JP2008172934A - モータのブラシ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブラシ初期状態におけるブラシの振動による異音発生を防止するための側圧荷重を確保しつつ、ブラシ摩耗時の荷重ロスを小さくすることのできるブラシ装置を提供する。
【解決手段】モータの整流子40の周面に摺接するブラシ10と、ブラシ10を移動可能に保持するブラシホルダ20と、ブラシ10を整流子40側へ付勢するブラシスプリング30とを備えたブラシ装置1において、ブラシスプリング30で押圧されるブラシ10の後端面12を、ブラシ摩耗初期段階でブラシスプリング30と当接する面は傾斜角が大きく、ブラシ摩耗終期段階でブラシスプリング30と当接する面は傾斜角が小さくなるように形成した。
【選択図】図2

Description

本発明はモータのブラシ装置に係り、特にブラシを整流子側へ押圧するときに適切な荷重とすることのできるモータのブラシ装置に関する。
従来の直流モータのブラシ装置100は、図5で示すように、ブラシ110と、ブラシホルダ120と、ブラシスプリング130から構成されている。ブラシ110は角柱状をしており、ブラシホルダ120はブラシ110を内部に保持するように中空角柱形状をしている。ブラシホルダ120の近傍には、ゼンマイ状のブラシスプリング130の内端が係止されている。また、ブラシスプリング130の外端はS字状に屈曲されており、ブラシ110の後端面112を整流子側へ押圧している。インシュレータプレート141の軸芯部には整流子を挿通するための円孔140が形成されており、この円孔140の外側の所定位置に一対のブラシホルダ120が配設されている。
ここで、通常、ブラシ110はその摩耗量に応じてブラシホルダ120内を摺動する必要があることから、ブラシホルダ120の内壁面122とブラシ110の側面113との間には、所定のクリアランスが設定されている。このため、整流子が回転すると(整流子の回転方向を矢印Qで示す)、整流子の周面に圧接されているブラシ110に自励振動が生じ、異音発生の要因となっている。
そこで、この種のブラシ110の自励振動による異音発生を防止するため、図5で示されるブラシ装置のように、ブラシ110の後端面112をテーパ面とし、このテーパ面とされた後端面112をブラシスプリング130の外端で整流子側へ押圧することにより、ブラシスプリング130の押圧力を分力させてブラシ110の側面113をブラシホルダ120の内壁面122に押圧し密着させる構成としている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
実開平6−60275号公報(第5−6頁、図2−図3) 特開平8−214507号公報(第3頁、図1)
通常、ブラシ装置では、回転する整流子に摺接するブラシの摩耗が進行するにしたがって、ブラシスプリングがブラシを押圧する荷重が低下し、荷重ロスが発生するが、この荷重ロスをできるだけ少なくすることが望まれている。しかしながら、特許文献1や特許文献2に記載のブラシ装置では、ブラシの当たりが不安定な初期状態に合わせてブラシホルダの内壁面に押圧する荷重を設定するために、ブラシの後端面のテーパ角度を大きく設定する必要があり、ブラシ初期状態の荷重に対するブラシ摩耗時の荷重のロスが大きいという問題があった。
すなわち、図6に示すように、初期状態ではブラシ110の後端面112の最後部はAに位置している。このとき、ブラシスプリング130はブラシ110の後端面112と接点Xで当接しており、スプリング荷重fが作用している。ブラシ110は、スプリング荷重fのブラシボルダ120の長手方向に対して水平方向の分力(以下、ブラシ押さえ荷重という)fcで整流子に押圧され、ブラシボルダ120の長手方向に対して垂直方向の分力(以下、側圧荷重という)fdでブラシホルダ120の内壁面122に押圧される。
