JP2008179997A - 反転ラッチ式電気錠 - Google Patents

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Abstract

【課題】必要時のみ確実に解錠操作が可能な反転ラッチ式電気錠を提供することである。
【解決手段】反転ラッチ式電気錠Aは、反転と後退が可能なようにラッチケース11内に設けられた反転ラッチ10と、この反転ラッチ10の反転及び後退を阻止するロック部20と、ロック部20による反転ラッチ10のロックを解除して保持するロック解除・保持部30と、カム素子41aによる回転をロック部20の移動に変換するカム機構を含む電気駆動部40を備え、上記ラッチケース11内にラッチの後退による移動を伝達する伝達ロッド15を設け、入力信号により電気駆動部40を駆動してカム素子41aの回転で反転ラッチ10の設定状態をロック解除状態とし、扉の開閉動作による反転ラッチ10の後退動を、上記伝達ロッド15を介してロック解除・保持部30に伝達してロック部20をロック状態に設定するように形成している。
【選択図】図1

Description

この発明は、建物の出、入り口用扉、室内用扉、事務機器、住機器、家具、或いはその他の各種の開閉状態を保持・開放する用途に用いられる反転ラッチ式電気錠に関する。
ラッチ錠は扉等を開くときのラッチの摺動抵抗を低減し、軽い力で開閉できる利点があり、近年ではその利便性の向上のため扉や引き戸等の施錠にラッチ錠と電磁手段を組み合わせて、室内外等からの操作信号により開閉を操作し得るラッチ式電気錠が広く使用されている。その1例として、特許文献1の「錠前」が知られている。この錠前は、反転及び後退可能なラッチと、把手の操作に応じて回転し、ラッチの反転阻止機能を解除するハブを持つ錠前からなり、ハブ固定部と幅広に形成されたラッチ後退阻止部を備えたロックスライダーを有し、施錠時にはロックスライダーのハブ固定部がハブと当接し得る位置に移動し、かつラッチ後退阻止部はラッチの後退路内に進入するように構成されている。
この錠前の実際の例では、反転及び後退可能なラッチは、錠ケース内に反転かつスライド可能に収納され、かつラッチの反転阻止機構としてその側面に形成された溝を有する切欠き部と段差状の係合部に対し、対向する向きに突起を有する摺動子という部材を介在させ、摺動子をこのラッチに対して上下動、かつ接近離反することにより突起と切欠き部或いは係合部を係合又は切り離し、必要に応じて反転を阻止或いは反転を解除するように形成されている。この摺動子は錠ケース内で上下方向にも摺動子のスライドロックが摺動可能であり、このスライドロックを上下動させるため解錠レバーを介してラッチの反転阻止機能を解除するハブが係合している。
ハブは解錠レバーを介してスライドロックを上方に押し上げる力を解除することにより摺動子の係合部からスライドロックが外れて、摺動子の突起が切欠き部の溝に嵌合して解錠される。上記ハブ、解錠レバー、スライドロックを含む反転ラッチの反転阻止機構には、ラッチ後退阻止部を備えたロックスライダーが係合している。このロックスライダーのハブ固定部がハブと当接し得る位置に移動し、かつラッチ後退阻止部がラッチの後退路内に進入することにより、ハブの回転を阻止してラッチのロックが行われるようにロックスライダーが形成されている。なお、この特許文献1の錠前では、ラッチ部は通常時にラッチのロックが解除された状態であり、必要時にロック状態に施錠することが前提である。
特許公報2の「電気錠」は、扉枠の交差方向へ付勢されて進退可能に案内されるスライダと、このスライダの先端部に回転可能に軸着されるラッチヘッドと、このラッチヘッドの回転軸側に搭載されスライダと共に移動される電磁アクチュエータと、この電磁アクチュエータのプランジャに設けられるストッパとから構成され、上記プランジャの進退によってストッパがラッチヘッドのロック受け部に対して進退動されるように構成されている。
この公報の電気錠は、主要部材としてラッチヘッド、スライダ、ストッパを有する電磁アクチュエータの3点からなる簡素な構成である。そして、この電気錠では、その電磁アクチュエータのプランジャに設けられるストッパがラッチヘッドのロック受部に対して進退され、ラッチヘッドの回転が阻止される。
実開平6−16665号公報 実開平6−71808号公報
