JP2008203818A - 音データ生成装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】仮想空間100には、仮想の重力場や障害物であるウォール160など、仮想粒子200の運動に影響を与える各種の条件が設定されている。放り込みエリア110およびスプリンクラ150により多数の仮想粒子200がランダムに仮想空間100内に放出されると、放出された各粒子は上述した各種条件および仮想粒子200同士の相互作用(衝突)に従って運動する。その結果、設定された条件に従いながらも試行ごとに異なる仮想粒子200の運動が引き起こされる。仮想空間100には更に弦120が設けられ、仮想粒子200と弦120の衝突に伴い、弦120の振動状態が演算され、演算結果に応じて弦特有の音高・音色・各種音響効果等が付与された音データが生成される。
【選択図】図1
Description
しかし、上述の川のせせらぎ音は多数の水分子の運動から生じるものであり、そよ風の音は空気中に存在する多数の気体分子の流れや振動から生じるものであるとの例からも明らかなように、自然界において発生する音の多くは小さなスケールで見れば多数の粒子が高頻度で相互作用を繰り返すことにより生じている。従って、その結果生成される音には「ランダム性」や「非再現性」が生まれ、それらが音に「自然らしさ」を与えていると考えられる。
本発明に係る音データ生成装置は、コンピュータの演算によって形成される仮想空間の中に多数の仮想粒子を放出させるとともに、振動体(弦など)を仮想空間の中に配置し、仮想粒子と振動体との相互作用(衝突など)の状況を演算し、その演算結果による振動体の振動状態に基づいて音データを生成するものである。上記振動体は、数珠繋ぎになった仮想的な粒子(弦粒子)から構成されており、仮想粒子と振動体との相互作用を、仮想粒子と弦粒子との相互作用として演算することで上記振動体の振動状態を演算する。
以下、図面を参照しつつ、本発明を実施する際の最良の形態について説明する。
図2は、本発明に係る音データ生成システム1の全体構成を示す図である。音データ生成システム1は、プログラム実行装置としての音データ生成装置10と、マウス20と、多点コントローラ50と、モニタ30とを有する。
まず、音データ生成装置10のハードウェア構成について図3を参照して説明する。
音データ生成装置10は、制御部101、光ディスク再生部102、ROM(Read Only Memory)103、RAM(Random Access Memory)104、I/O部105を有する。それら各部はバス109を介して互いに接続されている。
ROM103は、制御部101が実行する制御プログラムを格納している。
RAM104は、制御部101によってワークエリアとして利用される。
以上が音データ生成装置10の構成である。
また、ボタン22が押下(以下、クリック)されると、マウス20はクリック操作がなされたことを示すクリック操作信号を生成し、通信ケーブル23を介して出力する。クリック操作信号を受取った制御部101は、クリック時にカーソルが位置していた座標を認識し、当該座標に表示されているアイコンなどに対して選択処理が行われたと認識する。
また、ボタン22を押下した状態で本体21が移動され、その後ボタン22の押下を解除する操作(以下、ドラッグ)がなされると、ボタン22が押下されていた間の本体21の移動方向と移動量、およびドラッグ操作がなされたことを示す信号を生成し、通信ケーブル23を介して出力する。該信号を受取った制御部101は、ドラッグ操作により選択された画面上の領域や該領域に含まれるアイコンなどに対して選択処理が行われたと認識する。
また、モニタ30は、図2に示すように、音データ再生部30aを有し、音データ生成装置10から受取った音データに基づいて音声を放音する。
次に、ROM103に格納された制御プログラムの構成について図7を用いて説明する。なお、制御プログラムは、音データ生成装置10の制御部101が音データを生成するために実行するプログラムが書き込まれており、図7には主要なもののみを概念的に表す。
以下では、オブジェクト制御プログラムによる仮想空間100の制御について説明する。
図8は、モニタ30の画面の一例を示した図である。画面には、仮想空間100の枠組みが表示されている。また、仮想空間100の右側には、制御パネル400が表示されている。仮想空間100は、ユーザによる制御パネル400に対する操作に基づき、以下のように制御される。
図9は、ウォール160の配置に際するモニタ30の画面表示の一例である。ユーザにより制御パネル400下部の「ウォール」アイコン400Eがクリックされた後ドラッグ操作がなされると、制御部101は該ドラッグ操作の始点と終点を対角線とする長方形の領域をウォール160として画面上に表示させる。例えば、カーソル40が図中40(a)から40(b)の位置までドラッグされると、ウォール160(a)が設定される。
