JP2008196417A - 多気筒エンジンの始動制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンを速やかに始動することができ多気筒エンジンの始動制御装置を提供する。
【解決手段】多気筒のエンジン1の各気筒♯1〜♯4毎に設けられた燃料噴射弁2と、エンジンの気筒毎の筒内圧Piを検知する筒内圧センサ20と、エンジンのクランキング開始時点からの経過期間を検知するクランク角センサ19と、エンジンのクランキング開始時の筒内圧Pi♯1〜Pi♯4とクランキング開始時点Taの筒内圧Piaとクランキング開始時点から所定期間経過後に検出された筒内圧Picとの差ΔP(=Pic−Pia)が所定値ΔP1以上となり、かつ、クランキング開始後の筒内圧の変化量βが所定値βL以下となった特定気筒に燃料を噴射させる制御手段A1とを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、筒内圧に基づき最適始動気筒を選択して燃料噴射を行う多気筒エンジンの始動制御装置に関する。
従来より、車両用のエンジンの始動を速やかに行うことができる機能として、クイックスタート制御が知られている。クイックスタート制御機能を有する車両としては、クランク角センサ等を用いた逆転検出方法等によりエンジン停止時の停止気筒を識別し、その上で、クランキング開始後に最初に圧縮行程に達する気筒を特定して燃料噴射及び点火を行い、この後、順次圧縮行程に達した気筒に燃料噴射及び点火が行うものがある。
さらに、例えば特許文献1(特開2005−120905号公報)に開示された技術では、クランキング開始時の筒内圧を気筒毎に検出して燃料噴射時期が最も早く到来する気筒を特定するとともに、クランキング開始時におけるクランク角を求めて燃料噴射が実行可能であるか否かを判断する。そして、燃料噴射が実行可能であると判断されると、特定された気筒から順次燃料噴射を行うようにしている。
特開2005−120905号公報
特許文献1の技術は、クランキング開始時のみを基準とした筒内圧とクランク角により最初に燃料噴射を行うに適した気筒を判断してから、燃料噴射処理を行うものである。しかし、このような判断では、機関が暖気完了後の温態再始動時である場合、クランク角が上死点前の比較的早い時期に燃料噴射が行なわれる可能性がある。このように比較的早い時期の燃料噴射が行われると、点火までの時間が十分あるためノッキングの発生や圧縮途中で停止していた場合,噴射の機会を逃し速やかな機関始動が損なわれるおそれがある。
そこで本発明は、エンジンを速やかに始動することができる多気筒エンジンの始動制御装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、請求項1の発明は、多気筒のエンジンの気筒毎に設けられた燃料噴射弁と、前記エンジンの気筒毎の筒内圧を検出する筒内圧センサと、前記エンジンのクランキング開始時点からの経過期間を検知する検知手段と、前記エンジンのクランキング開始時点の筒内圧と前記クランキング開始時点から所定期間経過後に検出された筒内圧との差が所定以上となり、かつ、前記クランキング開始後の筒内圧の変化量が所定以下となった特定気筒に燃料を噴射させる制御手段と、を具備したことを特徴とする。
なお、検知手段としては、経過時間を直接検知するタイマや、クランク角を検知するクランク角センサ等を用いることができる。クランク角センサを用いる場合は、クランクのサイクルに基づき、経過時間を算出することができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の多気筒エンジンの始動制御装置において、前記エンジンのクランキング開始時点の筒内圧と前記クランキング開始時点から所定期間経過後に検出された筒内圧との差に基づき、前記特定気筒に噴射させる燃料量を設定する設定手段をさらに具備したことを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の多気筒エンジンの始動制御装置において、前記制御手段は、前記クランキング開始後の筒内圧の変化量が所定以下となった時に燃料を噴射させることを特徴とする。
