JP2008204445A - 汎用トラッキングアセンブリ - Google Patents

Abstract

【課題】電子商品監視（ＥＡＳ）ラベルに用いられる２つ以上のプロトコルを支援することができる汎用トラッキングアセンブリを提供する。
【解決手段】汎用トラッキングアセンブリは、ＡＭ型ＥＡＳ検出器およびＲＦ型ＥＡＳ検出器（ＲＦＩＤも含む）の両方によって検出することができるハイブリッド（すなわち結合）型および選択的に動作停止可能なＥＡＳタグ／ラベルを構成する。個別のラベルの固有特性および構成要素の特性は、結合型ＥＡＳ汎用トラッキングアセンブリの全体的な性能および有用性を高めるために利用される。
【選択図】図５

Description

本発明は一般に、汎用トラッキングアセンブリに関し、さらに詳細には、電子商品監視ラベルに用いられる２つ以上のプロトコルを支援することができる汎用トラッキングアセンブリについて取り上げる。

バーコードが、個別の品物の性質、コストおよび他の必須データを正確に決定するために、商業界および小売業界を通じて一般に利用されている。しかし、バーコードは、単にパッシブな構成であり、したがって情報自体を提供または送信することはできずに、代わりに、バーコード自体に格納された情報を走査して解釈するための既知のバーコードリーダに依存している。さらに、バーコードの情報内容は静的であり、一旦、バーコードが作成されると、情報内容を自在に変更または追加することはできない。

近年、既知のバーコードシステムの欠点に対処するために、異なる電子商品監視（ＥＡＳ）プラットフォーム／タグが開発されている。ＥＡＳのそのような１つのタイプが、無線周波数識別（ＲＦＩＤ）プラットフォーム／タグである。ＲＦＩＤは、その動きをトラッキングするために、消費材、家畜、車両および他の物体に取り付けることができる小さな（通常）無電池式マイクロチップである。ＲＦＩＤタグは一般にパッシブであるが、リーダによって指示を促される場合にはデータを伝送することができる。リーダは、ＲＦＩＤタグを作動させる電磁波を伝送する。次に、タグは所定の無線周波数などを介して情報を伝送する。次に、この情報は、捕捉されて、適切な処理を施すために中央データベースに伝送される。

ＲＦＩＤシステムは通常、アンテナに接続される集積回路（ＩＣ）であり一般にはラベルに埋め込まれるトランスポンダまたはタグと、接続されたアンテナから電磁場を放射するリーダと、企業システムとから構成される。タグはＩＣに電力を供給するためにリーダの電磁場から電力を引き出し、リーダが（アンテナを介して）捕捉した変調信号を送信し、復号化して、企業システムが用いるディジタル情報に変換する。

誘導結合式ＲＦＩＤタグ（別名、高周波数（ＨＦ）タグとして知られる）を含む、主に２つのタイプのＲＦＩＤデバイスがある。一般に、誘導結合式ＲＦＩＤタグには３つの主要部品がある。
・シリコンマイクロプロセッサ―これらのチップは、目的に応じてサイズが異なる。
・金属コイル―トランスポンダの上に環状パターンに巻きつけられる銅線またはアルミニウム線から構成され、このコイルはタグのアンテナとして機能する。タグは信号をリーダに伝送し、読み出し距離はコイルアンテナのサイズによって決定される。これらのコイルアンテナは、１３．５６ＭＨｚで作動することができる。
・封入材料―チップおよびコイルを包み込むガラスまたはポリマー材料。

誘導式ＲＦＩＤタグは、リーダによって生成された磁場によって電力が供給される。タグのアンテナは磁気エネルギを捕捉し、タグはリーダと通信を行う。次にタグは、データを検索してリーダに戻すように伝送するために、磁場を変調する。データはリーダに戻るように伝送され、リーダはそのデータをホストコンピュータおよび／またはシステムに向ける。

誘導式ＲＦＩＤタグは、ユニット当たりを基準にするときわめて高価であり、コストはパッシブ式ボタンタグの場合は１ドルから電池駆動式読み出し書き込みタグの場合は２００ドルまでである。これらのタグが高コストである原因は、シリコン、コイルアンテナ、およびタグの表面の周囲にコイルを巻きつけるために必要な工程にある。

既知のＲＦＩＤの別のタイプは、容量結合式ＲＦＩＤタグである。これらのタグは、金属コイルを排除し、誘導結合式タグと同一の機能を実現するために、少量のシリコンを用いる。容量結合式ＲＦＩＤタグも３つの主要部品を有する。
・シリコンマイクロプロセッサ―モトローラ（Ｍｏｔｏｒｏｌａ）社のバイスタティックス（ＢｉＳｔａｔｉｘ）ＲＦＩＤタグは、わずか３ｍｍ^２のシリコンチップを用いる。これらのタグは、９６ビットの情報を格納することができ、製品に割り当てられることができる数兆の一意の数を可能にする。
・導電性カーボンインク―この特殊なインクは、タグのアンテナとして機能する。このインクは、従来の印刷手段によって紙の基材に塗布される。
・紙―シリコンチップは、紙ラベルの後部に印刷されるカーボンインク電極に取り付けられ、低コストかつ、従来の製品ラベルに組み込むことができる使い捨てタグを作成する。