ブラシ110の摩耗により、ブラシ110の後端面112の最後部がBの位置まで整流子側に移動すると、ブラシスプリング130はブラシ110の後端面112に接点Yで当接する。この状態ではブラシスプリング130のばね力が初期状態より減少するため、ブラシ110に作用するスプリング荷重gは初期状態のスプリング荷重fよりも低下する。ここで、初期状態でのテーパ角度と摩耗時のテーパ角度、すなわち接点X及び接点Yにおけるテーパ面の傾斜角が略同一の状態では、初期状態と略同一の比率でスプリング荷重gがブラシ押さえ荷重gcと側圧荷重gdに分力されるため、スプリング荷重fからスプリング荷重gへの荷重の低下率と略同様の低下率で、その分力であるブラシ押さえ荷重gc、及び側圧荷重gdも低下してしまう。したがって、ブラシ110の当たりが不安定な初期状態に合わせて側圧荷重fdを設定するためにテーパ面の傾斜角を大きく設定すると、摩耗時のブラシ押さえ荷重gcの荷重ロスが大きく、ブラシ押さえ荷重gcを十分に確保することができないという不都合があった。
本発明の目的は、上記課題に鑑み、モータのブラシ装置において、ブラシの振動による異音発生を防止するためにブラシ初期状態の側圧荷重を確保しつつ、ブラシ摩耗時の荷重ロスを小さくすることのできるブラシ装置を提供することにある。
また本発明の他の目的は、ブラシ初期状態からブラシ摩耗時のブラシ押さえ荷重の変化が少ないブラシ装置を提供することにある。
前記課題は、請求項1のモータのブラシ装置によれば、モータの整流子の周面に摺接するブラシと、該ブラシを移動可能に保持するブラシホルダと、前記ブラシを整流子側へ付勢する付勢手段と、を備えたブラシ装置において、前記付勢手段で押圧される前記ブラシの加圧面は、整流子の周方向に面の傾斜角が異なるように形成されたこと、により解決される。
このように、請求項1のモータのブラシ装置は、ブラシの摩耗状態に合わせて付勢手段で押圧されるブラシの加圧面を周方向に傾斜角が異なるように形成したので、付勢手段から整流子側へかかる荷重が適切な大きさとなるような傾斜角を有するブラシの加圧面に付勢手段を当接させ、ブラシを整流子へ押圧することができる。
このとき、請求項2のモータのブラシ装置のように、前記ブラシの加圧面は、ブラシ摩耗初期段階で前記付勢手段と当接する面は傾斜角が大きく、ブラシ摩耗終期段階で前記付勢手段と当接する面は傾斜角が小さくなるように形成すると好適である。
このように、請求項2のモータのブラシ装置は、ブラシの加圧面の傾斜角を、ブラシの摩耗状態に応じて大きい傾斜角から小さい傾斜角へ変化させている。すなわち、ブラシの摩耗に伴ってブラシの加圧面が整流子側へ移動し、付勢手段の加圧面への当接位置がずれるため、摩耗初期段階では当接する面の傾斜角を大きくすることで、付勢手段から受ける荷重のブラシボルダ長手方向に対して垂直方向の分力(側圧荷重)を大きく、ブラシボルダ長手方向に対して水平方向の分力(ブラシ押さえ荷重)を小さくすることができる。これに対し、摩耗終期段階では当接する面の傾斜角を小さくすることで、付勢手段から受ける荷重のブラシボルダ長手方向に対して水平方向の分力(ブラシ押さえ荷重)を大きく、ブラシボルダ長手方向に対して垂直方向の分力(側圧荷重)を小さくすることができる。
これにより、ブラシ初期状態ではブラシ振動による異音の発生を防止できる側圧荷重を確保し、かつブラシ摩耗時の荷重ロスを小さくすることができる。また、ブラシ摩耗時の荷重ロスが小さいため、ブラシ押さえ荷重の初期段階からの変化量を少なくすることができ、ブラシ装置の使用期間を通して安定して整流子側にブラシを押圧することができる。
より具体的には、前記ブラシの加圧面の傾斜角については、加圧面を曲面で形成したり、傾斜角が多段階に異なる複数の平面から形成することで変化させることができる。
本発明のモータのブラシ装置によれば、ブラシ初期状態の側圧荷重を確保しつつ、ブラシ摩耗時の荷重ロスを小さくでき、ブラシの振動による異音発生を防止することができるブラシ装置を提供することができる。また、ブラシ初期状態からブラシ摩耗時のブラシ押さえ荷重の変化が少ないブラシ装置を提供するができる。
以下、本発明の一実施形態について、図を参照して説明する。なお、以下に説明する部材、配置等は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨に沿って各種改変することができることは勿論である。
図1〜図3は本発明の一実施形態に係るものであり、図1はモータのブラシ装置の一部平面図、図2はブラシ初期状態及びブラシ摩耗時のスプリング荷重の説明図、図3はブラシ初期状態及び摩耗時のブラシ押さえ荷重を示すグラフである。
図4は本発明の他の実施形態に係るモータのブラシ装置の一部平面図である。
本実施形態のモータのブラシ装置1は、図1で示すように、ブラシ10と、ブラシホルダ20と、ブラシスプリング30を主要構成要素とする。
