JP2008194074A - 窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシン - Google Patents

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浩幸 大武
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Abstract

【課題】 ブリューワータイプのコーヒーマシンであって、貯留中のコーヒー液の酸化防止を図るとともに極めて使い勝手を向上させたマシンを提供する。
【解決手段】 本発明の窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシンAは、コーヒー液Lを抽出するドリップ部3と、コーヒー液Lを貯留するポット部4と、N2 ガス供給部5とを具えて成り、N2 ガス供給部5で生成したN2 ガスをポット部4に導入し、貯留中のコーヒー液Lの酸化防止を図るようにしたことを特徴とする。また、N2 ガス供給部5は、圧縮空気を透過膜に送り込んでN2 ガスを取り出す膜分離式であり、またポット部4とは別にマシン本体10に組み込まれることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数杯分のコーヒー液を大気開放状態で一挙に抽出した後、これをポット部に貯留しておき、必要に応じてポット部からカップに注ぎ出すようにしたブリューワータイプのコーヒーマシンに関するものであって、特にポット部をN2 ガス雰囲気に保つことにより、貯留中のコーヒー液の酸化防止を図るようにした新規なコーヒーマシンに係るものである。
コーヒーマシン(コーヒー抽出器)には、何人分かを一挙に抽出しながらポット部に滴下させ、そのまま保温しておくタイプのものが知られている。このようなコーヒーマシンにあっては、ドリップ後のコーヒー液を長時間、そのまま保温しておくと、コーヒー液が酸化され、品質が劣化してしまうため、抽出後、ある程度の時間が経過したものについては廃棄処分されることが多かった。しかし、このような廃棄は当然無駄になり、コスト的な負担にもつながること等から、窒素ガスなどを使用し、コーヒー液の酸化防止を図り、保温(保管)時の品質劣化を防止することが案出されている(例えば特許文献1、2参照)。
このうち特許文献1は、コーヒー抽出器としてのマシンそのものではなく、抽出後のコーヒー液を別途貯留する容器についての発明であり、この容器をN2 ガス(不活性ガス)で充満させておくものである。また、この容器は、エアーポット式であり、N2 ガスをポット内に供給する圧力を比較的高く設定しておくことで、ポット内のコーヒー液をカップ等に注ぎ出す圧送形態を採っている。
このため、特許文献1の容器は、例えば抽出後、比較的長い時間、貯留しておくことを前提とした鉄道車両等の車内販売には適しているかも知れないが、コーヒー専門店などでは雰囲気がそぐわず敬遠される傾向にある。また特許文献1の容器は、N2 ガス供給機構と一体に形成されるため、重量が重く且つ大型化する傾向にあり、可搬を前提とした容器の利便性を低くさせることが考えられる。このため通常のコーヒーマシンの貯留部に、このような容器を直ちに採用することはできなかった。
一方、特許文献2は、サイフォン式つまり密閉雰囲気下で抽出を行うコーヒーマシンに関する発明であり、このためドリップ部は上部(ロート部)と下部(貯留部)とに分割され、この双方にN2 ガス(不活性ガス)を導入する仕様となっている。従って特許文献2は、N2 ガスの導入機構が極めて複雑化し、メンテナンスにも手間が掛かり、必ずしも使い勝手が良いものではなかった。
このように特許文献1、2は、いずれも構造が複雑化してしまい、必ずしも使い勝手が良いものとは言えなかった。
また、このためかブリューワータイプのコーヒーマシンにあっては、ポット部にN2 ガスを導入し、貯留中のコーヒー液の品質を維持するという発想は全く顧みられていなかったのが実状である。
特開2004−283574号公報 特開2005−152242号公報
本発明は、このような背景を認識してなされたものであって、貯留中のコーヒー液の酸化防止を図るとともに極めて使い勝手の良い、新規なブリューワータイプのコーヒーマシンの開発を試みたものである。
すなわち請求項1記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシンは、コーヒー粉に湯を注ぎ、複数杯分のコーヒー液を一挙に抽出するドリップ部と、抽出したコーヒー液を貯留するポット部とを具えたマシン本体を有するブリューワータイプのコーヒーマシンであって、前記コーヒー液の抽出にあたっては、特にドリップ部を密閉することなく大気開放状態で抽出を行うものであり、また前記マシンは、N2 ガス供給部を具えて成り、このN2 ガス供給部で生成したN2 ガスをポット部に導入し、貯留中のコーヒー液の酸化防止を図るようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項2記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシンは、前記請求項1記載の要件に加え、前記N2 ガス供給部は、マシン本体に組み込まれながらも、ポット部とは別に形成されることを特徴として成るものである。
また請求項3記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシンは、前記請求項1または2記載の要件に加え、前記N2 ガス供給部は、圧縮空気を透過膜に送り込んでN2 ガスを取り出す膜分離式であることを特徴として成るものである。
また請求項4記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシンは、前記請求項1、2または3記載の要件に加え、前記ポット部は、密閉状態でコーヒー液を貯留するものであり、またコーヒー液をカップに注ぐ際には、送出ポンプを駆動させて送り出すものであり、また、注出によってコーヒー液が減少した分、ポット部内には自動的にN2 ガスを補充するようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項5記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシンは、前記請求項4記載の要件に加え、前記ポット部に導入するN2 ガスの供給圧力は、0.02〜0.03kg/cm2 程度の弱い圧力に維持、設定されることを特徴として成るものである。
また請求項6記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシンは、前記請求項1、2、3、4または5記載の要件に加え、前記ドリップ部には、パルプモールドフィルタに予め適量のコーヒー粉を封入して成る粉入りモールドフィルタが適用されるものであり、またコーヒー粉の封入にあたっては、収容部に適宜のムラシ空間を設けてコーヒー粉を封入して成ることを特徴として成るものである。
また請求項7記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシンは、前記請求項1、2、3、4、5または6記載の要件に加え、前記ポット部は、マシン本体に対し着脱自在に構成され、マシン本体から切り離して単独で使用できるようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項8記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシンは、前記請求項1、2、3、4、5、6または7記載の要件に加え、前記ポット部には、後背部の定位置にN2 ガスを導入するためのコネクタが設けられるとともにマシン本体側にもこれに嵌合するコネクタが設けられ、ポット部をマシン本体に収納した際に双方のコネクタが結合し、N2 ガスがマシン本体を介してポット部内に充填され得るようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項9記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシンは、前記請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の要件に加え、前記ポット部からカップにコーヒー液を注出するにあたっては、選択したカップサイズのメニューに応じて注出量が自動設定されることを特徴として成るものである。
また請求項10記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシンは、前記請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の要件に加え、前記マシン本体には、濃縮タイプのコーヒー液と、アメリカンタイプのコーヒー液とが別々に抽出・貯留されることを特徴として成るものである。
また請求項11記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシンは、前記請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10記載の要件に加え、前記コーヒーマシンには、マシン本体に対してミルク供給部が併設されるものであり、またミルク供給部は、ミルクを冷蔵するミルククーラと、ここからミルクを定量取り出すポンプ部とを具えて成り、ポット部からカップにコーヒー液を注出するのに合わせて、適宜、目的のコーヒー飲料に応じて仕立てたミルクをカップに注入できるようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項12記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシンは、前記請求項11記載の要件に加え、前記マシン本体には、カップにミルクを注ぐミルク用ノズルが、濃縮タイプのコーヒー液をカップに注ぐ注出口近傍に設けられることを特徴として成るものである。
また請求項13記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシンは、前記請求項11または12記載の要件に加え、前記ミルク供給部は、ミルククーラ内に収納されたミルクパックからチュービングポンプによってミルクを定量取り出し、カップに供給するものであることを特徴として成るものである。
また請求項14記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシンは、前記請求項11、12または13記載の要件に加え、前記ミルククーラからマシン本体までミルクを供給するにあたっては、この間を接続するミルク輸送路によって移送されるものであり、このミルク輸送路は、移送中、合流部において加熱用蒸気と接触し得るように形成され、ミルクを加熱した状態でカップに注入できるようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項15記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシンは、前記請求項11、12、13または14記載の要件に加え、前記ミルク輸送路の吐出端に設けられるミルク用ノズルは、適宜空気を含んだ泡立用蒸気をミルクと撹拌し得る混合室を具えて成り、ミルクは混合室のミキシング作用によりフォームドミルク状態でカップに注入され得ることを特徴として成るものである。