金属コイルの代わりに導電性インクを用いることによって、容量結合式タグの価格は、５０セントと限りなく廉価である。これらのタグはまた、誘導結合式タグより柔軟性に富んでいる。容量結合式タグは、曲げたり、裂いたり、丸めたりすることができ、依然としてデータをタグリーダに中継することができる。誘導結合式タグに電力を供給する磁気エネルギに比べて、容量結合式タグはリーダによって生成される電場によって電力が供給される。この種のタグの欠点は、範囲がきわめて限定されていることである。

既知のＲＦＩＤデバイスの２つの前例が示しているように、現在、業界標準のＲＦＩＤプロトコルは存在しない。異なる製造業者が種々の製品に異なるＲＦＩＤデバイスを利用しているため、大手百貨店、卸売店および／または出荷用コンテナは複数の異なるＲＦＩＤデバイスを含むことが多い。

したがって、それぞれ異なるＲＦＩＤデバイスを取り付けた多くの異なる製品を有する大規模な小売業者または運送業者は、ＲＦＩＤタグが問合せを試みている間に、適切なリーダおよび関連プロトコルを適切なＲＦＩＤタグと適合させることに多大な困難を感じる可能性があることが容易に認識される。

したがって、小売店および運送業者にとって、在庫目録にあるすべての品物が、必要に応じて、品物に取り付けられている特定のタイプのＲＦＩＤデバイスに基づいて、適切に問合せがなされ分類されていることを保証するために、複数のＲＦＩＤリーダおよびプロトコルを購入して用いることが不可欠である。リーダや関連装置およびプロトコルのこのような望ましくない重複は、明らかに面倒であり、コストが嵩む。

さらに別の既知のＲＦＩＤデバイスは、最初の購入時の後、外部からのリーダと適切に通信し続けることができるように設計される。すなわち、既知のＲＦＩＤデバイスは、品物が工場を出た時点から購入者の住居内に置かれるまで品物のトラッキングを実現することができるように設計される。

しかし、最初の購入時の後、これらのデバイスが動作し続け、リーダと適切に通信することが可能な既知のＲＦＩＤデバイスの属性そのものがまた、きっちり入れ子になった商業設備または小売設備に関する問題を引き起こす。

例えば、一旦、購入者が店で品物を購入すると、ＲＦＩＤデバイスは精算所で統合されたリーダと通信を行う。リーダはＲＦＩＤデバイスを検出して問合せを行い、その後で購入者が万引き防止用アラームを作動させることなく店から出ることができる。しかし、ショッピングモールまたはショッピングセンター環境でよく起こるように、ＲＦＩＤデバイスの回復性のために、これらのデバイスは、購入者が別の小売店に入った場合であっても、引き続きパッシブに「動作状態」にある。一旦、当初購入者が第２の小売店を出ると、第２の店のＲＦＩＤ検出機器はＲＦＩＤタグを目覚めさせ、第２の店のセキュリティシステムに誤って警報を出す可能性がある。このシナリオは、市場に現在存在する異なるＲＦＩＤデバイスおよびプロトコルによって、さらに悪化の一途を辿るばかりである。

上述の異なるＲＦＩＤ技術に加えて、音響磁気（ＡＭ）ＥＡＳ回路などの独自の動作プロトコルを有する他のＥＡＳ技術が存在する。上述の問題と同様に、例えば、製造業者に関する問題は、いずれのＥＡＳ技術が多くの異なるＥＡＳ技術の１つを備えた品物の製造、輸送および在庫といった種々の段階で用いられるかを知ることの不確かさにある。

したがって、上記で述べたように、所定の位置にある主要なＥＡＳプロトコルは音響磁気（ＡＭ）型およびＲＦ型であることは認識されよう。これらの異なるＥＡＳプロトコルは、種々の主要な小売業者によってそれぞれ独立に用いられており、現在互換性のある技術はない。それゆえに、製造業者／卸業者は、異なるＥＡＳプロトコル用の製品の別個の在庫目録を維持しなければならず、そのような手法を実行するときに加算コストを招き、もしくは製造業者／卸業者は、製品のそれぞれにタグ／ラベルの両方を貼付しなければならず、この代替の手法の加算コストを招く。

前述の問題および関連する問題を念頭において、本発明の一般的な目的は、共通の基材／プラットフォーム上に２つ以上の異なるＥＡＳ技術を統合することによって、異なるＥＡＳ技術／デバイスの使用を調和させることができる汎用トラッキングシステムを提供することである。さらに好ましくは、本発明の一般的な目的は、ＡＭ型およびＲＦ（ＲＦＩＤを含む）型システムの両方と互換性のある統合型ＥＡＳラベル／タグアセンブリを提供することである。本発明は好ましくは、ＡＭ型トランスポンダを備え、このトランスポンダは、高い透磁率を備える１つ以上のアモルファス合金ストリップと、成型、打抜き、塗装、印刷などを行うことができる磁気バイアスストリップと、から構成される。アモルファスストリップは、自在に共振することができるようにパッケージ化され、標準的なＡＭ型ＥＡＳの所望の周波数で共振するようなサイズに形成される。