ところで、上記特許文献1の「錠前」の考案では、反転ラッチは、その反転と後退動作を、摺動子を介してハブ(シリンダー)と呼ばれるサムターンの手動解錠部に連絡され、かつこのハブに対してその外周に設けられた爪部にロックスライダーを係合させ、通常はハブとロックスライダーの係合を外すことにより、ロック機構を解除して反転ラッチの反転と後退の作動を常に可能とし、非常時(施錠時)にハブの係合爪(ロック部)とロックスライダーのハブ固定部を係合させて反転ラッチの反転と後退動を阻止するように構成されている。
このため、サムターンの手動解錠部又は電気的な駆動手段に連結されているロックスライダーのハブ固定部がハブに係合している限り、施錠時に反転ラッチを何らかの手段で錠ケース内に強制的に押し込もうとしても没入することが出来ず、ロックを外すことはできない。しかし、この機構ではロックスライダーによるロックは、摺動子、スライドロック、ハブ、ロックスライダーの4つの部材を介して行われるように構成され、部品点数が多く、それぞれの部材間の係合が複雑であり、そのうち1つでも作動不良が生じると、通常時の錠前としての作動そのものが阻害される。
これは、この錠前が通常時に反転ラッチの反転と後退の作動が解放され、非常時(施錠時)にのみ作動を阻止するという形式を採用していることに起因する。即ち、このような形式を必要としない、例えばホテルの客室の出入り口等の扉に設置されるオートロックの電気錠などにはこの形式の錠前は適さない。また、上記形式を採用する限り、この文献1に記載された部品点数を減少させる改良をすることも出来ないし、この錠前により従来の錠前が複雑であったことを改良することを課題としながら、なおその構成を簡易な構成とし、部品点数を少なくすることについては十分ではない。
特許文献2の電気錠の機構では、ラッチヘッドと電磁アクチュエータのプランジャに設けられるストッパとがラッチヘッドの後退時に一緒に動くため、ラッチヘッドを強制的に押し込めば、ラッチヘッドを錠ケース内に没入させることが出来ることとなる。従って、構成は極めて簡素であるが、電気錠としての安全性の点で十分ではなく、解決すべき問題が残されている。
この発明は、上記の問題点に留意して、錠前の機械的な構成部は、簡易な構成で、部品点数が少なく、かつ通常はロックされ、必要時に入力信号で電気的な駆動部を作動させて通常のロック状態を解除し、必要時のみ確実に解錠操作が可能な反転ラッチ式電気錠を提供することを課題とする。
この発明は、上記の課題を解決する手段として、反転と後退が可能なようにラッチケース内に設けられた反転ラッチと、この反転ラッチの反転及び後退を阻止するロック部と、ロック部による反転ラッチのロックを解除して保持するロック解除・保持部と、カム素子による回転をロック部の移動に変換するカム機構を含む電気駆動部を備え、上記ラッチケース内にラッチの後退による移動を伝達する伝達ロッドを設け、入力信号により電気駆動部を駆動してカム素子の回転で反転ラッチの設定状態をロック解除状態とし、扉の開閉動作による反転ラッチの後退動を、上記伝達ロッドを介してロック解除・保持部に伝達してロック部をロック状態に設定するようにした反転ラッチ式電気錠の構成としたものである。
上記の構成としたこの発明の反転ラッチ式電気錠によれば、通常はロックされ、必要時に入力信号で電気駆動部を作動させて通常のロック状態を解除し、必要時のみ確実に解錠操作が可能である(非常解錠)。従って、この反転ラッチ式電気錠は、ホテルの出入口の扉のように通常は施錠しておき、入室後又は外出後は扉を自動ロックすることが必要な用途の電気錠に適合する。
この反転ラッチ式電気錠では、通常時にはロック部によりロックされているが、入力信号を外部から入力することにより電気駆動部の駆動力でロック部による反転ラッチのロックを解除する。この場合、カム機構のカム素子の1回転で反転ラッチの設定状態をロック解除状態とし、扉を開くことが出来る。扉を開いた後は、ラッチの後退移動を伝達する伝達ロッドを介してロック解除・保持部に伝達してロック部をロック状態に設定する。このため、反転ラッチが再びロック状態となり、扉を開くことは出来ない。
