JP2008205174A - 有機el素子アレイ - Google Patents

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浩 田邊
Akihiro Senoo
章弘 妹尾
Masataka Yashima
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Abstract

【課題】 低消費電力化された赤緑青各色発光素子を有する有機EL素子アレイを提供する。
【解決手段】 いずれの発光素子の前記発光層も、下記式をみたす有機EL素子アレイを提供する。(以下のμeは前記発光層の電子移動度、μhは正孔移動度を表す。)
1/10<μe/μh<10
【選択図】 図1

Description

本発明は有機発光素子(以下、有機EL素子と称す)を1次元あるいは2次元に有機EL素子を複数有する有機EL素子アレイに関し、より詳しくは、少なくとも赤・緑・青の複数の有機EL素子を有するフルカラーELディスプレイに関する。
近年有機EL素子を用いた表示装置の研究が盛んである。
特許文献1には、発光層において電子とホールを効率よく再結合させることができ、低電圧下でも高輝度を維持・向上できるとする有機EL素子が記載されている。そのような素子を提供する条件として、発光層の移動度μを、μe≧1×10−7cm2/V・sec、かつ、μh>μe>μh/1000とすることが記載されている。
また特許文献2には、陽極と有機膜の間に非晶質炭素膜を設けた有機EL素子が記載されている。非晶質炭素膜はホールの注入効率を向上させるために配置されるものであり、更に発光層の移動度を10>μe/μh>10−3と規定している。そして発光層の移動度を規定することで、ホール・電子の再結合領域を広げて発光効率を向上させることが記載されている。
特開2000−164359号公報 特開2001−176663号公報
異なる色を発する有機発光素子を1次元ないし2次元に複数有する有機発光素子アレイを用いることでフルカラー発光させる場合において、有機発光素子アレイの長寿命化が重要であることに本発明者は気付いた。そして有機発光素子アレイの長寿命化には個々の有機EL素子の寿命を長くするための工夫を施すことが重要であることはもちろんだが、加えて個々の有機EL素子の寿命、すなわち素子劣化率を出来るだけそろえることが重要であることに本発明者は更に気付いた。というのも有機EL素子の発光非発光を制御するスイッチング素子は、個々の有機EL素子の夫々の素子劣化率を考慮に入れた設計が必ずされていなければならないというわけではなく、同一特性のスイッチング素子が用いられる場合が多いからである。
つまり同一特性のスイッチング素子を複数有する有機発光素子アレイの場合、個々の有機EL素子の素子劣化率は出来るだけそろっていたほうがよいことに本発明者は気付いた。
同一特性のスイッチング素子を利用する場合で、且つ個々の有機EL素子の素子劣化率が大きく異なっている場合、個々の有機EL素子の素子劣化率の違いにより素子の劣化に伴って表示色がずれる。例えば、赤、緑、青の各色発光素子を点灯させて白色を表示させた場合に、青色素子の劣化速度だけが他の赤、緑の発光素子の劣化速度よりも早いと、素子の劣化に伴い黄色がかった白色へとずれていってしまう。
特許文献1には発光層の移動度の数値範囲が記載されてるものの、長寿命化に関する記載や示唆はない。また特許文献1は青発光する有機EL素子のみに関する記載であり、個々の有機EL素子の素子寿命を出来るだけそろえようとする記載や示唆が無い。
また特許文献2には発光層の移動度の数値範囲が記載されているものの、この数値範囲は実は格別な意味を有する数値範囲ではない。よく知られているトリス(8―キノリノラト)アルミニウム(Alq3)もキャリアの移動度はμe=3×10−6、μh=2×10−8程度である。そしてμe/μhはμe/μh=150であり、この値は特許文献2に記載の数値範囲内である。そして特許文献2には特許文献1と同様に長寿命化に関する記載や示唆、更には個々の有機EL素子の素子寿命を出来るだけそろえようとする記載や示唆が無い。
本発明は、各素子に工夫を施すことで、素子寿命の向上を図り、かつ個々の有機EL素子の素子寿命が出来るだけそろえられた有機EL素子アレイを提供することを目的とする。
