JP2008202836A - 微粉炭バーナ - Google Patents
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Abstract
【課題】
微粉炭バーナに於いてスラッギングの発生を抑制する。
【解決手段】
火炉1に向って開口し、微粉炭を燃焼用空気14と共に噴出するノズル本体6が、外筒ノズル8と、該外筒ノズルの内部に該外筒ノズルと同心に設けられた内筒ノズル9とを有し、前記外筒ノズルと前記内筒ノズルとの間に燃料導通空間10が形成され、前記外筒ノズルと前記内筒ノズルの少なくとも一方に前記燃料導通空間に突出し、前記ノズル本体軸心方向に延びる整流板29を設け、微粉炭を含む前記燃焼用空気が前記燃料導通空間を通って噴出される様構成された。
【選択図】 図1
微粉炭バーナに於いてスラッギングの発生を抑制する。
【解決手段】
火炉1に向って開口し、微粉炭を燃焼用空気14と共に噴出するノズル本体6が、外筒ノズル8と、該外筒ノズルの内部に該外筒ノズルと同心に設けられた内筒ノズル9とを有し、前記外筒ノズルと前記内筒ノズルとの間に燃料導通空間10が形成され、前記外筒ノズルと前記内筒ノズルの少なくとも一方に前記燃料導通空間に突出し、前記ノズル本体軸心方向に延びる整流板29を設け、微粉炭を含む前記燃焼用空気が前記燃料導通空間を通って噴出される様構成された。
【選択図】 図1
Description
本発明は石炭焚きボイラ等、石炭を燃料とする火炉に設けられる微粉炭バーナに関するものである。
石炭を燃料とする火炉の1つに、微粉炭機により塊状の石炭を粉砕して微粉炭とし、微粉炭を1次空気と混合し、1次空気と共に微粉炭バーナに供給し、該微粉炭バーナより火炉に噴出して微粉炭を浮遊燃焼させるものがある。
図2により従来の微粉炭バーナについて説明する。
図2中、1は火炉、2は該火炉1の炉壁を示している。
該炉壁2にスロート3が設けられ、前記炉壁2の反火炉1側にウインドボックス4が取付けられ、該ウインドボックス4の内部に微粉炭バーナ5が前記スロート3と同心に設けられている。
前記微粉炭バーナ5は、ノズル本体6と該ノズル本体6の先端部を囲む様に設けられた2次空気調整装置7とを具備している。
前記ノズル本体6は、外筒ノズル8、該外筒ノズル8と同心に設けられた内筒ノズル9、該内筒ノズル9の中心線上に配設されたオイルバーナ11を具備している。
前記外筒ノズル8の外筒基部(反火炉1側の端部)8aは、断面径が変化しない円筒形状であり、該外筒基部8aに連続する外筒中間部8bは前記火炉1に向って断面径が縮径するテーパ筒形状であり、前記外筒中間部8bに連続する外筒先端部8cは前記火炉1に向って断面径が縮小するテーパ筒形状であり、前記外筒先端部8cのテーパ角度は前記外筒中間部8bより大きく、該外筒中間部8bより急激に縮径している。
前記内筒ノズル9は、該内筒ノズル9の前記外筒中間部8bの先端近傍迄、断面径が変化しない内筒円筒部9aを有し、該内筒円筒部9aに連続する先端部の内筒先端部9cは、前記外筒先端部8cと同等のテーパ角を有するテーパ形状をしている。前記外筒ノズル8と前記内筒ノズル9間には中空筒状の空間で前記火炉1側端が開放された燃料導通空間10が形成される。
前記外筒ノズル8の基部(反火炉1側の端部)には1次空気導入管12が連通し、該1次空気導入管12を介して1次空気14及び該1次空気14に運搬された微粉炭が、前記燃料導通空間10に接線方向から流入し、該燃料導通空間10内部を旋回しながら先端から噴出される。又、前記内筒ノズル9の基部には3次空気導入管13の一端が開口し、該3次空気導入管13の他端は前記ウインドボックス4に開口し、該ウインドボックス4に送給される燃焼用空気を取入れ、燃焼用補助空気即ち3次燃焼用空気として前記内筒ノズル9に導いている。
前記2次空気調整装置7は、前記ノズル本体6先端部を収納する補助空気調整機構15と、該補助空気調整機構15の外側に同心多重に設けられた主空気調整機構16から構成されている。
前記補助空気調整機構15は、先端に向って縮径する第1空気ガイドダクト18と該第1空気ガイドダクト18の基部に円周等間隔で設けられた風量調整羽根19を有し、該風量調整羽根19は回転軸21を中心に同期回転可能となっている。
又、前記主空気調整機構16は先端に向って縮径する第2空気ガイドダクト22と、該第2空気ガイドダクト22の基部に円周等間隔で設けられた風量調整羽根23を有し、該風量調整羽根23は回転軸24を中心に同期回転可能となっている。
