JP2008198632A - 洗浄装置および洗浄方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被洗浄基板に供給される超音波エネルギーの面密度を容易に調整可能な、スピン洗浄装置およびその装置を用いた洗浄方法を提供することである。
【解決手段】被洗浄基板を水平に暫時固定する回転テーブルと、超音波が印加された液体を噴射する超音波ノズルと、前記超音波ノズルによって噴射された液体が照射される分散板と、前記被洗浄基板との間に所定の距離を開けて、前記分散板を、前記被洗浄基板に対して平行に固定する支持体と、前記分散板と前記被洗浄基板の間に供給される洗浄液が流れ、前記被洗浄基板と前記分散板と間に形成された空間に開口する導管と、前記液体が前記分散板に照射された位置が、前記被洗浄基板の回転中心と外周部の間を往復運動するように、前記超音波ノズルを移動させる移動装置とを備えた洗浄装置である。
【選択図】 図1

Description

この発明は、超音波振動が付与された洗浄液によって回転している基板を洗浄するスピン洗浄装置及びその洗浄方法に関する。
(1)超音波ノズルによるスピン洗浄
半導体装置は、ホトレジスト加工やドライエッチング等の多くの工程を経て製造される。しかし、これらの工程を経る度に、被加工対象の半導体基板の表面は汚染される。従って、これらの汚染を除去するため、半導体装置の製造工程には多くの洗浄工程が存在する。
半導体基板を洗浄する方法としては、以前は、半導体基板を洗浄液の満たされた洗浄槽に浸すディップ洗浄が一般的であった。この処理では、作業効率を向上させるため複数の半導体基板を、同時に洗浄液に浸すバッチ処理が一般的であった。
しかし、半導体基板(半導体ウエハ)の大口径化に伴い、近年、半導体基板の洗浄方法としては、枚葉式スピン洗浄が主流になってきている。これは、枚葉式スピン洗浄が、洗浄効果の面内均一性、洗浄液及びリンス用純水の削減、及び装置立ち上げ時間の短縮等の点で優れているためである。
図9に、枚葉式スピン洗浄方法の概要を示す。半導体基板からなる被洗浄基板50は、一枚ずつ図示しない回転テーブルに吸着固定され、この回転テーブルによって高速回転させられる。次に、超音波が印加せれた洗浄液52が、超音波ノズル51から回転中の被洗浄基板50に向けて噴射される。この洗浄液52を伝播する超音波振動によって、被洗浄基板50の表面に付着した汚染物質(レジストの残渣等)が除去される。
一方、超音波ノズル51は、被洗浄基板50の回転運動に対して、その動径方向に往復運動する。
この運動によって、洗浄液52が被洗浄基板50に当たる洗浄位置55は、被洗浄基板50の回転中心53と外周54の間を往復運動する。従って、この往復運動と被洗浄基板50の高速回転により洗浄液52は被洗浄基板50の表面全体に均一に当てられ、被洗浄基板50全体が洗浄される。
(2)振動体によるスピン洗浄
しかし、最小配線幅が100nm以下の世代に属する半導体装置の製造工程では、上記スピン洗浄が適用できない場合が多い。
この世代の半導体装置を製造するためには、半導体基板表面に種々の微細構造が形成される。しかし、これらの構造は、超音波ノズルから噴射された洗浄液の超音波振動に耐えられず容易に破壊されてしまう。例えば、細線化されたホトレジスト膜やバックエンド配線の用のポーラス・シリカ膜等は、上記スピン洗浄によって容易に破壊されてしまう。
この様な微細構造の破壊を防ぐため、振動体を用いたスピン洗浄装置が提案されている(特許文献1)。この方法では、三角柱からなる振動体の側面を介して洗浄液に超音波が供給されるので、単位面積当たりの振動エネルギーが小さくなる。このため、半導体基板上に形成された脆弱な微細構造であっても、破壊されないで済む。
図10に、振動体を利用したスピン洗浄方法の概要を示す。超音波ノズルを用いて洗浄する方法と同様、半導体基板からなる被洗浄基板50は、一枚ずつ図示しない回転テーブルに吸着固定され、この回転テーブルによって高速回転させられる。次に、三角柱状の振動体56が、その一側面59と被洗浄基板50の被洗浄面が1mm程度の間隔を開けて向かい合うように配置される。この状態で振動体56近傍の被洗浄面に、ノズル57から洗浄液52が供給される。すると、図11に示す側面図のように、洗浄液50は、被洗浄基板52の回転によって、振動体56と被洗浄基板50の間に入り込む。尚、図11は、上記洗浄状態を、図10に示した方向Aから見た図である。
この状態で振動体56の他の側面に固定した超音波振動子58を振動させて超音波を発生させ、被洗浄面に対向した側面59に向かって超音波を伝播させる。側面59に到達した超音波は、洗浄液52に伝達され洗浄液52中を伝播して、被洗基板52の表面(すなわち、被洗浄面)に到達し汚染物質を除去する。尚、振動体は、アーム60に固定されている。また、超音波振動子60にはケーブル61を介して数MHzの高周波電力が供給される。
この方法では、超音波振動子58で発生した超音波は、振動体58の側面59全体に分散される。従って、被洗浄面に照射される単位面積当たりの超音波振動強度(すなわち、単位面積当たりの超音波振動エネルギー。以下、超音波エネルギーの面密度と呼ぶ)は、超音波ノズルを用いた場合に比べ格段に小さくなる。このため、半導体基板上に形成された脆弱な微細構造であっても破壊されることがない。
