JP2008183257A - 血液粘度測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】血液粘度の測定過程において、指先を圧迫して虚血状態とするための機構を簡易化する。
【解決手段】爪押さえ装置は、接触センサの接触面と対向させて配置し、爪押さえ装置のエッジ部は、少なくとも接触センサの接触面の上方とする。このエッジ部と接触面との間で形成される隙間は、指先を挿出入自在とする間隔を有するとともに、指先の爪の上部面をエッジ部に当接させたとき、エッジ部を支点として指先の腹部を接触面に押圧する間隔を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、血液粘度を非観血に求める測定装置に関し、特に、血液粘度の測定過程において指先を圧迫して毛細血管を疎血状態とするための構成に関する。
生体の循環器において、心臓、肝臓、腎臓等の内臓の機能不全が末梢循環状態に影響を及ぼすことが知られている。この生体の末梢循環状態を客観的に評価することを目的とする測定装置が提案されている(特許文献1参照。)。
特許文献1に示される末梢循環状態測定装置には、生体の所定部位を虚血させるための押圧装置と、押圧が解除されたときに血液の復帰量を光学的に検出する血液復帰量検出装置とを備え、検出した復帰量の変化を経時的に表示したり、血液復帰量の変化に基づいて算出した末梢循環状態の評価値を表示するものが示されている。
また、心臓疾患や肝臓疾患等の内臓疾患に伴って変化する動脈内の血液粘度を非観血に計測する血液粘度観測装置も提案されている(特許文献2参照。)。
この特許文献2に示される血液粘度観測装置では、押圧手段によって第1と第2の圧力センサを押圧して動脈を圧迫し、第2の圧力センサで検出する末梢側の動脈脈波の検出出力を用いて血流通過限界状態となるように押圧手段の押圧力を制御し、この血流通過限界状態において、第1の圧力センサが検出する心臓側の動脈脈波と、第2の圧力センサが検出する末梢側の動脈脈波との検出時間差に基づいて血液粘度を測定するものが示されている。
また、血液の流動性を推定する簡便な方法として、利き手でない薬指を利き手の親指と人差し指ではさんで、親指の腹で薬指の爪を30秒間押さえることで爪の血色を薄くし、その後、押さえていた親指を離して爪の色を観察する方法が知られている。
特開平11−89808号公報 特許第3057266号 特願2005−268717号(2005年9月15日出願) 特願2005−280398号(2005年9月27日出願)
上述した特許文献に示される測定装置は、何れも侵襲が少なく出血を伴わない非観血的な測定を行うことができるものであるが、動脈を虚血状態とするために例えばカフ等の押圧装置や、この押圧装置を制御する押圧制御装置を必要とする構成である。また、センサについても、複数個数あるいは複数種類のセンサを必要とする。特許文献1の装置では、押圧状態を測定するための圧力センサと、血液復帰量を検出するための光電センサとを必要とし、また、特許文献2の装置では、動脈脈波を検出する3個の圧力センサと、押圧力を検出する圧力センサとを必要としている。
このように、従来構成の測定装置では、押圧装置やその制御を行う押圧制御装置、複数のセンサを要する構成となるため、装置全体が大型化するという問題がある他、センサの取り付け操作などの準備操作が煩雑であるという問題がある。
病院等の診療施設においては、診療上の点とから大型の装置を用いて血液粘度を高い精度で求めることが求められるが、通常の日常生活において健康状態を知るバロメータとして用いる場合には、血液粘度を簡易に測定できることが求められ、装置構成が簡易で小型であり、また、測定操作においても簡易であることが求められる。
上述したように、爪の押さえを離すことで戻る爪の色具合から血液の流動性を簡易に推定する方法は、観察のために格別な治具が不要であり、また、簡易な動作で行うことができるものの、爪を押さえる力の程度や押さえる時間など、観察のための動作が測定者によってばらつき、また、爪の色の変化を目視で観察するという主観的な観察であるため、測定者によって測定結果にばらつきが生じ、また、同じ測定者であっても各測定の測定結果がばらつくという問題があり、また、単に見た目による印象に基づいて判断するため客観性も乏しいという問題がある。
そこで、本発明は従来の問題を解決し、測定によるばらつきが少なく、また、客観性を有する測定結果が得られるとともに、血液粘度測定装置の装置構成が簡易で小型であることを目的とする。
また、血液粘度測定装置による血液粘度の測定操作が簡易で、測定が容易であることを目的とする。
また、より詳細には、血液粘度の測定過程において、指先を圧迫して虚血状態とするための機構を簡易化することを目的とする。
本発明は、毛細血管を圧迫、開放した際に、圧迫によって止まっていた脈波が復帰して測定されることを利用して血液粘度を測定するものである。
測定対象者の指先の毛細血管を圧迫すると脈波が測定できない状態となる。その後、圧迫を開放すると、圧迫を開放した直後の時点では脈波は測定されず、脈波が再び測定されるまでにはある時間を要する。この圧迫を開放してから脈波が再び測定されるまでの時間と血液の流動性との間には相関性がある。本発明は、この脈波が再び測定されるまでの時間と血液の流動性との相関性を利用するものであり、開放してから脈波が再び測定されるまでの時間を測定し、この測定時間から血液粘度を推定する。
