JP2008203334A - 表示素子および表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】工程を複雑化することなく、暗所でも明所でも光を有効利用できる液晶表示パネルを提供する。
【解決手段】反射電極25に対応して設けた透明層26を、非表示領域12にて額縁35を堰き止める柵34,34と同一の材料で、柵34,34と同一のアレイ基板5に形成する。透明層26を、柵34,34と同一の工程で形成できる。液晶表示パネル2は、暗所では、半透過部15の画素13の透過領域38により、バックライト3から出射した面状光を選択的に透過して画像を表示する透過型液晶表示装置として機能し、明所では、半透過部15の画素13の反射領域37により、外光を選択的に反射して画像を表示する反射型液晶表示装置として機能することで、光を有効利用できる。
【選択図】図1
【解決手段】反射電極25に対応して設けた透明層26を、非表示領域12にて額縁35を堰き止める柵34,34と同一の材料で、柵34,34と同一のアレイ基板5に形成する。透明層26を、柵34,34と同一の工程で形成できる。液晶表示パネル2は、暗所では、半透過部15の画素13の透過領域38により、バックライト3から出射した面状光を選択的に透過して画像を表示する透過型液晶表示装置として機能し、明所では、半透過部15の画素13の反射領域37により、外光を選択的に反射して画像を表示する反射型液晶表示装置として機能することで、光を有効利用できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、表示領域の少なくとも一部に光の一部を反射する半透過部が形成された表示素子およびこれを備えた表示装置に関する。
一般に、表示素子としての液晶表示素子である液晶表示パネルは、互いに直交するように配列された走査線および信号線の交差部付近にスイッチング素子がそれぞれ配設されているとともに、これらスイッチング素子に画素電極が電気的に接続されたアレイ基板と、このアレイ基板に対向配置され、対向電極を有する対向基板と、これらアレイ基板と対向基板との間に介在される液晶組成物とを備えている。そして、カラーの液晶表示パネルは、これらの構成に加えて、アレイ基板側、あるいは対向基板側に、略均一な膜厚のカラーフィルタ層を備えている。
このような液晶表示パネルにおいて、室内外で必要な情報を表示可能とするには、表示領域の大半を、バックライトからの光を透過する透過部に、表示領域の残りの部分を、観察面側からの光の一部を反射する半透過部にする部分半透過構造や、表示領域全体を半透過部にする。この半透過部では、例えば、一画素領域内に、観察面と反対側のアレイ基板にアルミニウム膜などの反射電極を有する反射部と、この反射部と略等しい膜厚のカラーフィルタ層上に積層されたITO(Indium Tin Oxide)膜などの透過電極を有する透過部とを形成する。反射電極および透過電極は、スイッチング素子に接続された画素電極であり、同一の電圧が供給される。
このような半透過型カラー液晶表示パネルは、暗所においては、バックライトを点灯し、画素領域内の透過部を利用して画像を表示する透過型液晶表示パネルとして機能させ、明所においては、外光を画素領域内の反射部を利用して反射することによって画像を表示する反射型液晶表示パネルとして機能させることにより、消費電力を大幅に低減することができるメリットがある(例えば、特許文献1参照。)。
また、透過部と反射部ともに良好な表示を得るために、反射部の色が薄くなるような手法、例えば反射部の一部に穴をあけたり、着色層を薄くして透明層を重ねたりしている。さらには、反射部の液晶層厚を透過部より小さくするためにバンプを形成する場合もある。
特開2005−181675号公報
しかしながら、上述のような反射部と透過部を同一表示領域内に有する液晶表示パネルでは、通常、カラーフィルタ層の赤(R)、緑(G)、青(B)の着色層を形成するフォトリソグラフィの工程に加え、透明層やバンプを形成するフォトリソグラフィの工程が必要になり、工程が複雑となるという問題点を有している。
一方、近年、材料の使用量を削減し、工程を単純化する手法としてインクジェット技術があり、このインクジェット技術は、あらかじめインクを滴下する位置の周囲に隔壁すなわち柵を形成し、インクを必要な部分にのみ滴下する技術であって、フォトリソグラフィに比べ、材料の利用効率が高く、少ない工程での作製が可能となるため、上記工程にこのインクジェット技術を適用することが考えられる。