請求項1の発明は、始動可能な筒内圧に昇圧され適切な噴射時期に達した気筒を正確に特定して燃料噴射を行うことができるので、エンジンの始動をより確実に行うことが出来る。
請求項2の発明は、始動時の燃料噴射量を的確に設定できるので、エンジンの始動を一層確実に行うことが出来る。
請求項3の発明は、クランキング開始後の筒内圧の変化量が所定以下となった時に燃料を噴射させることで、エンジンを一層迅速に始動させることができる。
図1、2には本発明の一実施形態としての多気筒エンジンの始動制御装置を装備する4サイクル4気筒ガソリンエンジン(以後、単にエンジンと記す)1を示した。
このエンジン1は直噴式火花点火式エンジンであり、各気筒毎に燃料噴射弁2を装備したシリンダヘッド3を有し、その下側に順次シリンダブロック4、クランクケース5およびオイルパン6が配置されてエンジン本体101が形成されている。エンジン本体101の中央には、図2に示すように、エンジン長手方向Xに沿って互に等間隔で4つのシリンダCが順次配設され、これらの4つのシリンダCは、図2に示す状態で上から順に1番気筒♯1、2番気筒♯2、3番気筒♯3、4番気筒♯4を形成している。各シリンダCには、図1に示すように、ピストン7が収容され、ピストン7の上方に燃焼室8が形成されている。図1に示すように、エンジン本体101の各燃焼室8には吸気路9より吸気が供給され、各燃焼室8で燃焼した燃焼ガスが排気路10より排出される。各燃焼室8には燃料噴射弁2によって燃料噴射が成され、点火プラグ22により混合気への点火が成される。これによりコンロッドCL及びクランクシャフトCSからなるピストンクランク機構11が燃焼エネルギーを回転エネルギーに変換して不図示の駆動輪側に伝達する。
クランクシャフトCS付近には、クランク角10°毎に発せられる単位クランク角信号Δθ、気筒判別信号(基準信号)θcを検出してコントローラ(電子コントロールユニット:ECU)21に出力するクランク角センサ19が設けられている。コントローラ21はクランク角センサ19からの単位クランク角信号Δθをカウントすることで、エンジン始動時におけるクランキング開始時点からの経過期間を検知している。なお、クランキング開始時点からの経過期間は、タイマによって直接経過時間を検知することもできる。
各シリンダCの燃焼室8には、図1、2に示すように、電磁式の燃料噴射弁2と共に点火プラグ22および筒内圧センサ20がそれぞれ取り付けられている。
図1に示すように、点火プラグ22には高電圧を出力する点火ユニット24が接続されている。この点火ユニット24は例えば、図5に示す各気筒♯1〜♯4のクランク角変位に応じて所定タイミングで点火駆動(図5には符号Siで示した)できる。
図1、2に示すように、燃料噴射弁2にはコモンレール27及び燃料パイプ25を介して燃料供給装置26が接続されている。燃料供給装置26は高圧燃料を燃料パイプ25及びコモンレール27を介して燃料噴射弁2に供給しており、この燃料は燃料噴射弁2から燃焼室8内に向けて所望の燃圧で噴射される。各燃料噴射弁2は図4に示すように、コントローラ21からの噴射パルスTm(噴射量Qm相当幅)や噴射時期tmを含む噴射信号が噴射駆動回路27を介して入力され、この噴射信号に応じてメイン噴射を行う。
図1、2に示すように、各シリンダCの燃焼室8には吸気路9に連通する吸気ポートip及び排気路10に連通する排気ポートepが形成され、これらは吸気弁28、排気弁29で開閉される。吸気弁28及び排気弁29は、吸、排カムシャフト31、32により開閉駆動される。吸、排カムシャフト31、32は、クランクシャフトCSの回転が回転伝達機構Dを介して伝達されることで回転する。これにより、図5に示すように、各気筒♯1〜♯4が所定の位相差をもって4サイクルエンジンとして駆動する。
