JP2008172309A - 電子式手振れ補正方法及びその装置並びに電子式手振れ補正プログラムと撮像装置 - Google Patents

電子式手振れ補正方法及びその装置並びに電子式手振れ補正プログラムと撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電子式手振れ補正による画像の動きが不自然になるのを回避する。
【解決手段】撮像素子100からフレーム順に出力された画像データによりフレーム間の手振れベクトルを算出し、前記画像データから出力範囲を手振れベクトルに応じて決定する電子式手振れ補正において、フレーム間の手振れベクトルをフィルタ手段57に通し得られた手振れベクトルに応じて前記出力範囲を決定する。好適には、フィルタ手段57のフィルタ定数を、算出された手振れベクトルの信頼性に応じて適応的に更新する。このとき、例えばフィルタ手段57がハイパスフィルタの場合にはフィルタ定数としてカットオフ周波数を用いる。
【選択図】図2

Description

本発明はデジタルカメラ等で用いる電子式手振れ補正方法等に係り、特に、違和感や不自然さが抑制された手振れ補正を実現する電子式手振れ補正方法及びその装置並びに電子式手振れ補正プログラムと撮像装置に関する。
例えば、動画撮影機能を有するデジタルスチルカメラやビデオカメラ等を手に持ち動画を撮影する場合、カメラを持つ手が振れると、あるフレームの画像中に映っている静止物画像の位置が次フレームの画面では移動してしまい、見づらい動画になってしまう。そこで、あるフレームの画像に対して次フレームの画像の手振れベクトルを検出し、画像が揺れない様に手振れ補正を行うことが行われている。
図10は、手振れ補正を行うときに必要となる移動ベクトルを検出する原理を示す説明図である。図10(a)に示すNフレーム目の画像1と図10(b)に示すN+1フレーム目の画像3を、この例では夫々4分割し、各分割画面♯1〜♯4毎に次の処理を行う。
先ず、図10(a)に示すNフレーム目の画像1中の所定アドレスで示されるブロック2内の画像を基準画像とすると、(N+1)フレーム目の画像3中の同一所定アドレスで示されるブロック4によって切り出された画像が基準画像と同一であれば、画像1に対して画像3は振れていないことになる。
しかし、手振れが発生していれば、ブロック2内の基準画像とブロック4で切り出された画像は一致しない。そこで、画像3中のブロック4を、4a,4b,4c,…と、X方向(水平方向),Y方向(垂直方向)に1画素づつずらしながら、各ブロック4a,4b,4c,…内の夫々の画像を基準画像と比較し、基準画像と最も相関性が高い比較画像を切り出したブロック位置を求める。
図10(b)に示す例で、ブロック2の基準画像に対し最も相関性の高い比較画像がブロック4cで切り出されたとすると、画像1に対する画像3の差はベクトル「k1」となる。このベクトルk1が分割画面♯1における移動ベクトルである。
他の分割画面♯2〜♯4でも同様に移動ベクトルk2〜k4を算出すると、例えばこれらの加算平均ベクトルk=〔(k1+k2+k3+k4)/4〕が、2画面間の手振れベクトルとなる。
撮像画像1を表示した次に、撮像画像3を手振れベクトルkと逆方向に移動させて表示(実際には、表示する画像の範囲より広い範囲の画像を撮像素子が撮像できるように有効画素領域を広くしておき、表示する画像範囲すなわち出力範囲(切出範囲)を移動させる。)すれば、画像3中の静止物画像は画像1中の同一静止物画像と重なり、振れの無い画像表示が可能となる。
この原理で電子式手振れ補正を行う場合、図11に示す様に、撮像素子5からフレーム順に出力される撮像画像データをメモリ6に順次格納し、メモリ6の格納画像データをフレーム順に出力して表示するとき、撮像素子5の出力画像データをフレーム順に手振れ補正装置7が取り込み、上述した手振れベクトルを順次演算する。そして、この手振れベクトルを、順次、メモリ6に出力することで、メモリ6の格納画像データが読み出されるとき各フレームの画像データの切出範囲(出力範囲)が手振れベクトルに応じて制御され、手振れ補正された動画が表示される。
尚、手振れベクトルの検出技術に関連する従来技術として、下記特許文献1等がある。
特開昭61―201581号公報
基準画像と比較画像とのパターンマッチングにより手振れベクトルを検出する方式は、処理対象とする画像の品質(精度やノイズ等)や絵柄(単純か複雑か等)に手振れベクトル検出精度が依存してしまう。このため、手振れ補正を最適な特性にチューニングしても、画像が変わると最適でなくなってしまい、手振れ補正が正確に実施されなくなってしまい、補正後の画像が不自然な動きをしてしまうという問題がある。