また、後述する音データ生成処理中にウォール160がダブルクリックされると、選択されたウォール160は消滅する。
仮想空間100には、以下に例示するような「空間特性」が設定される。制御パネル400の下部の「空間特性」アイコン400Dが押下されると、制御部101は、制御プログラムに書き込まれた選択肢をモニタ30の画面上にオーバーレイ表示する。図10は、該表示の一例を示した図である。ユーザは、画面上に表示された重力の方向に関する選択肢を選択し、重力加速度の大きさを書き込む。また、仮想粒子200の移動によって働く抵抗力については、その速度に応じた抵抗力を決定するための比例定数を書き込む。制御部101は、入力された内容を粒子運動制御プログラムにおける粒子運動の挙動の算出、および弦振動制御プログラムによる弦振動の制御に反映させる。
以下では、粒子運動制御プログラムによる仮想粒子200の運動制御について説明する。
(1)仮想粒子200の出現
まず、仮想粒子200の出現について図11を用いて説明する。本実施形態における仮想空間100には、仮想粒子200を仮想空間100に発生させるための装置として、放り込みエリア110およびスプリンクラ150が設けられる。
ROM103に格納された粒子運動制御プログラムは、仮想空間100内での仮想粒子200の運動を以下に説明するルール(a)〜(c)に従って制御する。なお、以下のルールは、地球上の物体の力学的性質および力学的法則を模したものである。
(a)仮想粒子200は、所定の体積(v)および質量(m)を有している。
(b)仮想粒子200に働く力Fと仮想粒子200の質量mと加速度αとの間にはF=mαの関係がある。たとえば本実施形態においては、仮想空間100の下向きに重力場が存在するため、仮想粒子200には常にmg(gは重力加速度)の大きさの力が仮想空間100の下向きに働く。
(c)仮想粒子200同士、および仮想粒子200と仮想空間100の枠組み、および仮想粒子200とウォール160が衝突した場合には、跳ね返り係数1で完全弾性衝突をする。
仮想空間100の枠組みには、図11に示すように仮想粒子200を消滅させる「ホール」130が設定される。設定されたホール130の領域を仮想粒子200が横切った場合には、該仮想粒子200が消滅する(ホールに吸い込まれる)。ホール130は、画面右端に示された制御パネル400の「ホール」アイコン400Cがクリックされ、仮想空間100の枠組みがドラッグされることにより設定される。例えば、図11において「ホール」アイコン400Cがクリックされた後、(c)から(d)の位置までドラッグされると、ホール130が図のように設定される。複数のホール130が設けられる場合には、以上の操作が複数のホール130についてそれぞれ行われる。
弦120の振動は、ROM103に格納された弦振動制御プログラムにより、以下のように制御される。図13は、弦120の振動の制御について説明するための図である。図1においては、弦120を図13(a)のように模式的に示した。弦120は、図13(b)に示されるように、仮想粒子200同様の質量・体積・形態を有する粒子(以下、弦粒子Gと呼ぶ)が数珠状に連なって構成されている。図13(b)においては、多数連なった弦粒子Gのうち、中央部に位置する弦粒子G−1〜10を拡大して示す。
制御部101は、弦粒子G−5の現在の位置および速度と、弦粒子G―5に働く力とから、微小単位時間後の弦粒子G―5の位置および速度を算出する。
制御部101は、弦粒子G−4の現在の位置および速度と、弦粒子G―4に働く力から、微小単位時間後の弦粒子G―4の位置および速度を算出する。
以上に説明した演算は、弦粒子G―6についても同様に実行される。
音データ生成装置10は、ROM103に格納された音データ生成プログラムにより、以下に説明するように音データを生成する。
以下では、音データ生成装置10が音データを生成する際の各部の動作について説明する。まず、音データ生成装置10の電源が投入されると、制御部101はROM103から各種制御プログラムを読み出し、RAM104にロードする。続いて制御部101は、マウス20からユーザの指示を受け付け、初期設定処理を行う。
図14は、初期設定処理の流れを示したフローチャートである。まず、ステップSA100においては、仮想空間100の空間特性の設定がなされる。音データ生成システム1のユーザは、制御パネル400の「空間特性」アイコン400Dを押下し、モニタ30に図10に示すパラメータ設定のための画面を表示させる。そして制御部101は、入力された内容に応じて仮想空間100の空間特性、すなわち仮想空間100における重力場および抵抗力の設定を行う。
