JP2008200637A - 水処理施設、水処理設備、並びに水処理方法 - Google Patents

水処理施設、水処理設備、並びに水処理方法 Download PDF

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尚志 武田
Shimako Nishida
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Abstract

【課題】簡単に機能水を作ることのできる水処理技術を提供する。
【解決手段】水処理施設は、窒素化合物を含み、BOD濃度が50〜100000mg/lとなっている処理対象水を好気性菌が優占種となる環境で処理する曝気槽を含む第1水処理設備(通常の水処理設備)と、処理対象水のうち、第1水処理設備の曝気槽よりも上流側から取得したものを受付ける培養槽を含む第2水処理設備(機能水生成用の水処理設備)を有する。第2水処理設備の培養槽内の環境は、通性嫌気性菌が優占種となる環境とされる。
【選択図】なし

Description

本発明は、水処理技術に関する。
下水、畜産排水、屠場排水、食品加工排水などの有機物をふんだんに含んだ排水は、環境面の配慮からそのまま河川等の外部の系に放流することはできない。実際、これら排水は、厳しい法律の規制の下、水処理施設による処理を経てから外部の系に放流されている。
水処理施設による排水の処理で主体的な役割を果たすのは曝気槽である。曝気槽は、好気的な雰囲気に保たれており、その内部は好気性菌が優占種となる。優占種となった好気性菌は、排水中の有機物を分解し、排水を外部の系に放流することのできるものに変える。従来の水処理施設で、曝気槽が主体的な役割を果たすようにされているのは、嫌気性菌が優占種となるような嫌気的な雰囲気で排水を処理しようとすると、排水の処理が十分に進行しなかったり、悪臭を生じたりする原因となるからである。そのような事態を避けるため、現在では、嫌気的な雰囲気で排水を処理することを極力避ける、というのが排水を処理する際の常識となっている。
好気性菌は、主に、炭素、水素、及び酸素の組合せである有機物を酸化して、二酸化炭素と水に変える。二酸化炭素は空気中に放出される。水はそのまま排水の中に残るが、これは当然外部の系に悪影響を与えない。また、有機物をふんだんに含む排水には、窒素化合物(例えば、硝酸性窒素)が多く含まれていることが多いが、好気性菌は、このような窒素化合物も分解して、二酸化炭素と、水と、硝酸性窒素とを生じる。
大まかにいえば、上述のような過程を経て、排水は、系外に放流できるようなものに処理される。
上述のような過程により行われる現在の排水の処理は、大まかにいえば、排水をなるべく純水に近いものにしようという基本的な概念に基づいて行われている。
つまり、処理された後の排水には、有機物が含まれていない程好ましい、また、排水の処理のために利用される微生物が含まれていない程好ましいというのが技術常識となっている。
しかしながら、上述の如き技術常識が常に正しいわけではない、ということが本願出願人の研究によれば判っている。
それは、本願出願人が過去に設計した排水処理のための施設のひとつであり、佐賀県佐賀市の西与賀町に2000年に建設された農業集落排水処理施設「誠水場」で実証されている。
この誠水場は、排水を処理するものであるが、そこからでる処理後の排水は必ずしも、処理後の排水が純水に近いものである程自然界に還元させる水として相応しい、という思想では運用されていない。それどころか、ある種の有用な微生物と、ある主の微生物が生成したある種の代謝物を処理後の排水に適度に含める、ということに主眼を置いた運用が誠水場では行われている。
その結果、誠水場で生じる処理後の排水は、機能水と呼ばれるものとなっている。
詳しい機序は不明であるが、誠水場で生じる処理後の排水は、土壌の改良に有益であり、それを野菜、果樹、穀物、花等の植物栽培に利用すると、植物の成長を促進したり、植物の品質を向上させたりすることが判っている。或いは、この機能水を用いて栽培された植物は、悪天候の影響を受けにくくなり、また、病気、害虫に対する強い耐性を持つことになることが判っている。これらは、植物の栽培の際に必要な農薬や肥料を減少させるに有用である。また、機能水は、畜産や、魚介類を初めとする水生生物や、海藻類の養殖にも利用されている。機能水は、家畜の畜舎に散水することで臭気の発生を抑制したり、また、病原菌や害虫の発生を抑制する効果を有したり、また家畜の成長を促進し、或いは食肉用の家畜の肉質を向上させたりすることが判っている。機能水は、また、養殖に用いると、水質悪化を改善させ、水生生物の病気による死亡率を下げるという効果を持つことが判っている。
機能水は、上述のすべての効果を必ずしも持つわけではないが、上述の効果の多くを期待できるものであることは、経験的に広く知られている。
