JP2008175952A - フォトマスク - Google Patents
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Abstract
【課題】ペリクル接着部に対する露光光の影響を抑制できるフォトマスクを提供する。
【解決手段】本発明に係るフォトマスクは、ペリクル4を装着してなるフォトマスクであって、平板状のガラスからなる基材と、前記基材の一面において、製品パターン部12aを除いた領域と前記ペリクルの接着部4aとの間に、遮光膜13と酸化膜14が順に積層されてなることを特徴とする。また遮光膜13が製品パターン部12aを除いた領域に対して、ハーフトーン位相シフト層12を介して、または直接、配されていることを特徴とする。
【選択図】図2
【解決手段】本発明に係るフォトマスクは、ペリクル4を装着してなるフォトマスクであって、平板状のガラスからなる基材と、前記基材の一面において、製品パターン部12aを除いた領域と前記ペリクルの接着部4aとの間に、遮光膜13と酸化膜14が順に積層されてなることを特徴とする。また遮光膜13が製品パターン部12aを除いた領域に対して、ハーフトーン位相シフト層12を介して、または直接、配されていることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、フォトマスクに係る。より詳細には、露光時に生じる散乱光の影響を抑制できるフォトマスクに関する。
近年、半導体デバイスは配線回路などの微細化に伴い、露光波長の短波長化が進み、たとえば、波長が248nm(KrFエキシマレーザー)や193nm(ArFエキシマレーザー)の光源が用いられるようになってきた。このような波長が含まれる領域では、露光処理を行う雰囲気中に存在する不純物が、露光光を浴びることにより化学反応し、フォトマスク上に異物として成長する現象が知られている。特に、193nmの露光波長においては、この異物に伴う成長性欠陥の発生が顕著であり、改善が求められている。
その原因の一つとして、ガラスからなる基材にペリクルを装着するために用いているペリクルの接着部(以下、ペリクル接着部とも呼ぶ。)が、露光光の一部からなる漏れ光により照射されることが挙げられる。
従来、ネガ型レジストプロセスを用いて作製したフォトマスクは、図3に示すように、製品パターン部12aの周辺に配置した遮光帯13より外側部分は、レチクルアライメントマーク(不図示)などを除いて、基材11を構成するガラスが露呈された状態のガラス部であった。ゆえに、図4(図3のB−B線に沿った断面図)に示すように、ペリクル接着部4aが接着対象とする相手方はガラス部となる。したがって、ガラス部の上方から(紙面の下向きに)光照射された場合、ペリクル4の接着面(ペリクル接着部4aがガラス部に接している面)にも、露光光が照射されてしまう状態にあった。
従来、ネガ型レジストプロセスを用いて作製したフォトマスクは、図3に示すように、製品パターン部12aの周辺に配置した遮光帯13より外側部分は、レチクルアライメントマーク(不図示)などを除いて、基材11を構成するガラスが露呈された状態のガラス部であった。ゆえに、図4(図3のB−B線に沿った断面図)に示すように、ペリクル接着部4aが接着対象とする相手方はガラス部となる。したがって、ガラス部の上方から(紙面の下向きに)光照射された場合、ペリクル4の接着面(ペリクル接着部4aがガラス部に接している面)にも、露光光が照射されてしまう状態にあった。
その対策として、ペリクル接着部4aの近傍にEB描画を施し、遮光膜を残すことによって、ペリクル接着部に光照射されるのを抑制するという対策(例えば、特許文献1を参照)が考えられるが、ペリクル接着部4aは、通常のEB描画機においては、描画範囲外を含むため困難である。
また、遮光帯よりも外側に漏れた光が製品パターン部に与える影響を極力抑えるためには、遮光帯の領域をできるだけ外側まで広げることが有効であるが、EB描画時間の大幅な増加を招くことから芳しくない。
特開平5−107745号公報
また、遮光帯よりも外側に漏れた光が製品パターン部に与える影響を極力抑えるためには、遮光帯の領域をできるだけ外側まで広げることが有効であるが、EB描画時間の大幅な増加を招くことから芳しくない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、ペリクル接着部に対する露光光の影響を抑制できるフォトマスクを提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係るフォトマスクは、ペリクルを装着してなるフォトマスクであって、平板状のガラスからなる基材と、前記基材の一面において、製品パターン部を除いた領域と前記ペリクルの接着部との間に、遮光膜と酸化膜が順に積層されてなることを特徴とする。
