JP2008190397A - Pcvバルブ - Google Patents

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Abstract

【課題】弁体の加熱効率を向上させ、加熱のための要求エネルギーを低減すること。
【解決手段】PCVバルブ1は、ハウジング3と、ハウジング3内に収容され、ガス流量調節のために作動する弁体10と、弁体10を加熱するための弁体コイル15とを備える。弁体コイル15は、弁体10の外周にワイヤ15aを巻回されてなる閉回路のコイルである。ハウジング3には、弁体10を内包するように電磁コイルユニット6が設けられる。電磁コイルユニット6には、弁体コイル15と導通しない電磁コイル22が弁体10を内包するように配置される。電磁コイル22は、コネクタ4aを介してコントローラ30に接続される。コントローラ30が電磁コイル22への通電をデューティ制御することにより、電磁コイル22による電磁誘導により弁体コイル15に電流が流れて同コイル15が発熱する。この熱により弁体10が加熱される。
【選択図】 図1

Description

この発明は、燃焼室からクランクケースへ漏れ出たブローバイガスを再びエンジンの吸気系へ戻して大気への放出を防止するブローバイガス還元装置に設けられるPCVバルブ(ポジティブ・クランクケース・ベンチレーション・バルブ)に関する。
従来、この種の技術して、下記の特許文献1乃至4に記載されるヒータ付きPCVバルブが知られている。PCVバルブにヒータが設けられるのは、冷間時にヒータに加熱機能を発揮させてPCVバルブの弁体の凍結を解除するためである。この種のPCVバルブは、電気ヒータを備える。特に、特許文献1に記載のPCVバルブは、内部に弁室を郭定するバルブケース(ハウジング)の外周部に、電気ヒータが設けられている。
実開昭61−122313号公報 実開昭60−98709号公報 実開平4−117129号公報 実開平5−87212号公報
ところが、特許文献1に記載のヒータ付きPCVバルブでは、弁体の表面に凍結ができたり、氷が付着したりした場合に、電気ヒータの発熱をバルブケースから空気を介して弁体に伝えて解氷する構成となっていた。また、バルブケースと弁体が固着するような凍結の場合にも、電気ヒータの発熱をバルブケースを介して弁体に伝えて解氷する必要があった。このため、解氷のために電気ヒータには過剰な電力が要求されることとなり、車載用エンジンのPCVバルブにあっては、バッテリの電力消費の点で問題があった。
一方、特許文献1に記載のヒータ付きPCVバルブでは、電気ヒータに電気エネルギーを供給する電気配線等をPCVバルブに設けなければならず、電気配線等を設ける分だけPCVバルブの製造工程が増えることとなった。
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、弁体の加熱効率を向上させ、加熱のための要求エネルギーを低減することを可能としたPCVバルブを提供することにある。この発明の別の目的は、PCVバルブから電気ヒータのための電気配線等を省略することを可能としたPCVバルブを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ハウジングと、ハウジング内に収容され、ガス流量調節のために作動する弁体と、弁体を加熱するための加熱手段とを備えたPCVバルブにおいて、加熱手段が弁体に設けられたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、加熱手段が弁体に設けられるので、弁体が加熱手段により直接加熱される。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、加熱手段は、弁体に巻回された弁体コイルを含むことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項1に記載の発明の作用に加え、弁体に巻回された弁体コイルを発熱作動させることにより、弁体が弁体コイルにより直接加熱される。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、弁体コイルと導通しない電磁コイルを更に含み、電磁コイルへの通電により弁体コイルが発熱することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項2に記載の発明の作用に加え、電磁コイルへ断続的に通電することにより、電磁誘導により弁体コイルに電流が流れて弁体コイルが発熱する。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の発明は、ハウジングと、ハウジング内に収容され、ガス流量調節のために作動する弁体と、弁体を加熱するための加熱手段とを備えたPCVバルブにおいて、加熱手段は、電磁誘導により発熱することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、加熱手段が電磁誘導により発熱することから、加熱手段に発熱のためのエネルギーを供給する配線等をPCVバルブに設ける必要がない。例えば、加熱手段がコイルよりなる電気ヒータである場合に、電気ヒータのための電気配線をPCVバルブに設ける必要がない。