しかしながら、このようなインクジェット技術では、微細な色層を形成することがまだ容易でなく、実用的でない。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、工程を複雑化することなく、暗所でも明所でも光を有効利用できる表示素子およびこれを備えた表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、複数の画素をマトリクス状に有し画像を表示する表示領域と、この表示領域の外側に形成された遮光領域とを備え、前記表示領域の少なくとも一部に光の一部を反射する半透過部が形成された表示素子であって、透光性を有する第1透光性基板を備えたアレイ基板と、透光性を有する第2透光性基板を備え、前記アレイ基板と対向配置される対向基板と、前記半透過部に位置する画素毎に、これら画素の一部をなして前記第1透光性基板上に設けられ、光を反射する反射電極と、これら反射電極に対応する位置に前記第1透光性基板と前記第2透光性基板とのいずれか一方に設けられた透明層と、この透明層を覆って前記表示領域に対応して設けられたカラーフィルタ層と、このカラーフィルタ層が設けられた前記第1透光性基板と前記第2透光性基板とのいずれか一方に設けられ、前記遮光領域を形成する遮光部とを具備し、前記遮光部は、前記カラーフィルタ層の周縁に互いに離間されて形成された対をなす隔壁と、これら対をなす隔壁間にて遮光性材料が堰き止められて形成され、前記カラーフィルタ層の外縁を囲む遮光層とを備え、前記透明層は、前記隔壁と同一の材料で形成されているものである。
そして、表示領域の半透過部に位置する画素の一部をなし光を反射する反射電極に対応して設けた透明層を、遮光領域にて遮光層を堰き止める対をなす隔壁と同一の材料で、これら隔壁と同一の基板に形成する。
本発明によれば、隔壁を形成する工程内で透明層を形成できるので、工程が複雑化することがなく、かつ、暗所では半透過部の画素の反射電極以外の部分で光源からの光を透過させ、明所では半透過部の画素の反射電極により外部からの光を反射させて、光を有効利用できる。
以下、本発明の第1の実施の形態の表示素子の構成を図1乃至図3を参照して説明する。
図1および図2において、1は表示装置としての液晶表示装置を示し、この液晶表示装置1は、表示素子としての液晶表示素子である液晶表示パネル2と、この液晶表示パネル2の背面側に配設された面状光源装置としてのバックライト3とを備え、暗所ではバックライト3からの光を透過して利用し、明所では観察面側からの光を反射して利用する、いわゆる半透過型のものである。
液晶表示パネル2は、カラー型の液晶表示パネルであって、アレイ基板5と対向基板6とを対向配置し、これら基板5,6間に液晶層7を介在させてその周縁部が接着層8により貼り合わされて構成され、図9に示すように、中央部に位置した四角形状の表示領域11と、この表示領域11の周縁部に沿って位置した額縁状の遮光領域としての非表示領域12とが形成され、表示領域11に、複数の画素13がマトリクス状に配設されている。そして、表示領域11には、バックライト3の光を透過して利用する透過部14と、明所では観察面側すなわちバックライト3と反対側からの光を反射する半透過部15とが形成されている。
図1および図2に戻って、アレイ基板5は、例えば第1透光性基板としての絶縁性基板である第1ガラス基板17を有し、この第1ガラス基板17上には、非表示領域12を構成する遮光部21が設けられているとともに、表示領域11には、図示しない走査線と信号線とが互いに直交するように設けられ、これら走査線と信号線との交差部のそれぞれに、図示しないスイッチング素子としての薄膜トランジスタ(TFT)がそれぞれ配設され、これら走査線、信号線および薄膜トランジスタ上に、反射電極25、透明層26、カラーフィルタ層27、透明電極28、図示しない配向膜および柱状スペーサ29が設けられている。さらに、第1ガラス基板17の背面側すなわち対向基板6と反対側であるバックライト3側には、位相差板であるλ/4波長板31と、偏光板32とが順次貼り付けられている。
遮光部21は、隔壁としての柵34を一対備え、これら柵34,34間に遮光層としての額縁35が形成されている。
柵34,34は、カラーフィルタ層27と額縁35との混色を防止するもので、透明層26と同一の材料である感光性樹脂Pなどによりそれぞれ形成され、互いに離間されて、間に溝部としてのバンクBを区画形成している。
