JP2008216190A - トルク計測システム、トルク計測方法およびコンピュータプログラム - Google Patents

トルク計測システム、トルク計測方法およびコンピュータプログラム Download PDF

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治嗣 森
Hideaki Tezuka
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Abstract

【課題】 車両を実際に走行させた状態でトルクを高精度に計測可能なトルク計測装置を提供する。
【解決手段】 軸回転体(1)の回転軸(2)に、特定の模様が形成された反射体(10a)、(10b)を固定し、それらに対して照射手段(20)がレーザ光を照射する。第一反射鏡(30a)は、反射体(10a)の模様が入射され、第二反射鏡(30b)は、第二反射体(10b)の模様が入射される。各反射鏡から反射された模様がミラー(40)に入射され、撮像手段(50)によって連続撮像する。ここで撮像した各模様は画像処理手段(60)が取得する。画像処理手段(60)では、画像中の画点における複数の時刻の輝度分布を比較し、回転軸(2)が回転中に、所定の画点の移動方向および移動量を計測し、回転軸(2)のトルクを解析する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、回転軸のトルク計測技術に関し、特に車両の軸トルクを非接触で光学的に計測することが可能な技術に関する。
車両におけるトルクを計測する技術としては、特許文献1、特許文献2に開示された技術が知られている。
特許文献1は、エンジンにより駆動される回転軸に加わるトルクを検出し、検出したトルクの大きさに対応する大きさの信号を出力するトルク検出装置であり、エンジンの出力に応じてトルク検出装置の出力特性を変更する技術である。
また、特許文献2は、ゼロ点ドリフトが発生するようなときであっても、シャフトのトルクを正確に計測するのに有利なトルク計測方法、トルク計測装置、トルクセンサ装置の技術である。
特開平5−87656号公報 特開2004−271380号公報
一方、車両のトルクを計測するには実際の走行環境に出来る限り近い状態で実施することが望まれる。これは、必ずしも正確なトルクが検知できないからである。これは、エンジンからトルクを計測する装置のシャフトへの熱伝達により、シャフトに熱勾配が生じてしまうからである。
また、室内でシミュレーション環境を作って計測したデータは、実際の使用状況では再現しにくい条件が影響してしまうことが懸念される。しかし、このような環境を実現することは大掛かりな作業が伴うことや具体的な方法がなく困難であった。
一方、近年では複雑な流れ場の流動を高精度かつ精密に測定する粒子画像流速計(以下、「PIVシステム」という)が知られている。簡単に説明すれば、被測定流体の流れ場にレーザ光をシート状に投入してレーザシートを形成して、レーザシート上における二つの時刻での粒子画像を連続撮像し、その輝度分布を比較して流体の流速や方向を測定する技術である。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、車両を実際に走行させた状態でトルクを高精度に計測可能なトルク計測装置を提供することを課題とする。
本発明における請求項1から請求項7に記載の発明の目的は、車両を実際に走行させた状態でトルクを高精度に計測可能なトルク計測装置を提供することである。
また、請求項8および請求項9に記載の発明の目的は、車両を実際に走行させた状態でトルクを高精度に計測可能なトルク計測方法を提供することである。
また請求項10および請求項11に記載の発明の目的は、車両を実際に走行させた状態でトルクを高精度に計測可能なコンピュータプログラムを提供することである。
本出願人は、このPIVシステムを応用し、例えば車両の実走行時におけるトルクの計測を実現可能な技術を考案した。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、軸回転体(1)のトルクを非接触で計測可能なトルク計測装置(100)を提供する。
すなわち、前記軸回転体(1)における回転軸(2)表面に、特定の模様が形成された第一反射体(10a)と、 その第一反射体(10a)から軸方向に間隔を保って設けられ、第一反射体(10a)とは異なる模様が形成された第二反射体(10b)と、 前記第一反射体(10a)および第二反射体(10b)に対して光を照射させる照射手段(20)と、 その照射手段(20)が照射した光を、前記第一反射体(10a)および第二反射体(10b)に集光させる第一集光レンズ(25a)および第二集光レンズ(25b)と、 前記第一反射体(10a)の模様を入射させる第一反射鏡(30a)と、 前記第二反射体(10b)の模様を入射させる第二反射鏡(30b)と、 前記第一反射鏡(30a)および第二反射鏡(30b)から反射された各模様を入射させるミラー(40)と、 そのミラー(40)に入射された模様を連続撮像可能な撮像手段(50)と、 その撮像手段(50)が撮像した各模様を取得する画像処理手段(60)と、 その画像処理手段(60)が前記回転軸(2)が回転中に取得した模様における複数の時刻の輝度分布を比較し、所定の画点の移動方向および移動量を計測することによって回転軸(2)のトルクを解析するトルク解析手段と、を備えたことを特徴とするトルク計測装置に係る。
(用語説明)
「軸回転体」とは、回転体の回転軸に軸部材を備えた部材であり、乗用車、運搬車両、鉄道車両などにおけるドライブシャフトおよびホイールの組合せなどである。
「反射体」とは、回転軸に設けた目印であり、所定の模様が形成されている。反射体を回転軸に付ける方法としては、回転軸の所定箇所にシール状で貼り付けることができる。また、トルク計測を行うために、回転軸に貼り付ける反射体は、それぞれ異なる模様を用意しておく。
「照射手段」とは、撮像手段によって被写体を撮像する際の明度不足を補助する機能であり、レーザ光やハロゲンライト光源を照射する。
「集光レンズ」とは、照射手段が反射体に照射する際に、集光させたり、撮影される像のゆがみを補正したりする機能を備えたレンズである。
「反射鏡」とは、反射体の模様を受光して、所定箇所に反射させる鏡である。反射させる箇所に模様が反射されるよう角度調整がされたり、自動調整機能を備えたりする。
「ミラー」とは、入射光を撮像手段に向かって反射させるものである。形状としては、異なる箇所からの入射光を受光可能な複数の板面を備えて形成されているものがある。
「撮像手段」とは、例えば、CCD撮像素子を備えたカメラ(CCDカメラ)やCMOS撮像素子を備えたカメラである。