本発明は、上述した測定原理に基づいて測定を行うである。本発明の血液粘度測定装置は、毛細血管の圧迫および開放の状態測定と脈波測定の2つの測定を1つの接触センサを用いて行う構成であり、この接触センサに指先の毛細血管を圧迫することで血流を滞らせた後、この圧迫を開放することによる脈波の復帰を検出することで血液粘度に係わる指標値を測定する。
本発明の血液粘度測定装置は、接触センサによって指先の圧力を検出し、このセンサ出力から血液の粘度に相当する指標を求める測定装置であり、指先を押圧力する爪押さえ装置を備える。爪押さえ装置は、測定者の指先の爪の上部面と接触し、この接触によって爪を押して指先の腹部分を接触センサの接触面に押し当てる。指先は、一方は爪の上部面が爪押さえ装置と接触し、他方は指の腹部分が接触センサの接触面と接触することによって、爪押さえ装置と接触面との間で押圧されることで圧迫される。指先の毛細血管は、この圧迫によって血流が滞り、脈波が測定されなくなる。この圧迫時における脈波の停止と、指先に印加される押圧力とは、接触センサのセンサ出力によって測定することができる。
その後、爪押さえ装置による爪の上部面の押圧を弱めると、指先に印加されていた押圧力は減少して圧迫が緩み、血流の滞りが解消されてくる。この爪押さえ装置による押圧を弱めたことによる、指先の圧迫状態から開放状態への押圧力の変化と、圧迫を開放したことによる脈波の復帰とは、接触センサのセンサ出力によって測定することができる。この指先に印加される圧力と指先の脈波とは同時に測定することができる。
本発明の爪押さえ装置は、接触センサの接触面と対向させて配置し、爪押さえ装置のエッジ部は、少なくとも接触センサの接触面の上方とする。このエッジ部と接触面との間で形成される隙間は、指先を挿出入自在とする間隔を有するとともに、指先の爪の上部面をエッジ部に当接させたとき、エッジ部を支点として指先の腹部を接触面に押圧する間隔を有する。
この爪押さえ装置の構成によって、指先をエッジ部と接触面との間に挿入して、指先の腹部を接触センサの接触面に乗せる。指先の腹部を接触面と接触させた状態を維持しながら、指先の上部面をエッジ部に当接させ、上部面をエッジ部に押し当てる。
指先の一方は、腹部が接触面に当接しているため、他方の爪の上部面をエッジ部に押し当てることによって、指先に対して押圧力を簡易に印加することができる。また、その印加する押圧力も、指先の動きを調整して爪の上部面をエッジ部に押し当てる強さを変えることで合わせることができるため、簡易な操作で圧迫、開放を行うことができる。
従来の構成では、圧迫するためにカフを身体に装着し、空気圧等によって圧力を付与する治具が必要であるが、本発明の構成によれば、単に爪押さえ装置に爪の上面を当てるだけでよいため、簡易な構成とすることができ、また測定操作においても、指を動かすだけで良いため簡易な操作で行うことができる。
また、爪押さえ装置は少なくとも一部を透明部材で形成してもよい。爪押さえ装置の少なくとも一部を透明部材で形成することによって、この透明部材を通して指先の爪を目視によって観察することができる。
また、本発明の血液粘度測定装置が備える接触センサは、静電容量型の圧力センサで構成することができ、硬質材と弾性材とをスペーサを挟んで対向させ、これらの両対向面に電極を配置する。弾性材において、電極を配置した面と反対側の面を接触面とする。この接触面が押圧力によって押されと、硬質材と弾性材との間の距離が変化し、両対向面に設けられた電極間の静電容量が変化する。接触センサは、この静電容量変化をセンサ出力として出力する。
この接触センサは、指先に印加される圧力を検出することによって、毛細血管の圧迫状態および開放状態を検出する。この圧迫状態および開放状態の検出は、指先の圧迫が十分に行われたか否かの判定、圧迫の後の開放状態の判定に用いるとともに、開放状態の検出は時間間隔を測定する開始時点の検出に用い。接触センサの出力は、そのセンサ出力の大きさから圧迫状態および開放状態を検出することができるとともに、センサ出力の出力波形等から毛細血管の脈波を検出することができる。
このように、接触センサのセンサ出力によって、圧迫状態と開放状態の検出および脈波の検出を客観的に行うことができる他、さらに、血液粘度と相関関係を有する相関時間幅についても、接触センサの出力から得られる開放状態の検出と脈波の検出との時間間隔で測定することができるため、客観性を有した測定結果を得ることができる。
なお、接触センサの構成は、上述した構成に限られるものではなく別の構成による静電容量型センサ、あるいは静電容量変化によらずに圧力変化を検出するセンサを用いてもよい。
上述した効果の他に、接触センサのセンサ出力を用いて時間測定を行う構成とすることによって、測定によるばらつきを少なくすることができ、また、客観性を有する測定結果が得られるという効果を奏することができる。また、2つの測定を1つの接触センサで行う構成とすることで、センサの個数を低減することができ、血液粘度測定装置の装置構成を簡易で小型なものとするという効果を奏することができる。また、血液粘度の測定操作も簡易で容易に測定することができるという効果を奏する。
