JP2008175068A - 電動圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】機体容器を大型化することなくインバータの冷却を効率的に図ることができ、エンジン直付け等の高温、強振動下においても、信頼性、性能を損なわず運転できるインバータ内蔵の電動圧縮機を提供するものである。
【解決手段】圧縮機構部5と、圧縮機構部5を駆動する電動機4とを内蔵したケーシング本体3と、電動機4を駆動するインバータ8を内蔵したインバータケース7とを備え、インバータ8の発熱部品19を冷却する主冷却手段としてサーモモジュール20を具備した電動圧縮機において、前記インバータ8の発熱部をサーモモジュール20で冷却し、さらに、前記インバータケース7に設けた断熱手段により外部の熱影響を受け難くして、前記インバータ8を構成する部品、回路の熱による劣化促進を抑制し、性能および信頼性の向上をはかるものである。
【選択図】図1
【解決手段】圧縮機構部5と、圧縮機構部5を駆動する電動機4とを内蔵したケーシング本体3と、電動機4を駆動するインバータ8を内蔵したインバータケース7とを備え、インバータ8の発熱部品19を冷却する主冷却手段としてサーモモジュール20を具備した電動圧縮機において、前記インバータ8の発熱部をサーモモジュール20で冷却し、さらに、前記インバータケース7に設けた断熱手段により外部の熱影響を受け難くして、前記インバータ8を構成する部品、回路の熱による劣化促進を抑制し、性能および信頼性の向上をはかるものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、圧縮機構部と、この圧縮機構部を駆動する電動機を機体容器(ケーシング)に内蔵し、さらに、前記電動機の駆動(回転)を制御するインバータ制御装置を前記機体容器に設けた電動圧縮機に関するものである。
この種の電動圧縮機として、圧縮機構部および電動機を具備する圧縮機部と、前記電動機の駆動を制御するインバータ制御装置の収納部を気密状態に仕切り、一つの機体容器として一体化した構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図5は、上記特許文献1に示される電動圧縮機の縦断面図であり、電動機111を収容した機体容器112内に圧縮機構部113を組込み、さらに前記圧縮機構部113を挟む如く前記電動機111と反対側に位置してインバータ制御装置114を収容した蓋体115が、前記機体容器112と気密状態に仕切られて設けられた構成を示している。
そして、前記機体容器112と蓋体115は、同軸上に配置され、ボルト等で締結されている。また、前記インバータ制御装置114は、その発熱部が前記圧縮機構部113に面して配置されている。
したがって、前記圧縮機構部113に設けられた吸入口116より流入された吸入冷媒は、一旦前記蓋体115と前記圧縮機構部113の間に形成された通路117に導かれ、前記インバータ制御装置114の発熱部と熱交換を図った後、圧縮機構部113に吸入される。
さらに圧縮機構部113で圧縮された冷媒ガスは、電動機111を冷却した後、機体容器112に設けられた吐出口118より吐出される。
特開2004−183631号公報
しかし、上記特許文献1に記載の構造は、吸入冷媒の温度のみによって前記インバータ制御装置114の高発熱部品を冷却する構造であるため、圧縮機の低速運転時、即ち冷媒循環量が少ない場合、あるいは負荷変動等によって吸入冷媒温度が高くなった場合等では十分な熱交換が行えなくなり、前記インバータ制御装置114の発熱部品が冷却不足となって性能、信頼性に大きな影響を及ぼす可能性がある。
また、前記圧縮機が自動車用のエアコンとして用いられ、エンジンに直接装着される場合には、エンジンの熱によって圧縮機内部の温度が異常に上昇し、さらには圧縮機が停止中の場合でも前記エンジンの熱によってインバータ部品が高温に加熱され、その加熱によってインバータ部品の劣化を加速する要因を含む構成であった。
上述の如く、圧縮機がエンジンに装着された環境は、100℃を超える場合もあり、また炎天下での駐車状態においても相当の高温に晒される状態にある。
また、電気自動車あるいは、ルームエアコンの如く居室用の空気調和機においても、インバータ制御装置114は同様の環境下に晒され、同様に熱による部品劣化を加速する要因を含む構成である。
したがって、インバータ部品に求められる信頼条件は、相当過酷なもので、上記特許文献1に示される冷却技術において、特に車両に搭載される圧縮機の場合は、インバータ部品の冷却の関係から圧縮機の取付け位置、方向性等において制約されることが多く、設計の自由度を増す改善策が求められるものであった。
さらに、前記インバータ制御装置114は、動作時に発熱する特性を有しているため、エンジン搭載の有無に係わらずインバータ制御装置114を冷却する構成が必要とされている。
本発明は、上記従来の課題に着目し、主として、機体容器(ケーシング)を大型化することなくインバータ制御装置の冷却が効率的に行える電動圧縮機を提供することを目的とする。
上記従来の課題を解決するために本発明は、インバータ制御装置を、サーモモジュール(ペルチェ素子あるいはペルチェモジュールとも称される)の冷却作用を利用して冷却するようにし、さらに、前記サーモモジュールの冷却作用(吸熱作用)が、圧縮機の外部からの影響を受け難い環境となるように断熱手段を講じたものである。
さらに詳述すると、冷媒の吸入、圧縮および吐出を行う圧縮機構部と、該圧縮機構部を駆動する電動機とを内蔵したケーシングに、前記電動機を駆動制御するインバータ制御装置内蔵のインバータケースを組込んだ電動圧縮機において、前記インバータ制御装置を冷却する冷却手段として、前記インバータ制御装置における発熱部の冷却を行うサーモモジュールを、前記インバータケースに取付け、さらに、前記インバータケースに、該インバータケースを挟む内外の熱移動を抑止する断熱手段を設けたものである。
したがって、前記インバータ制御装置における発熱部を、前記サーモモジュールによる冷却作用にて冷却、もしくはその温度上昇を抑制することができ、また、前記インバータケース内においても、外部からの熱の影響を受け難くし、前記サーモモジュールの負荷の増加を抑制するものである。
本発明の電動圧縮機は、電動機の回転、駆動を制御するインバータ制御装置の発熱部を、サーモモジュールにおける吸熱面の吸熱作用によって冷却することができる。
しかも、前記インバータケースに、該インバータケースを挟む内外の熱移動を抑止する断熱手段を設けた構成であるため、インバータケース内は、外部からの熱の影響を受けることが少なく、前記サーモモジュールの熱負荷の増大を極力抑制することができる。
したがって、圧縮機の運転中および運転停止直後はもちろんのこと、圧縮機の停止時において前記インバータ制御装置が高温状態に晒されるような状況のように、必要時に前記サーモモジュールの通電を制御することによって前記インバータ制御装置を冷却、もしくはその温度上昇を抑制することができるため、圧縮機の運転時におけるインバータ制御装置の効率を高めることが可能となり、またインバータ部品の熱による劣化を抑制することができる。
さらに、前記電動圧縮機がハイブリッド車等の如くエンジンに直接装着される場合であっても、インバータ部品の冷却の関係から圧縮機の取付け位置、方向性等が制約されるといったことも緩和され、設計の自由度が増し、車両への装着性を損なうこともない。さら
