JP2008175725A - 薄膜状材料のポアソン比測定方法とそのための測定装置 - Google Patents

薄膜状材料のポアソン比測定方法とそのための測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】使用しようとする薄膜状材料のポアソン比を正確に測定することができる測定方法と測定装置とを提供することを目的とする。
【解決手段】ポアソン比を求めようとする薄膜状材料1の表面上にオプティカルフラット11を配置し、この状態において、該薄膜状材料1に曲げ応力のみが作用するように加重し、この加重した状態において前記オプティカルフラット11を通して視認される双曲線状の干渉縞の該双曲線が薄膜状材料の幅方向の仮想軸Yとなす角θを計測し、このθと(1)式とを用いて、該薄膜状材料1のポアソン比を得る。
【数1】
Figure 2008175725

【選択図】 図2

Description

本願発明は、MEMS(「マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム」の略語、マイクロデバイス又はマイクロマシンとも呼ばれる場合がある)又は電子デバイス等の材料として使用される薄膜状材料のポアソン比を測定するための測定方法と測定装置に関する。
近年、MEMS及び電子デバイス等の材料として薄膜状材料が用いられている。かかる薄膜状材料は、一般に、0.1μm〜200μmの厚み寸法を有し、かかる厚み寸法が小さいほど、コンパクト(微小)なMEMSや集積率が高いICチップ等を実現することができ、性能向上へとつながる。
材料のポアソン比はヤング率と並んで構造体設計に用いられる材料定数である。しかしながら、実験技術の困難さから多くの薄膜状材料のポアソン比は未知である。このため、薄膜状材料から成るMEMS等の強度設計をおこなう場合には、材料便覧や設計便覧等に記載されている、バルク材のポアソン比を代用しているのが現状である。
ところで、前記強度設計は薄膜状材料とバルク材との物性が等しいとみなしておこなわれているが、材料が薄膜の状態になると内部構造等の相違により物性が異なる場合があるため、前記材料便覧等に記載されているバルク材のポアソン比の数値を、その薄膜状材料のポアソン比として適用することは適切ではない。つまり、この材料便覧等に記載されているポアソン比の数値をそのまま適用した強度設計では、正確な強度設計とはならなず、従って、設計強度以下の応力で損傷を受けたり、あるいは耐久期間内に破壊してしまう危険性を生じることとなる。
本発明は、このような現況に鑑みて、使用しようとする薄膜状材料のポアソン比を正確に測定することができる測定方法と測定装置とを提供することを目的とする。
なお、本発明者及び出願人は、前述のような薄膜状材料のポアソン比を測定する先行技術は不知である。
本発明にかかるポアソン比の測定方法は、ポアソン比を求めようとする薄膜状材料の表面上にオプティカルフラットを配置し、この状態において、該薄膜状材料に曲げ応力のみが作用するように加重し、この加重した状態において前記オプティカルフラットを通して視認される双曲線状の干渉縞の該双曲線が薄膜状材料の幅方向の仮想軸Yとなす角θを計測し、このθと下記の(1)式とを用いて、該薄膜状材料のポアソン比を得ることを特徴とする。なお、(1)式において、νはポアソン比を表す。
Figure 2008175725
そして、前述のように構成された本測定方法によれば、製品等に使用しようとする薄膜状材料自体を用いて測定することができるため、正確にその薄膜状材料のポアソン比を得ることが可能となる。本測定方法は、薄膜状材料の種類に関係なくおこなうことができ、該薄膜状材料のポアソン比を正確に測定することができる。
また、前記測定方法において、前記薄膜状材料の両端から長手方向に延びるようにローディング・レバーを延設するとともに、該ローディング・レバーの薄膜状材料との連結端部にトーション・バーを設け、該トーション・バーを介してローディング・レバーをフレーム側に支持せしめ、該トーション・バーから該ローディング・レバーの長手方向に離間した位置で且つ幅方向中央の該ローディング・レバー上の位置を押圧部材で押圧することによって、前記薄膜状材料に曲げ応力のみが作用するようにすると、正確なポアソン比を得ることができる測定方法となる。
また、本発明にかかるポアソン比の測定装置は、
ポアソン比を求めようとする薄膜状材料と、
前記薄膜状材料の各端部にそれぞれ連結され長手方向に延設された各ローディング・レバーと、
前記ローディング・レバーの前記薄膜状材料との連結端部に一端が連結され、該ローディング・レバーの幅方向に延設されたトーション・バーと、