また請求項16記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシンは、前記請求項11、12、13、14または15記載の要件に加え、前記ミルク輸送路と、加熱用蒸気を供給するミルク加熱経路とは、合流部の前後が、ミルククーラの断熱壁内に埋め込まれて成ることを特徴として成るものである。
また請求項17記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシンは、前記請求項11、12、13、14、15または16記載の要件に加え、前記ミルク輸送路とミルク加熱経路との合流部を断熱壁内に埋め込むにあたっては、ミルククーラの正面に設けられる開閉扉の戸当たり面縁に埋込溝を形成して合流部を埋め込み、また埋め込み後は、その上から蓋部材で合流部を覆うようにしたことを特徴として成るものである。
また請求項18記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシンは、前記請求項11、12、13、14、15、16または17記載の要件に加え、前記ミルク加熱経路において断熱壁に埋め込まれる蒸気側埋込管には、合流部の上流側に逆止弁を設けるものであり、また、この逆止弁の上流側には、ここから冷蔵室内に分岐するバイパス路を形成するとともに、このバイパス路にはミルク加熱経路からバイパス路への連通を遮断するためのストップバルブを設けて成り、一方、前記ミルク輸送路において断熱壁に埋め込まれるミルク側埋込管は、冷蔵室と断熱壁との境界部にジョイントが設けられ、このジョイント部でミルク輸送路を着脱自在に構成するものであり、洗浄時には、このジョイント部でミルク輸送路を取り外すとともにバイパス路とジョイント部を別途、接続管でつなぎ、ストップバルブの切り替えによって、ミルク加熱経路からの湯や洗剤等を、逆止弁の方向だけでなくバイパス路の方にも並列的に流し、ジョイント部より下流側の合流部に至るミルク輸送路内を洗浄するようにしたことを特徴として成るものである。
これら各請求項記載の発明の構成を手段として前記課題の解決が図られる。
すなわち請求項1記載の発明によれば、ブリューワータイプのコーヒーマシンであっても、貯留中のコーヒー液の劣化を長時間に渡って防ぐことができ、長い時間貯留してもユーザー嗜好に合ったコーヒー飲料をいつでも提供することができる。
また請求項2記載の発明によれば、N2 ガス供給部はマシン本体内に組み込まれながらも、ポット部とは別に構成されるため、例えばマシン本体からポット部を切り離して使用する場合、ポット部の重量が軽減でき、このような形態が採り易い。また、マシン本体については、N2 ガス供給部以外は、従来のコーヒーマシンとほぼ同じ仕様が踏襲できるため、構造の複雑化を回避できる。
また請求項3記載の発明によれば、N2 ガスを生成するにあたっては、圧縮空気を透過膜に送り込む膜分離式であるため、確実に且つエンドレスでN2 ガスを生成することができる。なお、本手法を例えば予め窒素を充填したボンベからN2 ガスを得る方法と比較すると、ボンベの交換や残量の確認などを要することなく使用できるため、極めて使い勝手が良好と言える。
また請求項4記載の発明によれば、カップへの注出によってポット部内のコーヒー液が減少すると、その減少分は、自動的にN2 ガスが補充されるため、絶えずポット部内はN2 ガスで満たされる。従って、ポット部内でコーヒー液を貯留している間は、常に抽出したての品質(新鮮さ)を維持できる。
また請求項5記載の発明によれば、ポット部内に導入するN2 ガスを弱い圧力に保つため、コーヒー液をカップに注出する際、ガス圧によってコーヒー液が飛散すること(コーヒー液が注出口から周囲に飛び散ること)を防止できる。なお、このような飛散は、高いガス圧によってコーヒー液の注出を行う場合であって、特にコーヒー液の貯留量が少なくなったときに生じ易い現象と考えられる。
また請求項6記載の発明によれば、まずフィルタには厚手高密度であるパルプモールドフィルタを使用するため、抽出の際、コーヒーの雑味を除去でき、微粉の流出もほとんどなくすことができる。またペーパーフィルタに比べて、注がれた湯の滞留時間が長くとれるため、湯をコーヒー粉に充分に行き渡らせることができる。また、ムラシ空間を設けてコーヒー粉を封入しているため、初期注湯時にムラシ空間の内圧が上がり、コーヒー粉を効果的に蒸らすことができ、コーヒー粉への湯の浸み込みを促進し、より高効率に抽出が行える。また、コーヒー粉を封入したままの状態で抽出を行うため、注湯の際にコーヒー粉が容器内壁に押し上げられることがなく、ほとんどのコーヒー粉が抽出に等しく作用し、コーヒー粉に無駄が出ない。このため、粉入りモールドフィルタによる抽出は、美味しいコーヒーをいつでも誰でも淹れることができ、品質の安定化をもたらすものである。
また請求項7記載の発明によれば、マシン本体から離れた場所で、コーヒー液を入れたポット部を別個に使用することができる。このため例えばマシン本体がない部屋で会議を行う場合などに、会議室にポット部のみを持ち込めば、コーヒー液を保温することができ、会議の際に美味しいコーヒーを飲むことができる。
また請求項8記載の発明によれば、マシン本体からポット部にN2 ガスを供給するにあたっては、コネクタを介して行われ、特にガスを送るチューブ状の部材が露出しないため、この間のN2 ガスの供給が極めてスムーズに行える。特に、本発明ではポット部をマシン本体から取り外して使用することを想定しており、チューブ状の部材が露出しない上記構成は、ポット部の着脱に極めて便利である。もちろん、このような仕様においては、ポット部をマシン本体から取り外せば、N2 ガスの供給は行えないが、予めポット部にN2 ガスを充満させておけば、その後にN2 ガスを追加補充しなくても、1時間程度であれば、コーヒー液の品質を充分維持することができる。
また請求項9記載の発明によれば、カップサイズによってポット部からのコーヒー液の注出量が自動設定されるため、使い勝手の良いコーヒーマシンを提供できる。なお、コーヒー液と同時にミルクを注入する場合には、ミルクの添加量や、コーヒー液とミルクとの混入割合までカップサイズに応じて自動設定でき、極めて利便性の高いコーヒーマシンを提供できる。
また請求項10記載の発明によれば、濃いコーヒー液と薄いコーヒー液とが別々に抽出・貯留されるため、種々のコーヒー飲料に対応することができる。例えば濃縮タイプのコーヒー液はアイスコーヒー(氷で薄められるため濃く抽出したコーヒー液が好適)用に使用し、アメリカンタイプのコーヒー液は通常のホットコーヒーに使用するという使い分けができる。また、コーヒー液と同時にミルクを注入する場合、濃縮タイプのコーヒー液は、比較的ミルクの添加量が多いカフェラテやカプチーノなどにも適する。
また請求項11記載の発明によれば、コーヒー液をカップに注出する際、目的のコーヒー飲料に合うように仕立てたミルクをカップに注入するため、ブリューワータイプのコーヒーマシンにおいて、例えばカフェラテやカプチーノなどの本格的なミルク入りコーヒー飲料を生成できる。
また請求項12記載の発明によれば、濃縮タイプのコーヒー液の注出口近傍に、ミルク用ノズルを設けるため、ブリューワータイプのコーヒーマシンにおいて、カフェラテやカプチーノなどを本格的に淹れる具体的構成を現実のものとする。
また請求項13記載の発明によれば、チュービングポンプ(蠕動ポンプ)によってミルクの定量取出及び供給を行うため、搬送作用を生じさせる押圧部材が、特にミルクに接触することなく、極めて衛生的にミルクの移送が行える。
また請求項14記載の発明によれば、移送途中のミルクに蒸気を当てて充分加熱することができ、コーヒー温を不用意に下げてしまうことがない。
また請求項15記載の発明によれば、カップに注入する直前でミルクに泡立用蒸気を混入させることができるため、適宜加温したミルクを充分に且つキメ細かく泡立たせた状態でカップに注入することができる。また、このため常に安定した高い品質のコーヒー飲料、特にカフェラテやカプチーノ等をいつでも提供できる。
また請求項16記載の発明によれば、ミルク輸送路及びミルク加熱経路における合流部の前後、すなわち移送中のミルクに蒸気を接触させる部分を、ミルククーラの断熱壁内に埋め込むため、ミルク加熱経路を作用させ、合流部に熱い蒸気を流した場合でも冷蔵室内の温度を上昇させてしまうことがなく、極めて合理的にミルクを冷蔵することができる。
また請求項17記載の発明によれば、開閉扉の戸当たり面縁に埋込溝を形成して合流部を埋め込み、その後、合流部を蓋部材で覆うため、ミルククーラとマシン本体との間において接続されるミルク輸送路あるいはミルク加熱経路を、コンパクトに取りまとめることができる。このためミルク輸送路やミルク加熱経路が、ミルククーラ(扉)の開閉を阻害することがなく、コーヒーマシンのメンテナンス性を向上させ得る。
また請求項18記載の発明によれば、接続管により逆止弁と並列状態のバイパス路を形成し、このバイパス路から合流部に湯などを流し、ミルク輸送路(ミルク供給経路)を洗浄するため、特にジョイント部から合流部までの管内壁に付着するミルクを綺麗に洗浄でき、極めて高いレベルでコーヒーマシンの衛生状態が確保できる。なお、ミルク輸送路を洗浄するにあたっては、バイパス路を形成せずにミルク加熱経路に蒸気や湯などを流すことでも洗浄できるが、この場合には、ミルク輸送路のうち主に合流部以降を洗浄することになり、合流部からジョイント部までの間は洗浄し難いものであった。このため、本発明は、通常では洗いにくい上記区間を綺麗に洗浄できるようにした点で極めて使い勝手の良いものである。
本発明を実施するための最良の形態は、以下述べる実施例を基本的なものとするとともに、更にその技術思想内において改良し得る種々の手法を含むものである。
本発明は、複数人分のコーヒー液Lを大気開放状態で一挙に抽出した後、このコーヒー液Lをポット等に貯留し、必要に応じてポット等からカップCに注ぐようにしたブリューワータイプのコーヒーマシンAであり、抽出したコーヒー液Lを新鮮な状態で貯留することが大きな特徴である。なお、「ブリューワー」とは、本来、「抽出」を示す用語であるが、このような形態のマシンは通常「ブリューワータイプ」と呼ばれることが多いため、本明細書でも、この用語を用いたものである。因みに、「ブリューワータイプ」の他には、サイホンを用いた蒸気吸引式のコーヒー抽出形態(いわゆるサイホン式)や、抽出の都度一杯分ずつ豆から挽いてドリップし、そのままカップCに注ぎ入れる抽出形態(いわゆるディスペンサタイプ)等があるが、これらは「ブリューワータイプ」と基本的に異なる抽出形態である。特にコーヒーマシンにおいてはドリップの実質や、コーヒー液Lの貯留形態等の点で明確に区別されている。
また、従来のブリューワータイプのコーヒーマシンにあっては、コーヒー液LとともにミルクMをカップCに注ぎ入れるものはなかったが、本発明では、このようなことも考慮し、コーヒー液Lとともに目的のコーヒー飲料LMに応じて仕立てたミルクMを注入できるようにしている。このため、例えば図1、2に示すように、従来通りの仕様つまりコーヒーマシンを従来のブリューワータイプのものと同様に単独で使用する場合を実施例1とし、例えば図3に示すように、ミルククーラ601(後述)の併用を前提としたコーヒーマシンの形態を実施例2とする。
特に実施例2ではミルクMの添加を考慮するため、本明細書では、コーヒー粉Wからドリップしたままの状態(つまりミルクMを添加していない状態)のものをコーヒー液Lとし、コーヒー液LにミルクMを添加した状態のものをコーヒー飲料LMとして区別している。なお、コーヒー飲料LMの代表例としては、ミルクMの添加を必須とするカフェラテやカプチーノ等が挙げられるが、濃く抽出したコーヒー液Lに氷を入れてつくるアイスコーヒー等もコーヒー飲料LMに含むものとする。
