JP2008180608A - 表面親水化デバイス - Google Patents

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景介 横山
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Abstract

【課題】長期間にわたり表面の親水性を発揮する表面親水化デバイスを提供する。
【解決手段】表面親水化デバイスの基材表面に、親水基を有するデンドリマーを結合させる。これにより、表面親水化デバイスの表面を親水化できる。
【選択図】図1

Description

本発明は長期間にわたり表面の親水性を発揮する表面親水化デバイスに関する。
近年、生体分子を導入するチップ(DNAチップなど)が盛んに用いられている。そして、その種のチップの表面を親水化する技術としては、表面を酸素プラズマで処理する技術が一般的である。プラズマ処理により親水化する従来例としては、特許文献1が挙げられる。
特開2006−49712号公報
しかしながら、時間が経過すれば表面の親水性は活性度が減少して劣化し、上記のようにプラズマ処理により表面を親水化した場合は、十分な期間必要な親水性を保つことができなかった。
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、長期間にわたり表面の親水性を発揮する表面親水化デバイスを提供することをその目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1による表面親水化デバイスは、デンドリマーを結合させることで表面を親水化したことを特徴とする。
デンドリマーは、コア、ビルディングブロック、末端基から構成され、以下の特徴を有する。
(1)分子量の分布が存在せず、単一の分子量のデンドリマーを得ることができる。
(2)コアユニットを反映した三次元的に明確な空間形態をとり、世代数(反応ステップの繰り返し数)により分子サイズを調整できる。
(3)ビルディングブロック、末端基により性質を変化させることができる。
(4)同じ分子量の鎖状高分子に比べて溶液粘度が低いため取り扱いが容易である。
このようなデンドリマーで表面を親水化すると、ビルディングブロック、末端基により表面への結合力を高めることができ、また親水性のデンドリマーを表面近傍の空間に効率的に配置できるので、高い親水性を長期間にわたり発揮することができる。
本発明の請求項2による表面親水化デバイスは、請求項1において、前記デンドリマーは、末端にOH基又はカルボキシル基を有するエステル型デンドリマーであることを特徴とする。
本発明の請求項3による表面親水化デバイスは、請求項1又は2において、生体分子導入用のデバイスであることを特徴とする。
本発明の請求項4による表面親水化デバイスは、請求項1〜3のいずれかにおいて、溝が基板に形成され、前記デンドリマーを結合させることで前記溝の表面が親水化されていることを特徴とする。
本発明によれば、長期間にわたり表面を親水性に保つことができる。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
本発明で用いるデンドリマーとしては、親水基を有するデンドリマーを用いることができ、具体的には、例えば、コア及びビルディングブロックの少なくともいずれかに、アミノ基、エポキシ基、エステル基、カルボキシル基、OH基、メルカプト基、カルボニル基などの親水性を有する官能基を導入したもの、又は、末端基に、アミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、OH基、メルカプト基などの親水性を有する官能基を導入したものを用いることができる。図1に、これら親水性を有する官能基を導入した末端基の例を示す。これらコア、ビルディングブロック、末端基に親水基を導入する化学修飾は1種類に限定されず、2種類以上の化学修飾を行ってもよい。
このようなデンドリマーの具体例としては、OH基又はカルボキシル基を末端基に有するエステル型デンドリマーや、NH基が末端基に有するポリアミドアミン等が挙げられる。これらのデンドリマーを用いることにより、表面が親水性に修飾される。
図2にC、H、Oのみから構成される第4世代のエステル型デンドリマーの例を示す。本発明で用いるデンドリマーの世代数は特に限定されず、図2のように第4世代又はそれ以上の世代を用いることもできるが、反応性を高める場合は、第0世代、第1世代、第2世代などの世代が小さいものを用いることが好ましい。
また、表面親水化デバイスとしては、例えば、生体分子導入用のデバイスとして、細胞やDNA等の生体分子を基板に結合させたデバイス(例えば、DNAチップ、糖鎖チップ、抗体チップ、酵素等を結合したレセプターチップ、その他の蛋白質を結合したプロテインチップなど)のほか、生体分子やその溶液を収容する容器、溶液を流す溝状の流路を形成した流路チップなどが挙げられる。特に、微量のサンプルを扱う流路チップでは、流路を構成する溝の表面が疎水性であると、サンプルを収容できなかったり、サンプルを流動させることができない等支障が大きいことから、本発明の適用による効果が大きい。
図3に、流路チップの例を示す。図3(a)は、流路チップAの側面図、(b)は平面図である。
図3に示す流路チップAは、溝状の流路2を形成したガラス板(10×20mm、厚さ1mm)1に、カバーガラス3を重ねて形成されている。この流路2が本発明の溝に相当し、流路チップAが本発明の表面親水化デバイスに相当する。