本実施形態のブラシ10は、角柱状に形成されており、その先端面11がモータの整流子40に当接し、加圧面としての後端面12が後述するブラシスプリング30により押圧されている。先端面11は、整流子40の周面に密着するように円弧面状に形成されており、後端面12は、本実施形態のブラシ装置1では曲面すなわちアール形状とされている。この後端面12の形状が本実施形態の特徴であり、詳細は後述する。
ブラシホルダ20はブラシ10を保持するもので、本実施形態のブラシホルダ20は中空角柱形状をしており、整流子40の軸線に対して直交する方向を長手方向として絶縁体からなるプレート50上に配置され、図示しない固着手段により取付けられている。このブラシホルダ20内には、ブラシホルダの長手方向(即ち、整流子40の周面に対して接近及び離間する方向)に沿って摺動可能にブラシ10が収容されている。
ブラシ10の側面13とブラシホルダ20の内壁面22の間には、僅かなクリアランスが設定されている。このクリアランスは、ブラシ10が整流子40の周面に摺接されることにより摩耗した際に、摩耗量に応じてブラシ10を整流子40側へ円滑に摺動させるために意図して設けられている隙間である。また、ブラシ10の側面13にはピッグテール60の一端が接続されている。ピッグテール60の他端は図示しない給電用の接続線に接続されている。さらに、プレート50の片側には、ブラシスプリング30を係止するための突起52が立設されている。
本実施形態のブラシスプリング30は、板バネをゼンマイ状に巻いたスパイラルスプリングからなり、ブラシ10の後端部12から整流子40側へブラシ10を付勢する付勢手段である。このブラシスプリング30は、一端が係止部31となっており、この係止部31が上記突起52と係合して取付けられている。そしてこの係止部31に連続してゼンマイ状に巻回された渦巻部32が形成され、さらに渦巻部32から直線状に延びる延出部33を介して、連続して他端部側にはブラシ押圧部34が形成されている。このブラシ押圧部34はS字状に屈曲されており、ブラシ10の後端面12を押圧してブラシ10を整流子40側へ押圧している。
ここで、本実施形態の特徴であるブラシ10の加圧面としての後端面12の形状について、図2に基づいて詳細に説明する。
図2に示すように、ブラシ10の後端面12は曲面としてアール形状をなしており、初期状態では後端面12の最後部はAに位置している。このとき、ブラシスプリング30のブラシ押圧部34はブラシ10の後端面12と接点Xで当接しており、スプリング荷重Fが接点Xにおける傾斜面に対して垂直方向に作用している。接点Xにおける後端面12の傾斜角は、ブラシボルダ20の長手方向の垂直方向に対してθであり、スプリング荷重Fは図2に示すように、ブラシボルダ20の長手方向に対して水平方向の分力であるブラシ押さえ荷重Faと、垂直方向の分力である側圧荷重Fbに分解される。この初期状態での傾斜角θは、ブラシ10の側面13をブラシホルダ20の内壁面22に押圧するための側圧荷重Fbの大きさを十分に確保できる程度の傾斜角となるように設定されている。したがって、ブラシ10が整流子40と摺動してもブラシ10がブラシホルダ20の内壁面22に押圧されているので、ブラシ振動による異音の発生を防止することができる。
そして、ブラシ10が整流子40の周面と摺接して先端面11が摩耗するにしたがって、後端面12が整流子40側へ移動していき、ブラシ10の後端面12の最後部が図2のBの位置まで移動すると、ブラシスプリング30のブラシ押圧部34の後端面12との接点は接点Yに移動する。このとき、ブラシスプリング30のばね力が初期状態より減少するため、接点Yにおけるスプリング荷重Gは初期状態のスプリング荷重Fよりも低下している。
ここで、本実施形態の後端面12は曲面のアール形状であるため、接点Yにおける後端面12のブラシボルダ20の長手方向から垂直方向に対する傾斜角φは、初期状態の後端面12の傾斜角θよりも小さい角度となっている。この接点Yにおけるスプリング荷重Gは、図2に示すように、ブラシ押さえ荷重Gaと側圧荷重Gbに分解されるが、傾斜角φが小さいため、ブラシボルダ20の長手方向に対して水平方向の分力であるブラシ押さえ荷重Gaのスプリング荷重Gに対する荷重ロスが小さく、整流子40側へブラシ10を押圧するためのブラシ押さえ荷重Gaを十分な大きさで得ることができる。