本発明により、
赤、緑、青の各発光素子を独立に発光させる有機EL素子アレイにおいて、
前記各発光素子は、陽極と陰極と、
前記陽極と前記陰極との間に配置される有機化合物からなる発光層とを有し、
いずれの前記発光素子の前記発光層も、下記式をみたすことを特徴とする有機EL素子アレイが提供される。
1/10<μe/μh<10
ここで、μeは前記発光層の電子移動度、μhは正孔移動度を表す。
本発明の有機EL素子アレイは、各色の発光素子の素子寿命を出来るだけ同じ電圧にそろえることが出来るので(各素子間の電位差は1V以内)、電源電圧を高く設定する必要が無くなり低消費電力が達成される。
本発明に係る有機EL素子アレイは、
赤、緑、青の各発光素子を独立に発光させる有機EL素子アレイにおいて、
前記各発光素子は、陽極と陰極とからなる一対の電極と、
前記一対の電極の間に配置される有機化合物からなる発光層と、を少なくとも有し、
いずれの前記各発光素子の前記発光層も、下記式をみたすことを特徴とする有機EL素子アレイを提供する。
1/10<μe/μh<10
(ここで、μeは前記発光層の電子移動度、μhは正孔移動度を表す。)
このように上式を満たす電子移動度と正孔移動度を有する発光層を用いることでぞれぞれの有機EL素子(発光素子)の寿命が延び、かつ個々の素子の劣化率を揃えることができる。
この有機EL素子アレイは、個々の有機EL素子毎に発光非発光が制御される。有機EL素子アレイは各色の有機EL素子の発光強度を変調させることでさまざまな色調の混色光を発することができ、フルカラー発光も可能である。
有機EL素子アレイはこの個々の有機EL素子を最低3素子(赤発光用素子、緑発光用素子、青発光用素子)有していればよいが、他にも各色発光素子をそれぞれ複数有していてもよい。同一色発光用素子が複数設けられていてもそれぞれの素子の発光非発光が独立して制御されてもよい。
また有機EL素子アレイは個々の有機EL素子を1次元に配置した構成でもよくあるいは各色発光素子がそれぞれ複数存在し、且つ2次元に配置した構成でもよい。その場合1画素が赤発光用素子、緑発光用素子、青発光用素子を少なくとも有し、画素が2次元に配置された表示装置として本発明に係る有機EL素子アレイを好ましく用いることが出来る。
表示装置とは例えばテレビやパソコンのことであったり、あるいは表示部を有するデジタルカメラあるいはデジタルスチルカメラのことであったり、あるいは自動車に搭載される表示部のことであったり、あるいは表示部を有する携帯電話のことである。
発光層に関する上式、即ち、
1/10<μe/μh<10
の数値の根拠について更に説明する。
この数値範囲は様々な実験を通して得られた経験的な数値範囲である。
そのためこの数値範囲が好ましい理由は今のところ定かではないが次の理由で好ましいと考える。
電子と正孔のそのいずれか一方が極端に発光層内を移動できる場合、両者の再結合は発光層内の陰極側界面あるいは陽極側界面のいずれかに集中することになる。
その場合発光層を構成する分子にかかる負荷が発光層の界面近傍の分子に集中してしまう。
電子移動度と正孔移動度の関係が本発明に係る数値範囲内である場合、再結合は発光層の厚み方向において広い範囲で行われ、その結果発光層を構成する分子の負担が一箇所に集中しないで済むと考える。
その結果、素子の長寿命化が達成され、個々の有機EL素子の素子劣化のばらつきが小さくなる。
より具体的には、赤、緑、青素子の輝度半減までに要する時間ばらつきが20パーセント程度の範囲に揃えることができる。
より好ましい電子移動度と正孔移動度の関係は、
1/3<μe/μh<3
である。
この場合、素子のより長寿命化が達成され、個々の有機EL素子劣化のばらつきが非常に小さい有機EL素子アレイを提供することが出来る。
より具体的には、赤、緑、青素子の輝度半減までに要する時間ばらつきが10パーセント程度の範囲に揃えることができる。