「画像処理手段」とは、撮像手段が撮像した模様に基づいて、時間軸、輝度、移動方向、移動量などの複数の項目を計測して、軸回転体のトルクを解析するアルゴリズムを実行するコンピュータである。
(作用)
照射手段(20)から第一反射体(10a)および第二反射体(10b)に対して光が照射されると、その光は、第一集光レンズ(25a)および第二集光レンズ(25b)によって集光され、各反射体(10a,10b)に照射される。この光の照射によって反射体やその周辺の明度が向上するので、高速度で回転していても反射体の模様を撮像可能となる。
レーザ光が照射された第一反射体(10a)および第二反射体(10b)は、各反射体の模様を第一反射鏡(30a)および第二反射鏡(30b)へと反射する。第一反射鏡(30a)および第二反射鏡(30b)の設置角度は、各反射鏡(30a ,30b)からミラー(40)へと入射する角度に設置されている。
第一反射鏡(30a)に入射した第一反射体(10a)の模様が反射して、ミラー(40)の一面(41a)に入射される。また、第二反射鏡(30b)に入射した第二反射体(10b)の模様も、ミラー(40)の他面(41b)に入射される。
ミラー(40)の一面(41a)に第一反射体(10a)の模様が、ミラー(40)の他面(41b)に第二反射体(10b)の模様がそれぞれ入射されると、ミラー(40)に表示された模様を撮像手段(50)が撮影する。この撮影は、撮像画像における模様の画点の移動量を計測するために短い間隔で連続撮影する必要がある。
撮像手段(50)が撮像した画点を画像処理手段に送信する。そして、ミラー(40)に表示されていた第一反射体(10a)の模様と第二反射体(10b)の模様は、撮像手段の撮像によって一枚の画像として形成される。そして、その画像は画像処理手段(60)に送信される。
画像処理手段(60)は、撮像手段(50)から送信された画点に関するデータを受信してトルクの計測を行う。これは、トルク解析手段が受信した画像から複数の時刻の輝度分布を比較し、所定の画点の移動方向および移動量の計測によって算出させる。
例えば軸回転体が車両である場合を想定し、この軸回転体の下側にトルク計測装置(100)を設置してトルクを計測する。この場合、車両を実際に走行させた状態でトルクを計測可能なため、室内などで模擬的に行ったトルクの計測に比べ高精度に計測することが可能となる。
(請求項2)
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のトルク計測装置を限定したものである。
すなわち、前記ミラー(40)は、前記第一反射鏡(30a)から反射された第一反射体(10a)の模様が入射される一面(41a)と、前記第二反射鏡(30b)から反射された第二反射体(10b)の模様が入射される他面(41b)とを備えるとともに、前記ミラー(40)が前記撮像手段(50)と対向配置されていることを特徴とする。
(作用)
ミラー(40)の一面(41a)には、第一反射体(10a)の模様が入射され、他面(41b)には、第二反射体(10b)の模様が入射されているので、撮像手段(50)がミラー(40)を撮像すると、各模様が一つとして撮像することができる。すなわち、同じタイミングで回転軸(2)の反射体(10a) (10b)を撮像して記録できるので、より正確なトルクの計測が可能となる。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、軸回転体(1)のトルクを非接触で計測可能なトルク計測装置(200)を提供する。
すなわち、前記軸回転体(1)における回転軸(2)表面に、特定の模様が形成された第一反射体(10a)と、 その第一反射体(10a)から軸方向に間隔を保って設けられ、第一反射体(10a)とは異なる模様が形成された第二反射体(10b)と、
前記第一反射鏡(30a)および第二反射鏡(30b)から反射された各模様の一部を反射させて残りを透過させるハーフミラー(45)と、 そのハーフミラー(45)に対して前記第一反射体(10a)および第二反射体(10b)の模様を取得するために光を照射させる照射手段(20)と、 前記ハーフミラー(45)から透過した模様を連続撮像可能であるとともに、前記軸回転体(1)とは物理的に離れた位置から撮像する撮像手段(50)と、 その撮像手段(50)が撮像した各模様を取得する画像処理手段(60)と、 前記模様における複数の時刻の輝度分布を比較するとともに、前記回転軸(2)が回転中における所定の画点の移動方向および移動量を計測して回転軸(2)のトルクを解析するトルク解析手段と、を備えたことを特徴とするトルク計測装置に係る。
(用語説明)
「ハーフミラー」とは、入射した光の一部を反射し、残りの光を透過させる機能を備えている。反射光と透過光の強さは、概ね1:1とされている。ハーフミラーの形状としては、異なる箇所からの入射光を受光可能な複数の板面を備えて形成されているものもある。
(作用)
本請求項に係る発明は、請求項1に記載したような車両搭載型のトルク計測装置とは異なり、屋外設置型のトルク計測装置についての発明である。
撮像手段(50)は、軸回転体(1)とは物理的に離れた位置、例えば屋内から模様を撮像するため、軸回転体(1)の走行時に生じる揺れや振動によるブレが無くなる。このため、撮像した画像精度が高くなる。
(請求項4)
請求項4記載の発明は、請求項3に記載のトルク計測装置を限定したものである。
すなわち、前記ハーフミラー(45)は、前記第一反射鏡(30a)から反射された第一反射体(10a)の模様が入射される一面(45a)と、前記第二反射鏡(30b)から反射された第二反射体(10b)の模様が入射される他面(45b)とを備えるとともに、前記撮像手段(50)は、前記照射手段(20)とは反対側に配置されていることを特徴とする。
(作用)
ハーフミラー(45)の一面(45a)には、第一反射体(10a)の模様が入射され、他面(45b)には、第二反射体(10b)の模様が入射されているので、撮像手段(50)がハーフミラー(45)を撮像すると、各模様が一つとなって撮像することができる。すなわち、同じタイミングで回転軸(2)の反射体を撮像して記録できるので、正確なトルクの計測が可能となる。
(請求項5)
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載のトルク計測装置を限定したものである。
すなわち、前記撮像手段(50)には、長焦点光学系(55)を備えていることを特徴とする。
(用語説明)
「長焦点光学系」とは、長距離離間した被写体(ミラー及びハーフミラー)を撮像可能な光学装置である。なお、ここでいう「長距離」とは、実験室レベルよりも長い距離という趣旨である。したがって、軸回転体である車両においても利用可能である。
