JP2008201712A - フィルムコーティング製剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】製剤中の含量のばらつきが少なく、且つ簡便で、工業的、経済的、環境的に有利な方法で製造可能なパントテン酸カルシウムが安定化された固形製剤の提供。
【解決手段】パントテン酸又はその塩以外の薬効成分を含む固形製剤に、パントテン酸又はその塩を含有するフィルム層を施したフィルムコーティング製剤。
【選択図】なし

Description

本発明はパントテン酸又はその塩を安定に配合した固形製剤に関する。さらに詳細には、パントテン酸又はその塩をフィルム層に含有させて安定化させたフィルムコーティング製剤に関する。
パントテン酸カルシウムは、ビタミンB群に属し、アセチル化を行なう酵素の補酵素A(コエンザイムA)の成分であり、糖分・脂質・たん白質などの代謝に関わる。また、皮膚を正常に保つ働きをする。そこで、これらの作用を応用して、パントテン酸カルシウムは、総合ビタミン剤を始め、滋養強壮剤、眠気防止剤、ビタミンB1剤、強肝解毒剤、女性用保健薬、整腸・止瀉薬、胃腸薬、便秘薬、アレルギー用薬、皮膚病用内服薬などに他の多くの活性成分と共に配合されている。
しかしながら、パントテン酸カルシウムは単体では安定であるのに対し、アスコルビン酸、チアミンあるいはピリドキシンなどの他の活性成分と同時に配合すると不安定となりパントテン酸カルシウムが分解されるうえ、パントテン酸カルシウムが、アスコルビン酸、チアミンあるいはピリドキシンなどを不安定にしてこれらの活性成分も分解してしまう。特に、パントテン酸カルシウムとアスコルビン酸との配合でこの傾向が著しいという特性があった。
従来から、パントテン酸カルシウムを安定化させるために、様々な取り組みが固形製剤で行なわれてきた。例えば、経時的含量低下を見込んで増仕込みを行ない、分解される成分を補う方法;有核錠や積層錠にすることでパントテン酸カルシウムと他成分と分離する方法;糖衣錠の糖衣層へパントテン酸カルシウムを添加することにより安定化を行なう方法;配合成分を別々に造粒し、成分相互の接触を弱めて、成分分解を遅延させる方法などがある。また、これらを改良した方法として、パントテン酸カルシウムと乳酸カルシウムとの安定化された造粒物が提案されている(特許文献1)。この造粒物の安定性を増加させる方法として、製剤中の水分を低水分化する方法も提案されている(特許文献2)。さらに、錠剤に水溶性の皮膜を施した後、糖衣層へパントテン酸カルシウムを添加して糖衣錠とする方法(特許文献3);パントテン酸カルシウムを乾式で配合する方法(特許文献4);膨潤剤と共に水系で湿式造粒する方法(特許文献5)なども試みられている。
しかし、これらはいずれも製造工程が煩雑であったり、パントテン酸カルシウムの安定性が十分に保てなかったりする問題があった。例えば、パントテン酸カルシウムを安定化させた造粒物を予め別途に製造するのは、製造工程が別途に増えるためにコストアップの要因となる。また、製剤を低水分化してもパントテン酸カルシウム自体が吸湿性であるため、剤形や包装形態によっては安定性を保てない。その一方で、糖衣錠とするための糖衣工程は、予め錠剤に高分子のフィルムコーティングを施して防水性と耐湿性を与える必要がある上に、糖衣層を施す工程で多大な時間がかかるため、製造コストが高くなるだけでなく環境への負荷も大きいという欠点を有する。また、糖衣錠は、錠剤が大きく重くなるだけでなく、錠剤一つ一つの質量のばらつきが素錠(裸錠)やフィルムコーティング錠に比べて大きくなるという欠点も有する。さらに、糖衣工程中は高温多湿の状態であることから、製造工程中の水分や温度管理の不備などによりパントテン酸カルシウムや共存する他の活性成分の安定性や外観などに影響を及ぼすこともある。
そこで、簡便で、工業的、経済的、環境的にも有利な方法でパントテン酸カルシウムを安定化できる方法が求められていた。
特開平3−123729号公報 特開2003−128543号公報 特開2004−107273号公報 特開2006−111535号公報 特開2006−328001号公報
本発明の目的は、製剤中の含量のばらつきが少なく、且つ簡便で、工業的、経済的、環境的に有利な方法で製造可能なパントテン酸カルシウムが安定化された固形製剤を提供することにある。
本発明者らは上記目的を達成するために鋭意検討した結果、意外にも、固形製剤にパントテン酸カルシウム以外の活性成分を配合し、該製剤をコーティングするフィルム層にパントテン酸カルシウムを配合すれば、パントテン酸カルシウムの安定性を保てることを見出した。そして、この製剤は、製剤中の含量の偏差が少ないことを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、パントテン酸又はその塩以外の薬効成分を含む固形製剤に、パントテン酸又はその塩を含有するフィルム層を施したフィルムコーティング製剤を提供するものである。