発光層のキャリア(電子あるいは正孔)移動度は、TOF(Time of Flight)法による過渡電流測定によって求めることができる。これは電荷キャリアの移動量について過渡光電流波形を測定し、そのときの印加電圧と測定サンプルの厚さとから求めたものである。印加電圧は1×10〜10V/cm・sの条件で測定することができる。測定サンプルは被測定物を透明、或いは半透明電極と対向電極の間に設けることで得られる。例えば、ガラス等の基板上にITOの透明電極を設け、測定する有機層を数百nmから数ミクロン程度の厚みに蒸着等で設け、更にAl等の対向電極を蒸着すれば良い。
このサンプルの一対の電極に電界を印加し、ITO側から短いパルス光、或いは電子ビームを照射する。これにより電極近傍にシート状に生成したホール−電子対のホールまたは電子のいずれかが印加電界の極性に応じて対向電極に向かってドリフトする。この過渡電流波形を観測することで、到達時間の重心を求める方法である。
本実施形態に係る有機EL素子アレイを構成する有機EL素子が有する発光層は単一の有機化合物からなるものであってもあるいはいわゆるホストとゲストといった2成分から構成されるものであってもよい。あるいは更に別の成分も構成要素して加わった3成分あるいはそれ以上の成分から構成されるものであってもよい。
ホストとは発光層を構成する成分のうち主成分を指し、ゲストとは副成分を指す。主成分と副成分はモル比や重量比から決めることが出来る。
ホストとゲストから構成される発光層であっても上記測定方法により上記式を満たすかどうかを検証することができる。
ゲストはそれを有する有機EL素子の発光色を決める材料である。
ホストは有機EL素子において発光してもしなくてもよい。
本実施形態に係る有機EL素子アレイを構成する有機EL素子は発光層のほかに電子輸送層と正孔輸送層の少なくともいずれか一方を更に有していてもよい。
正孔輸送層を有する場合、正孔輸送層は以下の式を満たす正孔移動度有していることが好ましい。
μh≧1×10−5cm/V・s
また電子輸送層を有する場合、電子輸送層は以下の式を満たす電子移動度を有していることが好ましい。
μe≧1×10−5cm/V・s
本実施形態に係る有機EL素子アレイを構成する有機EL素子はこれら発光層、電子輸送層、正孔輸送層以外に電子注入層、正孔注入層、ホールブロッキング層、電子ブロッキング層等適宜設けられてもよい。
本実施形態に係る有機EL素子アレイを構成する有機EL素子は、スイッチング素子を有していてもよい。スイッチング素子は例えば薄膜トランジスタ(TFT)である。
各発光素子に設けられるスイッチング素子は、それぞれがほぼ同じ特性であるものを用いてもよい。
本実施形態に係る有機EL素子アレイを構成する有機EL素子は、陽極と陰極のうちいずれか一方の電極が他の有機EL素子の電極と共通していてもよい。
尚、本発明におけるRGB独立発光の波長ピークは以下の通りである。
赤(R):600〜640nm
緑(G):500〜540nm
青(B):440〜480nm
また、本発明における白色とは、CIE色度座標x=0.33±0.03、y=0.33±0.03の範囲で定められる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明していくが、本発明はこれらに限定されるものではない。
はじめに各実施例において共通部分となる、本発明のアクティブマトリクス方式画像表示装置について説明する。
図1は本発明によるTFTを用いたマトリックス方有機ELパネルの一例を示す模式図である。パネル周辺には、走査信号ドライバーや電流供給源からなる駆動回路と、情報信号ドライバーである表示信号入力手段(これらを画像情報供給手段と呼ぶ)が配置され、それぞれゲート線とよばれるX方向走査線、情報線と呼ばれるY方向配線、及び電流供給線に接続される。走査信号ドライバーは、ゲート走査線を順次選択し、これに同期して情報信号ドライバーから画像信号が印加される。ゲート走査線と情報線の交点には表示用画素が配置される。
図2は本実施例で用いられるTFTの断面構造の模式図である。ガラス基板上にポリシリコンp−Si層が設けられ、チャネル、ドレイン、ソース領域にはそれぞれ必要な不純物が選択され、ドープされる。この上にゲート絶縁膜を介してゲート電極が設けられると共に、上記ドレイン領域、ソース領域に接続するドレイン電極、ソース電極が形成されている。この時ドレイン電極と画素電極は、介在する絶縁膜に開けたコンタクトホールにより接続される。