機能水は、誠水場の近隣の農家等で広く利用されており、誠水場に機能水を持ち帰るための大きなタンクを積んだ軽トラックが機能水を入手するために列をなすことは誠水場の日常の風景となっている。最近では、誠水場の機能水を入手するために、高速道路を利用してまで誠水場に出向く者も現れるようになっており、機能水の更なる利用の途が模索されている。
このような実態に鑑みて、近年、排水を処理するための施設を有する(或いは、そのような施設を作ろうとしている)他の自治体も、誠水場と同様の機能水を作るための施設を作ろうと試みている。しかしながら、これは殆ど実現していない。
その理由は、誠水場で行われている排水の処理方法(水処理施設の運転管理方法)が、あまりにも高度であるからである。誠水場は、農業集落排水処理施設であるから、そこでは基本的に、処理の対象となる排水のすべてを外部の系に放流できるようなものに変えることが必要である。誠水場では、排水のすべてを外部の系に放流できるように処理し、その結果として処理されたすべての排水を機能水とするのであるが、外部の系に放流できるようにするための従来の排水の処理と、それとは目的を異にする機能水の生成とを同時に行うには、排水の処理を管理する者に、多くの知識と経験が要求される。例えば、処理をすべき排水の質や量は、季節等の要因により変化するが、そのような場合に、排水の全量を機能水にするには、排水の処理を管理する者にかなりの熟練を要求することになる。
このような事情があり、機能水を生成する排水の処理のための施設に対する強い需要はあるものの、そのような施設は殆ど実現できていないのである。
本願発明は、以上の課題を解決せんとするものであり、簡単に機能水を作ることのできる水処理技術を提供することを、その課題とする。
上述の課題を解決するための本願発明は、以下のようなものである。
本願発明は、窒素化合物を含み、BOD濃度が50〜100000mg/lとなっている処理対象水を好気性菌が優占種となる環境で処理する曝気槽を含む第1水処理設備を有している水処理施設をその基本とする。そして、この水処理施設は、前記処理対象水のうち、前記第1水処理設備の前記曝気槽よりも上流側から取得したものを、通性嫌気性菌が優占種となる環境で処理する培養槽を含む第2水処理設備を有している。
この水処理施設のうち、第1水処理設備の部分は、従来から存在する水処理施設を流用することができる。この第1水処理設備は、従来と同様に、なるべく純水に近づけるという方針で、曝気槽を用いて処理対象水(これは、背景技術の欄で説明した排水に相当する。)を処理する。
このような本願発明は、本願発明者が水処理施設を研究することにより得た以下の知見に基づくものである。本願発明者が得たその知見は、処理対象水が一定であり、且つ通性嫌気性菌が優占種となるような環境の培養槽を準備できれば、機能水を生成するのはそれほど難しくない、ということにある。つまり、一般的な水処理技術では、溶存酸素濃度を高い状態に維持するとともに、酸化還元電位を酸化的に保つことにより、好気性菌が優占種となる状態を保ちつつ、処理対象水を処理する。このような状況下では、機能水を機能水足らしめるための有用な有機物まで好気性菌によって消費されてしまう。他方、通性嫌気性菌が優占種とする状態を保てば、通性嫌気性菌に有用な有機物を作らせ、且つ好気性菌にその有機物を消費させないという状態を作る出すことができる。
このような知見に基づく本願発明の要点は、機能水を生成するための第2水処理設備を第1水処理設備から独立させて形成した点にある。このような本願発明に係る水処理施設は、通常の処理対象水の処理と、機能水の生成の処理とを異なる過程として実行できるようになるので、これらをまとめて行おうとしていた従来技術の水処理施設と比較して、処理の管理者に求められる熟練の程度が低くなる。本願出願人の研究によれば、処理対象水を一般的な方法で処理するのに要する日数と、機能水を生成するように処理するのに要する日数は異なるので、これらを独立した別の過程とすることで、処理対象水から機能水を得るための処理を実行することについての難度を下げられる。また、本願発明の水処理施設では、量が変動しうる処理対象水のうちの一定量だけを第2水処理設備で処理して機能水とすることができるとともに、第2水処理設備で処理しない処理対象水の残部を第1水処理設備で例えば従来技術と同様の方法で処理することができる。つまり、本願発明の水処理施設は、処理対象水の量に変動があったとしても、機能水を生成するための難度が過度に高くなることはない。
本願発明の前記第2水処理設備は、前記第1水処理設備の前記曝気槽よりも上流側から前記処理対象水を連続的に取得するようになっていてもよい。その場合、前記培養槽の前記処理対象水を溜められる部分の容積である有効容積は、前記第2水処理設備が取得する前記処理対象水の3〜20日分とすることができる。連続的に処理対象水を機能水に変えるには、培養槽に3〜20日処理対象水を滞留させることが必要であるからである。