額縁35は、例えばインクジェット装置などにより柵34,34間のバンクBに滴下された遮光性材料36が柵34,34により堰き止められることで形成されている。ここで、遮光性材料36は、例えば基材、硬化剤、顔料、溶媒および界面活性剤などから構成されている。なお、遮光性材料36の基材は、紫外線や熱で硬化し、かつ、硬化後は耐熱性、耐薬品性に優れたものが好ましく、一例として、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂などが挙げられるが、これらに限定される訳ではない。
薄膜トランジスタは、走査線にゲート電極が電気的に接続され、信号線にソース電極が電気的に接続され、かつ、画素電極にドレイン電極が電気的に接続されて、図示しないドライバ回路からの信号に対応して反射電極25および透明電極28に電圧を印加可能に構成されている。
反射電極25は、半透過部15に位置する画素13のみに設けられており、例えばアルミニウムなどの反射性を有する導電性材料により、スパッタリング法などで形成され、半透過部15に位置する各画素13の透明電極28を除く部分に配設されている。
透明層26は、半透過部15に位置する画素13のみに、反射電極25に対応する位置、本実施の形態では、各反射電極25の上部にそれぞれ設けられており、図3中の上下に隣接する画素13間に連続して形成されている。また、これら透明層26は、図1に示すように、各柵34と略等しい膜厚であるカラーフィルタ層27の最大膜厚(透過部14に位置するカラーフィルタ層27の厚み)の約半分程度の厚みを有している。さらに、これら透明層26は、各画素13の約半分程度の面積を有している。そして、これら透明層26と反射電極25とにより、半透過部15に位置する画素13内には、透明層26と反射電極25とが位置する反射領域37と、これら透明層26と反射電極25とが位置しない透過領域38とが形成されている。
再度図1および図2に戻って、カラーフィルタ層27は、通過する光を着色するもので、例えば赤(R)、緑(G)および青(B)のそれぞれの色に対応した着色層27r,27g,27bが、図3中左右に隣接する画素13間に亘って連続形成され、表示領域11の一端部から他端部へと連続するストライプ状を呈している。
各着色層27r,27g,27bは、所定の感光性樹脂などにより形成され、図1および図2中の左右に隣接する画素13間で略隙間なく隣接し、半透過部15の透明層26および反射電極25を覆っている。したがって、透明層26は、同一の各着色層27r,27g,27bに対応する位置に連続して形成されている。なお、これら着色層27r,27g,27bを形成する感光性樹脂は、その粘度やチクソ性(Thixotropy)を選択することで、上面すなわち対向基板6側の面の平坦性すなわちレベリング性を変化させることが可能であり、本実施の形態では、表示領域11全体において、上面が略面一となるように形成されている。
透明電極28は、例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電材料により、スパッタリング法などで形成されている。これら透明電極28は、全ての画素13に設けられている。そして、これら透明電極28は、反射電極25とともに画素電極を構成しており、同一の画素13内の透明電極28と反射電極25とは、互いに電気的に接続されて、同一の電圧が印加されるように構成されている。
配向膜は、例えばポリイミドなどの透明樹脂からなる薄膜をラビング処理などで配向処理することにより形成される。
柱状スペーサ29は、アレイ基板5と対向基板6とのギャップを一定に保持するもので、所定の樹脂などにより、カラーフィルタ層27の各着色層27r,27g,27bの上側から対向基板6側へと略垂直に形成され、本実施の形態では、各画素13でのアレイ基板5と対向基板6とのギャップが例えば4.5μmとなるように形成されている。
λ/4波長板31は、透過する光の位相を1/4(90°)ずらす、すなわち、直線偏光を円偏光に、円偏光を直線偏光に変化させるものである。
偏光板32は、所定の振動面の光のみを通過させるものである。
一方、対向基板6は、第2透光性基板としての絶縁性基板である第2ガラス基板41を有し、この第2ガラス基板41上に、対向電極42および図示しない配向膜が順次積層されている。さらに、第2ガラス基板41の表面側すなわちアレイ基板5と反対側には、光学シートである拡散板44、位相差板としてのλ/4波長板45および偏光板46が順次貼り付けられている。