エンジン1の吸気路9にはエアークリーナ13、スロットルバルブ14、サージタンク15、吸気多岐管16がこの順に配備される。排気路10には排気多岐管17(図2参照)、排気管23、排ガス浄化装置18等がこの順に配備されている。スロットルバルブ14は燃焼室8に導入される吸気量を調節するスロットル駆動装置33で駆動されている。スロットル駆動装置33は電子制御式であり、スロットル開度θsを検出するスロットルポジションセンサ34が対向して配設されている。
一方、図1、2に示すように、排気路10は各燃焼室8から排出される排気ガスを排気マニホールド17、排気マニホールド17に先端が連結される排気管23を備える。
図1に示すコントローラは本発明の始動制御装置の制御部としての機能を備える。
このコントローラ21は双方向性バスによって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)211、RAM(ランダムアクセスメモリ)212、DRAM(不揮発メモリ)213、CPU(マイクロプロセッサ)210、入力ポート214および出力ポート215を備える。
図3に示すように、コントローラ21は、制御手段としての噴射制御手段A1と、設定手段としての始動噴射量設定手段A2と、目標噴射量設定手段A3とを有する。
目標噴射量設定手段A3は、エンジン運転情報(アクセル開度θaやエンジン回転速度Ne等)を取り込み、これらに基づき基本燃料噴射量INJbを算出する。目標噴射量設定手段A3の制御はコントローラ21の不図示のメインルーチン側で適時に行われる。
始動噴射量設定手段A2は、エンジン1のクランキング開始時点Ta(図7参照)の筒内圧Piaと、クランキング開始時点Taから所定期間Δtaの経過後の時点Tiに検出された特定気筒(後述の噴射制御手段A1で特定)の筒内圧Picとの差(ΔP=Pic−Pia)に基づき、特定気筒(始動開始気筒)に噴射させる燃料量Qmを設定する。
このような演算によって、所定期間Δtaのクランキングがなされた後、筒内圧Picがクランキング開始時の筒内圧Piaに対する上昇量が大きいほど噴射量を増すように設定するので、着火性及び始動性の向上を図ることができ、空燃比が適正化されるので、排ガスの劣化を抑制することもできる。
次に、噴射制御手段A1は始動噴射量設定手段A2や目標噴射量設定手段A3からの入力データを噴射ドライバー27にセットし、これに応じて、各シリンダCの燃料噴射弁2を噴射駆動制御する。
ここで噴射制御手段A1は、エンジン1のクランキング開始時点Taの筒内圧Piaとクランキング開始時点Taから所定期間Δta経過後に検出された筒内圧Picとの差(ΔP=Pic−Pia)が所定値pu1以上となったか否かを判定する。かつ、クランキング開始後の筒内圧の単位時間あたりの変化量β(=n・dp/dt:nは比例定数)(図7参照)が所定値以下、例えば、TDC直前のクランク角変化域に達した際の低変化量、ここでは適宜設定される低量βL(図7参照)以下となった気筒を特定気筒と見做す。その上で、圧縮上死点TDCに接近したと判断された特定気筒に対して燃料を噴射するように制御する。
具体的には、まず、1の気筒の筒内圧Piが当初の値Piaより昇圧し、所定の上昇判定値pu1を上回る(この時点の筒内圧Pibと記した)時点Tsで、最初に上昇判定値pu1を上回る気筒をここでは特定気筒と判定する。
更に、特定気筒の時点Ts以後における筒内圧Piの単位時間当たりの変化量β(=n・dp/dt)が演算される。ここでの筒内圧Piはピストン7が圧縮上死点TDCに接近することでその変化量βが頭打ちとなると推測できる。そこで、筒内圧Piの変化量が比較的小さい低量βL(=n1・dp/dt:nは比例定数)に達したと最初に判断できる気筒を特定気筒と見做す。更に、その特定気筒を判定した時点を噴射制御時点Tiとし、その時点Tiでは図7に実線(INJ)で示す噴射パルスTm(噴射量Qm相当幅)での噴射制御を行う。