特開2003−181394
振動体を用いた上記スピン洗浄では、半導体基板上の微細構造の破壊を防止するため、被洗浄面に供給される超音波エネルギーの面密度が、汚染物質の洗浄に必要な最低限の値近くに設定されている。しかし、汚染物質の洗浄に必要なエネルギーは一定ではなく、汚染物質の種類、汚染された微細構造、汚染物質を生成した工程等によって種々変化する。従って、汚染物質の種類やその生成過程等に応じて、超音波エネルギーの面密度の大きさを適宜調整する必要がある。
しかし、上記振動体には材質や構造から決まる固有の振動状態があり、周波数だけでなく振動強度も一定の超音波だけが上記振動体に励起される。従って、超音波振動子58に供給する電力やその周波数を調整したとしても、被洗浄面に供給される超音波エネルギーの面密度を所望の値に設定することは困難である。もし超音波エネルギーの面密度を所望の値に設定しようとするならば、振動体自体を作り変えるという極めて非効率な作業を行わなければならない。同様の状況が、超音波ノズルを用いるスピン洗浄にも存在する。
すなわち、従来のスピン洗浄法には、洗浄に用いる超音波エネルギーの面密度を適宜調整することができないので、破壊され易い微細構造が形成された被洗浄面上では、汚染物質を効率的に除去することができないという問題があった。
そこで、本発明の目的は、被洗浄基板に供給される超音波エネルギーの面密度を容易に調整可能な、スピン洗浄装置およびその装置を用いた洗浄方法を提供することである。
上記の目的を達成するために、第1の発明に係る洗浄装置は、被洗浄基板を水平に暫時固定する回転テーブルと、超音波が印加された液体を噴射する超音波ノズルと、前記超音波ノズルによって噴射された液体が照射され、前記超音波を分散する分散板と、前記被洗浄基板との間に所定の距離を開けて、前記分散板を、前記被洗浄基板に対して平行に固定する支持体と、前記分散板に開口を設け、前記開口を通して洗浄液を、前記被洗浄基板と前記分散板の間に供給するために接続された導管と、前記分散板上の任意の位置に前記液体の照射位置を移動できるように、前記超音波ノズルを移動する移動装置とを備えている。ここで、前記洗浄液は、前記分散板によって分散された前記超音波を前記被洗浄基板に伝えて前記被洗浄基板を洗浄するものである。
この様な構成により、第1の発明によれば、被洗浄基板の表面に非常に壊れやすい微細な構造物が形成されていても、この微細構造に損傷を与えない範囲で出来る限り高い洗浄効果を得ることが出来る。
第2の発明に係る洗浄装置は、第1の発明において、前記分散板が、材質、厚さ又は層構造が異なる他の分散板と交換可能であることを特徴とする。
この様な構成により、第2の発明によれば、被洗浄基板の表面に非常に壊れやすい微細な構造物が形成されていても、この微細構造に損傷を与えない範囲で出来る限り高い洗浄効果が得られるよう洗浄装置の洗浄力を最適化することができる。
第3の発明に係る洗浄装置は、第1又は2の発明において、前記所定の距離を自在に変更可能な間隔調整装置を有することを特徴とする。
この様な構成により第3の発明では、洗浄力の微調整が容易になるので、被洗浄基板の表面に非常に壊れやすい微細な構造物が形成されていても、この微細構造に損傷を与えない範囲で出来る限り高い洗浄効果が得られるよう洗浄装置の洗浄力を最適化することが容易になる。
第4の発明に係る洗浄装置は、第1乃至3の発明において、前記超音波ノズルと前記分散板の距離を自在に変更可能な高さ調整装置を有することを特徴とする。
この様な構成により、第4の発明によれば、洗浄力の微調整が更に容易になるので、被洗浄基板の表面に非常に壊れやすい微細な構造物が形成されていても、この微細構造に損傷を与えない範囲で出来る限り高い洗浄効果が得られるよう洗浄装置の洗浄力を最適化することが更に容易になる。
第5の発明に係る洗浄装置は、第1乃至4の発明において、前記分散板が、前記液体によって伝達される前記超音波を分散または吸収する程度が異なる複数の領域を有し、前記液体が前記分散板に照射される位置を、前記複数の領域間で自在に切り替える超音波照射位置切替装置とを有することを特徴とする。
この様な構成により、第5の発明によれば、分散板を交換しなくても洗浄力の粗調整が可能になるので、被洗浄基板の表面に非常に壊れやすい微細な構造物が形成されていても、この微細構造に損傷を与えない範囲で出来る限り高い洗浄効果が得られるよう洗浄装置の洗浄力を最適化することが最も容易になる。
第6の発明に係る洗浄方法は、被洗浄基板を回転テーブルに水平に暫時固定する第1の工程と、前記被洗浄基板との間に所定の距離を開けて、分散板を、前記被洗浄基板に対して平行に固定する第2の工程と、被洗浄基板を回転テーブルと共に回転させる第3の工程と、前記分散板と前記被洗浄基板の間に洗浄液を供給する第4の工程と、 前記分散板に超音波の印加された液体を照射し、前記被洗浄基板の回転中心と外周部の間で前記液体の照射位置を往復運動させる第5の工程からなることを特徴とする。
この様な構成により、第6の発明によれば、被洗浄基板の表面に非常に壊れやすい微細な構造物が形成されていても、この微細構造に損傷を与えない範囲で出来る限り高い洗浄効果を得ることが出来る。
