JP2008172699A - パケット処理方法、パケット処理システム、およびコンピュータプログラム - Google Patents

パケット処理方法、パケット処理システム、およびコンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】HSUPAにおける基地局制御装置での処理効率を高める。
【解決手段】複数の基地局が1つの携帯端末から受信したデータに基づいて生成されるパケット(MAC−e PDU)について、そのパケットが、前に処理されたパケットと同じ内容のパケットか否かを判定し(#120)、同じ内容のパケットでないと判定した場合に(#120でNo)、そのパケットをMAC−es PDUの単位のESパケットごとに分割し(#121)、分割によって得られたESパケットのそれぞれについてコアネットワークへの送信対象とするか否かを判定し(#124)、送信対象と判定したものをコアネットワークに送信する。その場合において、ステップ#120の判定で同じ内容のものであると判定したパケットについては、ステップ#121の分割およびステップ#124の判定などの処理を行うことなく、それを破棄する。
【選択図】図10

Description

本発明は、移動体通信の基地局制御装置におけるパケットの処理方法、パケット処理システム、およびコンピュータプログラムなどに関する。
現在、移動体通信において、W−CDMAなどの第3世代移動体通信と呼ばれるサービスが普及している。第3世代移動体通信では、「IMT−2000」標準に準拠したデジタル携帯電話のサービスが提供される。
また、この第3世代移動体通信の基本的な仕様をそのままにして上り方向の高速化を図る技術が提案されている。この技術は一般に「HSUPA(High-Speed Uplink Packet Access)」などと呼ばれおり、第3世代に対し、第3.5世代として位置付けられる。
HSUPAは、新たに追加されるトランスポートチャンネルである「E−DCH(Enhanced Dedicated Channel)」と従来のチャンネルとによって符号分割多重を行うことで、同一の搬送波上で、高速データ通信のサービスと従来の音声通信のサービスとを同時に提供することを可能とする。
このようなHSUPAに関連する技術として、従来、特許文献1、2のような方法が提案されている。
特許文献1には、基地局制御スケジューリングを使用するのに必要なスケジューリング情報を含むMAC−e PDUを伝送する場合の、E−DCHのHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)によって発生する遅延時間を、最小化することを目的とした技術が示される。
また、特許文献2には、上りリンクパケットデータサービスのスケジューリング割当てのために使用者端末が伝送しようとするパケットデータを格納しているバッファのバッファ状態情報を報告する方法などが示される。
ところで、移動体通信では、図16に示すように、携帯端末から送信されたデータが、まず、その携帯端末を自らの通信圏内に含む基地局によって受信される。そのような基地局が複数ある場合は、それら複数の基地局によって受信される。さらに、基地局によって受信されたデータは、そこから基地局制御装置に送信され、所定の処理の後、コアネットワークを介してその携帯端末の通信相手に届けられる。
ここで、HSUPAにおける基地局制御装置の従来の処理の一例を、図16のブロック図を参照して説明する。なお、この説明において、図17および図18のフローチャートも適宜参照する。
図16において、携帯端末JTRからデータが送信されると、その携帯端末JTRを通信圏内に含む3個の基地局JBTによってそのデータが受信される。受信されたデータは、各基地局JBTから、基地局制御装置JRNに送信される。
基地局制御装置JRNのデータ受信部901は、各基地局JBTから送信されたデータをそれぞれ受信する(#901)。パケット生成部902は、受信した各データを用いて、E−DCH FP(Enhanced Dedicated Channel Frame Protocol)に基づく、「MAC−e PDU」と呼ばれる単位のデータユニット(パケット)を生成する(#902)。ここでは、これを「E−DCHパケット」と記載する。
このE−DCHパケットは、図19のように構成されている。図19において「Transport block」は、送信されてきたデータを示す。このデータに基づいてE−DCHパケットが生成される。図19に示されるように、E−DCHパケットには、ヘッダ部分の情報および「MAC−es PDU」と呼ばれる単位のパケットが含まれる。
MAC−es PDUには、さらに、「MAC−d PDU」と呼ばれる単位のパケットが含まれる。
図16の例では3つの基地局からデータを受信するので、そのそれぞれに対応する3つのE−DCHパケットが生成される。
パケット生成部902は、生成したE−DCHパケットが正常であるか否かをチェックする(#903)。正常であった場合は(#904でYes)、そのE−DCHパケットを分割処理部903に送る。正常でなかった場合は(#904でNo)、そのE−DCHパケットを破棄する(#905)。
分割処理部903は、生成されたE−DCHパケットをMAC−es PDUの単位に分割する(#906)。図19に示すように、MAC−es PDUには、TSN(Transmission Sequence Number)と呼ばれる順序識別情報が含まれる。
分割処理部903は、1個のE−DCHパケットについての分割処理が終わると、それに含まれるMAC−es PDUを、そのE−DCHパケットの元となったデータを送信した基地局JBTに対応する記憶領域にTSNごとに保存する(#907)。
3個の基地局JBTから送信されたデータに基づいて同じ内容のE−DCHパケットは3個ずつ生成される。よって、それに含まれるMAC−es PDUも、TSNごとに、3個ずつ生成され、保存されることになる。
選択処理部904は、各TSNについて、3個のMAC−es PDUから1個を、携帯端末JTRの通信相手への送信対象のデータとして選択するための処理を行なう。この処理においては、3個のうちで最初に選択処理部904の処理対象となったMAC−es PDUを選択する。本来は、3個のうちでもっとも状態のよい回線を介して送られてきたデータに基づくもの、すなわち品質のよいものを選択するのが好ましいが、MAC−es PDUには、品質に関する情報が含まれていないため、ここでは、最初に処理対象となったものを選択する。
具体的には、まず、1個のE−DCHパケットについて分割の処理が完了しそこに含まれる各MAC−es PDUが保存された時点で、順次そのMAC−es PDUを取り出す(#908)。取り出したMAC−es PDUに対応するその他のMAC−es PDU、すなわち違う基地局JBTから送信されたデータに基づく同じTSNのMAC−es PDUが既に送信対象として選択されていないかどうかをチェックする(#909)。
既に選択されている場合は(#909でYes)、取り出したMAC−es PDUを破棄する(#910)。選択されていない場合は(#909でNo)、そのMAC−es PDUを送信対象として選択し(#911)、そのTSNについて送信対象のMAC−es PDUが決定した旨を記録しておく(#912)。このように記録しておくことで、この後、違う基地局JBTから送信されたデータに基づく同じTSNのMAC−es PDUがステップ#909の判定の対象なったときに、そのTSNについては既に他のMAC−es PDUが選択済みとなったことを確認できる。1個のE−DCHパケットに含まれるすべてのMAC−es PDUについてステップ#908から#912までの処理を繰り返す(#913)。
通常、最初に処理対象となったE−DCHパケット(最初のE−DCHパケット)に含まれるMAC−es PDUが送信対象として選択されるので、最初のE−DCHパケットについての処理が行われた時点で、各TSNは選択済みとして記録される(#912)。よって、同じ内容を示す残りの2個のE−DCHパケットが送られてきたとしても、そこに含まれるMAC−es PDUは、全て破棄(#910)の対象となる。
しかし、最初のE−DCHパケットにおいて、それに含まれる全てのTSNが選択済みとして設定されない場合がある。障害の発生などによって、MAC−es PDUが一部抜け落ちてしまうことがあるからである。そのような場合には、同じ内容を示す残りの2個のE−DCHパケット(残りのE−DCHパケット)に含まれる、その抜け落ちた部分に対応するMAC−es PDUが送信対象として選択される(#910)。これによって、最初のE−DCHパケットにデータの欠損があったとしてもそれを補うことが可能となる。
欠損確認補充部905は、送信対象として選択されたMAC−es PDUを受け取り、それが全てのTSNについて揃っているかどうか、すなわちMAC−es PDUの抜けがないかどうかをチェックする(図18の#914)。抜けがあった場合は(#914でNo)、タイマを起動する(#915)。