本発明の１つの目的は、汎用トラッキングシステムを提供することである。

本発明の別の目的は、２つ以上のＥＡＳ識別プロトコルに応答することができる汎用トラッキングシステムを提供することである。

本発明の別の目的は、共通のプラットフォーム上に異なるＥＡＳ識別技術を統合する汎用トラッキングシステムを提供することである。

本発明の別の目的は、共通のプラットフォーム上に異なるタイプのＲＦ型ＥＡＳ識別技術を統合する汎用トラッキングシステムを提供することである。

本発明の別の目的は、共通のプラットフォーム上にＲＦ型ＥＡＳ識別技術およびＡＭ型ＥＡＳ識別技術の両方を統合する汎用トラッキングシステムを提供することである。

本発明のさらに別の目的は、ＡＭ技術／プロトコルまたはＲＦ技術／プロトコルのいずれかによる問合せによって検出され、応答することができる結合式電子商品監視（ＥＡＳ）タグ／ラベルアセンブリを提供することである。

本発明のさらに別の目的は、結合したＡＭ技術／プロトコルおよびＲＦ技術／プロトコルを支援して少なくとも一つの共通要素を用いることができる結合式電子商品監視（ＥＡＳ）タグ／ラベルを提供することである。

したがって、本発明の目的は、ＡＭ型ＥＡＳ検出器およびＲＦ型ＥＡＳ検出器（ＲＦＩＤも含む）の両方によって検出することができるハイブリッド（すなわち結合）型および選択的に動作停止可能なＥＡＳタグ／ラベルを構成することである。このハイブリッド型ＥＡＳタグ／ラベルの製造／設計は、構成要素の固有特性がハイブリッド型ラベル／タグ全体の性能を向上させ、生産効率により、製造業者／卸業者にとってより廉価なＥＡＳ解決策を可能にするものである。

本発明のこれらの目的および他の目的、およびそれらの好ましい実施形態は、全体として明細書、特許請求の範囲および図面を考慮することによって明らかになるであろう。

ＲＦＩＤタグなどの既知のＥＡＳアセンブリは、アクティブ型、パッシブ型のいずれであってもよい。アクティブ型ＲＦＩＤタグは電池などを備えることから、問合せ無線周波数場が弱い領域においても強い応答信号を伝送することができる。したがって、アクティブ型ＲＦＩＤタグは、パッシブ型ＲＦＩＤで可能である場合より広い範囲で検出され、伝送されることができる。しかし、電池は、動作可能な寿命に制限され、タグのサイズおよびコストを著しく増大する。パッシブ型タグは、問合せ無線周波数場からタグに電力を供給するために必要なエネルギーを得て、そのエネルギーを用いて、アンテナが問合せ場に提供するインピーダンスを変調することによって応答符号を伝送し、それによってリーダアンテナに戻るように反射される信号を変調する。したがって、それらの範囲はさらに制限される。

既知のパッシブ型ＲＦＩＤタグの中であっても、関連アンテナの性能および対応する問合せ範囲および応答範囲における著しい差をはじめとして、性能に著しい差が存在する。本発明の１つの実施形態が以下にパッシブ型タグに関連して記載されるが、本発明の教示はアクティブ型タブにも等しく適用可能であることは容易に認識されよう。

図１は、パッシブ型ＲＦＩＤ１０の１つのバージョンを示し、通常、集積回路１２およびアンテナ１４を備える。集積回路１２は、主要な識別機能を提供する。集積回路１２は、ソフトウェアおよび回路を備え、タグ識別および他の所望の情報を永久的に（または半永久的に）格納し、問合せハードウェアから受信したコマンドを解釈して処理し、質問器による情報に関する要求に応答し、問合せに同時に応答する複数のタグから生じる矛盾を解消する際にハードウェアを支援する。任意に、集積回路は、情報を単に読み出す（読み出し専用）のと対照的に、そのメモリ（読み出し／書き込み）に格納された情報を更新することを提供してもよい。

アンテナの形状および特性は、タグのＲＦＩＤ部分の所望の動作周波数に左右される。例えば、２．４５ＧＨｚ（または類似の）ＲＦＩＤタグは通常、図１に示される線状ダイポールアンテナ４ａなどのダイポールアンテナまたは図２のパッシブ型ＲＦＩＤ１０ａに取り付けられるように示された折り畳み式ダイポールアンテナ１４ａを備える。１３．５６ＭＨｚ（または類似の）ＲＦＩＤタグは、図３のＲＦＩＤ１０ｂに示されるような螺旋状またはコイルアンテナ１４ｂを用いる。特定の設計に関係なく、アンテナ１４は問合せ源によって放射された無線周波数エネルギを傍受する。この信号エネルギはタグに電力およびコマンドの両方を搬送する。アンテナにより、ＲＦ応答素子は、ＩＣチップに電力を供給するのに十分なエネルギを吸収することが可能であり、それによって、検出されるべき応答を提供する。したがって、アンテナの特性は、組み込まれるシステムに適合されなければならない。高いＭＨｚ〜ＧＨｚ範囲で動作するタグの場合には、最も重要な特性はアンテナの長さである。通常、ダイポールアンテナの有効長はほぼ問合せ信号の半波長または半波長の複数倍であるように選択される。半波長アンテナがサイズの制限のために実現不可能である低〜中程度のＭＨｚ領域（例えば、１３．５６ＭＨｚ）で動作するタグの場合には、重要な特性はアンテナのインダクタンスおよびアンテナコイルの巻数である。いずれのアンテナタイプの場合も、良好な導電率が必要である。通常、銅またはアルミニウムなどの金属が用いられるが、パーマロイなどの磁気金属を含む他の導体もまた許容可能である。