(作用)
長焦点光学系(55)を備えたことで、軸回転体(1)から離間した位置からでも被写体であるミラー(40)及びハーフミラー(45)を撮像することができる。請求項3に記載のトルク計測装置に搭載した場合には、例えば室内に長焦点光学系(55)を備えた撮像手段(50)を設置し、そこからハーフミラー(45)を撮像することも可能である。このため、回転軸(2)の模様を安定した場所でより明確に捉えることができる。
(請求項6)
請求項6記載の発明は、請求項1から請求項5のいずれかに記載のトルク計測装置を限定したものである。
すなわち、前記第一反射体(10a)および第二反射体(10b)の模様が、複数のパターンから形成され、前記トルク解析手段がその複数のパターンをもとにトルク解析を行うことを特徴とする。
(作用)
第一反射体(10a)および第二反射体(10b)の模様としては、例えば、3つの帯があり、軸に平行なスジ(もしくは明暗のグラデーション)が細かなもの、中くらいに細かなもの、大ざっぱなもの、など各パターンから構成される模様などである。そして、トルク解析手段がこの模様の位相差を判別することでトルクの計測を行う。
なお、この模様については、位相差を判別可能であれば、他のパターンからなる模様でも良い。
(請求項7)
請求項7記載の発明は、請求項1から請求項6のいずれかに記載のトルク計測装置を限定したものである。
すなわち、前記第一反射体(10a)および第二反射体(10b)がシールで形成されていることを特徴とする。
(用語説明)
「シール」とは、片面に糊や粘着材の付いた紙やフィルムなどで形成されたものである。
(作用)
第一反射体(10a)および第二反射体(10b)をシールとすれば、回転軸(2)に貼り付けた反射体の付け剥がしが容易となる。また、シールの表面は、コンピュータ処理によって生成した模様を印字したシールを利用するなどとしても良い。このようにすれば、模様を記録しておくことができ、撮像手段から送信されてきた画像データにおける画点の移動距離の計測処理の効率化に寄与する。
(請求項8)
請求項8に記載の発明は、軸回転体(1)における回転軸(2)表面に、特定の模様が形成された第一反射体(10a)と、 その第一反射体(10a)から軸方向に間隔を保って設けられ、特定の模様が形成された第二反射体(10b)と、 前記第一反射体(10a)および第二反射体(10b)に対して光を照射させる照射手段(20)と、 その照射手段(20)が照射した光を、前記第一反射体(10a)および第二反射体(10b)に集光させる第一集光レンズ(25a)および第二集光レンズ(25b)と、 前記第一反射体(10a)の模様を入射させる第一反射鏡(30a)と、 前記第二反射体(10b)の模様を入射させる第二反射鏡(30b)と、 前記第一反射鏡(30a)および第二反射鏡(30b)から反射された各模様を入射させるミラー(40)と、 そのミラー(40)に入射された模様を連続撮像可能な撮像手段(50)と、 その撮像手段(50)が撮像した模様を取得する画像処理手段(60)と、を備えたトルク計測装置(100)によるトルク計測方法を提供する。
すなわち、前記照射手段(20)が第一反射体(10a)および第二反射体(10b)に対して光を照射する照射手順と、その照射手順によって照射された光が、第一反射体(10a)および第二反射体(10b)の模様を第一反射鏡(30a)および第二反射鏡(30b)へと反射させ、その反射された反射光がミラー(40)に入射されることによって鏡像となった模様を前記撮像手段(50)が連続撮像する撮像手順と、その撮像手順によって撮像した各模様を、前記画像処理手段(60)に送信することで、その画像処理手段(60)が模様を画像として受信する画像受信手順と、その受信した画像における模様を、複数の時刻の輝度分布で比較し、画像における所定の画点の移動方向および移動量の計測を行うトルク解析手順と、を備えたトルク測定方法である。
(請求項9)
請求項9に記載の発明は、軸回転体(1)における回転軸(2)表面に、特定の模様が形成された第一反射体(10a)と、 その第一反射体(10a)から軸方向に間隔を保って設けられ、特定の模様が形成された第二反射体(10b)と、 前記第一反射鏡(30a)および第二反射鏡(30b)から反射された各模様の一部を反射させて残りを透過させるハーフミラー(45)と、 そのハーフミラー(45)に対して前記第一反射体(10a)および第二反射体(10b)の模様を取得するために光を照射させる照射手段(20)と、 前記ハーフミラー(45)から透過した模様を連続撮像可能であるとともに、前記軸回転体(1)とは物理的に離れた位置から撮像する撮像手段(50)と、 その撮像手段(50)が撮像した各模様を画像として取得する画像処理手段(60)と、を備えたトルク計測装置(200)によるトルク計測方法を提供する。
すなわち、前記照射手段(20)が第一反射体(10a)および第二反射体(10b)に対して光を照射する照射手順と、その照射手順によって照射された光が、第一反射体(10a)および第二反射体(10b)の模様を第一反射鏡(30a)および第二反射鏡(30b)へと反射させ、その反射された反射光の一部がハーフミラー(45)から透過することによって鏡像となった模様を前記撮像手段(50)が連続撮像する撮像手順と、その撮像手順によって撮像した模様を、前記画像処理手段(60)に送信することで、その画像処理手段(60)が模様を画像として受信する画像受信手順と、その受信した画像における模様を、複数の時刻の輝度分布で比較し、画像における所定の画点の移動方向および移動量の計測を行うトルク解析手順と、を備えたトルク測定方法である。
(請求項10)
請求項10に記載の発明は、軸回転体(1)における回転軸(2)表面に、特定の模様が形成された第一反射体(10a)と、 その第一反射体(10a)から軸方向に間隔を保って設けられ、特定の模様が形成された第二反射体(10b)と、 前記第一反射体(10a)および第二反射体(10b)に対して光を照射させる照射手段(20)と、 その照射手段(20)が照射した光を、前記第一反射体(10a)および第二反射体(10b)に集光させる第一集光レンズ(25a)および第二集光レンズ(25b)と、 前記第一反射体(10a)の模様を入射させる第一反射鏡(30a)と、 前記第二反射体(10b)の模様を入射させる第二反射鏡(30b)と、 前記第一反射鏡(30a)および第二反射鏡(30b)から反射された各模様を入射させるミラー(40)と、 そのミラー(40)に入射された模様を連続撮像可能な撮像手段(50)と、 その撮像手段(50)が撮像した各模様を画像として取得する画像処理手段(60)と、を備えたトルク計測装置(100)によるトルク計測方法をコンピュータにて実現するためのコンピュータプログラムを提供する。