前記トーション・バーの他端と連結され、該トーション・バーを介して前記ローディング・レバーを支持するフレームと、
前記ローディング・レバーの前記トーション・バーとの連結部分から反薄膜状材料側へ偏位した位置の表面に先端が当接して該ローディング・レバーを押圧する押圧部材と、
前記薄膜状材料の表面上に配置されるオプティカルフラットとを備えている。
そして、かかる測定装置によると、前記押圧部材によってローディング・レバーを押圧すると、押圧されたローディング・レバーは、前記トーション・バーを中心に回動して、該押圧に起因して前記薄膜状材料に曲げモーメントのみを作用させることができる。そして、かかる曲げモーメントを受けて曲がった薄膜状材料の表面上には歪み(図10の歪み状態を参照)が発生し、この歪みは前記オプティカルフラットを介して双曲線状の干渉縞(図9参照)として視認することができる。そして、かかる干渉縞の双曲線が薄膜状材料の幅方向の仮想軸Yとなす角θを計測することにより、また、前記(1)式を用いることによって、この薄膜状材料の正確なポアソン比を容易に得ることが可能となる。
また、前記測定装置において、前記測定装置が、前記オプティカルフラットを介して、前記薄膜状材料に単色光を照射する光照射装置と、該オプティカルフラットを介して前記薄膜状材料の表面を視認することができるオプティカル・マイクロスコープとを、さらに備えることが、測定装置として望ましい構成となる。
また、前記測定装置において、前記薄膜状材料が、1枚の板をフォトリソグラフィ及びエッチング加工を実施することにより、前記ローディング・レバー、トーション・バー、フレームと共に一体に成形されていると、各構成間の連結部分における構成に起因する好ましくない影響を排除した、さらに正確なポアソン比を計測することができる構成となる。
本発明にかかる薄膜状材料のポアソン比の計測方法によれば、薄膜状材料さえ製作できれば、薄膜引張試験機等のような複雑な試験装置を必要とせず、比較的簡単に該薄膜状材料の正確なポアソン比を得ることができる。
また、本発明にかかる薄膜状材料のポアソン比の計測装置によれば、薄膜状材料の正確なポアソン比を比較的容易に得ることができる。
以下、本発明の実施形態にかかる薄膜状材料の計測方法と計測装置について、図面を参照しながら、具体的に説明する。
図1は本発明の実施形態にかかる薄膜状材料のポアソン比測定装置の概略構成を示す概略側面図、図2は薄膜状材料とローディング・レバーとこれらとフレームを連結するトーション・バーを示す斜視図である。
図2において、1は薄膜状材料、2はローディング・レバー、3はトーション・バー、4はフレームである。この実施形態では、前記薄膜状材料1、ローディング・レバー2、トーション・バー3、フレーム4は、1枚のシリコン板をフォトリソグラフィとエッチング加工により、一体のものとして、成形されている。材質的には組織の均一性が高い単結晶のシリコン板が用いることによって、この実施形態による測定装置と測定方法を用いて得たこの薄膜状材料のポアソン比の値が、既知の単結晶のシリコン材のポアソン比に一致するか否か比較できるようにしている。また、このように1枚のシリコン板から、前記各構成を一体のものとして得るようにしているのは、前記フレーム4やトーション・バー3等が前記薄膜状素材1と異なる材質のもので構成し、後で各構成を連結すると、連結部分での剛性の変化や剛性の不均一による好ましくない影響が生じる可能性があるが、かかる好ましくない影響を排除しようとしたものである。しかし、勿論、前記連結部分を適切に構成して、各構成を別々に製作してこれらを連結した構成としてもよい。
そして、本発明にかかる測定装置や測定方法は、前記薄膜状材料1の厚さが、一般的に好ましくは、1μm〜100μm程度の範囲で適用できると考えられるが、現在考えられる最大範囲として、0.1μm〜200μm程度の範囲のものに適用できるものと思われる。しかし、より広範囲において適用できる可能性はある。
そして、この薄膜状材料1及びローディング・レバー2、トーション・バー3、フレーム4は、図4に図示するように、シリコン素材1aの表面等に酸化シリコン被膜1bを形成した所定平面寸法を具備した板状材料Bを、図5〜図8の各図に図示する加工状態とその加工プロセスを示す如く、前述したフォトリソグラフィとエッチング加工を複数回繰り返すことにより、図2に図示するように各構成が一体のものとなっている。しかし、他の加工手法を用いても良いことはいうまでもない。なお、図5〜図8において、厚み方向に肉厚中央部側で幅広になるテーパ状に図示されているが、これらは理解し易くするために実際の場合に比べて誇張して図示されている。