図４は、パッシブ型ＲＦＩＤタグ１０ｃを示しており、ＲＦＩＤタグ１０ｃ用のアンテナとして機能するように導電性インク部分１４ｃを利用する。巻きつけたワイヤアンテナアレーを備えるＲＦＩＤタグより製作費用は少ないが、導電性インクアンテナ１４ｃは範囲および電力において制限される。

したがって、要するに、ＲＦＩＤタグの複数の異なるタイプが存在し、磁気的応答素子またはＲＦ応答素子のいずれかを組み込むことができる。理解されているように、これらの異なるタイプのタグのそれぞれは、それぞれのタグタイプと効率的に対話するために、異なる問合せデバイスおよびプロトコルを必要とする。この状況は、異なるＲＦＩＤタグタイプを利用する莫大な数の製造業者から製品を必然的に受け取る大規模小売店などにとっては面倒である。

したがって、図５は、本発明の１つの実施形態を示している。図５に示されているように、１つの統合型ＲＦＩＤタグ２０は、磁気的応答ＲＦＩＤ２２およびＲＦ応答ＲＦＩＤ２４の両方を備える。１つのＲＦＩＤタグ上でこのように連結される場合には、これらの２つのＲＦＩＤタグタイプは、ユーザまたは例えば小売店によっていずれのタイプの問合せデバイスが用いられても、システムはタグ２２／２４の少なくとも１つと通信することができることを保証する。

したがって、２つ以上のタイプのＲＦＩＤタグを１つのＲＦＩＤタグに組み込むことは、本発明の重要な態様である。そのようにすることによって、本発明は、任意の特定の位置で利用される問合せシステムに関係なく、統合型ＲＦＩＤタグの少なくとも１つは、必要な情報に関する問合せに応答することを保証する。したがって、小売店は、異なるタイプのＲＦＩＤタグを有する品物と通信を行うことができないことを恐れることなく、１つの問合せシステムを購入するだけで済む。

本発明は磁気的応答ＲＦＩＤおよびＲＦ応答ＲＦＩＤを共に統合することに限定されるわけではなく、任意の既知のＲＦＩＤタグまたは発見されることになっているタイプのＲＦＩＤタグの統合にまで及ぶことは容易に認識されよう。

本発明のさらなる目的は、１つのＲＦＩＤタグに含まれる重要な素子が、統合型ＲＦＩＤタグ２０に含まれる他の統合型ＲＦＩＤタグに対して汎用的に利用されることである。例えば、統合型ＲＦＩＤタグ２０は、図３および図４のＲＦＩＤタグの両方を支援するものとし、図４のＲＦＩＤタグは図３のＲＦＩＤタグのアンテナ１４ｂを利用することができ、それによって図４に示される導電性インクＲＦＩＤタグの範囲を増大する。

異なるＲＦＩＤタグの間で１つの構成要素を共通に用いることは、アンテナ素子の共有に限定されるわけではないことは容易に認識されよう。実際には、本発明は、単一のプラットフォームに共同で取り付けられる任意のＲＦＩＤタグに見られる任意の構成要素の共有を等しく意図している。

図５は、ＲＦＩＤ２２／２４の両方に関する電池または電力供給素子２６の共有を示している。共有または共通の電源２６の使用は、あるタイプのＲＦＩＤタグに関連する範囲の制限を効果的に排除するほか、統合型ＲＦＩＤのそれぞれに別個の電源を提供する場合より経済的に実用的である。

既に説明したように、大規模小売店などは、世界中の様々な地点に位置しうる種々の製造業者から商品を受け取ることが多い。これらの個別の製造業者のそれぞれは、製作時に品物に自分たちの選択したＲＦＩＤタグを配置することができる。次にこの品物は、運送業者が利用する特定のＲＦＩＤシステム／構成に基づき、品物に別のＲＦＩＤタグを配置することができる運送業者によって輸送される。最後に、小売業者自体が、品物に再び自ら選択して構成するさらに別のＲＦＩＤタグを配置することができ、このＲＦＩＤタグは小売業者によって用いられる問合せシステムによって作動する。

要するに、任意の所与の品物は、それに位置決め、接着または他の方法で取り付けられた複数の異なるＲＦＩＤタグを有することができる。したがって、小売業者は、客が店を出るときに、品物に配置されたＲＦＩＤタグの動作を停止することができるが、小売業者の動作停止システムが品物に位置決めされる他のタイプのＲＦＩＤタグと通信を行わない場合には問題が存在する。

異なる構造およびプロトコルが原因で、所与の品物にある１つ以上の別のＲＦＩＤタグが適切に動作停止されない場合には、客は購入した最初の品物を携えて別の提携していない店に入り、結果的に動作停止されていないＲＦＩＤが第２の店のセキュリティシステムを作動させる可能性も考えられる。