上記目的を達成するために、請求項5に記載の発明は、ハウジングと、ハウジング内に収容され、ガス流量調節のために作動する弁体と、弁体を加熱するための加熱手段とを備えたPCVバルブにおいて、加熱手段は、弁体の外周に巻回された閉回路の弁体コイルを含み、弁体コイルと導通しない電磁コイルが弁体を内包するように配置され、電磁コイルへの通電を制御することで電磁誘導により弁体コイルが発熱することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、電磁コイルへの通電を制御することで電磁誘導により弁体コイルが発熱するので、弁体が弁体コイルにより直接加熱される。また、弁体コイルに通電のための電気配線等を設ける必要がない。
請求項1に記載の発明によれば、加熱手段による弁体の加熱効率を向上させることができ、その加熱のための要求エネルギーを低減することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、弁体に設けた弁体コイルを発熱させることで、弁体コイルによる弁体の加熱効率を向上させることができ、その加熱のための要求エネルギーを低減することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、弁体コイルが電磁誘導により発熱するので、弁体コイルに対する電気配線を省略することができる。
請求項4に記載の発明によれば、加熱手段が電磁誘導により発熱するので、加熱手段に対する電気配線等を省略することができる。
請求項5に記載の発明によれば、弁体コイルによる弁体の加熱効率を向上させることができ、加熱のための要求エネルギーを低減することができる。弁体コイルが電磁誘導により発熱するので、弁体コイルに対する電気配線等を省略することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明のPCVバルブを具体化した第1実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図1に、本実施形態のPCVバルブ1につきエンジン本体2に取り付けた状態を断面図により示す。周知のように、PCVバルブ1は、エンジンの燃焼室からクランクケースへ漏れ出たブローバイガスを再びエンジンの吸気系へ戻して大気への放出を防止するブローバイガス還元装置に設けられる。図1に示すように、PCVバルブ1は、中空形状をなす樹脂製のハウジング3を備える。このハウジング3は、互いに組み付けられたメインハウジング4とサブハウジング5から構成される。
メインハウジング4は、その上部に形成されたコネクタ部4aと、内部に一体的に設けられた電磁コイルユニット6と、外周に着けられたシールリング8とを含む。サブハウジング5は、その一端部外周の雄ネジ5aが、メインハウジング4の他端部の雌ネジ4cに締め付けられることで、メインハウジング4に組み付けられる。サブハウジング5の一端部をメインハウジング4の他端部に圧入して超音波溶着することで、サブハウジング5をメインハウジング4に組み付けることもできる。サブハウジング5の他端部は、パイプ継手5bをなす。このパイプ継手5bには、パイプが接続され、そのパイプがエンジンの吸気系に接続される。ハウジング3は、メインハウジング4の一端部外周の雄ネジ4bがエンジン本体2の取付孔2aの雌ネジ2bに締め付けられることで、取付孔2aに取り付けられる。
メインハウジング4の中空部は弁室4dを構成する。弁室4dは、その軸線方向の一端に入口4eを含む。この入口4eは、メインハウジング4の一端壁に形成されてエンジン本体2の側へ連通する。サブハウジング5は、メインハウジング4の弁室4dに連通する中空部5cを含む。弁室4dと中空部5cは、互いにブローバイガスの通路を構成する。メインハウジング4とサブハウジング5との間には、円環状をなす弁座9が挟まれて設けられる。弁座9は、伝熱性の良い伝熱部材(例えば、金属)により形成される。この弁座9に対応して、弁室4dの中には、その軸線方向へ移動可能に弁体10が設けられる。この弁体10は、耐久性向上の観点から鉄等の磁性体で棒状に構成され、弁座9を貫通可能に設けられる。弁体10は、その先端部が段階的に縮径した形状をなす。従って、弁体10が軸線方向へ移動変位することにより、弁座9と弁体10との間の隙間の大きさ(開度)が変わる。この弁座9と弁体10との隙間が、弁室4dの軸線方向の他端に位置する弁室4dの出口13を構成する。