そして、このように前記薄膜状材料1、ローディング・レバー2、トーション・バー3とを一体に具備したフレーム4は、図1に図示するように、台座9を介して、本測定装置Aのテーブル6上に固定される。かかる固定された状態において、前記薄膜状材料1、ローディング・レバー2、トーション・バー3は、該ローディング・レバー2が図1において白抜き矢印P(図2において実線の矢印P)に図示する方向にニードル状の押圧部材5によって押圧されることにより、後述する軸芯3cを中心に偏位することが可能な状態となっている。
ところで、前記薄膜状材料1の長手方向(図2のX方向参照)のそれぞれの端1eは、前記ローディング・レバー2の一端2aと一体に連結されており、また、該ローディング・レバー2の他端2bは自由端となっている。
また、前記ローディング・レバー2の前記薄膜状素材1と連結されているそれぞれの端、つまり前記一端2aのそれぞれ側面には、該ローディング・レバー2の幅方向(図2のY方向参照)に長手方向が向くような状態で、前記トーション・バー3がそれぞれ配置されている。つまり、1つのローディング・レバー2は、それぞれの前記一端2aの両側面に前記トーション・バー3が配置されている。また、それぞれのトーション・バー3の他端3bは、前記フレーム4の内側端面4aに一体に連結されている。
また、前記トーション・バー3の一端3aと前記ローディング・レバー2との連結部分は、該トーション・バー3の軸芯3cが該ローディング・レバー2の一端2aに一致するような状態で連結されている。つまり、図3に図示するように、該ローディング・レバー2の自由端である前記他端2bよりの部分が押圧された場合には、該トーション・バー3の軸芯3cを中心に、該押圧力に応じて所定角度だけ、つまり、図1,図3において右側のローディング・レバー2は時計方向に、左側のローディング・レバー2は反時計方向に、それぞれ回動するように構成されている。図3において、押圧後の変形状態を実線で、押圧前の状態を二点鎖線で表している。
また、前記フレーム4は、この実施形態の場合、ローディング・レバー2に加えられる押圧力に対して十分高い剛性を具備するために、図2に図示するように長方形の枠状の形態を有している。しかし、所定以上の剛性を具備していれば、必ずしもこのような長方形の枠状の形態をしている必要はない。
そして、この実施形態では、前記トーション・バー3は、図3に図示する如く横断面(長手方向に直交する方向の断面)が矩形状の形態をしているが、これに限定されるものでなく、例えば、横断面の形状が、円形、楕円形状、あるいは多角形状であってもよい。
そして、前記薄膜状材料1のポアソン比を測定する場合には、図1に図示するように、本測定装置Aの前記台座9上に前記フレーム4が載置且つ固定され、図1あるいは図3に図示するように、前記ローディング・レバー2の前記一端2aから他端2b側に左右同じ寸法だけ偏位した位置で且つ該ローディング・レバー2の幅方向の中心位置(図2参照)に、先端が尖状になったニードル状の押圧部材5の先端を接触させて左右等しい力で押圧する。このような押圧はこの測定装置Aでは、前記押圧部材5を先端に取着した上下、左右及び前後に移動可能になった可動デバイス14(可動機構:X-Y-Zステージとも呼ばれる)によっておこなわれるよう構成されている。この可動デバイス14の移動は、コンピュータにより動作されるように構成しても、あるいはオペレータがダイヤルメータ等の測定器具を視認しながら左右の移動距離(変位量)が等しくおこなうようにしてもよい。
ところで、前記押圧の程度は、前記ローディング・レバー2が前記トーション・バー3の軸芯3cを中心に所定程度回動することができる程度であればよい。つまり、このように所定程度ローディング・レバー2が回動することによって、前記薄膜状材料1に曲げ応力のみが作用し、該曲げ応力に起因して前記薄膜状材料1の表面に歪み(図10参照)が生ずるようにするためである。また、前記押圧部材5は、正確に押圧力が所定の位置に加重できるものであれば、先端が尖状になったニードル状のものに限定されるものでなく、先端が前記薄膜状材料1の幅方向に寸法を有する「平たがね形状」になったもの、あるいは球体状(半球体状)になったものであってもよい。
そして、前記薄膜状材料1の上方には、オプティカルフラット11を、該薄膜状材料1の表面とオプティカルフラット11の底面とが対面するような状態で配置する。このオプティカルフラット11は、後述する干渉縞(図9参照)が鮮明に視認できるように、前記薄膜状材料1の表面に対して、近接しあるいは離間することが可能に、つまり図1において上下方向に移動可能に配置されている。また、前記オプティカルフラット11の上下方向の移動は、可動デバイス(昇降機構)16によっておこなわれるよう構成されている。この可動デバイス16の移動も、コンピュータにより動作されるように構成しても、あるいはオペレータが視認しながらおこなうように構成されていてもよい。
