー201a,201bは、図示しないガイドにより、ウェハステージ2a,2bの移動に同期して、X方向への移動が可能となっている。このようにすることで、ウェハステージ2a,2bは、相手方にかかる重量をバランスする重錘の代りをし、これによりウェハステージ2a,2bの上昇・下降時に使用される駆動機構(図示せず)の過負荷を軽減している。該駆動機構は、ステージ駆動機構3a、3bに相当とするものである。
図9(b)のウェハステージ2a,2bは、それぞれスチール製ベルト202a,202bを介して、定張力バネ機構204a,204bに接続されている。定張力バネ機構204a,204bは、基準構造体104とは別のメインフレーム200(不図示の構造により、大地に固定的に配置されている)に固定されており、図示しないガイドにより、ウェハステージ2a,2bの移動に同期して、X方向への移動が可能となっている。定張力バネ機構204a,204bは、ウェハステージ2a,2bを常時巻上げ、ウェハステージ2a,2bにかかる重量をバランスする重錘の代りをし、これによりウェハステージ2a,2bの上昇・下降時に使用される上記駆動機構(図示せず)の過負荷を軽減している。
(第7の実施形態)
図10は、第7の実施形態に係る露光装置を模式的に示す図である。
図10は、第7の実施形態に係る露光装置を模式的に示す図である。
本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、第6の実施形態に示したローラー201a,201bおよびベルト202a,202bを使用している点である。
本実施形態でも第1の実施形態等と同様に、縦型に配置された二つのウェハ1a,1bを同時(同期させて)に露光できるので、露光装置におけるスループットを従来のそれの2倍まで高くでき、生産性の大幅な向上を図られるようになる。
(第8の実施形態)
図11は、第8の実施形態に係る露光装置を模式的に示す図である。
図11は、第8の実施形態に係る露光装置を模式的に示す図である。
本実施形態が第2の実施形態と異なる点は、第6の実施形態に示したローラー201a,201bおよびベルト202a,202bを使用している点である。
本実施形態でも第2の実施形態と同様に、露光装置におけるスループットを高くでき、生産性の大幅な向上を図られるようになる。
(第9の実施形態)
図12は、第9の実施形態に係る露光装置を模式的に示す図である。
図12は、第9の実施形態に係る露光装置を模式的に示す図である。
本実施形態が第3の実施形態と異なる点は、第6の実施形態に示したローラー201a,201bおよびベルト202a,202bを使用している点である。
本実施形態でも第3の実施形態と同様に、露光装置におけるスループットを高くでき、生産性の大幅な向上を図られるようになる。
(第10の実施形態)
図13は、第10の実施形態に係るリソグラフィシステムを模式的に示す図である。
図13は、第10の実施形態に係るリソグラフィシステムを模式的に示す図である。
本実施形態が第4の実施形態と異なる点は、第5の実施形態に示した201a,201bおよびベルト202a,202bを使用している点である。
本実施形態でも第4の実施形態と同様に、リソグラフィプロセスにおけるスループットを高くでき、生産性の大幅な向上を図られるようになる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態では、2個のウェハステージを備えた縦型露光装置(リソグラフィシステム)の場合について説明したが、ウェハステージの数は2個に限定されるものではない。一般には、ウェハステージの数は2n(nは自然数)であれば良い。n個のウェハステージを一つのグループとして、二つのグループを同時(同期させて)に露光できるように、2n個のウェハステージを配置する。
例えば、図1の場合であれば、n個のウェハステージをウェハステージ2a側のステージ駆動機構面(第2のステージ駆動機構面)に鉛直方向に配置して取り付け、同様に、残りのn個のウェハステージをウェハステージ2b側のステージ駆動機構面(第2のステージ駆動機構面)に鉛直方向に配置して取り付ける。このとき、第1のステージ駆動機構面に取り付けられるn個のウェハステージと第2のステージ駆動機構面に取り付けられるn個のウェハステージとを対象に配置することにより、ウェハステージの重心位置のずれを容易に抑制することが可能となる。
また、リソグラフィシステムについては、ウェハステージの数と同じだけの個数の塗布装置および現像装置を用いればよい。すなわち、ウェハステージの数は2n(nは自然数)であるので、2n個の塗布装置および2n個の現像装置を用いればよい。2n(≧4)個の場合も、2個の場合と同様に、2n個の塗布装置でレジストが塗布された2n(≧4)個のウェハは、同時に2n(≧4)個の露光装置に送られ、2n(≧4)個の露光装置で露光された2n(≧4)個のウェハは、同時に2n(≧4)個の現像装置に送られるようにする。