なお、上記反転ラッチ式電気錠の構成のロック部に対してサムターン錠を係合、又はロック部とサムターン錠を一体に設けた構成を採用することが出来る。このような構成とすることにより、一度入力信号を入力した後は、内部からサムターンで解錠状態に保持し、その後入力信号を入力してサムターンによる解錠状態を施錠状態に戻さない限り、所定時間内は常解錠として使用することが出来る。この場合、最初だけしか電気駆動部の動力を使用しないため、開閉の都度電力を消費することはない。このような使用形態は、家具、オフィスの引出し等に使用するのに適しており、一度解錠した後次に施錠するまでの一定時間内は、開閉する度に入力信号で開閉操作をするという煩わしさを回避することが出来る。
この発明の反転ラッチ式電気錠は、ラッチケース内で反転と後退が可能な反転ラッチと、この反転ラッチの反転及び後退を阻止するロック部と、ロック部による反転ラッチのロックを解除して保持するロック解除・保持部と、カム素子による回転をロック部の移動に変換するカム機構を含む電気駆動部を備え、ラッチケース内にラッチの後退による移動を伝達する伝達ロッドを設け、入力信号により電気駆動部を駆動してカム素子の回転で反転ラッチの設定状態をロック解除状態とし、扉の開閉動作による反転ラッチの後退動を、伝達ロッドを介してロック解除・保持部に伝達してロック部をロック状態に設定するようにした反転ラッチ式電気錠の構成としたから、錠前の機械的な構成部は、簡易な構成で、部品点数が少なく、かつ通常はロックされ、必要時に入力信号で電気的な駆動部を作動させて通常のロック状態を解除し、必要時のみ確実に解錠操作が可能となるという効果が得られる。
以下、この発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1はこの実施形態の反転ラッチ式電気錠の主要断面図である。この実施形態の反転ラッチ式電気錠Aは、使用時にロックを解除し、使用後はロック状態(施錠)を保持することが出来る自動ロック錠の1種である。図示のように、この反転ラッチ式電気錠Aは、反転と後退が可能なようにラッチケース11内に設けられた反転ラッチ10と、この反転ラッチ10の反転及び後退を阻止するロック部20と、ロック部による反転ラッチのロックを解除して保持するロック解除・保持部30と、カム素子による回転をロック部20の直線方向の移動に変換するカム機構を含む電気駆動部40を備えている。
反転ラッチ10は、ラッチケース11内に形成された中空スペース11a内に反転ラッチ部材12が軸部13(図2、図3参照)を中心に反転ができ、かつこのスペース11a内でラッチケース11の内側上下面によりラッチ部材12の上下端面をガイドして反転ラッチ部材12の後退が可能なように形成されている。又、反転ラッチ部材12は中空スペース11aの約半分の長さを占め、中空状の空洞長さ部分内を後退することが出来る。この反転ラッチ部材12は、図1に示すように、側面視では矩形状であるが、図2の(a)図に示すように、平面視では略三角形状の端面12aを有する。
また、反転ラッチ部材12は、その奥側に延びる係合端面12Gを有するフォーク状の突出部材12bが側面視で上下2箇所に一対に突出して形成されている。この2つの突出部材12bのうち下方の突出部材12bの係合端面12Gとの段差部には、図示のロック状態では、後述するロック部20の係合端子24が当接して、ロック状態を保持するようになっている。13は、反転ラッチ部材12の回転中心となる軸部である(図2、図3参照)。ラッチケース11は、その外側が固定枠14に囲まれ、錠前ケース1の収納凹部2内に埋め込まれて固定されている。
なお、ラッチケース11の外側の固定枠14の下底には(図1の正面断面図での下部)、上記係合端子24のロック時に係合端子24が上昇して上記係合端面12Gに係合可能とするために嵌入することが出来る切欠き19が設けられている。また、ラッチケース11内の中空部内には、伝達ロッド15とこのロッドと一体のヘッド部18を反転ラッチ部材12とは別部品として独立に設け、ヘッド部18の端面を反転ラッチ10の内端に当接させ、ラッチケース11内に圧縮して挿置されたばね16によりヘッド部18と共に反転ラッチ10を常に前進方向に押し出すように挿入されている。
そして、この伝達ロッド15は、後述するロック解除・保持部30に力を伝達するため、ラッチケース11から挿通口17を介して突出自在に挿置されており、反転ラッチ10が後退するとラッチケース11から突出する方向に移動する。図3に示すヘッド部18の側部の突出部18aは、上記移動の際にラッチケース11の側壁に形成された案内窓(図示せず)に沿って案内し、移動する。
