JP2008215740A - 集熱器 - Google Patents
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Abstract
【課題】集熱器の高い集熱効率を維持しながら高温の熱媒体を得ることを目的とする。
【解決手段】太陽光を受けて内部を流通する熱媒体7を加熱する複数個の集熱部1と、この集熱部1を焦点とする放物面反射鏡3a,複合放物面反射鏡3bと、受熱板11を設けて構成した平板状集熱部4と、これらを収納する外装5とを備え、集熱部1に太陽光を取り込むための太陽光入射許容角度を変化させたものである。これよって、集熱器6では、1日の太陽の動きに合わせて集光時間を長くとり多量の熱を収集するようにして熱媒体7の熱回収を促進する部分と、太陽光を集熱部1に集光し、この集熱部1の温度を高温化して熱媒体を高温に維持する部分を構成するものである。
【選択図】図1
【解決手段】太陽光を受けて内部を流通する熱媒体7を加熱する複数個の集熱部1と、この集熱部1を焦点とする放物面反射鏡3a,複合放物面反射鏡3bと、受熱板11を設けて構成した平板状集熱部4と、これらを収納する外装5とを備え、集熱部1に太陽光を取り込むための太陽光入射許容角度を変化させたものである。これよって、集熱器6では、1日の太陽の動きに合わせて集光時間を長くとり多量の熱を収集するようにして熱媒体7の熱回収を促進する部分と、太陽光を集熱部1に集光し、この集熱部1の温度を高温化して熱媒体を高温に維持する部分を構成するものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、太陽光を集光して、太陽熱を回収する集熱器に関するものである。
従来、この種の集熱器は、2次元トラフ(樋)型の複合放物面(CPC)型の反射鏡を用いることにより、平板型よりも集光比を大きくすることが可能で、また集光比の大きさにより、太陽光を反射鏡内に取り込むための許容角度を拡大できるので、集熱器の設置角度を固定しても年間を通して太陽光の集光が可能となる。
これにより、平板型集熱器よりも熱媒体の高温化を行うことができるようにしている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−314902号公報
しかしながら、前記従来技術では、複合放物面(CPC)型の反射鏡を略同一形状の複数個用いることにより、熱媒体の高温化を行うことができるが、平板型のように1日の中で長い時間太陽光を受けることができないので、熱媒体を高温にできる時間も短く、また熱量の回収を増加できないという点においても課題があった。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、集熱器の高い熱効率を維持しながら高温の熱媒体を得ることを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の集熱器は、太陽光を受けて内部を流通する熱媒体を加熱する複数の集熱部と、一部集熱部を焦点とする複数の反射鏡と、他の一部集熱部に受熱板を設けて構成した平板状集熱部と、前記一部集熱部、反射鏡、および平板状集熱部を収納する外装とを具備し、前記反射鏡と平板状集熱部は、集熱部に太陽光を取り込むための太陽光入射許容角度が可変となるように構成したものである。
これよって、集熱器では、太陽光を反射鏡内に取り込むための太陽光入射許容角度を大きくした反射鏡や反射鏡の代わりに受熱板を設けて構成した平板状集熱部により、1日の太陽の動きに合わせて集光時間を長くとり多量の熱を収集するようにして熱媒体の熱回収を促進する部分と、太陽光を反射鏡内に取り込むための太陽光入射許容角度を小さくし集光比を拡大した反射鏡を設け、集熱部に集光し、集熱部の温度を高温化して熱媒体を高温に維持する部分を構成するものである。
本発明の集熱器は、高い熱効率を維持しながら高温の熱媒体を供給できるものである。
第1の発明は、太陽光を受けて内部を流通する熱媒体を加熱する複数の集熱部と、一部集熱部を焦点とする複数の反射鏡と、他の一部集熱部に受熱板を設けて構成した平板状集熱部と、前記一部集熱部、反射鏡、および平板状集熱部を収納する外装とを具備し、前記反射鏡と平板状集熱部は、集熱部に太陽光を取り込むための太陽光入射許容角度が可変となるように構成したものである。