すなわち、前記照射手段(20)が第一反射体(10a)および第二反射体(10b)に対して光を照射する照射手順と、その照射手順によって照射された光が、第一反射体(10a)および第二反射体(10b)の模様を第一反射鏡(30a)および第二反射鏡(30b)へと反射させ、その反射された反射光がミラー(40)に入射されることによって鏡像となった模様を前記撮像手段(50)が連続撮像する撮像手順と、その撮像手順によって撮像した模様を、前記画像処理手段(60)に送信することで、その画像処理手段(60)が模様を画像として受信する画像受信手順と、その受信した画像における模様を、複数の時刻の輝度分布で比較し、画像における所定の画点の移動方向および移動量の計測を行うトルク解析手順と、をコンピュータに実行させることとしたコンピュータプログラムである。
(請求項11)
請求項11に記載の発明は、軸回転体(1)における回転軸(2)表面に、特定の模様が形成された第一反射体(10a)と、 その第一反射体(10a)から軸方向に間隔を保って設けられ、特定の模様が形成された第二反射体(10b)と、 前記第一反射鏡(30a)および第二反射鏡(30b)から反射された各模様の一部を反射させて残りを透過させるハーフミラー(45)と、 そのハーフミラー(45)に対して前記第一反射体(10a)および第二反射体(10b)の模様を取得するために光を照射させる照射手段(20)と、 前記ハーフミラー(45)から透過した模様を連続撮像可能であるとともに、前記軸回転体(1)とは物理的に離れた位置から撮像する撮像手段(50)と、 その撮像手段(50)が撮像した各模様を画像として取得する画像処理手段(60)と、を備えたトルク計測装置(200)によるトルク計測方法をコンピュータにて実現するためのコンピュータプログラムを提供する。
すなわち、前記照射手段(20)が第一反射体(10a)および第二反射体(10b)に対して光を照射する照射手順と、その照射手順によって照射された光が、第一反射体(10a)および第二反射体(10b)の模様を第一反射鏡(30a)および第二反射鏡(30b)へと反射させ、その反射された反射光の一部がハーフミラー(45)から透過することによって鏡像となった模様を前記撮像手段(50)が連続撮像する撮像手順と、その撮像手順によって撮像した模様を、前記画像処理手段(60)に送信することで、その画像処理手段(60)が模様を画像として受信する画像受信手順と、その受信した画像における模様を、複数の時刻の輝度分布で比較し、画像における所定の画点の移動方向および移動量の計測を行うトルク解析手順と、をコンピュータに実行させることとしたコンピュータプログラムである。
請求項10および請求項11に記載されたコンピュータプログラムを、記録媒体(たとえば、CD−R、DVD−Rなど)に記憶させて配布することもできるし、通信回線を通じて他の記録媒体に送信することも可能である。
本発明における請求項1から請求項7に記載の発明によれば、車両を実際に走行させた状態でトルクを高精度に計測可能なトルク計測装置を提供することができた。

また、請求項8および請求項9に記載の発明によれば、車両を実際に走行させた状態でトルクを高精度に計測可能なトルク計測方法を提供することができた。
また、請求項10および請求項11に記載の発明によれば、車両を実際に走行させた状態でトルクを高精度に計測可能なコンピュータプログラムを提供することができた。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて更に詳しく説明する。図1は、トルク計測装置が搭載された車両とトルク計測箇所を示した概略図であり、図2は、車両搭載型トルク計測装置の構成を概念的に示した概念図であり、図3は、画像処理装置のハードウェア構成を示したブロック図であり、図4は、画像における模様の形態を示した図であり、図5は、ミラーに表示された模様と撮像装置との位置関係を示した概略図であり、図6および図7は、車両搭載型トルク計測装置の一連の処理を示すフローチャートであり、図8は、外部設置型トルク計測装置の構成を概念的に示した概念図であり、図9は、ハーフミラーに表示された模様、照射手段および撮像装置との位置関係を示した概略図であり、図10および図11は、車両搭載型トルク計測装置の一連の処理を示すフローチャート
図1は、車両1におけるトルクの計測箇所を示しており、車両1のシャシ裏側にトルク計測装置100が設置されている。
このトルク計測装置100は、図2に示すように、車両1における回転軸2の表面に、特定の模様が形成された第一反射体10aと、その第一反射体10aから軸方向に間隔を保って設けられ、第一反射体10aとは異なる模様が形成された第二反射体10bと、第一反射体10aおよび第二反射体10bに対してレーザ光を照射させる照射手段20と、その照射手段20が照射したレーザ光を、第一反射体10aおよび第二反射体10bに集光させて明度不足の補助をなす第一集光レンズ25aおよび第二集光レンズ25bと、第一反射体10aの模様が入射される第一反射鏡30aと、第二反射体10bの模様が入射される第二反射鏡30bと、第一反射鏡30aおよび第二反射鏡30bから反射された各模様が入射されるミラー40と、そのミラー40に入射された模様を連続撮像可能な撮像装置(撮像手段)50と、 その撮像装置50が撮像した各模様を画像として取得する画像処理装置60と、を備えて構成されている。
(回転軸)
回転軸2は、車両1の二つの前輪および後輪を支持して回転することで車両1を走行させている。走行スピードにおいては、エンジンから出力されたトルク量に応じて異なる。本実施形態においては、この回転軸2のトルクを非接触にて計測することを目的としている。
(反射体)
回転軸2には、第一反射体10aおよび第二反射体10bが貼り付けられている。この反射体は、回転軸2に設けた目印として機能し、所定の模様が形成されている。図4に反射体に付与された模様の形態を示す。
図4(a)の左側は、回転軸に平行して4本のスジが形成された反射体のパターンであり、その右側は、回転軸に平行して5本のスジが形成されたパターンであり、一番右側は、回転軸に平行して7本のスジが形成されたパターンである。それぞれは、スジの間隔が異なっている。
また、図4(b)は、反射体をグラデーションとした形態であり、左側が一番太いグラデーションであり、右側が一番細かいグラデーションとなっている。
そして、後述する画像処理装置60のトルク解析手段によって各模様の位相差を判別することでトルク計測が行われる。なお、この模様については、位相差を判別可能であれば、他のパターンからなる模様でも良い。