ロック部20は、反転ラッチ10の反転及び後退を阻止する部材として、反転ラッチ部材12の後退する方向と交叉する方向(図示の例では直交方向)に延びる略L字型のロック部材21から形成され、収納凹部2内に設置されている。このロック部材21は、その一端に後述するカム機構のカム素子と当接する当り部22、他端に係合端子24、中間位置に係合爪23をそれぞれ形成して成る。また、ロック部材21の下部位置にばね受け25が樋状に張り出して形成され、その下部に張設されたばね26がその弾性力で常にロック部材21を上方に押し上げている。
ロック解除・保持部30は、ロック部20による反転ラッチ10のロックを解除して保持するため、ロック部20の所定位置に設けた上記係合爪23に係合する肩部34を有する側面視略扇形の係合片31から形成し、この係合片31は回転軸32を中心に回転自在に設けることによりロック解除状態とロック状態のいずれかの状態に切り替え自在とし、上記係合爪23を肩部34に係合させることによりロック部20によるロック解除状態(図7参照)を保持し得るように形成している。
上記係合片31は、回転軸32を中心に回転し、ばね33により図1の側面視の状態で時計方向の回転力が付与されている。また、図1の係合片31の側面視で裏面の位置には係合凹部35が形成されており、この係合凹部35に上記伝達ロッド15がロック解除時に突出して係合する。その作用の詳細は後で説明する。なお、図3に上記反転ラッチ10とロック部20の主要な部品の分解斜視図を示す。
上記ロック部20とロック解除・保持部30の機構上の相互の関係は、回転軸32の中心に対して、係合片31の肩部34とロック部20の係合爪23の係合位置と方向を、ばね26からロック部20に伝達される押上力が回転軸32の中心を通る中心線上又はこの中心線と平行な方向で、中心から所定の位置にあり、かつ係合が解除される程この方向からずれない範囲内で係合を保持できる位置、方向に作用するように設定する。従って、ばね26の位置は図示の位置に限定されない。但し、ロック部20を収納凹部2内のガイド部3で案内する方向(図1の例では上下方向)が、係合片31の肩部34とロック部20の係合爪23の係合が解除されない方向となるように設定する必要がある。
また、上記の関係を満足するようにロック部20とロック解除・保持部30を設定する限り、ロック部20のロック部材21を図示のL字型に、また係合片31の形状を図示の扇形に限定する必要はなく、例えばロック部材21をZ字型、係合片31を長方形状にする等種々の形状とすることが出来る。又、L字形のロック部材21とロック解除・保持部30の伝達ロッド15との交叉方向も、図示の例のように直交方向に限らず、例えばL字形のロック部材21の直立部を45度乃至60度程度の傾斜状に形成してもよい。
電気駆動部40は、カム素子41aを有するカム部材41による回転をロック部20の移動に変換するカム機構と、このカム機構を駆動する電動モータ42mの駆動部42とから成る。モータ42mはその出力軸43をカム部材41に連結して回転駆動する。このモータ42mに近接してマイクロスイッチ44が取り付けられている。上記電動モータ42mとマイクロスイッチ44には、図4に示すように、別途に設けられている電源制御部50の電池51から接続コードlを介して電源が供給され、接続コードlにより送信信号が送受信される。
なお、マイクロスイッチ44にはスイッチのオン、オフの信号を入力するための作動片45が取り付けられており、この作動片45に対してカム機構のカム素子41aの1回転ごとの当りにより作動信号を発生するように設定されている。そして、図4に示すように、上記電気駆動部40に対してその動作を制御する制御回路52と電池51を含む電源制御部50が接続されている。そして、電源制御部50は、信号送信部53からの制御信号の入力によって制御される。信号送信部53の送信形式は、テンキー、カードリーダ、RFIDタグ、指紋認証形式等の有線方式、或いは無線方式(非接触)のいずれのものを用いてもよい。無線方式では所定距離だけ離れた遠隔位置からの操作も可能である。
また、電源制御部50として電池式のものを示したが、電池51からの電源以外に商用電源からの交流電源を整流して供給するようにしても良い。なお、無線方式の場合は、電源制御部50の制御回路52に無線信号の受信部54(点線で示す)を設けて無線信号を送受信するように構成する。上記の信号送信部53は、例えばカード式のキー(RFIDタグなど)が用いられ、扉の外側に電気錠の外部位置に取り付けられた電源制御部50の制御回路52に対して、このカードキーを差し込むことによりその記憶データが読み取られ、入力信号が送信される。