筒内圧Piの変化量が低量βLに達した(筒内圧Piの変化が少ない)時は、筒内のピストン7が圧縮上死点TDCに接近し、筒内の圧縮圧が高く筒内温度が高い状態になった時である。このとき、筒内では、噴射された燃料の気化が促進し且つ燃料が点火プラグ22の近傍に存在している。そこで、上述のように、筒内圧Piの変化量が低量βLに達した時点(噴射制御時点Ti)で燃料噴射を行って点火することで、確実な燃料の着火と燃焼を実現することができ、よってエンジン始動を一層迅速に行うことができる。
なお、噴射量Qm(噴射パルスTm相当量)はクランキング開始時点Taの筒内圧Piaと噴射制御時点Tiに検出された筒内圧Picとの差(ΔP=Pic−Pia)に基づき始動噴射量設定手段A2において演算されたものが採用される。
以上のように、コントローラ21は、始動可能な筒内圧に昇圧され適切な噴射時期に達した特定気筒を的確に判別して燃料噴射を行うこととなる。これにより、燃料噴射タイミングが早まることを防止できる。特に、エンジン1の暖気完了後の再始動時のように、燃料噴射タイミングが早すぎる場合に生じ易いノッキングの発生を抑制することができる。
上述のところで、1の気筒(例えば、図6に実線で示す第1気筒♯1)のクランキング開始が比較的早く、Ta(図5参照)の時点であった場合には、図6に符号Sa1のパターンとして示すように十分な筒内圧上昇量puが得られて、筒内圧Pic(図7参照)を確保でき、問題は生じない。しかし、クランキング開始時が比較的遅いTaL(図5参照)時点であった場合、1の気筒(例えば、図6に2点差線Sbで示す第1気筒♯1)のように筒内圧上昇が低く、上昇判定値pu1を上回る時点Tsを判定することができない。
このような場合、噴射制御手段A1は次のように制御する。
ここで、噴射制御手段A1は筒内圧Piaがクランキング開始により上昇した1の気筒(例えば、図6に2点差線Sbで示す第1気筒♯1)の筒内圧上昇量puが所定の上昇判定値pu1を上回ることがなく、降下したとする。この場合、1の気筒の次に圧縮行程に入る気筒(例えば、図6に符号Sa3で示す第3気筒♯3)の筒内圧上昇量puが所定の上昇判定値pu1を上回ったと判定した時点Tsで、この第3気筒♯3を特定気筒と判定する。その上で第3気筒♯3における噴射制御時Tiに所定量の燃料噴射を行うよう燃料噴射弁2を制御する。
このように筒内圧が上昇判定値pu1を上回った気筒を燃焼を確実に行える特定気筒として確実に選択でき、迅速で、確実な始動を実現できる。
次に、本発明の多気筒エンジンの始動制御装置における制御処理を説明する。
ここでは、図1のコントローラ21の各制御処理を、図8の始動制御ルーチン及び図9の燃料噴射制御ルーチンに沿って説明する。なお、これらのルーチンは不図示のメインルーチンと共にコントローラ21により所定の時間周期で順次実施される。
始動制御ルーチンでのステップs1に達すると、スタータモータスイッチ41がオン(IG信号入力)に切換えられたか否か、即ち、クランキングが開始されたか否かが判別される。クランキングが開始されていないか、始動完了の後で再度このステップs4に達したときにはここでの制御サイクルを終了し、不図示のメインルーチンにリターンする。
クランキングの開始初期の時点ではステップs2に進み、各気筒♯1〜♯4の筒内圧Pi♯1〜Pi♯4が順次読み込まれ、これがクランキング開始時Ta(図7参照)の筒内圧Pia♯1〜Pia♯4として取り込まれる。
次いで、ステップs3では、特定気筒判別前であり、特定気筒判別フラグであるPflugをクリアし、ステップs4に達する。
ステップs4では、クランキングが継続されているか否かが判別され、クランキングが開始、継続されていないときには今回の制御サイクルを終了する。クランキングが開始、継続されていると、ステップs5で現在の各気筒♯1〜♯4の筒内圧Pi♯1〜Pi♯4(図6参照)がサンプリングされ、同値は取り込まれる。ステップs6に進むと、前ステップで取り込んだ各気筒♯1〜♯4の筒内圧Pi♯1〜Pi♯4がクランキング開始時Ta(図7参照)の筒内圧Pia♯1〜Pia♯4と比較され、筒内圧上昇量puが所定の上昇判定値pu1以上か否かを各気筒毎に判断する。