流路2は、ダイシングソーを用いてガラス板1を切削して形成したものであり、幅100μm、長さ約12mmであり、底面が約1.43°傾斜して形成されている。このため、カバーガラス3を重ねた部分では、流路2の底面及びカバーガラス3間の距離、即ちギャップGが流路2の下流側(紙面右側)に向かうほど小さくなっている。従って、流路2中に物質Sを流すと、ギャップGが物質Sの径よりも小さくなるところに物質Sは挟み込まれることとなり、挟み込まれた位置により物質Sのサイズを検出したり、物質Sのサイズによる同定や分離を行ったりできる。なお、図3中、符号5は、ポンプと流路2をつなぐチューブであり、符号4aは流路2の終端側を取り囲むリブであり、流し終わった溶液を回収するチャンバ4を形成している。
上記流路チップAは、流路2の切削後に、ガラス板1表面に対し本発明にかかるデンドリマーを結合させることで、流路2の表面が親水化されている。このため、流路2中で溶液を円滑に流動させ、また物質Sの疎水性の部分がガラス板1表面に吸着したりするのを防止できる。
なお、流路2を形成した流路チップAはこれに限定されず、例えば、流路2が複数形成されたものや、リゾグラフィ技術により形成されるもの等に対しても本発明は適用可能である。
これらの表面親水化デバイスの基材としては、一般的には、ガラス(硼珪酸ガラス、石英ガラス等)、樹脂(ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホン、ポリエステル等)やガラス繊維と樹脂の複合材などの基板やカラム、キャピラリーが用いられるが、金属材料等にも本発明を適用できる。
また、表面親水化デバイスの基材表面にデンドリマーを結合させる方法は、基材の材質に応じても異なり、本発明において特に限定されない。例えば、表面親水化デバイスの基材表面をアミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、OH基、メルカプト基などで修飾し、そこに、同様の官能基で末端基などを修飾したデンドリマーを反応させると、強固なコーティングが可能となる。もちろん、デンドリマーのみに化学修飾を行ってもよいし、表面親水化デバイスの基材表面と反応可能な官能基として上記親水性を付与する官能基(例えば、OH基やカルボキシル基)を導入してもよい。例えば、表面親水化デバイスの基材がガラスである場合には、デンドリマーの末端基に複数のカルボキシル基を導入することで、ガラス表面を化学修飾しなくても、ガラス表面に形成されるシラノールの水酸基にデンドリマーのカルボキシル基の一部をエステル結合させると共に、基材表面に結合していないカルボキシル基によってガラス表面に親水性を付与することができる。同様に、デンドリマーに複数のOH基を導入することで、当該OH基とシラノールの水酸基とを脱水化反応させると共に、反応していないOH基によって親水性を付与することもできる。もちろん、アミノシラン等のシランカップリング剤を介してアミンやOH基をガラス表面に導入し、デンドリマーと反応させてもよい。シランカップリング剤は、基材が樹脂や金属である場合に適用できる。デンドリマーと反応させるための表面親水化デバイス表面の化学修飾は1種類に限定されることはなく、2種類以上の化学修飾を行ってもよい。また、デンドリマー側の化学修飾についても、同様に、1種に限らず2種以上の化学修飾を行ってもよい。このとき、上記のように、親水性を付与するための官能基と、表面親水化デバイスの基材表面に結合させるために導入する官能基と、を同じ種類とし、1分子に2つ以上導入してもよいし、異なる種類の官能基としてもよい。また、表面親水化デバイスの基材表面をプラズマで活性化させ、そこに親水基を有するデンドリマーを反応させることもできる。
〔実施例1〕
次に、本発明の実施例について説明する。
本実施例では、下記の条件でデンドリマーにより基板を親水化し、その効果を確認した。
デンドリマー:下記構造式に示すエステル型デンドリマー第0世代、末端基−OH、末端基の数4、分子式C1018
Figure 2008180608
基板:Si基板(表面修飾なし)
効果確認の方法:親水化後10分後及び50時間後に接触角を測定
また、比較例としてSi基板に酸素プラズマ処理を行った場合及び何も親水化処理を行わなかった場合についても接触角を測定し、その結果を図4(10分後)及び図5(50時間後)に、親水化処理を行わなかった場合の接触角を100とした場合の相対値で示した。
図4及び図5に示すように、親水基を有するデンドリマーで修飾した場合には、比較例よりも接触角が小さく、優れた親水性を発揮することが確認された。さらに、50時間を経過した場合は、比較例では親水性が大きく劣化しているのに対し、実施例では親水性の劣化が全く見られず、長期間にわたり親水性を発揮することが確認された。
親水性を有する官能基を導入した末端基の例を示す図である。 C、H、Oのみから構成される第4世代のエステル型デンドリマーの例を示す図である。 流路チップの例を示す図である。 10分後の接触角の測定結果を示すグラフである。 50時間後の接触角の測定結果を示すグラフである。
符号の説明
1 ガラス板
2 流路
3 カバーガラス
4 チャンバ

Claims (4)

  1. デンドリマーを結合させることで表面を親水化したことを特徴とする表面親水化デバイス。
  2. 前記デンドリマーは、末端にOH基又はカルボキシル基を有するエステル型デンドリマーであることを特徴とする請求項1に記載の表面親水化デバイス。
  3. 生体分子導入用のデバイスであることを特徴とする請求項1又は2に記載の表面親水化デバイス。
  4. 溝が基板に形成され、前記デンドリマーを結合させることで前記溝の表面が親水化されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の表面親水化デバイス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017051459A (ja) * 2015-09-10 2017-03-16 東洋炭素株式会社 筒状樹脂部品

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