JP2008175175A - 水道管水圧を利用した発電機 - Google Patents

Abstract

【課題】小規模な水道管水圧を利用し、水圧を飛散させることなく、高効率の発電機を提供し、家庭内における車椅子の持ち上げや障害者の入浴などの便をはかる。
【解決手段】水道管水圧を利用して複数のピストンシリンダー1，１１のビストンロッド２，１２を位相をずらして作動させ、これを動力源として、クランク軸４，１４を回転し、該回転をクランク軸一端に連結した増速機８より発電機１０に伝導して、発電機１０に適正回転を付与し、発電する。
【選択図】 図１

Description

本発明は家庭用水道管の水圧を利用した簡易水力発電機に関するものである。

脚部等に怪我や障害を持つ人々にとって車椅子は必要不可欠なものとして使用されているが、車椅子は自宅の玄関のたたきから床に上がる際には介添えの人の手を借りて車椅子を持ち上げる必要がある。また、障害者用の風呂において障害者を浴槽に入れたり出したりするには、やはり介添え者の手を必要としている。

そこで、本発明者はさきに上記のような車椅子の昇降や障害者の風呂への出し入れを複雑な電動モータや油圧モータ等の設備投資の大きなモータを使用することなく、簡易に行なえる駆動装置について検討し、家庭用水道管の水圧を利用した駆動装置を提案した。（特許文献１参照）
特開昭８−１０８９９５号公報

本発明は上記の如き水道管水圧による駆動装置の利用の一環として家庭内等における前記車椅子の持ち上げや、風呂内への障害者の入浴を補助するべく動力源として家庭内水道管水圧を利用した簡易発電機を提供することを目的とするものである。

即ち、上記目的に適合する本発明は、水道管水圧を利用して複数のピストンシリンダーのピストンロッドを位相をずらして作動させ、これを動力源としてクランク運動によりクランク軸を回転し、該回転をクランク軸一端に連結した増速機を用いて発電機に適正回転を伝達付与し発電する簡易水力発電機を特徴とする。

本発明は上述の如く家庭用水道管の水圧を利用するものであるため、利用が手軽であり、しかも水圧を飛散させることなく有効に利用できるので高効率で家庭内における車椅子の持ち上げや、障害者の風呂への入浴などを簡単に電動化して行うことができる実用的な効果を有している。

以下、添付図面を参照して本発明の具体的な実施の形態について説明する。

図１は本発明に係る発電機の発電態様の1例を示し、、図において、１，１１は家庭内水道管水圧利用の各ピストンシリンダーであり、各シリンダー１，１１は前後に水道管水圧を使用した給水管１ａ，１ｂ及び１１ａ，１１ｂを有すると共に、図示していないが給水路の途中より分岐して排水管を有していて、これら給水管及び排水管を付設された電磁弁２０の開閉に応じて開閉させ、交互に位相をずらしてシリンダーの前後に給水，排水を行うことによりシリンダーのピストンロッド２，１２を交互に往復移動させ、該ピストンロッド２，１２の先端に連結された連結棒３，１３に圧力を加えることにより、これに連結されたクランク４，１４を位相をずらして回動させ、該クランク回動によるクランク軸５の回動を軸端部に直接又は図示の如くプーリ９，９′を介して連結した増速機８に伝達し発電機１０の芯に伝動して回転を付与し、発電しせめるようになっている。

ここで、増速機８による増速割合は調整方式でも固定方式でもよいが、適宜、適当な回転数として発電機１０に伝達し、発電が行なわれる。これを更に詳述すると、先ず第１のシリンダー１の後室側に水道管より所定の、通常、４〜５ｋｇ圧の水圧を保持する圧力水を給水し、前室側が排水されて第１シリンダーのビストンロッド２が前方へ突出動し、連結枠３を介してクランク４に前方への押圧力を付与すると共に、第１のシリンダー１への給排水が電磁弁２０の開閉により交替し、後室側が排水されて前室側に水道管による圧力水が給水されると同時に位相をずらして第２のシリンダー１１に対し前室側が排水され、後室側に給水されて第２のシリンダー１１のピストンロッド１２が前方へ突出し、連結棒１３を介して第２のクランク１４を押圧し、第１のシリンダー１と第２のシリンダー１１の位相の異なる前後交互作用によりクランクを回動させる。

なお、図示例ではシリンダーは第１，第２の２個のシリンダーを使用しているが、２個でなく、３個あるいは３個以上を使用とすることも可能であり、同様の交互作用によりクランクを回動させる。また、上記水道管水圧には、井戸からポンプにより汲み上げた水圧も含む。

かくて、この繰り返しによりクランク４，１４はベアリング６に支持されたクランク軸５を回動させる。なお、クランクの回動は固定式あるいはタイミング盤７によって適宜調整し、端部の増速機８を回動させ、プーリー９に所要の回転数による回動を伝えると共に、このプーリー１０の回転をチェイン，ベルト等の伝動具を介して発電機１０のプーリー９′に伝達し、発電機１０の芯体を回動させ発電せしめる。

以上のように、給水管を介し水道管水を給水し、排水管を介して排水して給排水を繰り返すことにより水道管水圧により発電機に適正な回転数を付与し、発電することができ、この発電を動力源として家庭内における各介護設備等を作動させる。

この水道管水圧の利用は頗る手軽であると共に、水圧を飛散させることなく有効に使用できるので高効率である。また、家庭用水道水は不純物も少ないため発電による損耗も少なく利用上のメリットも大である。

本発明に係る水道管水圧利用の水力発電機の1態様を示す概要図である。

符号の説明

１，１１：シリンダー
１ａ，１ｂ：給水管
１ｂ，１１ｂ：排水管
２，１２：ピストンロッド
３，１３：連結棒
４，１４：クランク
５：クランク軸
６：ベアリング
７：タイミング盤
８：増速機
９：プーリー
９′：プーリー
１０：発電機
２０：電磁弁

Claims (1)

1. 水道管水圧を利用して複数のピストンシリンダーのピストンロッドを位相をずらして作動させ、これを動力源としてクランク運動によりクランク軸を回転し、該回転をクランク軸一端に連結した増速機より発電機に伝達付与して、発電機に適正回転を付与し、発電することを特徴とする水道管水圧を利用した発電機。

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