上記画素電極上に有機発光層を形成し、陰極を順次積層し、アクティブ型有機発光表示素子を得ることができる。本発明の実施例としては、画素電極をアノードとしてCr、さらに60nm のIZO(酸化亜鉛と酸化インジウムの化合物)からなる透明電極をスパッタにより堆積した。これらのCr層およびIZOをパターニングしアノードとした。Cr/IZOアノードの画素サイズは60μm×90μm、画素間部は40μmで100×100ドットの表示装置とした。
(実施例1)
上記構成のアノードを備えたTFT基板を用意し、アノード上に、正孔輸送材料として下記構造式で示される化合物1を用いて真空蒸着法にて成膜を行った。蒸着時の真空度は5.0×10−5Pa、成膜速度は0.1〜0.2nm/secの条件で成膜した。形成されたホール輸送層の厚みは20nmであった。
Figure 2008205174
<赤発光層の作製>
まず、2次元方向に多数配置された画素のうち、赤色発光部にのみ開口部を有する蒸着マスクを入れた。
下記構造式で示される化合物2をホストとして用いて下記構造式で示される化合物3とを共蒸着(重量比95:5)して、厚み25nmの発光層を設けた。
Figure 2008205174
Figure 2008205174
<緑発光層の作製>
多数配置された画素のうち緑色発光部にのみ開口部を有する蒸着マスクを入れた。
次に、発光層のホストとして下記に示す化合物4と、下記に示す発光性化合物5を共蒸着(重量比95:5)して25nmの発光層を設けた。
Figure 2008205174
Figure 2008205174
<青発光層の作製>
多数配置された画素のうち青色発光部にのみ開口部を有する蒸着マスクを入れた。
次に、発光層のホストとして下記に示す化合物4と、下記に示す発光性化合物6を共蒸着(重量比95:5)して25nmの発光層を設けた。
Figure 2008205174
<電子輸送層・電子注入層の作製>
まず、蒸着マスクを取り外して、画素部全面に蒸着できるようにした。
電子輸送層として下記に示す化合物7を蒸着して10nmの電子輸送層を設けた。
Figure 2008205174
更に、アルカリディスペンサに封入された金属セシウムと上記化合物7を共蒸着(重量比90:10)して40nmの電子注入層を設けた。
<陰極の作製>
有機化合物層まで成膜した基板を、DCスパッタ装置(大阪真空製)へ移動させ、前記有機化合物層上にインジウム錫酸化物(ITO)をスパッタ法にて2000Å成膜し、透明な発光取り出し陰極電極を得た。スパッタガスとしてアルゴンと酸素の混合ガス(体積比でアルゴン:酸素=200:1)を用い、圧力を0.3Pa、DC出力を40Wとした。以上のようにして、TFTを有するRGBの有機EL素子を得た。
素子作製後、露点−90℃以下のグローブボックス内において、UV硬化樹脂で本素子とガラス基板を貼り合わせて封止した。
このようにして、TFT基板上に、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、有機化合物層および透明陰極電極を設けたトップエミッション型RGBフルカラー有機EL素子アレイを得た。得られた各素子の特性を表1に記す。
<発光層のキャリア移動度の測定>
1:測定用サンプルの作成
予めパターニングされたITO付ガラス基板を用意し、これをアセトン、イソプロピルアルコール(IPA)で順次超音波洗浄し、次いでIPAで煮沸洗浄後乾燥した。さらに、UV/オゾン洗浄したものを透明導電性支持基板として使用した。基板を蒸着機にセットし、赤では化合物2、化合物3を、緑では化合物4と5を、青では化合物6をそれぞれパネル作成時と同じ重量比となるように共蒸着した。共蒸着膜の厚みは2ミクロンであった。蒸着時の真空度は2.0×10−4Pa、成膜速度は0.1〜0.2nm/secの条件でITOの上に積層した。
次に、厚さ150nmのアルミニウム膜を真空蒸着法により成膜し、発光層の移動度測定用素子を得た。アルミニウム膜は、蒸着時の真空度は1.0×10−4Pa、成膜速度は1.0〜1.2nm/secの条件で成膜した。
得られた素子の成膜面に水分が吸着して素子劣化が起こらないように、乾燥空気雰囲気中で保護用ガラス板をかぶせ、UV系接着材を充填硬化させた。