に、直接エンジンに装着される場合は、エンジンからの加熱、振動等の過酷な環境下に晒されることになるが、前述の如く冷却作用によって、電動圧縮機としての性能および信頼性を損なわず、電動圧縮機を運転することが可能となる。
に、直接エンジンに装着される場合は、エンジンからの加熱、振動等の過酷な環境下に晒されることになるが、前述の如く冷却作用によって、電動圧縮機としての性能および信頼性を損なわず、電動圧縮機を運転することが可能となる。
また、前記サーモモジュールの放熱面に、該サーモモジュールの放熱作用を促進する伝熱促進手段を設けた構成とすることにより、前記インバータケースを介しての放熱作用と異なり、前記伝熱促進手段によって設定された放熱能力が得られるため、電動圧縮機が設置される環境条件に応じた放熱能力設定が可能となり、汎用性を高めることができるものである。
請求項1に記載の発明は、冷媒の吸入、圧縮および吐出を行う圧縮機構部と前記圧縮機構部を駆動する電動機を内蔵したケーシングと、前記電動機を駆動するインバータ制御装置を内蔵したインバータケースと、前記インバータ制御装置の発熱部の冷却手段として、放熱面と吸熱面を具備するサーモモジュールを用いた電動圧縮機において、前記サーモモジュールの吸熱面を、前記インバータ制御装置の発熱部と熱伝導あるいは熱伝達あるいは輻射によって熱が伝わるように設け、さらに前記サーモモジュールの放熱面と前記インバータケースを熱伝導あるいは熱伝達によって熱が伝わるように配置し、前記インバータケースに、該インバータケースを挟む内外の熱移動を抑止する断熱手段を設けたものである。
かかる構成とすることにより、前記インバータ制御装置における発熱部を、前記サーモモジュールの吸熱作用にて冷却することができ、その冷却も直接の熱伝導あるいは熱伝達あるいは輻射であるため、熱交換作用における熱抵抗を小さくし、前記インバータ制御装置を効率よく冷却することができる。したがって、インバータ制御装置を構成する発熱部を効率よく冷却、あるいはその温度上昇を抑制し、前記インバータ制御装置を構成するインバータ部品の熱による劣化加速を抑制することができる。
さらに、前記インバータケースにより、雨水、埃等による電装部品等への悪影響が防止でき、長期に亘る信頼性が確保できるものである。
また、前記インバータケースに、該インバータケースを挟む内外の熱移動を抑止する断熱手段を設けることにより、前記インバータケース内部は外部からの熱の影響が受け難くなり、前記サーモモジュールの熱負荷の増加を抑制することができるものである。
請求項2に記載の発明は、冷媒の吸入、圧縮および吐出を行う圧縮機構部と前記圧縮機構部を駆動する電動機を内蔵したケーシングと、前記電動機を駆動するインバータ制御装置を内蔵したインバータケースと、前記インバータ制御装置の発熱部の冷却手段として、放熱面と吸熱面を具備するサーモモジュールを用い、さらに前記インバータケース内部の空間の冷却に、吸入冷媒温度を利用した電動圧縮機において、前記サーモモジュールの吸熱面を前記インバータ制御装置の発熱部と熱伝導あるいは熱伝達あるいは輻射によって熱が伝わるように設け、さらに前記サーモモジュールの放熱面と前記インバータケースを熱伝導あるいは熱伝達によって熱が伝わるように配置し、前記インバータケースに、該インバータケースを挟む内外の熱移動を抑止する断熱手段を設けたものである。
かかる構成とすることにより、上記請求項1による作用効果に加え、前記吸入冷媒の温度を利用して前記インバータケース内の空間の温度上昇を抑制することができ、前記インバータ制御装置およびその周辺回路部品の熱による劣化を抑制することができるものである。
請求項3に記載の発明は、前記インバータケースと隣接するケーシング側に、前記インバータ制御装置における発熱部の前記サーモモジュールからの離反を規制する規制手段を設けたものである。
かかる構成とすることにより、前記インバータ制御装置における発熱部と前記サーモモジュールにおける吸熱面との熱交換状態が維持でき、熱伝導あるいは熱伝達による冷却作用の安定化がはかれるものである。
請求項4に記載の発明は、前記ケーシングを、一面が開口し、内部に前記圧縮機構部および前記電動機を収納したケーシング本体と、前記一面を閉塞する蓋体を具備する構成とし、前記インバータケースを、断熱材を介して前記ケーシング本体もしくは前記蓋体の少なくとも一方に取付けたものである。
かかる構成とすることにより、前記インバータケース側と前記ケーシング本体側間での熱の移動を抑制することができ、前記インバータケース内空間の熱負荷(環境)の変化を抑制することができる。
その結果、前記サーモモジュールの能力設定が行い易くなり、前記インバータ制御装置を効率よく冷却することができる。また、吸入冷媒温度を利用してインバータケース内を冷却する構成においても同様に能力設定の阻害要因を少なくすることができ、損失の少ない冷却作用を行うことができる。
請求項5に記載の発明は、前記インバータケースに、前記サーモモジュールの放熱面を前記インバータケースへ密着させるように付勢する弾性体を設けたものである。
かかる構成とすることにより、前記弾性体の付勢力によって前記サーモモジュールをインバータケースに押圧固定することができ、その結果、圧縮機の運転等に伴う振動あるいは熱応力が作用しても、前記弾性体の弾性力によってその振動あるいは応力を吸収し、サーモモジュールを保護することができるものである。
また、熱膨張・収縮等に起因して微妙にインバータケースに歪が生じても、前記弾性体の付勢力によって前記サーモモジュールとの当接状態を維持することが可能となり、その結果、前記サーモモジュールの吸熱作用および放熱作用の安定化がはかれるものである。
請求項6に記載の発明は、前記インバータケースに、前記サーモモジュールの吸熱面側に設けられた弾性体を介して、前記サーモモジュールを前記インバータケース内面に固定する固定具を設け、さらに前記サーモモジュール側部の少なくとも一部に、前記サーモモジュールにおける放熱面から吸熱面への熱の移動を抑止する断熱層を設けたものである。
かかる構成とすることにより、前記固定具と弾性体によるサーモモジュールの固定と、前述の振動、応力に対する保護が行え、また前記断熱層によって前記サーモモジュールの放熱面から吸熱面への熱のリークを抑制することができる。その結果、前記サーモモジュールにおける吸熱面、放熱面からの吸熱作用、放熱作用が正規(定格)の状態もしくはそれに近い状態で行え、冷却効率維持の阻害を低減することができる。
請求項7に記載の発明は、前記蓋体に、前記インバータ制御装置側に突出し、前記規制手段を構成する突出部を設けたものである。
かかる構成によれば、前記インバータケースにインバータ制御装置を予め取付けておくことにより、前記インバータケースを前記ケーシングに組込む作業に伴い、前記インバー
タ制御装置における発熱部の前記インバータケースからの離反規制が行え、部品数の増加が抑制できるとともに、組立て作業性の向上が期待できるものである。
タ制御装置における発熱部の前記インバータケースからの離反規制が行え、部品数の増加が抑制できるとともに、組立て作業性の向上が期待できるものである。
また、予め前記インバータ制御装置を蓋体に取付けて前述の離反規制を行う構成とし、その状態でインバータケースを取付け、インバータケース内面とインバータ制御装置の発熱部を熱伝導あるいは熱伝達可能に配置することもできる。かかる場合においても、同様に部品数の増加抑制と組立て作業性の向上が期待できるものである。