本願発明の前記第2水処理設備は、また、前記第1水処理設備の前記曝気槽よりも上流側から前記処理対象水を間欠的に取得するようになっていてもよい。その場合、前記培養槽の前記処理対象水を溜められる部分の容積である有効容積は、前記第2水処理設備が取得する前記処理対象水の1〜8日分とされていてもよい。間欠的に処理対象水を機能水に変えるには、培養槽に1〜8日処理対象水を滞留させることが必要であるからである。
前記培養槽は、単数でもよいし、複数とされていてもよい。培養槽が複数である場合、上述した培養槽の有効容積は、複数の培養槽の有効容積の和を意味することになる。培養槽を複数とし、それぞれの培養槽を異なる環境とすることにより、処理対象水から機能水を得易くなることは、本願出願人の研究で明らかになっている。
前記第2水処理設備が曝気槽よりも上流側から処理対象水を間欠的に取得するようになっている場合、培養槽は原則として一つとされ、その培養槽の中で処理対象水の処理がなされる。ただし、複数の培養槽を上流、下流の関係にならないように並列に設けることは可能である。
本願発明の水処理施設は、前記培養槽の下流側に、前記培養槽から流出した処理対象水に対して固液分離を行う固液分離槽を備えていてもよい。これにより、機能水への固形分の混入を防止できるようになる。
本願発明は、また、処理対象水に対して一般的な処理を行う水処理施設に組合わせて用いる水処理設備を提供する。このような水処理設備は、機能水を簡易に得られるようにすることに寄与できるばかりでなく、既存の或いは既知の水処理施設に組合わせるにも有用である。その水処理設備は、大まかにいえば、上述の第2水処理設備を、上述の水処理施設から独立して把握したものである。
その発明は、BOD濃度が50〜100000mg/lとされた処理対象水を好気性菌が優占種となる環境で処理する曝気槽を含む第1水処理設備を有している水処理施設と組合わせて用いられる水処理設備である。この水処理設備は、前記処理対象水のうち、前記第1水処理設備の前記曝気槽よりも上流側から取得したものを、通性嫌気性菌が優占種となる環境で処理する培養槽を含んでなる。
本願発明は、また、以下の水処理方法を提供する。この水処理方法によっても、上述の水処理施設の発明と同様に、簡単に機能水を作ることができるようになるという効果を得られる。
本願発明の水処理方法は、窒素化合物を含み、BOD濃度が50〜100000mg/lとなっている処理対象水を好気性菌が優占種となる環境で処理する曝気槽を含む第1水処理設備と、前記処理対象水のうち、前記第1水処理設備の前記曝気槽よりも上流側から取得したものを受付ける培養槽を含む第2水処理設備と、を有している、水処理施設で実行される方法である。そして、この水処理方法では、前記培養槽内の環境を、通性嫌気性菌が優占種となる環境に保ちながら、前記処理対象水を処理する。
培養槽内の環境は、通性嫌気性菌が優占種となるようにされている必要がある。一般的には、前記培養槽内の環境を、溶存酸素濃度を1.0mg/l以下、且つ酸化還元電位の値を−150mV〜200mVとすれば、培養槽内の環境は、通性嫌気性菌が優占種となるように保たれうる。
前記培養槽を上流側、下流側の2つとした場合には、例えば、前記上流側の培養槽内の環境を、溶存酸素濃度を0.5mg/l以下、且つ酸化還元電位の値を−150mV〜100mV、又は溶存酸素濃度の如何によらず酸化還元電位の値を−150mV〜−100mVとし、前記下流側の培養槽内の環境を、溶存酸素濃度を1.0mg/l以下、且つ酸化還元電位の値を−50mV〜200mVとすることができる。このような条件が充足されれば、連続的に処理対象水を処理する際に、各培養槽内を、通性嫌気性菌が優占種となるような環境に保ちうる。
他方、前記第2水処理設備に、前記第1水処理設備の前記曝気槽よりも上流側から前記処理対象水を間欠的に取得させることもできる。その場合には、前記培養槽を1つとし、その培養槽内で、前記培養槽内の環境を、溶存酸素濃度を0.5mg/l以下、且つ酸化還元電位の値を−100mV〜100mVとすることで、処理対象水に含まれる硝酸性窒素を実質的に消失させる過程、前記培養槽内の環境を、溶存酸素濃度を1.0mg/l以下、且つ酸化還元電位の値を−50mV〜200mVとすることで有機物の分解を進める過程、前記培養槽内の環境を、溶存酸素濃度を1.0mg/l以下、且つ酸化還元電位の値を0mV〜200mVとすることで処理対象水中のアンモニア性窒素を実質的に消失させる過程、を順に実行することができる。このようにすることでも、培養槽内の環境を、通性嫌気性菌が優占種となるような状態に保ちうる。なお、この場合には、上述した過程を実行することにより培養槽の中の処理対象水が機能水に変わるので、その機能水を外部に排出し、新たな処理対象水を培養槽に流入させる。
以下、本発明の好ましい一実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