実施例1は、本発明のコーヒーマシンAを通常のブリューワータイプのものと同様に単独で使用する形態であり、この場合のコーヒーマシンAは、主にコーヒー液生成部1としての機能を有する。すなわちコーヒーマシンA(コーヒー液生成部1)は、一例として図1、2、4に示すように、主にコーヒー液Lを抽出するための湯Hをドリップ部3に供給する給湯部2と、実質的に抽出作用を担うドリップ部3と、ドリップしたコーヒー液Lを貯留するポット部4と、ポット部4にN2 ガス(不活性ガス)を供給するN2 ガス供給部5とを具えて成るものである。
ここで、図示したコーヒーマシンAは、マシン本体10の左右に二つのドリップ部3及びポット部4とを具えて成り、これは一方(図2(a)の左側)に濃縮タイプのコーヒー液Lを抽出・貯留するものであり、もう一方(図2(a)の右側)に淡白なコーヒー液L(いわゆるアメリカンタイプのコーヒー液L)を抽出・貯留するものである。なお、濃縮タイプのコーヒー液Lは、例えば氷で薄めてアイスコーヒーをつくるのに適している。もちろん従来のブリューワータイプのコーヒーマシンと同じように、濃縮タイプのコーヒー液LをカップCに注ぎ入れた後、別途ミルクMを添加することにより、カフェラテやカプチーノなどをつくることも可能である。
以下、コーヒーマシンAを構成する各構成部について説明する。
まず給湯部2について説明する。給湯部2は、主に適宜の温度に加熱した抽出用の湯Hをドリップ部3に供給する部位であり、一例として図4に示すように、給湯用ボイラ201と、ヒータ202と、注湯チャンバ203とを具え、これらがマシン本体10に組み込まれて成り、給湯用ボイラ201の前段には適宜浄水器が接続される(図示略)。このため給湯用ボイラ201に供給された水は、ヒータ202によって所望温度の湯Hに加熱された後、注湯チャンバ203を経てドリップ部3に送られる。
なお、給湯用ボイラ201内の高温湯を注湯チャンバ203に送る際には、自然落下によって供給されるものである。この際、給湯用ボイラ201と注湯チャンバ203との間には、メイン給湯路204の他にバイパス給湯路205が形成され(それぞれの経路のバルブをメインバルブ204a、バイパスバルブ205aとする)、双方を利用して一適量の湯Hが注がれる。すなわち、メイン給湯路204(メインバルブ204a)によって大容量注湯を行う一方、バイパス給湯路205(バイパスバルブ205a)によって追加注湯を行い、注湯量の調整が行えるようにしている。また、注湯チャンバ203は、各給湯路から供給された湯Hを、ドリップ部3内のコーヒー粉Wに対していわゆるシャワー滴下により全体的に作用させるためのものであり、図中符号203aが、このシャワー滴下孔である。
なお、一回の抽出によって給湯部2からドリップ部3に供給する湯Hの量は、一例として3リットル程度である。
また給湯部2は、ミルク添加を考慮した場合、後述するミルク輸送路611内を洗浄用するための湯Hを供給する作用等も担うが、これについては実施例2で詳述する。
次に、抽出の実質を担うドリップ部3について説明する。抽出にあたり、本実施例では予め適量のコーヒー粉Wが封入されたパルプモールド製フィルタ(以下、粉入りモールドフィルタ301とする)を用いるものであり、抽出の際には、この粉入りモールドフィルタ301を、ドリッパーとなるフランネル302にセットして抽出を行う(図5(b)参照)。なおフランネル302は、マシン本体10に形成されたレール303によって出し入れ自在(マシン本体10に対して着脱自在)に構成される。以下、粉入りモールドフィルタ301とフランネル302とについて更に説明する。
粉入りモールドフィルタ301は、容器となるフィルタ本体306の底部に、適宜の粒度に挽いたコーヒー粉Wを収めた後、上方開放縁が通水性を有するシール体307によって閉鎖されて成るものである。なお、フィルタ本体306の上方端縁は、シール体307の接合を確実にすべく、幾らか外周方向に張り出した鍔状に形成されて成り、ここをシール面308とする。因みに、外周に広がった、このシール面308は、粉入りモールドフィルタ301をフランネル302にセットする際の被保持面となる。
またフィルタ本体306自体は、底部に向かって幾らか窄まるように形成されるとともに、側面よりも底部が幾らか薄く形成され、これは主に底部からコーヒー液Lを効率的に通過させるためである。更に、コーヒー粉Wは、フィルタ本体306内において適宜の空間を確保して封入され、これにより注がれた湯Hはコーヒー粉Wを効果的に蒸らすものである。このため、ここをムラシ空間309とし、またムラシ空間309を有してコーヒー粉Wが封入される部位を収容部310とする。もちろん、抽出にあたっては、収容部310を覆ったシール体307はそのままの状態で(剥がすことなく)抽出が行われる。
また、フィルタ本体306に封入されるコーヒー粉Wの収容量としては、必ずしも一種に限定されるものではなく、供給される湯量やコーヒー液Lの抽出濃度等に応じて数種の設定が現実的である(例えば1.5リットル用として75g、2リットル用として100g等である)。
以下、このような粉入りモールドフィルタ301の利点を列挙する。
(1) まずコーヒー粉Wの封入にあたってムラシ空間309を設けるため、初期注湯時にムラシ空間309の内圧が上がり、コーヒー粉Wを効果的に蒸らすことができる。また、このため湯Hがコーヒー粉Wに浸み込み、高効率な抽出が行える。
(2) またコーヒー粉Wが収容部310に密閉状態で封入されるため、注湯の際にコーヒー粉Wが容器内壁に沿って押し上げられることがなく、ほとんどのコーヒー粉Wが抽出において均等に作用し、コーヒー粉Wに無駄が出ない。また注湯時にコーヒー粉Wの跳ね上がりがないため、フランネル302上部の注湯口(シャワー滴下孔203a)にコーヒー粉Wが付着せず、注湯量のバラツキの心配もない(バラツキの懸念が払拭できる)。
(3) 更に粉入りモールドフィルタ301(フィルタ本体306)は、通常のペーパーフィルタに比べて紙厚が厚く(一例として通常のペーパーフィルタの紙厚が約0.1mm程度であるのに対し、本実施例のフィルタ本体306の厚さは約0.4〜0.5mm程度)、且つパルプ繊維が密にランダムに形成されるため、いわゆるコーヒーの雑味が除去され、微粉の流出もほとんどないため、美味しいコーヒー液Lが抽出できる。このように粉入りモールドフィルタ301は、言わば「厚手高密度フィルタ」であるため、注がれた湯Hの滞留時間がペーパーフィルタに比べて長くなり、湯Hがコーヒー粉Wに行き渡り、コーヒーの香りと味わいを充分に引き出すことができる。
(4) また粉入りモールドフィルタ301は、上方がシール体307で密閉され、完結していることから、フィルタ本体306の全体を小さく形成でき、省スペースで保管でき、輸送も容易となる。
なお、上述した説明ではフィルタ本体306に予めコーヒー粉Wを収容したものを基本に説明し、これはコーヒー液Lを高い品質で抽出することはもちろんのこと、抽出の簡便さ、品質の均一化(誰が抽出しても常に同じ状態で抽出できること)等の点で極めて望ましい形態である。しかしながら、フィルタ本体306そのものが「厚手高密度」であれば、コーヒー液Lを美味しく抽出することは可能であるため、この点を重視すれば、粉無しのモールドフィルタつまり上記フィルタ本体306のみで提供することも可能であり、これも現実的な形態の一つと考えられる。もちろん、この場合には、抽出の際、粉無しモールドフィルタをセットする都度、コーヒー粉Wを適量投入するものである。因みに、これら粉入りモールドフィルタ301や粉無しモールドフィルタは、本出願人が既に特許出願に及んでいる国際公開番号WO03/045207A1「カセット式フィルタ並びにその製造方法」の適用が好適である。
次に、上記粉入りモールドフィルタ301をセットするフランネル302について説明する。フランネル302は、一例として図5(b)に示すように、底部中央に抽出液落下口313が開口されて成り、この抽出液落下口313に向かって窄まるような胴部314を有するとともに、胴部314から外側に把手315が張り出し状に形成されて成る。
また胴部314は、途中部位が上下方向に分割できるように形成され(これらを区別する場合、上胴部314a、下胴部314bとする)、これらの間に粉入りモールドフィルタ301を挟み込んでセットするものである。具体的には胴部314の分割周縁の一端(ここでは前記把手315の対向側)に蝶番316を取り付け、ここを回動基点として胴部314を上下に開閉できるように形成する。また、分割周縁の自由開放端側に、弾性掛止具317(いわゆるバネ付きフック)を設け、これによる締め付け作用によって上胴部314aと下胴部314bとの閉鎖状態(密閉状態)を維持する。
このような構成により、粉入りモールドフィルタ301は、上胴部314aと下胴部314bとによって前記シール面308が挟持され、注湯の際、浮き上がってしまうことがなく、充分、フランネル302に保持されるものである。なお、図中符号318は、下胴部314bに設けたOリングであり、これはフィルタの挟持力(保持力)を強化するとともに、閉鎖時の胴部314の密閉力を強化・保障するものである。
また、弾性掛止具317は、把手315の近傍に形成されることが好ましく、これは、作業者がフランネル302を掴んだ方の手(指)で、そのまま弾性掛止具317の閉鎖を解除することができ(いわゆるワンタッチ操作)、フィルタのプリセットや、抽出後のフィルタの取り出しをより容易に行うためである。
またフィルタは、フランネル302にセットした状態で、フランネル302(下胴部314b)との間に幾らかの間隙を有し、抽出を効率的に行うことが好ましい。更には、この間隙を維持するために針金等で形成したスペーサを、フィルタと下胴部314bとの間に適宜介在させることも可能である(図9のスペーサ351参照)。
もちろん、このようなフランネル302の構成、すなわち胴部314を上下に分割し、ここにフィルタを挟持する構成は、粉入りモールドフィルタ301だけでなく、上述した粉無しモールドフィルタや、従来のブリューワータイプのコーヒーマシンに使用されていた紙フィルタなどにも適用できる構成である。
なお、フランネル302は、マシン本体10に装着された状態で、抽出液落下口313がポット部4の受入口(後述する注入口408)に臨むようにセットされるものである。
次に、ポット部4について説明する。ポット部4は、抽出したコーヒー液Lを貯留する部位であり(一例として3リットル程度の容量)、本発明では、このポット部4にN2 ガス(不活性ガス)を導入し、抽出したコーヒー液Lの酸化防止(品質低下の防止)を図ることが大きな特徴である。
ポット部4は、一例として図1、6に示すように、ステンレス製等の容器本体401を断熱材402で被覆して成り、その上部に上部座403を固定状態に取り付けるとともに、この上部座403に脱着自在の洗浄時用キャップ404を取り付け、更に、この洗浄時用キャップ404の上部に注入時用キャップ405を取り付けて成るものである。
ここで洗浄時用キャップ404は一例としてネジ式であり、注入時用キャップ405は単なる嵌め込み式であるが、これらの取付けにあたっては双方ともパッキン406、407を用いる。また洗浄時用キャップ404を取り外した際には、容器上部が約φ120程度に開口され、容器内の隅々まで容易に洗浄できるものである。一方、注入時用キャップ405は、ドリップ部3からコーヒー液Lを滴下させる(受け入れる)際に取り外される。すなわち注入時(抽出時)には、前記抽出液落下口313が、注入時用キャップ405の取り外しによって開口した注入口408に臨むようにセッティングされ、ドリップされたコーヒー液Lをそのまま受入れ、貯留するものである。もちろん、抽出時においては、前記抽出液落下口313と注入口408とをノズル状もしくは漏斗状の導入管などで接続し、ドリップしたコーヒー液Lを確実に容器本体401内に案内することも可能である。