また、各反射体10a、10bには、回転軸2の所定箇所にシールが貼り付けられている。すなわち、第一反射体10aおよび第二反射体10bは、シールにて形成されている。このシールとは、片面に糊や粘着材の付いた紙やフィルムなどで形成されたものである。
(照射手段)
照射手段20は、撮像装置50によって被写体を撮像する際に、予めレーザ光を照射しておくことで明度不足による不鮮明さを解消するための機能である。
図2に示すように、本実施形態においては、照射手段20が車両1の前輪側に向かってレーザ光を照射しているものとする。なお、説明の便宜上、図では幅広に示されているが、照射手段20の形状は、照射時にレーザ光が回転軸2における第一反射体10aおよび第二反射体10bを照射可能なように広角に拡散可能な形状であれば良い。このようにすれば、設置面積を小さくすることができる。また、照射元を複数(例えば2個)設けておき、2方向に照射可能な形状としても良い。
なお、本実施形態においてはレーザ光として説明しているが、このほかにもハロゲンライト光源によって照射することも可能である。
(集光レンズ)
第一集光レンズ25aおよび第二集光レンズ25bは、照射手段20が各反射体10a、10bにレーザ光を照射する際に、より反射体に集光されるように形成されたレンズである。各集光レンズ25a、25bを備えることで、集光率を向上させることができ、撮像時の精度が向上する。
(反射鏡)
第一反射鏡30aおよび第二反射鏡30bは、各反射体10a、10bの模様を受光した際に、ミラー40に向かって反射させるための機能をなす鏡である。
図2に示すように、第一反射鏡30aの反射角がミラー40の一面41aと上面視で略平行に設置されている。また、第二反射鏡30bの反射角においてもミラー40の他面41bと上面視で略平行に設置されている。すなわち、ミラー40に対して模様が確実に反射されるよう角度調整がなされている。
(ミラー)
ミラー40は、受光した光を撮像装置50に向かって反射させる機能をなす。その形状は、一面41aおよび他面41aを備えた板面状として形成され、上面視ではハ字型の形状をしている。図5に示すように、ミラー40の一面41aは、第一反射鏡30aからの入射光を受光して第一反射体10aの模様が写し出されている。一方、他面41bは第二反射鏡30bからの入射光を受光して第二反射体10bの模様が写し出されている。このミラー40に写された二つの模様を撮像装置50が撮像することで、一枚の画像として形成することができる。また、ミラー40は、撮像装置50とは対向配置されている。これは、ミラー40に写し出された模様を撮像装置50が正確かつ高精度に撮像するためである。
(撮像装置)
撮像装置50は、CCDカメラを用いることが多い。そして、そのCCDカメラには、長焦点光学系55が装着される。この長焦点光学系55としては、単焦点系のレンズ(以下、「単レンズ」という)を用いることが好ましい。この場合、ターレットを設け、複数種類の単レンズを選択可能な構成とすることがより好ましい。ターレットを用いることにより、単レンズの自動選択も可能となる。カセグレン光学系を採用すると、長い焦点距離の光学系をコンパクトにすることが可能となる。全面にレンズを1枚追加するマクストフ・カセグレン、シュミット・カセグレンなどを採用すると、収差を改善できるので好ましい。ズーム機能を有するレンズの場合、一般に像面湾曲が大きい点で欠点があるが、高屈折率のガラスで安定した像が得られるものであれば使用することができる。
なお、本実施形態では、撮像装置として、CCD撮像素子を備えたカメラ(CCDカメラ)を使用しているが、これに代え、CMOS撮像素子を備えたカメラを用いることもできる。
撮像装置50は、その撮像のタイミングを制御する画像処理装置60によって制御されており、その撮像のタイミングは、照射手段20の照射のタイミングと同期するように制御させることができる。この場合の制御手段は、CCDカメラの適切な焦点距離fの算出等を行う焦点距離調整手段を備えてなる。すなわち、CCDカメラによって撮影された画像信号は、それを受信して所定の処理を実行する画像取り込み手段69および画像処理手段(CPU61)を備えた画像処理装置60に送られる。
(画像処理装置)
画像処理装置60は、撮像装置50によって撮像された画像信号を画像として受信し、この画像中の画点における複数の時刻の輝度分布を比較するとともに、回転軸2が回転中に、所定の画点の移動方向および移動量を計測し、回転軸2のトルクを解析するトルク解析手段を少なくとも備えている。
図3に画像処理装置60のハードウェア構成を示す。
画像処理装置60は、画像処理装置60全体の制御および画像処理を行うCPU61、各種データを書き込む際に、それらデータを一時的に展開して記憶するRAM62、オペレーティングシステム、アプリケーションソフトおよび各種データなどが記憶される記憶部63、マウスやキーボード等の入力部64、ディスプレイ等の表示部65、インターネットやイントラネットなどの電気通信回線に接続可能な通信部66、各種データをプリンタ等に出力可能な出力部67および各種データの入出力部である入出力ポート68を備えて構成されている。この入出力ポート68には、撮像装置50が撮像した画像信号を取得するための画像取り込み手段69が備えられている。
また画像処理装置60には、ミラー40が撮像装置50によって撮像されたことで画像を得ると、その画像における所定の画点の移動方向および移動量を計測して、回転軸2のトルク量を解析するトルク解析手段を備える。
また、撮像装置50によって撮像された模様の画像データを、内部メモリである記憶部63に取り込み、その取り込んだ画像データをディスプレイ等の表示部65に表示する。また、CPU61によって撮像装置50の撮像範囲や撮像スピード、撮像枚数などの各種設定に応じて撮像装置50を制御する。
画像取り込み手段69は、CCDカメラからのアナログ画像信号をデジタル化するフレームグラバボードを備えてなる。画像処理手段は、フレームグラバボードから出力されるデジタル画像信号である画像フレームをPIV手法により解析処理する。なお、画像処理手段の前段に、像の歪み収差などを補正する回路を設けることもできる。ここでは、PIV手法について画像の画点を粒子として説明する。
焦点距離調整手段を備えている場合では、画像処理手段によって得られる二つの時刻の粒子画像における粒子群の移動距離が、上記範囲内に収まるようにするため、適切な焦点距離fを求める演算を行う。