この実施形態における水処理施設は、図1に示したような水処理設備を、その基本としている。図1に示された水処理設備は、既存の水処理施設であり、本願における第1水処理設備に相当するものである。
水処理設備は、従来から存在する、曝気槽を備えた通常の水処理施設と同様に構成することができる。図1に示された水処理設備は、例えば、社団法人地域資源循環技術センター(旧 社団法人日本農業集落排水協会)が推薦する協会型汚水処理システムにより構成することができる。図1に示されたこの実施形態における水処理設備は、同システムの協会XIV型を基本として構成されている。
なお、図1中の実線及び白抜きで示された矢印は、処理対象水の移動経路を示している。処理対象水を移動経路に沿って移動させるためには、管や樋、或いはポンプ等の周知の技術が用いられるが、それらの記載は省略している。図1中の、破線で示された矢印は、汚泥の移動経路を示している。
図1に示した水処理設備は、前処理部10、流量調整槽20、曝気槽30、沈殿槽40、散水ポンプ槽50、消毒槽60、汚泥計量槽70、汚泥濃縮貯留槽80、汚泥貯留槽90を備えて構成されている。
前処理部10は、処理対象水を受け入れるものとされている。
処理対象水は、下水、畜産排水、屠場排水、食品加工排水などの有機物を含んだ排水である。処理対象水は、BOD濃度が50〜100000mg/lであり、且つ窒素化合物を含むものである。窒素化合物は、硝酸性窒素を含んでいる。
前処理部10の一番上流側には、荒目スクリーン11が配されている。荒目スクリーン11は、処理対象水に含まれている固形物のうち比較的大きなもの(例えば、小石、小さな木片等)を除去するためのフィルタである。
前処理部10の荒目スクリーン11の下流側には、曝気沈砂槽12が設けられている。曝気沈砂槽12は、荒目スクリーン11を通過した処理対象水中に含まれている小さな固形物(主に、砂)を沈殿させて除去するためのものである。処理対象水は、曝気沈砂槽12に適当な時間だけ滞留させられるようになっている。適当な時間が経過して沈殿させられた砂は、曝気沈砂槽12の下方から、例えば一定時間毎に取出される。
前処理部10の曝気沈砂槽12の下流側には、破砕機Aと、細目スクリーン13が設けられている。曝気沈砂槽12を出た処理対象水は、一般的に破砕機Aに流れ込むようになっている。破砕機Aは処理対象水内に残っている固形物を粉砕するためのものである。細目スクリーン13は、通常は使用されない。故障などにより破砕機Aが使用できない状態となったときに、曝気沈砂槽12を出た処理対象水は細目スクリーン13に至るようになっている。細目スクリーン13は、フィルタであり、曝気沈砂槽12からの処理対象水をろ過して固形分を取除く。
前処理部10の、曝気沈砂槽12と細目スクリーン13の下流側には、原水ポンプ槽14が設けられている。原水ポンプ槽14は、処理対象水を一時的に貯留するためのものである。なお、原水ポンプ槽14には、汚泥濃縮貯留槽80で生じた後述する脱離液も流入するようにされている。脱離液は、原水ポンプ槽14の中で処理対象水の一部となる。
流量調整槽20は、前処理部10の下流側に設けられており、原水ポンプ槽14からの処理対象水を受入れるようにされている。流量調整槽20は、処理対象水を貯留するものとなっている。流量調整槽20は、そこに溜めている処理対象水の性状の均一化を図る役割と、流入した処理対象水の増減によらずそこから下流側に向かう処理対象水の量を一定範囲内に保つ役割を担っている。
流量調整槽20の下流側には、自動微細目スクリーン21が設けられている。自動微細目スクリーン21は、処理対象水中に残存している固形物を除去するためのフィルタである。自動微細目スクリーン21の目は、細目スクリーン13よりも更に細かくなっており、その目幅は、必ずしもその限りではないが、凡そ2mmである。
自動微細目スクリーン21の更に下流には、汚水計量槽22が設けられている。
汚水計量槽22は、流量調整槽20から自動微細目スクリーン21を経てそこに至った処理対象水の量を計量するためのものである。汚水計量槽22は、流量調整槽20からそこに至った処理対象水を計量し、曝気槽30に送るべき条件が充足されている場合(例えば、曝気槽30内に送られた処理対象水が不足していると予想される場合)にはその処理対象水を曝気槽30へ送り、曝気槽30に送るべき条件が充足されていない場合(例えば、曝気槽30内に十分な処理対象水が存在すると予想される場合)にはその処理対象水を流量調整槽20へ戻すようになっている。
曝気槽30は、汚水計量槽22から送られてきた処理対象水に対して、微生物的な処理を行う部分である。曝気槽30は、図1に示された水処理設備の中で、処理対象水の処理で主体的な役割を果たす。