上記の構成としたこの実施形態の反転ラッチ式電気錠Aは、ホテルの客室の出入り口の扉に設置されたオートロック錠のように、開閉ドアーに取り付けられて利用される。この反転ラッチ式電気錠は、通常はロック状態に保持されている(図1に図示の状態)が、入室時に室外から解錠信号を送信してロックを解除し、開閉ドアーを開いて入室した後は施錠されても良いような用途に使用される。但し、解錠信号の送信は、室外から有線の送信信号で行う場合や、非接触の無線信号で行う場合があり、以下では無線信号でロック解除信号を送信するものとする。
ロック状態を解除するには、信号送信部53からロックを解除するための入力信号を送信し、その信号で電源制御部50から駆動信号を送信して電源を電池51から電気駆動部40の電動モータ42mに供給する。そして、電気駆動部40の電動モータ42mの回転により、ロック部20に設けた係合端子24を反転ラッチ10に係合したロック状態からカム機構によるカム素子41aの1回転で離反させ(押し下げ)て、反転ラッチ10の設定状態をロック解除状態に駆動する。
上記入力信号により、電動モータ42mが1回転だけ駆動され、この駆動回転によりカム機構のカム素子41aが回転してロック部20を駆動すると共に、カム素子41aはマイクロスイッチ44の作動片45を作動させ、この動作により発生する信号を制御回路52に送り返し、電池51からの電源供給を遮断する。従って、電池51の電源は電動モータ42mを1回転だけ駆動するのに使用されるだけであり、その後は電池の電源を遮断するため電池51の電力が無駄に消費されるのを防止することが出来る。
さて、上記解除操作を行った後、開閉ドアーDを開く操作をすると、図5の(a)図に示すように、その開放動作時には反転ラッチ部材12が、開閉ドアーDが設置されている枠材Fの係合溝f内に嵌合した状態から、(b)図に示すように、ドアーの開く力により反転して反転ラッチ部材12の端面12aがフランジ部材fに対向する際に受ける押し込み力で押し込まれ、(c)図の状態を経過して反転ラッチ部材12が反転ラッチ式電気錠のラッチケース11内に押し込まれ、これによりスムーズに、開閉ドアーDを開放することが出来る。Nはドアー把手、Hはドアーヒンジである。
反対に、図6に示すように、上記操作の後に入室し、開閉ドアーDを閉じる操作をする際には、(b)図に示すように、開閉ドアーDを閉じる操作力で反転ラッチ部材12の係合面が押されて反転する。この状態からさらに開閉ドアーDを押し込むと、反転ラッチ部材12がラッチケース11内に全没してドアーが完全に枠材Fに接すると係合溝fのフランジ部材f内に反転ラッチ部材12が嵌合し、ドアーが閉じられる。
以上のような開閉ドアーDの開と閉の動作時のいずれの時にも、途中で必ず一度反転ラッチ部材12はラッチケース11内に押し込まれる。このとき、図5の(b)図の状態から(c)図の状態に開く際に、図7に示すように、カム機構によるカム素子41aの1回転で反転ラッチ10の設定状態をロック解除状態に保持した状態で、反転ラッチ部材12が反転した後、ラッチケース11内に押し込まれると、図8に示すように、反転ラッチ部材12がラッチケース11内で後退する動作により伝達ロッド15がケース内から押し出され、係合片31の係合凹部35に嵌合して係合片31を押して回転軸32を中心に回転させる。このため、係合片31の肩部34とロック部20の係合爪23との係合が一旦外れる。
これにより、既にロック解除・保持部30によるロック解除・保持状態が解除され、図6の(a)図から(b)図に示すように、反転ラッチ12が反転した後押し込まれて再度前進すると、(c)図に示すようにロック状態となる。開閉ドアーDを閉じる際にも反転ラッチ部材12がラッチケース11内に再度押し込まれるために、伝達ロッド15が押し込まれるが、このときには係合片31の肩部34とロック部20の係合爪23との係合が外れて既にロック状態となっているため、開閉ドアーDの閉動作によるロック動作に影響は生じない。
即ち、上述したように、まず電源制御部50を介して入力される入力信号により電気駆動部40の電動モータ42mを駆動してカム素子41aの1回転で反転ラッチ10の設定状態をロック解除状態とし、扉の開閉動作による反転ラッチ10の後退動を、上記伝達ロッド15を介してロック解除・保持部30に伝達してロック部20をロック状態に設定することが出来ることとなる。