本発明の目的は、手振れ補正後の画像が不自然な動き違和感のある動きとなるのを防止することができる電子式手振れ補正方法及びその装置並びに電子式手振れ補正プログラムと撮像装置を提供することにある。
本発明の電子式手振れ補正方法及びその装置並びにプログラムは、撮像素子からフレーム順に出力された画像データによりフレーム間の手振れベクトルを算出し、前記画像データから出力範囲を前記手振れベクトルに応じて決定する電子式手振れ補正方法において、前記フレーム間の手振れベクトルをフィルタ手段に通し得られた手振れベクトルに応じて前記出力範囲を決定することを特徴とする。
本発明の電子式手振れ補正方法及びその装置並びにプログラムは、前記フィルタ手段のフィルタ定数を、前記算出された手振れベクトルの信頼性に応じて適応的に更新することを特徴とする。
本発明の電子式手振れ補正方法及びその装置並びにプログラムは、前記フィルタ手段がハイパスフィルタであり、前記フィルタ定数がカットオフ周波数であることを特徴とする。
本発明の電子式手振れ補正方法及びその装置並びにプログラムは、前記算出に用いた画像データの輝度差が大きいほど前記信頼性が高いと判断して前記カットオフ周波数を低く更新し、前記輝度差が小さいほど前記信頼性が低いと判断して前記カットオフ周波数を高く更新することを特徴とする。
本発明の電子式手振れ補正方法及びその装置並びにプログラムは、前記算出をパターンマッチング処理で行うときに得られた基準画像と比較画像との不一致値の絶対値の最小値が大きいほど前記信頼性が低いと判断して前記カットオフ周波数を高く更新し、前記最小値が小さいほど前記信頼性が高いと判断して前記カットオフ周波数を低く更新することを特徴とする。
本発明の電子式手振れ補正方法及びその装置並びにプログラムは、前記算出されたフレーム間の手振れベクトルのうち今回フレームより所定フレーム数前からの手振れベクトルの信頼性の平均値を求め該平均値に応じて前記フィルタ定数を更新することを特徴とする。
本発明の撮像装置は、撮像素子と、上記のいずれかに記載電子式手振れ補正装置とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、算出された手振れベクトルをフィルタ手段に通し、そのままの手振れベクトルを手振れ補正に使用しないため、信頼性の低い手振れベクトルによって手振れ補正が行われることがなくなり、画像の動きが不自然になることが回避される。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るデジタルカメラの構成図である。このデジタルカメラは、撮像部21と、撮像部21から出力されるアナログの画像データを自動利得調整(AGC)や相関二重サンプリング処理等のアナログ処理するアナログ信号処理部22と、アナログ信号処理部22から出力されるアナログ画像データをデジタル画像データに変換するアナログデジタル変換部(A/D)23と、後述のシステム制御部(CPU)29からの指示によってA/D23,アナログ信号処理部22,撮像部21の駆動制御を行う駆動制御部(タイミングジェネレータを含む)24と、CPU29からの指示によって発光するフラッシュ25とを備える。
撮像部21は、被写界からの光を集光する光学レンズ系21aと、絞り21bと、光学レンズ系21aによって集光され絞り21bによって絞られた光を受光し撮像画像データ(アナログ画像データ)を出力する固体撮像素子100とを備える。
固体撮像素子100は、CCD型でもCMOS型でも、また、他の型の固体撮像素子でも良く、電子式手振れ補正処理を行うために、有効画素領域が画像表示範囲より広くなっている。
本実施形態のデジタルカメラは更に、A/D23から出力されるデジタル画像データを取り込み補間処理やホワイトバランス補正,RGB/YC変換処理等を行うデジタル信号処理部26と、画像データをJPEG形式やMPEG形式などの画像データに圧縮したり逆に伸長したりする圧縮/伸長処理部27と、メニューなどを表示したりスルー画像や撮像画像を表示する表示部28と、デジタルカメラ全体を統括制御するシステム制御部(CPU)29と、フレームメモリ等の内部メモリ30と、JPEG画像データやMPEG画像データ等を格納する記録メディア32との間のインタフェース処理を行うメディアインタフェース(I/F)部31と、これらを相互に接続するバス40とを備え、また、システム制御部29には、ユーザからの指示入力を行う操作部33が接続されている。