本発明の請求項2に係るフォトマスクは、請求項1において、遮光膜が、前記製品パターン部を除いた領域に対して、ハーフトーン位相シフト層を介して、または直接、配されていることを特徴とする。
本発明の請求項2に係るフォトマスクは、請求項1において、遮光膜が、前記製品パターン部を除いた領域に対して、ハーフトーン位相シフト層を介して、または直接、配されていることを特徴とする。
本発明の請求項1に係るフォトマスクは、ペリクルを装着してなるフォトマスクであって、平板状のガラスからなる基材の一面において、製品パターン部を除いた領域とペリクル接着部との間に、遮光膜と酸化膜が順に積層されてなる構成を有する。ゆえに、基材を通して光照射された露光光は、遮光膜と酸化膜の積層された構造体の存在により、ペリクルの接着部に直接照射されることがない。したがって、本発明によれば、ペリクル接着部に対する露光光の影響を抑制できるフォトマスクが得られる。
かかる構成による効果は、遮光膜が製品パターン部を除いた領域に対して、ハーフトーン位相シフト層を介して配されている形態(以下、「ハーフトーン型の位相シフトマスク」とも呼ぶ。)に限定されず、遮光膜が製品パターン部を除いた領域に直接配されている形態(以下、「バイナリーマスク」とも呼ぶ。)であってもよい。
かかる構成による効果は、遮光膜が製品パターン部を除いた領域に対して、ハーフトーン位相シフト層を介して配されている形態(以下、「ハーフトーン型の位相シフトマスク」とも呼ぶ。)に限定されず、遮光膜が製品パターン部を除いた領域に直接配されている形態(以下、「バイナリーマスク」とも呼ぶ。)であってもよい。
以下、本発明に係るフォトマスクの一実施形態について図面を参照して説明する。なお、後述する実施形態は、本発明の具体的な構成例であり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
図1は、本発明に係るフォトマスクの一例を示す模式的な平面図であり、図2は、図1のA−A線に沿った模式的な断面図である。
図1のフォトマスクは、ペリクル4を装着してなるフォトマスクであって、平板状のガラスからなる基材11の一面にハーフトーン位相シフト層12を配してなり、通常、ハーフトーン型の位相シフトマスクと呼ばれる種類のものである。また、このフォトマスクは、基材11の一面(側)において、製品パターン部12aを除いた領域とペリクル接着部4aとの間に、遮光膜13と酸化膜14が順に積層されている。つまり、製品パターン部12a以外は、遮光膜13で覆われており、ペリクル接着部4aは、遮光領域に存在する構成となっている。
図1のフォトマスクは、ペリクル4を装着してなるフォトマスクであって、平板状のガラスからなる基材11の一面にハーフトーン位相シフト層12を配してなり、通常、ハーフトーン型の位相シフトマスクと呼ばれる種類のものである。また、このフォトマスクは、基材11の一面(側)において、製品パターン部12aを除いた領域とペリクル接着部4aとの間に、遮光膜13と酸化膜14が順に積層されている。つまり、製品パターン部12a以外は、遮光膜13で覆われており、ペリクル接着部4aは、遮光領域に存在する構成となっている。
ハーフトーン位相シフト層12としては、たとえば、酸化窒化されたモリブデンとシリコンからなる薄膜(MoSiON膜)が好適であり、スパッタリング法により65nm程度の厚さに形成したものが好ましい。
遮光膜13としては、たとえば、クロムからなる薄膜(Cr膜)が好適であり、スパッタリング法により59nm程度の厚さに形成したものが好ましい。
遮光膜13としては、たとえば、クロムからなる薄膜(Cr膜)が好適であり、スパッタリング法により59nm程度の厚さに形成したものが好ましい。
酸化膜14としては、たとえば、スピン・オン・ガラス(以下、「SOG」とも呼ぶ。)からなる薄膜が好適である。SOGとは、0.1〜1μm程度のガラス膜をスピンコートで形成する材料を指す。SOGからなる保護層14は、コーターでSOG液をスピンコートした後に熱処理を施すことにより形成され、50nm〜500nm程度の膜厚が好ましく、150nm付近が最適である。50nmより薄いと、下地をなす遮光膜13やハーフトーン位相シフト層12をエッチング処理する際に不具合を生じるため芳しくない。つまり、50nmという下限値は、下地エッチングに対して必要十分な膜厚を意味する。500nmという上限値は、酸化膜のエッチング時に下地をなす遮光膜13が損傷しないことにより規定される。
以下では、図1に示す構成のフォトマスクを製造する方法について述べる。
(1)まず、平板状のガラスからなる基材11の一面上に、ハーフトーン位相シフト層12、遮蔽膜13、酸化膜14を順に重ねて設け、3層構造を形成する。
(2)次に、遮光帯よりも内側の領域の酸化膜14を、ポジ型レジスト塗布、レーザー描画、現像、酸化膜エッチング工程によって除去する。