したがって、1日の太陽の動きに合わせて集光時間を長くとり、多量の熱を収集するようにして熱媒体の熱回収を促進する部分と、反射鏡の集光比を拡大して集熱部に集光し、集熱部の温度を高温化する部分を合わせて攻勢知るので、熱媒体を高い熱効率を維持しながら高温の熱媒体を供給できるものである。
第2の発明は、特に、第1の発明において、反射鏡は、熱媒体の入口側から出口側へ太陽光入射許容角度を縮小するように構成したことにより、集熱器の入口側で熱媒体の温度がまだ低い時は、熱量を多く確保し熱効率を高めるように作用し、集熱器の出口側で熱媒体の温度を適当に上昇させた後に、高温に加熱するので、高い熱効率を維持しながら高温の熱媒体を供給できるものである。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、反射鏡は、略東西方向に焦点の軌跡を形成するように配置したことにより、複数個の反射鏡は、1日の太陽の方位方向の動きに合わせて日射を取り込むので、1日内に長い時間、集熱管を加熱することができる。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明において、複数の集熱部は、順次連通させ一体化したことにより、熱媒体を集熱管の加熱温度を徐々に変化させていくので、熱量と温度を確保しながら熱媒体を高温に保つことができる。
第5の発明は、特に、第1の発明において、熱媒体の出口側の反射鏡は、放物面反射鏡で構成したことにより、太陽光が最も集熱部に集光できるので、集熱器の出口側で、熱媒体の温度を最高に加熱し高温を維持することができる。
第6の発明は、特に、第1の発明において、平板状集熱部は熱媒体の入口側に配置したことにより、集熱器の入口側で熱媒体の温度がまだ低い時は、1日の太陽の動きに合わせて集光時間を長くとり多量の熱を収集するようにするので、熱量を多く確保し熱効率を高めることができる。
第7の発明は、特に、第1の発明において、中間に位置する反射鏡を複合放物面反射鏡で構成したことにより、太陽の動きにあわせて太陽光の入射を確保しながら、集熱部に対して反射鏡により太陽光を集光できるので、集熱器の入口側から出口側に向かって徐々に熱媒体の加熱温度を調節することができる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。なお、実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1、図2において、1は、太陽光を受けて内部を流通する熱媒体を加熱する複数の集熱部で、単管の集熱管2(銅管やステンレス管や黄銅管やアルミ管等)で構成されている。この集熱部1には、太陽光を集光するために複数の反射鏡3a,3bと平板状集熱部4を設けている。
図1、図2において、1は、太陽光を受けて内部を流通する熱媒体を加熱する複数の集熱部で、単管の集熱管2(銅管やステンレス管や黄銅管やアルミ管等)で構成されている。この集熱部1には、太陽光を集光するために複数の反射鏡3a,3bと平板状集熱部4を設けている。
これらの複数個の集熱部1や反射鏡3と平板状集熱部4を収納する外装5とで集熱器6を構成している。
集熱部1は、それぞれの集熱管2の端部を順次連結し、一経路に連通するように構成している。これにより、集熱管2内を流通する熱媒体7を徐々に加熱して急激な温度上昇による放熱損失を防止しながら集熱効率の低下を軽減し、太陽熱を回収するようにしている。
複数の集熱管2の表面には、選択吸収膜を形成している(図示なし)。選択吸収膜は、集熱管2の表面に黒色の黒クロムまたは無電解ニッケルのめっき処理を行うようにしている。また、めっきの替わりにマンガン系の黒色塗料を塗布することもある。
この集熱部1に対して熱媒体7の温度がまだ低い入口側8では、より多くの熱量を獲得できるように太陽光を取り込むための太陽光入射許容角度をできるだけ大きくするように構成し、また、熱媒体7の温度が上昇した出口側9では、太陽光を集光し集熱管2の温度をより上昇させるために、集熱部1に太陽光を取り込むための太陽光入射許容角度をできるだけ小さくするように構成している。
つまり、太陽光入射許容角度とは太陽の1年間や1日の動きの中で集熱部1に太陽光を受光及び集光可能な角度のことであり、この角度が大きいほど、太陽の1年間や1日のなかで長い時間太陽光を集熱部1が得られることになる。例えば、太陽光許容角度が最も大きいのが平板状集熱部4であり、最も小さいのが放物面反射鏡3aである。