曝気槽30内では、処理対象水と、後述する汚泥計量槽70を経て導入された汚泥とが混合される。処理対象水は、その状態で処理される。汚泥は、生物汚泥と呼ばれるものであり、微生物、より詳細には好気性菌を多量に含んだものとされている。曝気槽30内には、好気性菌以外の菌、例えば通性嫌気性菌も存在するが、好気性菌が優占種となるように曝気槽30内の環境を調整する。汚泥は、汚泥計量槽70により適宜計量され、必要量だけ、曝気槽30に供給されるようになっている。曝気槽30内の汚泥が過剰になった場合には、汚泥は、汚泥計量槽70から汚泥濃縮貯留槽80に移送されるようになっている。
好気性菌が優占種となるようにするために、曝気槽30の内部の環境は好気的な環境に保たれる。曝気槽30内の溶存酸素濃度は、この実施形態では、1.0mg/l程度、或いはそれ以上に保たれる。それを可能とするために、曝気槽30の内部には送気装置31が設けられている。送気装置31は、図外のエアポンプと図示せぬ管で接続されており、曝気槽30内に酸素を含む空気を送るようになっている。送気装置31による曝気槽30内への空気の供給は連続的な場合もあるし、間欠的な場合もあるが、いずれにせよ、曝気槽30内の溶存酸素濃度は上述の値に保たれるようになっている。エアポンプの駆動は、自動で制御されるようになっていてもよいが、手動で行うようにすることも可能である。なお、曝気槽30の中には、処理対象水の性状を一様にするための攪拌装置が設けられているが、その図示を省略する。
好気的な環境の中で、好気性菌は、処理対象水の中に含まれる有機物を吸着乃至分解し、自らは益々繁殖する。それにより、処理対象水中の有機物は分解される。
曝気槽30内で処理された後の処理対象水のBOD濃度は、一般的には、20mg/l以下となる。
処理対象水は、曝気槽30内に、BOD濃度が上述の値になるまで滞留させられる。一般的に、それに必要な時間は、施設の規模にもよるが、6時間〜27時間である。曝気槽30は、その程度の時間処理対象水を貯留できる程度の有効容積を持つ。
なお、曝気槽30は、この実施形態では2つに分けられているが、曝気槽30は、一つでも構わない。また、2つの曝気槽30内の処理対象水の溶存酸素濃度は、同じように制御されてもよいし、多少差を付けられてもよい。
曝気槽30の下流には、沈殿槽40が設けられている。沈殿槽40は、曝気槽30で処理された処理対象水を曝気槽30から受け付けるようになっている。
沈殿槽40は、曝気槽30からの処理対象水に含まれている固形分を沈殿させるためのものである。曝気槽30からの処理対象水には汚泥が含まれているので、沈殿槽40では主に、汚泥を沈殿させることになる。沈殿槽40の底に沈殿した固形分は、例えば一定時間ごとに除去される。
沈殿槽40の内部には、汚泥を除去するための汚泥除去装置41が設けられている。汚泥除去装置41は、沈殿槽40内部の汚泥を吸い上げるものである。汚泥除去装置41により吸い上げられた汚泥は、汚泥計量槽70に運ばれるようになっている。この汚泥は、上述したように、曝気槽30か、汚泥濃縮貯留槽80へと運ばれる。
沈殿槽40の下流側には、散水ポンプ槽50が設けられている。散水ポンプ槽50は、沈殿槽40からの処理対象水を受付ける。
散水ポンプ槽50は、処理対象水を一時的に貯留する機能を有する。散水ポンプ槽50に貯留された処理対象水は、処理が概ね終わった、かなりきれいな状態となっている。散水ポンプ槽50に溜められた処理対象水は、図示せぬポンプにより汲み上げられ、必要に応じて曝気槽30に運ばれ散水される。例えば、曝気槽30内の処理対象水が発泡するという事態が何らかの理由により生じた場合に、散水ポンプ槽50内の処理対象水が、曝気槽30に散水される。
散水ポンプ槽50の下流側には、消毒槽60が設けられている。消毒槽60は、散水ポンプ槽50からの処理対象水を受付ける。
消毒槽60は、そこに貯留した処理対象水に対して消毒を行うためのものである。ここで、適当な薬剤を投入することにより、処理対象水を消毒する。
消毒後の処理対象水は、処理済水として、外部の系に放流される。
汚泥濃縮貯留槽80は、上述のように、曝気槽30内の汚泥が過剰になったときに、汚泥計量槽70から汚泥を受付けるようになっている。
汚泥濃縮貯留槽80は、汚泥を濃縮して、汚泥を濃縮汚泥と、汚泥から除かれた脱離水とに分ける。脱離水は、上述のように、原水ポンプ槽14に運ばれる。
汚泥濃縮貯留槽80には、濃縮汚泥が貯まる。濃縮汚泥の量が一定量を超えると汚泥濃縮貯留槽80の余分な汚泥は、汚泥貯留槽90に運ばれる。なお、余剰分の汚泥は、汚泥濃縮貯留槽80を経ずに、場合によっては汚泥計量槽70から汚泥貯留槽90に直接運ばれることもある。
汚泥貯留槽90は濃縮汚泥を貯留するためのものである。汚泥貯留槽90に貯まった汚泥の量が一定量を超えると、汚泥貯留槽90内の濃縮汚泥は、外部に適宜搬出される。汚泥貯留槽90から搬出された汚泥は、汚泥計量槽70に導入される場合もある。
以上説明した図1に示した水処理設備は、図2に示したような水処理設備と組合わせられている。図1に示した水処理設備と、図2に示した水処理設備の組合せにより、本願の水処理施設が構成されている。