画像処理手段によって解析処理して粒子群の移動量等を求めるに際しては、二つの時刻における粒子画像中の所定の輝度を構成する粒子群が離れすぎていては、両者の相関を知ることが困難である。したがって、粒子群の移動距離は縦又は横の全画素数に対して0.5〜10%程度(例えば、縦(又は横)の全画素数1000画素の場合で、5〜100画素)の領域に収まっていることが好ましい。
本実施形態では、撮像装置50であるCCDカメラが回転軸2に貼り付けられた各反射体10a、10bの異なる模様を同時に撮像することによって、回転軸2のトルクを解析することを目的としているが、粒子群の移動量が上記領域に収まるか否かは、CCDカメラの焦点距離fに依存すると共に、二つの時刻における撮像時間間隔Δt、および回転軸2までの距離にも依存する。
たとえば、回転軸2までの距離が短い場合には、1画素当たりに映る像の大きさと焦点距離fとの関係は非線形となるため、この場合には、両者の相関を示す非線形テーブルを設定しておくことで対処できる。
たとえば、1/100s毎1027時刻分の画像を撮影し、1026個の速度ベクトルを得たとして、この速度ベクトルから、2次精度の中心差分により1024個の加速度ベクトルを算出し、ローパスフィルタ処理を行った後、FFT(高速フーリエ変換)を用いてパワースペクトルを得ることができる。
ローパスフィルタ処理とは、画像を輝度の空間周波数成分へ変換する手段、変換された周波数成分から所定以下の周波成分を残すフィルタリング処理のことである。フィルタリング処理した後は、その周波数成分を画像へ変換する手段も、別途必要である。
(作用)
図6および図7を参照してトルク計測装置100の処理手順について説明する。
まず、照射手段20から第一反射体10aおよび第二反射体10bに対してレーザ光が照射されると(S101)、そのレーザ光は、第一集光レンズ25aおよび第二集光レンズ25bによって集光され、各反射体10a、10bに照射される。各反射体10a、10bは、レーザ光の照射によって反射体およびその周辺の明度が向上するので、各反射体10a、10bの模様を撮像しやすくなっている。
第一反射体10aおよび第二反射体10bにレーザ光が照射されると、各反射体の模様を第一反射鏡30aおよび第二反射鏡30bへと反射させる(S102)。第一反射鏡30aおよび第二反射鏡30bの設置角度は、前述のように各反射鏡30a、30bからミラー40へと入射する角度に設置される。
そして、第一反射鏡30aに入射した第一反射体10aの模様が反射して、ミラー40の一面41aに向かって入射される。また、第二反射鏡30bに入射した第二反射体10bの模様も、ミラー40の他面41bに入射される(S103)。
ミラー40の一面41aに第一反射体10aの模様が、ミラー40の他面41bに第二反射体10bの模様がそれぞれ入射されると(S104)、ミラー40に表示された模様を撮像装置50が撮影する(S105)。この撮影は、撮像した模様の画点の移動量を計測するめに短い間隔で連続撮影する必要がある。
撮像装置50が撮像した画点を画像処理装置60に送信する(S106)。
そして、ミラー40に写し出されていた第一反射体10aの模様と第二反射体10bの模様は、撮像装置50の撮像によって一枚の画像として形成される。
画像処理装置60は、撮像装置50から送信された画点に関するデータを受信してトルクの計測を行う(S107)。これは、トルク解析手段が受信した画像から複数の時刻の輝度分布を比較し(S108)、所定の画点の移動方向および移動量の計測によって算出させる(S109)。
すなわち、車両1を実際に走行させた状態でトルクを計測可能なため、室内などで模擬的に行ったトルクの計測に比べ高精度に計測することが可能となる。また、車両設置型のトルク計測装置を用いると、どの車両1が走行中のどのタイミングでも撮像することが可能となる。したがって、車両を実際に走行させた状態でトルクを高精度に計測可能となる。
(第二実施形態)
図8は、図1に示した車両搭載型のトルク計測装置100とは異なり、屋外設置型のトルク計測装置200である。
このトルク計測装置200は、車両1における回転軸2の表面に、特定の模様が形成された第一反射体10aと、その第一反射体10aから軸方向に間隔を保って設けられ、第一反射体10aとは異なる模様が形成された第二反射体10bと、第一反射体10aの模様が入射される第一反射鏡30aと、第二反射体10bの模様が入射される第二反射鏡30bと、第一反射鏡30aおよび第二反射鏡30bから反射された各模様の一部が反射し、一部は透過するハーフミラー45と、そのハーフミラー45に対し、第一反射体10aおよび第二反射体10bの模様を取得するためにレーザ光を照射させる照射手段20と、そのハーフミラー45に入射された模様を連続撮像可能な撮像装置50と、 その撮像装置50が撮像した各模様を画像として取得する画像処理装置60と、を備えて構成されている。
第一反射鏡30aおよび第二反射鏡30bは、図8に示すように、所定の角度を保っていればよく地面に埋設するか否かはどちらでも良い。
照射手段20は、地面から立設され照射手段本体を支持する支持部21を備えている。この照射手段20から照射されたレーザ光は、ハーフミラー45から第一反射鏡30aおよび第二反射鏡30bを反射していき、車両1の回転軸2の模様を照射可能な位置に設置されている。
また、ハーフミラー45も同様に、地面から立設されハーフミラー45を支持する支持部46を備えている。ハーフミラー45は、図9に示すように、第一反射鏡30aから反射された第一反射体10aの模様が入射される一面45aと、第二反射鏡30bから反射された第二反射体10bの模様が入射される他面45bとを備えるとともに、撮像装置50は、照射手段20とは反対側に配置されている。
ここでいう「ハーフミラー」とは、入射した光の一部を反射し、残りの光を透過させる機能を備えた鏡であり、反射光と透過光の強さは、概ね1:1となるよう形成されている。このため、各反射鏡30a、30bから反射された模様は、ハーフミラー45から照射手段20とは反対側となる撮像装置50側に向かって反射される。
撮像装置50は、ハーフミラー45を撮像可能な位置に設置されている。撮像装置50は長焦点光学系55を備えているので、屋内から撮像することも可能である。
(作用)
屋外設置型のトルク計測装置200は、以下のようにしてトルクを計測する。
図10および図11に示すように、まず、照射手段20、ハーフミラー45、各反射鏡30a、30bを設置し、それぞれの反射角の調整を行う。また、撮像装置50および画像処理装置60は、屋内に設置しているものとする。
照射手段20から第一反射体10aおよび第二反射体10bに対してレーザ光が照射されると(S201)、そのレーザ光は、ハーフミラー45から第一反射鏡30aおよび第二反射鏡30bを反射し、車両1の回転軸2の模様を照射する。