また容器本体401にはヒータ411(ここではバンドヒータ)が設けられ、貯留したコーヒー液Lを適宜保温できるように構成される。更に、容器本体401の底部には注出口412が設けられ、本体内に貯留したコーヒー液Lを、この注出口412からカップCに注ぎ出すようにしている。また、このため容器本体401(断熱材402)は、外装体413によって幾分高い位置に設置されている。具体的には、一例として図6、7に示すように、容器本体401には左右から下方に伸びる脚部414が形成され、この脚部414によって容器本体401の下方にカップ載置空間415が形成される。また、この脚部414の底部には摺動片416が設けられ、ポット部4が滑らかに前後動できるように形成されている。これによりポット部4は、マシン本体10から取り外して使用され、これ自体単独でコーヒー液Lを保温(加温)することができるものである。
なお、摺動片416を形成するにあたっては、例えば図6に示すように、摺動片416を脚部414の底面よりも幾分高い位置に形成するとともに、摺動片416を受けるレール部Rもマシン本体10のベース部11より幾分高い位置に形成することが可能である(この場合、マシン本体10に収めたポット部4は、外観上、幾らか浮き上がったような状態で収容される)。これにより、ポット部4は、マシン本体10上では、レール部Rとの滑り接触によって摺動自在に形成されながら、ポット部4をマシン本体10から取り外してテーブル上等に載置した場合には、摺動片416がテーブル面に接地しないため、不用意な移動が阻止され、ポット部4をテーブル上で安定的に載置することができる。
また、本実施例では摺動片416は、摩擦抵抗を減らすように、接触面側に突出するU字状等に形成されるが、例えば図7に示すように、積極的なフリー回転が可能なコロ(図7では摺動片と同じ符号416を付している)などで形成することも可能である。なお、図中符号417は、マシン本体10からポット部4を抜き出す際や、抜き出した後のポット部4の運搬性を考慮した把手である。
また、このような構成上、マシン本体10には、ポット部4を収めた際に、その収納位置を固定するためのロック構造418が形成され、以下これについて説明する。ロック構造418は、一例としてマシン本体10に対し弾性的に出没するように形成されたストッパ(ツメ)419と、このストッパ419を出没させる操作片(ボタン)420とを具えて成り、例えばポット部4をマシン本体10に収めた状態で維持(ロック)するには、常時突出状態に付勢したストッパ419を脚部414に掛止させることにより、ロックするものである。一方、ポット部4をマシン本体10からスライドさせて取り出す際には、操作片420によりストッパ419の掛止を一時解除して、ポット部4をスライドさせるものである。
また、ポット部4の底部に取り付けられる注出口412は、後述するミルク用ノズル612を貫通するように取り付けられ(図7参照)、このミルク用ノズル612自体は、マシン本体10のベース部11から立設されたノズルスタンド12(固定)に取り付けられる。このため、ポット部4を前方にスライドさせる際には、まずミルク用ノズル612をノズルスタンド12から取り外し、注出口412がミルク用ノズル612に当たらないようにしてから、ポット部4をスライドさせるものである(後述)。なお、図7に示すように、脚部414の背面側を大きく逃がすように形成したのは、ポット部4をスライドさせるにあたり、ノズルスタンド12との干渉を避けるためである。
また、貯留中のコーヒー液LをカップCに注ぎ出すには、注出口412近傍に設けられた送出ポンプ421(例えば遠心ポンプ等)によってコーヒー液Lを積極的に送り出すものである。なお、送出ポンプ421によってコーヒー液Lを送出することに因み、カップCのサイズ(例えばL、M、S)によってコーヒー液Lの注出量を制御することが可能である。これは、飲料メニューの選択にあたっては、カップサイズも含めて選択されるのが一般的であるため、その情報を基にカップサイズに応じたコーヒー液量をポット部4から自動的にカップCに注ぐというものである。
次に、ポット部4(容器本体401)にN2 ガスを送るN2 ガス供給部5について説明する。なお、本発明の名称中の「窒素ガス充填機能」とは、上記N2 ガス供給部5によってポット部4にN2 ガスを送り込むことを意味するものである。N2 ガス供給部5は、一例として図1に示すように、コーヒー液生成部1(マシン本体10)に組み込まれながらも、ポット部4とは別に構成されたN2 ガス発生装置501を主要部材とし、ここで生成したN2 ガスを導入路502を介してポット部4に導入するものである。以下、N2 ガス発生装置501と導入路502について説明する。
2 ガス発生装置501は、外気を圧縮して透過膜に供給し、透過速度の差を利用して高濃度のN2 ガスを得る膜分離式である。すなわち、二酸化炭素、酸素、アルゴン、窒素等のガスは、それぞれ異なる透過膜スピードを固有に有しており、本実施例では、これを利用してN2 ガスを発生させている。具体的にはエアーコンプレッサーにより5〜7kg/cm2 程度まで昇圧させた圧縮空気を、ポリイミド製の中空糸膜に送り込み、通過中に窒素以外のガスを空気から分離して取り除き、N2 ガス(一例として95〜99.9%)を得るものである。このように、本実施例ではN2 ガスの生成にあたり膜分離式を採用するため、確実に且つエンドレスでN2 ガスを得ることができる。因みに、図1中の符号503が、ほぼ一定圧のN2 ガスをポット部4に供給するためのバックアップタンクであり、その下方にエアーコンプレッサー等が設けられている。
なお、N2 ガスを得る他の手法としては、予め窒素が充填されたボンベを設置し、ここから得ることも可能であるが、ガスボンベを使用する場合には、圧力や内容量(ガス残量)の管理が煩わしく、またボンベの交換も要し、交換中はガス供給が行えずコーヒーマシンAの運転を中断しなければならないことも考えられ、多くの不都合が懸念される。更に、このようなボンベをコーヒーマシン自体に組み込んだ場合には、マシン重量が重くなる等の弊害も考えられる。
次に、N2 ガス発生装置501で発生させたN2 ガスをポット部4まで導く導入路502について説明する。
本実施例では、上述したように、マシン本体10からポット部4を引き離すことを考慮しているため、N2 ガスの導入路502も経路が分離・結合できるように構成されている。すなわち、導入路502は、マシン本体10とポット部4とに設けられるコネクタ504を具えて成り、ポット部4をマシン本体10に収めた際に双方のコネクタ504が接続され、N2 ガスがポット部4(容器本体401)内に供給され得るようになっている。もちろんN2 ガス発生装置501からマシン本体10側のコネクタ504までの間は、別途、移送管等で接続されN2 ガスが移送される。
また、このような構成上、ポット部4をマシン本体10から切り離して使用する場合には、N2 ガスが供給されないものである。なお、ヒータ411の電源やカップサイズの信号を送る端子等も、上記コネクタ504によって接続されるものであり、従ってコネクタ504の接続時にヒータ411の電源が入り、また信号の送信が行えるものである。
更にまた、ポット部4(ここでは上部座403)には、一例として図1の拡大図に示すように、容器本体401内にN2 ガスを取り込むためのN2 ガス注入口505と、容器本体401内の空気を大気中に排出するための残留空気流出口506とが形成され、それぞれのポートはコック505a、506aによって手動もしくは自動で開閉操作が行われる。またN2 ガス注入口505には、上記ポット部4側のコネクタ504に連通するN2 ガス供給路507が接続され(ここでは断熱材402の内部に形成される)、これを介してN2 ガスが容器本体401内に供給される。なお、コック505aは、これを開放させた際に、N2 ガス注入口505とN2 ガス供給路507とが連通し、容器本体401内にN2 ガスが導入される状態となり、コック505aを閉鎖した際に、この連通が遮断され、容器本体401内にN2 ガスが供給されない状態となる。また、コック506aは、このものの開閉により、残留空気流出口506(容器本体401内)と外気との連通・遮断が切り替えられるものである。
また、容器本体401内へのN2 ガスの供給圧は、一例として0.02〜0.03kg/cm2 (供給量としては2リットル/分)程度の比較的低い圧力に設定されており、これは送出ポンプ421によって排出(注出)したコーヒー液Lの減少分を、N2 ガスで自動的に補充するのに充分な圧力である。すなわち、本実施例では、貯留したコーヒー液Lの送り出しは、あくまでも送出ポンプ421によって積極的に行うものであり、N2 ガスの供給圧によって注ぎ出すものではない。これはN2 ガスの供給圧を高くし、この圧力でコーヒー液Lを送り出すようにした場合には、カップCに注ぎ入れる際に、コーヒー液Lがガス圧によって飛散することが懸念されるためである。
このように本実施例では、N2 ガス発生装置501やN2 ガスを移送する導入路502をコーヒー液生成部1(マシン本体10)内に組み込むものの、コーヒー液生成部1としては、ほぼ従来の仕様が踏襲でき、大幅な設計変更を極力減らすことができる。また、このためN2 ガス供給に関与しない構成部品については、極力共通化させることができ、本発明のコーヒーマシンAを低コストで製造でき、安価に提供することができる。
次に、実施例2のコーヒーマシン(実施例1のコーヒーマシンAと区別する場合、この符号をA1とする)について説明する。実施例2のコーヒーマシンA1は、図3、4に示すように、コーヒー液LとともにミルクMの注入(添加)を可能とした形態であり、このため実施例1のコーヒーマシンAに対し、ミルククーラ601をはじめとするミルク供給部6と、主にミルクMを加熱したり泡立てたりするための蒸気供給部7を具えるものであり、以下これらミルク供給に関わる構成部のみについて説明する(実施例1で述べた構成部については説明を省略する)。
まずミルク供給部6について説明する。ミルク供給部6は、ミルクMを新鮮な状態で保存するミルククーラ(冷蔵部)601と、カップCにミルクMを定量供給するポンプ部602とを具えて成るものであり、以下これらについて更に説明する。
ミルククーラ601は、ミルクMを低温貯蔵する部位であり、一例として図3、8に示すように通常の冷蔵庫と同様に、冷蔵室605が、断熱壁606や開閉扉607等によって閉塞可能な状態に形成され、ここにミルクMが保存される。
ここで、ミルクMは、一例として市販のゲーブルトップ型のミルクパックMP(1リットル入り)が適用され、このパック状態のまま貯留されるものであり、冷蔵室605には適宜の数のミルクパックMPがストックされ得る。本実施例では、このうちの二つのミルクパックMPにチューブ状部材615が差し込まれ、ここからポンプ部602の作用によってミルクMが定量取り出される(チューブ状部材615とポンプ部602については後述する)。因みにミルクMの一回の供給量は、例えばSサイズのカップCにカフェラテやカプチーノ等を淹れる場合、約120cc程度である(このときのコーヒー液Lの量は約50cc程度)。
なお、ミルクMは、必ずしも市販のパック容器で貯留される必要はなく、例えばミルクMを一旦、大容量のタンクやピッチャー等に移し替え、ここで貯留しながら、ここからカップC側に供給する形態も採り得る。しかしながら、市販のミルクパックMPは製造段階で極めて高い衛生管理の下で充填や密閉等の作業が行われるため、この商品形態を活かして、そのままパック状態で使用するのが、コーヒーマシンA1の衛生管理上、最も現実的且つ有効的な手法と考えられる。
また、ミルククーラ601には上述した部材の他、冷蔵室605の冷却等を担うペルチェ素子や、ミルクMの移送を担うモータ、あるいは交流電源の周波数や温・冷等の切替調整を行う基板等が適宜設けられる(いずれも図示略)。