さらに、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施できる。
1a,1b…ウェハ、2a,2b…ウェハステージ、3a,3b…ステージ駆動機構、4…ステージ制御機構、5a,5b…光源、6a,6b…光、7a,7b…マイクロミラーアレー、8a,8b…パターンデータ生成装置、9a,9b…パターン、10…露光装置、11a,11b…電子ビーム、12a,12b…電子ビーム露光機構、13a,13b…フォトマスク、20a,20b…塗布装置、30a,30b…現像装置、102…可動子、103…可動部、104…基準構造体、105…天板、106…平面ガイド面、107…静圧軸受、101,101’…固定子、124,125…リニアモータ固定子、126,127…可動子(マグネット)、128…Xガイドバー、129…Zガイドバー、130…θ,Z軸チルトステージ、131…ウェハチャック、132…リニアモータ固定子位置制御用リニアモータ(Z軸)、133…リニアモータ固定子位置制御用リニアモータ(X軸)、134…エアーベアリング(静圧軸受け)、135…エアーベアリング(静圧軸受け)、138…XZスライダー、150,151…バーミラー、202a,202b…ベルト、200…メインフレーム、201a,201b…ローラー、203…連結部、204a,204b…定張力バネ機構。
Claims (5)
- 2n(nは自然数)個のウェハが載置される2n個のウェハ載置手段と、
前記2n個のウェハ載置手段を鉛直方向に駆動させるための駆動手段と、
前記移動手段により前記2n個のウェハ載置手段を鉛直方向に駆動させながら、前記2n個のウェハ載置手段上に載置された2n個のウェハを露光するための露光手段と
を具備してなることを特徴とする露光装置。 - 前記2n個のウェハ載置手段の重心位置のずれを防止するための重心位置ずれ防止手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
- 前記重心位置ずれ防止手段は、前記2n個のウェハ載置手段を懸架するとともに、該2n個のウェハ載置手段を連結して、互いに重力補償を行うための重力補償手段を備え、該重力補償手段の一部はメインフレームに固定されていることを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
- 前記露光手段は、前記2n個のウェハを光または荷電ビームにより露光することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の露光装置。
- 2n(nは自然数)個のウェハ上にレジストを塗布するための2n個の塗布装置と、
前記2n個の塗布装置によりレジストが塗布された2n個のウェハを露光するための請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の露光装置と、
前記露光装置により露光された2n個のウェハを現像するための2n個の現像装置と
を具備してなることを特徴とするリソグラフィシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007053031A JP2008218652A (ja) | 2007-03-02 | 2007-03-02 | 露光装置およびリソグラフィシステム |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007053031A JP2008218652A (ja) | 2007-03-02 | 2007-03-02 | 露光装置およびリソグラフィシステム |
Publications (1)
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JP2008218652A true JP2008218652A (ja) | 2008-09-18 |
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ID=39838350
Family Applications (1)
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JP2007053031A Pending JP2008218652A (ja) | 2007-03-02 | 2007-03-02 | 露光装置およびリソグラフィシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008218652A (ja) |
-
2007
- 2007-03-02 JP JP2007053031A patent/JP2008218652A/ja active Pending
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