図3は、従来例と本実施形態におけるブラシ装置のブラシ初期状態及びブラシ摩耗時のブラシ押さえ荷重を比較したグラフである。前述したとおり、従来例のブラシ110の後端面112はテーパ面として形成されたものである。本実施形態のブラシ押さえ荷重の荷重特性をTa、従来例のブラシ押さえ荷重の荷重特性Tcとすると、従来例の後端面112をテーパ面としたブラシ110のブラシ押さえ荷重はfcからgcまで減少するのに対し、本実施形態の後端面12を曲面であるアール形状としたブラシ10におけるブラシ押さえ荷重は、初期状態から摩耗時までに、fcより小さい値をとるFaから、gcより大きい値をとるGaまでしか減少しない。すなわち、ブラシ初期状態からブラシ摩耗時までのブラシ押さえ荷重の変化が少ないことがわかる。
ブラシ10の後端面12をこのように曲面のアール形状で形成した場合、摩耗時の側圧荷重Gbは初期状態の側圧荷重Fbと比較して小さいものとなるが、ブラシ10の摩耗によって側面13も縮小し、側面13をブラシホルダ20の内壁面22へ押圧するために要する荷重も減少していくため、摩耗時においても、ブラシ振動による異音を防止するためにブラシ10をブラシホルダ20の内壁面22に押圧するのに十分な側圧荷重Gbを得ることができる。
このように、本実施形態におけるモータのブラシ装置1では、ブラシ10の後端面12を曲面であるアール形状として、初期状態と摩耗時でブラシスプリング30のブラシ押圧部34が後端面12に当接する面の傾斜角が異なる(初期状態は傾斜角が大きく、摩耗時は傾斜角が小さくなる)ように形成したため、ブラシ初期状態ではブラシ10の振動による異音発生を防止するための側圧荷重Fbを確保し、かつブラシ摩耗時にはブラシ10を整流子40側に押圧するためのブラシ押さえ荷重Gaを確保し、荷重ロスを小さくすることができる。また、ブラシ初期状態からブラシ摩耗時にかけてのブラシ押さえ荷重の変化を少なくすることができ、ブラシ装置1の使用期間を通して安定したブラシ押さえ荷重を確保することができる。
なお、本実施形態のブラシ10の後端面12を形成する曲面としてのアール形状は、曲率が一定の円弧状、または曲率が異なる楕円弧状のいずれでもよく、ブラシ押圧部34が後端面12に当接する面の傾斜角が初期状態には大きく、摩耗時には小さくなるように形成されていれば上記の効果を得ることができる。
次に、本発明のモータのブラシ装置の他の実施形態について説明する。図4は本発明の他の実施形態に係るモータのブラシ装置の一部平面図であり、ブラシ初期状態及びブラシ摩耗時のブラシスプリングから受ける荷重の説明図を兼ねるものである。
なお、本実施形態において、上記した実施形態と同様部材・同様配置等には、同一の符号を付してその説明を省略する。
本実施形態のモータのブラシ装置のブラシ80は、図4に示すように、加圧面としての後端面82は傾斜角が異なる2種類の平面82a,82bから形成されている。この後端面82a,82bは、後端面82aの垂直方向に対する傾斜角θが、後端面82bの垂直方向に対する傾斜角φよりも大きくなるように傾斜面が段階的に形成されている。
ブラシ初期状態でブラシ80の後端面82の最後部がAに位置する状態では、ブラシスプリング30のブラシ押圧部34は傾斜角が垂直方向に対してθである後端面82aに接点Xで当接している。そして、ブラシ80の先端面81が摩耗してブラシ80の後端面82が整流子40側に移動し、後端面82の最後部がBに位置する状態では、ブラシスプリング30のブラシ押圧部34は傾斜角が垂直方向に対してφである後端面82bに接点Yで当接する。後端面82bの傾斜角φは後端面82aの傾斜角θよりも小さく形成されている。
このように、ブラシ80の後端面82を、初期状態にブラシスプリング30が当接する後端面82aの傾斜角を大きくし、摩耗時にブラシスプリング30が当接する後端面82bの傾斜角を小さくして、傾斜角の異なる2種類の平面から形成した場合にも、上記実施形態と同様の効果が得られる。
すなわち、初期状態でスプリング荷重Fがかかる後端面82aは傾斜角が大きい平面で形成されているため、スプリング荷重Fのブラシ押さえ荷重Faを小さく、側圧荷重Fbを大きくすることができる。したがって、ブラシ80をブラシホルダ20の内壁面22側に押圧してブラシ80の側面83を内壁面22に密着させるために十分な大きさの側圧荷重Fbを得ることができ、ブラシの振動による異音発生を防止することができる。