(3)その後、ネガ型レジスト塗布した後、製品パターンおよび遮光帯をEB描画し、その後、現像、クロム層、位相シフト層のエッチング工程によって、製品パターンを形成する。
(4)その後、ハーフトーン位相シフト部とする領域を、ポジ型レジスト塗布、レーザー描画、現像、酸化膜エッチング工程によってクロム層のみ除去する。
(1)まず、平板状のガラスからなる基材11の一面上に、ハーフトーン位相シフト層12、遮蔽膜13、酸化膜14を順に重ねて設け、3層構造を形成する。
(2)次に、遮光帯よりも内側の領域の酸化膜14を、ポジ型レジスト塗布、レーザー描画、現像、酸化膜エッチング工程によって除去する。
(3)その後、ネガ型レジスト塗布した後、製品パターンおよび遮光帯をEB描画し、その後、現像、クロム層、位相シフト層のエッチング工程によって、製品パターンを形成する。
(4)その後、ハーフトーン位相シフト部とする領域を、ポジ型レジスト塗布、レーザー描画、現像、酸化膜エッチング工程によってクロム層のみ除去する。
上記(1)〜(4)の各工程によれば、遮蔽膜(Cr膜)13、およびハーフトーン位相シフト層12のエッチング加工時には、酸化膜14を残した部分は、エッチングされないため、図2に示したように、製品パターン部の外側は全て遮光領域となる。
なお、遮光帯外の領域においても、レチクルアライメントマークなどパターン形成したい領域の酸化膜は、製品パターン領域の酸化膜を除去する際に、同時に除去しておくことが好ましい。
なお、遮光帯外の領域においても、レチクルアライメントマークなどパターン形成したい領域の酸化膜は、製品パターン領域の酸化膜を除去する際に、同時に除去しておくことが好ましい。
なお、上記の実施形態では、ハーフトーン位相シフトマスクを備えた構成例について詳述したが、本発明の必須構成、すなわち、「製品パターン部の外側に位置する遮光領域に、遮光膜と酸化膜を順に重ねて設ける構成」は、ハーフトーン位相シフト層を持たないバイナリーマスクに対しても適用することが可能である。
本発明は、各種半導体装置の製造に用いるフォトマスクに適用できる。
4 ペリクル、4a ペリクル接着部、11 基材、12 ハーフトーン位相シフト層、12a 製品パターン部、13 遮光膜、14 酸化膜。
Claims (2)
- ペリクルを装着してなるフォトマスクであって、
平板状のガラスからなる基材と、
前記基材の一面において、製品パターン部を除いた領域と前記ペリクルの接着部との間に、遮光膜と酸化膜が順に積層されてなることを特徴とするフォトマスク。 - 前記遮光膜が、前記製品パターン部を除いた領域に対して、ハーフトーン位相シフト層を介して、または直接、配されていることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007007919A JP2008175952A (ja) | 2007-01-17 | 2007-01-17 | フォトマスク |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2007007919A JP2008175952A (ja) | 2007-01-17 | 2007-01-17 | フォトマスク |
Publications (1)
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JP2008175952A true JP2008175952A (ja) | 2008-07-31 |
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ID=39703036
Family Applications (1)
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JP2007007919A Pending JP2008175952A (ja) | 2007-01-17 | 2007-01-17 | フォトマスク |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2246738A1 (en) | 2009-04-30 | 2010-11-03 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Photomask and photomask/pellicle assembly |
JP2013054072A (ja) * | 2011-08-31 | 2013-03-21 | Fujitsu Semiconductor Ltd | 露光マスク、ペリクル、半導体装置の製造方法 |
-
2007
- 2007-01-17 JP JP2007007919A patent/JP2008175952A/ja active Pending
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