この放物面反射鏡3aは集熱部1に太陽光を集光する作用に適しており、集光比を大きくとれ集熱部1を高温に加熱することが可能である。集光比とは、集熱部1に反射鏡内に入射した太陽光を虫眼鏡のごとく集中できた時の比率で、太陽の方位方向に向けて東西方向に伸ばして構成した樋型の反射鏡3aの焦点10(焦線)に沿って配置される2次元タイプのものであれば、幅(この場合、南北方向)を集熱部1の集熱管2の外径で除した値となる。
集熱器6は熱媒体7の加熱に対して、集熱効率の向上と集熱温度の上昇のために、その入口側8では平板状集熱部4を構成し、出口側9では、集熱部1の周囲に放物面反射鏡3aを構成するようにしている。
また、平板状集熱部4と放物面反射鏡3aの間には、太陽光許容角度と集光比を適当に調節が可能な複合放物面鏡3bを設け、集熱器6の入口側8から出口側9に向かって徐々に熱媒体7を加熱するようにしている。
熱媒体7は、代替フロン(HFC:Hydrogenerated Fluoro Carbon)の134Aや二酸化炭素(CO2)を使用するか、または熱媒体油(シリコーン油のような鉱物油)を使用している。
平板状集熱部4は図3のように、集熱部1の周囲に平板状の受熱板11を装着して構成している。
受熱板11は太陽光を受けやすいようにフィン形状にすることも可能で、集熱管2と同様の材質で構成され、集熱部1とはロウ付けや溶接やカシメで結合されている。受熱板11の太陽光を受ける側には、集熱管2と同様に選択吸収膜形成している。
集熱管2は受熱板11の太陽光を受ける側の裏面に蛇行するような配置で均一に熱が受けられるように構成している。
角度αは平板状集熱部4の太陽光許容角度を示し、略集熱器6の開口近くまで太陽が移動しても受熱板11に入射するようにしている。また、平板状集熱部4は略すべての太陽光が直達で入射し、集光する作用は無いが、長時間太陽光を受光でき、1日の中で熱量を多量に回収するようにしている。
また、平板状集熱部4を集熱器6の入口側8の熱媒体7の温度が低いところで使用することで、集熱効率を70〜80%程度に高めるようにしている。
放物面反射鏡3aの形状は、図4のように太陽光を焦点12に集束させるために放物線で断面を形成され、その方物線を断面とする樋型に構成している。この樋型の放物面反射鏡を太陽の方位方向(東西方向)に伸ばして一つの放物面反射鏡10を構成している。放物面反射鏡3aは、東西方向に伸ばして構成した樋型の構成を太陽の高度方向に向けて南北方向に1個または複数個、並列に配置するようにしている。
放物面反射鏡3aの反射面13は、太陽光の反射率を向上させるために鏡面に仕上げている。反射面13の鏡面仕上げは、放物面反射鏡3aを構成する材料によりめっき、蒸着、研磨、塗装等の方法がある。
放物面反射鏡3aの加工は、耐熱の樹脂(例えば、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂等)を成型、ステンレスをプレス加工、アルミダイカスト成型等の方法がある。またアルミの鏡面仕上げ板を折り曲げる方法もある。例えば、放物面反射鏡3aを耐熱樹脂で成型した時は、鏡面をアルミめっき(蒸着)や塗装で仕上げるようにする。
特に、鏡面をアルミめっきする時は、ポリイミド樹脂やポリフェニレンサルファイド樹脂またはポリステル樹脂、ポリアミド樹脂等を使用する。また、ステンレスをプレス加工したときは、アルミ電解研磨やバフ研磨等で鏡面を形成することもある。
また、アルミダイカストの成型でもめっき等により鏡面仕上げを行い、アルミダイカスト材料の研磨後の酸化皮膜による反射率の低下を防止することもある。
放物面反射鏡3aは、原理的に焦点12に集光できる太陽光の入射方向は、1方向のみなので、原理上太陽光入射許容角度は、ゼロである。そこで、放物面反射鏡3aは、春分(秋分)時の南中の太陽に正対するように設けられ、放物面反射鏡3aの開口部14の頂点から太陽光が入射して、放物線状の反射面13により反射して焦点12に集光するようにして、集熱管2内を流通する熱媒体7の温度を集熱器6の出口側9まで通過する間に加熱するようにしている。
放物面反射鏡3aは、春分(秋分)時の南中の太陽に正対する位置を基準にすることで、夏至や冬至時の太陽高度の大きな変化の中で、年間を通して長い期間、日射を受けるようにしている。
原理上太陽光入射許容角度はゼロであるが、太陽光は、大気中の乱反射や地面または建物等の反射もあるので、放物面反射鏡3aを太陽の方位方向に向けて東西方向に伸ばして構成した樋型にすれば、実際上は南中の前後±2時間程度、高温加熱という能力を発揮するようになる。
