JP2008177257A - 冷却構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体等の発熱体から熱を移動させて冷却を行う場合、従来のヒートパイプを用いた方法では十分な放熱能力が得られず、性能を十分に活用できない。本発明の課題は、ヒートパイプを用いて局所的に発熱する部品を冷却する冷却構造体を提供することにある。
【解決手段】平行に並んだヒートパイプ2とヒートパイプ3の間に、一体成型された放熱板1を挟み、該ヒートパイプと該放熱板を接合部4にて接合したことを特徴とする冷却構造体。
【選択図】図1
【解決手段】平行に並んだヒートパイプ2とヒートパイプ3の間に、一体成型された放熱板1を挟み、該ヒートパイプと該放熱板を接合部4にて接合したことを特徴とする冷却構造体。
【選択図】図1
Description
本発明は、減圧され内部空間に注入された作動液が熱の輸送を行うヒートパイプを用いた冷却構造体に関するものである。
半導体素子を冷却する手段としては、半導体素子の上にヒートシンク等の放熱器を取り付けて発生した熱を拡大し、周囲空気に放熱させる方法が一般的である。しかし、近年の電子機器は性能向上のために、小さい筐体の中に多数の部品を密に搭載しているため、冷却用の放熱器を半導体素子の直近に設置する空間が無い場合や、放熱器を冷却させる為の冷却風を送る空間を設けることが出来ない場合が生じている。この場合、半導体素子から発生した熱は、半導体素子から離れた場所に設置した放熱器まで熱を移動させて放熱しなければならない。
この解決方法として、ヒートパイプを用いる方法があり、その例が特開2002-50346号公報に記載されている。
ヒートパイプは、その内部に水やアルコールなどの凝縮性の流体を作動流体として封入したものである。ヒートパイプの入熱面にて外部から入った熱は、作動流体に奪われて蒸発するとともに、蒸気が空間内で飛散し、拡散しながら移動する。次に、移動した蒸気は放熱面で凝縮し、熱を放熱面に放出する。さらに、凝縮し液状になった作動流体は、毛細管作用により中空空間の内壁を伝わって入熱面に戻り、再び入熱面にて熱を奪って蒸発するという一連の還流動作を繰り返す。また、毛細管作用による作動流体の移動をより向上させるため、中空空間の内壁には微細溝或いはウィックが形成されている。
これらの構造により、ヒートパイプは、発熱体のある側の端から入った熱をヒートパイプの他端まで均等に拡散させて放熱することができる。さらに特開2002-50346号公報では、ヒートパイプからの放熱面積を増やすために、薄い板のフィンが取り付けられ、ヒートパイプからの熱をフィン移動させ、フィンから周囲空気に放熱している。これにより、半導体素子から発生した熱をヒートパイプによる熱移動させ、半導体素子を冷却することが可能である。
しかし、特開2002-50346号公報にて示される方法の場合、ヒートパイプとフィンとの接触面積が少なく、熱が伝わりにくいという欠点があった。本問題に対しては、ヒートパイプの本数を増やす方法や、ヒートパイプの直径を増やす方法があるが、これらの方法を採用した場合、ヒートパイプの断面積が増えてしまう為に風が通る流路の面積が減り、風が流れにくくなって逆に性能が落ちる恐れがある。一方、放熱面積を増やす為にフィンの面積を大きくしたとしても、実際にはヒートパイプに近い部分のフィン部しか放熱に寄与しない為、十分な放熱面積を得られにくい問題があった。さらに、ヒートパイプの設置本数が限られる為、発熱体から熱を受ける際にヒートパイプの小さい受熱部に熱が集中して集まる際に熱抵抗が生じ、性能が悪化する恐れがあった。
本発明が解決しようとする問題点は、半導体等の発熱体から熱を移動させて冷却を行う場合、従来のヒートパイプを用いた方法では十分な放熱能力が得られず、性能を十分に活用できない点にある。
本発明は、ヒートパイプから周囲空間への放熱能力を向上させるため、複数のヒートパイプを平行に並べて配置し、さらに該複数のヒートパイプの間に一体形成された放熱板を挟みこみ、一体型の冷却構造体を成したことを特徴とする。
本発明により、複数のヒートパイプから周囲空間への放熱能力を向上させ、ヒートパイプを含む冷却構造体の性能を向上させることが可能になる。また、一体形成された放熱板に対しヒートパイプが接合されている為、冷却構造体全体の強度が上がり、装置へ搭載する際の固定が容易になる。
平行に並んで配置されたヒートパイプの間に放熱板を挟みこみ、一体化することで実現する。
図1は本発明の第1実施例を示している。図1において、板を各角ごとに90度に曲げて形成した放熱板1の上にヒートパイプ2を配置し、同じく放熱板1の下にヒートパイプ3を配置している。ヒートパイプ2及びヒートパイプ3は両者とも、棒状のヒートパイプを押しつぶして平板上に変形させたものである。ヒートパイプ2及びヒートパイプ3とも、必要な能力或いは必要な幅に応じてヒートパイプを並べる本数を調整できる。放熱板1とヒートパイプ2またはヒートパイプ3との接触部4は、ハンダなどにより接合されている。また、ヒートパイプ2及びヒートパイプ3の一端は発熱部5につながっている。