タイムアウトとなるまでの間にその抜けた分を補うMAC−es PDUが送られてきた場合は、それを補充する(#916)。それによって、全てのTSNについてMAC−es PDUが揃えばそれらMAC−es PDUを順序修正部906に送る。タイムアップした場合は(#916)、その時点で揃っているMAC−es PDUを順序修正部906に送る。
順序修正部906は、送られてきたMAC−es PDUの順番をTSNの順に修正し(#917および#918)、送信処理部907に送る。送信処理部907は、MAC−es PDUを、MAC−d PDUの単位に分割し(#919)、送られてきた順にコアネットワークCNに送信する(#920)。
特開2005−323367号公報 特開2005−73276号公報
上記の従来の方法においては、生成された全てのE−DCHパケットに対してMAC−es PDUの単位への分割(図17の#906)および判定(#909)の処理を行なう。それによって、最初のE−DCHパケットに欠損がったとしても、それに対応する残りのE−DCHパケットにおいてその欠損を補うことが可能となる。
しかし、最初のE−DCHパケットに欠損がない場合には、それに対応する残りのE−DCHパケットに含まれるMAC−es PDUは全て破棄されるので、その残りのE−DCHパケットについて無駄に分割および判定の処理を行うことになる。よって、非効率である。
また、E−DCHパケットに含まれるMAC−es PDUの個数(多重数)が多いほど、その無駄は増大する。
本発明はこのような問題点に鑑み、移動体通信において、複数の基地局が1つの携帯端末から受信したデータに基づいて生成されるパケットについての処理を従来よりも効率よく行なえるようにすることを目的とする。
本発明の一形態に係るパケット処理方法は、移動体通信において複数のブランチが一つの携帯端末から受信したデータに基づいて生成されるパケットについての処理方法であって、前記パケットが、当該パケットよりも前に処理されたパケットと同じ内容のパケットか否かを判定する第1判定ステップと、前記第1判定ステップにおいて同じ内容のパケットでないと判定した場合に、当該判定に係る前記パケットをさらに小さな単位の小パケットに分割する分割ステップと、分割されてできた小パケットのそれぞれについて、前記携帯端末の通信相手に届けるために送信する送信対象とするか否かを判定する第2判定ステップと、前記第2判定ステップにおいて送信対象と判定された前記小パケットを送信する送信ステップと、を有し、前記第1判定ステップにおいて同じ内容のパケットであると判定した場合は、当該判定に係る前記パケットについての前記分割ステップ、前記第2判定ステップ、および前記送信ステップの処理を行なうことなく、当該パケットを破棄することを特徴とする。
第1判定ステップによるパケットの同一性の判定によって、既に処理されたパケットと同じ内容のパケットを事前に特定でき、それについての分割ステップ、第2判定ステップ、および送信ステップの処理を省くことができる。これによって、処理効率が向上する。
前記パケット処理方法は、例えば、HSUPAのサービスにおいて用いられるパケット処理方法である。
また、前記受信したデータに基づいて生成されるパケットは、例えば、E−DCH FPに基づくパケットである。
好ましくは、前記第1判定ステップにおいては、前記パケットに含まれるCFNおよびCRC値が同じである場合に、同じ内容のパケットであると判定する。
または、前記パケットに含まれるCFN、SN、およびCRC値が同じである場合に、同じ内容のパケットであると判定する。
なお、前記ブランチは、例えば、移動体通信における基地局および基地局制御装置である。
本発明によると、移動体通信において、複数の基地局が1つの携帯端末から受信したデータに基づいて生成されるパケットについての処理を従来よりも効率よく行なえる。
図1は本発明に係る移動体通信ネットワークMNの例を示す図である。
本発明の一実施形態に係る移動体通信ネットワークMNは、ユーザに対して移動体通信のサービスを提供するためのネットワークであり、図1に示すように、携帯端末TR1,TR2,…、基地局BT1,BT2,…、基地局制御装置RN1,RN2,…、コアネットワークCN、および通信網NTなどによって構成される。以下、携帯端末TR1,TR2,…、基地局BT1,BT2,…、基地局制御装置RN1,RN2,…を、総称して、それぞれ、「携帯端末TR」、「基地局BT」、および「基地局制御装置RN」と記載することがある。他の符号についても同様に、符号に付した連番を省略して記載することがある。
基地局BTは、移動体通信における基地局である。「Node−B」または「ブランチ」などと呼ばれることもある。基地局BTは、通信可能な範囲(セル)内に存在する携帯端末TRとの間で無線回線による通信を行う。
携帯端末TRは、ユーザが移動体通信のサービスを利用するために使用する携帯電話またはPDAなどである。「UE(User Equipment)」などと呼ばれることがある。
通話などに際して、携帯端末TRは、自らを通信可能な範囲内(通信圏内)に含む基地局BTと無線回線によって直接データの送受信を行う。その携帯端末TRを通信圏内に含む基地局BTが複数ある場合は、図1に示す携帯端末TR4のように、それら複数の基地局BTとの間でデータの送受信を行う。それによって、例えば1つの基地局BTにおいて障害が発生したとしても、残りの基地局BTにおいて携帯端末TR4からのデータを受信することができる。
基地局制御装置RNは、移動体通信におけるRNC(Radio Network Controller)である。「無線ネットワーク制御装置」などと呼ばれることもある。この基地局制御装置RNは、「HSUPA(High-Speed Uplink Packet Access)」と呼ばれる技術によって、アップリンク(Uplink)の高速パケット通信を実現する。
図1に示すように各基地局制御装置RNは、それぞれ、複数の基地局BTと互い接続されている。基地局制御装置RNは、基地局BTから送信されてくるデータについて正常性のチェックなどを行い、正常なデータを所定の形式に変えてコアネットワークCNに送信する。また、コアネットワークCNから送信されてくるデータを、そのあて先の携帯端末TRに届くように適切な基地局BTに送信する。
コアネットワークCNは、移動体通信における基幹網であり、交換機などがこれに含まれる。コアネットワークCNは、基地局制御装置RNから送信されてくるデータを、インターネットまたはイントラネットなどによって構成される通信網NTに送信する。また、通信網NTから送信されてくるデータを基地局制御装置RNに送信する。
図2は基地局制御装置RNの機能的構成の例を示す図、図3はE−DCHパケットPDの構成を示す図、図4はE−DCHパケットのフォーマットを説明するための図、図5は図4に示される各パラメータの説明を示す図、図6は基地局データDKからE−DCHパケットPDが生成される際の処理を説明するための図、図7はE−DCHパケットPDを保存する記憶領域を示す図、図8はE−DCHパケットチェックテーブルTDを示す図、図9はESパケットチェックテーブルTEの例を示す図である。
次に、複数の基地局BT1、BT2、およびBT3の通信圏内に含まれる携帯端末TR4によってアップリンクの通信が行われる場合を例にあげて、図2に示す基地局制御装置RNの各部の処理を説明する。
図2に示すように、基地局制御装置RNは、データ保存部101、データ受信部102、パケット生成部103、パケット振分処理部104、第1分割処理部105、欠損確認補充部106、CRCチェック処理部107、第2分割処理部108、選択処理部109、順序修正部110、および送信処理部111などによって構成される。これらの各機能は、ソフトウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせによって実現可能である。
データ保存部101は、後に説明する、「E−DCHパケットPD」、「ESパケットPE」、「E−DCHパケットチェックテーブルTD」、および「ESパケットチェックテーブルTE」などを保存する。
携帯端末TR4から送信されたデータ(以下、「端末データDT」と記載することがある。)は、基地局BT1、BT2、およびBT3によって受信される。各基地局BTは、その端末データDTに対して所定の情報を付加したもの(以下、「基地局データDK」と記載することがある。)を基地局制御装置RNに送信する。
付加する情報には、例えば、端末データDTを処理した時間に関連する「CFN(Connection frame Number)」、「SN(Subframe Number)」などの番号、CRC(Cyclic Redundancy Check)などのエラーチェックに関するチェックビット、および処理した基地局BTを示す基地局識別情報などが含まれる。基地局識別情報は、基地局を識別するための情報である。本実施形態においては、基地局識別情報として、「001」、「002」、…などの基地局番号を用いる。この基地局番号は、各基地局BTに対して予め割り振られているものとする。CFNおよびSNについては、後に詳しく説明する。
基地局制御装置RNのデータ受信部102は、各基地局BTから送信されて来た基地局データDKを受信する。