また、実施例2においても、ドリップ部3及びポット部4とが左右に二つ設けられ、一方(図3の左側)に濃縮タイプのコーヒー液Lが抽出・貯留され、もう一方(図3の右側)にアメリカンタイプのコーヒー液Lが抽出・貯留される。このうち、濃縮タイプのコーヒー液Lは、上述したアイスコーヒーはもちろん、比較的ミルクMを多く添加するカフェラテやカプチーノ等に適したものであり、このため図3では上述したミルククーラ601を、濃縮タイプのコーヒー液L(ポット部4)と隣り合わせに設置し、ミルク供給を確実に行えるようにするものであり、また後述するミルク輸送路611の取り回しも行い易くしている。因みに、濃さの異なるコーヒー液Lを別々に抽出・貯留する形態は、ミルクMの添加を想定した本実施例2において、特に好適な形態と考えられる。
次に、ポンプ部602について説明する。ポンプ部602は、ミルクMをミルクパックMPから定量取り出すとともに、カップC側に供給するものであり、一例として図3、4、8に示すように、主にミルクパックMPからの取り出しを担うチュービングポンプ(蠕動ポンプ)610と、ミルクMのカップC側への移送を担うミルク輸送路611と、最終的にミルクMをカップCに注ぎ入れるミルク用ノズル612とを具えて成るものである。以下、各部材について更に説明する。
チュービングポンプ610は、直接ミルクMに接触することなく、ミルクMの取り出しを行うものであり、シリコン製等のチューブ状部材615と、複数(ここでは4個)のコロ617を有した回転盤616とを具えて成るものである。チューブ状部材615は、一端がミルクパックMPに差し込まれるとともに、回転盤616に挟まれる部位ではコロ617によって、少なくとも一カ所以上が常に押圧される。
そしてミルクMをミルクパックMPからカップC側に供給するにあたっては、コロ617によるチューブ状部材615の押圧位置が順次、供給側に変移するように回転盤616を回転させるものであり、コロ617の通過に伴う「押し潰し」と「戻り」とをチューブ状部材615に繰り返し与え、ミルクパックMPからカップC側への搬送力(吸引力)を生じさせている。
なおチューブ状部材615は、必ずしもシリコン製である必要はなく、外力すなわちコロ617の接触を受けて弾性変形を行う部材であれば種々の素材の適用が可能である。また図中符号618は、回転盤616(コロ617)と対を成してチューブ状部材615を挟み込み、これを押圧する挟持部材である。更に図中符号619は、回転盤616を回転自在に保持する支持体である。
また、チューブ状部材615は、ミルクMを供給する際、コロ617による「潰し」と「戻り」という変形を交互に受けるため、適宜の期間で取り替える必要があり、また定期的な洗浄の際にも取り外す必要があるため、このような脱着作業等を行い易くすべく、挟持部材618が、回転盤616(支持体619)に対して接近離反できるよう、スライド自在に形成されている(図3参照)。なお図中符号620は、チューブ状部材615を挟み込んだ状態で、挟持部材618を回転盤616(支持体619)に当接させるための、いわゆるワンタッチタイプの止め金であり、ここでは回転盤616のセンターを対称に左右二カ所に設けられている。
以上述べたように、チュービングポンプ610は、チューブ状部材615に移送作用を生じさせる回転盤616(コロ617)が、直接ミルクMと接触しないため、非常に衛生的である。また一回ごとのミルク供給が終わった状態では、チューブ状部材615がコロ617によって押し潰された状態となるため、チューブ状部材615の内部に残留するミルクMは、ミルクパックMPに戻されることがなく、且つまた残留量も少量に抑えられるため、この点においても極めて衛生的である。
次に、ミルク輸送路611について説明する。ミルク輸送路611は、チュービングポンプ610(ミルクパックMP)とミルク用ノズル612との間を接続するように設けられ、この間のミルク輸送を担うものであり、一例として前記チューブ状部材615を幾つかの継手部材(ジョイント)623で接続して成るものである。なお、本実施例では移送中のミルクMに適宜蒸気を接触させて加熱するため、ミルク輸送路611の途中には、蒸気供給ラインと合流する部位(後述する合流部704)があるが、これについては後述する。
また、一旦カップCにミルクMを供給した状態では、ミルク輸送路611内にミルクが付着残留するため、洗浄時には主に湯Hを送り込んで、これを溶かしながら洗い流すものであり、このような湯洗浄は特に合流部704以降の輸送路を洗浄する目的で行われる。このため、ミルク輸送路611には、一例として図4に示すように、合流部704の前段において給湯用ボイラ201からの湯Hが供給されるものであり、この湯Hの供給路を湯洗浄路624とする。
なお、洗浄に使用する湯Hは一例として65〜95℃程度の湯Hであるが、ミルクMで繁殖が懸念される雑菌は、この温度で、ほぼ死滅することが確認できているため、たとえミルク輸送路611内に雑菌が存在したとしても、洗浄と同時に殺菌することができ、極めて衛生的である。
因みにミルク輸送路611の洗浄にあたっては、蒸気によって行うことも可能であるが、本実施例では主に管路内に付着したミルクMを洗浄対象とするため、湯Hによって溶かしながら洗い流すことが望ましい。逆に言えば、蒸気による洗浄では、残留ミルクMが、蒸気の高温によって固化(膜化)し、これがカスとなって残ることが懸念される。
次に、ミルク用ノズル612について説明する。ミルク用ノズル612は、ミルク輸送路611によって移送されてきたミルクMを、カップCに注入する部位であり、上述したコーヒー液Lの注出口412の近傍つまりカップCの直上部に設けられる。このミルク用ノズル612は、一例として図7に示すように、混合室626を主要部材とし、例えば蒸気加熱したミルクMを、適宜空気入り蒸気(後述する泡立用蒸気S2)とミックスさせ、温かいフォームドミルク(泡立ちミルク)等に仕立てるものである。このような混合室626は、一例として下方のミルク注入口(排出口)627に向かって窄まるような略円錐状に形成され、蒸気と混合させたミルクMを室内の下方出口に向かって旋回させながら攪拌する、いわゆるボルテックスミキサーの形態を採り、ミルクMをキメ細かく泡立て得るものである。もちろんミルク用ノズル612からカップCに注ぐミルクMは、温かいフォームドミルクに限らず、飲料メニューに適したミルクMの仕立てが種々採り得、例えば泡立ちの少ない加温ミルクやコールドミルク等の供給形態も可能である。
そして、このようなミルク用ノズル612は、マシン本体10のベース部11から固定状態に立設されたノズルスタンド12に取り付けられるものであり、この取付けにあたっては、ミルク用ノズル612の左右に形成された弾性的に撓むツメ628を、ノズルスタンド12に掛止させて着脱自在の取付けを可能としている(図7参照)。またコーヒー液Lの注出口412は、上述したようにミルク用ノズル612を貫通するような状態でポット部4に設けられるため、ポット部4を前方にスライドさせる(引き出す)には、まずミルク用ノズル612をノズルスタンド12から取り外し、その後、ポット部4を前方にスライドさせるものである。
次に、蒸気供給部7について説明する。蒸気供給部7は、コーヒー液Lに添加するミルクMをカップCに注入する以前の段階で加熱したり泡立てたりする作用を担い、一例として図4に示すように、加熱用の蒸気を供給するミルク加熱経路701と、泡立用の蒸気を供給するミルク泡立経路702とを具えて成り、各経路が各々独立して形成される。なお、これら二つの蒸気を区別する場合には、加熱用蒸気をS1、泡立用蒸気をS2とする。また加熱用蒸気S1、泡立用蒸気S2ともに、一例として1〜1.5bar、125℃程度で、各経路に供給される。以下、ミルク加熱経路701とミルク泡立経路702とについて説明する。
まずミルク加熱経路701について説明する。ミルク加熱経路701は、経路の途中がミルク輸送路611と合流するように形成され、この合流部704において移送中のミルクMに蒸気を接触させ、ミルクMの加熱を図るものである。このためミルク加熱経路701は、一例として図4に示すように、給湯用ボイラ201の下部に設けられた蒸気発生器705と、この経路への蒸気供給のON-OFFを担う供給弁706と、蒸気流の流速を調節する調節弁707とを具えて成り、また合流部704の直前には、ミルクMや加熱用蒸気S1の逆流を防ぐための逆止弁708が設けられる。
また、この経路の流れを説明すると、まず給湯用ボイラ201から流入した湯Hが蒸気発生器705において蒸気(加熱用蒸気S1)となり、これが合流部704においてミルクMと接触し、ミルクMを加温する。また、蒸気接触によって加熱されたミルクMは、その後、混合室626に至り、ここからカップC内に注がれるものである。このようにミルク加熱経路701は、流路の途中からミルク輸送路611と合流し、ミルク輸送路611に一本化されるものであるため、上述したミルク輸送路611を洗浄するための湯洗浄路624は、実質的に、このミルク加熱経路701に接続される。
次に、ミルク泡立経路702について説明する。ミルク泡立経路702は、ミルク用ノズル612(混合室626)に泡立用蒸気S2を供給し、ここに供給されてくるミルクMを泡立てるものであり、一例として前記蒸気発生器705と、この経路への蒸気供給のON-OFFを担う供給弁711と、蒸気流の流速を速める調節弁712とを具えて成るものである。なお、本実施例では、混合室626の前段に空気ポンプ713を設けており、泡立用蒸気S2に適宜エアを混入できるようにしている。また、この空気ポンプ713にも、ミルクMや蒸気の逆流を防ぐために逆止弁714が設けられている。因みにミルクMの泡をよりキメ細かく仕立てたい場合(フォームドミルクの泡をより一層なめらかに仕立てたい場合)に、泡立用蒸気S2に空気を混入するものである。
以上のような構成、すなわち低温状態のミルクMに加熱用蒸気S1を当て、温めてから更に泡立用蒸気S2を当てられるようにしたこと、またこの泡立用蒸気S2には適宜空気を混入できるようにしたこと、更に混合室626においてはミルクMを旋回させながら蒸気(空気入り蒸気)と攪拌させるようにしたこと等により、本実施例では、極めてキメ細かいフォームドミルクを生成できるものである。もちろん、ここでは加熱用蒸気S1と泡立用蒸気S2とを独立して供給できるため、例えば泡立用蒸気S2を非供給とし加熱用蒸気S1のみを供給することで、ミルクMは泡立ちの少ないホットミルク状態でカップCに注ぐことができ、種々の状態にミルクMを仕立てることができる。
また、本実施例では、加熱用蒸気S1をミルクMに接触させる合流部704の前後をミルククーラ601の断熱壁606に埋め込むものであり、以下、この合流部埋込構造8について説明する。
本実施例では、まずミルククーラ601からマシン本体10(ミルク用ノズル612)にミルクMを送るため、この間がミルク輸送路611で接続される。また、移送中のミルクMに加熱用蒸気S1を作用させるため、ミルク輸送路611にミルク加熱経路(蒸気移送管)701が接続される。このためミルククーラ601とマシン本体10との間(周辺)には、このような管状の輸送部材(チューブ類)が存在することは避けられないものである。そして、この種の管状部材は、例えばミルククーラ601の開閉扉607の操作を阻害するなど、メンテナンス作業を低下させる要因になり易い。
従って本実施例では、一例として図4、8に示すように、ミルク輸送路611やミルク加熱経路701における合流部704の前後を、開閉扉607の戸当たり面縁(断熱壁606)に埋め込むようにしたものである。本明細書では、このような構造を合流部埋込構造8とし、また断熱壁606に埋め込まれた部位を全体的に埋込管801と称する。
そして、埋込管801を埋設する壁面は、他の壁面よりも幾分、厚く形成し、この戸当たり面縁に埋込溝802を形成し、合流部704付近を埋め込んだ後、蓋部材803で覆うものである(例えばネジ止め等)。