本発明によれば、パントテン酸又はその塩の安定性が保たれた固形製剤を得ることができる。また、本発明の製剤は、糖衣工程を要しないため、簡便で、工業的、経済的、環境的に有利な方法で製造可能であり、また製剤の小型化が可能なため、嚥下し易く、高齢者や小児も服用し易い。さらに、本発明は、総合ビタミン剤を始めとして、滋養強壮剤、眠気防止剤、ビタミンB1剤、強肝解毒剤、女性用保健薬、整腸・止瀉薬、胃腸薬、便秘薬、アレルギー用薬、皮膚病用内服薬など、パントテン酸又はその塩が配合される様々な治療分野の固形製剤に幅広く応用することができる。
本発明で用いられるパントテン酸カルシウム(化学名:Monocalcium bis[3-[(2R)-2,4-dihydroxy-3,3-dimethylbutanoylamino]propanoate])は、分子式:C18H32CaN2O10、分子量:476.53で表される補酵素Aの構成成分である。補酵素Aは生体内でアセチル化を始め、ステロイド、脂肪酸、ポルフィリン等種々の生体必須物質の合成に関与すると共に、脂肪、蛋白質、炭水化物の代謝にも関与するため、パントテン酸カルシウムは、医療用医薬品、一般用医薬品、健康食品などで様々な薬効成分と共に用いられている。
本発明で用いられるパントテン酸又はその塩としては、上記パントテン酸カルシウムの他に、パントテン酸やパントテン酸ナトリウムなどの塩が挙げられる。本発明においては、これらの何れも用いることができるが、パントテン酸カルシウムを用いるのが好ましい。
本発明において、パントテン酸又はその塩以外の薬効成分とは、パントテン酸又はその塩と併用すると、パントテン酸又はその塩を分解する作用を有し、その安定性を損なわせる成分を云う。これらの成分として、例えばアスコルビン酸、アスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸ナトリウムなどのビタミンC類;硝酸チアミン、塩酸チアミン、硝酸ビスチアミン、チアミンジスルフィド、チアミンジセチル硫酸エステル塩、塩酸フルスルチアミン、塩酸ジセチアミン、オクトチアミン、シコチアミン、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、ベンフォチアミン、リボフラビン、酪酸リボフラビン、リン酸リボフラビンナトリウム、塩酸ピリドキシン、リン酸ピリドキサール、シアノコバラミン、塩酸ヒドロキソコバラミン、酢酸ヒドロキソコバラミン、メコバラミン、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ビオチン、葉酸などのビタミンB類;ガンマーオリザノールなどの自律神経調節剤;チオクト酸アミド、オロチン酸などのビタミン様作用物質;リン酸水素カルシウム、乳酸カルシウムなどのミネラル;酢酸d−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、コハク酸d−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロールカルシウムなどのビタミンE;エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロールなどのビタミンD;L−システイン、メチオニン、グリシン、塩酸アルギニンなどのアミノ酸:アミノエチルスルホン酸、グルクロン酸アミド、グルクロノラクトン、グリチルリチン酸、ウルソデオキシコール酸などの肝臓障害用薬;カシュウエキス、セイヨウサンザシエキス、エゾウコギ乾燥エキス、インヨウカクエキス、ヨクイニンエキス、肝臓加水分解物、胆汁エキス末、サイコ乾燥エキス、センキュウ乾燥エキス、クラテグス乾燥エキス、ブクリョウ乾燥エキスなどの生薬エキスなどを挙げることができる。
本発明の製剤は、上記のようなパントテン酸又はその塩以外の薬効成分を固形製剤に配合し、該製剤をコーティングするフィルム層にパントテン酸又はその塩を配合したフィルムコーティング製剤である。固形製剤の剤形としては、錠剤、顆粒剤、細粒剤などが挙げられ、特に錠剤が好ましい。また、これら錠剤、顆粒剤、細粒剤にパントテン酸又はその塩を含有するコーティング剤をフィルムコーティングして硬カプセルやソフトカプセルに充填し、カプセル剤としても良い。
本発明の製剤のフィルム層には、安定性を保ちながら速溶性でかつ吸収性を低下させない基材で、コーティング時の付着率を低下させず、フィルムとしての強度を保つ必要性の観点から、パントテン酸又はその塩の他に、水溶性或いは胃溶性のフィルム基材を含有させるのが好ましい。これらのフィルム基材としては、例えばメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE、ポリビニルアセタールジエチルアミンアセテート等が挙げられ、これらは単独であるいは二種以上を混合して用いることができる。