放物面反射鏡3aでは、開口部14の幅を大きくすることにより焦点12に集光する太陽光の量を増加し、集熱部1の温度を高温に上昇するようにしている。
複合放物面鏡(CPC:Compound Parabolic Concentrator)3bでは、図5のように太陽光入射許容角度βが、例えば、天頂より±30°程度なら約3倍の集光比が得られる。太陽光入射許容角度βをこれよりも拡大すると太陽光を受け易くなるが集光比は小さくなり、太陽光の集中する割合は減少するので集熱部1の加熱温度は低くなる。
また、太陽光入射許容角度βをこれよりも縮小すると太陽光を受け難くなるが集光比は大きくなり、太陽光の集中する割合は増加するので集熱部1の加熱温度は高くなる。複合放物面鏡3bは、放物面反射鏡3aに比較して太陽の高度に対して1日の中で長時間、太陽光を反射鏡1内に入射することができる。
複合放物面鏡3bの反射面15は原理的には放物線で構成され、それを傾かせて太陽光入射許容角度を形成し、その反射面15を対称の位置に配置している。そこでは、太陽光入射許容角度の範囲内の太陽光は夫々の反射面15に対する焦点16a、16b間のどこかで移動しながら集光するようにしている。
複合放物面反射鏡3bは集熱器6に供給する熱媒体7の入口側8と出口側9の中間に位置するように構成し、太陽の動きにあわせて太陽光の入射を確保しながら、集熱部1に対して太陽光を集光して集熱器6の入口側8から出口側9に向かって徐々に熱媒体7の加熱温度を上昇するようにしている。
複合放物面鏡3bの材質や加工方法は、放物面反射鏡3aと同様に行うようにしている。複合放物面鏡3bに対する集熱部1の構成は、集熱管2を複合放物面鏡12の下部に挿入するか、集熱管2に受熱板17を装着するようにして、移動する集光部18を受けるようにしている。
外装5は、上部に透過体19の開口を設けた箱状に構成している。外装5は腐食の少ないステンレスや耐候性のある樹脂材料(例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂等)で構成している。外装5の内部は、集熱部1の周囲を外装断熱材20で覆うようにして、外装5の内壁に沿って充填している。外装断熱材20は、耐熱性のロックウール、グラスウール等で構成している。外装断熱材20の表面は、硬化させて、それだけで壁面を構成するかまたは板で内面を補強して構成するようにしている。
透過体19は太陽光を取り込み、内部に雨やホコリが侵入するのを防止している。透過体19は太陽光を通過させるために透過率の大きな透明ガラスを使用している(このような透明ガラスの日射透過率は、約90%である)。
この透過体19に向かって外装断熱材20を傾斜させて、上方に広がるように構成して、太陽の高度に合わせて反射鏡で太陽光を多く受けられるようにしている。
21は熱媒体7の循環ポンプ、22は熱媒体7が流れる回路、23は熱媒体7からの高温の熱を蓄える蓄熱槽である。
蓄熱槽23は、融点の高い溶融塩の相変化を利用した潜熱型や溶融塩や油等を用いた顕熱型や蒸気を圧力水の形で蓄える蒸気アキュムレイタ等を用いることで100℃以上の高温の熱を貯めるようにしている。
24は集熱器6の各部の温度を検知しながら循環ポンプ21の運転時間や熱媒体7の流量をコントロールする制御部である。
以上のように構成された集熱器について、以下その動作、作用を説明する。
まず、制御部24に運転の支持があたえられるか、または集熱器6の温度上昇を検知した制御部24により、循環ポンプ21が作動し、熱媒体7を回路22内に循環させ、集熱器6の集熱部1に送る。
集熱器6が太陽の南中方向に向けて設置してあれば、太陽の南中時に、集熱器6に垂直の太陽光が入射する。このとき、熱媒体7の温度がまだ低い集熱器6の入口側8では、平板状集熱部4により、太陽光入射許容角度を最大に拡大して受熱板11により多くの熱量を獲得し、熱媒体7を加熱していく。
また、熱媒体7の温度が上昇した出口側9では、放物面反射鏡3aにより集光比を大きくして太陽光を集光し集熱部1の温度を最高に上昇するようにしている。
平板状集熱部4と放物面反射鏡3aの中間に設ける複合放物面鏡15により、太陽光入射許容角度と集光比を変化させて集熱器6の入口側8から出口側9に向かって徐々に熱媒体7を加熱するようにしている。