なお、本発明の出願人は、検出信号に含まれるノイズに対して脈拍数を安定して表示する心拍検出技術として、特許文献3,4を出願している。これらは、検出信号に含まれる歪みを検出して、脈波を正確に検出する技術に係わるものである。
本発明の血液粘度測定において脈波を検出する際に、上述したノイズ除去の心拍検出技術を適用することができる。
本発明によれば、爪押さえ装置によって指先を圧迫することによって、測定によるばらつきが少なく、また、客観性を有する測定結果が得られるとともに、血液粘度測定装置の装置構成を簡易で小型とすることができる。より詳細には、血液粘度の測定過程において、指先を圧迫して虚血状態とするための機構を簡易なものとすることができる。
また、血液粘度の測定操作も簡易で容易に測定することができる。
以下、本発明の血液粘度測定装置の概略および動作を図1〜図4を用いて説明し、本発明の血液粘度測定装置の概略回路の構成例について図5を用いて説明し、本発明の血液粘度測定装置に用いる接触センサの構成例について図6を用いて説明する。また、本発明の爪押さえ装置について、第1の構成例を図2に示し、第2〜第8の各構成例を図7〜図13を用いて説明する。
図1は、本発明の血液粘度測定装置1の構成を説明するための概略図である。図1において、血液粘度測定装置1は、測定対象者の指と接触して指に印加される圧力、および指の毛細血管から伝わる脈波を検出する接触センサ2、測定対象者の指の腹部分を接触センサ2に圧迫するための爪押さえ装置12、接触センサ2のセンサ出力に基づいて、血液粘度測定における報知状態を形成したり、血液粘度を表す指標値やこの指標値に係わるメッセージを求める信号処理回路(図示していない)、形成した報知状態を表示する状態報知装置9、指標値やメッセージを表示する表示装置10、血液粘度測定装置の測定動作を開始させる測定開始ボタン11等を備える。
なお、図1では、これら各構成要素を平板状のプレート状のベース部13に設けられ、このベース部13内に信号処理回路を内蔵する構成例を示しているが、各構成要素を設けるベース部13は図示するプレート状の形態に限られるものではない。
図1(a)は非測定時の状態を示し、図1(b)、(c)は測定時の状態を示している。また、図2は本発明の爪押さえ装置の第1の構成例を示す図であり、接触センサ2と爪押さえ装置12Aの断面状態を示している。
爪押さえ装置12Aは、接触センサ2の接触面2aの上方位置において、接触面からの距離との間に隙間を有して配置する。この隙間は、指先21が抜き差し自在とする程度の余裕が形成される程度とする。また、接触センサ2の接触面2aは、少なくとも爪押さえ装置12Aのエッジ部12aから下方に下ろした垂線よりも、指先21の差し込み方向に存在するように配置する。この配置によって、指先21を爪押さえ装置12Aと接触センサ2との間に挿入することができ、挿入した指先21の腹部分を接触面2aと接触させることができ、さらに、指先21の腹部分を接触面2aに当てたままの状態で、指20の手元側を持ち上げる方向に移動させることで、爪22をエッジ部12aに当接させることができる。
図1(b)、図2(b)は、指20を爪押さえ装置12Aと接触面2aとの間に差し込んだ状態を示し、図1(c)、図2(c)は、爪22をエッジ部12aに当接させて、圧迫した状態を示している。図1(c)、図2(c)において、指先21の腹部分を接触面2aに当てた状態で、指20の手元側を持ち上げる方向に移動させて爪22をエッジ部12aに当接させると、指先21の腹部分はエッジ部12aを支点として接触面2a側に押圧される。この指先21の腹部分の接触面2aへの押圧によって、指先21内の毛細血管は圧迫されることになる。接触センサ2は、この状態とすることで指先21に印加される圧迫の圧力を検出することができる。
一方、図2(d)は、爪22をエッジ部12aから離して圧迫から開放した状態を示している。このとき、爪22をエッジ部12aから離すが、指先21の腹部分は接触面2aに当てた状態を保持することによって、接触センサ2は、指先21内の毛細血管内の脈波を検出することができる。
これによって、本発明の血液粘度測定装置1は、指先21の爪22を爪押さえ装置12Aのエッジ部12aに当てることによって、従来装置のようなカフ等の治具を用いることなく指先を圧迫させることができ、一方、指先21の爪22を爪押さえ装置12Aのエッジ部12aから離すことによって、従来装置のようなカフ等の治具を用いることなく指先を印加していた圧迫を開放することができる。
本発明の血液粘度測定装置1は、指先21の爪22を爪押さえ装置12Aのエッジ部12aへの押し当てることによる指先21の圧迫と、爪22を爪押さえ装置12Aのエッジ部12aから離すことによる指先21の開放とを接触センサ2によって検出することができ、さらに、指先21の開放した後、接触センサ2によって脈波の復帰を検出することができる。
図3は接触センサのセンサ出力から圧迫、開放、脈波の検出、および測定時間の計時を説明するための図である。
図3(a)は接触センサのセンサ出力の例を示している。なお、このセンサ出力は説明のために模式的な図を作成して示したものであり、実際の測定データを示すものではない。
図3(b)に示す圧迫検出は、センサ出力と第1のしきい値(TH1)との比較によって圧迫状態を検出するものであり、センサ出力が第1のしきい値(TH1)を上回ったときに圧迫状態となったと判定する。