図５に示されるＲＦＩＤタグ２０の統合性は、動作停止されていないＲＦＩＤタグによって引き起こされる万引きなどをそのように誤って指摘する可能性を排除する。図６は、６つの異なるＲＦＩＤタグ３２の配列を支援する統合型ＲＦＩＤタグ３０を示している。本発明のより広範な態様を逸脱することなく、統合型ＲＦＩＤタグ３０上に形成される多少のＲＦＩＤタグ３２が存在することは容易に認識されよう。

図７は、図６に示される統合型ＲＦＩＤタグ３０の動作を示す流れ図である。ステップ３４に示されるように、質問器（既知のＲＦＩＤリーダの１つなど）がＲＦＩＤタグ３２の走査または問合せを行うために利用される。次に、質問器は、ステップ３６において質問器の技術と互換性のある配列に存在する１つ以上のＲＦＩＤタグ３２を識別する。続いて、質問器は、ステップ３８に示されるように質問器と互換性のある配列におけるＲＦＩＤタグを動作停止するために、コマンドまたは信号を送出する。この後で、ステップ４０において、動作停止信号がＲＦＩＤタグ３０の内部で動作停止していないＲＦＩＤタグ３２に通信され、それによって、ＲＦＩＤタグの構成またはプロトコルに関係なく、ＲＦＩＤタグ３２のすべてを動作停止にする。

したがって、ＲＦＩＤタグ３０の統合性により、質問器が配列のＲＦＩＤタグ３２の１つであっても動作停止にすることができる場合はいつでも、ＲＦＩＤタグ３２のすべての完全な動作停止を可能にすることが本発明の別の重要な態様である。それゆえ、一旦、客が品物を購入し、小売店によって用いられる問合せシステムが店のＲＦＩＤを動作停止にすると、本発明は、配列における他のＲＦＩＤ（またはさらに詳細に後述するように、他のタイプのＥＡＳアセンブリ）もすべて、動作停止にすることを確保する。客が前に購入した品物を持って店から店に移動するとき、万引きなどの誤った指摘はそれによって回避される。

ＲＦＩＤタグ３２間の通信は、直接的な電気接続または（図６に示されているような）フィラメント４４または、寄生結合、静電結合または誘導結合などの電磁結合によって実現されることができる。

本発明による結合型（または統合型）ＲＦＩＤタグ３０を用いる場合には、既存の業界または小売店は、プロトコルを変更する必要はなく、それによって、その上に支持される異なるＲＦＩＤ回路のそれぞれの基礎を成す技術に関係なく、結合型ＲＦＩＤタグに問合せを行う。すなわち、種々の製造販売代理店および小売販売店によって用いられる問合せ装置またはリーダ装置に関係なく、統合結合型ＥＡＳタグアセンブリは常に、それぞれの質問器またはリーダと通信を行うことができる少なくとも１タイプのＲＦ回路を有する。

ＲＦＩＤ ＥＡＳタグの種々の製造業者によって現在利用されている異なる技術およびこの分野における技術の予想される連続的な進歩を考えると、本発明の統合型ＲＦＩＤタグは、現在は存在しないＲＦＩＤ技術の共通の標準および関連する質問器／リーダを効率的に模倣している。したがって、そのような標準が世界的に許容されるまでに、本発明の統合型ＲＦＩＤタグは、競合するＲＦＩＤ技術間の差を隠すために、プラットフォームを提供する。

本発明の他の実施形態は、前述の展望によって可視化されることができる。図５に示される統合型ＲＦＩＤタグ２０に関して、本発明は、ＲＦＩＤ２２または２４のいずれかに通信される動作停止信号は同様に、共通の電源２６にも通信されると等しく考える。電源の状態を変化させることによって、ＲＦＩＤ２２の動作を停止させると、ＲＦＩＤ２４も効率的に動作停止する。

したがって、図５〜図７は、その上に統合される複数のＲＦＩＤ技術を有する結合型ＥＡＳアセンブリの関連する実施形態を示している。このように、図５〜図７に示される結合型ＥＡＳアセンブリは、異なるＲＦＩＤプロトコルによる問合せに応答することができる。

本発明のさらに別の好ましい実施形態において、結合型ＥＡＳアセンブリ５０が、図８〜図９に示されている。図８〜図９に示されるように、結合型ＥＡＳアセンブリ５０は、１つの結合型汎用ＥＡＳタグ／ラベルアセンブリに、ＡＭおよびＲＦの構成要素および技術の両方を統合する。

結合型ＥＡＳタグアセンブリ５０は、インダクタンスを示すＲＦ構成要素の第１の部分５２と、静電容量を示すＲＦ構成要素の第２の部分５４と、共振器およびバイアス磁石を備えるＡＭ構成要素の第３の多層部分５６と、結合型ＥＡＳタグ５０の基材およびバッキングとして機能する第４の部分５８とを備える。図９に示されるように、第３の多層部分５６は、アモルファス共振器６０およびバイアス磁石６２を備える。