集熱部1の熱を受け、熱媒体7は高温の液体または蒸気(または液体や蒸気と液体が混ざったもの等)を形成して蓄熱槽23に送られる。蓄熱槽23ではこの液体または蒸気を受けて100℃以上の熱量を蓄積するようにしている。
熱媒体7の液体または蒸気は、蓄熱槽23で凝縮して液体となり、循環ポンプ21により再度、集熱器6に送られ、加熱されるようにしている。
この動作を太陽熱の供給が可能な間、繰り返すことにより、必要な熱量を蓄熱槽23に維持するようにしている。
以上のように、本実施の形態においては、太陽光を受けて内部を流通する熱媒体7を加熱する複数個の集熱部1と、この集熱部1を焦点11とするそれぞれの反射鏡3と、集熱部1の一部に反射鏡3の代わりに受熱板13を設けて構成した平板状集熱部4を構成し、集熱部1に太陽光を取り込むための太陽光入射許容角度を変化させて複数の反射鏡3a,3bと平板状集熱部4を構成したので、1日の太陽の動きに合わせて集光時間を長くとり多量の熱を収集するようにして熱媒体7の熱回収を促進する部分と太陽光を集熱部1に集光し、集熱部1の温度を高温化する部分とで、高い集熱効率を維持しながら高温の熱媒体7を供給することができる。
また、本実施の形態においては、集熱器6に供給する熱媒体7の入口側8から出口側9に向かって太陽光を反射鏡内に取り込むための太陽光入射許容角度を縮小するように構成したので、集熱器6の入口側8で熱媒体7の温度がまだ低い時は、熱量を多く確保し集熱効率を高めるように作用し、集熱器6の出口側9で熱媒体7の温度を適当に上昇させた後に、高温に加熱するので、集熱器6の出口側9では、高い熱効率を維持しながら高温の熱媒体7を供給することができる。
また、本実施の形態においては、反射鏡3aを略東西方向に焦点12の軌跡を形成するように配置したので、1日における太陽の方位方向の動きに合わせて日射を取り込み、1日内に長い時間、集熱管2を加熱することができる。
また、本実施の形態においては、集熱部1は、夫々の反射鏡3a,3b内に設ける集熱管2を熱媒体7の入口側8の集熱管2から出口側9の集熱管2に向かって、順次連通させ一体化したので、太陽光を連続して集光でき、熱媒体7の温度低下を起こすことなく、太陽熱を回収し、熱媒体7への太陽熱の授受を効率良く促進することができる。
また、本実施の形態においては、集熱器6に供給する熱媒体7の出口側9の反射鏡は、放物面反射鏡3aで構成したことにより、太陽光が最も集熱部1に集光できるので、集熱器6の出口側9で、熱媒体7の温度を最高に加熱し高温を維持することができる。
また、本実施の形態においては、集熱器6に供給する熱媒体7の入口側8の集熱部1は平板状集熱部4で構成したことにより、集熱器6の入口側8で熱媒体7の温度がまだ低い時は、1日の太陽の動きに合わせて集光時間を長くとり多量の熱を収集するようにするので、熱量を多く確保し熱効率を高めることができる。
また、本実施の形態においては、熱媒体7の入口側8と出口側9の中間位置する反射鏡は、複合放物面反射鏡3bで構成したことにより、太陽の動きにあわせて太陽光の入射を確保しながら、集熱部1に対して反射鏡3bにより太陽光を集光できるので、集熱器6の入口側8から出口側9に向かって徐々に熱媒体7の加熱温度を調節することができ、集熱部1の極端な温度上昇変化による放熱損失を防止して効率よく太陽熱を回収することができる。
また、本実施の形態においては、集熱管2や受熱板11は、表面に赤外線を吸収する選択吸収膜を形成したことにより、集熱管2や受熱板11からの赤外線放射を防止して集熱管5の温度を高温に維持して、熱媒体7にその熱を効率良く伝えることができる。
また、本実施の形態においては、外装5の反射鏡3a,3bの開口部側に透過体19を装着したことにより、外装5内に雨水やホコリが堆積しないので、長期間にわたって集熱効率を良好に維持することができる。また、透過体19を反射鏡の上に載置したので、反射鏡内に熱をこもらせ、集熱管2や受熱板11からの対流による放熱を防止して、集熱管2の温度を高温に維持して、熱媒体7にその熱を効率良く伝えることができる。
また、本実施の形態の透過体19は、選択透過性能を有する耐熱性、耐候性の優れた樹脂材料(例えば、ポリカーボネート等)で構成することにより、集熱器6の軽量化と低コスト化を行うことができる。
また、本実施の形態の蓄熱槽23に熱を蓄えるので、その熱は、夜間に利用したり、あるいは曇りの時に十分な熱が得られない時に補充する形で太陽光の不安定な熱の供給を安定化し、使い勝手を向上することができる。