弁体10は、その基端部(入口4eの付近に位置する入口側端部)にフランジ10aを含む。このフランジ10aは、その外周面が弁室4dの内周面を摺動可能に設けられる。フランジ10aは、その一部にブローバイガスの通過を許容する切欠を含む。弁座9とフランジ10aとの間には、圧縮スプリング11が設けられる。このスプリング11は、弁体10を弁室4dの入口4eの方向へ付勢する。図2に、このスプリング11を正断面図により示す。図3に、スプリング11を平面図により示す。スプリング11は、その両端11a,11bがそれぞれ平坦面をなす。また、スプリング11の一端が接触するフランジ10aの被接触部と、スプリング11の他端が接触する弁座9の被接触部がそれぞれ平坦面をなす。また、弁体10の先端部分は、弁座9を貫通してサブハウジング5の中空部5cに侵入可能に設けられる。サブハウジング5の中空部5cには、別の圧縮スプリング12が、弁体10の先端に接触可能に設けられる。
弁体10には、その外周にワイヤ15aが巻回されることで弁体コイル15が設けられる。この弁体コイル15は、弁対10の先端からフランジ10aまでの間でワイヤ15aが隙間無く巻き付けられることで形成され、電気的には閉回路に構成される。このワイヤ15aは、例えば、ニクロム線や銅ニッケル線などにより形成され、その直径は、例えば「0.1 mm」である。弁体コイル15は、上記した電磁コイルユニット6との協働により発熱するように構成される。すなわち、電磁コイルユニット6への通電をデューティ制御することにより、電磁誘導により弁体コイル15に電流を流して発熱させるようになっている。弁体コイル15は、本発明の発熱手段に相当する。
図1に示す取り付け状態において、エンジン運転時には、サブハウジング5の中空部5cに、エンジンの吸気系からパイプを介して吸気負圧が作用する。また、エンジン本体2の内部に充満したブローバイガスは、入口4eからメインハウジング4の弁室4dに侵入し、そのガス圧力が弁体10に作用する。このとき、吸気負圧とガス圧力がスプリング11の付勢力に抗して弁体10に作用することにより、弁体10が弁座9へ向けて軸線方向へ移動し、弁座9と弁体10との間の隙間、すなわち出口13の大きさ(開度)が変わる。これにより、メインハウジング4の弁室4dからサブハウジング5の中空部5cへ抜ける、すなわちPCVバルブ1で計量されるブローバイガスの流量が調節される。弁体10は、その先端がサブハウジング5の中空部5cの中のスプリング12に当接することで、その移動が規制される。つまり、弁体10は、ブローバイガス流量を調節するために作動する。
ここで、電磁コイルユニット6の構成について詳しく説明する。図4に、電磁コイルユニット6を平面図により示す。図5に、図4のA−A線断面図を示す。図6に、電磁コイルユニット6の正面図を示す。この電磁コイルユニット6は、メインハウジング4の内部に設けられる。電磁コイルユニット6は、軸線方向両端に大小のフランジ21a,21bを有する円筒形状をなすボビン21と、ボビン21の外周に巻き付けられて配置されたワイヤ22aよりなる電磁コイル22と、大フランジ21aに設けられる一対の接続端子23とを含む。ボビン21は、非磁性体により構成される。非磁性体として、例えば、樹脂が挙げられる。電磁コイル22のワイヤ22aは、例えば、ニクロム線や銅ニッケル線などにより形成され、その直径は、例えば「0.1 mm」である。各接続端子23の基端部は電磁コイル22に電気的に接続される。各接続端子23の先端部は、図1に示すように、コネクタ部4aの中に突出して配置される。
図7に、電磁コイル22による電磁誘導の作用を簡略化した説明図により示す。コントローラ30が、直流電流をデューティ制御により電磁コイル22に通電することにより、電磁コイル22の周辺に一定方向の磁界M1が発生したり、消えたりする。この磁界M1は、弁体10に設けた弁体コイル15の中心を通るように発生したり、消えたりする。この弁体コイル15における磁界M1の変化により、弁体コイル15の周囲に磁力変化が生じ、その磁力変化に応じて弁体コイル15に電流が流れる。この弁体コイル15を流れる電流により弁体コイル15が発熱する。
なお、図7に示すように、電磁コイル22の周辺に発生する磁界M1により、弁体10には、太矢印で示す向きの磁力が発生する。しかし、この磁力はきわめて微弱なものであるので、この実施形態では、その微弱な磁力の分だけスプリング11のばね力が若干小さく設定され、磁力の影響を排除するようにしている。