尚、前記第2空気ガイドダクト22の先端は、前記スロート3に連続し、前記第1空気ガイドダクト18の先端は前記炉壁2の内壁面から後退した位置にあり、前記外筒ノズル8、前記内筒ノズル9の先端は前記第1空気ガイドダクト18の先端より更に後退した位置となっている。
上記微粉炭バーナでの燃焼について略述すると、前記1次空気14と共に微粉炭が前記1次空気導入管12より前記燃料導通空間10の基部に供給される。前記1次空気14は、前記燃料導通空間10を旋回しながら前記火炉1に向って流動し、又前記燃料導通空間10を通過する過程で縮流され、前記外筒ノズル8の先端より噴出される。前記ウインドボックス4には燃焼用補助空気である2次空気26が送給され、該2次空気26は前記風量調整羽根23により風量調整され、前記第2空気ガイドダクト22を介して前記1次空気14、燃料と共に前記火炉1に噴出される。
尚、前記第2空気ガイドダクト22に取込まれた2次空気の一部は前記風量調整羽根19を介して前記第1空気ガイドダクト18内部に取込まれ、2次補助空気として噴出される。前記風量調整羽根23の風量調整、前記風量調整羽根19の風量調整で2次空気の供給量流れの状態が変化し、燃料の燃焼状態が調整される。
又、前記2次空気26の一部は3次空気27として前記3次空気導入管13を介して前記内筒ノズル9に導かれ、該内筒ノズル9より噴出される。前記3次空気27が噴出されることで、燃料の燃焼状態が調整される。
従って、2次空気の調整、3次空気の調整等により燃料の燃焼状態が最適となる様に調整される。
尚、前記オイルバーナ11は、微粉炭を着火する際に使用される。
上記従来の微粉炭バーナに於いて、前記外筒先端部8c、前記内筒先端部9cは、先端に向って急激に縮径しており、前記燃料導通空間10を流れる前記1次空気14、及び前記内筒ノズル9を流れる3次空気27は共に縮流されて噴出する。この為、微粉炭を含む前記1次空気14(以下微粉炭と1次空気14とを合せて1次空気14と略称する)は、前記外筒ノズル8先端、前記第1空気ガイドダクト18先端から膨張しつつ噴出される。前記1次空気14は縮流されると共に旋回しており、旋回による遠心力で更に膨張する。従って、前記1次空気14中の微粉炭は膨張しつつ燃焼する。
この為、微粉炭の燃え滓であるクリンカが飛散り、クリンカが前記炉壁2に付着するスラッギングを生じることがある。スラッギングは、前記炉壁2の伝熱を損い、又該炉壁2に熱が貯まり、該炉壁2の温度の上昇、即ち前記火炉1の温度上昇の原因となる。前記炉壁2の温度上昇、前記火炉1の温度上昇は、クリンカが溶け、よりスラッギングを起し易くなり、又NOxが発生し易くなる等の問題を生じる。
更に近年では、微粉炭バーナの燃焼能力増大の為、即ちより多くの微粉炭を燃焼できる様に、微粉炭バーナの大型化が図られている。微粉炭バーナの燃焼能力増大に対応する為、ノズルが大径化されるが、設置上の制約から、軸心方向の寸法が制約されている。
この為、軸心方向長さに対して径が大きくなっており、径に対する微粉炭バーナの軸心方向の相対長さが短くなっている。
微粉炭バーナの軸心方向の長さが短くなることによって、微粉炭バーナでの整流作用が少なくなり、前記燃料導通空間10に流入した前記1次空気14の旋回流が、強く残ったまま前記ノズル本体6から噴出される状態となる。この為、遠心力により、前記1次空気14に含まれる微粉炭が、膨張し、或は飛散り、スラッギングが起り易くなっている。
本発明は斯かる実情に鑑み、微粉炭バーナに於いてスラッギングの発生を抑制しようとするものである。
本発明は、火炉に向って開口し、微粉炭を燃焼用空気と共に噴出するノズル本体が、外筒ノズルと、該外筒ノズルの内部に該外筒ノズルと同心に設けられた内筒ノズルとを有し、前記外筒ノズルと前記内筒ノズルとの間に燃料導通空間が形成され、前記外筒ノズルと前記内筒ノズルの少なくとも一方に前記燃料導通空間に突出し、前記ノズル本体軸心方向に延びる整流板を設け、微粉炭を含む前記燃焼用空気が前記燃料導通空間を通って噴出される様構成された微粉炭バーナに係るものである。
本発明によれば、火炉に向って開口し、微粉炭を燃焼用空気と共に噴出するノズル本体が、外筒ノズルと、該外筒ノズルの内部に該外筒ノズルと同心に設けられた内筒ノズルとを有し、前記外筒ノズルと前記内筒ノズルとの間に燃料導通空間が形成され、前記外筒ノズルと前記内筒ノズルの少なくとも一方に前記燃料導通空間に突出し、前記ノズル本体軸心方向に延びる整流板を設け、微粉炭を含む前記燃焼用空気が前記燃料導通空間を通って噴出される様構成されたので、1次空気、微粉炭が前記燃料導通空間を流動する過程で、前記整流板により旋回が抑制され、ノズル本体から噴出された微粉炭の膨張、飛散を抑制し、スラッギングの発生を抑制する等の優れた効果を発揮する。