図3(c)に示す開放検出は、センサ出力と第2のしきい値(TH2)との比較によって開放状態を検出するものであり、圧迫状態と判定された後に、センサ出力が第2のしきい値(TH2)を下回ったときに開放状態となったと判定する。
図3(d)に示す脈波検出は、開放状態となった後に、センサ出力から脈波を抽出する。図3(e)は、開放状態の検出に基づいて計時を開始し、脈波の検出に基づいて計時を終了することによって、その間の時間を測定する。
本発明の血液粘度測定装置1は、接触センサのセンサ出力に基づいて、圧迫検出、開放検出、および脈波検出の各検出を行い、圧迫によって脈波を測定しなくなった後、開放を検出してから脈波が復帰するまでの時間間隔を測定時間Tとして計時する。この開放から脈波復帰までの測定時間Tは血液粘度の程度と相関関係が認められるので、この測定時間Tを血液粘度を表す指標値として求める。
ここで、本発明の血液粘度測定装置1では、上述する圧迫と開放の動作を、爪押さえ装置12Aのエッジ部12aに対して爪22を押し当てる動作、あるいは離す動作によって行うことができる。図4は、この爪押さえ装置12Aによる効果を説明するための図であり、図4(a)は爪押さえ装置を用いる場合の接触センサのセンサ出力を示し、図4(b)は爪押さえ装置を用いない場合の接触センサのセンサ出力を示している。
指先に対する押圧段階は、指先を接触センサに軽く当てる段階(A)、指先を接触センサに押し付けて圧迫する段階(B)、圧迫を開放して押し当てを緩める段階(C)の3段階に大きく分類することができる。
段階(A)において指先を接触センサに軽く当てると、接触センサは指先内の毛細血管の脈波は検出する。また、段階(B)において指先を接触センサに押し付けることで圧迫すると、指先内の毛細血管は圧迫によって血流が滞るため脈波は検出されなくなり、接触センサのセンサ出力は、指先に印加される押圧力が主となる。この段階(A)および段階(B)の状態における接触センサのセンサ出力は、爪押さえ装置の有無に寄らずほぼ同様となる。
これに対して(C)の状態では、爪押さえ装置の有無によって接触センサのセンサ出力の安定性が大きく影響される。
爪押さえ装置を用いない場合には(図4(b))、指先が接触センサを押す力は測定者の指の動きによってのみ左右されるため、指先への押圧力を弱めていくと、指先が接触センサに印加する押圧力は不安定となり、接触センサから検出されるセンサ出力を安定に維持することが困難となりノイズ分が発生することになる。
通常、脈波が検出される状態ではセンサ出力の出力レベルは低いため、段階(C)において接触センサのセンサ出力にノイズが加わると、ノイズの出力レベルが脈波のレベルに近いため、脈波とノイズとを分離して脈波を検出することが難しくなる。
一方、爪押さえ装置を用いる場合には(図4(a))、爪部分を爪押さえ装置12Aのエッジ部12aに当接させた状態を維持したまま指先への押圧力を弱めると、エッジ部12aとの当接によって、指先には測定者の指の動きによることなく、ある程度の押圧力が印加された状態を維持することができる。これによって、接触センサから検出されるセンサ出力は安定した状態が維持され、指の動きによる変動分を抑制することができ、センサ出力を安定して検出して脈波を正確に検出することができる。
次に、本発明の血液粘度測定装置1の機能構成および回路構成の一例について図5〜図7を説明する。図5は概略構成を示している。
図5において、血液粘度測定装置1は、測定者の指と接触して指からの圧力を検出する接触センサ2、接触センサ2からの信号を検出してセンサ出力を出力するセンサ検出回路3、センサ検出回路3のセンサ出力を信号増幅する信号増幅回路4、信号増幅回路4で信号増幅したセンサ出力を用いて測定状態や血液粘度の指標値やメッセージを出力する信号処理回路5、信号処理回路5が出力する測定状態を報知する状態報知装置9、血液粘度の指標値やメッセージを表示する表示装置10等を備える。
なお、上述したセンサ検出回路3および信号増幅回路4が行う信号処理は、信号処理回路5内で行う構成としてもよい。以下、信号処理回路5に入力する信号をセンサ出力として説明する。
信号処理回路5は、入力したセンサ出力に基づいて、圧迫状態あるいは開放状態を判定して判定結果を出力する圧力判定回路6および指内の脈波を検出する脈波検出回路7と、圧力判定回路6の判定結果と脈波検出回路7の検出脈波とを入力して演算処理を行う演算回路8とを備える。
圧力判定回路6は、センサ出力をしきい値と比較することによって指に印加される押圧力の大きさを判定し、指の毛細血管が圧迫状態にあるか、あるいは圧迫から開放された状態にあるかを判定する。このしきい値との比較による判定において、圧迫状態を判定するしきい値と開放状態を判定するしきい値の大きさを異ならせることによってヒステリシス特性を持たせ、センサ出力が変動することによって判定結果にチャタリングが発生することを防ぐことができる。このヒステリシス特性については後述する。
脈波検出回路7は、接触センサ2から得られるセンサ出力から脈波信号を抽出する。脈波検出回路7で抽出した脈波信号は、血液粘度の指標値を表す測定時間の計時に用いる他に、測定開始時点において、接触センサ2による検出が正常に行われていることの確認に用いることもできる。また、抽出した脈波信号を用いて脈波数を計数することもできる。