既知のＲＦ共振器は、ＬＣタンク回路として通常構成され、通常はインダクタおよびコンデンサからなる。対照的に、ＥＡＳタグアセンブリ５０は、ラベルのＲＦ構成要素およびＡＭ構成要素の両方の共振周波数を捕捉し、ＲＦ回路の中心の空間にＡＭラベルを配置することを可能にする。ＡＭ部分は、ＲＦ回路の種々の位置に配置されることができるが、相互作用を説明しなければならず、ＲＦ部分は同調されなければならない。ＲＦ回路の開放空間の中心にＡＭ構成要素を配置することは主に、インダクタンスに影響を及ぼす。他の位置にＡＭ部分を配置することは、取り付け手段または誘電体、確実に静電容量に応じて、インダクタンスに影響を及ぼす可能性がある。いずれにせよ、一旦、ＡＭ部分が動作停止状態に位置付けられると、ＲＦ部分はＡＭ構成要素の周囲に設計され、任意の静電容量またはインダクタンスの影響に関する相互作用に適合するように同調される。この同調は、回路の中心周波数および品質の原因となる。

ＲＦラベル構成要素は、打抜き、レーザ切削、熱箔印刷、型押、導電性インクなどを用いた印刷などの種々の製造方法によって製作することができる。製造方法は、結合型ＥＡＳタグアセンブリ５０のＲＦ部分の設計にとって二番目に重要である。ＲＦ回路部分に対するＡＭ回路部分の手段および位置は、遮蔽特性の効果に影響を及ぼす。したがって、図８〜図９に示される実施形態によるＲＦラベル構成要素は一般に、材料から形成または型押されることができ、所望の周波数で共振するＬＣタンク回路を形成する。ＬＣタンク回路はそれ自体は、インダクタおよび平板コンデンサを形成するために、設計された誘電体を用いて「箔（またはインクなど）」を積層することによって形成することができる。

したがって、ＥＡＳタグアセンブリ／ラベル５０のＲＦサブシステムは、ある意味では、結合型ＥＡＳタグ／ラベルアセンブリ５０がＡＭラベルとして適切な周波数で共振する特定の材料で形成されることが、本発明の別の重要な態様である。

既知のＡＭラベルと同様に、ＥＡＳタグアセンブリ５０のサブシステムは引き続き、バイアス磁石６２と、メットガラス（ＭｅｔＧｌａｓ）（Ｍｅｔｇｌａｓ ２８２６ＭＢ３が用いられているが、本発明はこの特定の合金に制限されるわけではないことは容易に認識されよう）のようなアモルファス合金から切り取られる一つ以上の共振器６０と、磁気制限および共振を可能にするためのパッケージングとを備える。

したがって、ＥＡＳタグアセンブリ５０の設計が、これらのＡＭ回路構成要素の少なくとも１つをＲＦ回路の一部であることを可能にすることは、本発明の別の重要な態様である。ＡＭサブシステムのバランス／同調は、ＲＦサブシステムを実現するためだけでなく、ＡＭサブシステムの共振に寄与するために、さらなる共振器の包含および一次装置の整形によって少なくとも部分的に影響される。これらのＡＭラベル構成要素はまた、種々の製造方法によって製作されてもよく、バイアス磁石などの打抜き、印刷を含んでもよい。ＥＡＳタグアセンブリ５０のＲＦ構成要素またはＡＭ構成要素のいずれかを製作する特定の方法は、結合型ＥＡＳタグアセンブリ５０の設計にとって二次的なものであり、本発明はＥＡＳタグアセンブリが製作される手法によって制限されるわけではないことは容易に認識されよう。

本発明のさらに別の重要な態様は、ＥＡＳタグアセンブリ５０の設計が所与の時間で１つの部分のみを動作状態にすることが可能であることである。したがって、タグがＡＭに関して作動されている場合には、ＲＦに対しては動作停止される。これは、以下に示すように、ラベル自体の固有の特性と一致している。

したがって、好ましい実施形態において、共振器構成要素（磁気制限型共振器の場合に用いられるメットガラス（ＭｅｔＧｌａｓ）またはさまざまな既知のアモルファス合金から形成されることができる）は、ＡＭサブシステムにおける共振器として用いられるだけでなく、ＲＦサブシステムの層または層の一部であってもよい。バイアス磁石６２もまた、層または層の一部であってもよい。

さらに、共振器構成要素は、ＥＭＦ遮蔽のために効果的である場合もある。したがって、遮蔽材がＲＦ構成要素の背後に配置される場合には、ＲＦからの信号は保護しようとしているパッケージによって吸収されるのではなく、信号を検出しようとするＥＡＳゲートに向かって外側に向けられる。遮蔽の態様は、ＲＦ回路がＡＭ構成要素とＲＦ構成要素との間の相互作用を適合させるように設計され、同調される場合に、ＡＭ構成要素およびＲＦ構成要素の両方の実際の性能と共存することができる。しかし、前述したように、ＲＦ部分に対するＡＭ部分の手段および位置は、遮蔽特性の効果に影響を及ぼす。

したがって、結合型ＥＡＳタグアセンブリ５０に関して、製造業者は製造中にラベル／タグ５０を製品またはパッケージングに組み込み、１つの在庫目録を維持することができる。製品の注文が入ると、製品は選別されて、適切なＡＭ構成要素またはＲＦ構成要素が作動／動作停止される。これは、コンベヤシステムで自動的にまたは個別に行われることができる。この簡素さを示すフローチャートが、図１０に示されている。