本発明に係る洗浄装置(又は分散板)または洗浄方法によれば、超音波ノズルから噴射された超音波媒質液によって分散板に伝達された超音波エネルギーが分散板によって分散及び減衰(吸収)されるので、分散板の厚さ又は材質等を変更するだけで、分散板によって超音波が分散・減衰される程度を広範囲に亘って調整可能になる。従って、本発明によれば、分散板から洗浄液に伝達され被洗浄基板に到達する超音波の強度(超音波エネルギーの面密度)を、広範囲に亘って容易に調整することができる。
このため、被洗浄基板の表面に非常に壊れやすい微細な構造物が形成されていても、この微細構造に損傷を与えない範囲内で洗浄力が最大化するように、スピン洗浄装置を最適化することができる。
以下、図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず,特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
(実施の形態1)
(1)装置構成
本実施の形態は、被洗浄基板に供給される超音波エネルギーの面密度を容易に調整可能な洗浄装置(又は分散板)及び洗浄方法に係るものである。
本実施の形態における洗浄装置(又は分散板)及び洗浄方法では、超音波の印加された洗浄液を直接被洗浄基板に向かって噴射するのではなく、合成石英等の平板からなる分散板に超音波の印加された媒質液を噴射し、超音波エネルギーを分散・減衰させてから洗浄液に超音波を伝達する。従って、分散板の厚さの変更等、簡単な操作によって洗浄力の調整が可能になる。このため、脆弱な構造物が形成された被洗浄基板に対しても、この構造物に損傷を与えない範囲内で洗浄力を最大化することが可能になる。
図1は本実施の形態における洗浄装置の側面図であり、図2は同洗浄装置の平面図である。
図1及び図2に示すように、本実施の形態の洗浄装置は、被洗浄基板を真空吸着し水平に暫時固定する回転テーブル1と、超音波が印加された液体(例えば、純水)を噴射する超音波ノズル2と、超音波ノズル2によって噴射された液体が照射される円盤上の分散板3と、分散板3をその中心で固定し且つ洗浄液の流通する貫通孔15が軸方向に設けられた支柱4と、所定の回転角を往復運動する第1の回転軸5と、前記超音波ノズル2と第1の回転軸5を連結する支持体6とを備えている。
支柱4は、分散板3を固定する支持体としての機能と共に、その貫通孔15と後述する分散板3のオリフィス7によって洗浄液を流通させる導管としての機能も果す。また、支柱4は、分散板側の端に分散板を着脱可能に固定する治具(図示せず)、例えば支柱4の先端に固定したリング(ボルトの頭に相当)と支柱4(ボルトに相当)に刻んだ螺子に嵌めるナットを有している。分散板3をこのリングとナットの間に挟みナットで締めれば、着脱可能に分散板3を固定することができる。更に、支柱4は、図示しない機械式の上下移動装置に固定されており、1mm以下の精度で上下させることができる。
更に、図1及び図2には図示されていないが、本実施の形態の洗浄装置は、前記支柱4の貫通孔15を通して洗浄液を被洗浄基板と分散板3の間に供給する洗浄液供給装置と、超音波を伝播させるための媒質としての前記液体(以下、超音波媒質液と呼ぶ)を超音波ノズル2に供給する超音波媒質液供給装置と、超音波ノズル2を構成する超音波振動子に高周波電力を供給する高周波電源を備えている。
分散板3は厚さ4mmの合成石英製の円盤からなり、中央には支柱4の貫通孔15を通ってきた洗浄液が放出されるオリフィス7が開いている。分散板3は、超音波媒質液を伝播して来た超音波を広範囲に分散させ且つ減衰させて洗浄液に伝えるために用いられる。分散板の材質及び厚さは、後述するように、洗浄液を介して被洗浄物に供給される超音波エネルギーの面密度が所望の値になるよう選択されている。また、支柱4の中心軸60と回転テーブル1の中心軸61は、平行方向に一定距離隔てられている。
図3は、動作状態における超音波ノズル2の断面図である。超音波ノズル2は、ノズルの底に超音波振動子8を備え、超音波振動子8に供給される電力を伝送する電気ケーブル9と超音波媒質液を供給する導管10とが接続されている。尚、同図には、超音波振動子8と電気ケーブル9を接続する電気回路は記載されていない。超音波媒質液は導管10から超音波ノズル2内に流入し、超音波振動子8によって超音波が励起され、噴射口11から噴射される。
尚、回転テーブル1は、複数の吸気孔が設けられた吸着面を有するウエハチャック12と、同ウエハチャックを水平に保持する第2の回転軸13によって構成されている。第2の回転軸13の内部には導管が貫通しており、前記複数の吸気孔に接続されている。回転軸内の導管は、図示していない真空ポンプに接続されている。また、第2の回転軸13は、図示しない電気モータに接続されている。
(2)動作
図4は、本実施の形態における洗浄装置の使用方法およびその動作状態を説明する図である。図4の上半分は、同洗浄装置の動作状態における平面図である。図4の下半分は、同じく動作状態における洗浄装置のA-A’線(図2)に沿った概略断面図である。
被洗浄基板50の洗浄は、以下のような手順によって行われる。