請求項8に記載の発明は、前記インバータケースに、該インバータ内外を連通する換気手段を設けたものである。
かかる構成とすることにより、前記インバータケース内における熱のこもりが防止でき、インバータ制御装置を効率よく冷却することができる。
請求項9に記載の発明は、前記換気手段を、少なくとも前記インバータケースに設けた吸気口と排気口および前記インバータケース内空間より構成したものである。
かかる構成とすることにより、インバータケース内空気の流れが形成でき、インバータケース内における熱のこもりが抑制できるものである。
請求項10に記載の発明は、前記給気口と排気口の少なくとも一方を、前記サーモモジュールよりも高い位置に設けたものである。
かかる構成とすることにより、温度が高い暖気の排気が高所から行え、インバータケース内における高温の空気の逃げが円滑となり、また比較的低温の冷却空気は下方に対流し易く、インバータケース内の冷却作用を効率よく行うことができる。
請求項11に記載の発明は、冷媒の吸入、圧縮および吐出を行う圧縮機構部と前記圧縮機構部を駆動する電動機を内蔵したケーシングと、前記電動機を駆動するインバータ制御装置を内蔵したインバータケースと、前記インバータ制御装置の発熱部の冷却手段として、放熱面と吸熱面を具備するサーモモジュールを用いた電動圧縮機において、前記インバータケースの一部に貫通穴を設け、前記サーモモジュールの吸熱面を前記インバータ制御装置の発熱部と熱伝導あるいは熱伝達あるいは輻射によって熱が伝わるように設け、さらに前記サーモモジュールの放熱面に、前記インバータケースの貫通穴より突出する伝熱促進手段を設け、前記インバータケースに、該インバータケースを挟む内外の熱移動を抑止する断熱手段を設けたものである。
かかる構成とすることにより、前記インバータ制御装置における発熱部を、前記サーモモジュールの吸熱作用にて冷却することができ、その冷却も直接の熱伝導あるいは熱伝達あるいは輻射であるため、熱移動における熱抵抗を小さくし、前記インバータ制御装置を効率よく冷却、あるいはその温度上昇を抑制することができる。
また、伝熱促進手段についても、前記インバータケースの放熱能力に阻害されることなく伝熱促進手段の放熱能力を独自に設定することができるため、放熱面と吸熱面の温度差を小さくすることが容易となり、これはサーモモジュールの運転効率を高めることにつながり、また電動圧縮機が設置される環境条件に応じた放熱能力設定が可能となり、汎用性を高めることができるものである。
また、前記インバータケースに、該インバータケースを挟む内外の熱移動を抑止する断熱手段を設けることにより、前記インバータケース内部は外部からの熱の影響が受け難く
なり、前記サーモモジュールの熱負荷の増加を抑制することができるものである。
なり、前記サーモモジュールの熱負荷の増加を抑制することができるものである。
請求項12に記載の発明は、冷媒の吸入、圧縮および吐出を行う圧縮機構部と前記圧縮機構部を駆動する電動機を内蔵したケーシングと、前記電動機を駆動するインバータ制御装置を内蔵したインバータケースと、前記インバータ制御装置の発熱部の冷却手段として、放熱面と吸熱面を具備するサーモモジュールを用い、さらに前記インバータケース内部の空間の冷却に、吸入冷媒温度を利用した電動圧縮機において、前記インバータケースの一部に貫通穴を設け、前記サーモモジュールの吸熱面を前記インバータ制御装置の発熱部と熱伝導あるいは熱伝達あるいは輻射によって熱が伝わるように設け、さらに前記サーモモジュールの放熱面に、前記インバータケースの貫通穴より突出する伝熱促進手段を設け、前記インバータケースに、該インバータケースを挟む内外の熱移動を抑止する断熱手段を設けたものである。
かかる構成とすることにより、上記請求項11による作用効果に加え、前記吸入冷媒の温度を利用して前記インバータケース内の空間の温度上昇を抑制することができ、前記インバータ制御装置およびその周辺回路部品の熱による劣化を抑制することができるものである。
請求項13に記載の発明は、前記伝熱促進手段を、熱伝導性材料で構成し、表面積を拡大する放熱フィンを具備する構成としたもので、簡単かつ安価な構成にて前述の放熱面と吸熱面の温度差を小さくしてサーモモジュールの吸熱作用を向上し、インバータ制御装置における発熱部との熱交換効率を向上することができるものである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における電動圧縮機の一部を切り欠いた正面図である。本実施の形態1においては、電動圧縮機1のケーシングの周りに設けた取付け脚2によって横向きに設置される横型の電動圧縮機の場合を一つの例として示している。図2は、同電動圧縮機1のインバータ制御装置8を具備する回路基板の斜視図である。
図1は、本発明の実施の形態1における電動圧縮機の一部を切り欠いた正面図である。本実施の形態1においては、電動圧縮機1のケーシングの周りに設けた取付け脚2によって横向きに設置される横型の電動圧縮機の場合を一つの例として示している。図2は、同電動圧縮機1のインバータ制御装置8を具備する回路基板の斜視図である。
同図において、電動圧縮機1は、一端が開口する有底円筒状に形成され、外周の適宜箇所に取付け脚2を複数設けた金属製のケーシング本体3と、そのケーシング本体3内に組込まれた固定子と回転子を具備する電動機(DCブラシレスモータ)4と、前記ケーシング本体3内に嵌入または圧入された圧縮機構部5を主要構成とし、前記電動機4の回転軸6は、前記圧縮機構部5の駆動軸を構成している。
そして、前記ケーシング本体3における前記圧縮機構部5側の開口端部は、アルミダイキャスト等の金属製の蓋体7によって閉塞され、ケーシング本体3内を密封状態としている。
前記電動機4は、後述するインバータ制御装置(以下、インバータと称す)8によって駆動およびその回転数が制御される。この電動圧縮機1において、取り扱う冷媒はガス冷媒であり、各摺動部の潤滑や前記圧縮機構部5における摺動部のシール、潤滑に供する液としては潤滑油を採用している。
本実施の形態1における電動圧縮機1の圧縮機構部5は、スクロール方式のもので、周知の構成であり、前記圧縮機構部5に形成された圧縮空間9の容積変化により、外部サイクルから帰還する戻り冷媒(以下、吸入冷媒と称す)10を、前記蓋体7に設けた吸入口
11より前記圧縮機構部5の吸入側へ吸入し、前述の如く圧縮空間9で圧縮した後、圧縮空間9の略中央に位置する吐出孔12より後述する吐出室12aおよび通路12bを介してケーシング本体3内へ吐出し、前記ケーシング本体3に設けた吐出口13より熱交換器等を具備する外部サイクル(図示せず)へ吐出する。
11より前記圧縮機構部5の吸入側へ吸入し、前述の如く圧縮空間9で圧縮した後、圧縮空間9の略中央に位置する吐出孔12より後述する吐出室12aおよび通路12bを介してケーシング本体3内へ吐出し、前記ケーシング本体3に設けた吐出口13より熱交換器等を具備する外部サイクル(図示せず)へ吐出する。
上記圧縮機構部5および電動機4のケーシング本体3内への組み込み構成は、周知の構成でよいため、その詳細な説明は省略する。
一方、前記ケーシング本体3の開口側にOリング等のシール部材14を介して密封性よく嵌合された蓋体7は、ボルト締め等の適宜手段(図示せず)にて前記ケーシング本体3に固定されている。