パケット生成部103は、受信した基地局データDKを用いて、E−DCH FP(Enhanced Dedicated Channel Frame Protocol)に基づく「MAC−e PDU」と呼ばれる単位のデータユニット(パケット)を生成する。以下、このパケットを「E−DCHパケットPD」と記載することがある。
さらに、生成したE−DCHパケットPDが正常であるか否かのチェックを行う。このチェックは、例えば、E−DCHパケットPDのヘッダ情報またはCRCなどのエラーチェックに関するチェックビットなどを参照して行う。E−DCHパケットPDが正常でない場合は、そのE−DCHパケットPDをそのまま破棄(廃棄)する。ここで、E−DCHパケットPDについて図3を参照して説明する。
図3に示すように、E−DCHパケットPDは、「Header部」、「Payload部」、および「Option部」などの部分から構成される。図4には、これら各部に含まれるデータに関するパラメータが示される。なお、各パラメータの詳細は図5に示すとおりである。ここでは、それらのうちの主なものについて説明する。
Header部は、E−DCHパケットPDのヘッダ情報である。図4において、このHeader部に含まれるCFNは、携帯端末TRと基地局制御装置RNとの間で確立されるコネクション単位に10msごとに割り振られる番号である。各基地局では、携帯端末TR4から同じ内容の端末データDTを、ほぼ同じタイミングで受信し、10msごとにこのCFNを割り振って基地局データDKを生成する。従って、同じCFNが割り振られた、各基地局BT1、BT2、およびBT3における基地局データDKは、それぞれ、同じ内容を示す。また、CFNは処理された順番を示す番号であるので、それによって基地局データDKの正しい順番を知ることができる。
Payload部は、そのE−DCHパケットPDのデータ本体である。図3に示すように、一つまたは複数の「Subframe」と呼ばれる単位のパケットによって構成されており、さらに、各Subframeは、一つまたは複数のMAC−es PDUによって構成される。
MAC−es PDUは、図4においては、「First MAC-es PDU First Subframe」などとして示される。このMAC−es PDUには、「TSN(Transmission Sequence Number)」と呼ばれる順序識別情報が含まれる。このTSNは、「0」から「63」までの番号であり、MAC−es PDUの順番を示す。
また、MAC−es PDUは、一つまたは複数のMAC−d PDUなどによって構成される。MAC−d PDUは、図4においては、「MAC-es SDU(1)」などとして示される。
各Subframeには、「SN(Subframe Number)」と呼ばれる番号が割り振られる。この番号を用いて、そのE−DCHパケットPD内においてSubframeを識別しその順番を特定することができる。これらCFNおよびSNは、基地局データDKに予め含まれており、E−DCHパケットPDは、そのCFNおよびSNに基づいて生成される(組み立てられる)。
以下、このSubframeを「サブフレームSF」と記載することがある。また、MAC−es PDUを「ESパケットPE」と記載することがある。
Option部には、CRCにおけるチェックビット(以下、「CRC値」と記載することがある。)などのデータが含まれる。
図2に戻って、パケット生成部103は、各基地局BTから送信されてきた基地局データDKがデータ受信部102に到着した順にその基地局データDKに基づくE−DCHパケットPDを生成し、生成したものから順に出力し保存していく。ここで、送信されてきた各基地局データDKからE−DCHパケットPDが生成される際の処理を、図6を参照して説明する。なお、図中では、基地局データDKを、「A1」または「B2」などのようにアルファベットと数字で示す。同じアルファベットのものは、同じCFNを含む基地局データDK、すなわち同じ端末データDTに基づく基地局データDKであることを意味する。同じ数字のものは、同じ基地局から送信された基地局データDKであることを意味する。
図6に示すように、各基地局BTからは、端末データDTに基づく基地局データDKが順次送信される(図6のi)。データ受信部102は、その基地局データDKを到着した順に受信する(ii)。パケット生成部103は、データ受信部102が受信した順にE−DCHパケットPDを生成し、順次出力する(iii)。
パケット生成部103は、生成したE−DCHパケットPDを、図7に示すように、対応する基地局BT(そのE−DCHパケットPDを生成する元になった基地局データDKを送信した基地局BT)ごとの記録領域MAにCFNごとに対応付けて保存する。なお、図7において、基地局番号「001」、「002」、および「003」は、それぞれ、基地局BT1、BT2、およびBT3に対応する。例えば、基地局BT1から送信された基地局データDKに基づくCFNが「2」のE−DCHパケットPDは、基地局番号が「001」の記憶領域MAにCFNの「2」と対応付けられて保存される。これによって、各E−DCHパケットPDを、基地局BTおよびCFNをキーにして検索可能となる。生成されたE−DCHパケットPDは、この後、パケット振分処理部104などによって所定の処理を施され、コアネットワークCNに送信される。
ところで、図2の例では、3つの基地局BTから送信された基地局データDKに基づいてE−DCHパケットPDが生成されるので、同じ内容の基地局データDKについて3個のE−DCHパケットPDが生成される。言い換えれば、1つのCFNに対して3個ずつE−DCHパケットPDが生成されることになる。よって、コアネットワークCNには、それら3個のうちのいずれか1個を送信すればよいことになる。本実施形態では、3個のうちで、データ受信部102に最早着した基地局データDKに基づいて生成されたE−DCHパケットPD、すなわち最初に処理の対象となるE−DCHパケットPD(以下、「第1E−DCHパケットPD」と記載することがある。)を送信対象として採用(選択)する。
しかし、障害の発生または回線品質の悪化などによって一部のデータが欠損しまたは壊れたE−DCHパケットPDが生成されることがあり、それによって、そのE−DCHパケットに含まれるべきESパケットPEが、一部、抜けて(欠損して)しまうことがある。
第1E−DCHパケットPDは送信対象として選択されるので、第1E−DCHパケットPDにおいて欠損などの問題が発生した場合は、3個のうちの残りの2個のE−DCHパケットPD(以下、「第2E−DCHパケットPD」と記載することがある。)に含まれるデータでその部分を補う必要が生じる。
そこで、まず、順次生成されるE−DCHパケットPDを第1E−DCHパケットPDと第2E−DCHパケットPDとに振り分ける処理を行う。
パケット振分処理部104は、生成されたE−DCHパケットPDを第1E−DCHパケットPDと第2E−DCHパケットPDとに振り分けるための処理を行う。この振分けの処理は、図8のE−DCHパケットチェックテーブルTDを用いて行う。
図8において、E−DCHパケットチェックテーブルTDは、どのCFNについて、既に送信対象とするE−DCHパケットPDが決定しているのかをチェックするためのテーブルである。
E−DCHパケットチェックテーブルTDには、「CFN」、および基地局制御装置RN1が管理する基地局BTに対応する基地局番号のフィールドが含まれており、CFNごとにレコードが格納されている。
「001」、「002」、および「003」のフィールドは、それぞれ、基地局BT1、BT2、およびBT3に対応する。後に説明するESパケットチェックテーブルTEおよびサブフレームチェックテーブルTSについても同様である。
これら基地局番号のフィールドのうちのいずれかに「○(フラグ)」が付けられているレコードは、そのレコードに示されるCFNについて、既に送信対象のE−DCHパケットPDが決定していることを示す。また、いずれのフィールドに「○」が付けられているのかによって、どの基地局BTに対応するE−DCHパケットPD(どの基地局BTから送信された基地局データDKに基づくE−DCHパケットPD)が送信対象として選択されたのかを知ることができる。いずれのフィールドにも「○」が付けられていないレコードは、そのレコードに示されるCFNについて、まだ、送信対象のE−DCHパケットPDが決定していないことを示す。
ここで、E−DCHパケットチェックテーブルTDを参照しながら、パケット振分処理部104の処理についてさらに詳しく説明する。
パケット振分処理部104は、生成されたE−DCHパケットPDを受け取ると、それに示されるCFNを参照する。さらに、そのCFNのレコードをE−DCHパケットチェックテーブルTDから検索し、そのレコードの「001」、「002」、または「003」のいずれかのフィールドに「○」が付けられているか否かをチェックする。
「○」が付けられていない場合は、そのE−DCHパケットPDを、そのCFNに係るE−DCHパケットPDのうちで最初のもの(第1E−DCHパケットPD)であると判定し、そのレコードのそのE−DCHパケットPDに対応する基地局BTの基地局番号のフィールドに「○」を付けるようにそのレコードを更新する。そして、そのE−DCHパケットPDを第1分割処理部105に送る。対応する基地局BTは、例えば、E−DCHパケットPDに含まれる基地局番号によって知ることができる。