まず、微細構造の形成されたシリコンウエハ(直径8インチ)からなる被洗浄基板50を回転テーブル1に真空吸着する。すなわち、図示しない真空ポンプを動作させて、ウエハチャック12の吸気孔に、被洗浄基板50を吸い付ける。尚、ウエハチャック12は第2の回転軸13によって高速で回転するので、被洗浄基板50は、その中心20が第2の回転軸13の中心軸14に一致するように配置される。
次に、上述した上下移動装置によって分散板3が、被洗浄基板50の上に3mmの間隔を隔てて平行に配置される。分散板3は、その直径が被洗浄基板50の直径より十分に大きくなるように整形されている。従って、図4の上半分に示すように被洗浄基板50は、全体が分散板3によって覆い隠される。尚、分散板3は、被洗浄基板50の回転と連動して回転する必要はなく、被洗浄基板50と上記間隔を維持したまま静止していれば良い。
次に、回転軸13に連結された電気モータ(図示せず)が駆動され、回転テーブル1が200回転/分の回転速度で回転させられる。
次に、洗浄液供給装置(図示せず)が駆動され、支柱4に設けられた貫通孔15を通して、洗浄液16が分散板3と被洗浄基板50の間に流入する。分散板3と被洗浄基板50の間に流入した洗浄液は、被洗浄基板50の回転によって遠心力が付与され被洗浄基板50の回転中心の近傍から外周方向へ流動する。その結果、被洗浄基板50の回転中心の近傍から外周方向へ向かう洗浄液の均一な流れが形成され、この洗浄液の流れによって分散板3と被洗浄基板50の間に形成された空間が満たされる。被洗浄基板50の外周部に到達した洗浄液は、被洗浄基板50の表面から洗い流した汚染物質と共に自由空間に飛散する。尚、洗浄液16には、超純水に水素ガスを1.5ppm溶解させた水素溶解水に、更にアンモニアを1ppm添加したアンモニア添加水素溶解水が用いられる。
洗浄液の単位時間当たり供給量、分散板3と被洗浄基板50の間隔、及び回転テーブル1の回転数は、洗浄液16の流れが分散板3と被洗浄基板50の上記間隔を完全に満たすように設定されている。分散板3と被洗浄基板50の間隔が洗浄液によって完全に満たされず空気層が存在していると、後述する分散板3から被洗浄基板50への超音波の伝達が効率的に行えなくなる。
次に、分散板3の上方50mmの位置に超音波ノズル2が移動させられる。ここで、分散板3と超音波ノズル2との距離を規定する起点は、超音波ノズル2に内蔵された超音波振動子8の位置である。すなわち、超音波ノズル2は、内蔵された超音波振動子8が分散板3の上方50mmの位置に来るように移動させられる。このように超音波振動子8と分散板3の距離を調整するのは、分散板3に照射される超音波の強度が超音波ノズル2の内部に配置された超音波振動子8と分散板3の距離によって決まるからである。尚、超音波ノズル2の洗浄液噴射口(すなわち、超音波ノズル2の先端部)の位置は、分散板3の上方10mmになる。
次に、超音波媒質液供給装置が駆動され、超音波ノズル2に純水からなる超音波媒質液が供給される。同時に、高周波電源が駆動され、超音波振動子8に周波数3MHz・電力60Wの高周波電力が超音波ノズル2内の超音波振動子8に供給される。超音波振動子8は供給された高周波電力によって振動し、周波数3MHzの超音波を超音波媒質液に励起する。
励起された超音波は、超音波媒質液中を伝播し、超音波媒質液と共に超音波ノズル2から噴射され分散板3の上面に当たる。
尚、超音波媒質液21は、超音波を効率的に伝播させる液体であれば、洗浄装置の動作に支障を及ぼさない限り何であっても良い。また、超音波ノズル2の中心軸18は、分散板3の垂線19に対して20〜30度傾けられる。これは、超音波媒質液21が分散板3に垂直に当たると、分散板3で照射された超音波が、超音波媒質液21内を逆行して超音波ノズル2の内部へ戻り、超音波振動子8を損傷することがあるからである。
超音波媒質液21からなる噴射流が分散板3に当たる時の直径は、3〜4mmである。超音波ノズル2を用いた従来のスピン洗浄法で、もし同じ超音波ノズルを用いて被洗浄基板を洗浄したとすると、洗浄液の照射によって洗浄される領域は直径3〜4mmの範囲である(この洗浄範囲が、被洗浄基板の回転等によって被洗浄基板表面を走行し、被洗浄基板全体が洗浄される。)。一方、本実施の形態では、超音波媒質液21が照射された点を中心として直径10〜20mmの範囲で汚染物質が除去される。
洗浄領域がこのように大きく広がるのは、図5に示すように、超音波の波面22が分散板3内及び洗浄液16内を伝播する間に拡大し、超音波の振動エネルギーが分散されるためである。尚、説明の都合上、図5では、洗浄液21は分散板3に垂直に入射するように描かれている。
このような分散作用によって、被洗浄基板50の表面に到達した超音波のエネルギー密度は、分散板3に照射された時の約1/11〜1/25((3mm/10mm)〜(4mm/20mm))に減少する。更に、分散板3及び洗浄液16を伝播する間に超音波エネルギーの一部が消失し(すなわち減衰し)、被洗浄基板50に到達する超音波のエネルギーは更に減少する。
すなわち、分散板3及び洗浄液16の層を設けたことにより、被洗浄基板50に到達する超音波エネルギーの面密度は、超音波ノズル2によって被洗浄面に照射される超音波のエネルギー密度から格段に減少し、従って被洗浄基板50の表面に形成された微細構造の破壊が阻止される。