なお、図2に示した水処理設備は、本願における第2水処理設備に相当する。図2に示した水処理設備は、図1に示した水処理設備とともに設置されてもよいが、図1に示した既存の水処理設備に対して後付け的に設置されたものであってもよい。
図2に示した水処理設備には、図1に示した水処理設備における流量調整槽20から、処理対象水が導かれるようになっている。なお、図2に示した水処理設備に導入される処理対象水は、必ずしも流量調整槽20からのものである必要はなく、曝気槽30より上流側の適当な部分からのものであればよい。
例えば、図2に示した水処理設備には、原水ポンプ槽14から処理対象水が導かれるようになっていてもよい。
図2に示した水処理設備には、第1培養槽110、第2培養槽120、沈殿分離槽130、微生物培養装置140、及び処理水貯留槽150が含まれている。
第1培養槽110、第2培養槽120は、処理対象水を機能水にするための処理で主体的な役割を果たすものである。
第1培養槽110は、第2培養槽120の上流に設けられており、図1に示した水処理設備における流量調整槽20からの処理対象水は、第1培養槽110に流入するようになっている。なお、この実施形態では、流量調整槽20から第1培養槽110への処理対象水の流入は、時間的に連続して行われるようになっている。
なお、第1培養槽110の上流側に、図1に示した水処理設備における自動微細目スクリーン21と同様の機能を有するスクリーンを配することもできる。また、第1培養槽110に流入する処理対象水を、図1に示した水処理設備における自動微細目スクリーン21を通過した後のものとすることも可能である。
第1培養槽110と、第2培養槽120ではともに、処理対象水に対して微生物的な処理を行うことにより、処理対象水を機能水に変える。処理対象水は、第1培養槽110から、第2培養槽120へと導かれるようになっている。
それを可能とするため、第1培養槽110と、第2培養槽120の内部の環境はともに、通性嫌気性菌が優占種となる状態とされる。なお、通性嫌気性菌とは、遊離酸素は必ずしも存在する必要がないが遊離酸素が存在すれば発育が良好となる菌である。別の言葉でいえば、通性嫌気性菌は、好気性の環境を好むが、嫌気的な環境でも生育できる菌である。通性嫌気性菌は、後述するようにして汚泥とともに、第1培養槽110に導入される。第2培養槽120には、第1培養槽110から汚泥とともに流入する処理対象水に混入して、通性嫌気性菌が導入されることになる。
第1培養槽110と、第2培養槽120の内部の環境を、通性嫌気性菌が優占種となる状態に保つには、第1培養槽110と、第2培養槽120の内部の環境をともに、原則として、溶存酸素濃度を1.0mg/l以下、且つ酸化還元電位の値を−150mV〜200mVに保つことが必要となる。
より詳細には、この実施形態では、第1培養槽110の内部の環境を、溶存酸素濃度を0.5mg/l以下、且つ酸化還元電位の値を−150mV〜100mV、又は溶存酸素濃度の如何によらず酸化還元電位の値を−150mV〜−100mVに保ち(なお、酸化還元電位の値を−150mV〜−100mVに保てば、溶存酸素濃度が0.5mg/lを超えたとしても、通性嫌気性菌を優占種とするに問題はない。)、他方第2培養槽120内部の環境を、溶存酸素濃度を1.0mg/l以下、且つ酸化還元電位の値を−50mV〜200mVに保てばよい。
第1培養槽110と第2培養槽120の内部には、それらの中の処理対象水中の溶存酸素濃度を調整するため、図1に示した水処理設備が備えていた送気装置31と同様に構成された送気装置113、送気装置123がそれぞれ設けられている。送気装置113、送気装置123にそれぞれ接続されたエアポンプを適宜駆動することにより、第1培養槽110と第2培養槽120の中の処理対象水中の溶存酸素濃度を、上述の値に保つ。
酸化還元電位の調整は、例えば、第1培養槽110、第2培養槽120内に酸化還元電位計を設置し、その測定値に基づいて送気装置113を介して処理対象水内に空気を送るエアポンプの駆動の仕方を変化させる(例えば、運転の間隔や、単位時間あたりの空気の供給量を変化させる)ことにより行うことができる。
また、第1培養槽110と第2培養槽120の内部には、それらの中の処理対象水内の環境を一様にし、また微生物と処理対象水の積極的な接触を促すための攪拌翼112、攪拌翼122がそれぞれ設けられている。攪拌翼112、攪拌翼122はそれぞれ、モータ111、モータ121に接続されており、モータ111、モータ121の駆動力により回転するようになっている。
以上のような仕組みにより、第1培養槽110、第2培養槽120の中で、処理対象水は通性嫌気性菌により処理される。より詳細には、通性嫌気性菌は、処理対象水に含まれる硝酸性窒素を実質的に消失させるとともに、処理対象水中の有機物を分解する。例えば、通性嫌気性細菌は、処理対象水に含まれていた有機物から有用な有機物(アミノ酸、酵素等)を生成する。なお、硝酸性窒素は、処理対象水に含まれていた窒素化合物から生じる。このようにして、第1培養槽110から第2培養槽120へ流入した処理対象水は、第2培養槽120の中で、機能水になる。なお、処理対象水中に含まれるアンモニア性窒素の量が0.5mg/l以下となれば、処理対象水が機能水に変化したと判断してよい。