対向電極42は、表示領域11の透過部14に位置するアレイ基板5の透明電極28、および、半透過部15に位置するアレイ基板5の透明電極28と反射電極25とにそれぞれ対応する位置にて、カラーフィルタ層27の各着色層27r,27g,27b上に、例えばITOなどの透明導電材料により、スパッタリング法などで形成されている。
対向基板6側の配向膜は、アレイ基板5側の配向膜と同様に、例えばポリイミドなどの透明樹脂からなる薄膜をラビング処理などで配向処理することにより形成され、対向電極42を覆っている。
拡散板44は、通過する光を所定の方向へと偏角させるとともに、λ/4波長板45側から再帰反射された光を拡散するものである。
λ/4波長板45は、λ/4波長板31と同様に、透過する光の位相を1/4(90°)ずらす、すなわち、直線偏光を円偏光に、円偏光を直線偏光に変化させるものである。
偏光板46は、偏光板32と同様に、所定の振動面の光のみを通過させるものである。
また、液晶層7は、所定の液晶材料により形成された光変調層である。
さらに、接着層8は、例えば光硬化樹脂である紫外線硬化樹脂などの接着剤を硬化させて形成したもので、液晶層7の液晶材料を注入する図示しない注入口を区画して非表示領域12の周縁部に形成されている。なお、注入口は、液晶材料の注入後に、接着剤により閉塞される。
一方、バックライト3は、ランプなどの光源からの光を導光体である導光板により面状光に変換して、この面状光を、液晶表示パネル2の背面側全体に照射するものである。
次に、図4乃至図8を参照して上記第1の実施の形態の製造方法を説明する。
まず、成膜とパターンニングとをそれぞれ繰り返し、薄膜トランジスタ、走査線、信号線および反射電極25を第1ガラス基板17上に形成する(成膜・パターニング工程)。
次いで、図4に示すように、第1ガラス基板17上に、例えば感光性樹脂Pとして感光性アクリル性透明樹脂(NN600(JSR(株)製)をスピンナ塗布して90℃で10分乾燥した後(柵用感光性樹脂塗布工程)、フォトマスクを介して例えば365nmの波長で、100mJ/cm2の露光量で露光し、pH11.5のアルカリ水溶液にて現像して、200℃で60分焼成して、図5に示すように、例えば高さ1.2μmの透明層26と柵34,34とを一度に形成する(透明層・柵形成工程)。なお、柵34,34と透明層26とを形成する感光性樹脂は、ポジ型でもネガ型でもよく、現像後の焼成もUV硬化などに代用できるが、これらに限定されるものではない。また、感光性樹脂の塗布方法は、スピンナ塗布、スリット塗布、ロールコータ塗布などがあるが、これらに限定される訳ではない。
さらに、図6に示すように、柵34,34間に、乾燥硬化後の膜厚が1.0μmになる量の遮光性材料36をインクジェット装置で滴下して乾燥させ、この乾燥後、160℃で30分加熱して遮光性材料36を硬化させ、額縁35を形成する(額縁形成工程)。このとき、遮光性材料36の滴下量は、インクジェット装置の滴下径、滴下数、第1ガラス基板17もしくはインクジェット装置のヘッドの送り速度などによって調整する。
次に、図7に示すように、赤色感光性アクリル樹脂をスピンナ塗布して90℃で10分乾燥した後、図示しないフォトマスクを介して例えば365nmの波長で、100mJ/cm2の露光量で露光し、pH11.5のアルカリ水溶液にて現像することで、着色層27rを形成する。同様にして、図8に示すように、着色層27g,27bを形成した後、200℃で60分焼成することで、高さ2.5μmのカラーフィルタ層27を形成する(着色層形成工程)。なお、この工程において、各感光性樹脂の塗布方法は、スピンナ塗布、スリット塗布、ロールコータ塗布などがあるが、これらに限定される訳ではない。
次に、透明電極28となるITO膜を、スパッタ法にて500Å成膜し、所望の画素パターンに加工する。
この際、着色層27r,27g,27bには、透明電極28と薄膜トランジスタのドレイン電極とを導通させるスルーホールを予め形成しておく。
そして、感光性アクリル透明樹脂(NN600(JSR(株)製))を4.5μmの高さになるようスピンナ塗布して90℃で10分乾燥した後、図示しないフォトマスクを介して365nmの波長で、100mJ/cm2となる露光量で露光し、さらに、pH11.5のアルカリ水溶液にて現像して例えば20μm×20μmの柱状スペーサ29を形成する。
一方、対向基板6には、対向電極42となるITO膜を、スパッタ法にて500Å成膜し、所望の画素パターンに加工する。
そして、このようにして作製した基板5,6のそれぞれに、配向膜材料としてAL−3046(JSR(株)製)を全面に800Å塗布して配向膜を形成する。