しかも、被洗浄基板50の表面における超音波エネルギーの面密度は、分散板3の材質、分散板3の厚さ、及び洗浄液16の種類および層厚(即ち、被洗浄基板50と分散板3の間隔)を変更することによって、広範囲に亘って容易に調整することができる。即ち、本実施の形態によれば、洗浄力の調整が容易なので、微細構造が破壊されない範囲で洗浄力を十分に強くした状態で被洗浄基板50を洗浄することができる。従って、被洗浄基板50から汚染物質を除去することができる。
洗浄力は、分散板3の材質に最も大きく依存する。次に、分散板3の厚さに依存し、洗浄液16の層厚による影響は最も小さい。従って、洗浄力の調整は、使用する超音波ノズル2が決まったら、まず分散板3の材質及び厚さによって洗浄力を粗調整し、最後に被洗浄基板50と分散板3の間隔を調整して洗浄力を微調整すれば良い。更に、微調整が必要な場合には、超音波ノズル2と分散板3の距離を調整すれば良い。これは、超音波のエネルギーは、超音波が超音波振動子8で発生し分散板3に到達する間にも、伝播距離が大きくなるに従って減衰するからである。付言するならば、洗浄力は、分散板3が厚くなるほど弱くなる。また、洗浄液層の厚さ(被洗浄基板50と分散板3の間隔)が広がるほど弱くなり、超音波ノズル2と分散板3の距離が広がるほど弱くなる。
従来のスピン洗浄装置の振動体56や超音波振動子8とは異なり、厚さの違った分散板3を作製するためには特別な設計等は必要なく、超音波エネルギーを分散・減衰させる度合いが異なる分散板を用意することは簡単である。また、支柱4の端に上述した治具を設ければ、分散板の交換も簡単である。更に、上述した機械式の上下移動装置を用いれば、被洗浄基板50と分散板3の間隔も簡単に調整することができる。また、超音波ノズル2の高さの調整も簡単である。すなわち、本実施の形態に係る洗浄装置によれば、洗浄力を広範囲に亘って容易に調整することができる。
すなわち、上述した機械式の上下移動装置は、分散板と被洗浄基板の距離を自在に変更可能な間隔調整装置として機能する。
一方、従来のスピン洗浄法では、超音波振動子や振動体の寸法を単に変更するだけでは所望の洗浄力を得ることができない。所望の洗浄力を得るためには、設計変更を含む新たな開発行為が必要になる。このため、洗浄力を広範囲に亘って調整することは、事実上困難である。
尚、本実施の形態で示した分散板3の材質・厚さ等は、シリコン基板(8インチ)上に膜厚200nmのポーラス・シリカを形成し65nm/65nmのライン・アンド・スペースに加工した被洗浄基板50に対して、最適化されたものである。この微細構造は、銅配線をダマシン法によって形成する時に用いられる構造に類似している。
超音波媒質液が噴射されている間、超音波ノズル2は、被洗浄基板50の回転中心20とその外周を結ぶ直線上を往復運動する。この往復運動は、支持体6によって超音波ノズル2が連結された第1の回転軸5が所定の回転角で往復運動することによって生み出される。
この超音波ノズル2の往復運動と被洗浄基板50の回転によって、被洗浄基板50の全面に超音波が照射され汚染物質が除去される。
すなわち、第1の回転軸5と支持体6は、超音波ノズル2によって液体が分散板に照射される位置(照射位置)が、被洗浄基板の回転中心と外周部の間を往復運動するように、超音波ノズルを移動させる移動装置として機能する。
尚、支柱4を分散板3に取り付ける位置が図6のように第2の回転軸13の真上であると、支柱4が邪魔になって、被洗浄基板50の中心に超音波を照射することが困難になる。そこで本実施の形態では、第4図に示すように、支柱4は第2の回転軸13の真上から僅かにずらした位置に配置される。
所定の洗浄時間(例えば、60秒)が経過した後、洗浄ノズル2からの超音波媒質液の噴射が停止され、洗浄液供給装置からは洗浄液に代えてリンス用の純水が供給される。また、第1の回転軸5の往復運動も停止される。次に、所定の時間が経過し被洗浄基板50のリンスが終了した後、洗浄液供給装置からの純水の供給および第2の回転軸13の回転が停止される。
次に、分散板3を被洗浄基板50の上から撤去する。次に、洗浄基板50の表面に残留した水分を乾燥窒素で除去する。最後に、真空ポンプを止めてウエハチャック12をリークして、被洗浄基板50を回転テーブル1から取り外す。
(3)洗浄能力の比較
本実施の形態における洗浄装置の洗浄能力を、従来のスピン洗浄装置と比較した。
比較のため、2種類の試料を用意した。
第1の試料は、シリコン基板(8インチ)上に厚さ200nmのポーラス・シリカを形成し、このポーラス・シリカをドライエッチングにより65nm/65nmのライン・アンド・スペースに加工した被洗浄基板50である。
第2の試料は、シリコン基板(8インチ)上に厚さ100nmの熱酸化膜を形成し、この熱酸化膜の表面に平均粒径0.15μmのシリカ(SiO2)粒子を均一に付着させた被洗浄基板50である。
第1の試料は、洗浄装置が被洗浄基板に与える損傷を評価するためのものである。一方第2の試料は、洗浄装置の洗浄力を評価するためのものである。