また、図1に示す如く、前記オプティカルフラット11の上方には、オプティカル・マイクロスコープ12と、単色光を照射する光照射装置13が配置されている。この光照射装置13は、この実施形態の場合、546nmの波長の単色光を照射できるものが用いられている。照射する光は、波長が一定の単色光であればよいが、干渉縞の数は光の波長に依存するため、可能な範囲でなるべく短波長の単色光を用いることが望ましい。
前記オプティカルフラット11は、この実施形態の場合、均一な厚さ寸法で且つ面精度が31.64nm(公称値)のものが用いられている。しかし、前記波長や面精度等に関する各数値は、この発明の実施形態の単なる一実施例を示す値であり、この数値に限定されるものではない。
そして、前記光照射装置13からオプティカルフラット11に向けて単色光(偏光)を照射すると、前述のように曲げ応力を受けて図10に図示する如くに歪みを生じている薄膜状材料1は、該単色光の照射により、前記オプティカルフラット11の上方から視認して、図9に図示するような双曲線状の干渉縞Cを生じさせる。この干渉縞Cは、等高線状に歪み、つまり応力の大きさの変化によって等高線状の縞模様が形成されているものである。なお、前記オプティカルフラット11を前記可動デバイス16を用いて上下に位置調整することによって、オプティカル・マイクロスコープ12の焦点を合わせて、前記干渉縞Cはより鮮明に視認することができるようになる。
そして、前記干渉縞Cは、この実施形態では、前記オプティカル・マイクロスコープ12に付設されているカメラ15(図1参照)により、画像データとしてコンピューターに取り込み、図9に図示するように、この干渉縞の双曲線が薄膜状材料の幅方向の仮想軸Yとなす角θを計測する。なお、図9において、Yの方向は図2において図示する薄膜状材料1の幅方向を示すY方向と同じである。
そして、前記得られた角θを、下記の(1)式に代入することによって、この薄膜状材料1のポアソン比「ν」を得ることができる。
Figure 2008175725
このように得られた単結晶のシリコン材のポアソン比は、この実施形態にかかる測定装置を用いた測定方法によると、0.0628となる。この値と、前記材料便覧や設計便覧等に記載されている既知の単結晶のシリコン材のポアソン比0.064と比べると、概ね等しくなっている。なお、前記この測定により得られたポアソン比は、本発明者の実験によると、前記ローディング・レバー2の偏位量、換言すると前記押圧力の強さの変化にあまり影響を受けないことが判っている。
このように、比較的、簡単に、薄膜状材料1のポアソン比を正確に測定することが可能となる。
ところで、前述のように、干渉縞の画像データをコンピューターに取り込んで前記角θを得るのに代えて、他の手法、例えば、前記マイクロスコープ12上の干渉縞Cに重複するよう仮想軸Yと角θを計測する目盛りが表れるように光学的に構成すること等によって、角θを求めてもよい。あるいは、前記マイクロスコープ12に付設したカメラ15で撮影した写真を基に、実験者等が手作業で前記角度θを測定してもよい。
また、前記ローディング・レバー2の押圧程度は、前述したようにその大きさにあまり影響されないことから、特に所定の値の応力が必要となる訳ではなく、前記干渉縞を生じさせる程度であれば、つまり前記ローディング・レバー2が変位する程度であればよい。従って、この押圧力の点に関しては、極めてラフな状態でも、所望の正確なポアソン比を得ることができる点において、本発明にかかる計測方法は優れており、従って、計測装置Aも正確に定まった押圧力(例えば、5kgf等の定まった押圧力)を加えることができる構成が必須の要件となることはない。しかし、左右のローディング・レバー2に等しい押圧力が作用するよう構成することが望まれる。
また、前記薄膜状材料1に曲げ応力のみが作用する、つまり、純曲げ応力M(図3参照)のみが作用するように構成することは、本測定において必要な要件となる。
本発明は、前述した実施形態に限定されるものでなく、当業者が自明の範囲において、適宜変更した形態で実施することができることは言うまでもない。
本発明にかかる薄膜状材料のポアソン比測定方法及び計測装置は、MEMSや電子デバイス等の材料として使用される薄膜状材料等のポアソン比の測定に利用することができる。