また、前記蓋体7においては、その内面に設けた隔壁7aとその先端に設けたOリング等のシール部材15により、前記圧縮機構部5(固定スクロールの固定鏡板)と気密的に組合せ、前記吸入口11から前記圧縮機構部5の吸入側に通じる密閉空間を構成して吸入通路16を形成している。さらに、前記蓋体7における前記隔壁7aと反対の面には、後述する突出壁7bが設けられている。
さらに、前記吸入通路16空間の一部には、隔壁17を介して前記圧縮機構5の吐出孔12に連通する吐出室12aが位置している。
前記インバータ8は、図2に示す如く発熱度の高いスイッチング素子を含む周知のIPM(インテリジェントパワーモジュール)18aとマイクロコンピュータを主体とする制御回路部18b等を具備して構成され、さらに前記IPM18aの発熱部には、該発熱部と後述するサーモモジュール20の吸熱面間を補完する伝熱面部材19(発熱部)が設けられ、これらは印刷配線基板(以下、回路基板と称す)18上に配置されている。前記伝熱面部材19は、前記IPM18aの発熱部と、サーモモジュール20の吸熱面が直接接触する構成にできれば、特に設ける必要はない。
また、前記回路基板18には、上記電動機4の制御回路に加えて後述するサーモモジュール20の通電を制御する制御回路部20aも並設されている。
前記回路基板18に搭載されている制御回路部18bおよび制御回路部20a等は、前記電動圧縮機1の設置される環境に合わせて、耐熱仕様とされる場合もある。
そして、前記インバータ8と前記電動機4は、前記回路基板18に設けられた雌型の接続コネクタ21と、前記蓋体7の裏面(内面)側の電装空間4bに設けられた雄型の接続コネクタ(圧縮機ターミナル)4aの嵌合によって電気的に接続されている。この接続については、接続コネクタ21をリード線(図示せず)を介して前記回路基板18に接続した構成であってもよい。
さらに、前記蓋体7には、前記インバータ8および回路基板18等を内蔵したインバータケース22が、ボルト23によって取付けられている。前記インバータケース22は、前記ケーシング本体3へ取付ける構成であってもよい。
前記インバータケース22は、前記蓋体7と同様にアルミダイキャスト等の金属製であり、埃あるいは雨水等がインバータ8あるいは回路基板18等へ影響しないように防塵・防水構造を形成するものである。
そして、前記インバータケース22は、前記蓋体7との当接面(開口周縁)に、断熱材
22aを具備しており、蓋体7あるいはケーシング本体3側とインバータケース22間における熱の移動を防止している。この断熱材22aは、アクリル系樹脂、フッ素ゴム、フッ素系樹脂等のいずれかを成分とするシール材、あるいはプラスチックゴム等の如くシール性の他に耐熱機能を備えているものが好ましい。具体的な材料は、周知の範囲で選択することができる。
22aを具備しており、蓋体7あるいはケーシング本体3側とインバータケース22間における熱の移動を防止している。この断熱材22aは、アクリル系樹脂、フッ素ゴム、フッ素系樹脂等のいずれかを成分とするシール材、あるいはプラスチックゴム等の如くシール性の他に耐熱機能を備えているものが好ましい。具体的な材料は、周知の範囲で選択することができる。
前記インバータケース22の内面(底面)は、平面に形成され、その平面に、サーモモジュール20が取付けられている。
このサーモモジュール20は、周知の如く、ペルチェ素子あるいはペルチェモジュールとも称され、例えば、セラミック材等(熱伝導材料を混入したセラミック材を含む)から形成される電気絶縁体の基板上に、複数の電極を配置し、その電極上に電流が直列に流れるように複数の熱電素子を配置したもので、通電によるペルチェ効果により、一方の面で発熱し、他方の面で吸熱を行うものである。
前記サーモモジュール20は、その放熱面が前記インバータケース22の内面の平面部に密着して取付けられ、吸熱面が前記蓋体7とともに形成された内部空間24に面している。
したがって、前記サーモモジュール20の放熱面は、前記インバータケース22との密着により、拡大された伝熱面を具備した構成となっており、インバータケース22によって高い放熱能力が得られるように構成されている。
換言すると、前記インバータケース22は、サーモモジュール20における放熱面の伝熱促進手段を兼ねている。
さらに、前記インバータケース22の外面には、その表面積を増大する放熱フィン29が設けられている。これにより、前記サーモモジュール20における放熱能力を高め、吸熱面との温度差を小さくするようにしてサーモモジュール20の吸熱性能を向上させている。
また、前記サーモモジュール20の吸熱面には、伝熱促進面を形成するべく手段が施されており、本実施の形態1においては、その伝熱促進手段として、アルミ金属等の熱伝導性材料からなるヒートシンク25を用い、これを前記吸熱面に密着することにより、前記伝熱促進面を形成している。前記ヒートシンク25は、相対する面が平面に形成されており、その一面が前記吸熱面と密着している。さらに、前記ヒートシンク25は、前記インバータ8を構成する前記伝熱面部材19の面積より若干大きく形成されている。
そして、前記サーモモジュール20およびヒートシンク25は、前記インバータケース22の内面にネジ止め等の適宜手段にて取付けられた固定具26により、弾性体27を介して固定されている。
したがって、前記サーモモジュール20およびヒートシンク25は、前記弾性体27の付勢力により、前記インバータケース22に押付けられた状態で固定されている。かかる構成において、前記サーモモジュール20とインバータケース22、ヒートシンク25の各密着面を、熱良導性の熱伝導グリース等を介して密着させることにより、熱抵抗を低減させてさらに効率を高めることができる。
上述の如く、前記サーモモジュール20の押付け固定を勘案すれば、前記弾性体27は、点で押付けるものではなく、面で押付ける形状、例えば、前記ヒートシンク25の周縁
形状に沿った形状でヒートシンク25の周縁を押え付けるコイル状のバネ材、あるいは前記ヒートシンク25の周縁を押え付ける如く波板状に形成された環状のバネ材さらには、耐熱性のゴム材、耐熱性の弾性樹脂材等が好ましい。具体的な材料は、周知の範囲で選択することができる。
形状に沿った形状でヒートシンク25の周縁を押え付けるコイル状のバネ材、あるいは前記ヒートシンク25の周縁を押え付ける如く波板状に形成された環状のバネ材さらには、耐熱性のゴム材、耐熱性の弾性樹脂材等が好ましい。具体的な材料は、周知の範囲で選択することができる。
かかる弾性体27による前記サーモモジュール20の押付け固定は、例えば車両用エアコンとして搭載される電動圧縮機の場合、車両からの振動、あるいはエンジンからの振動等を前記弾性体27によって吸収することができ、その結果、サーモモジュール20において、振動衝撃による電極と熱電素子の剥離、あるいはセラミック材等の電気絶縁体基板の破損を防止する対策としては有用な取付け構造である。
さらに、前記サーモモジュール20における側面周囲と前記固定具26との間には、断熱層を形成する断熱空間28が設けられている。この断熱空間28は、前記サーモモジュール20における放熱面の熱が、サーモモジュール20の側面周囲に位置する部位(本実施の形態1においては固定具26)を伝って直接吸熱面へリークすることを規制するもので、これにより、前記サーモモジュール20は、定格通りあるいはそれに近い状態で運転される。
前記断熱層は、断熱空間28に限るものではなく、直接の熱移動を規制する材料、構成であればよいもので、耐熱性の断熱材を前記断熱空間28に設けることにより、一層高い熱リークの規制効果が期待できる。