以下、図面を参照しつつ本発明を実施する為の最良の形態を説明する。
図1は、本発明に係る微粉炭バーナを示しており、図1中、図2中で示したものと同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
微粉炭バーナ5はノズル本体6、2次空気調整装置7を具備し、前記微粉炭バーナ5は炉壁2に開口されたスロート3と同心に設けられ、前記微粉炭バーナ5はウインドボックス4に収納されている。
前記ノズル本体6は、外筒ノズル8、該外筒ノズル8と同心に設けられた内筒ノズル9を有し、前記外筒ノズル8と前記内筒ノズル9との間には、中空筒状の燃料導通空間10が形成される。前記ノズル本体6は軸長に対して径が大きくなっている(例えば図2で示す従来例参照)。
図1は前記ノズル本体6の大径化の一例を示しており、前記内筒ノズル9に対して前記外筒ノズル8が大径となっており、前記内筒ノズル9に対して前記外筒ノズル8が大径となることで、前記燃料導通空間10の流路断面積が増大されている。
前記外筒ノズル8の内面に前記燃料導通空間10に突出する整流板29が設けられる。該整流板29は、前記外筒ノズル8の半径方向に突出し又軸心方向に延びる様に前記外筒ノズル8の軸心と平行に設けられ、又前記整流板29は所要枚数、前記外筒ノズル8に対して円周所要等分した位置、例えば3等分した位置に3枚設けられている。
前記ウインドボックス4には図示しない押込み通風機からの2次空気26が送風され、該2次空気26は前記2次空気調整装置7を経て前記スロート3より噴出される。
前記ノズル本体6の基部は、前記ウインドボックス4から突出し、外筒基部8aに1次空気導入管12が連通され、前記内筒ノズル9の端部に3次空気導入管13が連通されている。前記1次空気導入管12は微粉炭機(図示せず)を介して押込み通風機(図示せず)に接続され、前記1次空気導入管12より微粉炭を含む1次空気14が前記燃料導通空間10に導入され、前記3次空気導入管13は前記2次空気26の一部を取込み、前記内筒ノズル9内部に導入する様になっている。
前記1次空気14が前記燃料導通空間10に導入されると、前記内筒ノズル9を中心に旋回する旋回流となって先端に向う。前記燃料導通空間10には前記整流板29が配設されており、該整流板29は前記燃料導通空間10の旋回を抑制し、軸心に沿った直進流に整流する。
前記1次空気14の旋回が抑制されることで、該1次空気14に含まれる微粉炭の旋回も抑止される。従って、前記外筒ノズル8から噴出される前記1次空気14の膨張、微粉炭の飛散が抑制され、スラッギングの発生を抑制する。
前記整流板29は、前記1次空気14の旋回抑制に適正な作用があればよく、前記整流板29の内端が前記内筒ノズル9に略接する形状であってもよく、又中心部の旋回については抑制しない様に、内端と前記内筒ノズル9とは所要の間隙があってもよい。又、前記整流板29は所要の旋回を許容する様に、孔明き板であってもよい。又、前記整流板29の軸心方向の長さ、枚数は最適な燃焼が実現される様に適宜選択される。
又、前記整流板29は前記内筒ノズル9に設けられてもよく、該内筒ノズル9と前記外筒ノズル8に交互に設けられてもよい。
1 火炉
2 炉壁
3 スロート
4 ウインドボックス
6 ノズル本体
14 1次空気
18 第1空気ガイドダクト
22 第2空気ガイドダクト
26 2次空気
27 3次空気
29 整流板
2 炉壁
3 スロート
4 ウインドボックス
6 ノズル本体
14 1次空気
18 第1空気ガイドダクト
22 第2空気ガイドダクト
26 2次空気
27 3次空気
29 整流板
Claims (1)
- 火炉に向って開口し、微粉炭を燃焼用空気と共に噴出するノズル本体が、外筒ノズルと、該外筒ノズルの内部に該外筒ノズルと同心に設けられた内筒ノズルとを有し、前記外筒ノズルと前記内筒ノズルとの間に燃料導通空間が形成され、前記外筒ノズルと前記内筒ノズルの少なくとも一方に前記燃料導通空間に突出し、前記ノズル本体軸心方向に延びる整流板を設け、微粉炭を含む前記燃焼用空気が前記燃料導通空間を通って噴出される様構成されたことを特徴とする微粉炭バーナ。
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