また、常時、蓄熱槽23に熱を蓄えることができるので、エネルギー密度の少ない太陽熱を効率良く回収することができる。
また、本実施の形態においては、反射鏡の太陽光入射許容角度を変化させることにより、集光比を容易に調節できるので、熱媒体7の加熱温度を高い集熱効率を維持しながらコントロールすることができる。
なお、放物面反射鏡3aの形状は、太陽光を焦点12に集束させるために放物線で断面を形成されているが、基本的に焦点12に集光する太陽光は放物面反射鏡3aに対して一方向の太陽光のみであり、常に太陽光に向かって放物面反射鏡3aを移動させる必要がある(実際の太陽光は、雲や空気中の塵や建物等で乱反射しているので色々な角度から入射している場合が多い)。
このため、制御部24は、太陽の年間の動きをベースに季節や1日の太陽高度に合わせて、放物面反射鏡3aを回転させて、その日のその時間の太陽の日射が最大になる高度に合わせるように支持することも可能である。
それにより放物面反射鏡3aに反射した太陽光が常に焦点12上の集熱部1に集中し、集熱部1の温度を高温に上昇させることができ、熱媒体7に高温の熱を年間の長い期間、
1日の多くの時間帯を使って伝えることができる。
1日の多くの時間帯を使って伝えることができる。
以上のように、本発明にかかる集熱器6は、太陽光入射許容角度の異なる反射鏡3や平板状集熱部4を用いて、熱媒体7の温度を高い集熱効率を維持しながら高温に保つことができるので、住宅の給湯や発電のための加熱装置に適用することができる。
1 集熱部
2 焦熱管
3a 放物面反射鏡
3b 複合放物面反射鏡
4 平板状集熱部
5 外装
7 熱媒体
11 受熱板
19 透過体
2 焦熱管
3a 放物面反射鏡
3b 複合放物面反射鏡
4 平板状集熱部
5 外装
7 熱媒体
11 受熱板
19 透過体
Claims (7)
- 太陽光を受けて内部を流通する熱媒体を加熱する複数の集熱部と、一部集熱部を焦点とする複数の反射鏡と、他の一部集熱部に受熱板を設けて構成した平板状集熱部と、前記一部集熱部、反射鏡、および平板状集熱部を収納する外装とを具備し、前記反射鏡と平板状集熱部は、集熱部に太陽光を取り込むための太陽光入射許容角度が可変となるように構成した集熱器。
- 反射鏡は、熱媒体の入口側から出口側へ太陽光入射許容角度を縮小するように構成した請求項1記載の集熱器。
- 反射鏡は、略東西方向に焦点の軌跡を形成するように配置した請求項1または2記載の集熱器。
- 複数の集熱部は、順次連通させ一体化した請求項1〜3いずれか1項記載の集熱器。
- 熱媒体の出口側の反射鏡は、放物面反射鏡で構成した請求項1記載の集熱器。
- 平板状集熱部は熱媒体の入口側に配置した請求項1記載の集熱器。
- 中間に位置する反射鏡を複合放物面反射鏡で構成した請求項1記載の集熱器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007055581A JP2008215740A (ja) | 2007-03-06 | 2007-03-06 | 集熱器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007055581A JP2008215740A (ja) | 2007-03-06 | 2007-03-06 | 集熱器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2014068755A1 (ja) * | 2012-11-01 | 2014-05-08 | Jfeスチール株式会社 | 太陽光集熱管およびそれを用いた太陽光集熱器 |
-
2007
- 2007-03-06 JP JP2007055581A patent/JP2008215740A/ja active Pending
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JP2012077976A (ja) * | 2010-09-30 | 2012-04-19 | Daikin Industries Ltd | 太陽集熱器および給湯システム |
WO2014068755A1 (ja) * | 2012-11-01 | 2014-05-08 | Jfeスチール株式会社 | 太陽光集熱管およびそれを用いた太陽光集熱器 |
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