タイムオブフライト測定装置(TOF−301 (株)オプテル社製)を用い、1×10〜10V/cm・sの直流電圧を印加した条件で、それぞれのホール移動度および電子移動度を測定した。結果を表1に示す。
実施例1で得られた有機EL素子アレイで用いたRGB発光層の移動度μhおよびμeはすべて1/10<μe/μh<10の範囲にあった。この有機EL素子アレイのRGBを点灯させて白色光を点灯させた。
白色は、R:G:B=3:6:1の輝度の時に得られ、CIE色度座標の値は、x=0.34、y=0.34の良好な白色であった。
赤色発光は、発光輝度300cd/mの時、620nmに発光最大波長をもつ発光が観測され、このときの素子への印加電圧は3.4Vであった。
緑色発光は、発光輝度600cd/mの時、520nmに発光最大波長をもつ発光が観測され、このときの素子への印加電圧は3.3Vであった。
青色発光は、発光輝度100cd/mの時、480nmに発光最大波長をもつ発光が観測され、このときの素子への印加電圧は3.6Vであった。
これらの各色画素を上記の初期輝度で定電流駆動して輝度半減時間を測定したところ、赤:14000時間、緑:15000時間、青:12500時間であり、RGB素子の劣化ばらつきは20%以内に収まっていた。発光層内のキャリア移動度比が上記の範囲にある時、発光層内の発光領域が広がったと予想され、素子の長寿命化を図ることができ、更には素子の劣化ばらつきを少なくすることができた。
RGB素子を白色で10000時間駆動した後にCIE色度座標を再度測定したところ、x=0.35、y=0.36であった。
Figure 2008205174
(実施例2)
発光層の材料を替えた以外は、実施例1と同様の方法でフルカラー有機EL素子アレイを得た。
<赤発光層の作製>
実施例1と同じ材料を用い、化合物2および化合物3の重量比を85:15になるよう共蒸着して25nmの発光層を設けた。
<緑発光層の作製>
実施例1と同じ材料を用い、化合物4および化合物5の重量比を90:10になるよう共蒸着して25nmの発光層を設けた。
<青発光層の作製>
実施例1で用いた青色の発光層化合物6をホストとして、発光性化合物7と共に共蒸着(重量比90:10)して25nmの発光層を設けた。
Figure 2008205174
また、移動度測定用素子も実施例1と同様に作成した。
得られたRGB各素子の特性と発光層の移動度を表2に記す。
実施例2で得られた有機EL素子アレイのRGB発光層の移動度μhおよびμeはすべて1/3<μe/μh<3の範囲にあった。
この有機EL素子アレイのRGBを点灯させて白色光を点灯させた。
白色は、R:G:B=3:6:1の輝度の時に得られ、CIE色度座標の値は、x=0.31、y=0.32のたいへん良好な白色であった。
赤色発光は、発光輝度300cd/mの時、620nmに発光最大波長をもつ発光が観測され、このときの素子への印加電圧は3.3Vであった。
緑色発光は、発光輝度600cd/mの時、520nmに発光最大波長をもつ発光が観測され、このときの素子への印加電圧は3.1Vであった。
青色発光は、発光輝度100cd/mの時、460nmに発光最大波長をもつ発光が観測され、このときの素子への印加電圧は3.2Vであった。
これらの各色画素を上記の初期輝度で定電流駆動して輝度半減時間を測定したところ、赤:17000時間、緑:16000時間、青:15500時間であり、RGBの素子の劣化ばらつきは極めて小さく、10%以内に入っていた。
実施例1と比較して寿命が延びているのは、発光層内のホールと電子の移動度の比が1に近いためであり、発光領域が実施例1よりも更に拡大していたと予想される。
このRGB素子を白色で10000時間駆動した後にCIE色度座標を再度測定したところ、x=0.33、y=0.34の極めて良い白色が得られていた。
Figure 2008205174
(比較例)
発光層の材料を替えた以外は、実施例1と同様の方法でフルカラー有機EL素子アレイを得た。
<赤発光層の作製>
実施例1で用いた化合物4を発光層のホスト材料として用い、ドーパントとして下記に示す発光性化合物9を共蒸着(重量比85:15)して、厚み25nmの発光層を設けた。
Figure 2008205174
<緑発光層の作製>
実施例1で用いた化合物4を発光層のホスト材料として用い、ドーパントとして下記に示す発光性化合物10を共蒸着(重量比99:1)して25nmの発光層を設けた。