脈波検出回路7は、所定の周波数特性を付加する信号処理を行うことによって、周波数成分の信号強度を増幅させた脈波信号を形成し、この周波数成分の信号強度の増幅によって脈波波形の主成分を増加させ、ノイズ成分を低減させることもできる。
脈波検出回路7は、例えば、検出信号を信号増幅する増幅回路と、検出信号をデジタル信号に変換するA/D変換回路と信号処理部を備えた構成とすることができる。この信号処理部は、検出信号をバンドパスフィルタや2階微分特性等によってノイズ除去や2倍高調波の信号増幅を行う狭帯域信号処理回路、この狭帯域信号処理回路で生成された信号の波形歪みを形成して脈波を検出する波形歪検出回路(スロープ検出回路)を備える構成とすることができる。
信号処理部の一構成例では、脈波波形の周波数成分を信号増幅する信号増幅部を有し、この信号増幅部は、脈波波形の低域側の周波数成分を低増幅率で増幅し、脈波波形の高域側の周波数成分を高増幅率で増幅する信号増幅特性とすることによって、脈波波形に所定の周波数特性を付加し、脈波波形の主成分を増加させ、ノイズ成分を低減させる。この信号処理としては、例えば、脈波波形の周波数成分を微分特性で信号増幅する。
また、信号処理部は帯域通過のフィルタ処理を含むことができ、これによって脈波波形の所定狭帯域の信号に対して信号処理を行い、脈波波形の主成分以外の周波数帯域にあるノイズ成分を除去する。この信号処理部で行うノイズ成分の除去及び信号強度の増幅の信号処理は、脈波信号に波形歪みを付加する。この波形歪みは、脈波波形の主成分を増加し、ノイズ成分を低減する。これにより、波形歪みは脈波と強い相関で関係付けられる。したがって、波形歪みは脈波情報を良好なS/N比で備えることになる。
演算回路8は、血液粘度測定における動作の状態と次に行う操作の各状態を測定者に報知する情報を形成する演算と、血液粘度を表す指標値を求める演算と、この指標値に対応するメッセージを形成する演算とを行い、報知情報は状態報知装置9に送って報知させ、指標値は測定結果表示装置10Aに送って表示させ、メッセージはメッセージ表示装置10Bに送って表示させる。
なお、測定結果表示装置10Aとメッセージ表示装置10Bとは、同一の表示装置に表示することができる。このとき、測定結果である指標値とメッセージとをそれぞれ別の表示面で表示する表示形態とする他、同一の表示面上に表示領域を区分して表示する表示形態としてもよい。
図6は本発明の血液粘度測定装置が備える接触センサ2の一構成例を説明するための断面図である。なお、図6(a)は押圧力を印加していない状態を示し、図6(b),(c)は押圧力を印加して状態を示している。この押圧力の印加において、図6(b)は押圧力が大きい場合を示し、図6(c)は押圧力が小さい場合を示している。
ここで示す接触センサ2は静電容量型のセンサ例である。図6(a)において、接触センサ2は、接触面2aを構成する弾性材2bと、この弾性材2bとの間にスペーサ2dを挟んで配置する硬質材2fとを備え、弾性材2bと硬質材2fには、互いに対向する面に電極2c、2eが設けられている。この対向配置された電極2c,2eはコンデンサを構成し、両電極2c,2e間の距離に応じた静電容量が形成される。
一方、スペーサ2dは柔軟性を有する素材によって形成され、弾性材2bが押圧されると圧縮あるいは変形し、両電極2c,2e間の距離が変化する。
両電極2c,2e間の距離と両電極2c,2eが構成するコンデンサの静電容量との間には逆比例の関係があり、また、両電極2c,2e間の距離と弾性材2bに印加される押圧力との間には、弾性材2bやスペーサ2dの素材や構造による変形特性に基づいて定まる所定の関係があるため、両電極2c,2eが構成するコンデンサの静電容量は弾性材2bに印加される押圧力に応じて変化する。したがって、静電容量を測定することによって、弾性材2bに印加される押圧力を求めることができる。
図6(b)は弾性材2bに対して大きな押圧力を印加した場合を示し、図6(c)は弾性材2bに対して図6(b)の場合より小さな押圧力を印加した場合を示している。この押圧力の大小によって電極2c,2e間の距離が変化し、静電容量が変化する。
ここで、接触面2aを構成する素材として弾性材2bを用いることによって、押圧力を弱めた場合であっても押圧力が電極2cに伝わるようにし、電極2c,2e間の距離が押圧力に応じて変化するようにする。
仮に、接触面2aを構成する素材が硬質材を用いて形成されている場合には、押圧力を弱めた際に押圧力が電極2cに伝わらなくなる場合が生じ、接触センサ2に印加される押圧力の測定が困難となるおそれがある。これに対して、接触面2aを構成する素材を弾性材2bとすることで、弱い押圧力であっても指先が弾性材2bから離れることがないため、押圧力を電極2cに伝えることができ、押圧力に応じた静電容量変化を検出することができる。
次に、図7〜図13を用いて爪押さえ装置の構成例(第2の構成例〜第8の構成例)について説明する。