以上の初期設定処理がなされると、制御部101は音データ生成処理を開始する。図15は、音データ生成処理の流れを示したフローチャートである。なお、図15に示した音データ生成処理は、仮想粒子200の一つ一つについて実行される。
振動体である弦は、以下の処理において仮想空間100内に2つの点が指定されると、該指定箇所を両端として設けられる。ステップSC100において、制御部101は、多点コントローラ50から押下位置情報を受信したか否かを判定する。ステップSC100の判定結果が“NO”の場合は、ステップSC100の処理を繰り返す。ステップSC100の判定結果が“YES”である場合は、ステップSC110を行う。
ステップSC120においては、再び多点コントローラ50から押下位置情報が送信されてきたか否かを判定する。ステップSC120の判定結果が“NO”である場合は、ステップSC120の処理を繰り返す。ステップSC120の判定結果が“YES”である場合は、受信した押下位置情報に含まれる座標を読み出す。
ステップSC140においては、制御部101は、音データ生成処理が終了したか否かを判定する。ステップSC140の判定結果が“YES”である場合は、本振動体設定処理を終了する。ステップSC140の判定結果が“NO”である場合は、再びステップSC100以降の処理を行う。以上が振動体設定処理の流れである。
ステップSB160において、弦120の振動状態に基づいて音データを生成する。
制御部101は、RAM104に書き込まれた設定情報を読み出すことにより、再度同じ条件設定下で音データの生成処理を行うことができる。なお、そのように同様の条件設定で再び音データを生成したとしても、各仮想粒子200の挙動は毎回異なるため、微視的には異なる音データが生成される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は以下のように種々の態様で実施することができる。
図17は、面の構成を示した図である。図17(a)に示すように、面125は総体として平面的な構成を有する。そして、図17(b)に示すように、面125は弦120と同様に相互に隣接した仮想的な粒子(以下、面粒子M)から構成される。面粒子Mは、一平面上に初期位置が設定されており、弦粒子Gと同様に隣接する面粒子M同士で引力を及ぼしあう。図17(c)は、面粒子M―1が仮想粒子200と相互作用し、変位を生じた場合に面粒子M−1に働く力が書き込まれた図である。面粒子M−1は、図示するように、隣接する面粒子M−2〜7からそれぞれ力2〜7を受ける。力2〜7を合成したものが力1であり、面粒子M−1には、面粒子M−1の変位とは逆向きの力を受けることになる。また、面粒子M2〜7は、面粒子M−1から面粒子M−1の変位方向への力を受けることにより、変位する。このようにして、面125においても、弦120と同様に、仮想粒子200との相互作用により生じた一つの面粒子Mの変位が周囲の面粒子Mの変位を、ひいては面125の全面における振動を引き起こす。
なお、仮想粒子200は弦粒子Gと相互作用した場合に、反発せずそのまま弦粒子Gを通過する旨を説明したが、面粒子Mとの相互作用においては、仮想粒子200は跳ね返るとの条件を設けても良い。
また、エコーのほかに音が空間の反射で響く残響効果、音の位相やピッチや音質などが僅かにずらされて複合されるコーラス効果、音を歪ませるディストーション効果など各種音響エフェクトを付与することにより、弦120の振動が種々の空間で起こっているかのような音データを生成させても良い。例えば、水中のような響き、コンサートホールのような響きなどを生成することが可能である。これらの音響効果のいずれを選択するか、あるいは、選択した音響効果の量(音データに効果を付与する割合)についても弦などの規制要素の形状に応じて設定することができる。
また、上記変形例(4)においては、面125を面粒子Mの集合体でモデル化する場合について説明した。しかし、面125を粒子の集合体としてモデル化するのではなく、膜状の構造としてシミュレーション演算を行っても良い。その場合、面125は、枠状のオブジェクトの内側に膜が張設されることにより構成されていても良い。該張設された膜には、材質(密度)、厚さ、径(表面積)、張力、面の固有振動数などの各種パラメータが設定可能であり、該パラメータに基づく公知の物理振動シミュレーションにより振動の態様を演算するようにしても良い。
上記のようにすれば、弦120や面125から生成される音を更に多様に制御することができる。