したがって、本発明の好ましい実施形態は、ＡＭ型システムおよびＲＦ型（ＲＦＩＤを含む）システムの両方と互換性のある統合型ＥＡＳラベル／タグアセンブリ５０を提供する。本発明は、ＡＭ型トランスポンダを備える。このトランスポンダは、高い透磁率を備える１つ以上のアモルファス合金ストリップと、成型、打抜き、塗装、印刷などを行うことができる磁気バイアスストリップとから構成される。アモルファスストリップは、自在に共振することができるようにパッケージ化され、標準的なＡＭ型ＥＡＳの所望の周波数で共振するようなサイズに形成される。

本発明はまた、多数の既知の工程によって製作されることができるＲＦ（またはＲＦＩＤ）構成要素を備える。製造ステップ、設備の数を最小限に抑え、その中心の開放空間に関して矩形の形状を呈する微調整されるＲＦ型ＥＡＳタグの大量生産性を緩和するために、および／またはその位置およびＲＦアンテナタイプに関係なく、構成要素間の相互作用を微調整するために、材料の打抜きまたはレーザ切削の工程は、好ましい方法である（しかし、多数の方法を用いてもよい）。遮蔽効果を最大にするために二つのタイプのタグ／ラベル（ＡＭおよびＲＦ）を結合するとき、開放空間は好ましい。しかし、開放空間は、高機能の結合型／汎用タグを製作するために必ずしも必要ではないが、在庫目録および関連コストを削減するという仕事上の利点を提供する。

さらに、結合型ＥＡＳタグ／ラベルアセンブリ５０のＲＦサブシステムは、角周波数がラジアン／秒単位で、

に等しいＬＣタンク回路として特徴付けられる。式中、Ｌの単位はヘンリーでＣの単位はファラドである。共振周波数は、

に等しいＬＣタンク回路として特徴付けられる。式中、Ｌの単位はヘンリーでＣの単位はファラドである。単位をヘルツで測定すると、

である。

結合型ＥＡＳタグ／ラベルアセンブリ５０のＡＭサブシステムは、アモルファス磁気制限合金からなる１つ以上のストリップまたはリボンによって特徴付けられ、この合金は、バイアス磁石の配置によって磁気的にバイアスをかけられる。共振器は所与のバイアス場が印加されると、一致した共振周波数を提供する。複数の共振器を有することが一般的であるが、本発明の設計は１つの共振器または複数の配置を用いることを除外しない。簡単に言えば、長さが一定で、全幅がほぼ等しい限りは、同一の厚さの共振器を実現することができる。概算のため、１つの共振器は長さが約３８ｍｍ、幅が２ｘであるように設計されることができる場合には、厚さが不変であると仮定すると、幅がｘの同一の長さの個別の共振器を用いることができる。

結合型ＲＦ（ＲＦＩＤを含む）およびＡＭラベル／タグは、これらのラベル／タグを独立に製作するより廉価な手段を有する全体システムを提供するほか、性能および製品の遮蔽において潜在的な改善点を提供する。ＲＦ部分に対するＡＭ部分の位置に応じて、遮蔽を改善することができる。共振器は、アモルファス合金であり、固有の遮蔽材料である。ＡＭ型タグにおける共振器として用いられるアモルファス合金が製品を遮蔽し、所望の方向において外向きに信号を反射するので、この方法に従ってカスタマイズされた設計は、ＲＦ特性をラベル付けされた製品によって吸収されることがないようにすることが可能である。

したがって、図５〜図１０の実施形態に関連して述べた結合型ＥＡＳタグはそれぞれ、少なくとも第１の回路部分および第２の回路部分を含み、そのそれぞれが個別の技術的プロトコルによって励磁（または適切なリーダ／ライタによる「問合せ」）を可能にすることは、本発明の重要な態様である。それゆえ、質問器／リーダの技術プロトコルに関係なく、多数の異なる問合せプロトコルと適切に通信することができる結合型ＥＡＳタグ／ラベルアセンブリが作成される。

図５〜図１０に関連して提供される、開示された実施形態は、結合型ＥＡＳタグ／ラベルに組み込まれるＥＡＳ回路の性質に制限されるわけではないことも認識されよう。すなわち、現在存在するか、または将来開発される多数の異なるタイプのＥＡＳ回路は、本発明のより広範な態様から逸脱することなく、ＥＡＳタグ／ラベルの共通の基材の上に統合されることができる。さらに、本発明はそれぞれが適切な問合せプロトコルによる励磁／問合せを可能にする共通の基材の上に統合型の異なるタイプのＥＡＳ回路を想定しているが、本発明の結合型ＥＡＳタグ／ラベルは異なるＥＡＳ回路の間の少なくとも１つの共通要素または構成要素を利用することを求める。このようにして、本発明の結合型ＥＡＳタグ／ラベルアセンブリの全体的なサイズおよびコストにおける削減が実現される。

本発明は好ましい実施形態を参照して述べてきたが、本発明の本質的な範囲を逸脱することなく、種々の明らかな変更が可能であり、その要素に関して等価物に置き換えることができることは当業者によって理解される。したがって、本発明は開示された特定の実施形態に限定されるのではなく、本発明は添付の特許請求の範囲内に包含されるすべての実施形態を網羅することを意図している。