ここで、本実施の形態1においては、密着した関係にある複数の物体間における熱の移動を熱伝導と定義し、複数の物体間において空間を介して行う熱の移動を熱伝達(輻射も含む)と定義して説明を進めることとする。
また、前記インバータケース22は、前記サーモモジュール20の放熱面が前記インバータケース22と密着しているため、前述の如くインバータケース22の全面方向に広がって前記放熱面の放熱を促進するように作用する。
さらに、前記インバータケース22の内面側には、前述の如く前記インバータ8が設けられている。具体的には、前記回路基板18の周縁を、前記インバータケース22の開口部近辺に形成された段部22bに当接し、ネジ止めすることによって固定されている。
この状態において、前記インバータ8の伝熱面部材19が前記ヒートシンク25の平面部と密着あるいは略密着する関係となるように、前記インバータケース22の段部22bが形成されている。
換言すると、前記段部22bは、前述の如く回路基板18を固定することにより、前記伝熱面部材19とヒートシンク25が密着あるいは略密着する関係となるようにその寸法が設定されているものである。
さらに、前記サーモモジュール20のヒートシンク25とインバータ8の伝熱面部材19を、前記サーモモジュール20とインバータケース22、ヒートシンク25の各密着面と同様に、熱良導性の熱伝導グリース等を介して密着させることにより、熱抵抗を低減させてさらに効率を高めることができる。
ここで、前記インバータ8のサーモモジュール20への密着あるいは略密着は、以降で述べる作用効果が期待できる程度の熱伝導が行える関係を定義しており、前記インバータ8の伝熱面部材19とサーモモジュール20の関係において極微小の空隙を介在した熱伝
達作用の場合も相当するもので、以降の説明においては、前述の極微小の空隙を介在した熱伝達作用も含めて熱伝導と称し、また略密着を含み密着と称して説明する。
達作用の場合も相当するもので、以降の説明においては、前述の極微小の空隙を介在した熱伝達作用も含めて熱伝導と称し、また略密着を含み密着と称して説明する。
また、前記インバータケース22を前記蓋体7あるいはケーシング本体3へ取付けた状態においては、前記蓋体7に形成した突出壁7bが前記回路基板18と接する如く位置し、前記回路基板18の蓋体7側への撓みを規制している。前記突出壁7bは、前記インバータ8における伝熱面部材19の前記サーモモジュール20からの離反を規制する規制手段を構成するものである。
したがって、予め前記インバータ8の回路基板18を前記蓋体7に取付け、前述の離反規制が行える程度に前記突出壁7bの突出度合いを設定しておき、インバータケース22を取付けた際に、インバータケース22に取付けたサーモモジュール20の吸熱面とインバータ8の伝熱面部材19(発熱部)を密着させて熱伝導可能に配置することもできる。
前記規制については、突出壁7bで直接行う他に、前記突出壁7b(蓋体7)と回路基板18の間に弾性材(図示せず)等を介在して前記回路基板18の蓋体7側への撓みを規制することもできる。
さらに、前記インバータケース22には、前記内部空間24と外部を連通する吸気口30と排気口31がそれぞれ異なる位置に設けられ、前記内部空間24を含めてインバータケース22内の換気通路を形成している。
ここで、前記吸気口30と、該吸気口30よりも高位に位置する排気口31は、温度が低い冷気は下降し、温度が高い熱気は上昇する特性から一義的に定義しているもので、例えば、強風が電動圧縮機1に吹き付ける等の如く電動圧縮機1における周囲の環境の変化あるいは内部空間24と外部との圧力差等によっては、吸気と排気が逆に行われる場合もある。また、必要に応じて前記吸気口30と排気口31に、空気の透過を許容し、水分の透過を拒否する周知の膜体を設けてもよい。
前記インバータ8による電動機4の駆動(回転)制御は、周知の如く空調室温度、冷媒温度等の負荷を検出手段(図示せず)にてモニタし、その結果に基づく負荷信号、制御信号によって、所定の周波数で前記電動機4の回転を制御するものである。具体的な電動機4の制御内容は、本発明の要旨と直接関係しないため、ここでの説明は省略する。
また、前記インバータケース22の内面には、本発明の断熱手段に相当する耐熱性、断熱性を有する断熱内面カバー32が設けられており、前記サーモモジュール20のインバータケース22からの放熱作用が、内部空間24へ侵入しないように抑制している。
すなわち、前記インバータケース22は、前記サーモモジュール20における放熱面の伝熱促進手段を構成しているため、前記サーモモジュール20における放熱面からの熱を受けて内部空間24を加熱し、インバータ8の温度上昇を促進する構成であるが、前記断熱内面カバー32は、その熱の侵入を防止するものである。
これにより、前記サーモモジュール20の冷却面(ヒートシンク25)は、前記インバータケース22からの熱の影響を受けることが少ない状態で、内部空間24で前記インバータ8の冷却作用を行うことができる。
前記断熱内面カバー32は、有底筒状に形成され、その底面に相当する箇所には、前記サーモモジュール20における吸熱面側のヒートシンク25が露出する如く貫通穴が設けられた構成となっている。また、断熱内面カバー32は、ガラス繊維を主体とする断熱材
の如く、耐熱性を有し、前記インバータケース22の内面の形状に沿う加工が可能なものであればよいものである。
の如く、耐熱性を有し、前記インバータケース22の内面の形状に沿う加工が可能なものであればよいものである。
さらに、前記断熱内面カバー32には、前記インバータケース22に設けた吸気口30および排気口31に対応する通気穴32aを設け、前述のインバータケース22内の換気が行えるように構成している。
次に、上記構成からなる電動圧縮機1の動作およびインバータ8の冷却動作について説明する。
インバータ8の起動制御によって電動機4が回転すると、これに伴って回転軸(駆動軸)6も回転し、前記回転軸6を介して圧縮機構部5が駆動される。
したがって、前記圧縮機構部5は、蓋体7に設けた吸入口11を通じて周知の構成からなる冷凍サイクル(図示せず)からの吸入冷媒10を吸入する。
吸入口11から流入した低温の吸入冷媒10は、吸入冷媒通路16の空間において蓋体7を冷却し、前記圧縮機構5の通路穴(図示せず)を介して圧縮空間9に流入する。
前記圧縮空間9に流入した冷媒は、前記圧縮機構部5の円軌道運動に伴う圧縮空間9の容積縮小運動によって圧縮され、最終の圧縮空間に連通する吐出孔12から吐出室12aへ吐出される。
前記吐出孔12から吐出室12aへ吐出された冷媒は、前記圧縮機構部5の外周部に設けられた通路12bを通って電動機4側に入り、電動機4を冷却しながらケーシング本体3の吐出口13から吐出され、冷凍サイクルへと流れる。
上記冷媒の循環する流れに伴い、前記蓋体7が吸入冷媒10によって冷却され、その熱を受けて前記インバータケース22の内部空間24が冷却される。その結果、前記内部空間24は、温度上昇が抑制され、前記インバータ8をその雰囲気温度で冷却する。
さらに、上記電動圧縮機1の運転に伴い、サーモモジュール20へも通電され、吸熱面の吸熱作用(冷却作用)に伴う冷熱は、ヒートシンク25を介してインバータ8の伝熱面部材19へ導かれ、伝熱面部材19を冷却する。一方、サーモモジュール20の放熱面での発熱は、インバータケース22を介して外部へ放出される。
かかる状態において、前記インバータケース22は、前記サーモモジュール20の放熱作用によって加熱され、昇温状態にあるが、そのインバータケース22の熱は、断熱内面カバー32によって断熱されているため、内部空間24内への侵入が抑制されている。