一般に、第1培養槽110及び第2培養槽120の中で連続的に供給される処理対象水を機能水にするための処理には、3〜20日必要である。そこで、この実施形態では、培養槽110及び培養槽120における処理対象水を溜められる部分の容積である有効容積の和を、第1培養槽110に流量調整槽20から流入する処理対象水の量に、処理に要する日数を乗じた程度の体積(或いは、それ以上の体積)としている。
第2培養槽120の下流側には、沈殿分離槽130が設けられている。沈殿分離槽130は、第2培養槽120で機能水にされた処理対象水を、第2培養槽120から受付ける。
沈殿分離槽130は、第2培養槽120からの処理対象水に含まれている固形分を沈殿させるためのものである。第2培養槽120からの処理対象水には汚泥が含まれているので、沈殿分離槽130では主に、汚泥を沈殿させることになる。沈殿分離槽130の底に沈殿した固形分は、例えば一定時間ごとに除去される。
沈殿分離槽130の内部には、汚泥を除去するための汚泥除去装置131が設けられている。汚泥除去装置131は、沈殿分離槽130内部の汚泥を吸い上げるものである。汚泥除去装置131により吸い上げられた汚泥は、第1培養槽110へ戻されるか、又は微生物培養装置140へ運ばれるようになっている。なお、汚泥は、第2培養槽120へも戻されるようになっていても構わない。
なお、微生物培養装置140は、通性嫌気性菌を培養するための装置である。微生物培養装置140は、汚泥除去装置131からの汚泥に含まれる通性嫌気性菌を必要に応じて増殖させる。微生物培養装置140で、それに含まれる通性嫌気性菌の数を増やされた汚泥は、必要に応じて第1培養槽110に戻される。
沈殿分離槽130の下流側には、処理水貯留槽150が設けられている。処理水貯留槽150は、処理対象水が処理されて生成された機能水を貯留するものである。
ここに貯留された機能水は、必要に応じて外部に排出され、農業、畜産、養殖などの用途に利用される。
<変形例>
変形例に係る水処理施設は、上述の実施形態における水処理施設と略同様である。特に、図1に示した部分については、上述の実施形態における水処理施設と変形例に係る水処理施設の間に相違はない。
異なるのは、変形例に係る水処理施設の図2における培養槽は、上述の実施形態における水処理施設の場合における第1培養槽110と第2培養槽120のように2つに分けられておらず一つになっている点と、流量調整槽20からの処理対象水が、培養槽に間欠的に流入させられるようになっている点である。
なお、変形例に係る水処理施設の培養槽も、上述の実施形態の場合と同様の送気装置、モータ、及び攪拌翼を備えている。
変形例に係る水処理施設の培養槽でも、その内部の環境は、通性嫌気性菌が優占種となる状態に保たれる。それにより、変形例による水処理施設の培養槽の内部で、処理対象水は機能水に変わる。
変形例に係る水処理施設の培養槽内の環境は、具体的には以下のように変化させる。なお、以下の3つの過程のいずれの場合でも、攪拌翼による処理対象水の攪拌は行われる。
まず、培養槽内の環境を、溶存酸素濃度を0.5mg/l以下、且つ酸化還元電位の値を−100mV〜100mVとする。この状態を処理対象水に含まれる硝酸性窒素を実質的に消失させるまで保つ。この状態では、溶存酸素濃度を0.5mg/lに保つため、送気装置に接続されたエアポンプは駆動させる必要はない。
次に、培養槽内の環境を、溶存酸素濃度を1.0mg/l以下、且つ酸化還元電位の値を−50mV〜200mVとする。この状態を有機物の分解を進むまで持続する。
最後に、培養槽内の環境を、溶存酸素濃度を1.0mg/l以下、且つ酸化還元電位の値を0mV〜200mVとする。この状態で、処理対象水中のアンモニア性窒素を実質的に消失させる。
このようにして、培養槽へ流入した処理対象水は、培養槽の中で、機能水になる。なお、処理対象水中に含まれるアンモニア性窒素の量が0.5mg/l以下になれば、処理対象水が機能水に変化したと判断してよい。
一般に、培養槽の中で間欠的に供給される処理対象水を機能水にするための処理には、1〜8日必要である。そこで、この変形例では、培養槽における処理対象水を溜められる部分の容積である有効容積を、培養槽に流量調整槽20から流入する処理対象水の量に、処理に要する日数を乗じた程度の体積(或いは、それ以上の体積)としている。
なお、培養槽に処理対象水を間欠的に流入させる変形例に係る水処理施設の場合には、培養槽中で機能水に変えられた処理対象水を所定の時間放置し汚泥を沈殿させた上で、その上澄みを取出して処理水貯留槽150に導くというのが通常のやり方である。処理対象水の全量のうちのどの程度を上澄みとして取出すかは、汚泥の量などに応じて適当に決定すればよいが、処理対象水の2〜8割程度を上澄みとして取出すのが一般的である。