Figure 2008205174
<青発光層の作製>
発光層のホスト材料として実施例1で用いた化合物4、ドーパントとして下記に示す発光性化合物11を共蒸着(重量比90:10)して25nmの発光層を設けた。
Figure 2008205174
また、移動度測定用素子も実施例1と同様に作成した。
得られたRGB各素子の特性と発光層の移動度を表2に記す。
比較例の有機EL素子アレイの発光層の移動度μhおよびμeはRGBとも1/10<μe/μh<10の範囲にはなかった。
この有機EL素子アレイをR:G:B=3:6:1の輝度で点灯させたところ、CIE色度座標の値は、x=0.36、y=0.36の白色であった。
赤色発光は、発光輝度300cd/mの時、620nmに発光最大波長をもつ発光が観測され、このときの素子への印加電圧は3.8Vであった。
緑色発光は、発光輝度600cd/mの時、510nmに発光最大波長をもつ発光が観測され、このときの素子への印加電圧は5.8Vであった。
青色発光は、発光輝度100cd/mの時、470nmに発光最大波長をもつ発光が観測され、このときの素子への印加電圧は4.5Vであった。
これらの各色画素を上記の初期輝度で定電流駆動して輝度半減時間を測定したところ、赤:12000時間、緑:9000時間、青:5000時間であり、RGBの素子の劣化ばらつきが大変大きかった。
比較例の素子が実施例の素子と比べて寿命が短いのは、各色発光素子の発光層内での発光領域が、ホール輸送層との界面、あるいは、電子輸送層との界面に局在化したためと予想される。
本比較例の有機EL素子アレイを連続で10000時間白色点灯した後に色を確認したところ、黄色みがかった白(いわゆる電球色)になっていた。CIEの色度座標は、x=0.42、y=0.45にシフトしてしまっていた。
Figure 2008205174
アクティブマトリクス方式の表示装置の駆動手段を示す模式図である。 TFTを用いたアクティブ駆動型有機発光素子の一例を示す断面模式図である。

Claims (7)

  1. 赤、緑、青の各発光素子を独立に発光させる有機EL素子アレイにおいて、
    前記各発光素子は、陽極と陰極と、
    前記陽極と前記陰極との間に配置される有機化合物からなる発光層とを有し、
    いずれの前記発光素子の前記発光層も、下記式をみたすことを特徴とする有機EL素子アレイ。
    1/10<μe/μh<10
    ここで、μeは前記発光層の電子移動度、μhは正孔移動度を表す。
  2. 前記発光層と前記陽極の間に、前記発光層に隣接する正孔輸送層を有することを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子アレイ。
  3. 前記発光層と前記陰極の間に、前記発光層に隣接する電子輸送層を有することを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子アレイ。
  4. 前記μe/μhは更に下記式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子アレイ。
    1/3<μe/μh<3
  5. 前記正孔輸送層の正孔の移動度μhが、下記式を満たすことを特徴とする請求項2に記載の有機EL素子アレイ。
    μh≧1×10−5cm/V・s
  6. 前記電子輸送層の電子の移動度μeが、下記式を満たすことを特徴とする請求項3に記載の有機EL素子アレイ。
    μe≧1×10−5cm/V・s
  7. 前記発光素子の発光及び非発光を制御するためのスイッチング素子を前記各発光素子毎に有することを特徴とする請求項1に記載の有機EL素子アレイ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010212675A (ja) * 2009-02-13 2010-09-24 Mitsubishi Chemicals Corp 有機電界発光素子、有機elディスプレイ、有機el照明及び有機el信号装置

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