検索したレコードの「001」、「002」、または「003」のいずれのフィールドにも「○」が付いていない場合は、そのE−DCHパケットPDを第2E−DCHパケットPDと判定する。この場合は、そのE−DCHパケットPDをCRCチェック処理部107に送る。
第1分割処理部105は、パケット振分処理部104から受け取った、すなわち第1E−DCHパケットPDと判定されたE−DCHパケットPDを、ESパケットPEごとに(MAC−es PDUの単位に)分割する。そして、分割して得られたESパケットPEを、データ保存部101の基地局BTおよびCFNごとの記憶領域に、TSNごとに対応付けて保存する。
ここで得られたESパケットPEは、この後、コアネットワークCNへの送信対象のデータとして処理される。第1分割処理部105は、分割によって、どのTSNに係るESパケットPEが送信対象として得られたのかを記録するために、図9に示すESパケットチェックテーブルTEのレコードを更新する。
図9において、ESパケットチェックテーブルTEには、「TSN」および基地局制御装置RN1が管理する基地局BTの基地局番号に対応するフィールドが含まれており、TSNごとにレコードが格納されている。
基地局番号のフィールドのうちのいずれかに「○」が付けられているレコードは、そのレコードに示されるTSNについて、既に送信対象のESパケットPEが決定していることを示す。また、いずれのフィールドに「○」が付けられているのかによって、どの基地局BTに対応するESパケットPE(どの基地局BTに対応するE−DCHパケットPDに含まれていたESパケットPE)が送信対象として選択されたのかを知ることができる。いずれのフィールドにも「○」が付けられていないレコードは、そのレコードに示されるTSNについて、まだ、送信対象のESパケットPEが決定していないことを示す。なお、このESパケットチェックテーブルTEは、CFNごとに用意されており、各CFNに対応付けられてデータ保存部101に保存されている。
第1分割処理部105は、E−DCHパケットPDをESパケットPEごとに分割すると、まず、そのE−DCHパケットPDに示されるCFNに対応付けられて保存されているESパケットチェックテーブルTEを取得する。
そして、分割によって得られたESパケットPEに示されるTSNに対応するレコードの、対応する基地局番号のフィールドに「○」を付ける。例えば、分割の対象となったE−DCHパケットPDが基地局BT1に対応するものであった場合、「001」のフィールドに「○」を付ける。分割によって得られた全てのESパケットPEに示されるTSNに対応するレコードを更新する。
欠損確認補充部106は、送信対象のESパケットPEに抜け(足りないもの)がないか否かをチェックし、あった場合に、それを補うための処理を行う。
それに際して、欠損確認補充部106は、まず、第1分割処理部105から、分割によって得られたESパケットPEを取得する。さらに、各ESパケットPEのTSNを参照し、そのTSNに抜けがないかをチェックする。なお、ESパケットチェックテーブルTEの各レコードを参照してチェックするようにしてもよい。その場合において、「○」が付けられていないレコードに示されるTSNのESパケットPEが抜けた分となる。
抜けがなかった場合は、ESパケットPEを順序修正部110に送る。抜けがあった場合は、タイマを起動して、その抜けた分のESパケットPEが、後に説明する選択処理部109から送られてくるのを待ち、送られてきたときに、それを補充する。それによって、全てのESパケットPEが揃った場合は、それらを、順序修正部110に送る。起動したタイマがタイムアップ(満了)するまでに、抜けた分のESパケットPEが送られてこない場合は、その時点で揃っているもののみを順序修正部110に送る。
第1E−DCHパケットPDが送信対象として選択された後、あるタイミングでそれに対応する第2E−DCHパケットPDがパケット振分処理部104に送られてくる。その第2E−DCHパケットPDの中に、第1E−DCHパケットPDには含まれていないTSNのESパケットPEがあるか否かを確認することによって、真に含まれるべきTSNのESパケットPEが、第1E−DCHパケットPDにおいて抜けていたか否かをチェックすることができる。
そこで、図17および図18において説明した従来の方法では、第2E−DCHパケットPDについても、全て、第1E−DCHパケットPDと同様に、MAC−es PDUの単位に分割する。そして、MAC−es PDUごとにそれが第1E−DCHパケットPDに含まれているか否かチェックする(#906〜913参照)。
しかし、第1E−DCHパケットPDにおいて抜けがなかった場合は、第2E−DCHパケットPDについて、無駄に、分割およびチェックの処理を行うことになる。そこで、本実施形態においては、事前にCRC値を利用したチェックを行い、その結果に基づいて、所定の条件を満たすものについてのみ、分割などを行うようにする。
CRCチェック処理部107は、第1E−DCHパケットPDとそれに対応する第2E−DCHパケットPDとのCRC値(図4に示す「Payload CRC」)を比較し、それらが同じであるか否かを判定する。これによって両パケットの同一性をチェックする。この判定は以下のようにして行なう。
まず、E−DCHパケット振分処理部104から、第2E−DCHパケットPDを取得する。そのE−DCHパケットPDに示されるCFNを参照する。E−DCHパケットチェックテーブルTDから、そのCFNに対応するレコードを検索する。そのレコードにおいて、「○」が付けられているフィールドの基地局番号を参照する。データ保存部101のその基地局番号に対応する記憶領域MAから、そのCFNに対応付けて保存されている第1E−DCHパケットPDを取得する。そして、第2E−DCHパケットPDに示されるCRC値と取得した第1E−DCHパケットPDに示されるCRC値とを比較する。
両者が同じであれば、第1E−DCHパケットPDの内容がその第2E−DCHパケットPDと一致することになる。2つのE−DCHパケットPDにおいて同じ部分が欠損することによってCRC値が一致することもある。しかし、そのようなことはあまり多くは発生しないと考えられるので、この場合は、第1E−DCHパケットPDにおいてデータが欠損している可能性が極めて低いといえる。よって、CRC値が同じと判定した場合は、その第2E−DCHパケットPDについては、従来のように分割などの処理を行うのではなくそれをそのまま破棄する。
一方、CRC値が同じでなければ、第1E−DCHパケットPDの内容がその第2E−DCHパケットPDと一致しないことになる。これは基地局BTの処理内容が他の基地局BTにおける同一時間の処理内容と違っていることを意味する。この場合は、第1E−DCHパケットPDまたは第2E−DCHパケットPDのいずれかにおいてデータが欠損している可能性が高いといえる。第1E−DCHパケットPDにおいて欠損があった場合は、それを補えるようにするために第2E−DCHパケットPDを分割する必要がある。よって、この場合は、第2E−DCHパケットPDを第2分割処理部108に送る。
第2分割処理部108は、第2E−DCHパケットPDのうちで、CRC値が、対応する第1E−DCHパケットPDのCRC値と同じでないと判定されたものをESパケットPEごとに分割する。
選択処理部109は、第2分割処理部108での分割の処理によって得られたESパケットPEのうちから、コアネットワークCNへの送信対象とするものを選択するための処理を以下のようにして行う。
まず、第2分割処理部108から、第2E−DCHパケットPDのCFNとともにその第2E−DCHパケットPDの分割によって得られたESパケットPEを取得する。そのCFNに対応付けて保存されているESパケットチェックテーブルTEを参照し、いずれの基地局のフィールドにも「○」が示されていないレコードを検索する。ヒットしたレコードに示されるTSNに該当するESパケットPEが、取得したESパケットPEの中にあるか否かをチェックする。ある場合、それが、対応する第1E−DCHパケットPDにおいて抜けていたESパケットPEであること分かる。よって、この場合に、それを送信対象として選択し、欠損確認補充部106に送る。
なお、第1分割処理部105においてデータ保存部101に保存された、第1E−DCHパケットPDのESパケットPEと、第2分割処理部108での分割によって得られたESパケットPEとを比較するようにしてもよい。その場合は、第2分割処理部108での分割によって得られたESパケットPEの中に、第1E−DCHパケットPDのESパケットPEとして保存されていないものが含まれている場合に、それを送信対象として欠損確認補充部106に送る。
順序修正部(Reordering部)110は、欠損確認補充部106から送られてきたESパケットPEをTSNの順番(若い番号の順)に、送信処理部111に送る。送信処理部111は、ESパケットPEを送られてきた順にコアネットワークCNに送信する。なお、コアネットワークCNのインタフェースがMAC−d PDUに対応している場合は、MAC−d PDUの単位に分割して送信する。