フィルム層中のパントテン酸又はその塩とフィルム基材との比率は、用いるフィルム基材の種類や剤形によっても異なるが、質量比(パントテン酸カルシウム:フィルム基材)で、通常1:99〜95:5が好ましく、特に5:95〜80:20が好ましく、さらに10:90〜70:30が好ましい。
前記フィルム層には、上記のパントテン酸又はその塩とフィルム基材の他に、例えば可塑剤、コーティング剤、分散剤、着色剤、消包剤など、通常経口投与医薬品のコーティング被膜に用いられる医薬品添加物を必要に応じて添加することができる。
可塑剤の具体例としては、カリオン83、クエン酸トリエチル、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、ゴマ油、ジメチルポリシロキサン・二酸化ケイ素混合物、D−ソルビトール、中鎖脂肪酸トリグリセリド、トウモロコシデンプン由来糖アルコール液、トリアセチン、濃グリセリン、ヒマシ油、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、プロピレングリコール、ポリソルベート80、マクロゴール400、マクロゴール600、マクロゴール1500、マクロゴール4000、マクロゴール6000、綿実油・ダイズ油混合物、モノステアリン酸グリセリンなどを挙げることができ、これらは単独であるいは二種以上を混合して用いることができる。フィルム層に可塑剤を加える場合、その含有量は40質量%以下が好ましい。
コーティング剤の具体例としては、前記フィルム基材以外のもの、例えばアクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー分散液、アセチルグリセリン脂肪酸エステル、アミノアルキルメタクリレートコポリマーE、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、アラビアゴム、アラビアゴム末、エチルセルロース、エチルセルロース水分散液、オクチルデシルトリデリセリド、オパドライAMB、オパドライOY-6950、オパドライOY-S-7135、オパドライOY-S-8471、オパドライOY-S-9607、オパドライOY-S-22829、オパドライOY-S-22835、オパドライOY-S-22961、オリブ油、カオリン、カカオ脂、カゴソウ、カスターワックス、カラメル、カルナウバロウ、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルスターチナトリウム、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、含水二酸化ケイ素、乾燥水酸化アルミニウムゲル、乾燥乳状白ラック、乾燥メタクリル酸コポリマーLD、寒梅粉、魚鱗箔、金箔、銀箔、クエン酸トリエチル、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、軽質無水ケイ酸含有ヒドロキシプロピルセルロース、軽質流動パラフィン、鯨ロウ、結晶セルロース、硬化油、合成ケイ酸アルミニウム、合成ワックス、高ブドウ糖水アメ、硬ロウ、コハク化ゼラチン、小麦粉、コムギデンプン、コメデンプン、酢酸セルロース、酢酸ビニル樹脂、酢酸フタル酸セルロース、サラシミツロウ、酸化チタン、酸化マグネシウム、ジメチルアミノエチルメタアクリレート・メチルメタアクリレートコポリマー、ジメチルポリシロキサン(内服用)、ジメチルポリシロキサン・二酸化ケイ素混合物、焼セッコウ、ショ糖脂肪酸エステル、ジンコウ末、水酸化アルミニウムゲル、水素添加ロジングリセリンエステル、ステアリルアルコール、ステアリン酸、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ポリオキシル40、ステアリン酸マグネシウム、精製ゼラチン、精製セラック、精製白糖、ゼイン、セスキオレイン酸ソルビタン、セタノール、セッコウ、ゼラチン、セラック、ソルビタン脂肪酸エステル、D−ソルビトール、D−ソルビトール液、第三リン酸カルシウム、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、単シロップ、中金箔、沈降炭酸カルシウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、テルペン樹脂、デンプン(溶性)、トウモロコシシロップ、トウモロコシ油、トリアセチン、乳酸カルシウム、乳糖、濃グリセリン、白色セラック、白糖、ハチミツ、パラフィン、パール末、バレイショデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2906、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910・酸化チタン・マクロゴール400混合物、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ピペロニルブトキシド、ヒマシ油、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