以下、本実施の形態における洗浄装置と従来のスピン洗浄装置の洗浄能力を比較するが、試験で用いる洗浄液および回転テーブルの回転数は、「(2)動作」で述べたものと同じである。即ち、回転テーブルの回転数は200rpmであり、洗浄時間は60秒である。洗浄液は、超純水に水素ガスを1.5ppm溶解させた水素溶解水に、アンモニアを1ppm添加したアンモニア添加水素溶解水である。
まず、超音波ノズルを用いたスピン洗浄装置で、第1および第2の試料を洗浄した。超音波ノズル内の超音波振動子8には、周波数3MHz・電力60Wの高周波電力を入力した。洗浄の結果、第2の試料からは、シリカ粒子の91.4%が除去できた。しかし、第1の試料のライン・アンド・スペースパターンは損傷を受け、原形を留めないまでに破損した。この状況に対して、超音波ノズルの大きさ・形状等を種々変更し、また入力電力を調整して損傷のない洗浄を試みた。しかし、上記パターンに損傷を与えずに洗浄することはできなかった。
次に、合成石英でできた三角柱形状の振動体を用いたスピン洗浄を試みた。振動体が被洗浄基板50と対向する面の寸法は3×4cm、被洗浄基板50と振動体の距離は1mmである。上記振動体の他面に接着された超音波振動子8には、周波数3MHz・電力60Wの高周波電力を入力した。洗浄の結果、第2の試料の上記パターンにはまったく損傷は発生しなかったも。しかし、第1の試料からは、シリカ粒子が46.8%しか除去できなかった。この状況に対して、入手可能な種々の振動体を用いて洗浄を試みたが、シリカ粒子の除去率を高くすることはできなかった。
最後に、本実施の形態における洗浄装置を用いて洗浄を行った。洗浄に用いたパラメータは、上記「(1)装置」又は「(2)動作」に記載された通りのものである。すなわち、超音波ノズル内の超音波振動子8には、周波数3MHz・電力60Wの高周波電力を入力した。分散板3は合成石英で形成し、その厚さは4mmである。分散板3と被洗浄基板50の間隔は、約3mmに設定した。また、超音波ノズル2内の超音波振動子8と分散板3との距離は、50mmである。
洗浄の結果、第2の試料の上記パターンには、まったく損傷が発生しなかった。しかも、第1の試料からは、シリカ粒子が86.7%除去できた。
上記パラメータは、第1の試料に対して予め最適化しておいたものである。すなわち、本実施の形態における洗浄装置では、被洗浄基板50に照射される超音波エネルギーの面密度を容易に調節することができるので、被洗浄基板50表面に非常に壊れやすい微細構造が形成されていても、この微細構造に損傷を与えない範囲で最も高い洗浄効果が得られるように被洗浄基板50に照射される超音波エネルギーの面密度を最適化することができる。
尚、分散板3の材質としては合成石英を例示したが、材質としてはこれに限られず、例えばアルミナ板等のセラミックスからなる板材を用いることもできる。
(実施の形態2)
本実施の形態における洗浄装置の構成は、分散板3の構成が相違する点を除き、実施の形態1の洗浄装置と一致する。また、その動作も、基本的には実施例1の洗浄装置と一致する。従って、分散板3の構成についてのみ説明し、その他の装置構成及びその動作の説明は省略する。
実施の形態1の分散板3は、単一の材料からなる単層構造をとっている。これに対して、本実施の形態の分散板は、図7(a)の断面図(支柱4が存在しない部分)に示すように、合成石英ガラス板23(厚さ4mm)にフッ素樹脂からなるフィルム24(厚さ0.1mm)が貼り付けられている。フッ素樹脂フィルムは厚さが合成石英ガラス板23より一桁以上小さいが、照射された超音波を吸収する度合いは合成石英ガラス板23より遥かに強い。
本実施の形態の分散板3は、この性質を利用したものである。この分散板3は、合成石英ガラス板23単一層からなる分散板3を用いても破壊されてしまう脆弱な微細構造に対して有効である。
本実施の形態における分散板3の構造は、以下の様にして決定される。まず、フッ素樹脂フィルムの厚さを、例えば0.1mm〜0.5mmの範囲で調整し、洗浄液16に伝達される超音波強度の大凡の調整を行う。次に、合成石英ガラス板23の厚さを、例えば3mm〜5mmの範囲で調整し、洗浄液16に伝達される超音波強度のより細かな調整を行う。このようにして夫々の層の厚さを適宜調整して最適のものを選択して、分散板3の構造を決定する。尚、フッ素樹脂フィルム24に代えて、ポリエチレンからなるフィルムやペット(PET:Polyethylene terephthalate)からなるフィルム等の合成樹脂からなるフィルムを用いることができる。また、合成石英ガラス板23に代えて、アルミナ板等のセラミックスからなる板材を用いることもできる。
尚、合成石英ガラス等からなる板材と合成樹脂フィルムを貼り合わせる適当な接着剤がなく、これら2つの部材の間に空間ができてしまうと超音波の伝播が阻害される。このような場合には、図7(b)のように合成樹脂フィルム25を2枚の合成石英板ガラス板23の間に挟み、合成樹脂フィルム25と夫々の板材2の間には液体(例えば、水)の層を設ければ良い。このようにすれば、合成樹脂フィルム25は2枚の板材26によって固定されると共に超音波は液体の層27を介して合成樹脂フィルム25と板材2の間を伝播することができる。
また、ステンレスにフッ素樹脂コートし、多層構造の分散板としても良い。
(実施の形態3)