この後、対向基板6の配向膜の周辺に沿って接着剤を注入口以外に印刷し、アレイ基板5から対向電極42に電圧を印加するための図示しない電極転移材を、接着剤の周辺の電極転移電極上に形成する。
次に、配向膜が対向するよう2枚の基板5,6を配置し、加熱して接着剤を硬化させ接着層8にて貼り合わせる。
さらに、注入口から、液晶材料として、例えば誘電異方性が正であるZLI−1565(MERCK社製)を注入した後、注入口を紫外線硬化樹脂などの接着剤で封止する
そして、アレイ基板5の外面に、λ/4波長板31および偏光板32を順次積層し、対向基板6の外面に、拡散板44、λ/4波長板45および偏光板46を順次積層して、液晶表示パネル2を完成する。
そして、アレイ基板5の外面に、λ/4波長板31および偏光板32を順次積層し、対向基板6の外面に、拡散板44、λ/4波長板45および偏光板46を順次積層して、液晶表示パネル2を完成する。
次に、上記第1の実施の形態の動作を説明する。
半透過部15に位置する画素13の透過領域38および透過部14に位置する画素13では、バックライト3からの面状光が偏光板32およびλ/4波長板31を通過し、半透過部15に位置する画素13の反射領域37では、観察面側からの外光が偏光板46およびλ/4波長板45を通過することによって、円偏光が生じ、この円偏光は、薄膜トランジスタを介しての各画素13での液晶層7への電圧のON/OFFにより、順方向または逆方向の円偏光に変換される。
この結果、透過/反射により光が再びλ/4波長板45を通過した後、偏光板46の通過/非通過が選択されるため、これを利用して、暗所では、バックライト3からの面状光を、画素13毎にそれぞれ選択的に透過することで、画像を表示する。また、明所では、外光を半透過部15の反射電極25により画素13毎にそれぞれ選択的に反射することで、画像を表示する。
上述したように、上記第1の実施の形態では、表示領域11の半透過部15に位置する画素13の一部をなし光を反射する反射電極25に対応して設けた透明層26を、非表示領域12にて額縁35を堰き止める柵34,34と同一の材料で、これら柵34,34と同一のアレイ基板5に形成し、この透明層26と反射電極25とにより半透過部15に位置する画素13に、透過領域38と反射領域37とを形成する構成とした。
このため、透明層26を、柵34,34と同一の工程で形成できる。すなわち、額縁35をインクジェットにより形成する際には、遮光性材料36の流れを堰き止めるための柵34,34が必要になるから、この柵34,34を形成する工程で透明層26をそれぞれ形成することで、別個に透明層を形成する工程を必要としない。この結果、透明層26を形成するための工程が複雑化することがない。
しかも、液晶表示パネル2は、暗所では、半透過部15の画素13の透過領域38により、バックライト3から出射された面状光を選択的に透過して画像を表示する透過型液晶表示装置として機能し、明所では、半透過部15の画素13の反射領域37により、外光を選択的に反射して画像を表示する反射型液晶表示装置として機能することで、光を有効利用でき、例えば透過型液晶表示装置としてバックライト3を常に駆動した場合と比較して、消費電力を大幅に低減することが可能となる。
そして、実際に作製した液晶表示パネル2を点灯表示したところ、室内などの暗所ではバックライト3の使用により良好なカラー表示が得られ、外光でも室内で見た時と色味が著しく変わらない良好な表示が得られた。
また、反射領域37での着色層27r,27g,27bの厚みを、透過領域38での厚みの約半分とすることで、半透過部15の着色層27r,27g,27bおよび透明層26を対向基板6側から通過し、反射電極25により観察面側へと反射される光が、半透過部15の着色層27r,27g,27bを往復2回通過することにより、透過領域38にて着色層27r,27g,27bを通過する光と、カラーフィルタ層27を通過する距離が略等しくなるから、外光を反射して利用する場合の色再現性を、バックライト3からの面状光を透過して利用する場合の色再現性に近似させることができる。