図7は爪押さえ装置の第2の構成例を説明するための図である。爪押さえ装置の第2の構成例は、腕時計型の構造例である。爪押さえ装置12Bは、腕時計の時計本体のムーブメントを収納するケースに相当する部分をベース部13とし、このベース部13には利用者の腕等に取り付けるためのバンドが設けられている。ベース部13上において、腕時計の文字盤に相当する部分には接触センサ2と表示装置10が設けられ、さらに、カバー12bが開閉自在に取り付けられている。このカバー12bは、閉じることによって接触センサ2と表示装置10とを覆い、不要な接触を防ぐことができる。
測定時には、カバー12bを開いて、接触センサ2の接触面2aを露出させ、この接触面2a上に指先の腹部分を乗せる。図7(a)はこのカバー12bを開いた状態を示している。
指先21を乗せた後、カバー12bを閉じ、カバー12bの縁部分のエッジ部12aを爪22に当てる。図7(b)はこのカバー12bを閉じた状態を示している。
指先21の腹部を接触面2aに接触させるとともに、エッジ部12aが爪22に当たった状態で、爪22がエッジ部12aにより強く当たる方向に指20を動かすことによって、あるいは、指先21をエッジ部12aと接触面12aとの間で挟むようにカバー12bを閉じる方向に押す。この動作によって、指20に押圧力を加えて圧迫することができる。
カバー12bを閉じる方向に生じる付勢力は、特に限定しないが、カバー12bとベース部13との間にバネ材を介して取り付ける構成などを用いて作り出すことができる。また、カバー部12bは、腕時計の風防やベゼルと兼用する構成であってもかまわない。
図7(c)は、非測定時の状態を示し、図7(d)は測定時の状態を示している。カバー12bの一部を透明部材とすることで窓14を形成することができ、この窓14を通して表示装置10の表示内容を見ることができる。図7に示す例では、表示装置10には「3」という数字を表示している例を示している。例えば、この「3」は血液粘度の指標値の例である。
図8は爪押さえ装置の第3の構成例を説明するための図である。爪押さえ装置の第3の構成例はメダル型あるいはコイン型の構造例である。爪押さえ装置12Cは、メダル型あるいはコイン型のベース部13にアーム部12cを取り付けた構造である。
アーム部12cは、一方の端部をベース部13の縁部分に取り付けるとともに、他端がベース部13上に設けた接触センサ2の接触面2aの上方位置であって、その端部は接触面2aとの間に指先21が挿入自在となる程度の隙間が空くように配置する。アーム部12cは、ベース部13に対して弾性的に取り付けられる。この弾性的な取り付けは、ベース部13の取り付け部分にバネ材を介して取り付ける構成、アーム部12c自体を弾性材で形成する構成等によって行うことができる。
測定時には、接触センサ2の接触面2aとアーム部12cとの間に指先21を挿入し、接触面2a上に指先22の腹部分を乗せる。図8(a)は、非測定時の状態を示し、図8(b)は測定時の状態を示している。
指先21を挿入した後、アーム部12cのエッジ部12aを指先の爪22に当てる。指先の腹部を接触面2aに接触させるとともに、エッジ部12aが爪22に当てた状態で、爪22がエッジ部12aにより強く当たる方向に指20を動かす。この動作によって、指に押圧力を加えて圧迫することができる。測定時における状態報知や測定結果は、表示装置10に表示することができる。
図9は爪押さえ装置の第4の構成例を説明するための図である。爪押さえ装置の第4の構成例はペン型の構造例である。爪押さえ装置12Dは、ペンあるいはペン状に形成した部材のキャップ15をベース部とし、このキャップ15にクリップ部12dを取り付けた構造である。
クリップ部12dは、一方の端部をキャップ15に取り付けるとともに、他端がキャップ15の側面に設けた接触センサ2の接触面2aの上方位置であって、その端部は接触面2aとの間に指先21が挿入自在となる程度の隙間が空くように配置する。クリップ部12dは、キャップ15に対して弾性的に取り付けられる。この弾性的な取り付けは、キャップ15の取り付け部分にバネ材を介して取り付ける構成、クリップ部12d自体を弾性材で形成する構成等によって行うことができる。
測定時には、接触センサ2の接触面2aとクリップ部12dとの間に指先21を挿入し、接触面2a上に指先22の腹部分を乗せる。図9(a)は、非測定時の状態を示し、図9(b)は測定時の状態を示している。
指先21を挿入した後、クリップ部12dのエッジ部12aを指先の爪22に当てる。指先の腹部を接触面2aに接触させるとともに、エッジ部12aが爪22に当てた状態で、爪22がエッジ部12aにより強く当たる方向に指20を動かす。この動作によって、指に押圧力を加えて圧迫することができる。測定時における状態報知や測定結果は、表示装置10に表示することができる。
図8、図9に示す爪押さえ装置の第3,第4の構成例は、アーム部12cとクリップ部12dをいわゆるペンのクリップとして用いることができる。このようにすれば、本発明の血液粘度測定装置を搬送するときに服のポケットなどに爪押さえ装置を固定することができる。
図10〜図12は爪押さえ装置の第4〜7の構成例を説明するための図である。爪押さえ装置の第4〜7の構成例は、カード型の構造例である。
図10において、爪押さえ装置12Eは第4の構成例であり、カード状のベース部13にカバー12eを取り付けた構造である。