図10、11、および12は基地局データDKを受信してからE−DCHパケットPDを送信するまでの基地局制御装置RNにおける処理の流れを説明するためのフローチャートである。次に、基地局制御装置RNの各部の処理を図10、11、および12のフローチャートに沿って説明する。
携帯端末TR4からデータが送信されると、それが基地局BT1、BT2、およびBT3によって受信され、そこから基地局制御装置RN1に送信される。
図2において基地局制御装置RNのデータ受信部102は、各基地局BTから送信されて来た基地局データDKを受信する(図10の#101)。パケット生成部103は、受信した基地局データDKに基づいてE−DCHパケットPDを生成し(#102)、そのE−DCHパケットPDが正常であるか否かをチェックする(#103)。正常でない場合は(#104でNo)、そのE−DCHパケットPDを破棄する(#105)。正常である場合は(#104でYes)、それを、対応する基地局BTおよびCFNで検索可能な記憶領域MAに保存する(#106)。なお、ここでは、基地局BT3から送信された基地局データDKに基づく、CFNが「2」のE−DCHパケットPD1が生成されたものとする。
パケット振分処理部104は、生成されたE−DCHパケットPD1を取得すると、E−DCHパケットチェックテーブルTDを参照して、CFNが「2」について送信対象のE−DCHパケットPDが既に決定しているか否かをチェックする(#107)。
E−DCHパケットチェックテーブルTDにおいて、CFNが「2」のレコードのいずれの基地局番号のフィールドにも「○」が示されていない場合は、そのCFNについては、まだ、送信対象が決定していないことがわかる。よって、その場合は(#107でNo)、取得したE−DCHパケットPD1を送信対象として選択し、第1分割処理部に送る(図11の#108)。また、そのレコードの「003」のフィールドに(基地局BT3に対応するフィールド)「○」をつける(#109)。
第1分割処理部105は、送られてきたE−DCHパケットPD1をESパケットPEごとに分割し(#110)、分割して得られたESパケットPEを、データ保存部101の基地局BT1およびCFNの「2」に対応する記憶領域に、TSNごとに対応づけて保存する(#111)。そして、各ESパケットPEを、送信対象として欠損確認補充部106に送る(#112)。また、分割によって得られた各ESパケットDEのTSNを参照し、SFNの「2」に対応するESパケットチェックテーブルTEの、参照した各TSNに対応するレコードの「003」のフィールドに「○」をつける(#113)。
欠損確認補充部106は、送られて来たESパケットPEのTSNに基づいて、ESパケットPEに抜けがないかどうかを確認する(図12の#114)。抜けがあった場合は(#114でYes)、タイマを起動し(#115)、抜けた分のESパケットPEが送られてくるまで待機する。その間に送られてくるESパケットPEは滞留させ保存しておく。抜けがなかった場合は(#114でNo)、それらESパケットPEを順序修正部110に送る。
順序修正部110は、送られてきたESパケットPEの順番をTSNに基づいてチェックする(#116)。TSNの順番どおりになっている場合は(#116でYes)、それらを、そのまま送信処理部111に送る。順番どおりになっていない場合は(#116でNo)、TSNの順番に修正して送信処理部111に送る(#117)。
送信処理部111は、送られてきた各ESパケットPEを送られてきた順に、必要に応じてMAC−d PDUの単位に分割して(#118)、コアネットワークCNに送信する(#119)。
パケット生成部103では、データ受信部102が各基地局BTから受信する基地局データDKに基づいてE−DCHパケットPDが生成されていく。パケット振分処理部104は、生成されるE−DCHパケットPDを順次取得しそれについての振分けの処理を行う。すると、あるタイミングで、基地局BT3以外から送信されてきた基地局データDKに基づく、CFNが「2」のE−DCHパケットPD(ここでは、「E−DCHパケットPD2」と記載する。)を取得する。なお、ここでは、E−DCHパケットPD2は、基地局BT1から送信された基地局データDKに基づくE−DCHパケットPDであるものとする。
E−DCHパケットチェックテーブルTDには、CFNが「2」のレコードに既に「○」が示されているので、そのCFNについては、既に送信対象のE−DCHパケットPDが選択済みであると判定される(図10の#107でYes)。パケット振分処理部104は、そのようなE−DCHパケットPD(第2E−DCHパケットPD)をCRCチェック処理部107に送る。
CRCチェック処理部107は、パケット振分処理部104から取得したE−DCHパケットPD2のCFN(「2」)に基づいてE−DCHパケットチェックテーブルTDからレコードを検索する。そのレコードを参照して得られる基地局番号(「003」)およびそのCFN(「2」)をキーにして、データ保存部101からE−DCHパケットPD1を取得する。そして、そのE−DCHパケットPD1のCRC値とE−DCHパケットPD2のCRC値とが同じであるか否かを判定する(#120)。
一致する場合は(#120でYes)、E−DCHパケットPD2を破棄する(#105)。一致しない場合は(#120でNo)、E−DCHパケットPD2を第2分割処理部108に送る。
第2分割処理部108は、送られてきたE−DCHパケットPD2をESパケットPEごとに分割し(#121)、データ保存部101の基地局BT1およびCFNの「2」に対応する記憶領域に、TSNごとに保存する(#122)。そして、保存した旨を選択処理部109に通知する。
すると、選択処理部109は、第2分割処理部108での分割の処理によって得られたESパケットPEを取得し(#123)、取得したESパケットPEのTSNについて、送信対象のESパケットPEが選択済みであるか否かを判定する(#124)。
この判定に際しては、CFNの「2」に対応するESパケットチェックテーブルTEを参照する。ESパケットチェックテーブルTEの該当するTSNのレコードに「○」が付けられている場合は、そのTSNについては送信対象のESパケットPEが既に選択済みであると判定する(#124でYes)。選択済みと判定した場合は、そのESパケットPEを破棄する(#125)。
該当するTSNのレコードに「○」が付けられていない場合は、選択済みではないと判定する(#124でNo)。選択済みでないということは、E−DCHパケットPD1において、そのTSNのESパケットPEが抜けていたことを意味する。従って、この場合は、その抜けを補充するために、その判定に係るESパケットPEを送信対象として欠損確認補充部106に送る(#126)。また、ESパケットチェックテーブルTEのそのTSNのレコードの基地局1に対応するフィールド(「001」)に「○」を付ける(#127)。ステップ#123からステップ#127までの処理を、E−DCHパケットPD2の分割によって得られた全てのESパケットPEに対して行う(#128)。
E−DCHパケットPD1においてESパケットPEの抜けがあった場合、欠損確認補充部106は、それを補充するためにタイマを起動して待機している。タイムアップまでの間に抜けた分のESパケットPEが選択処理部109から送られてくると、欠損確認補充部106は、それを補充する。抜けた分が全て補充された場合は、それらESパケットPEを順序修正部110に送る(図12の#129)。タイムアップまでに抜けている分の全てのESパケットPEが送られてこない場合は、その時点で揃っているESパケットPEのみを順序修正部110に送る(#129)。
この後、順序修正部110に送られた各ESパケットPEは、TSNの順に並べ替えられ(#116および#117)、送信処理部111において必要に応じてMAC−d PDUごとに分割され(#118)、コアネットワークCNに送信される(#119)。
図13は基地局制御装置RNの機能的構成の他の例を示す図である。
図3において説明したように、E−DCHパケットPDのPayload部には、サブフレームSFという単位のデータが含まれる。図2の例において、同じCFNを持つ同じ内容のE−DCHパケットPDが3個ずつ生成されるのと同様にして、このサブフレームSFも、同じSNを持つ同じ内容のサブフレームSFが3個ずつ生成される。図2の例では、E−DCHパケットPDの単位に第1E−DCHパケットPDと第2E−DCHパケットPDとに振り分ける処理を行ったが、図13においては、このサブフレームSFの単位で振り分ける処理を行う。その場合において、サブフレームSFを、同じ内容を示す3個のうちで最初に処理対象となったサブフレームSF(以下、「第1サブフレームSF」と記載する。)と、それ以外のサブフレームSF(以下、「第2サブフレームSF」と記載する。)とに振り分ける。第1サブフレームSFは、送信対象として選択される。第2サブフレームSFは、第1サブフレームSFに抜けがあった場合にそれを補うためのデータとして処理される。