第一反射体10aおよび第二反射体10bにレーザ光が照射されることで、各反射体の模様が第一反射鏡30aおよび第二反射鏡30bへと反射される(S202)。
続いて、第一反射鏡30aに入射した第一反射体10aの模様が反射して、ハーフミラー45の一面に向かって入射される。また、第二反射鏡30bに入射した第二反射体10bの模様も、ハーフミラー45の他面に入射される(S203)。
ハーフミラー45の一面に第一反射体10aの模様が、ハーフミラー45の他面に第二反射体10bの模様がそれぞれ入射されると(S204)、ハーフミラー45に表示された模様を撮像装置50が撮影する(S205)。この撮影は、撮像した画像中の画点の移動量を計測するために短い間隔で連続撮影する必要がある。
撮像装置50が撮像した画点を画像処理装置60に送信する(S206)。
そして、ハーフミラー45に写し出されていた第一反射体10aの模様と第二反射体10bの模様は、撮像装置50の撮像によって一枚の画像として形成される。
画像処理装置60は、撮像装置50から送信された画点に関するデータを受信してトルクの計測を行う(S207)。これは、トルク解析手段が受信した画像から複数の時刻の輝度分布を比較し(S208)、画像における所定の画点の移動方向および移動量の計測によって算出させる(S209)。
すなわち、撮像装置50がハーフミラー45を撮像すると、各模様が一つとなった状態で撮像することができる。このため、車両1を実際に走行させた状態でトルク計測が可能となる。特に、屋内に撮像装置50を設置しているので、撮影した模様がブレないため、より鮮明で正確な画像が取得可能となる。
本願発明は、動力源を備える回転体のトルク計測器製造メーカ、車両製造メーカ、車両性能試験を請け負う検査業界、回転体のねじれ料を測定する計測器メーカ、検査業界などにおいて、利用可能性がある。
トルク計測装置が搭載された車両とトルク計測箇所を示した概略図である。 車両搭載型トルク計測装置の構成を概念的に示した概念図である。 画像処理装置のハードウェア構成を示したブロック図である。 画像における模様の形態を示した図である。 ミラーに表示された模様と撮像装置との位置関係を示した概略図である。 車両搭載型トルク計測装置の一連の処理を示すフローチャートである。 車両搭載型トルク計測装置の一連の処理を示すフローチャートである。 外部設置型トルク計測装置の構成を概念的に示した概念図である。 ハーフミラーに表示された模様、照射手段および撮像装置との位置関係を示した概略図である。 屋外設置型トルク計測装置の一連の処理を示すフローチャートである。 屋外設置型トルク計測装置の一連の処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1 車両
2 回転軸
10a 第一反射体 10b 第二反射体
20 照射手段
25a 第一集光レンズ 25b 第二集光レンズ
30a 第一反射鏡 30b 第二反射鏡
40 ミラー
41a,45a 一面
41b、45b 他面
45 ハーフミラー
50 撮像装置
55 長焦点光学系
60 画像処理装置 61 CPU
62 RAM 63 記憶部
64 入力部 65 表示部
66 通信部 67 出力部
68 入出力ポート 69 画像取り込み手段
100 トルク計測装置(車両搭載型)
200 トルク計測装置(屋外設置型)

Claims (11)

  1. 軸回転体のトルクを非接触で計測可能なトルク計測装置であって、
    前記軸回転体における回転軸の表面に、特定の模様が形成された第一反射体と、
    その第一反射体から軸方向に間隔を保って設けられ、特定の模様が形成された第二反射体と、
    前記第一反射体および第二反射体に対して光を照射させる照射手段と、
    その照射手段が照射した光を、前記第一反射体および第二反射体に集光させる第一集光レンズおよび第二集光レンズと、
    前記第一反射体の模様を入射させる第一反射鏡と、
    前記第二反射体の模様を入射させる第二反射鏡と、
    前記第一反射鏡および第二反射鏡から反射された各模様を入射させるミラーと、
    そのミラーに入射された模様を連続撮像可能な撮像手段と、
    その撮像手段が撮像した各模様を取得する画像処理手段と、
    その画像処理手段にて前記回転軸が回転中に取得した模様における複数の時刻の輝度分布を比較し、所定の画点の移動方向および移動量を計測することによって回転軸のトルクを解析するトルク解析手段と、を備えたことを特徴とするトルク計測装置。
  2. 前記ミラーは、前記第一反射鏡から反射された第一反射体の模様が入射される一面と、
    前記第二反射鏡から反射された第二反射体の模様が入射される他面とを備えるとともに、
    前記ミラーが前記撮像手段と対向配置されていることを特徴とする請求項1に記載のトルク計測装置。
  3. 軸回転体のトルクを非接触で計測可能なトルク計測装置であって、
    前記軸回転体における回転軸の表面に、特定の模様が形成された第一反射体と、
    その第一反射体から軸方向に間隔を保って設けられ、特定の模様が形成された第二反射体と、
    前記第一反射鏡および第二反射鏡から反射された各模様の一部を反射させて残りを透過させるハーフミラーと、
    そのハーフミラーに対して前記第一反射体および第二反射体の模様を取得するために光を照射させる照射手段と、
    前記ハーフミラーから透過した模様を連続撮像可能であるとともに、前記軸回転体とは物理的に離れた位置から撮像する撮像手段と、
    その撮像手段が撮像した各模様を取得する画像処理手段と、
    前記模様における複数の時刻の輝度分布を比較するとともに、前記回転軸が回転中における所定の画点の移動方向および移動量を計測して回転軸のトルクを解析するトルク解析手段と、を備えたことを特徴とするトルク計測装置。
  4. 前記ハーフミラーは、前記第一反射鏡から反射された第一反射体の模様が入射される一面と、
    前記第二反射鏡から反射された第二反射体の模様が入射される他面とを備えるとともに、
    前記ハーフミラーが前記撮像手段と対向配置されていることを特徴とする請求項3に記載のトルク計測装置。
  5. 前記撮像手段には、長焦点光学系を備えていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のトルク計測装置。
  6. 前記第一反射体および第二反射体の模様が、複数のパターンから形成され、前記トルク解析手段がその複数のパターンをもとにトルク解析を行うことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のトルク計測装置。