上記のように作製した電磁コイルユニット6は、メインハウジング4に対しインサート成形されている。すなわち、メインハウジング4を樹脂成形するときに、予め作製された電磁コイルユニット6を、金型内にインサート品として装填した後、金型に溶融樹脂を注入する。これにより、電磁コイルユニット6を溶融樹脂で包んで固化させ、一体化した複合部品としてのメインハウジング4を作製している。ここで、図1に示すように、電磁コイルユニット6は、メインハウジング4の中心部に配置されており、同ユニット6のボビン21の中空21dが、メインハウジング4の弁室4dの大部分を構成している。これにより、ボビン21の内周面が弁室4dの内周面の大部分を構成している。また、弁座9は、ボビン21の大フランジ21aに内包され、大フランジ21aの内周面に接触した状態でメインハウジング4に一体的に設けられる。更に、電磁コイルユニット6は、出口13から入口4eの近傍までの弁室4dを囲むように設けられる。より詳しくは、電磁コイルユニット6は、図1に示すように、弁体10がスプリング11の付勢力により初期位置に配置された状態では、少なくとも出口13から弁体10のフランジ10aまでの弁室4dを囲むように設けられる。すなわち、電磁コイルユニット6は、非磁性体により構成される筒状のボビン21と、そのボビン21に巻き付けられ、通電により磁界M1を発生する電磁コイル22とを備え、電磁コイル22が弁体10を内包するように弁体10がボビン21の中空21d内に配置されている。
図1に示すメインハウジング4のコネクタ部4aには、外部コネクタ25が接続される。外部コネクタ25は、接続端子23に対し電気的に接続される。外部コネクタ25は、電磁コイルユニット6を制御するために、外部配線26を介してコントローラ30に接続される。このコントローラ30は、エンジン始動時に、電磁コイル22に対する通電をデューティ制御するようになっている。この制御により、電磁コイル22には、断続的に電流が流れるようになっている。
以上説明した本実施形態のPCVバルブ1によれば、エンジン本体2のブローバイガスは、メインハウジング4の入口4eから弁室4dに入り、出口13からサブハウジング5の中空部5cを通過して流れる。出口13からのブローバイガスの流出量は、弁室4dの中を移動する弁体10と弁座9との開度によって決定される。
ここで、冷間時には、エンジン始動前にPCVバルブ1の弁体10が凍結していることがある。この実施形態では、加熱手段としての弁体コイル15が弁体10に設けられるので、弁体コイル15を通電により発熱させることで弁体10が弁体コイル15により直接加熱される。この実施形態では、弁体コイル15が弁体10の外周に巻回された閉回路のコイルにより構成される。また、この実施形態では、弁体コイル15と導通しない電磁コイル22が弁体10を内包するようにエンジン本体2に配置される。そして、コントローラ30が、電磁コイル22への通電をデューティ制御することにより、電磁コイル22の電磁誘導により弁体コイル15に電流が流れて発熱するようになっている。
従って、弁体の表面に凍結ができたり、氷が付着したりした場合に、弁体をその周囲から電気ヒータにより間接的に加熱するようにした従来技術とは異なり、この実施形態では、弁体コイル15の発熱を弁体10に直接伝えることができ、その熱により弁体10を解氷することができる。つまり凍結箇所である弁体10を直接加熱して解氷することができる。このため、弁体コイル15による弁体10の加熱効率を向上させることができ、その加熱に要求される電気エネルギーを低減することができ、加熱の要求電力を低減することができる。この意味で、解氷のために弁体コイル15に過剰な電力を供給する必要がなく、車載用バッテリに過剰な負荷がかかることがなく、バッテリの電力消費を軽減することができる。
また、この実施形態によれば、電磁コイル22をデューティ制御により断続的に通電するので、電磁コイル22を連続通電することがない。ここで、電磁コイルユニット6を構成するボビン21は、発熱を目的としたものでなくてもよく、電磁コイル22の巻数を多くすることで磁力の発生量を大きくすればよい。このため、電磁コイル22の発熱量を少なくすることができ、ボビン21に過熱のおそれがない。一方、弁体10に設けた弁体コイル15は電気ヒータ機能を発揮するが、そのコイル15の周囲には常に空気の流れが発生して弁体10が適度に冷やされることとなる。なお、凍結時には空気が流れないことから、弁体コイル15に電気ヒータ機能を十分に発揮させることができる。
この実施形態によれば、弁体コイル15と導通していない電磁コイル22に断続的な通電を行うことで、電磁コイル22の電磁誘導により弁体コイル15に電流を流して同コイル15を発熱させるようにしている。このため、弁体コイル15に対する電気配線を省略することができる。