カバー12eは、少なくとも1つの縁部をベース部13の少なくとも1つの縁部に固定するとともに、他の1つの縁部を湾曲させて、ベース部13上に設けた接触センサ2の接触面2aの上方位置であって、その縁部と接触面2aとの間に指先21が挿入自在となる程度の隙間が空くように配置する。図10では、3方向の縁部をベース部13の同じく3方向に縁部に固定し、残りの1方向の縁部を上方に湾曲させて、ベース部13上の接触面2aとの間に隙間が生じるように取り付ける例を示している。
測定時には、接触センサ2の接触面2aとカバー12eとの間に指先21を挿入し、接触面2a上に指先22の腹部分を乗せる。図10(a)は、非測定時の状態を示し、図10(b)、10(c)は測定時の状態を示している。
指先21を挿入した後、カバー12eのエッジ部12aを指先の爪22に当てる(図10(b))。指先の腹部を接触面2aに接触させるとともに、エッジ部12aを爪22に当てた状態で、爪22がエッジ部12aにより強く当たる方向に指20を動かす(図11(c))。この動作によって、指に押圧力を加えて圧迫することができる。測定時における状態報知や測定結果は、表示装置10に表示することができる。また、カバー12eを透明部材としてもよく、この透明部材を通して圧迫および開放による爪22の色変化を観察することもできる。
図11において、爪押さえ装置12Fは第5の構成例であり、カード状のベース部13に帯状部材12fを取り付けた構造である。
帯状部材12fは、両端をベース部13の対向する辺部分に固定するとともに、帯の中央部分を湾曲させて、ベース部13上に設けた接触センサ2の接触面2aの上方位置であって、その縁部と接触面2aとの間に指先21が挿入自在となる程度の隙間が空くように配置する。図11では、帯状部材12fを弧状に形成し、その両端をベース部13の対向する2辺に固定し、弧の中央部分を上方に湾曲させて、ベース部13上の接触面2aとの間に隙間を形成する例を示している。
測定時には、接触センサ2の接触面2aと帯状部材12fの中央部分との間に指先21を挿入し、接触面2a上に指先22の腹部分を乗せる。図11(a)は、非測定時の状態を示し、図11(b)、11(c)は測定時の状態を示している。
指先21を挿入した後、帯状部材12fの中央部分のエッジ部12aを指先の爪22に当てる(図11(b))。指先の腹部を接触面2aに接触させるとともに、エッジ部12aを爪22に当てた状態で、爪22がエッジ部12aにより強く当たる方向に指20を動かす(図11(c))。この動作によって、指に押圧力を加えて圧迫することができる。測定時における状態報知や測定結果は、表示装置10に表示することができる。
図12において、爪押さえ装置12Gは第7の構成例であり、湾曲させたカード状のベース部13に平板状部材12gを取り付けた構造である。
平板状部材12gは、少なくとも1つの縁部をベース部13の少なくとも1つの縁部に固定するとともに、他の1つの縁部を、湾曲させたベース部13上に設けた接触センサ2の接触面2aの上方位置であって、その縁部と接触面2aとの間に指先21が挿入自在となる程度の隙間が空くように配置する。
図12では、ベース部13を湾曲させて形成した凹部分に指先を挿入自在とし、平板状部材12gの2辺を、ベース部13の対向する2辺に固定する。固定した平板状部材12gと、湾曲させたベース部13上の接触面2aとの間に隙間を形成し、この隙間内に指先を挿入して測定する例を示している。
測定時には、接触センサ2の接触面2aと平板部材12gとの間に指先21を挿入し、接触面2a上に指先22の腹部分を乗せる。図12(a)は、非測定時の状態を示し、図12(b)、12(c)は測定時の状態を示している。
指先21を挿入した後、平板状部材12gの中央部分のエッジ部12aを指先の爪22に当てる(図12(b))。指先の腹部を接触面2aに接触させるとともに、エッジ部12aを爪22に当てた状態で、爪22がエッジ部12aにより強く当たる方向に指20を動かす(図12(c))。この動作によって、指に押圧力を加えて圧迫することができる。測定時における状態報知や測定結果は、表示装置10に表示することができる。図12に示す例では、表示装置10には指を押し当てる旨の文言や、血液粘度の指標値を「サラサラ度 3」と表示している。
また、平板部材12gを透明部材としてもよく、この透明部材を通して圧迫および開放による爪22の色変化を観察することもできる。
図13は爪押さえ装置の第8の構成例を説明するための図である。爪押さえ装置の第8の構成例は、支持部を備える例である。
爪押さえ装置12Hは第8の構成例であり、湾曲させたベース部13に湾曲させたカバー部12hを取り付けるとともに、ベース部13に支持部16を設けた構造である。
カバー12hとベース部13とは、対向する面を互いに外側に湾曲させて中央部分に空間部分を形成する。カバー12hはベース部13の長さ方向の途中部分までとし、その湾曲した縁部は、湾曲させたベース部13上に設けた接触センサ2の接触面2aの上方位置であって、その縁部と接触面2aとの間に指先21が挿入自在となる程度の隙間が空くように配置する。ベース部13には支持部16を設ける。
カバー12hとベース部13とは一体で形成してもよい。この場合には、例えば、円筒の一部に切り取ってエッジ部12aを形成し、内面に接触センサ2の接触面2aを設けることで形成することができる。