図9、図10にシリンダーロック方式のサムターン錠を組み込んだ一部変形例を示す。この例は、家具、オフィスの引出し等の一定時間解錠状態で対象家具等を使用する場合に利用される。但し、サムターン錠60の部分以外の構成は、第1実施形態の反転ラッチ式電気錠Aの構成と全く同じであり、同じ構成部材には同じ符号を付して説明を省略する。サムターン錠60は、公知の構成であり、中心にキーを挿入しうる鍵穴61aを有するシリンダー61と、このシリンダー61の奥側の偏心位置に形成した係合ピン62と、このピン62にフォーク状部分が差し込まれて係合する押え部材63とを有する。
上記押え部材63は、略L字形状でかつその上部にフック部64を有する形状とされ、
そのフック部64の先端はロック部20のばね受け25に引掛かる状態で設けられ、家具、オフィスの引出し等に利用される。使用時には、操作キー(図示せず)を手動で鍵穴61aに挿入して回転させ、図10に示すように、押え部材63を引き下げてばね受け25を引き下げ、これによりロック部20によるロック状態を解除する。なお、押え部材63はロック部材21と一体に形成しても良い。
上記サムターン錠60を有する反転ラッチ式電気錠を、家具、オフィスの引出し等に使用する場合、引出し等を通常の開閉動作をする際に、一度電気的な入力信号により解錠した後に家具、オフィスの引出し等の内側からサムターン錠60を操作して解錠状態を保持する。そして、その後はその都度電気信号を入力することなく使用することが出来る。この場合、サムターン錠60の押え部材63をロック部20に係合させ、サムターン錠60によりロック部20を解錠した状態を保持可能とすることにより、このような使用状態が可能となる。
なお、上記サムターン錠60を有する形式の反転ラッチ式電気錠Aの場合は、非常時に外部から手動で操作キーを鍵穴61aに挿入して解錠することが出来るから、上記家具やオフィスの引出し等以外にも、第1実施形態のように、ホテルの扉等の非常解錠として扉に備えた場合などに適用することも出来る。この場合、カード等により解錠するための入力信号を外部から送信して解錠するのが本来の使用方法であるが、万一電気系の故障など何らかの原因でその電気信号を送信しても解錠出来ない場合に、操作キーを用いて外部から手動で解錠することが出来ることとなる。
又、上記反転ラッチ式電気錠A又はその変形例では、ロック部材21の押上げ力と係合片31の回転力を付与するために、ばね26とばね33をそれぞれ用いたが、ばね26を省略し、ばね33の一端をロック部材21の当り部22に係合させ、他端を係合片31の段部に係合させてロック部材21の押上げ力と係合片31の回転力を付与するように1つのばねを併用する構成としても良い。ただし、その場合はばねの弾性力が両部材の回転力に適合するように設定する必要がある。これによりさらに構成が簡略化される。
さらに、上記反転ラッチ式電気錠Aの別の使用例として、反転ラッチ式電気錠Aを枠材F側に取り付けた例を図11に示す。図示の例は、対向して配置された一対の枠材Fと枠材Fの間に開閉ドアーDがスライド自在に開閉される形式(引き戸形式)の例であり、開閉ドアーDを(a)図の状態からスライドさせて開放するときにフランジ部材fが反転ラッチ部材12を反転させて(b)図の状態に開放される。その作用については、基本的に第1実施形態と同じであるから、重複する説明は省略する。
なお、上記実施形態とその変形例の反転ラッチ式電気錠では、電気駆動部40として電動モータ42mとカム素子41aを有するカム機構を使用する例を示したが、この手段に代えて電磁ソレノイドを利用してロック解除・保持部30を駆動する電気駆動部40を構成するようにしても良い。この場合は、ソレノイドのロッドの移動をロック部20のロック部材21の当り部22に直接当接するように設定するとよい。又、上記実施形態のように、反転ラッチ式電気錠をホテルの扉に取り付けるとしたが、それ以外にもその利用形態がこの実施形態の電気錠を使用することが出来る範囲内であれば、この発明の趣旨の範囲内でどのような対象物にも利用できる。