図13において、データ保存部101bは、E−DCHパケットPD、「サブフレームチェックテーブルTS」、およびESパケットチェックテーブルTEなどを保存する。データ保存部101bにおいては、ESパケットチェックテーブルTEは、CFNおよびSNの組合せごとに用意されており、各組合せに対応付けられて保存されている。なお、サブフレームチェックテーブルTSについては、後に詳しく説明する。データ受信部102は、各基地局BTから送信されて来た基地局データDKを受信する。
パケット生成部103bは、受信した基地局データDKを用いて、E−DCHパケットPDを生成する。さらに、生成したE−DCHパケットPDが正常であるか否かのチェックを行い、正常である場合に、そのE−DCHパケットPDをデータ保存部101bに保存する。
サブフレーム振分処理部112は、パケット生成部103bが生成したE−DCHパケットPDを取得し、そのE−DCHパケットPDに含まれる各サブフレームSFを、第1サブフレームSFと第2サブフレームSFとに振り分けるための処理を行う。
第1分割処理部105bは、第1サブフレームSFをESパケットPEごとに分割し、得られたESパケットPEを、図9のESパケットチェックテーブルTEに記録する。欠損確認補充部106bは、第1分割処理部105bでの分割の処理で得られたESパケットPEに抜けがないか否かをチェックし、あった場合に、それを補うための処理を行う。
CRCチェック処理部107bは、第2サブフレームSFとそれに対応する第1サブフレームSFとのCRC値を比較し、それが同じか否かを判定する。
第2分割処理部108bは、第2サブフレームSFのうちで、CRC値が、第1サブフレームSFのCRC値と同じでないと判定されたものをESパケットPEごとに分割する。選択処理部109bは、第2分割処理部108bでの分割の処理によって得られたESパケットPEのうちから、コアネットワークCNへの送信対象とするものを選択するための処理を行う。
順序修正部110は、送られてきたESパケットPEを、TSNの順番(若い番号の順)に送信処理部111に送る。送信処理部111は、ESパケットPEを送られてきた順に、必要に応じてMAC−d PDUの単位に分割して、コアネットワークCNに送信する。
図14はサブフレームSFを保存する記憶領域を示す図、図15はサブフレームチェックテーブルTSの例を示す図である。
次に、図10、11、および12のフローチャートを参照しながら、図13に示す基地局制御装置RNbの各部の処理をさらに詳しく説明する。
携帯端末TRからデータが送信されると、それが基地局BT1、BT2、およびBT3によって受信され、そこから基地局制御装置RNbに送信される。
図13において基地局制御装置RNbのデータ受信部102は、各基地局BTから送信された基地局データDKを受信する(図10のステップ#101)。パケット生成部103bは、受信した端末データDTに基づいてE−DCHパケットPDを生成し(#102)、そのE−DCHパケットPDが正常であるか否かをチェックする(#103)。正常でない場合は(#104でNo)、そのE−DCHパケットPDを破棄する(#105)。正常である場合は(#104でYes)、そのE−DCHパケットPDに含まれるサブフレームSFを、図14に示すように、データ保存部101bの基地局BTごとの記憶領域MBに、CFNおよびSNに対応付けて保存する(#106)。サブフレームSFは、CFNおよびSNの組合せによって特定することができる。また、サブフレームSFに対応するCRC値、すなわちそのサブフレームSFを含むE−DCHパケットPDに示されるCRC値を各サブフレームSFに対応付けて保存する。なお、ここでは、基地局BT3から送信された基地局データDKに基づくE−DCHパケットPD1が生成されたものとする。
サブフレーム振分処理部112は、生成されたE−DCHパケットPD1を取得する。さらに、そのE−DCHパケットPD1に含まれるサブフレームSFを一つ取り出し、そのサブフレームSF(ここでは、「サブフレームSF1」とする。)が第1サブフレームSFであるか第2サブフレームSFであるかを、図15のサブフレームチェックテーブルTSを用いて判定する(#107)。ここで、このサブフレームチェックテーブルTSについて説明する。
図15において、サブフレームチェックテーブルTSは、CFNおよびSNのどの組合せについて、送信対象のサブフレームSFが既に決定しているのかをチェックするためのテーブルである。
サブフレームチェックテーブルTSには、「CFN」、「SN」、および基地局制御装置RN1が管理する基地局BTに対応する基地局番号のフィールドが含まれており、CFNおよびSNの組合せごとにレコードが格納されている。
基地局番号のフィールドのうちのいずれかに「○」が付けられているレコードは、そのレコードに示されるCFNおよびSNの組合せについて、既に送信対象のサブフレームSFが決定していることを示す。また、いずれのフィールドに「○」が付けられているのかによって、どの基地局BTに対応するサブフレームSF(どの基地局BTから送信された基地局データDKに基づくE−DCHパケットPDに含まれるサブフレームSF)が送信対象として選択されたのかを知ることができる。いずれのフィールドにも「○」が付けられていないレコードは、そのレコードに示されるCFNおよびSNの組合せについて、まだ、送信対象のサブフレームSFが決定していないことを示す。
図13に戻って、サブフレーム振分処理部112は、取得したE−DCHパケットPDのCFNおよびそこから取り出したサブフレームSF1のSNを参照する。なお、ここでは、参照されたCFNおよびSNは、それぞれ、「2」および「1」であったものとする。参照したCFNおよびSNの組合せに対応するレコードをサブフレームチェックテーブルTSから検索し、そのレコードに「○」が付けられているか否かをチェックする。
サブフレームチェックテーブルTSにおいて、CFNが「2」かつSNが「1」であるレコードのいずれの基地局番号のフィールドにも「○」が示されていない場合は、そのCFNおよびSNの組合せについては、まだ、送信対象のサブフレームSFが決定していないことがわかる。よって、その場合は(#107でNo)、サブフレームSF1を送信対象として選択し(図11の#108)、そのレコードの「003」のフィールド(基地局BT3に対応するフィールド)に「○」をつける(#109)。そして、第1分割処理部105bに対して、CFN(「2」)および基地局番号(「003」)を通知するとともに、そのサブフレームSF1を送る。
第1分割処理部105bは、送られてきたサブフレームSF1をESパケットPEごとに分割する(#110)。分割して得られたESパケットPEを、サブフレーム振分処理部112から送られて来た基地局番号(「003」)、CFN(「2」)、およびサブフレーム1に示されるSN(「1」)に対応するデータ保存部101b内の記憶領域にTSNごとに保存する(#111)。そして、各ESパケットPEを送信対象として欠損確認補充部106bに送る(#112)。
さらに、CFNの「2」およびSNの「1」の組合せに対応するESパケットチェックテーブルTEを更新する。すなわち、そのESパケットチェックテーブルTEの、各ESパケットDEに示されるTSNに対応するレコードの「003」のフィールドに「○」をつける(#113)。
欠損確認補充部106bは、送られて来たESパケットPEのTSNに基づいて、抜けているESパケットPEがないかどうかを確認する(図12の#114)。抜けがあった場合は(#114でYes)、タイマを起動し(#115)、抜けた分のESパケットPEが送られてくるまで待機する。抜けがなかった場合は(#114でNo)、それらESパケットPEを順序修正部110に送る。
順序修正部110は、送られてきたESパケットPEの順番をTSNに基づいてチェックする(#116)。TSNの順番どおりになっている場合は(#116でYes)、それらを、そのまま送信処理部111に送る。順番どおりになっていない場合は(#116でNo)、TSNの順番に修正して送信処理部111に送る(#117)。
送信処理部111は、送られてきた各ESパケットPEを、必要に応じてMAC−d PDUの単位に分割して(#118)、コアネットワークCNに送信する(#119)。
パケット生成部103bでは、データ受信部102が各基地局BTから受信する基地局データDKに基づいてE−DCHパケットPDが生成されていく。サブフレーム振分処理部112は、生成されるE−DCHパケットPDを順次取得しそれに含まれるサブフレームSFを振り分けるための処理を行う。すると、あるタイミングで、CFNが「2」であるE−DCHパケットPD(ここでは、「E−DCHパケットPD2」と記載する。)に含まれるSNが「1」であるサブフレームSF(ここでは、「サブフレームSF2」とする。)が振分けの対象として取り出される。なお、E−DCHパケットPD2は、基地局BT1からの基地局データDKに基づいて生成されたものとする。
サブフレームチェックテーブルTSにおいて、CFNが「2」でSNが「1」の組合せのレコードには、既に「○」が付けられているので、そのCFNおよびSNの組合せについては、既に送信対象のサブフレームSFが決定していると判定される(図10の#107でYes)。