図1から、発熱部5より発生した熱は、ヒートパイプ2及びヒートパイプ3によりヒートパイプに沿って熱が拡散し、さらに接触部4を通じて放熱板1に伝わる。熱は、放熱板1より周囲空間への放熱される。
本発明によれば、ヒートパイプ2とヒートパイプ3との間に挟みこむように放熱板4を設置し接合したことで、熱が周囲空間へ放熱される面積がヒートパイプ2とヒートパイプ3の表面に加えて、放熱板1が加わる。放熱板1は板の表と裏の両面が放熱に寄与する為、ヒートパイプ2とヒートパイプ3のみで放熱する場合に比べて、周囲空間への熱の放熱面積が非常に増大する。
なお、図1では、ヒートパイプ2とヒートパイプ3の2列を平行に並べた例を示したが、ヒートパイプを3列以上とさらに多く並列に並べ、各列の間にもれなく放熱板を挟みこんで接合し、多段構造の一体型ヒートパイプとしてもよい。
また、図1は本発明による冷却構造体を横に置いた状態にて図示したが、本冷却構造体を自然空冷化で用いる場合は、放熱板1の表面に沿って下から上に空気が抜けるよう、放熱板1が上下に立つ向き一体型ヒートパイプ1を設置して使用すると、より一層効果がある。
図2は本発明の第2実施例を示している。図2は、図1に対し、板をコルゲート状に曲げたもの放熱板1として用いている。その他は図1と同様である。
本実施例によれば、実施例1にて示した効果と同じ効果を、本実施例でも得ることが出来る。
図3は本発明の第3実施例を示している。図2は、図1に対し、薄板で形成されたハニカム状の構造体を放熱板1として使用している。その他は図1と同様である。
本実施例によれば、実施例1にて示した効果と同じ効果を、本実施例でも得ることが出来る。
図4は本発明の第4実施例を示している。図4は、図1に示す複数のヒートパイプ2に変えて一枚の薄い平板型ヒートパイプ8を用いている。また、図1に示す複数のヒートパイプ3に変えて一枚の薄い平板型ヒートパイプ9を用いている。
本実施例によれば、実施例1にて示した効果と同じ効果を、本実施例でも得ることが出来る。
複数のヒートパイプを用いて発熱体を冷却したい場合に適用できる。
1…放熱板、2…ヒートパイプ、3…ヒートパイプ、4…接合部、5…発熱体、6…放熱板(コルゲート状)、7…放熱板(ハニカム構造体)、8…平板型ヒートパイプ、9…平板型ヒートパイプ。
Claims (2)
- 複数列に平行に並んだ複数のヒートパイプの各列の間に、一体成型された放熱板を挟み、該ヒートパイプと該放熱板を接合したことを特徴とする冷却構造体。
- 複数列に平行に並んだ平板型ヒートパイプの各列の間に、一体成型された放熱板を挟み、該ヒートパイプと該放熱板を接合したことを特徴とする冷却構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007007597A JP2008177257A (ja) | 2007-01-17 | 2007-01-17 | 冷却構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007007597A JP2008177257A (ja) | 2007-01-17 | 2007-01-17 | 冷却構造体 |
Publications (1)
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JP2008177257A true JP2008177257A (ja) | 2008-07-31 |
Family
ID=39704086
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2007007597A Pending JP2008177257A (ja) | 2007-01-17 | 2007-01-17 | 冷却構造体 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2008177257A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8929073B2 (en) | 2011-06-13 | 2015-01-06 | Hitachi, Ltd. | Boiling refrigerant type cooling system |
-
2007
- 2007-01-17 JP JP2007007597A patent/JP2008177257A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US8929073B2 (en) | 2011-06-13 | 2015-01-06 | Hitachi, Ltd. | Boiling refrigerant type cooling system |
US9544988B2 (en) | 2011-06-13 | 2017-01-10 | Hitachi, Ltd. | Boiling refrigerant type cooling system |
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