本実施の形態における洗浄装置の構成も、分散板3の構成が相違する点を除き、実施の形態1及び2の洗浄装置と一致する。また、その動作も、基本的には実施例1の洗浄装置と一致する。従って、分散板3の構成についてのみ説明し、その他の装置構成及びその動作の説明は省略する。
実施の形態1及び2の分散板3は、同一の層構造からなる単一領域からなっている。これに対して、本実施の形態の分散板は、図8の平面図に示すように、支柱4を中心として層構造が異なる4つの領域28,29,30,31に分かれている。これら領域では、分散板3の厚さが異なっている。例えば、領域28〜領域31は合成石英からなり、厚さは夫々3mm、4mm、5mm及び6mmである。更に、分散板3は、支柱4によって回転可能に支持されており、被洗浄基板50の洗浄に際しては固定できるようになっている。また、各領域を実施の形態2に述べた分散板3と同じように多層構造とし、各層の厚さを領域毎に変えても良い。
実施の形態1または2では、洗浄力を粗調整するためには、分散板3を取り替えなければならない。これに対して本実施の形態では、分散板3を回転させて所望の層構造を持った領域に超音波媒質液が当たるようにすれば良い。従って、洗浄力を粗調整のための作業効率が向上する。
すなわち、支柱4は、超音波ノズル2によって噴射された液体が分散板3に照射される位置を、分散板3の所望の層構造を持った領域の間で自在に切替える超音波照射位置切替装置として機能する。
本実施の形態に係る分散板3を用いて被洗浄基板50を洗浄するためには、まず分散板3の所望の領域に超音波媒質液が往復運動する道筋32が来るように、支柱4を中心として分散板3を回転する。次に、分散板3が洗浄中に移動しないように支柱4に取り付けら治具(図示せず)によって固定する。以後は、実施の形態1と同じようにして被洗浄基板50を洗浄する。
尚、図8には、本実施の形態の理解を容易にするため、被洗浄基板50の位置、被洗浄基板の回転中心20、及び超音波媒質液が分散板3の上面を往復運動する道筋32が示されている。
以上説明した実施の形態では、被洗浄基板50としては、脆弱な構造が形成された半導体を例に挙げたが、本発明の被洗浄基板はこれに限られず、他の基板例えばフラットパネルデイスプレイ用のガラス基板であっても良い。
以上の実施の形態をまとめると,次の付記のとおりである。
(付記1)
被洗浄基板を水平に暫時固定する回転テーブルと、
超音波が印加された液体を噴射する超音波ノズルと、
前記超音波ノズルによって噴射された液体が照射され、前記超音波を分散する分散板と、
前記被洗浄基板との間に所定の距離を開けて、前記分散板を、前記被洗浄基板に対して平行に固定する支持体と、
前記分散板に開口を設け、前記開口を通して洗浄液を、前記被洗浄基板と前記分散板の間に供給するために接続された導管と、
前記分散板上の任意の位置に前記液体の照射位置を移動できるように、前記超音波ノズルを移動する移動装置とを備えた洗浄装置。
(付記2)
前記分散板が、材質、厚さ又は層構造が異なる他の分散板と交換可能であることを特徴とする付記1に記載の洗浄装置。
(付記3)
前記所定の距離を自在に変更可能な間隔調整装置を有することを特徴とする付記1又は2に記載の洗浄装置。
(付記4)
前記超音波ノズルと前記分散板の距離を自在に変更可能な高さ調整装置を有することを特徴とする請求項1乃至3に記載の洗浄装置。
(付記5)
前記分散板が、
第1の層と、
第1の層の上に積層され、第1の層とは超音波の吸収の度合いが異なる第2の層とからなることを特徴とする付記1乃至4に記載の洗浄装置。
(付記6)
前記分散板が、前記液体によって伝達される前記超音波を分散または吸収する程度が異なる複数の領域を有し、
前記液体が前記分散板に照射される位置を、前記複数の領域間で自在に切り替える超音波照射位置切替装置とを有することを特徴とする付記1乃至5に記載の洗浄装置。
(付記7)
前記導管の接続位置が、前記被洗浄基板の回転中心からずれた位置に接続されていることを特徴とする付記1乃至6に記載の洗浄装置。
(付記8)
超音波が印加された液体を噴射する超音波ノズルと、
前記超音波ノズルによって噴射された液体が照射される分散板と、
前記被洗浄基板との間に所定の距離を開けて、前記分散板を、前記被洗浄基板に対して平行に固定する支持体と、
前記分散板と前記被洗浄基板の間に供給される洗浄液が流れ、前記被洗浄基板と前記分散板の間に形成された空間に開口する導管と、
前記液体が前記分散板に照射された位置が、前記被洗浄基板の回転中心と外周部の間を往復運動するように、前記超音波ノズルを移動させる移動装置とを備えた洗浄装置で使用される分散板であって、
前記支持体に着脱可能な分散板。
(付記9)
被洗浄基板を水平に暫時固定する回転テーブルと、
超音波が印加された液体を噴射する超音波ノズルと、
前記超音波ノズルによって噴射された液体が照射される分散板と、
前記被洗浄基板との間に所定の距離を開けて、前記分散板を、前記被洗浄基板に対して平行に固定する支持体と、
前記分散板と前記被洗浄基板の間に供給される洗浄液が流れ、前記被洗浄基板と前記分散板の間に形成された空間に開口する導管と、
前記液体が前記分散板に照射された位置が、前記被洗浄基板の回転中心と外周部の間を往復運動するように、前記超音波ノズルを移動させる移動装置とを備えた洗浄装置で使用される前記分散板であって、