即ち、気筒毎に、たとえば、第1気筒♯1では、筒内圧上昇量pu=(Pi♯1―Pia♯1)が上昇判定値pu1(図7参照)を上回ったか否か判断する。同様に、他の2〜4の各気筒♯2〜♯4でも、筒内圧上昇量puが上昇判定値pu1を上回ったか否か判断し、最初に筒内圧上昇量puが上昇判定値pu1を上回った気筒を特定気筒として判別する。
ここでは、例えば、図7の特定気筒判別時Tsの時点で、1の気筒の筒内圧上昇量puが上昇判定値pu1を上回ったとのデータを処理したとする。すると、次いで、ステップs7に進み、特定気筒の判別が成されたとして、特定気筒判別フラグPflugをオンする。次いで、ステップs8に進み、後述の燃料噴射制御処理(図9の燃料噴射制御ルーチン)を実行して、この回の制御サイクルを終了させ、メインルーチンにリターンする。
ステップs8の燃料噴射制御処理を図9の燃料噴射制御ルーチンに沿って説明する。
燃料噴射制御ルーチンのステップa1に達すると、ここではクランキングが継続されているか否か判別する。クランキングが継続されていない時には今回の制御サイクルを終了し、クランキングが継続されていると、ステップa2に進む。
ステップa2では現在の各気筒♯1〜♯4の筒内圧Pi♯1〜Pi♯4データを読み取り、これを前回筒内圧Pin−1♯1〜Pin−1♯4に書き換える。次いで、ステップa3では最新の筒内圧Pi♯1〜Pi♯4データを読み取る。その上で、ステップa4に進み、特定気筒判別フラグであるPflugがステップs7(図8参照)でオンされているか否か判断し、オン時にはステップa5に進み、オフではリターンする。
ステップa5では、最初に筒内圧上昇量puが上昇判定値pu1を上回った特定気筒の検出(図7の検出時Ts参照)の後、前回の筒内圧Pinを前回の筒内圧Pin−1に書き換え、さらに最新の筒内圧Pinを今回の筒内圧Pin(Pibより大きい値)として記憶処理する。
次いで、ステップa6に進むと、クランキング経過に伴う特定気筒(例えば、図5,6の第1気筒)における筒内圧Piの経時変化を算出する。ここで、筒内圧Piの変化量β(=n・dp/dt)(図7参照)を算出し、その変化量βが所定の低量βL(=n1・dp/dt)以下になったか否か判断し、下回った、即ち、変化量βがエンジンの圧縮上死点TDCに接近したと判断すると、噴射制御時点Ti(図7参照)と判断し、ステップa7に進む。
ステップa7ではその噴射制御時点Tiにおける特定気筒の筒内圧Picを求め、クランキング開始時Ta(図7参照)の筒内圧Piaとの差(ΔP=Pic―Pia)に応じて、始動時の噴射量Qmを予め設定されている不図示の噴射量マップで演算し、記憶処理する。
次いで、ステップa8において、例えば、図7に示す噴射制御時点Tiで、気筒判別された1の気筒に予め設定された始動時の噴射量Qm相当の駆動パルス間隔Tmと、噴射制御時点Tiが設定される。この後、ステップa9では特定気筒判別フラグPflugがクリアされ、不図示のメインルーチン側にリターンする。このステップa9の処理後、セットされた噴射データに沿って始動時の噴射処理が成される。
この後、コントローラ21の不図示のメインルーチンでは、特定気筒判データを読み取り、圧縮上死点近傍での所定タイミングで点火ユニット24により特定気筒、例えば、図5に示す第1気筒♯1への符号Si1(図7中には符号Siで示す)で示す点火処理がなされる。更に、この後、メインルーチンでは、順次、圧縮行程に達する気筒に、即ち、図5に示す、4サイクル駆動モードに沿った気筒番号♯1、♯3、♯4、♯2の順で、噴射、点火処理(符号Si1、Si3、Si4、Si2の順で繰り返される)が継続され、エンジンが始動(クイックスタート処理)される。
このように、始動制御装置における制御処理においては、クランキング開始後の筒内圧の変化量βが所定の低量βL以下となった最初の気筒を圧縮上死点TDCに確実に近づき、始動可能な筒内圧に昇圧された特定気筒として正確に判定できる。