サブフレーム振分処理部112は、そのようなサブフレームSF2を、それに対応する基地局番号(「001」)、CFN(「2」)、およびCRC値とともに、CRCチェック処理部107bに送る。
CRCチェック処理部107bは、サブフレームSF2とそれに対応する第1サブフレームSF1とのCRC値を比較し、それが同じか否かを判定する。
それに際して、CRCチェック処理部107bは、まず、サブフレーム振分処理部112から受け取ったCFN(「2」)およびサブフレームSF2に示されるSN(「1」)をキーにして、サブフレームチェックテーブルTSからレコードを検索する。そのCFNおよびSNの組合せについては、既にサブフレームSF1が送信対象として選択されているので、ヒットしたレコードには、「003」のフィールドに「○」が示されている。CRCチェック処理部107bは、そのレコードに基づいてサブフレームSF1に対応する基地局BTに基地局番号(「003」)を取得する。
その基地局番号(「003」)、CFN(「2」)、およびSN(「1」)をキーにしてデータ保存部101bからサブフレームSF1のCRC値を取得する。そして、取得したCRC値とサブフレーム振分処理部112から受け取ったサブフレームSF2のCRC値とが同じであるか否かを判定する(#120)。
一致する場合は(#120でYes)、サブフレームSF2を破棄する(#105)。一致しない場合は(#120でNo)、サブフレームSF2を第2分割処理部108bに送る。同時に、サブフレームSF2に対応する基地局番号(「001」)、CFN(「2」)、およびSN(「1」)を通知する。
第2分割処理部108bは、送られてきたサブフレームSF2をESパケットPEごとに分割し(#121)、対応する基地局、CFN、およびSNの記憶領域にTSNごとに保存する(#122)。そして、保存した旨を選択処理部109に通知する。同時に、サブフレームSF2に対応する基地局番号(「001」)、CFN(「2」)、およびSN(「1」)を通知する。
すると、選択処理部109bは、第2分割処理部108bでの分割によって得られたESパケットPEを取得し(#123)、取得したESパケットPEのTSNについて、送信対象のESパケットPEが選択済みであるか否かを判定する(#124)。
この判定に際しては、CFNの「2」およびSNの「1」の組合せに対応するESパケットチェックテーブルTEを参照する。そのESパケットチェックテーブルTEの該当するTSNのレコードに「○」が付けられている場合は、そのTSNについては送信対象のESパケットPEが既に選択済みであると判定する(#124でYes)。選択済みと判定した場合は、そのESパケットPEを破棄する(#125)。
該当するTSNのレコードに「○」が付けられていない場合は、選択済みではないと判定する(#124でNo)。選択済みでないということは、サブフレームSF1において、そのTSNのESパケットPEが抜けていたことを意味する。従って、この場合は、その抜けを補充するために、その判定に係るESパケットPEを送信対象として欠損確認補充部106bに送る(#126)。また、ESパケットチェックテーブルTEのそのTSNのレコードの、対応する基地局番号(「001」)のフィールドに「○」を付ける(#127)。ステップ#123からステップ#127までの処理を、サブフレームSF2の分割によって得られた全てのESパケットPEに対して行う(#128)。
サブフレームSF1においてESパケットPEの抜けがあった場合、欠損確認補充部106bは、それを補充するためにタイマを起動して待機している。タイムアップまでの間に選択処理部109bから抜けた分のESパケットPEが送られてくると、欠損確認補充部106bは、それを補充する。それによって抜けた分のESパケットPEが全て補えた場合は、それらESパケットPEを順序修正部110に送る(図12の#129)。タイムアップまでに抜けている分の全てのESパケットPEが送られてこない場合は、その時点で揃っているESパケットPEのみを順序修正部110に送る(#129)。
この後、順序修正部110に送られた各ESパケットPEは、TSNの順に並べ替えられ(#116および#117)、送信処理部111において必要に応じてMAC−d PDUごとに分割され(#118)、コアネットワークCNに送信される(#119)。
本実施形態によると、E−DCHの多重構造に着目して、CFNおよびCRC値(または、CFN、SN、およびCRC値)を用いた、パケット同士の同一性のチェックを行う。事前にこのようなチェックを行うことによって、前に処理されたパケットと同じ内容を示すパケットをフィルタリングすることができ、そのようなパケットをその時点で破棄できるようになる。そうすると、従来の方法において行っていた、結局破棄されてしまうパケットについての無駄な処理を、省くことができる。
また、前に処理されたパケットと、CFN(または CFNおよびSN)が同じであり、CRC値が違うパケットについては、従来どおり、MAC−es PDUの単位に分割し、各MAC−es PDUごとにそれを送信対象として採用するか否かの判定を行う。具体的には、前に処理されたパケットにおいて抜けていたMAC−es PDUを送信対象として選択する。これによって、前に処理されたパケットに欠損があったとしても、それを、後から処理される同じ内容のパケットを用いて補充することができる。すなわち、欠損部分を補充するようにパケット同士を合成することができるようになる。
従って、本発明によれば、データの信頼性を確保しつつ、処理効率の向上を高めることが可能となる。本発明は、特に、HSUPAにおいて好適に用いられる。
本実施形態においては、基地局制御装置RNが基地局BTからデータを受信する場合の例を示したが、他の基地局制御装置RNから、または他の基地局制御装置RNおよび基地局BTの両方からデータを受信するように構成してもよい。
なお、端末データDTおよび基地局データDKが、MAC―e PDUの単位のデータ(パケット)であってもよい。または、MAC−es PDUの単位のデータ(パケット)であってもよい。または、Subframeの単位のデータ(パケット)であってもよい。
その他、移動体通信ネットワークMN、基地局制御装置RNおよびRNbの各部の構成、機能、各テーブルの構成、各データが示す内容、処理の内容または順序などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。
上に述べた実施例には、以下に述べるような付記も開示されている。
(付記1)
移動体通信において複数のブランチが一つの携帯端末から受信したデータに基づいて生成されるパケットについての処理方法であって、
前記パケットが、当該パケットよりも前に処理されたパケットと同じ内容のパケットか否かを判定する第1判定ステップと、
前記第1判定ステップにおいて同じ内容のパケットでないと判定した場合に、当該判定に係る前記パケットをさらに小さな単位の小パケットに分割する分割ステップと、
分割されてできた小パケットのそれぞれについて、前記携帯端末の通信相手に届けるために送信する送信対象とするか否かを判定する第2判定ステップと、
前記第2判定ステップにおいて送信対象と判定された前記小パケットを送信する送信ステップと、を有し、
前記第1判定ステップにおいて同じ内容のパケットであると判定した場合は、当該判定に係る前記パケットについての前記分割ステップ、前記第2判定ステップ、および前記送信ステップの処理を行なうことなく、当該パケットを破棄する、
ことを特徴とするパケット処理方法。
(付記2)
前記パケット処理方法は、HSUPAのサービスにおいて用いられるパケット処理方法である、
付記1記載のパケット処理方法。
(付記3)
前記受信したデータに基づいて生成されるパケットは、E−DCH FPに基づくパケットである、
付記1または2記載のパケット処理方法。
(付記4)
前記小パケットは、MAC−es PDUである、
付記1ないし3のいずれかに記載のパケット処理方法。
(付記5)
前記第1判定ステップにおいては、前記パケットに含まれるCFNが同じである場合に、同じ内容のパケットであると判定する、
付記1ないし4のいずれかに記載のパケット処理方法。
(付記6)
前記第1判定ステップにおいては、前記パケットに含まれるCFNおよびSNが同じである場合に、同じ内容のパケットであると判定する、
付記1ないし4のいずれかに記載のパケット処理方法。
(付記7)
前記第1判定ステップにおいては、前記パケットに含まれるCFNおよびCRC値が同じである場合に、同じ内容のパケットであると判定する、
付記1ないし4のいずれかに記載のパケット処理方法。
(付記8)
前記第1判定ステップにおいては、前記パケットに含まれるCFN、SN、およびCRC値が同じである場合に、同じ内容のパケットであると判定する、
付記1ないし4のいずれかに記載のパケット処理方法。
(付記9)
前記第1判定ステップにおいてCFNが違うことによって同じ内容のパケットでないと判定された場合の当該判定に係るパケットについては、
前記第2判定ステップの処理を行なうことなく、当該パケットに含まれる全ての小パケットを送信対象とする、
付記7記載のパケット処理方法。
(付記10)