ここで埋込管801において、ミルク輸送路611側をミルク側埋込管806とし、ミルク加熱経路701側(合流部704まで)を蒸気側埋込管807とする。またミルク側埋込管806の前後、つまり断熱壁606の内側(冷蔵室605側)と外側とには、ジョイント(上述した継手部材623と同じ部材)を設けるものであって、ここにミルク輸送路611(例えばシリコン製のチューブ)が接続される。なお、ここではミルク側埋込管806において上流側に位置するジョイントをミルク上流ジョイント806aとし、下流側に位置するジョイントをミルク下流ジョイント806bとしている。
一方、蒸気側埋込管807においても蒸気上流側(蒸気流入側)つまりミルククーラ601(断熱壁606)の外側にジョイントを設けるものであり(これを蒸気上流ジョイント807aとする)、ここにミルク加熱経路701(例えばシリコン製のチューブ)が接続される。また蒸気側埋込管807には、蒸気上流ジョイント807aから逆止弁708までの途中部位から冷蔵室605内に分岐するバイパス路808が形成され、このバイパス路808中にはストップバルブ809が設けられる。更に、このバイパス路808の端部つまり冷蔵室605内側にもジョイントが設けられ、これを蒸気バイパスジョイント807bとする。
ストップバルブ809は、マシン本体10(ミルク用ノズル612)にミルクMを供給する通常運転時には閉鎖されており、これにより加熱用蒸気S1は逆止弁708を経由して合流部704のみに流入する。一方、ストップバルブ809を開放し、逆止弁708を迂回させる流路を並列的に形成するのは、ミルク輸送路611の洗浄時であって、このとき蒸気バイパスジョイント807bとミルク上流ジョイント806aとの間を別途、接続管810でつなぎ、湯洗浄路624から湯Hなどを合流部704とバイパス路808との双方に流し、ミルク輸送路611を効率的に洗浄する。すなわち、このような洗浄により、特にミルク上流ジョイント806aから合流部704までの輸送路内壁に付着するミルクMが綺麗に洗浄でき、極めて高いレベルでコーヒーマシンA1の衛生状態を確保できるものである。
なお、ミルク輸送路611内を洗浄するにあたっては、上記接続管810を用いずにミルク加熱経路701に湯Hを流し込むことでも行えるが、この場合には、ミルク輸送路611のうち主に合流部704より下流側を洗浄することになる。これは、合流部704からミルク上流ジョイント806aまでの間にはミルクMが残留し、洗浄のための湯Hが入り込み難いためである。因みに、ミルク上流ジョイント806aより上流側の部分つまりミルクパックMPに挿入されたチューブ状部材615までは、衛生管理上、何時間かに一度、全て取り外して洗浄されるものであり、上述した合流部704からミルク上流ジョイント806aまでの間が、唯一洗浄し難い区間となっていた。特に、本実施例において、この区間は、断熱壁606に埋め込まれ、そのため実質的には冷蔵を受けない部位となり、雑菌の繁殖が懸念されるため、このような区間を含めミルク輸送路611の全区間において徹底洗浄が行える本手法は、この点においても極めて望ましい手法である。
また、ミルク加熱経路701には、蒸気が供給されるため、経路周辺の温度を幾らか上昇させるものと推測されるが、本実施例では当該経路における逆止弁708及び合流部704付近を断熱壁606に埋め込んだため、経路内を流れる蒸気によって冷蔵室605内の温度を上昇させてしまう心配がなく、極めて合理的である。
なお、本実施例では、埋込管801は、マシン本体10に隣接する垂直な戸当たり面縁に設けるように示したが、これは、この面がマシン本体10に隣接し、ミルク加熱経路701やミルク輸送路611の取り回しにおいて最もシンプルに収納でき、現実的な接続形態と考えられるためである。しかしながら、実際にはコーヒーマシンA1(コーヒー液生成部1とミルククーラ601)を設置する店舗の状況や、電源の関係などから、必ずしもこのような配置態様が採り難いことも考えられ、その場合には、埋込管801の形成場所や、コーヒー液生成部1とミルククーラ601との配置態様などは適宜変更し得るものである。
本発明のコーヒーマシンA、A1は、以上のような基本構造を有するものであり、以下、このマシンを適用して所望のコーヒー飲料LMを生成する態様について説明する。なお、説明にあたっては実施例2のミルク供給部6を具えたコーヒーマシンA1によって温かいフォームドミルクMを添加するホットカフェラテやホットカプチーノ等を淹れる場合を主に説明する。因みに、実施例1のコーヒーマシンAによりコーヒー飲料LMを淹れる場合の態様は、下記説明からミルク供給に関する部分を除外すればよいため、実施例1のコーヒーマシンAによる抽出態様については説明を省略する。
〔1〕ドリップ部の準備
(a) フランネル胴部の分離
通常、フランネル302は、フィルタが未セットの状態でマシン本体10に収容されているため、まずフランネル302をレール303に沿ってマシン本体10から引き出し(図5(a)参照)、フランネル302内に粉入りモールドフィルタ301を装着する。
フィルタの装着にあたっては、まずフランネル302つまり上胴部314aと下胴部314bを繋げている(閉鎖状態を維持している)弾性掛止具317を操作して、掛止状態(ロック状態)を解除する。この際、弾性掛止具317が把手315の近傍に設けられているため、この解除操作は作業者がフランネル302を掴んだ方の手でワンタッチ操作で行えるものである。またフランネル302は、この解除操作により下胴部314bが蝶番316を回動基点として下方に回動し、上下二つに分離される。
(b) フィルタのセット
フランネル302をこのように状態に分離させた後、上胴部314aと下胴部314bとの間にフィルタ(鍔状のシール面308)を挟み込むように、下胴部314bを上方に回動させ、上胴部314aと下胴部314bとを閉鎖する(合わせる)。その後、弾性掛止具317を掛け止めし、胴部314の閉鎖状態をロックすると、フィルタのセット作業が完了する。
なお、この挟持状態でフィルタは、下胴部314bに設けられたOリング318によって強固に保持される。またOリング318によって、下胴部314bを上胴部314aに密着状態に接合する(合わせる)ことができ、胴部314の密閉状態が維持され、給湯時に、合わせ面からの湯漏れ等が確実に防止できるものである。
(c) フランネルのマシン本体への装着
以上のようにしてフィルタのセットアップ作業が終了した後、フランネル302をマシン本体10に収納し、抽出可能な状態とする。
この際、フランネル302はマシン本体10(レール303)の正しい位置(最奥部)にセットされ、フランネル302底部に開口された抽出液落下口313がポット部4の注入口408に臨む状態となる。しかしながら、フランネル302が定位置(正位置)にセットされなければ、抽出液落下口313と注入口408とが幾らかずれてしまい、正確な抽出作業は行えない。このため、このような不具合を検知すべく、マシン本体10には、フランネル302が定位置にセットされたことを検出する近接スイッチ等を設けることが好まく、正しい位置にフランネル302がセットされなければ、抽出作業が行えないようにすることが望ましい。
なお、抽出が完了した後は、フランネル302をマシン本体10から取り外し、上記した逆の手順でフィルタを取り外し、フランネル302を清掃(洗浄)する。
〔2〕ポット部の準備
このようなドリップ部3の準備作業に合わせ、ポット部4でも抽出の準備作業が行われる。具体的には注入時用キャップ405を取り外し、注入口408を開口させた状態でポット部4をマシン本体10にセットする。なお、この状態で上述したように、フランネル302の抽出液落下口313がポット部4の注入口408に臨む状態となり、ドリップ部3によって抽出、落下したコーヒー液Lが、全てポット部4に注入されるものである。
〔3〕実質的な抽出
以上のような準備作業が終了した後、実質的な抽出作業、すなわち給湯部2からの注湯を開始する。ここでは、所定温度に加熱された湯Hが、メイン給湯路204やバイパス給湯路205から所定量、ドリップ部3に滴下供給されるが、バイパス給湯路205は、適宜、利用されればよいものである。また抽出によって、フランネル302から落下してくるコーヒー液Lは、全て容器本体401内に注入、貯留される。なお、抽出に供される湯Hの温度は、一例として85〜99℃であり、また一回の抽出に要する時間は一例として十数分程度である。
また抽出時つまりコーヒー液Lをポット部4に落下貯留する間は、N2 ガス注入口505をコック505aの自動もしくは手動操作により適宜閉鎖しておき、容器本体401内へのN2 ガスを非供給状態としておくものである。一方、残留空気流出口506は、コック506aの自動もしくは手動操作により適宜開放しておき、容器本体401内の空気を大気中に追い出しながらコーヒー液Lの注入を行うものである。これは容器本体401内の空気を追い出すことで、コーヒー液Lを受入れ易くするためである。
因みに、上述した抽出時のポット部4へのN2 ガス導入形態は、あくまでも一例であって、種々の変更が可能である。例えば、コーヒー液Lの落下貯留中から、容器本体401内にN2 ガスを導入することも可能であり、これはN2 ガスが空気よりも重いために、貯留開始からN2 ガスを導入しても、N2 ガスが注入口408から逃げることなく、容器本体401内に残留していた空気を追い出すように作用すると考えられるためである。
また、本発明では、上述したように、実質的な抽出を大気開放状態で行うことが大きな特徴の一つである。
〔4〕コーヒー液の貯留(抽出後)
ポット部4へのコーヒー液Lの注入が完了したら、外していた注入時用キャップ405を取り付け、次いで容器本体401内にN2 ガスを導入する。この際、N2 ガス注入口505を、コック505aの操作によりN2 ガス供給路507と連通させる一方、残留空気流出口506は、しばらく開放状態のままとする。これは、容器本体401内にN2 ガスを導入しながら、その一方で残留空気流出口506から残留空気を追い出すためである。
そして、容器本体401内をN2 ガスで充満させた後、残留空気流出口506をコック506aの操作により閉鎖し、外気との連通を遮断した状態でコーヒー液Lを保存する。なお、保存にあたっては適宜ヒータ411の電源が入れられ、加温もしくは保温されるものである。
〔5〕コーヒー液の注出(カップへの注出)
ポット部4では、充填したN2 ガスによりコーヒー液Lを新鮮な状態つまり抽出したての状態で保存しており、この貯留状態でコーヒー飲料LMのメニューボタンが押されると、適量のコーヒー液LがカップCに注出される。なお、コーヒー液LをカップCに注ぐにあたっては、送出ポンプ421を駆動させて行うものである。また、通常、メニューボタンの選択にあたっては、カップサイズも併せて選択されるため、カップサイズに応じてコーヒー液Lの注出量を自動設定することが可能である。
この際、ポット部4では、N2 ガス注入口505が開放状態に設定されているため、容器本体401内は、常に低いN2 ガス圧に維持される(一例として0.02〜0.03kg/cm2 程度)。このため、カップCへの注ぎ出しによって容器本体401内のコーヒー液L(容積)が減少すると、この容積減少分を随時補うように、N2 ガスが自動的に供給される。このような作動すなわちコーヒー液Lの注出と減少分のN2 ガス補充という作動は、容器本体401内のコーヒー液Lがなくなるまで繰り返され、このため容器本体401内は注出によってコーヒー液Lが減少しても、常にN2 ガスで満たされる。従って、コーヒー液Lは、容器本体401内での貯留中、常に酸化が防止され、抽出したての品質を維持することができる。なお、本出願人が行った官能テストでは一例として5時間以上貯留しておいても、抽出したての品質が維持でき、味わい・香りともに低下は認められなかった。因みにN2 ガス充填機能のない従来のブリューワータイプのコーヒーマシンにあっては、20〜30分程度の貯留で味や香りの劣化がみられた。