、ブドウ糖、フマル酸・ステアリン酸・ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート・ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910混合物、プルラン、プロピレングリコール、ベントナイト、ポビドン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、ポリソルベート80、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、マクロゴール300、マクロゴール400、マクロゴール600、マクロゴール1500、マクロゴール1540、マクロゴール4000、マクロゴール6000、マクロゴール20000、マクロゴール35000、D−マンニトール、水アメ、ミツロウ、ミリスチルアルコール、無水ケイ酸水加物、無水フタル酸、無水リン酸水素カルシウム、メタクリル酸コポリマーL、メタクリル酸コポリマーLD、メタクリル酸コポリマーS、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、メチルセルロース、2−メチル−5−ビニルピリジンメチルアクリレート・メタクリル酸コポリマー、モクロウ、モノステアリン酸アルミニウム、モノステアリン酸グリセリン、モノラウリン酸ソルビタン、モンタン酸エステルワックス、薬用炭、ラウロマクロゴール、硫酸カルシウム、流動パラフィン、DL−リンゴ酸、リン酸一水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素カルシウム、ロジンなどを挙げることができ、これらは単独であるいは二種以上を混合して用いることができる。また、これらコーティング剤の中でも付着防止効果の観点からタルクを添加するのが好ましい。フィルム層中にコーティング剤を加える場合、その含有量は40質量%以下が好ましい。
分散剤の具体例としては、アミノアルキルメタクリレートコポリマーRS、アラビアゴム、アラビアゴム末、アルギン酸プロピレングリコールエステル、エタノール、オレイン酸、カルボキシビニルポリマー、カルメロースナトリウム、カンテン末、クエン酸、クエン酸ナトリウム、グリセリン、グリセリン脂肪酸エステル、ケイ酸マグネシウム、軽質無水ケイ酸、結晶セルロース、硬化油、合成ケイ酸アルミニウム、コリンリン酸塩、サフラワー油、サラシミツロウ、酸化チタン、ジオクチルソジウムスルホサクシネート、ショ糖脂肪酸エステル、水酸化ナトリウム、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、精製オレイン酸、精製大豆レシチン、セスキオレイン酸ソルビタン、ソルビタン脂肪酸エステル、D−ソルビトール、ダイズ油、大豆レシチン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、デキストリン、トウモロコシデンプン、トラガント末、トリオレイン酸ソルビタン、乳糖、濃グリセリン、バレイショデンプン、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910、プロピレングリコール、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ベントナイト、ポビドン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマン油40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール、ポリソルベート20、ポリソルベート60、ポリソルベート80、ポリリン酸ナトリウム、マクロゴール300、マクロゴール4000、マクロゴール6000、無水クエン酸ナトリウム、無水ピロリン酸ナトリウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、メタリン酸ナトリウム、メチルセルロース、モクロウ、モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸アルミニウム、モノステアリン酸グリセリン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロマクロゴール、流動パラフィン、リン酸水素カルシウムなどを挙げることができ、これらは単独であるいは二種以上を混合して用いることができる。フィルム層中に分散剤を加える場合、その含有量は25質量%以下が好ましい。