本実施形態の水処理装置の基本的な部分をなす水処理設備の構造を概略的に示す図。 図1に示された水処理設備と組合わせて本実施形態の水処理装置をなす水処理設備の構造を概略的に示す図。
符号の説明
10 前処理部
20 流量調整槽
30 曝気槽
40 沈殿槽
50 散水ポンプ槽
60 消毒槽
70 汚泥計量槽
80 汚泥濃縮貯留槽
90 汚泥貯留槽
110 第1培養槽
120 第2培養槽
130 沈殿分離槽
140 微生物培養装置
150 処理水貯留槽

Claims (10)

  1. 窒素化合物を含み、BOD濃度が50〜100000mg/lとなっている処理対象水を好気性菌が優占種となる環境で処理する曝気槽を含む第1水処理設備を有している水処理施設であって、
    前記処理対象水のうち、前記第1水処理設備の前記曝気槽よりも上流側から取得したものを、通性嫌気性菌が優占種となる環境で処理する培養槽を含む第2水処理設備を有している、
    水処理施設。
  2. 前記第2水処理設備は、前記第1水処理設備の前記曝気槽よりも上流側から前記処理対象水を連続的に取得するようになっているとともに、前記培養槽の前記処理対象水を溜められる部分の容積である有効容積は、前記第2水処理設備が取得する前記処理対象水の3〜20日分とされてなる、
    請求項1記載の水処理施設。
  3. 前記第2水処理設備は、前記第1水処理設備の前記曝気槽よりも上流側から前記処理対象水を間欠的に取得するようになっているとともに、前記培養槽の前記処理対象水を溜められる部分の容積である有効容積は、前記第2水処理設備が取得する前記処理対象水の1〜8日分とされてなる、
    請求項1記載の水処理施設。
  4. 前記培養槽は、複数とされてなる、
    請求項1〜3のいずれかに記載の水処理施設。
  5. 前記培養槽の下流側に、前記培養槽から流出した処理対象水に対して固液分離を行う固液分離槽を備えてなる、
    請求項1〜4のいずれかに記載の水処理施設。
  6. 窒素化合物を含み、BOD濃度が50〜100000mg/lとなっている処理対象水を好気性菌が優占種となる環境で処理する曝気槽を含む第1水処理設備と、
    前記処理対象水のうち、前記第1水処理設備の前記曝気槽よりも上流側から取得したものを受付ける培養槽を含む第2水処理設備と、
    を有している、水処理施設で実行される方法であって、
    前記培養槽内の環境を、通性嫌気性菌が優占種となる環境に保ちながら、前記処理対象水を処理する、
    水処理方法。
  7. 前記培養槽内の環境を、溶存酸素濃度を1.0mg/l以下、且つ酸化還元電位の値を−150mV〜200mVとする、
    請求項6記載の水処理方法。
  8. 前記第2水処理設備に、前記第1水処理設備の前記曝気槽よりも上流側から前記処理対象水を連続的に取得させるとともに、
    前記培養槽を上流側、下流側の2つとし、
    前記上流側の培養槽内の環境を、溶存酸素濃度を0.5mg/l以下、且つ酸化還元電位の値を−150mV〜100mV、又は溶存酸素濃度の如何によらず酸化還元電位の値を−150mV〜−100mVとし、
    前記下流側の培養槽内の環境を、溶存酸素濃度を1.0mg/l以下、且つ酸化還元電位の値を−50mV〜200mVとする、
    請求項6記載の水処理方法。
  9. 前記第2水処理設備に、前記第1水処理設備の前記曝気槽よりも上流側から前記処理対象水を間欠的に取得させるとともに、
    前記培養槽を1つとし、その培養槽内で、
    前記培養槽内の環境を、溶存酸素濃度を0.5mg/l以下、且つ酸化還元電位の値を−100mV〜100mVとすることで、処理対象水に含まれる硝酸性窒素を実質的に消失させる過程、
    前記培養槽内の環境を、溶存酸素濃度を1.0mg/l以下、且つ酸化還元電位の値を−50mV〜200mVとすることで有機物の分解を進める過程、
    前記培養槽内の環境を、溶存酸素濃度を1.0mg/l以下、且つ酸化還元電位の値を0mV〜200mVとすることで処理対象水中のアンモニア性窒素を実質的に消失させる過程、
    を順に実行する、
    請求項6記載の水処理方法。
  10. BOD濃度が50〜100000mg/lとされた処理対象水を好気性菌が優占種となる環境で処理する曝気槽を含む第1水処理設備を有している水処理施設と組合わせて用いられる水処理設備であって、
    前記処理対象水のうち、前記第1水処理設備の前記曝気槽よりも上流側から取得したものを、通性嫌気性菌が優占種となる環境で処理する培養槽を含んでなる、
    水処理設備。
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