そして、運転時間の経過と共に前記インバータ8は発熱部から発熱し、その温度が上昇する傾向となるが、前記ヒートシンク25を介してサーモモジュール20の冷却熱が前記伝熱面部材19に伝達されているため、その温度上昇は抑制される。
これに加えて、前記インバータケース22には排気口31が上方に設けられているため、特に、内部空間24内の温度が外部の温度よりも高くなった場合は、図1の矢印で示す如くその自然対流によって内部の熱気が排気口31から排出され、また、外部の空気が、吸気口30から内部空間24内へ流入し、これらの流れによって内部空間24内での熱気のこもりが抑制される。
前記インバータ8の温度上昇は、冷凍サイクル負荷の変動のみならず、周囲温度と関連して異常に高温となる場合がある。
例えば、前記電動圧縮機1が車両用として用いられた場合であれば、車両停止直後のエンジンからの熱伝導あるいはエンジンルームからの高輻射熱によって圧縮機が100℃以上の温度に晒される場合もある。
かかる高温によるインバータ8の加熱は、関係部品の劣化を加速するため、本実施の形態1においては、インバータ8およびインバータケース22における内部空間24の温度を速やかに低下させる必要があり、また、内部空間24の温度がかかる高温に至らないように制御することも必要である。
本実施の形態1においては、インバータケース22の内面に断熱内面カバー32を設けているため、前記インバータケース22の内部空間24においては、外気温度の影響を受けることが少ない状態で、以下の冷却動作が行われる。
すなわち、サーモモジュール20を通電制御することにより、その吸熱面からヒートシンク25を介して前記インバータ8における伝熱面部材19を冷却する。また、前記ヒートシンク25は、その面積が前記伝熱面部材19の面積よりも大きく形成されているため、前記インバータ8の伝熱面部材19と接触していないヒートシンク25の部分では内部空間24の温度上昇を抑制するように作用する。その一方でサーモモジュール20の発熱面では、前記インバータケース22を介して電動圧縮機1の外部へ放熱を行う。
さらに、サーモモジュール20の放熱作用によりインバータケース22へ伝導された熱は、断熱内面カバー32によってインバータケース22の内部空間24への侵入が抑制されるため、サーモモジュール20の熱負荷を増加することが抑制される。
上述の如く前記インバータ8は、サーモモジュール20の吸熱面からの熱伝導に伴う冷却作用を主体に冷却され、それに加えて吸入冷媒10の熱による内部空間24の温度上昇抑制作用により周辺回路を含めての温度上昇が抑制されるものである。
すなわち、周知の如く前記サーモモジュール20は、通電量(電流量)を制御することによって吸熱量、発熱量が制御できるもので、前記通電量を最適値に制御することにより、前述の冷却作用によって前記インバータ8の温度上昇を抑制することができるものである。
さらに、前記インバータケース22によって前記サーモモジュール20、インバータ8および回路基板18等の埃、雨水等からの保護をはかっている。
また、前記サーモモジュール20の吸熱面を、ヒートシンク25に密着して装着したことにより、前記サーモモジュール20はその吸熱面が拡大形成された状態となる。これに加えて、インバータケース22は外表面に放熱フィン29を設けて放熱能力を向上させている。その結果、前記サーモモジュール20における吸熱作用と放熱作用の均衡化をはかることができ、吸熱面と放熱面の温度差を小さくしてサーモモジュール20を高い効率で運転することができる。
したがって、前記インバータ8を効率よく冷却することができ、インバータ部品の熱による劣化加速が抑制できるものである。
さらに、前記インバータケース22に吸気口30と排気口31を設けているため、特に
、ケース内部空間24の温度がケース外の温度より高い場合は、冷気と暖気の自然対流を利用してインバータケース22内での熱のこもりが抑制でき、しかも、前記排気口31を前記吸気口30よりも高い位置に設けているため、図1の矢印で示す如く冷気と暖気の自然対流による給排気が行え易く、冷気の逃げが抑制できて換気効率の向上が期待できるものである。
、ケース内部空間24の温度がケース外の温度より高い場合は、冷気と暖気の自然対流を利用してインバータケース22内での熱のこもりが抑制でき、しかも、前記排気口31を前記吸気口30よりも高い位置に設けているため、図1の矢印で示す如く冷気と暖気の自然対流による給排気が行え易く、冷気の逃げが抑制できて換気効率の向上が期待できるものである。
また、前記サーモモジュール20は、弾性体27の付勢力によって前記インバータケース22に押付けられ、固定される構成であり、また前記蓋体7の突出壁7bによる回路基板18の離反規制機能も作用することにより、前記インバータケース22の熱膨張、熱収縮に追従してインバータ8との密着が維持される。その結果、サーモモジュール20の冷却作用(吸放熱作用)が継続して行え、安定したインバータ8の冷却が行えるものである。
特に、前記弾性体27の付勢力によるサーモモジュール20の固定は、熱応力等の衝撃に限らず、振動等の応力に対しても有効であり、したがって、前記電動圧縮機1が車両に搭載される場合であっても適用できるもので、振動によってサーモモジュール20が脱落する、あるいは電極と熱電素子が剥離するといった故障、破損を防止することができる。
さらに、前記サーモモジュール20の側面周囲と固定具26の間に、前記サーモモジュール20の放熱面から吸熱面への直接的な熱のリークがないように断熱空間(断熱層)28を設けているため、前記サーモモジュール20を正規(定格通り)のもしくはそれに近い動作状態で運転することができ、冷却効率維持の阻害を低減することができるものである。
前記断熱層は、断熱空間28に限るものではなく、直接の熱のリークを規制する材料、構成であればよいもので、耐熱性の断熱材を前記断熱空間28に設けることにより、一層高い熱リークの規制効果が得られ、サーモモジュール20による一層の冷却効果が期待できる。この場合、前記断熱材を、前記サーモモジュール20と固定具26の間隔を維持するスペーサとして兼ねさせることもできる。
また、前記断熱層は、前記サーモモジュール20側部の全周に亘って設けることが好ましいが、側部の一部と固定具26の当接関係を利用してサーモモジュール20の位置決めを行う場合は、可能な限り接触面積を少なくすることが望ましい。
さらに、前記回路基板18には、インバータ8の制御回路部18bと前記サーモモジュール20の制御回路部20aが並設されているため、制御に必要な電動機4の回転信号や通電用の電源等が前記回路基板18で共用された構造となっている。そのため、回路構成の簡略化が図れ、さらに電気回路系統の組込みが一括して行え、組立て作業性の向上をはかることができるものである。つまり、冷凍サイクル負荷(空調負荷)の変動に伴い電動機4の回転数が制御されるものであるが、その冷凍サイクル負荷の変動信号によってサーモモジュール20の通電を制御することができ、検出信号を共用化した状態とすることによって回路の簡略化がはかれるものである。