この発明の反転ラッチ式電気錠は、入力信号により電気駆動部を駆動してカム素子の回転で反転ラッチの設定状態をロック解除状態とし、扉の開閉動作による反転ラッチの後退動を、伝達ロッドを介してロック解除・保持部に伝達してロック部をロック状態に設定するようにした反転ラッチ式電気錠の構成としたものであり、通常はロックされ、必要時にロック開放を必要とする電気錠として広く扉やその他の開閉状態を有する機器等に利用できる。
実施形態の反転ラッチ式電気錠のロック状態での縦断面図 同上の反転ラッチ式電気錠の(a)平面図、(b)側面図 同上の反転ラッチ式電気錠の分解斜視図 電源部の回路図 ドアーの開放時の説明図 ドアーの閉鎖時の説明図 反転ラッチ式電気錠の作動状態(ロック解除前)の説明図 反転ラッチ式電気錠の作動状態(ロック後)の説明図 サムターン錠を備えた変形例の構成の縦断面図 同上の変形例の作動の説明図 反転ラッチ式電気錠Aを枠材Fに取り付けた例の説明図
符号の説明
10 反転ラッチ
11 ラッチケース
11a 中空スペース
12 反転ラッチ部材
12a 端面
12b 突出部材
12G 係合端面
13 軸部
14 固定枠
15 伝達ロッド
16 ばね
17 挿通口
18 ヘッド部
19 切欠き
20 ロック部
21 ロック部材
22 当り部
23 係合爪
24 係合端子
25 ばね受け
26 ばね
30 ロック解除・保持部
31 係合片
32 回転軸
33 ばね
34 肩部
35 係合凹部
40 電気駆動部
41 カム部材
41a カム素子
42 駆動部
43 出力軸
44 マイクロスイッチ
45 作動片
50 電源制御部
51 電池
52 制御回路
53 信号送信部
54 受信部
60 サムターン錠
61 シリンダー
61a 鍵穴
62 係合ピン
63 押え部材
64 フック部

Claims (5)

  1. 反転と後退が可能なようにラッチケース11内に設けられた反転ラッチ10と、この反転ラッチ10の反転及び後退を阻止するロック部20と、ロック部20による反転ラッチ10のロックを解除して保持するロック解除・保持部30と、カム素子41aによる回転をロック部20の移動に変換するカム機構を含む電気駆動部40を備え、上記ラッチケース11内にラッチの後退による移動を伝達する伝達ロッド15を設け、入力信号により電気駆動部40を駆動してカム素子41aの回転で反転ラッチ10の設定状態をロック解除状態とし、扉の開閉動作による反転ラッチ10の後退動を、上記伝達ロッド15を介してロック解除・保持部30に伝達してロック部20をロック状態に設定するようにした反転ラッチ式電気錠。
  2. 前記電気駆動部40を、カム素子41aを有するカム部材41による回転をロック部20の移動に変換するカム機構と、このカム機構を駆動する駆動部42とから構成し、ロック部20に設けた係合端子24を反転ラッチ10に係合させ、反転ラッチ10をロックしたロック状態から、カム機構によるカム素子41aの1回転で離反させて、ロック解除状態に駆動するようにカム素子41aに回転を伝達する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の反転ラッチ式電気錠。
  3. 前記ロック解除・保持部30を、ロック部20の所定位置に設けた係合爪23に係合する肩部34を有する係合片31から形成し、この係合片31を回転自在に設けることによりロック解除状態とロック状態のいずれかの状態を切り替え自在とし、上記係合爪23を肩部34に係合させることによりロック部20によるロック解除状態を保持し得るように構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の反転ラッチ式電気錠。
  4. 前記ロック部20を反転ラッチ10の後退方向と交叉する方向に延びるロック部材21から形成し、その一端にカム素子41aと当接する当り部22、他端に係合端子24、及び中間位置に係合爪23をそれぞれ形成したことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の反転ラッチ式電気錠。
  5. 前記ロック部20に対応して所定位置にサムターン錠60を備え、このサムターン錠60の押え部材63をロック部20に係合させ、サムターン錠60によりロック部20を開錠した状態で保持可能に形成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の反転ラッチ式電気錠。
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