また、ブラシ摩耗時にスプリング荷重Gがかかる後端面82bは傾斜角が小さい平面で形成されているため、スプリング荷重Gのブラシ押さえ荷重Gaを大きく、側圧荷重Gbを小さくすることができる。したがって、ブラシ80を整流子40へ押圧するためのブラシ押さえ荷重Gaを十分な大きさで確保できる。また、初期状態からブラシ摩耗時にかけてのブラシ押さえ荷重Gaの変化量を少なくすることができる。
なお、本実施形態では、ブラシ80の後端面82を2種類の異なる傾斜角を有する平面82a,82bで形成したが、2種類の平面に限られず、ブラシ初期状態からブラシ80が摩耗するにしたがってブラシスプリング30と当接する面の傾斜角が次第に小さくなるような複数の平面、例えば3種類以上の異なる傾斜角を有する平面で形成してもよい。
上記各実施形態では、後端面12,82を曲面としてのアール形状、及び複数の平面で形成した例を示したが、複数の平面で形成したのと同様に、曲面としてのアール形状を曲率の異なる曲面(すなわち半径の異なる円など)を複数組み合わせて形成してもよい。このように曲率の異なる複数の曲面でブラシの後端面を形成することにより、より一層傾斜角をブラシの摩耗状態に合わせて最適な押圧力が得られるように構成することができる。
また、上記各実施形態では、ブラシスプリング30は板バネをゼンマイ状に巻いたスパイラルスプリングで形成したが、これに限られずトーションスプリングを用いてもよい。
以上説明したように、本発明のモータのブラシ装置によれば、ブラシ初期状態とブラシ摩耗時でブラシスプリングの当接する面の傾斜角を大きい角度から小さい角度へ変化させることにより、ブラシの振動による異音発生を防止できる側圧荷重を確保しつつ、ブラシ摩耗時の荷重ロスを小さくすることができる。また、ブラシ初期状態からブラシ摩耗時にかけてのブラシ押さえ荷重の変化を少なくすることができる。
本発明の一実施形態に係るモータのブラシ装置の一部平面図である。 本発明の一実施形態に係るモータのブラシ装置のブラシ初期状態及びブラシ摩耗時のスプリング荷重の説明図である。 本発明の一実施形態に係るモータのブラシ装置のブラシ初期状態及びブラシ摩耗時のブラシ押さえ荷重を示すグラフである。 本発明の他の実施形態に係るモータのブラシ装置の一部平面図である。 従来のモータのブラシ装置をモータに組付けた状態をモータ軸線方向から見た平面図である。 従来のモータのブラシ装置のブラシ初期状態及びブラシ摩耗時のスプリング荷重の説明図である。
符号の説明
1,100・・ブラシ装置、10,80,110・・ブラシ、11,81・・先端面、
12,82,82a,82b,112・・後端面(加圧面)、
13,83,113・・側面、
20,120・・ブラシホルダ、22,122・・内壁面、
30,130・・ブラシスプリング(付勢手段)、
31・・係止部、32・・渦巻部、33・・延出部、34・・ブラシ押圧部、
40・・整流子、50・・プレート、52・・突起、60・・ピッグテール、
140・・円孔、141・・インシュレータプレート、
A,B・・ブラシ後端面最後部位置、Q・・整流子の回転方向、
X,Y・・接点、
F,G,f,g・・スプリング荷重、
Fa,Ga,fc,gc・・ブラシ押さえ荷重、
Fb,Gb,fd,gd・・側圧荷重、Ta,Tc・・ブラシ押さえ荷重の荷重特性、
θ,φ・・傾斜角

Claims (4)

  1. モータの整流子の周面に摺接するブラシと、該ブラシを移動可能に保持するブラシホルダと、前記ブラシを整流子側へ付勢する付勢手段と、を備えたブラシ装置において、
    前記付勢手段で押圧される前記ブラシの加圧面は、整流子の周方向に面の傾斜角が異なるように形成されたことを特徴とするモータのブラシ装置。
  2. 前記ブラシの加圧面は、ブラシ摩耗初期段階で前記付勢手段と当接する面は傾斜角が大きく、ブラシ摩耗終期段階で前記付勢手段と当接する面は傾斜角が小さくなるように形成されたことを特徴とする請求項1記載のモータのブラシ装置。
  3. 前記ブラシの加圧面は、曲面で形成されたことを特徴とする請求項2記載のモータのブラシ装置。
  4. 前記ブラシの加圧面は、傾斜角が多段階に異なる複数の平面から形成されたことを特徴とする請求項2記載のモータのブラシ装置。
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