着色剤の具体例としては、アセンヤクタンニン末、ウコン抽出液、黄色三二酸化鉄、オパスプレーK−1−24904、オレンジエッセンス、褐色酸化鉄、カーボンブラック、カラメル、カルミン、カロチン液、β−カロテン、カンゾウエキス、金箔、黒酸化鉄、軽質無水ケイ酸、酸化チタン、三二酸化鉄、食用青色1号、食用黄色4号、食用黄色4号アルミニウムレーキ、食用黄色5号、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色102号、水酸化ナトリウム、タルク、銅クロロフィンナトリウム、銅クロロフィル、ハダカムギ緑葉抽出エキス、d−ボルネオロール、ミリスチン酸オクチルドデシル、薬用炭、酪酸リボフラビン、リボフラビン、緑茶末、リン酸リボフラビンナトリウム、ローズ油を挙げることができ、これらは単独であるいは二種以上を混合して添加することができる。フィルム層に着色剤を加える場合、その含有量は35質量%以下が好ましい。
消泡剤の具体例としては、エタノール、グリセリン脂肪酸エステル、ジメチルポリシロキサン(内服用)、ジメチルポリシロキサン・二酸化ケイ素混合物、ショ糖脂肪酸エステル、シリコン樹脂エマルジョン、シリコン消泡剤、ステアリン酸ポリオキシル40、ソルビタン脂肪酸エステル、トリオレイン酸ソルビタン、ポリソルベート80を挙げることができ、これらは単独であるいは二種以上を混合して用いることができる。フィルム層に着色剤を添加する場合、その含有量は10質量%以下が好ましい。
本発明の製剤は、パントテン酸又はその塩以外の薬効成分を含有する固形製剤に、或いは、それらの結晶に、パントテン酸又はその塩を含有するコーティング液を用いて、フィルムコーティングを施すことによりフィルムコーティング製剤として製造される。
固形製剤を製造する方法は特に限定されず、パントテン酸又はその塩以外の薬効成分と必要により他の薬効成分を配合し、さらに必要に応じて製剤添加物を添加して、従来からの常法により製造すればよい。これらの固形製剤の製造は、通常行われている一般的な製剤化方法(津田恭介・上野寿著、「医薬品開発基礎講座XI薬剤製造法(上),(下)」、地人書館、1971年発行;仲井由宣著、「製剤工学ハンドブック」、地人書館、1983年発行;仲井由宣著、「最新粉体の材料設計」、テクノシステム、1988年発行;荒川正文著、「医薬品の開発11製剤の単位操作と機械」、廣川書店、1989年発行;橋田充著、「経口投与製剤の設計と評価」、薬業時報杜、1995年発行;橋田充著、「経口投与製剤の処方設計」、薬業時報杜、1995年発行)により調製すればよい。例えば、錠剤、顆粒剤、散剤等を製造するに際して、造粒末を調整する必要がある場合、一般に利用される造粒法(水や有機溶媒を含む溶液又は分散液を用いる噴霧造粒法、撹拌造粒法、流動造粒法、転動造粒法、転動流動造粒法等の湿式造粒法、粉粒状の結合剤を用いる圧密造粒法などの乾式造粒法等)により製造される。錠剤は、原末、粉末剤、細粒剤、顆粒剤と製剤添加物を混合し、圧縮成型することにより調製できる。
固形製剤の製剤化に使用される製剤添加剤としては、薬学的に許容される担体、例えば賦形剤、結合剤、崩壊剤、崩壊補助剤、滑沢剤、流動化剤、光沢化剤、発泡剤、防湿剤、界面活性剤、安定化剤、乳化剤、抗酸化剤、充填剤、防腐剤、保存剤、甘味剤、矯味剤、清涼化剤、着香剤・香料、芳香剤、着色剤などが挙げられる。
製剤添加剤の具体例としては、乳糖、白糖、マンニトール、キシリット、デキストリン、ソルビトール、エリスリトール、還元麦芽糖水アメ、プルラン、ポビドン、セルロース、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、マクロゴール、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン、デンプン、α化デンプン、カルボキシメチルセルロースカルシウム、エチルセルロース、カルボキシメチルスターチ、フマル酸、クエン酸、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、軽質無水ケイ酸、二酸化ケイ素、タルク、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、酸化チタン、エデト酸ナトリウム、没食子酸プロピル、乳酸カルシウム、炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、リン酸水素カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ゼラチン、アラビアゴム、カルナウバロウ、サラシミツロウ、アミノアルキルメタクリレート共重合体E、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ジメチルポリシロキサン、グリセリン脂肪酸エステル、中鎖脂肪酸トリグリセリド、コハク化ゼラチン、グリセリン、硬化油、カラメル、リン酸リボフラビンナトリウム、三二酸化鉄、赤色102号、黄色5号等の従来公知の固形製剤に使用しうる製剤添加剤を上記の目的で用い得る。