第1の層と、
第1の層の上に積層され、第1の層とは超音波の吸収の度合いが異なる第2の層とからなり、前記支持体に着脱可能な分散板。
(付記10)
被洗浄基板を水平に暫時固定する回転テーブルと、
超音波が印加された液体を噴射する超音波ノズルと、
前記超音波ノズルによって噴射された液体が照射される分散板と、
前記被洗浄基板との間に所定の距離を開けて、前記分散板を、前記被洗浄基板に対して平行に固定する支持体と、
前記分散板と前記被洗浄基板の間に供給される洗浄液が流れ、前記被洗浄基板と前記分散板の間に形成された空間に開口する導管と、
前記液体が前記分散板に照射された位置が、前記被洗浄基板の回転中心と外周部の間を往復運動するように、前記超音波ノズルを移動させる移動装置とを備えた洗浄装置で使用される前記分散板であって、
前記液体によって伝達される前記超音波を分散または吸収する程度が異なる複数の領域を有することを特徴とする分散板。
(付記11)
被洗浄基板を回転テーブルに水平に暫時固定する第1の工程と、
前記被洗浄基板との間に所定の距離を開けて、分散板を、前記被洗浄基板に対して平行に固定する第2の工程と、
被洗浄基板を回転テーブルと共に回転させる第3の工程と、
前記分散板と前記被洗浄基板の間に洗浄液を供給する第4の工程と、
前記分散板に超音波の印加された液体を照射し、前記被洗浄基板の回転中心と外周部の間で前記液体の照射位置を往復運動させる第5の工程からなることを特徴とする洗浄方法。
この発明は、半導体装置の製造業、及び半導体装置製造機器の製造業において利用可能である。
本発明の実施の形態1における洗浄装置の側面図 本発明の実施の形態1における洗浄装置の平面図 本発明の実施の形態1における超音波ノズルの断面図 本発明の実施の形態1における洗浄装置の使用方法および動作状態を説明するための図 本発明の実施の形態1における分散板および洗浄液による超音波の分散・減衰過程を説明する図 本発明の実施の形態1における超音波ノズルの運動を説明する概略図 本発明の実施の形態2における分散板の構造を説明するための断面図 本発明の実施の形態3における分散板の構造を説明するための断面図 超音波ノズルを用いた従来のスピン洗浄の概念を説明する斜視図 振動体を用いた従来のスピン洗浄の概念を説明する第1の斜視図 振動体を用いた従来のスピン洗浄の概念を説明する第2の斜視図
符号の説明
1 回転テーブル
2 超音波ノズル
3 分散板
4 支柱
5 第1の回転軸
6 支持体
7 オリフィス
8 超音波振動子
9 ケーブル
10 導管
11 噴射口
12 ウエハチャック
13 第2の回転軸
15 支柱に設けられた貫通孔
16 洗浄液
20 被洗浄基板の回転中心
21 超音波媒質液
22 超音波の波面
23 合成石英ガラス板
24 フッ素樹脂からなるフィルム
25 合成樹脂フィルム
27 液体の層
32 超音波媒質液が往復運動する道筋
50 被洗浄基板

Claims (6)

  1. 被洗浄基板を水平に暫時固定する回転テーブルと、
    超音波が印加された液体を噴射する超音波ノズルと、
    前記超音波ノズルによって噴射された液体が照射され、前記超音波を分散する分散板と、
    前記被洗浄基板との間に所定の距離を開けて、前記分散板を、前記被洗浄基板に対して平行に固定する支持体と、
    前記分散板に開口を設け、前記開口を通して洗浄液を、前記被洗浄基板と前記分散板の間に供給するために接続された導管と、
    前記分散板上の任意の位置に前記液体の照射位置を移動できるように、前記超音波ノズルを移動する移動装置とを備えた洗浄装置。
  2. 前記分散板が、材質、厚さ又は層構造が異なる他の分散板と交換可能であることを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
  3. 前記所定の距離を自在に変更可能な間隔調整装置を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の洗浄装置。
  4. 前記超音波ノズルと前記分散板の距離を自在に変更可能な高さ調整装置を有することを特徴とする請求項1乃至3に記載の洗浄装置。
  5. 前記分散板が、前記液体によって伝達される前記超音波を分散または吸収する程度が異なる複数の領域を有し、
    前記液体が前記分散板に照射される位置を、前記複数の領域間で自在に切り替える超音波照射位置切替装置とを有することを特徴とする請求項1乃至4に記載の洗浄装置。
  6. 被洗浄基板を回転テーブルに水平に暫時固定する第1の工程と、
    前記被洗浄基板との間に所定の距離を開けて、分散板を、前記被洗浄基板に対して平行に固定する第2の工程と、
    被洗浄基板を回転テーブルと共に回転させる第3の工程と、
    前記分散板と前記被洗浄基板の間に洗浄液を供給する第4の工程と、
    前記分散板に超音波の印加された液体を照射し、前記被洗浄基板の回転中心と外周部の間で前記液体の照射位置を往復運動させる第5の工程からなることを特徴とする洗浄方法。
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