〔6〕ミルクの注入(添加)
また、ここでは上述したコーヒー液Lの注出とともにカップCにミルクMを注入することを想定しているため、以下ミルクMの注入態様について説明する。
ミルクMは、ミルククーラ601で低温保存されており、ここからメニューボタンの選択つまりミルクMの添加を要するメニューが選択された場合に、チュービングポンプ610によって適量がミルクパックMPから供給される。ミルクパックMPから送り出された適量のミルクMは、ミルク輸送路611を通ってミルク用ノズル612まで移送されるものであり、その途中、まず合流部704において加熱用蒸気S1と接触し、適宜加温される。このためミルクMは合流部704以降、加温ミルクとなって移送され、その後、更にミルク用ノズル612(混合室626)において泡立用蒸気S2と接触し、泡立加温ミルクとなってカップCに注入される。なお、泡立用蒸気S2には、空気ポンプ713から適宜空気を混入させたり、あるいは混入空気の量を調節すること等により、ミルクMの仕立て(泡立て)を細かく制御でき、豊富なバリエーション展開を可能とするものである。また、ミルクMは加熱用蒸気S1と泡立用蒸気S2との供給形態により、種々の仕立て方が可能である。
またミルクMの注入量もコーヒー液Lと同様に、上記カップサイズに応じて自動設定することが可能であり、例えばSサイズのカップCにカフェラテやカプチーノ等を淹れる場合、コーヒー液Lの量は約50cc程度であり、ミルクMの量は約120cc程度である。
なお、従来のブリュワータイプのコーヒーマシンにあっては、コーヒー液LをカップCに注出する際にミルクMを合わせて注入するという発想、もしくはこれを実用化したものは存在しておらず、本発明のコーヒーマシンA1は、この点で極めて画期的である。換言すればブリュワータイプのコーヒーマシンA1のみで、本格的なカフェラテやカプチーノ等も淹れられるようにした点で本発明のコーヒーマシンA1は極めて新規である。
また上述した実施例では、ポット部4をマシン本体10から切り離して使用できるため、以下、このような形態について説明する。
ポット部4を単独で使用するには、マシン本体10に収容されているポット部4を、マシン本体10から切り離す(スライドさせる)が、これにはまず図7に示すように、ノズルスタンド12に取り付けられているミルク用ノズル612を取り外す。これは、ミルク用ノズル612を取り付けたままでは、ポット部4をスライドさせる際、このものに設けられた注出口412がミルク用ノズル612と接触してしまうためである。その後、ポット部4の移動を阻止しているロック構造418を、一旦解除してポット部4を前方にスライドさせる。
このようにしてマシン本体10から切り離したポット部4は、背面で連結されていたコネクタ504の接続が断たれ、N2 ガスやコーヒー液Lを加温するためのヒータ411の電源等が供給されない状態となる。しかしながら、ヒータ411の電源については、アダプターケーブル(一端にコネクタ504を設け、他端側に家庭用コンセントに差し込むプラグを設けたケーブルコード)を別途用意すれば、ポット部4を持ち込む部屋(例えば会議室など)において電源を確保でき、ポット部4内に貯留したコーヒー液Lを加温することができる。因みに、ポット部4を切り離す前に、容器本体401内にN2 ガスを充満させておけば、その後の注出においてN2 ガスの供給(補充)がなくても、例えば1時間程度であれば、コーヒー液Lの品質は、ほとんど低下しないことが確認されている。
なお、ポット部4をマシン本体10から取り外して使用する場合、ポット部4とともにミルククーラ601を移動させることは現実性に乏しいため、このような独立使用形態では、ミルククーラ601の併用は考慮しないものである。そのため、この場合にはポット部4のみの単独使用となり、本格的なカフェラテやカプチーノ等、ミルクの仕立てが重要視されるコーヒー飲料LMは生成することが困難となる。
また上述した実施例では、ミルク輸送路611を細部まで綺麗に洗浄できるため、以下、この洗浄態様について説明する。
ミルク輸送路611を洗浄するには以下のような準備作業を行う。まず冷蔵室605内においてミルク上流ジョイント806aに接続されているミルク輸送路611(チューブ状部材615)を取り外す。次いで、このミルク上流ジョイント806aと蒸気バイパスジョイント807bとの間を接続管810により別途接続する。また、このような作業に伴い、バイパス路808に設けられているストップバルブ809を切り換えて、ミルク加熱経路701(湯洗浄路624)を逆止弁708側のみならずバイパス路808にも連通させる。これによりミルク加熱経路701(湯洗浄路624)は逆止弁708とバイパス路808との双方に連通した状態となる。
このような準備作業が終了した後、湯洗浄路624に65℃〜95℃程度の湯Hを流す。この湯Hは、蒸気上流ジョイント807a以降、逆止弁708、合流部704へと流入することはもちろん、この経路と並列したバイパス路808にも流入する。すなわち、バイパス路808側では、ストップバルブ809を通過後、蒸気バイパスジョイント807b及び接続管810を経てミルク上流ジョイント806aから合流部704に至り、特にこの区間(ミルク上流ジョイント806a〜合流部704)の洗浄が充分に行えるものである。
なお、上記説明では、洗浄時に湯Hを流し、ミルク輸送路611内に付着・残留したミルクMを洗い流すように説明したが、洗浄をより一層確実に行いたい場合等には、洗剤や薬液等の併用も可能である。この場合、例えば湯Hを流す直前に経路内に洗剤を注入した後、湯洗浄路624に湯を流したり、あるいは湯洗浄路624中の湯Hに洗剤を合流させて流したりすること等が可能である。
〔他の実施例〕
本発明は以上述べた実施例1、2を基本的な技術思想とするものであるが、更に次のような改変も可能である。
まず上記図5に示したドリップ部3は、フランネル302の胴部314を上下に二分割するように形成し、この分割部でフィルタ(粉入りモールドフィルタ301)を挟み込んでセットするものであったが、ドリップ部3(フランネル302)は必ずしもこのような形態に限定されるものではなく、例えば図9に示す形態も可能である。
すなわち、図9に示すフランネル302は、胴部314を上下に分割するのではなく、途中で内側に突出する段差を形成するものであり、ここに粉入りモールドフィルタ301を載せてセットするものである(この段差を載置面350とする)。つまり、図9では、上記図5における胴部314の分割構造に代えて、段差(載置面350)を形成している。また、この載置面350から下方の胴部314内側には、金網等によって形成されたスペーサ351が設けられ、これはフィルタを装着した状態で、粉入りモールドフィルタ301と胴部314との間に幾らか間隙を形成し、抽出を効率的に行うためである。
また図9では、フランネル302内にセットした粉入りモールドフィルタ301を、抽出時に浮遊させないためのロック構造354を設けるものであり、以下、このロック構造354について説明する。ロック構造354は、一例として図9に示すように、載置面350の直上部から胴部314内側に張り出す突出部355(ここでは三カ所等配)と、この突出部355とフィルタとの間に嵌め込まれるフィルタ押え治具356とを具えて成るものである。
フィルタ押え治具356は、例えば矩形断面を呈するリング状を成し(図9(b)参照)、外周部に前記突出部355を貫通する切り欠き状の逃がし部357が形成されるとともに、逃がし部357の直ぐ近傍に押え勾配358が形成されて成る。逃がし部357は、平面から視て突出部355よりも幅広状に形成される一方、押え勾配358は、側面視クサビ状を成し、適宜の回動を受けて載置面350と突出部355との間に食い込むように形成される。
ここでフランネル302の載置面350に載せた粉入りモールドフィルタ301を、治具によりロックする作動について概略的に説明しておく。まず、フランネル302にセットしたフィルタの上にフィルタ押え治具356を載せるが、この際、フィルタ押え治具356に形成された逃がし部357を突出部355の形成位置に合わせることで、フィルタ押え治具356は突出部355と干渉することなく(突出部355を通過して)落下して、粉入りモールドフィルタ301上に載る。この状態は、例えば図5(b)に示すように、フィルタ押え治具356が、あたかも突出部355とフィルタ(シール面308)との間に入り込んだ状態であるから、引き続きフィルタ押え治具356を適宜回動させることで(ここでは平面から視て時計周り)、治具に形成された押え勾配358が、突出部355と治具との間隙を埋め、最終的には突出部355と接触(当接)することにより、その反作用でフィルタを押さえ付けるものである。
また、抽出後のフィルタをフランネル302から取り外すには、まずフィルタ押え治具356をロック方向とは逆に回動させ(平面から視て反時計回り)、ロック構造354を解除した状態でフィルタ押え治具356を上方から抜き取り、抽出後の粉入りモールドフィルタ301を取り外すものである。
なお、フィルタ押え治具356は、このようにフィルタのセット及び取り外しの際に、適宜回動させるため、その操作を行い易くすべく、上方側に把手を形成することが可能である。もちろん、その場合には、給湯部2からの注湯作業を阻害しないものとする。具体的には把手が注湯チャンバ203(シャワー滴下孔203a)に接触しないことはもちろん、把手によって滴下中の湯Hがフランネル302(マシン本体10)の外部に飛び散ることのないように考慮するものである。
更にまた、上記図1、4に示したN2 ガス供給部5は、エアーコンプレッサー等のN2 ガス発生装置501やバックアップタンク503を、マシン本体10(コーヒーマシン)に組み込んだものを示した。しかしながら、N2 ガス供給部5は、必ずしもマシン本体10に組み込む必要はなく、マシン本体10とは別に形成し、N2 ガス供給部5で発生させたN2 ガスを、シリコン製チューブ等の移送管を利用して、マシン本体10(ポット部4)まで導入してくることも可能である。
本出願は、以上述べたようにブリューワータイプのコーヒーマシンA、A1を前提とし、特許請求の範囲で特定した技術思想を出願の主題とするものであるが、上述した実施例で開示されている全体的な技術思想または他の部分的な技術思想についても、新規な技術思想が開示されており、他の部分的な技術思想については、本出願とは別に、独立的に評価し得るものである。従って、これらについても、本出願を原出願とした、新たな分割出願を考慮し得る。
具体的には、例えばミルク輸送に関する技術思想が挙げられる。この技術思想の基本的な要旨は、輸送中のミルクMに加熱用蒸気S1を接触させることを前提としながらも、加熱用蒸気S1がミルククーラ601の冷蔵に悪影響を及ぼさないようにした点や、ミルク輸送路611内の徹底洗浄が行える点等で極めて優れている。そして、この技術思想は、必ずしも本出願において前提としたブリューワータイプのコーヒーマシンA、A1に限定されないため、別途、独立的に評価し得るものである。すなわち、上記技術思想は、ミルクMの添加を考慮した他のタイプのコーヒーマシンや、コーヒー以外の飲料生成器(例えば本格的なミルクティーを淹れる装置)等への適用が考慮でき、その場合にも本出願で述べた効果と同様の効果(相応の効果)を奏するものである。
また、分割出願を考慮し得る他の技術思想としては、ポット部4にN2 ガスを充填する技術思想(特に抽出液をカップCに注ぐ際の飛散を防止しながら、カップCに注いだ抽出液分のN2 ガスを自動的に補充する思想)も挙げられ、この技術思想についても必ずしもブリューワータイプのコーヒーマシンA、A1に限定される思想ではない。