上記の固形製剤にコーティング液をフィルムコーティングするコーティング方法は特に限定されるものでなく、例えば、パンコーティング法、流動層コーティング法、転動コーティング法、ドライコーティング法、或いはこれらの組み合せた方法などが挙げられる。例えば、パントテン酸又はその塩とフィルム基材に、可塑剤、コーティング剤、分散剤、着色剤、消包剤などを必要に応じて添加したフィルムコーティング用組成物を、精製水やエタノールなどの低級アルコールあるいはこれらの混液に溶解・懸濁させてコーティング液を調製し、フィルムコーティングに慣用の方法を用いて製剤をコーティングする。コーティング液は、固形分が通常1〜50質量%となるように調整するのが好ましく、特に2〜30質量%となるように調整するのが好ましく、さらに5〜20質量%となるように調整するのが好ましい。
本発明において、固形製剤に形成させるフィルム層の厚さは、固形製剤の剤形やその質量、形状、コーティング量(パントテン酸またはその塩の配合量)により異なり特定できるものではないが、0.01μm〜5,000μmであることが好ましく、特に0.1μm〜2,000μmであることが好ましく、さらに1μm〜500μmであることが好ましい。例えば、直径約9mm、質量約200mg前後の錠剤で、パントテン酸カルシウムとフィルム基材が1:1の質量比のコーティング層であれば、パントテン酸カルシウムの配合量が1錠あたり5mgで約65μm、10mgで約125μmである。
本発明の製剤は、パントテン酸又はその塩を含むフィルム層の上や下にオーバーコーティングやあるいはアンダーコーティングを行ない二層のフィルム層としても良く、両者を同時に行なって三層のフィルム層のフィルムコーティング製剤としても良い。
例えば、固形製剤にL−システイン類など不快な臭いを呈する薬効成分を含む場合、パントテン酸又はその塩を含むフィルム層の上や下に、あるいは両方に、その臭いをマスキングする目的でコーティング被膜を施すのが好ましい。コーティング被膜には、前記経口投与医薬品のコーティングフィルムに用いる医薬品添加物を適宜添加することができるが、特に防臭効果の観点から、ポリビニルアルコールの部分けん化物を添加するのが好ましい。
ポリビニルアルコール部分けん化物のけん化度は、不快臭低減効果の観点から、70〜97mol%が好ましく、特に78〜96mol%が好ましく、また、平均重合度は200〜3,300が好ましく、特に300〜1,500が好ましい。ここで、けん化度は、JIS K6726(ポリビニルアルコール試験方法)に準じて測定できる。また、コーティング被膜中のポリビニルアルコールの含有量は、防臭効果と被膜強度およびコーティングのし易さの観点から、30〜100質量%が好ましく、特に40〜95質量%が好ましい。
本発明の製剤は、さらに糖衣を施して糖衣錠として製剤化しても良い。前記フィルムコーティング製剤の上に糖衣層を施せば、個々の錠剤でパントテン酸カルシウム含量の偏差が小さい糖衣錠も可能となる。
本発明の製剤の投与量は、患者の体重、年齢、性別、疾患の種類及び症状によって適宜に選択されるが、例えばパントテン酸カルシウムとして、成人に対し、1日0.1〜200mg投与するのが好ましい。
かくして得られるフィルムコーティング製剤は、パントテン酸又はその塩の安定性が保たれるため、製剤保存中にその含量低下は殆ど見られない。また、該製剤は、糖衣工程を必要としないので、製剤の小型化が可能で、また簡便で、工業的にも、経済的にも、環境的にも有利な方法で製造可能である。さらに、糖衣層にパントテン酸カルシウムを配合して安定化していた従来の方法と比較して、個々の製剤中の含量ばらつきが少ない。
以下、本発明について実施例をあげて具体的に説明するが、本発明はこれらによって何等限定されるものではない。
実施例1:フィルムコーティング錠の製造
L−システイン600g、アスコルビン酸750g、結晶セルロース1300g、部分アルファー化デンプン230g、ヒドロキシプロピルセルロース75g、軽質無水ケイ酸15g、ステアリン酸マグネシウム15g及びタルク15gを用いて常法により、1錠当たりの質量200mgとなるように直径8mmφの臼杵を用いロータリー式打錠機で打錠して素錠を得た。つぎに、この錠剤をコーティングパンに入れ、4質量%のパントテン酸カルシウム、6質量%のヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有するエチルアルコール:精製水=1:1のコーティング液を用いて、1錠当りの質量増が10mgになるまでスプレーコーティングを行ない、コーティング層に1錠210mgあたりパントテン酸カルシウム4mgを含有するフィルムコーティング錠を得た。
比較例1:比較フィルムコーティング錠の製造
L−システイン600g、アスコルビン酸750g、パントテン酸カルシウム60g、結晶セルロース1240g、部分アルファー化デンプン230g、ヒドロキシプロピルセルロース75g、軽質無水ケイ酸15g、ステアリン酸マグネシウム15g及びタルク15gを用いて常法により、1錠当たりの質量200mgとなるように直径8mmφの臼杵を用いロータリー式打錠機で打錠して素錠を得た。つぎに、この錠剤をコーティングパンに入れ、5質量%のヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有するエチルアルコール:精製水=1:1のコーティング液を用いて、1錠当りの質量増が10mgになるまでコーティングを行ない、素錠部に1錠210mgあたりパントテン酸カルシウム4mgを含有する比較フィルムコーティング錠を得た。