例えば、ROM103には、種々の音に対応付けて、該音を弦120または面125に生成させるための各種パラメータが書き込まれたテーブルが格納されている。そして、弦120に対して、例えば高いピッチの音が指定された場合には、該音を生成するためのパラメータが読みだされ弦120または面125に設定される。具体的には、該弦120を構成する弦粒子G同士の粒子間力が大きく(弦の張力が大きく)設定されたり、弦粒子Gの数が少なく(弦の長さが短く)設定されたり、面粒子Mの数が少なく(振動面の面積が小さく)設定されたりする。
なお、ユーザが鍵盤楽器に設けられる鍵盤(キーボード)を操作することによって音を指定できるようにしても良い。この場合は、音高を指定するための鍵を複数有する鍵盤を音データ生成装置10に設ける構成としてもよく、また、鍵盤を備える音高指定装置を音データ生成装置10と接続するようにしてもよい。この場合、ユーザが鍵盤に含まれるいずれかの鍵を押下すると、鍵盤が操作された内容に応じた信号を出力する。そして、音データ生成装置10は、鍵盤からの信号に応じて押下された鍵に対応する音を特定し、特定した音に対応するパラメータが弦120または面125に設定される。
なお、上記設定された物理的パラメータに応じて、モニタ30における弦120や面125の表示態様を変更しても良い。例えば、上記の例であれば、高いピッチの音が指定された場合には、弦120が短く表示されたり、面125の面積が小さく表示されたりしても良い。
なお、本変形例の記載内容を、上記変形例(27)に記載された弦および面に適用しても良い。一例を取り上げて説明すると、ユーザにより上記変形例(27)における弦に対して高いピッチの音が指定されると、例えば弦の張力が高く設定されたり、弦の径(断面積)が小さく設定されたりするといった具合である。その場合、モニタ30画面においては、弦の振幅が小さくなるように表示されたり、弦が細く表示されたりしても良い。
また、弦粒子Gについては、個々の粒子を表示せず、例えば粒子の中心をつなぎ合わせた折れ線や、該折れ線をスムージングした曲線などを代わりに表示しても良い。また、面粒子Mについても、個々の粒子を表示せず、面125の領域を示す模様や色を表示するなどしても良い。
(a)材質
粒子の材質を、例えば、木材、金属、ゴム、ガラスなど複数の選択肢から選択可能であるようにしても良い。その場合、各材質に対して、跳ね返り係数など他のパラメータ値を対応付けたテーブルをROM103に格納しておき、選択された材質に応じて該パラメータ値が読み出されて設定されるようにしても良い。また、仮想粒子200同士の衝突によっても音を生成する場合(変形例(9))に、各材質に対して波形データを対応付けたテーブルをROM103に格納しておき、選択された材質に応じて波形データが読み出されて音データが生成されるようにしても良い。
(b)形状・大きさ
粒子は、球の他、例えば直方体(モニタ表示は長方形)など他の形状であっても良い。また、粒子の大きさが、球の径や直方体の辺の長さなどにより指定されるようにしても良い。
(c)内部構成
粒子は内部の材質が一様であるとしても良いし、一様ではないとしても良い。例えば、球状の粒子において重心を球の中心からずらすことにより、球の動きや跳ね返りの態様を多様に変化させることも可能である。
(d)色
粒子はモニタ30画面においてカラー表示されていても良い。その場合、各粒子の色は、粒子の特性に応じて表示されるとしても良い。例えば、放出されたスプリンクラ150ごとに仮想粒子200の色を変えるなどしても良い。
(e)拡散係数
上記実施形態においては、弦120を構成する各弦粒子Gに「減衰力」が加わり、該減衰力により弦120に生じた振動が減衰する旨を説明した。そして、該減衰力を規定するパラメータとして、仮想空間100に空間特性として設定された「抵抗力」の比例定数が用いられた。以上のように、弦120の減衰態様を、弦粒子Gの移動に伴う抵抗力により制御しても良い。しかし、弦粒子G間での振動の伝播を規定するパラメータとして、各弦粒子Gの振動が隣接する弦粒子Gに伝播する割合を示す「拡散係数」により制御するとしても良い。例えば、該拡散係数に大きな値が設定された場合、ある弦粒子Gに生じた振幅(エネルギー)は隣接する弦粒子Gへと効率良く伝播し、比較的長時間にわたり弦120は振動する。逆に拡散係数に小さな値が設定された場合、ある弦粒子Gが有する振幅(エネルギー)は隣接する弦粒子Gに伝播する際に大きな割合で減衰し、比較的短時間で弦120は振動を停止する。
(f)音
上記実施形態においては、弦120の振動状態に基づいて音データが生成される旨を説明したが、弦120に衝突した仮想粒子200の特性に基づいて音データを生成しても良い。
例えば、互いに異なる特性(色など)の仮想粒子200が仮想空間100に放出されており、仮想粒子200が衝突して弦120が振動した場合には、衝突した仮想粒子200の特性(色)に応じて、ROM103に予め格納された波形データを選択的に読み出して音データを生成しても良い。