2 ガス充填機能を具えた本発明のコーヒーマシンを示す斜視図、並びにN2 ガスが充填されるポット部を拡大して示す説明図である。 本発明のコーヒーマシンを示す正面図(a)、並びに左側面図(b)である。 コーヒー液生成部にミルク供給部を併設した本発明の実施例2のコーヒーマシンを示す斜視図である。 ミルク輸送路に対するミルク加熱経路、ミルク泡立経路及び湯洗浄路との関係を骨格的に示す説明図である。 フランネルを示す斜視図(a)、並びに粉入りモールドフィルタをフランネルにセットする様子を示す断面図(b)である。 ポット部からカップにコーヒー液を注ぐ注出口やミルク用ノズルあるいはノズルスタンド周辺を示す側面断面図並びに平面図である。 ポット部がスライドする様子を、ポット部の背面斜め上方から示す斜視図である。 開閉扉を開けた状態のミルククーラを示す正面図、並びに平面断面図である。 ドリップ部の他の実施例を示す斜視図(a)、並びにこのドリップ部においてフィルタをフランネルにセットした状態を示す断面図(b)、並びにフィルタ押え治具の斜視図とロック状態の平面図とを合わせ示す説明図(c)である。
符号の説明
1 コーヒー液生成部
2 給湯部
3 ドリップ部
4 ポット部
5 N2 ガス供給部
6 ミルク供給部
7 蒸気供給部
8 合流部埋込構造
10 マシン本体
11 ベース部
12 ノズルスタンド
201 給湯用ボイラ
202 ヒータ
203 注湯チャンバ
203a シャワー滴下孔
204 メイン給湯路
204a メインバルブ
205 バイパス給湯路
205a バイパスバルブ
301 粉入りモールドフィルタ
302 フランネル
303 レール
306 フィルタ本体
307 シール体
308 シール面
309 ムラシ空間
310 収容部
313 抽出液落下口
314 胴部
314a 上胴部
314b 下胴部
315 把手
316 蝶番
317 弾性掛止具(バネ付フック)
318 Oリング
350 載置面
351 スペーサ
354 ロック構造
355 突出部
356 フィルタ押え治具
357 逃がし部
358 押え勾配
401 容器本体
402 断熱材
403 上部座
404 洗浄時用キャップ
405 注入時用キャップ
406 パッキン
407 パッキン
408 注入口
411 ヒータ
412 注出口
413 外装体
414 脚部
415 カップ載置空間
416 摺動片(コロ)
417 把手
418 ロック構造
419 ストッパ(ツメ)
420 操作片(ボタン)
421 送出ポンプ
501 N2 ガス発生装置
502 導入路
503 バックアップタンク
504 コネクタ
505 N2 ガス注入口
505a コック
506 残留空気流出口
506a コック
507 N2 ガス供給路
601 ミルククーラ
602 ポンプ部
605 冷蔵室
606 断熱壁
607 開閉扉
610 チュービングポンプ(蠕動ポンプ)
611 ミルク輸送路
612 ミルク用ノズル
615 チューブ状部材
616 回転盤
617 コロ
618 挟持部材
619 支持体
620 止め金
623 継手部材
624 湯洗浄路
626 混合室
627 ミルク注入口
628 ツメ
701 ミルク加熱経路
702 ミルク泡立経路
704 合流部
705 蒸気発生器
706 供給弁
707 調節弁
708 逆止弁
711 供給弁
712 調節弁
713 空気ポンプ
714 逆止弁
801 埋込管
802 埋込溝
803 蓋部材
806 ミルク側埋込管
806a ミルク上流ジョイント
806b ミルク下流ジョイント
807 蒸気側埋込管
807a 蒸気上流ジョイント
807b 蒸気バイパスジョイント
808 バイパス路
809 ストップバルブ
810 接続管
A コーヒーマシン
A1 コーヒーマシン
C カップ
H 湯
L コーヒー液
LM コーヒー飲料
M ミルク
MP ミルクパック
R レール部
S1 加熱用蒸気
S2 泡立用蒸気
W コーヒー粉

Claims (18)

  1. コーヒー粉に湯を注ぎ、複数杯分のコーヒー液を一挙に抽出するドリップ部と、
    抽出したコーヒー液を貯留するポット部とを具えたマシン本体を有するブリューワータイプのコーヒーマシンであって、
    前記コーヒー液の抽出にあたっては、特にドリップ部を密閉することなく大気開放状態で抽出を行うものであり、
    また前記マシンは、N2 ガス供給部を設けて成り、このN2 ガス供給部で生成したN2 ガスをポット部に導入し、貯留中のコーヒー液の酸化防止を図るようにしたことを特徴とする、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシン。
  2. 前記N2 ガス供給部は、マシン本体に組み込まれながらも、ポット部とは別に形成されることを特徴とする請求項1記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシン。
  3. 前記N2 ガス供給部は、圧縮空気を透過膜に送り込んでN2 ガスを取り出す膜分離式であることを特徴とする請求項1または2記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシン。
  4. 前記ポット部は、密閉状態でコーヒー液を貯留するものであり、またコーヒー液をカップに注ぐ際には、送出ポンプを駆動させて送り出すものであり、
    また、注出によってコーヒー液が減少した分、ポット部内には自動的にN2 ガスを補充するようにしたことを特徴とする請求項1、2または3記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシン。
  5. 前記ポット部に導入するN2 ガスの供給圧力は、0.02〜0.03kg/cm2 程度の弱い圧力に維持、設定されることを特徴とする請求項4記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシン。
  6. 前記ドリップ部には、パルプモールドフィルタに予め適量のコーヒー粉を封入して成る粉入りモールドフィルタが適用されるものであり、またコーヒー粉の封入にあたっては、収容部に適宜のムラシ空間を設けてコーヒー粉を封入して成ることを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシン。
  7. 前記ポット部は、マシン本体に対し着脱自在に構成され、マシン本体から切り離して単独で使用できるようにしたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシン。
  8. 前記ポット部には、後背部の定位置にN2 ガスを導入するためのコネクタが設けられるとともにマシン本体側にもこれに嵌合するコネクタが設けられ、
    ポット部をマシン本体に収納した際に双方のコネクタが結合し、N2 ガスがマシン本体を介してポット部内に充填され得るようにしたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシン。
  9. 前記ポット部からカップにコーヒー液を注出するにあたっては、選択したカップサイズのメニューに応じて注出量が自動設定されることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシン。
  10. 前記マシン本体には、濃縮タイプのコーヒー液と、アメリカンタイプのコーヒー液とが別々に抽出・貯留されることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシン。
  11. 前記コーヒーマシンには、マシン本体に対してミルク供給部が併設されるものであり、またミルク供給部は、ミルクを冷蔵するミルククーラと、ここからミルクを定量取り出すポンプ部とを具えて成り、
    ポット部からカップにコーヒー液を注出するのに合わせて、適宜、目的のコーヒー飲料に応じて仕立てたミルクをカップに注入できるようにしたことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシン。
  12. 前記マシン本体には、カップにミルクを注ぐミルク用ノズルが、濃縮タイプのコーヒー液をカップに注ぐ注出口近傍に設けられることを特徴とする請求項11記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシン。
  13. 前記ミルク供給部は、ミルククーラ内に収納されたミルクパックからチュービングポンプによってミルクを定量取り出し、カップに供給するものであることを特徴とする、請求項11または12記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシン。
  14. 前記ミルククーラからマシン本体までミルクを供給するにあたっては、この間を接続するミルク輸送路によって移送されるものであり、このミルク輸送路は、移送中、合流部において加熱用蒸気と接触し得るように形成され、ミルクを加熱した状態でカップに注入できるようにしたことを特徴とする請求項11、12または13記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシン。
  15. 前記ミルク輸送路の吐出端に設けられるミルク用ノズルは、適宜空気を含んだ泡立用蒸気をミルクと撹拌し得る混合室を具えて成り、ミルクは混合室のミキシング作用によりフォームドミルク状態でカップに注入され得ることを特徴とする請求項11、12、13または14記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシン。
  16. 前記ミルク輸送路と、加熱用蒸気を供給するミルク加熱経路とは、合流部の前後が、ミルククーラの断熱壁内に埋め込まれて成ることを特徴とする請求項11、12、13、14または15記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシン。
  17. 前記ミルク輸送路とミルク加熱経路との合流部を断熱壁内に埋め込むにあたっては、ミルククーラの正面に設けられる開閉扉の戸当たり面縁に埋込溝を形成して合流部を埋め込み、また埋め込み後は、その上から蓋部材で合流部を覆うようにしたことを特徴とする請求項11、12、13、14、15または16記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシン。
  18. 前記ミルク加熱経路において断熱壁に埋め込まれる蒸気側埋込管には、合流部の上流側に逆止弁を設けるものであり、
    また、この逆止弁の上流側には、ここから冷蔵室内に分岐するバイパス路を形成するとともに、このバイパス路にはミルク加熱経路からバイパス路への連通を遮断するためのストップバルブを設けて成り、
    一方、前記ミルク輸送路において断熱壁に埋め込まれるミルク側埋込管は、冷蔵室と断熱壁との境界部にジョイントが設けられ、このジョイント部でミルク輸送路を着脱自在に構成するものであり、
    洗浄時には、このジョイント部でミルク輸送路を取り外すとともにバイパス路とジョイント部を別途、接続管でつなぎ、ストップバルブの切り替えによって、ミルク加熱経路からの湯や洗剤等を、逆止弁の方向だけでなくバイパス路の方にも並列的に流し、ジョイント部より下流側の合流部に至るミルク輸送路内を洗浄するようにしたことを特徴とする請求項11、12、13、14、15、16または17記載の、窒素ガス充填機能を具えたブリューワータイプのコーヒーマシン。
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