比較例2:比較糖衣錠の製造
[フィルムコーティング錠の製造]
L−システイン600g、アスコルビン酸750g、結晶セルロース1300g、部分アルファー化デンプン230g、ヒドロキシプロピルセルロース75g、軽質無水ケイ酸15g、ステアリン酸マグネシウム15g及びタルク15gを用いて常法により、1錠当たりの質量200mgとなるように直径8mmφの臼杵を用いロータリー式打錠機で打錠して素錠を得た。つぎに、この錠剤をコーティングパンに入れ、5質量%のヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有するエチルアルコール:精製水=1:1のコーティング液を用いて、1錠当りの質量増が10mgになるまでスプレーコーティングを行なった。
[糖衣錠の製造]
次に、2.8質量%のパントテン酸カルシウム、1.9質量%のタルク、1.9質量%の酸化チタン、2.9質量%の炭酸カルシウム、1質量%のアラビアゴム末および58.3質量%の精製白糖を含む水溶液で1錠当りの質量増が100mgになるまで下掛け糖衣コーティングを行なった。その後、60質量%の精製白糖を含む水溶液で1錠当りの質量増が50mgになるまで糖衣コーティングを行ない、糖衣層に1錠360mgあたりパントテン酸カルシウム4mgを含有する糖衣錠を得た。
試験例1
[安定性(定量)]
実施例1及び比較例1のフィルムコーティング錠及び比較例2の糖衣錠をガラス瓶に入れ、40℃6ヶ月密栓保存し、製剤中のパントテン酸カルシウム定量値を1錠ずつ、合計20錠について、HPLC法にて測定した。結果を表1に示す。
実施例1のフィルムコーティング錠は、経時的にパントテン酸カルシウムの定量値の低下がなく、さらに、個々の製剤の含量のばらつきも非常に少なかった。これに対して、比較例1のフィルムコーティング錠は、経時的にパントテン酸カルシウムの定量値が低下した。また、比較例2の糖衣錠は、経時的にパントテン酸カルシウムの定量値の低下はないが、製剤個々のパントテン酸カルシウム含量のばらつきが本発明製剤と比較して大きかった。
Figure 2008201712
実施例2:フィルムコーティング錠の製造
L−システイン960g、直打用アスコルビン酸1237.2g、結晶セルロース754.8g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース200g、軽質無水ケイ酸16g、ステアリン酸マグネシウム32gを用いて常法により、1錠当たりの質量200mgとなるように直径8mmφの臼杵を用いロータリー式打錠機で打錠して素錠を得た。つぎに、この錠剤をコーティングパンに入れ、5質量%のヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有するエチルアルコール:精製水=1:1のコーティング液を用いて、1錠当りの質量増が5mgになるまでスプレーコーティングを行ない、次いで、6質量%のパントテン酸カルシウム、4質量%のヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有するエチルアルコール:精製水=1:1のコーティング液を用いて、1錠当りの質量増が10mgになるまでスプレーコーティングを行ない、コーティング層に1錠215mgあたりパントテン酸カルシウム6mgを含有するフィルムコーティング錠を得た。
実施例3:フィルムコーティング錠の製造
L−システイン400g、アスコルビン酸250g、塩酸ピリドキシン250g、ニコチン酸アミド200g、リン酸リボフラビンナトリウム190g、硝酸チアミン50g、ビオチン0.5g、トウモロコシデンプン5g、結晶セルロース424.5g、ヒドロキシプロピルセルロース200g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース110g、ステアリン酸マグネシウム10g、タルク10g、を用いて、常法により打錠用粉末を製し、得られた混合末をロータリー式打錠機で9mmφの臼杵にて、1錠あたりの質量210mgとなるように打錠し、素錠を得た。つぎに、この錠剤をコーティングパンに入れ、20質量%のオパドライAMB(ポリビニルアルコールのプレミックス)を含有する精製水のコーティング液を用いて、1錠当りの質量増が7mgになるまでスプレーコーティングを行ない、次いで、8質量%のパントテン酸カルシウム、8質量%のヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有するエチルアルコール:精製水=1:1のコーティング液を用いて、1錠当りの質量増が20mgになるまでスプレーコーティングを行ない、コーティング層に1錠237mgあたりパントテン酸カルシウム10mgを含有するフィルムコーティング錠を得た。