前記第1判定ステップにおいてCFNおよびSNが同じでCRC値が違うことによって同じ内容のパケットでないと判定された場合の当該判定に係るパケットについては、
前記第2判定ステップの処理を行なうことなく、当該パケットに含まれる全ての小パケットを送信対象とする、
付記8記載のパケット処理方法。
(付記11)
前記ブランチは、移動体通信における基地局または基地局制御装置である、
付記1ないし10のいずれかに記載のパケット処理方法。
(付記12)
移動体通信において複数のブランチが一つの携帯端末から受信したデータに基づいて生成されるパケットについての処理を行なうパケット処理システムであって、
前記パケットが、当該パケットよりも前に処理されたパケットと同じ内容のパケットか否かを判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段が同じ内容のパケットでないと判定した場合に、当該判定に係る前記パケットをさらに小さな単位の小パケットに分割する分割手段と、
分割されてできた小パケットのそれぞれについて、前記携帯端末の通信相手に届けるために送信する送信対象とするか否かを判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段が送信対象と判定した前記小パケットを送信する送信手段と、を有し、
前記第1判定手段が同じ内容のパケットであると判定した場合は、当該判定に係る前記パケットについての前記分割手段、前記第2判定手段、および前記送信手段の処理を行なうことなく、当該パケットを破棄する、
ことを特徴とするパケット処理システム。
(付記13)
前記パケット処理システムは、移動体通信における基地局制御装置である、
付記12記載のパケット処理システム。
(付記14)
前記ブランチは、移動体通信における基地局または基地局制御装置である、
付記12または13記載のパケット処理システム。
(付記15)
移動体通信において複数のブランチが一つの携帯端末から受信したデータに基づいて生成されるパケットについての処理を行なうコンピュータに、
前記パケットが、当該パケットよりも前に処理されたパケットと同じ内容のパケットか否かを判定する第1判定処理と、
前記第1判定処理において同じ内容のパケットでないと判定した場合に、当該判定に係る前記パケットをさらに小さな単位の小パケットに分割する分割処理と、
分割されてできた小パケットのそれぞれについて、前記携帯端末の通信相手に届けるために送信する送信対象とするか否かを判定する第2判定処理と、
前記第2判定処理において送信対象と判定された前記小パケットを送信する送信処理と、
前記第1判定処理において同じであると判定した場合は、当該判定に係る前記パケットについての前記分割処理、前記第2判定処理、および前記送信処理を行なうことなく当該パケットを破棄する処理と、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
本発明に係る移動体通信ネットワークの例を示す図である。 基地局制御装置の機能的構成の例を示す図である。 E−DCHパケットの構成を示す図である。 E−DCHパケットのフォーマットを説明するための図である。 図4に示される各パラメータの説明を示す図である。 基地局データからE−DCHパケットが生成される際の処理を説明するための図である。 E−DCHパケットを保存する記憶領域を示す図である。 E−DCHパケットチェックテーブルを示す図である。 ESパケットチェックテーブルの例を示す図である。 基地局データを受信してからE−DCHパケットを送信するまでの基地局制御装置における処理の流れを説明するためのフローチャートである。 基地局データを受信してからE−DCHパケットを送信するまでの基地局制御装置における処理の流れを説明するためのフローチャートである。 基地局データを受信してからE−DCHパケットを送信するまでの基地局制御装置における処理の流れを説明するためのフローチャートである。 基地局制御装置の機能的構成の他の例を示す図である。 サブフレームを保存する記憶領域を示す図である。 サブフレームチェックテーブルの例を示す図である。 従来の基地局制御装置の機能的構成の例を示す図である。 従来の基地局制御装置におけるパケットに関する処理の流れを説明するためのフローチャートである。 従来の基地局制御装置におけるパケットに関する処理の流れを説明するためのフローチャートである。 E−DCH FPに基づくパケットの構成を説明するための図である。
符号の説明
104 パケット振分処理部(第1判定手段)
107、107b CRCチェック処理部(第1判定処手段)
108、108b 第2分割処理部(分割手段)
109、109b 選択処理部(第2判定手段)
111 送信処理部(送信手段)
112 サブフレーム振分処理部(第1判定手段)
BT 基地局(ブランチ)
DT 端末データ(データ)
PD E−DCHパケット(パケット)
PE ESパケット(小パケット)
RN 基地局制御装置(パケット処理システム、ブランチ、コンピュータ)
SF サブフレーム(パケット)
TR 携帯端末

Claims (7)

  1. 移動体通信において複数のブランチが一つの携帯端末から受信したデータに基づいて生成されるパケットについての処理方法であって、
    前記パケットが、当該パケットよりも前に処理されたパケットと同じ内容のパケットか否かを判定する第1判定ステップと、
    前記第1判定ステップにおいて同じ内容のパケットでないと判定した場合に、当該判定に係る前記パケットをさらに小さな単位の小パケットに分割する分割ステップと、
    分割されてできた小パケットのそれぞれについて、前記携帯端末の通信相手に届けるために送信する送信対象とするか否かを判定する第2判定ステップと、
    前記第2判定ステップにおいて送信対象と判定された前記小パケットを送信する送信ステップと、を有し、
    前記第1判定ステップにおいて同じ内容のパケットであると判定した場合は、当該判定に係る前記パケットについての前記分割ステップ、前記第2判定ステップ、および前記送信ステップの処理を行なうことなく、当該パケットを破棄する、
    ことを特徴とするパケット処理方法。
  2. 前記パケット処理方法は、HSUPAのサービスにおいて用いられるパケット処理方法である、
    請求項1記載のパケット処理方法。
  3. 前記受信したデータに基づいて生成されるパケットは、E−DCH FPに基づくパケットである、
    請求項1または2記載のパケット処理方法。
  4. 前記第1判定ステップにおいては、前記パケットに含まれるCFNおよびCRC値が同じである場合に、同じ内容のパケットであると判定する、
    請求項1ないし3のいずれかに記載のパケット処理方法。
  5. 前記第1判定ステップにおいては、前記パケットに含まれるCFN、SN、およびCRC値が同じである場合に、同じ内容のパケットであると判定する、
    請求項1ないし3のいずれかに記載のパケット処理方法。
  6. 移動体通信において複数のブランチが一つの携帯端末から受信したデータに基づいて生成されるパケットについての処理を行なうパケット処理システムであって、
    前記パケットが、当該パケットよりも前に処理されたパケットと同じ内容のパケットか否かを判定する第1判定手段と、
    前記第1判定手段が同じ内容のパケットでないと判定した場合に、当該判定に係る前記パケットをさらに小さな単位の小パケットに分割する分割手段と、
    分割されてできた小パケットのそれぞれについて、前記携帯端末の通信相手に届けるために送信する送信対象とするか否かを判定する第2判定手段と、
    前記第2判定手段が送信対象と判定した前記小パケットを送信する送信手段と、を有し、
    前記第1判定手段が同じ内容のパケットであると判定した場合は、当該判定に係る前記パケットについての前記分割手段、前記第2判定手段、および前記送信手段の処理を行なうことなく、当該パケットを破棄する、
    ことを特徴とするパケット処理システム。
  7. 移動体通信において複数のブランチが一つの携帯端末から受信したデータに基づいて生成されるパケットについての処理を行なうコンピュータに、
    前記パケットが、当該パケットよりも前に処理されたパケットと同じ内容のパケットか否かを判定する第1判定処理と、
    前記第1判定処理において同じ内容のパケットでないと判定した場合に、当該判定に係る前記パケットをさらに小さな単位の小パケットに分割する分割処理と、
    分割されてできた小パケットのそれぞれについて、前記携帯端末の通信相手に届けるために送信する送信対象とするか否かを判定する第2判定処理と、
    前記第2判定処理において送信対象と判定された前記小パケットを送信する送信処理と、
    前記第1判定処理において同じであると判定した場合は、当該判定に係る前記パケットについての前記分割処理、前記第2判定処理、および前記送信処理を行なうことなく当該パケットを破棄する処理と、
    を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
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