また、前記接続コネクタ21を回路基板18に固定し、そして予め前記回路基板18を前記インバータケース22に取付ける構成とした場合において、前記インバータケース22の蓋体7あるいはケーシング本体3への取付け位置に合わせて、前記接続コネクタ21の位置を、電装空間4bに設けられた雄型の接続コネクタ(圧縮機ターミナル)4aの位置と一致するように設定することにより、前記インバータケース22のケーシング本体3側への組込み作業と一連して前記回路基板18と電動機4側の配線接続作業を行うことができ、組立て作業性の一層の向上が期待できるものである。
さらに、前記回路基板18を、予め蓋体7に取付けておき、前記蓋体7のケーシング本体3への取付けと一連して前記回路基板18と電動機4側の配線接続が行えるようにし、そしてインバータケース22の蓋体7との接合時に、前記サーモモジュール20のヒートシンク25とインバータ8(伝熱面部材19)との熱的な接続が行える構成とすることも可能である。
このように、本実施の形態1によれば、従来のインバータ内蔵式の電動圧縮機1において、サーモモジュール20という小型軽量部品の追加によって、前記電動圧縮機1のサイズ、重量を略維持したままでインバータ8の効果的な冷却が可能となり、また、前記電動圧縮機1を車載用とした場合であっても、インバータ部品の冷却の関係から圧縮機の取付け位置、方向性等が制約されるといったことも緩和され、設計の自由度が増し、車両への装着性を損なうこともない。
(実施の形態2)
図3は、インバータケースとサーモモジュールの異なる固定構造を具備した電動圧縮機におけるインバータケースの断面図である。
図3は、インバータケースとサーモモジュールの異なる固定構造を具備した電動圧縮機におけるインバータケースの断面図である。
したがって、ここでは先の実施の形態1と異なる部分についてのみ説明し、実施の形態1と同一の構成要件については同一の符号を付し、また、同一の作用等については説明を省略する。
同図において、先の実施の形態1と大きく相違する点は、固定具26を用いてサーモモジュール20を固定する構造において、断熱層である断熱空間28を、サーモモジュール20の吸熱面に設けたヒートシンク25と固定具26の間にも形成した点である。
かかる構成により、インバータケース22の放熱作用がヒートシンク25(サーモモジュール20の吸熱面側)に及ぶことを極力抑制し、その結果、サーモモジュール20は、先の実施の形態1よりも一層正規(定格通り)のもしくはそれに近い吸熱作用と放熱作用が行えるようになり、運転効率を高めることができる。
この場合、弾性体27も断熱性を有する材料より形成すれば、一層熱のリークが規制でき、よりサーモモジュール20の運転効率(冷却効率)を高めることが期待できるものである。
また、先の実施の形態1で説明したように、前記断熱空間28に断熱材料を配置する構成とすることも可能である。
(実施の形態3)
図4は、インバータケースとサーモモジュールのさらに異なる固定構造を具備した電動圧縮機におけるインバータケースの断面図である。
図4は、インバータケースとサーモモジュールのさらに異なる固定構造を具備した電動圧縮機におけるインバータケースの断面図である。
したがって、本実施の形態3においても先の実施の形態1および2と異なる部分についてのみ説明し、実施の形態1と同一の構成要件については同一の符号を付し、また、同一の作用等については説明を省略する。
同図において、先の実施の形態1および2と大きく相違する点は、サーモモジュール20の放熱面に、インバータケース22とは別体の伝熱促進手段を設けた点であり、その一例としてアルミ金属等の熱伝導性材料からなるヒートシンク33を密着して取付けている。
具体的には、前記サーモモジュール20は、その吸熱面にヒートシンク25が密着し、また放熱面にヒートシンク(インバータケース22とは別体の伝熱促進手段)33が密着した三層構造を形成している。
一方、皿状に形成されたインバータケース22は、その底面部に貫通穴35が設けられている。また、前記ヒートシンク33の一面には、表面積を大きくする放熱フィン33aが設けられている。
そして、前記ヒートシンク33、サーモモジュール20、ヒートシンク25の三層構造を、その両面に弾性体27、34を介在した状態で、前記ヒートシンク33の放熱フィン33aが前記貫通穴35から突出するようにインバータケース22の内面に配置し、固定具26により固定された構成となっている。
したがって、前記ヒートシンク33は、前記インバータケース22の外殻の一部を形成しており、前記弾性体34によってインバータケース22側からの振動が前記サーモモジュール20へ伝達され難いように構成されている。また、前記ヒートシンク33には、放熱フィン33aが設けられ、前記サーモモジュール22の放熱能力の向上をはかっている。
かかる構成によれば、先の実施の形態1および2と同様に、断熱空間(断熱層)28によってサーモモジュール20の放熱面の熱がインバータケース22を介して吸熱面へリークすることが防止できる。
さらに、放熱面側のヒートシンク33は独立しているため、その材質、大きさ等を選択する等して放熱特性、放熱能力を独自に設定することができる。その結果、電動圧縮機1が設置される環境条件に応じた放熱能力設定が可能となり、汎用性を高めることができるものである。この場合、前記弾性体27、34に断熱性をもたせることにより、サーモモジュール20による冷却作用の一層の効率向上が期待できる。
また、前記放熱能力の選択あるいは設定ができることによって、前記サーモモジュール20の吸熱面と放熱面の温度差を小さくする設計の自由度も増し、サーモモジュール20の運転効率を高めることができるものである。
さらに、かかる構成は、前記サーモモジュール20と各ヒートシンク25、33が予めユニット化できるため、インバータケース22への取付け作業性を向上させることもできる。
なお、上記各実施の形態1、2および3においては、横向き設置型の圧縮機の場合について説明したが、前記吸入冷媒10の温度を利用してインバータケース22内を冷却する構成を具備した縦向き設置型の圧縮機、あるいは吸入冷媒温度を利用した冷却構成を具備していない縦向き設置型の圧縮機についても同様に実施が可能であり、さらにこれらの場合において、例えば、インバータケース22にサーモモジュール20を取付ける凹部(図示せず)を設ける等、サーモモジュール20の取付け、インバータケース22の形状、構造等の細部において種々の変更が可能であるが、かかる構造においても本発明を逸脱するものではない。
本発明にかかる電動圧縮機は、従来のインバータ制御装置内蔵の電動圧縮機と比較してインバータ制御装置を収納する空間の冷却手段を設けたことにより、電子部品の信頼性を
向上でき、また、前記冷却手段の組立て作業性も容易であり、居室用の冷凍空調システム用に限らず、ハイブリッド車等の環境車両、さらには一般車両等にも適用でき、その他冷蔵庫等の如く物品貯蔵用の冷凍システム等にも幅広く適用できる。
向上でき、また、前記冷却手段の組立て作業性も容易であり、居室用の冷凍空調システム用に限らず、ハイブリッド車等の環境車両、さらには一般車両等にも適用でき、その他冷蔵庫等の如く物品貯蔵用の冷凍システム等にも幅広く適用できる。
1 電動圧縮機
3 ケーシング本体
4 電動機
5 圧縮機構部
7 蓋体
7b 突出壁
8 インバータ(インバータ制御装置)
16 吸入通路
18 回路基板
19 伝熱面部材
20 サーモモジュール
22 インバータケース
22a 断熱材
24 内部空間
25 ヒートシンク
26 固定具
27 弾性体
28 断熱空間(断熱層)
29 放熱フィン
30 吸気口
31 排気口
32 断熱内面カバー(断熱手段)
33 ヒートシンク
33a 放熱フィン
35 貫通穴
3 ケーシング本体