その上で、適切な噴射制御時点(噴射時期)Tiに特定気筒に燃料噴射を行うことができるので、エンジンの始動をより確実に行うことが出来る。このように燃料噴射タイミングが適性化され、エンジンの暖気完了後における再始動時のように、燃料噴射タイミングが早すぎる場合に生じ易いノッキング発生を確実に防止することができる。
更に、筒内圧Picがクランキング開始時の筒内圧Piaに対する上昇量ΔPが大きいほど噴射量を増すように設定するので、着火性及び始動性の向上を図ることができ、空燃比が適正化されるので、排ガスの劣化を抑制することもできる。
上述のところにおいて、図1のエンジン1はスタータモータスイッチ41がオン(IG信号入力)に切換えられた時点で不図示のスタータによりエンジン1が始動処理されるものとして説明した。しかし、これに代えて、車両の燃費節減とエミッション低減を図るべくエンジンを一時的に自動停止するアイドルストップ車に本願発明を採用することもできる。この場合、比較的発生トルクの大きなメインスタータにより冷態始動を行うよう制御し、比較的発生トルクの低いサブスタータによる温態始動を行う際に、本願発明による多気筒エンジンの始動制御装置を採用しても良い。この場合も図1の始動制御装置と同様の作用効果が得られ、特に、暖気完了後の再始動時のノッキング発生を防止するのに有効利用できる。
本発明の一実施形態としての多気筒エンジンの始動制御装置を備えたエンジンの概略構成図である。 図1のエンジンの要部概略平面図である。 図1の始動制御装置の機能ブロック図である。 図1の始動制御装置のメイン噴射モードでの噴射パルス説明線図で 図1の多気筒エンジンの4サイクル運転モードの説明図である。 図1の多気筒エンジンの各気筒の筒内圧の経時変動説明図である。 図1の多気筒エンジンの1の気筒の筒内圧変動パターンおよび燃料噴射量、点火時期を示す特性線図である。 図1の燃料噴射装置の制御処理で用いる始動制御ルーチンのフローチャートである。 図1の燃料噴射装置の制御処理で用いる燃料噴射制御ルーチンのフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン
2 燃料噴射弁
19 クランク角センサ
20 筒内圧センサ(検知手段)
21 コントローラ
36 水温センサ
pu 筒内圧上昇量
pu1 上昇判定値
β 変化量
βL 低量(所定値)
Δta 所定期間
Pia クランキング開始時の筒内圧
Pic 噴射制御時点に検出された筒内圧
Pi♯1〜Pi♯4 筒内圧
ΔP(=Pic−Pia) 筒内圧の差
ΔP1 所定値
Ta クランキング開始時
Ti 噴射制御時点
Ts 上昇判定値を上回る時点
A1 噴射制御手段(制御手段)
A2 始動噴射量設定手段(設定手段)
A3 目標噴射量設定手段

Claims (3)

  1. 多気筒のエンジンの気筒毎に設けられた燃料噴射弁と、
    前記エンジンの気筒毎の筒内圧を検出する筒内圧センサと、
    前記エンジンのクランキング開始時点からの経過期間を検知する検知手段と、
    前記エンジンのクランキング開始時点の筒内圧と前記クランキング開始時点から所定期間経過後に検出された筒内圧との差が所定以上となり、かつ、前記クランキング開始後の筒内圧の変化量が所定以下となった特定気筒に燃料を噴射させる制御手段と、
    を具備した多気筒エンジンの始動制御装置。
  2. 請求項1に記載の多気筒エンジンの始動制御装置において、
    前記エンジンのクランキング開始時点の筒内圧と前記クランキング開始時点から所定期間経過後に検出された筒内圧との差に基づき、前記特定気筒に噴射させる燃料量を設定する設定手段をさらに具備したことを特徴とする多気筒エンジンの始動制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の多気筒エンジンの始動制御装置において、
    前記制御手段は、前記クランキング開始後の筒内圧の変化量が所定以下となった時に燃料を噴射させることを特徴とする多気筒エンジンの始動制御装置。
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