また、別の態様では、予め仮想粒子200の特性に対して各種のエフェクト処理を対応付けておき、仮想粒子200が弦120に衝突した際には、弦120の振動状態に基づいて生成された音データに対して、衝突した仮想粒子200の特性に対応付けられたエフェクト処理を更に施して音データを生成しても良い。
(g)結合状態
上記実施形態においては、弦120を構成する弦粒子Gは、弦粒子G同士の引力により結合されている場合について説明した。しかし、弦粒子G同士が、仮想のバネにより結合されているとしても良い。上記変形例(4)の面125についても同様である。
Claims (11)
- 仮想粒子を仮想空間に対して連続的に放出する演算を行う仮想粒子放出手段と、
前記仮想粒子放出手段の演算により放出された各仮想粒子の軌道を、前記各仮想粒子同士の衝突を含めて演算する軌道演算手段と、
振動体モデルを前記仮想空間に設ける振動体設定手段と、
前記仮想粒子と前記振動体モデルとの相互作用に基づいて前記振動体モデルの振動状態を演算する振動状態演算手段と、
前記振動状態演算手段の演算による前記振動体モデルの振動状態に基づいて音データを生成する音データ生成手段と
を具備することを特徴とする音データ生成装置。 - 前記振動体設定手段は、複数の仮想振動体粒子が相互に連結され、前記仮想振動体粒子同士で引力が設定されている振動体モデルを設定すると共に、
前記振動状態演算手段は、前記仮想粒子と前記振動体モデルを構成する仮想振動体粒子との相互作用に基づいて前記振動体モデルの振動状態を演算する
ことを特徴とする請求項1に記載の音データ生成装置。 - 前記振動体モデルを構成する仮想振動体粒子と前記仮想粒子は同一の質量および体積および形態を有することを特徴とする請求項2に記載の音データ生成装置。
- 前記振動体モデルを構成する仮想振動体粒子同士に働く引力が、前記仮想振動体粒子同士の距離が遠くなるほど大きくなるように設定されていることを特徴とする請求項2または3に記載の音データ生成装置。
- 前記振動体モデルを構成する仮想振動体粒子には、該仮想振動体粒子の移動の方向とは逆向きに力が働くことを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の音データ生成装置。
- 前記振動体モデルは前記複数の仮想振動体粒子が直鎖状に連結されて構成され、その両端に位置する仮想振動体粒子の位置は前記仮想空間において固定されていることを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の音データ生成装置。
- 前記振動体モデルは前記複数の仮想振動体粒子が平面状に連結されて構成され、その最も周囲に位置する仮想振動体粒子の位置は前記仮想空間において固定されていることを特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の音データ生成装置。
- 複数の音と、力の大きさを対応付けるテーブルを記憶する記憶手段と、
前記複数の音のいずれかを指定する指示情報を受取る受取手段と、
前記受取手段が受取った指示情報により指定される音に対応する力の大きさを前記テーブルを参照して特定し、前記仮想振動体粒子同士に働く引力を該特定した力に設定するパラメータ設定手段と
を具備することを特徴とする請求項2ないし7のいずれかに記載の音データ生成装置。 - 前記振動体設定手段は、2つの第2の仮想粒子の間に仮想の弦が設けられた振動体モデルを設定すると共に、
前記振動状態演算手段は、前記仮想粒子と前記仮想の弦との相互作用に基づいて、前記振動体モデルの振動状態を物理的シミュレーション演算する
ことを特徴とする請求項1に記載の音データ生成装置。 - 複数の音と、張力を対応付けるテーブルを記憶する記憶手段と、
前記複数の音のいずれかを指定する指示情報を受取る受取手段と、
前記受取手段が受取った指示情報により指定される音に対応する張力を前記テーブルを参照して特定し、該特定した張力を前記仮想の弦に設定するパラメータ設定手段と
を具備することを特徴とする請求項9に記載の音データ生成装置。 - コンピュータを
仮想粒子を仮想空間に対して連続的に放出する演算を行う仮想粒子放出手段と、
前記仮想粒子放出手段の演算により放出された各仮想粒子の軌道を、前記各仮想粒子同士の衝突を含めて演算する軌道演算手段と、
振動体モデルを前記仮想空間に設ける振動体設定手段と、
前記軌道演算手段の演算に従い、前記仮想粒子と前記振動体モデルとの相互作用に基づいて前記振動体モデルの振動状態を演算する振動状態演算手段と、
前記振動状態演算手段の演算による前記振動体モデルの振動状態に基づいて音データを生成する音データ生成手段
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