4 電動機
5 圧縮機構部
7 蓋体
7b 突出壁
8 インバータ(インバータ制御装置)
16 吸入通路
18 回路基板
19 伝熱面部材
20 サーモモジュール
22 インバータケース
22a 断熱材
24 内部空間
25 ヒートシンク
26 固定具
27 弾性体
28 断熱空間(断熱層)
29 放熱フィン
30 吸気口
31 排気口
32 断熱内面カバー(断熱手段)
33 ヒートシンク
33a 放熱フィン
35 貫通穴
Claims (13)
- 冷媒の吸入、圧縮および吐出を行う圧縮機構部と前記圧縮機構部を駆動する電動機を内蔵したケーシングと、前記電動機を駆動するインバータ制御装置を内蔵したインバータケースと、前記インバータ制御装置の発熱部の冷却手段として、放熱面と吸熱面を具備するサーモモジュールを用いた電動圧縮機において、前記サーモモジュールの吸熱面を、前記インバータ制御装置の発熱部と熱伝導あるいは熱伝達あるいは輻射によって熱が伝わるように設け、さらに前記サーモモジュールの放熱面と前記インバータケースを熱伝導あるいは熱伝達によって熱が伝わるように配置し、前記インバータケースに、該インバータケースを挟む内外の熱移動を抑止する断熱手段を設けた電動圧縮機。
- 冷媒の吸入、圧縮および吐出を行う圧縮機構部と前記圧縮機構部を駆動する電動機を内蔵したケーシングと、前記電動機を駆動するインバータ制御装置を内蔵したインバータケースと、前記インバータ制御装置の発熱部の冷却手段として、放熱面と吸熱面を具備するサーモモジュールを用い、さらに前記インバータケース内部の空間の冷却に、吸入冷媒温度を利用した電動圧縮機において、前記サーモモジュールの吸熱面を、前記インバータ制御装置の発熱部と熱伝導あるいは熱伝達あるいは輻射によって熱が伝わるように設け、さらに前記サーモモジュールの放熱面と前記インバータケースを熱伝導あるいは熱伝達によって熱が伝わるように配置し、前記インバータケースに、該インバータケースを挟む内外の熱移動を抑止する断熱手段を設けた電動圧縮機。
- 前記インバータケースと隣接するケーシング側に、前記インバータ制御装置における発熱部の前記サーモモジュールからの離反を規制する規制手段を設けた請求項1または2に記載の電動圧縮機。
- 前記ケーシングを、一面が開口し、内部に前記圧縮機構部および前記電動機を収納したケーシング本体と、前記一面を閉塞する蓋体を具備する構成とし、前記インバータケースを、断熱材を介して前記ケーシング本体もしくは前記蓋体の少なくとも一方に取付けた請求項1から3のいずれか一項に記載の電動圧縮機。
- 前記インバータケースに、前記サーモモジュールの放熱面を前記インバータケースへ密着させるように付勢する弾性体を設けた請求項1から4のいずれか一項に記載の電動圧縮機。
- 前記インバータケースに、前記サーモモジュールの吸熱面側に設けられた弾性体を介して、前記サーモモジュールを前記インバータケース内面に固定する固定具を設け、さらに前記サーモモジュール側部の少なくとも一部に、前記サーモモジュールにおける放熱面から吸熱面への熱の移動を抑止する断熱層を設けた請求項5に記載の電動圧縮機。
- 前記蓋体に、前記インバータ制御装置側に突出し、前記規制手段を構成する突出部を設けた請求項3から6のいずれか一項に記載の電動圧縮機。
- 前記インバータケースに、該インバータケース内外を連通する換気手段を設けた請求項1から7のいずれか一項に記載の電動圧縮機。
- 前記換気手段を、少なくとも前記インバータケースに設けた吸気口と排気口および前記インバータケース内空間より構成した請求項8に記載の電動圧縮機。
- 前記給気口と排気口の少なくとも一方を、他方よりも高い位置に設けた請求項9に記載の電動圧縮機。
- 冷媒の吸入、圧縮および吐出を行う圧縮機構部と前記圧縮機構部を駆動する電動機を内蔵したケーシングと、前記電動機を駆動するインバータ制御装置を内蔵したインバータケースと、前記インバータ制御装置の発熱部の冷却手段として、放熱面と吸熱面を具備するサーモモジュールを用いた電動圧縮機において、前記インバータケースの一部に貫通穴を設け、前記サーモモジュールの吸熱面を前記インバータ制御装置の発熱部と熱伝導あるいは熱伝達あるいは輻射によって熱が伝わるように設け、さらに前記サーモモジュールの放熱面に、前記インバータケースの貫通穴より突出する伝熱促進手段を設け、前記インバータケースに、該インバータケースを挟む内外の熱移動を抑止する断熱手段を設けた電動圧縮機。
- 冷媒の吸入、圧縮および吐出を行う圧縮機構部と前記圧縮機構部を駆動する電動機を内蔵したケーシングと、前記電動機を駆動するインバータ制御装置を内蔵したインバータケースと、前記インバータ制御装置の発熱部の冷却手段として、放熱面と吸熱面を具備するサーモモジュールを用い、さらに前記インバータケース内部の空間の冷却に、吸入冷媒温度を利用した電動圧縮機において、前記インバータケースの一部に貫通穴を設け、前記サーモモジュールの吸熱面を、前記インバータ制御装置の発熱部と熱伝導あるいは熱伝達あるいは輻射によって熱が伝わるように設け、さらに前記サーモモジュールの放熱面に、前記インバータケースの貫通穴より突出する伝熱促進手段を設け、前記インバータケースに、該インバータケースを挟む内外の熱移動を抑止する断熱手段を設けた電動圧縮機。
- 前記伝熱促進手段を、熱伝導性材料で構成し、表面積を拡大する放熱フィンを具備する構成とした請求項11または12に記載の電動圧縮機。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2007006705A JP2008175068A (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | 電動圧縮機 |
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JP2007006705A JP2008175068A (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | 電動圧縮機 |
Publications (1)
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Family
ID=39702269
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JP2007006705A Pending JP2008175068A (ja) | 2007-01-16 | 2007-01-16 | 電動圧縮機 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2008175068A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101069663B1 (ko) | 2009-03-04 | 2011-10-05 | 주식회사 두원전자 | 인버터가 장착된 전동식 압축기 |
JP2013072411A (ja) * | 2011-09-29 | 2013-04-22 | Panasonic Corp | 電動圧縮機 |
-
2007
- 2007-01-16 JP JP2007006705A patent/JP2008175068A/ja active Pending
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