本発明の実施形態にかかる薄膜状材料のポアソン比測定装置の概略構成を示す概略側面図である。 薄膜状材料とローディング・レバーとこれらとフレームを連結するトーション・バーを示す斜視図である。 図2に図示される薄膜状材料等に曲げ応力が作用した状態での図III-III矢視断面図である。 図2に示す薄膜状材料、ローディング・レバー、トーション・バー、フレームを加工して得るための単結晶のシリコン板の構成を示す側面図である。 図4に示すシリコン板から図2に示す膜状材料、ローディング・レバー、トーション・バー、フレームを製造する第1の加工工程での加工後の状態を示す図で、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は(a)のc-c矢視断面図、(d)は(a)のd-d矢視断面図、(e)は(a)のe-e矢視断面図である。 図4に示すシリコン板から図2に示す膜状材料、ローディング・レバー、トーション・バー、フレームを製造する第2の加工工程での加工後の状態を示す図で、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は(a)のc-c矢視断面図、(d)は(a)のd-d矢視断面図、(e)は(a)のe-e矢視断面図である。 図4に示すシリコン板から図2に示す膜状材料、ローディング・レバー、トーション・バー、フレームを製造する第3の加工工程での加工後の状態を示す図で、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は(a)のc-c矢視断面図、(d)は(a)のd-d矢視断面図、(e)は(a)のe-e矢視断面図である。 図4に示すシリコン板から図2に示す膜状材料、ローディング・レバー、トーション・バー、フレームを製造する第4の加工工程での加工後の状態を示す図で、(a)は平面図、(b)は底面図、(c)は(a)のc-c矢視断面図、(d)は(a)のd-d矢視断面図、(e)は(a)のe-e矢視断面図である。 視認できる、双曲線状の干渉縞と薄膜状材料の幅方向の仮想軸Yとなす角θを表した図である。 薄膜状材料が両端側に純曲げ応力を受けて変形した状態(歪み状態)と図9のY方向を概念的に示す斜視図である。
符号の説明
A…測定装置
1…薄膜状材料
2…ローディング・レバー
3…トーション・バー
4…フレーム
11…オプティカルフラット

Claims (5)

  1. ポアソン比を求めようとする薄膜状材料の表面上にオプティカルフラットを配置し、この状態において、該薄膜状材料に曲げ応力のみが作用するように加重し、この加重した状態において前記オプティカルフラットを通して視認される双曲線状の干渉縞の該双曲線が薄膜状材料の幅方向の仮想軸Yとなす角θを計測し、このθと下記の(1)式とを用いて、該薄膜状材料のポアソン比を得ることを特徴とする薄膜状材料のポアソン比測定方法。なお、(1)式において、νはポアソン比を表す。
    Figure 2008175725
  2. 前記薄膜状材料の両端から長手方向に延びるようにローディング・レバーを延設するとともに、該ローディング・レバーの薄膜状材料との連結端部にトーション・バーを設け、該トーション・バーを介してローディング・レバーをフレーム側に支持せしめ、
    該トーション・バーから該ローディング・レバーの長手方向に離間した位置で且つ幅方向中央の該ローディング・レバー上の位置を押圧部材で押圧することによって、
    前記薄膜状材料に曲げ応力のみが作用するようにした請求項1記載の測定方法。
  3. 請求項1又は2記載の測定方法を実行するための測定装置であって、前記測定装置は、
    ポアソン比を求めようとする薄膜状材料と、
    前記薄膜状材料の各端部にそれぞれ連結され長手方向に延設された各ローディング・レバーと、
    前記ローディング・レバーの前記薄膜状材料との連結端部に一端が連結され、該ローディング・レバーの幅方向に延設されたトーション・バーと、
    前記トーション・バーの他端と連結され、該トーション・バーを介して前記ローディング・レバーを支持するフレームと、
    前記ローディング・レバーの前記トーション・バーとの連結部分から反薄膜状材料側へ偏位した位置の表面に先端が当接して該ローディング・レバーを押圧する押圧部材と、
    前記薄膜状材料の表面上に配置されるオプティカルフラットとを備えていることを特徴とする。
  4. 前記測定装置が、前記オプティカルフラットを介して、前記薄膜状材料に単色光を照射する光照射装置と、該オプティカルフラットを介して前記薄膜状材料の表面を視認することができるオプティカル・マイクロスコープとを、さらに備える請求項3記載の測定装置。
  5. 前記薄膜状材料が、1枚の板をフォトリソグラフィ及びエッチング加工を実施することにより、前記ローディング・レバー、トーション・バー、フレームと共に一体に成形されていることを特徴とする請求項3または4記載の計測装置。
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