なお、上記第1の実施の形態において、カラーフィルタ層27の各着色層27r,27g,27bを形成する材料である感光性樹脂のレベリング性を可変させて、図10に示す第2の実施の形態のように、半透過部15に位置する画素13の透明層26上に位置する部分を、その他の部分よりも盛り上がらせるように形成してもよい。この場合には、反射領域37の液晶層7の厚みが透過領域38に比べて狭くなり、反射領域37の光学特性を透過領域38の光学特性に近づけることが可能となって、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。具体的に、柵34と透明層26との厚みを例えば2.0μmとし、額縁35の厚みを1.8μmとした状態で、着色層27r,27g,27bの透過領域38での厚みが2.5μmとなり、着色層27r,27g,27bの反射領域37での厚みが2.0μmとなり、透過領域38でのギャップが4.5μmであるのに対して、反射領域37のギャップが3.0μmとなった。そして、実際に作製した液晶表示パネル2を点灯表示したところ、室内外で良好なカラー表示を得ることができた。
次に、第3の実施の形態を図11および図12を参照して説明する。なお、上記各実施の形態と同様の構成および作用については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第3の実施の形態の液晶表示パネル2は、上記第1の実施の形態において、透明層26およびカラーフィルタ層27を対向基板6側に設けたものである。
すなわち、第1ガラス基板17には、走査線、信号線、薄膜トランジスタ、反射電極25、透明電極28、配向膜および柱状スペーサ29が設けられている。
反射電極25は、半透過部15に位置する画素13のみに、これら画素13の反射領域37を形成するように設けられている。
透明電極28は、表示領域11の透過部14の全ての画素と、半透過部15に位置する画素13の透過領域38とに設けられおり、半透過部15に位置する画素13の透明電極28は、同一の画素13の反射電極25と電気的に接続され、同一の電圧が印加されるように構成されている。
一方、第2ガラス基板41には、遮光部21、透明層26、カラーフィルタ層27および対向電極42がそれぞれ設けられている。
透明層26は、半透過部15に位置する画素13のみに、アレイ基板5側の反射電極25に対応する位置、すなわち反射電極25の直上の位置に設けられている。
また、カラーフィルタ層27は、着色層27r,27g,27bが、表示領域11の一端部から他端部へと連続するストライプ状を呈し、半透過部15において、透明層26をそれぞれ覆っている。
さらに、対向電極42は、アレイ基板5側の反射電極25および透明電極28に対応する位置にそれぞれ設けられている。
そして、額縁35を堰き止める柵34,34と同一の材料で透明層26を同一の対向基板6に形成するなど、上記各実施の形態と同様の構成を有することにより、上記各実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
なお、上記第3の実施の形態において、カラーフィルタ層27の着色層27r,27g,27bを、上記第2の実施の形態と同様に、反射領域37でアレイ基板5側に盛り上がるように形成することで、上記第2の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、上記各実施の形態において、図13および図14に示す第4の実施の形態のように、透明層26を上記各実施の形態の配設方向と交差する方向、すなわち図14中の左右方向、換言すれば、異なる着色層27r,27g,27bの隣接方向に連続させて形成する構成としても、上記各実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。この場合には、透明層26は第1ガラス基板17あるいは第2ガラス基板41のいずれの側に設けてもよい。
さらに、表示領域11全体を半透過部15とする構成でも、同様の作用効果を奏することができることは言うまでもない。
そして、カラーフィルタ層27は、1色、2色、あるいは4色以上の着色層を有するものでもよい。
1 表示装置としての液晶表示装置
2 表示素子としての液晶表示パネル
3 面状光源装置としてのバックライト
5 アレイ基板
6 対向基板
11 表示領域
12 遮光領域としての非表示領域
13 画素
15 半透過部
17 第1透光性基板としての第1ガラス基板
21 遮光部
25 反射電極
26 透明層
27 カラーフィルタ層
34 隔壁としての柵
35 遮光層としての額縁
36 遮光性材料
41 第2透光性基板としての第2ガラス基板
2 表示素子としての液晶表示パネル
3 面状光源装置としてのバックライト
5 アレイ基板
6 対向基板
11 表示領域
12 遮光領域としての非表示領域
13 画素
15 半透過部
17 第1透光性基板としての第1ガラス基板
21 遮光部