ここで、電磁コイル22は、出口13から入口4eの近傍まで、詳しくは、出口13から弁体10のフランジ10aまでの間で、弁室4dを囲むように設けられる。そして、弁体10は弁室4dの中を軸線方向へ移動するが、弁体10及びそのフランジ10aの移動範囲である弁室4dの大部分が電磁コイル22により内包される。このため、弁体10が移動しても、その弁体コイル15に対して電磁コイル22からの電磁誘導を確実に作用させることができ、弁体コイル15を発熱させて弁体10を確実に加熱することができる。
この実施形態によれば、電磁コイルユニット6がボビン21を介してメインハウジング4に組み付けられるので、電磁コイル22をメインハウジング4に直に組み付ける必要がなく、組み付け性が向上する。すなわち、電磁コイル22を装着したボビン21をメインハウジング4にインサート成形することで電磁コイルユニット6をメインハウジング4に一体的に成形しているので、電磁コイルユニット6をメインハウジング4に容易に組み付けることができる。このため、電磁コイルユニット6を含むPCVバルブ1として、その生産性を向上させることができる。また、ボビン21が伝熱性の良い材料からなり、ボビン21の内周面が弁室4dの内周面の大部分を構成するので、弁体コイル15の発熱がボビン21にも伝わり易く、弁室4dの内周面を弁体コイル15の発熱により効果的に暖めることができる。この意味で、弁体10と弁室4dとの間の凍結を効果的に解除することができる。
また、この実施形態によれば、弁室4dに設けられたスプリング11の一端11aが弁体10のフランジ10aに接触し、そのスプリング11の他端11bが伝熱性の良い弁座9に接触している。従って、弁体コイル15で加熱された弁体10の熱がスプリング11及び弁座9にも効果的に伝わることとなる。このため、スプリング11と弁座9における凍結を解除することができ、凍結防止効果を向上させることができる。
更に、この実施形態によれば、スプリング11の一端11a及び他端11bと、それらと接触する弁座9及び弁体10のフランジ10aの被接触部がそれぞれ平坦面をなすので、スプリング11と弁座9及びフランジ10aとの接触面積が拡大し、両者の間の伝熱効果が高まる。この意味で、スプリング11及び弁座9の凍結防止効果をより一層向上させることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明のPCVバルブを具体化した第2実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なった点について説明する。
図8に、本実施形態のPCVバルブ31につきエンジン本体2に取り付けた状態を断面図により示す。この実施形態のPCVバルブ31では、第1実施形態の弁体コイル15を省略し、第1実施形態の電磁コイルユニット6に代わり、PCVバルブ31に電気ヒータユニット32が設けられる。また、この実施形態のPCVバルブ31では、第1実施形態のコネクタ部4aを省略し、その代わりにコネクタ部33を含む電磁コイルユニット34が、PCVバルブ31とは別にエンジン本体2に設けられる。この電磁コイルユニット34は、エンジン本体2に取り付けられたPCVバルブ31を内包するようにエンジン本体2に装着される。
この実施形態の電磁コイルユニット34は、大きさと形状が異なるが、基本的には第1実施形態の電磁コイルユニット6に準ずる構成を備える。すなわち、電磁コイルユニット34は、円筒形状をなすボビン41と、ボビン41の外周に巻き付けられて配置されたワイヤ42aよりなる電磁コイル42と、ボビン41の一端に設けられた接続端子43とを含む。ボビン41は、非磁性体により構成される。非磁性体として、例えば、樹脂が挙げられる。電磁コイル42のワイヤ42aは、例えば、ニクロム線や銅ニッケル線などにより形成され、その直径は、例えば「0.1 mm」である。接続端子43の基端部は電磁コイル42に電気的に接続される。ボビン41の一端には、接続端子43に対応してコネクタ部33が設けられる。コネクタ部33は、外部コネクタ25及び外部配線26を介してコントローラ30に接続される。PCVバルブ31の電気ヒータユニット32の構成は、コネクタ部4aを省略した以外は第1実施形態の電磁コイルユニット6に準じ、電磁コイルに代わるヒータコイル35を備える。
従って、この実施形態によれば、コントローラ30が、電磁コイルユニット34の電磁コイル42に直流電流をデューティ制御により通電することにより、電磁コイル42の周辺に一定方向の磁界M2が発生したり、消えたりする。この磁界M2は、PCVバルブ31に設けた電気ヒータユニット32のヒータコイル35の中心を通るように発生したり、消えたりする。このヒータコイル35における磁界M2の変化により、同コイル35の周囲に磁力変化が生じ、その磁力変化に応じてヒータコイル35に電流が流れる。このヒータコイル35における通電により同コイル35が発熱し、その熱がボビン21を介して弁座9、スプリング11及び弁体10に伝わるようになっている。このヒータコイル35の発熱により解氷効果や凍結防止効果を得ることができる。すなわち、この実施形態のPCVバルブ31は、第1実施形態のPCVバルブ1とは異なり、弁体10を直接加熱せずに弁体10をその周囲の電気ヒータユニット32により間接的に加熱するタイプである。