図13では、湾曲させたベース部13と、同じく湾曲させたカバー12hを対向させて凹部分を形成し、この凹部分に指先を挿入自在とする。測定時には、接触センサ2の接触面2aとカバー12hとの間に指先21を挿入し、接触面2a上に指先22の腹部分を乗せる。図13(a),図13(b)は測定時の状態を示している。
指先21を挿入した後、カバー12hの中央部分のエッジ部12aを指先の爪22に当てる。指先の腹部を接触面2aに接触させるとともに、エッジ部12aを爪22に当てた状態で、爪22がエッジ部12aにより強く当たる方向に支持部16を動かす(図13(b))。この動作によって、指に押圧力を加えて圧迫することができる。測定時における状態報知や測定結果は、表示装置10に表示することができる。また、カバー12hを透明部材としてもよく、この透明部材を通して圧迫および開放による爪22の色変化を観察することもできる。
本発明の血液粘度測定装置は、血液粘度の指標値を求める他、血液粘度に関連する各種メッセージを表示することによって、健康維持をガイドする装置に適応することができる。
本発明の血液粘度測定装置の構成を説明するための概略図である。 本発明の血液粘度測定装置が備える爪押さえ装置の第1の構成例を説明するための図である。 本発明の接触センサのセンサ出力から圧迫、開放、脈波の検出、および測定時間の計時を説明するための図である。 本発明の爪押さえ装置による効果を説明するための図である。 本発明の血液粘度測定装置の概略構成を説明するための図である。 本発明の血液粘度測定装置の接触センサの構成例を説明するための図である。 本発明の血液粘度測定装置が備える爪押さえ装置の第2の構成例を説明するための図である。 本発明の血液粘度測定装置が備える爪押さえ装置の第3の構成例を説明するための図である。 本発明の血液粘度測定装置が備える爪押さえ装置の第4の構成例を説明するための図である。 本発明の血液粘度測定装置が備える爪押さえ装置の第5の構成例を説明するための図である。 本発明の血液粘度測定装置が備える爪押さえ装置の第6の構成例を説明するための図である。 本発明の血液粘度測定装置が備える爪押さえ装置の第7の構成例を説明するための図である。 本発明の血液粘度測定装置が備える爪押さえ装置の第8の構成例を説明するための図である。
符号の説明
1 血液粘度測定装置
2 接触センサ
2a 接触面
3 センサ検出回路
4 信号増幅回路
5 信号処理回路
6 圧力判定回路
7 脈波検出回路
8 演算回路
9 状態報知装置
10 表示装置
10A 装置結果表示装置
10B メッセージ表示装置
12A〜12H 爪押さえ装置
12a エッジ部
12b カバー
12c アーム部
12d クリップ部
12e カバー部
12f 帯状部材
12g 平板状部材
12h カバー部
13 ベース部
14 窓
15 キャップ
16 支持部
20 指
21 指先
22 爪

Claims (4)

  1. 指先の圧力を検出する接触センサのセンサ出力から血液の粘度に相当する指標を求める血液粘度測定装置であって、
    前記指先の爪の上部面と接触し、当該爪を押すことで前記指先を前記接触センサに押圧する爪押さえ装置を備え、当該爪押さえ装置による押圧力によって、前記指先に印加される圧力と前記指先の脈波とを同時に測定することを特徴とする、血液粘度測定装置。
  2. 前記爪押さえ装置は、前記接触センサの接触面と対向させて配置し、
    当該爪押さえ装置のエッジ部は、少なくとも接触センサの接触面の上方にあり、
    当該エッジ部と前記接触面との間で形成される隙間は、前記指先を挿出入自在とする間隔を有するとともに、前記指先の爪の上部面をエッジ部に当接させたとき、当該エッジ部を支点として前記指先の腹部を接触面に押圧する間隔を有することを特徴とする、請求項1に記載の血液粘度測定装置。
  3. 前記接触センサは、スペーサを挟んで対向させた硬質材と弾性材の両対向面に電極を配置し、前記弾性材の電極を配置した面と反対側の面を前記接触面とし、
    前記接触面が前記押圧力で押されることによる両電極間の静電容量変化をセンサ出力として出力することを特徴とする、請求項1又は2に記載の血液粘度測定装置。
  4. 前記爪押さえ装置は少なくとも一部は透明部材で形成され、当該透明部材を通して前記指先の爪を観察自在であることを特徴とする、請求項1から3の何れかに記載の血液粘度測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP2292142A1 (en) * 2009-09-04 2011-03-09 Adtex Inc. Method and device for evaluation of blood fluidity
WO2016158585A1 (ja) * 2015-03-31 2016-10-06 株式会社アドテックス 血液流動性の評価方法および評価装置
US11517206B2 (en) 2018-05-25 2022-12-06 Samsung Electronics Co., Ltd. Electronic device, blood pressure measurement method of electronic device and blood pressure measurement system

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