25 反射電極
26 透明層
27 カラーフィルタ層
34 隔壁としての柵
35 遮光層としての額縁
36 遮光性材料
41 第2透光性基板としての第2ガラス基板
Claims (5)
- 複数の画素をマトリクス状に有し画像を表示する表示領域と、この表示領域の外側に形成された遮光領域とを備え、前記表示領域の少なくとも一部に光の一部を反射する半透過部が形成された表示素子であって、
透光性を有する第1透光性基板を備えたアレイ基板と、
透光性を有する第2透光性基板を備え、前記アレイ基板と対向配置される対向基板と、
前記半透過部に位置する画素毎に、これら画素の一部をなして前記第1透光性基板上に設けられ、光を反射する反射電極と、
これら反射電極に対応する位置に前記第1透光性基板と前記第2透光性基板とのいずれか一方に設けられた透明層と、
この透明層を覆って前記表示領域に対応して設けられたカラーフィルタ層と、
このカラーフィルタ層が設けられた前記第1透光性基板と前記第2透光性基板とのいずれか一方に設けられ、前記遮光領域を形成する遮光部とを具備し、
前記遮光部は、
前記カラーフィルタ層の周縁に互いに離間されて形成された対をなす隔壁と、
これら対をなす隔壁間にて遮光性材料が堰き止められて形成され、前記カラーフィルタ層の外縁を囲む遮光層とを備え、
前記透明層は、前記隔壁と同一の材料で形成されている
ことを特徴とした表示素子。 - 前記半透過部は、前記表示領域全体に形成されている
ことを特徴とした請求項1記載の表示素子。 - 前記半透過部は、前記表示領域の一部に形成されている
ことを特徴とした請求項1記載の表示素子。 - 前記遮光層は、前記遮光性材料を滴下して形成されている
ことを特徴とした請求項1乃至3いずれか一記載の表示素子。 - 請求項1乃至4いずれか一記載の表示素子と、
この表示素子の前記アレイ基板側に面状光を照射可能な面状光源装置と
を具備したことを特徴とした表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007036568A JP2008203334A (ja) | 2007-02-16 | 2007-02-16 | 表示素子および表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007036568A JP2008203334A (ja) | 2007-02-16 | 2007-02-16 | 表示素子および表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008203334A true JP2008203334A (ja) | 2008-09-04 |
Family
ID=39780952
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007036568A Pending JP2008203334A (ja) | 2007-02-16 | 2007-02-16 | 表示素子および表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008203334A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109976030A (zh) * | 2019-05-20 | 2019-07-05 | 京东方科技集团股份有限公司 | 全反射显示屏及其控制方法、显示装置 |
CN114942542A (zh) * | 2022-05-19 | 2022-08-26 | Tcl华星光电技术有限公司 | 显示装置 |
-
2007
- 2007-02-16 JP JP2007036568A patent/JP2008203334A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN109976030A (zh) * | 2019-05-20 | 2019-07-05 | 京东方科技集团股份有限公司 | 全反射显示屏及其控制方法、显示装置 |
CN114942542A (zh) * | 2022-05-19 | 2022-08-26 | Tcl华星光电技术有限公司 | 显示装置 |
CN114942542B (zh) * | 2022-05-19 | 2024-02-20 | Tcl华星光电技术有限公司 | 显示装置 |
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