既知のＲＦＩＤ ＥＡＳアセンブリを概略的に示す図である。 別の既知のＲＦＩＤ ＥＡＳアセンブリを概略的に示す図である。 別の既知のＲＦＩＤ ＥＡＳアセンブリを概略的に示す図である。 別の既知のＲＦＩＤ ＥＡＳアセンブリを概略的に示す図である。 本発明の１つの実施形態による統合型ＲＦＩＤ ＥＡＳアセンブリを概略的に示す図である。 本発明の別の実施形態による統合型ＲＦＩＤ ＥＡＳアセンブリを概略的に示す図である。 図６の統合型ＲＦＩＤ ＥＡＳアセンブリに関連する流れ図を示す。 本発明の好ましい実施形態による統合されたＡＭ構成要素およびＲＦ構成要素を示す結合型ＥＡＳタグ／ラベルアセンブリの平面図を示す。 図８に示される結合型ＥＡＳタグ／ラベルアセンブリの側面図を示す。 図８〜図９に示される結合型ＥＡＳタグ／ラベルアセンブリのＡＭ部分またはＲＦ部分のいずれかの選択的な作動／動作停止を表す流れ図を示す。

Claims (16)

1. 第１の技術的プロトコルによる問合せを可能にする第１の回路部分と、
   前記第１の技術的プロトコルとは異なる第２の技術的プロトコルによる問合せを可能にする第２の回路部分とを備え、
   前記第１の回路部分および前記第２の回路部分が共通の基材の上に形成されることを特徴とする電子トラッキングラベル。
2. 前記第１の回路部分および前記第２の回路部分が互いに電気的通信状態にあることを特徴とする、請求項１に記載の電子トラッキングラベル。
3. 前記第１の回路部分が無線周波数回路の構成要素であり、
   前記第２の回路部分が音響磁気回路の構成要素であることを特徴とする、請求項１に記載の電子トラッキングラベル。
4. 前記第１の回路部分が誘導結合式無線周波数回路の構成要素であり、
   前記第２の回路部分が容量結合式無線周波数回路の構成要素であることを特徴とする、請求項１に記載の電子トラッキングラベル。
5. 前記第１の回路部分および前記第２の回路部分が少なくとも１つの共通要素を共有することを特徴とする、請求項１に記載の電子トラッキングラベル。
6. 少なくとも１つの前記共通要素が電源であることを特徴とする、請求項５に記載の電子トラッキングラベル。
7. 前記無線周波数回路はコンデンサとインダクタアセンブリとを含み、
   前記音響磁気回路はアモルファス共振器を含み、
   前記アモルファス共振器は、前記コンデンサおよび前記インダクタアセンブリと前記基材との間に位置することを特徴とする、請求項３に記載の電子トラッキングラベル。
8. 第１の問合せプロトコルにより励磁を行うことができる第１の回路部分を基材の上に形成し、
   前記第１の問合せプロトコルとは異なる第２の問合せプロトコルにより励磁を行うことができる第２の回路部分を基材の上に形成することを特徴とする汎用トラッキングラベルの形成方法。
9. さらに、前記第１の回路部分の構成要素を無線周波数回路であるように構成し、
   前記第２の回路部分の構成要素を音響磁気回路であるように構成することを特徴とする、請求項８に記載の汎用トラッキングラベルの形成方法。
10. さらに、前記第１の回路部分の構成要素を誘導結合式無線周波数回路であるように構成し、
    前記第２の回路部分の構成要素を容量結合式無線周波数回路であるように構成することを特徴とする、請求項８に記載の汎用トラッキングラベルの形成方法。
11. さらに、前記第１の回路部分および前記第２の回路部分を少なくとも１つの共通要素を共有するように構成することを特徴とする、請求項８に記載の汎用トラッキングラベルの形成方法。
12. さらに、コンデンサおよびインダクタアセンブリを含むように前記無線周波数回路を構成し、
    アモルファス共振器を含むように前記音響磁気回路を構成し、
    前記コンデンサおよび前記インダクタアセンブリと前記基材との間に前記アモルファス共振器を位置決めすることを特徴とする、請求項９に記載の汎用トラッキングラベルの形成方法。
13. 磁気的応答素子を含む第１のデバイスと、
    無線周波数応答素子を含む第２のデバイスとを備え、
    前記第１のデバイスおよび前記第２のデバイスの一方の構成要素が、前記第１のデバイスおよび前記第２のデバイスの他方によって共有されることを特徴とする汎用識別アセンブリ。
14. 前記構成要素がアンテナであることを特徴とする、請求項１３に記載の汎用識別アセンブリ。
15. 前記構成要素が電源であることを特徴とする、請求項１３に記載の汎用識別アセンブリ。
16. 異なる動作プロトコルを有する識別アセンブリの間のデータ伝送方法であって、
    第１の動作技術を有する第１の識別回路を基材の上に固定し、
    前記第１の動作技術とは異なる第２の動作技術を有する第２の識別回路をプラットフォームの上に固定し、
    第１の識別アセンブリおよび第２の識別アセンブリを電気的に結合し、
    前記第１の識別アセンブリおよび前記第２の識別アセンブリの一方に問合せを行い、それによって前記第１の識別アセンブリおよび前記第２の識別アセンブリの一方を問合せに応じて作動させ、
    それに基づいて、前記第１の識別アセンブリおよび前記第２の識別アセンブリの他方に指示を伝達することを特徴とする方法。

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