  7. 前記第一反射体および第二反射体がシールで形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のトルク計測装置。
  8. 軸回転体における回転軸の表面に、特定の模様が形成された第一反射体と、 その第一反射体から軸方向に間隔を保って設けられ、特定の模様が形成された第二反射体と、 前記第一反射体および第二反射体に対して光を照射させる照射手段と、 その照射手段が照射した光を、前記第一反射体および第二反射体に集光させる第一集光レンズおよび第二集光レンズと、 前記第一反射体の模様を入射させる第一反射鏡と、 前記第二反射体の模様を入射させる第二反射鏡と、 前記第一反射鏡および第二反射鏡から反射された各模様を入射させるミラーと、 そのミラーに入射された模様を連続撮像可能な撮像手段と、 その撮像手段が撮像した各模様を画像として取得する画像処理手段と、を備えたトルク計測装置を用いて軸回転体のトルクを非接触で計測可能なトルク計測方法であって、
    前記照射手段が第一反射体および第二反射体に対して光を照射する照射手順と、
    その照射手順によって照射された光が、第一反射体および第二反射体の模様を第一反射鏡および第二反射鏡へと反射させ、その反射された反射光がミラーに入射されることによって鏡像となった模様を前記撮像手段が連続撮像する撮像手順と、
    その撮像手順によって撮像した各模様を、前記画像処理手段に送信することで、その画像処理手段が模様を画像として受信する画像受信手順と、
    その受信した画像における模様を、複数の時刻の輝度分布で比較し、画像における所定の画点の移動方向および移動量の計測を行うトルク解析手順と、
    を備えたことを特徴とするトルク測定方法。
  9. 軸回転体における回転軸の表面に、特定の模様が形成された第一反射体と、 その第一反射体から軸方向に間隔を保って設けられ、特定の模様が形成された第二反射体と、 前記第一反射鏡および第二反射鏡から反射された各模様の一部を反射させて残りを透過させるハーフミラーと、 そのハーフミラーに対して前記第一反射体および第二反射体の模様を取得するために光を照射させる照射手段と、 前記ハーフミラーから透過した模様を連続撮像可能であるとともに、前記軸回転体とは物理的に離れた位置から撮像する撮像手段と、 その撮像手段が撮像した各模様を取得する画像処理手段と、
    その撮像手段が撮像した各模様を画像として取得する画像処理手段と、を備えたトルク計測装置を用いて軸回転体のトルクを非接触で計測可能なトルク計測方法であって、
    前記照射手段が第一反射体および第二反射体に対して光を照射する照射手順と、
    その照射手順によって照射された光が、第一反射体および第二反射体の模様を第一反射鏡および第二反射鏡へと反射させ、その反射された反射光の一部がハーフミラーから透過することによって鏡像となった模様を前記撮像手段が連続撮像する撮像手順と、
    その撮像手順によって撮像した模様を、前記画像処理手段に送信することで、その画像処理手段が模様を画像として受信する画像受信手順と、
    その受信した画像における模様を、複数の時刻の輝度分布で比較し、画像における所定の画点の移動方向および移動量の計測を行うトルク解析手順と、
    を備えたことを特徴とするトルク測定方法。
  10. 軸回転体における回転軸の表面に、特定の模様が形成された第一反射体と、 その第一反射体から軸方向に間隔を保って設けられ、特定の模様が形成された第二反射体と、 前記第一反射体および第二反射体に対して光を照射させる照射手段と、 その照射手段が照射した光を、前記第一反射体および第二反射体に集光させる第一集光レンズおよび第二集光レンズと、 前記第一反射体の模様を入射させる第一反射鏡と、 前記第二反射体の模様を入射させる第二反射鏡と、 前記第一反射鏡および第二反射鏡から反射された各模様を入射させるミラーと、 そのミラーに入射された模様を連続撮像可能な撮像手段と、 その撮像手段が撮像した各模様を画像として取得する画像処理手段と、を備えたトルク計測装置を用いて軸回転体のトルクを非接触で計測可能なトルク計測方法をコンピュータにて実現するためのコンピュータプログラムであって、
    前記照射手段が第一反射体および第二反射体に対して光を照射する照射手順と、
    その照射手順によって照射された光が、第一反射体および第二反射体の模様を第一反射鏡および第二反射鏡へと反射させ、その反射された反射光がミラーに入射されることによって鏡像となった模様を前記撮像手段が連続撮像する撮像手順と、
    その撮像手順によって撮像した模様を、前記画像処理手段に送信することで、その画像処理手段が模様を画像として受信する画像受信手順と、
    その受信した画像における模様を、複数の時刻の輝度分布で比較し、画像における所定の画点の移動方向および移動量の計測を行うトルク解析手順と、
    をコンピュータに実行させることとしたコンピュータプログラム。
  11. 軸回転体における回転軸の表面に、特定の模様が形成された第一反射体と、 その第一反射体から軸方向に間隔を保って設けられ、特定の模様が形成された第二反射体と、 前記第一反射鏡および第二反射鏡から反射された各模様の一部を反射させて残りを透過させるハーフミラーと、 そのハーフミラーに対して前記第一反射体および第二反射体の模様を取得するために光を照射させる照射手段と、 前記ハーフミラーから透過した模様を連続撮像可能であるとともに、前記軸回転体とは物理的に離れた位置から撮像する撮像手段と、 その撮像手段が撮像した各模様を取得する画像処理手段と、
    その撮像手段が撮像した各模様を画像として取得する画像処理手段と、を備えたトルク計測装置を用いて軸回転体のトルクを非接触で計測可能なトルク計測方法をコンピュータによって実現するためのコンピュータプログラムであって、
    前記照射手段が第一反射体および第二反射体に対して光を照射する照射手順と、
    その照射手順によって照射された光が、第一反射体および第二反射体の模様を第一反射鏡および第二反射鏡へと反射させ、その反射された反射光の一部がハーフミラーから透過することによって鏡像となった模様を前記撮像手段が連続撮像する撮像手順と、
    その撮像手順によって撮像した模様を、前記画像処理手段に送信することで、その画像処理手段が模様を画像として受信する画像受信手順と、
    その受信した画像における模様を、複数の時刻の輝度分布で比較し、画像における所定の画点の移動方向および移動量の計測を行うトルク解析手順と、
    をコンピュータに実行させることとしたコンピュータプログラム。
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