試験例2
[安定性(定量)]
実施例2及び3のフィルムコーティング錠をガラス瓶に入れ、40℃6ヶ月密栓保存し、製剤中のパントテン酸カルシウム定量値を1錠ずつ20錠について、HPLC法にて測定した。結果を表2に示す。
実施例2及び3のフィルムコーティング錠は、経時的にパントテン酸カルシウム含量の低下がなく、さらに、個々の製剤のパントテン酸カルシウム含量のばらつきも非常に少なかった。
Figure 2008201712
実施例4:フィルムコーティング錠の製造
L−システイン360g、直打用アスコルビン酸464g、結晶セルロース283.1g、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース75g、軽質無水ケイ酸6g、ステアリン酸マグネシウム12gを用いて常法により、1錠当たりの質量200mgとなるように直径8mmφの臼杵を用いロータリー式打錠機で打錠して素錠を得た。つぎに、この錠剤をコーティングパンに入れ、5質量%のヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有するエチルアルコール:精製水=1:1のコーティング液を用いて、1錠当りの質量増が5mgになるまでスプレーコーティングを行ない、次いで、3質量%のパントテン酸カルシウム、4.5質量%のヒドロキシプロピルセルロースを含有するエチルアルコール:精製水=1:1のコーティング液を用いて、1錠当りの質量増が15mgになるまでスプレーコーティングを行ない、コーティング層に1錠220mgあたりパントテン酸カルシウム6mgを含有するフィルムコーティング錠を得た。
実施例5:フィルムコーティング錠の製造
実施例4と同様にして素錠を得た。つぎに、この錠剤をコーティングパンに入れ、5質量%のヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有するエチルアルコール:精製水=1:1のコーティング液を用いて、1錠当りの質量増が5mgになるまでスプレーコーティングを行ない、次いで、3質量%のパントテン酸カルシウム、4.5質量%のポリビニルピロリドンK30を含有するエチルアルコール:精製水=1:1のコーティング液を用いて、1錠当りの質量増が15mgになるまでスプレーコーティングを行ない、コーティング層に1錠220mgあたりパントテン酸カルシウム6mgを含有するフィルムコーティング錠を得た。
実施例6:フィルムコーティング錠の製造
実施例4と同様にして素錠を得た。つぎに、この錠剤をコーティングパンに入れ、20質量%のオパドライAMB(ポリビニルアルコールのプレミックス)を含有する精製水のコーティング液を用いて、1錠当りの質量増が5mgになるまでスプレーコーティングを行なった。次に、6質量%のパントテン酸カルシウム、12質量%のオパドライAMBを含有する精製水のコーティング液を含有するコーティング液を用いて、1錠当りの質量増が18mgになるまでスプレーコーティングを行ない、次いで、20質量%のオパドライAMBを含有する精製水のコーティング液を用いて、1錠当りの質量増が5mgになるまでスプレーコーティングを行ない、コーティング層に1錠228mgあたりパントテン酸カルシウム6mgを含有するフィルムコーティング錠を得た。
試験例3
[安定性(定量)]
実施例4〜6のフィルムコーティング錠をガラス瓶に入れ、40℃6ヶ月密栓保存し、製剤中のパントテン酸カルシウム定量値をHPLC法にて測定した。結果を表3に示す。
実施例のフィルムコーティング錠は、経時的にパントテン酸カルシウム含量の低下は少なかった。
Figure 2008201712

Claims (5)

  1. パントテン酸又はその塩以外の薬効成分を含む固形製剤に、パントテン酸又はその塩を含有するフィルム層を施したフィルムコーティング製剤。
  2. フィルム層におけるパントテン酸又はその塩とフィルム基材との質量比(パントテン酸又はその塩:フィルム基材)が1:99〜95:5である請求項1記載のフィルムコーティング製剤。
  3. フィルム基材が、水溶性及び/又は胃溶性のフィルム基材である請求項2記載のフィルムコーティング製剤。
  4. パントテン酸又はその塩が、パントテン酸カルシウムである請求項1〜3のいずれか1項記載のフィルムコーティング製剤。
  5. フィルム基材がメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE及びポリビニルアセタールジエチルアミンアセテートから選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜4のいずれか1項記載のフィルムコーティング製剤。
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