この実施形態によれば、PCVバルブ31に設けた電気ヒータユニット32のヒータコイル35が、エンジン本体2にPCVバルブ31とは別に設けた電磁コイルユニット34による電磁誘導により発熱する。このことから、電気ヒータユニット32(ヒータコイル35)に発熱のための電気エネルギーを供給する電気配線や配線用コネクタをPCVバルブ31に設ける必要がない。このため、PCVバルブ31から電気ヒータユニット32(ヒータコイル35)に付随した電気配線等を省略することができる。また、電気配線等を省略できる分だけPCVバルブ31の製造工程を少なくすることができ、PCVバルブ31の製造を簡略化することができる。
なお、この発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で以下のように実施することもできる。
(1)前記各実施形態では、弁体10を磁性体で構成したが、弁体をSUSや樹脂等の非磁性体で構成してもよい。この場合、弁体コイル15やヒータコイル35は通電時に磁力を発生させるが、弁体が非磁性体で構成されるので、弁体が各コイル15,35の発生磁力の影響を受けることがない。この意味で、各コイル15,35の発生磁力の影響を受けてガス流量の調節機能が損なわれることがない。
(2)前記第1実施形態では、電磁コイルユニット6を構成するボビン21の内周面が弁室4dの内周面の一部を構成するようにしたが、弁室を囲むようにボビンをハウジングに埋設することで、ボビンが弁室の内周面を構成しないようにしてもよい。
(3)前記第1実施形態では、メインハウジング4の雄ネジ4bをエンジン本体2の取付穴2aの雌ネジ2bに締め付けることで、ハウジング4、すなわちPCVバルブ1をエンジン本体2に取り付けたが、PCVバルブのエンジン本体に対する取付方法は、他の方式、例えば、クイックコネクタやスナップフィット等を使用する方式でもよい。
(4)前記第2実施形態では、電磁コイルユニット34をエンジン本体2に取り付け、電磁コイルユニット34による電磁誘導により発熱する電気ヒータユニット32(ヒータコイル35)をPCVバルブ31のメインハウジング4に設けるように構成したが、電磁コイルユニット34をエンジン本体2に取り付け、電磁コイルユニット34による電磁誘導により発熱する弁体コイル15やヒータコイル35に準ずる加熱手段を弁体10に設けるように構成してもよい。
エンジン本体に取り付けた状態のPCVバルブを示す断面図。 スプリングを示す正断面図。 スプリングを示す平面図。 電磁コイルユニットを示す平面図。 図4のA−A線断面図。 電磁コイルユニットを示す正面図。 電磁コイルによる電磁誘導の作用を簡略化して示す説明図。 エンジン本体に取り付けた状態のPCVバルブを示す断面図。
符号の説明
1 PCVバルブ
3 ハウジング
6 電磁コイルユニット
10 弁体
15 弁体コイル(加熱手段)
22 電磁コイル
31 PCVバルブ
32 電気ヒータユニット
34 電磁コイルユニット
35 ヒータコイル(加熱手段)
42 電磁コイル

Claims (5)

  1. ハウジングと、前記ハウジング内に収容され、ガス流量調節のために作動する弁体と、前記弁体を加熱するための加熱手段とを備えたPCVバルブにおいて、
    前記加熱手段が前記弁体に設けられたことを特徴とするPCVバルブ。
  2. 前記加熱手段は、前記弁体に巻回された弁体コイルを含むことを特徴とする請求項1に記載のPCVバルブ。
  3. 前記弁体コイルと導通しない電磁コイルを更に含み、前記電磁コイルへの通電により前記弁体コイルが発熱することを特徴とする請求項2に記載のPCVバルブ。
  4. ハウジングと、前記ハウジング内に収容され、ガス流量調節のために作動する弁体と、前記弁体を加熱するための加熱手段とを備えたPCVバルブにおいて、
    前記加熱手段は、電磁誘導により発熱することを特徴とするPCVバルブ。
  5. ハウジングと、前記ハウジング内に収容され、ガス流量調節のために作動する弁体と、前記弁体を加熱するための加熱手段とを備えたPCVバルブにおいて、
    前記加熱手段は、前記弁体の外周に巻回された閉回路の弁体コイルを含み、前記弁体コイルと導通しない電磁コイルが前記弁体を内包するように配置され、前記電磁コイルへの通電を制御することで電磁誘導により前記弁体コイルが発熱することを特徴とするPCVバルブ。
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