図2は、図1に示したデジタルカメラで電子式手振れ補正処理を行う場合に構成される電子式手振れ補正処理装置50の機能構成図である。この電子式手振れ補正処理装置50は、ユーザが図1に示す操作部33から電子式手振れ補正処理を行う旨の指示入力があったとき、システム制御部29が電子式手振れ補正プログラムを起動することで、システム制御部29が配下のデジタル信号処理部26,内部メモリ30等を用いて構成する。
この電子式手振れ補正処理装置50は、固体撮像素子100から出力される画像データを間引き処理して縮小画像を生成する間引き処理部51と、nフレーム目(偶数フレーム目)の間引き縮小画像データを格納する第1メモリ52と、n+1フレーム目(奇数フレーム目)の間引き縮小画像データを格納する第2メモリ53と、各メモリ52,53から縮小画像データを読み出し、図10で説明した各分割画面毎の移動ベクトルを算出する演算処理部54と、演算処理部54が算出した各分割画面毎の移動ベクトルから画面間の手振れベクトルを算出する手振れベクトル演算処理部55とを備える。
本実施形態では、移動ベクトル算出処理の高速化を図るために間引き処理部51で基準画像,比較画像の夫々の縮小画像を生成している。演算処理装置として高性能なものが使用できメモリ容量に余裕があれば、間引き処理せずに、元画像データを用いて移動ベクトルを算出することも可能である。
本実施形態の電子式手振れ補正処理装置50は更に、フィルタ特性演算処理部56と、手振れベクトル演算処理部55と内部メモリ30との間に設けられたハイパスフィルタ57とを備える。
フィルタ特性演算処理部56は、システム制御部29から撮影情報(被写体が明るいか暗いか等)や撮影条件情報(シャッタ速度や露出等)を取り込むと共に、演算処理部54からパターンマッチング処理で用いた縮小画像データの輝度情報等を取り込み、後述する様にしてフィルタ特性を決定し、ハイパスフィルタ57に更新指示する。
ハイパスフィルタ57は、指示されたフィルタ特性、この実施形態ではハイパスフィルタのカットオフ周波数が指示されたカットオフ特性となる様にハイパスフィルタを形成する。
斯かる電子式手振れ補正処理装置50で、動画の手振れ補正を行うときの動作について説明する。固体撮像素子100からは、偶数フレームの撮像画像データと奇数フレームの撮像画像データとが交互に出力され、各撮像画像データは、内部メモリ30に格納される。
固体撮像素子100から出力される撮像画像データは、内部メモリ30への格納と並行して、間引き処理部51を通って縮小画像データとなり、メモリ52,53に格納される。
今、nフレーム目の画像データに対してn+1フレーム目の画像データの手振れベクトルを検出するとする。つまり、nフレーム目の画像データ(縮小画像データ)から基準画像を切り出し、nフレーム目の画像データ(縮小画像データ)から比較画像を切り出し、両者の相関性を求める。
この場合、本実施形態では、図10で説明したと同様に1画面を4つの分割画面♯1〜♯4に分割し、各分割画面毎に演算処理部55が移動ベクトルを算出し、演算処理部56が4つの移動ベクトルの平均値から手振れベクトルを算出する。以下、♯1分割画面における移動ベクトルの算出方法を説明する。
図3(a)は、図10(a)で説明したブロック2によって切り出された前回フレーム基準画像61の3×3の画素番号を示す図であり、図3(b)は、今回フレームの比較画像を切り出す♯1分割画面の5×5の画素番号を示す図である。前回フレーム基準画像61は、図3(b)と同様に5×5の画素の中央部分から切り出されている。
比較画像は、ブロック4a,4b,…,4c,…と縮小画像上を1画素づつずらしながら切り出される。各ブロックから切り出された比較画像と基準画像61とが比較演算処理され、比較画像と基準画像の1画素1画素の画素値(この例では輝度値)の差の総和として、算出される。
基準画像と図3(b)のブロック4aによって切り出された比較画像との不一致値11は、
不一致値11=(b11-a22)+(b12-a23)+(b13-a24)+(b21-a32)+…+(b33-a44)
となる。以下同様にして、
不一致値12=(b12-a22)+(b13-a23)+(b14-a24)+(b22-a32)+…+(b34-a44)
………
不一致値33=(b33-a22)+(b34-a23)+(b35-a24)+(b43-a32)+…+(b55-a44)
となる。
具体例で示す。図4(a)に基準画像の画素輝度値を示し、図4(b)に比較画像を切り出す♯1分割画面における画素輝度値を示す。比較画像を切り出すブロックを1画素単位にX方向,Y方向に移動させて上記の不一致値11〜33を求めると、図5(a)に示す様になり、不一致値の絶対値は図5(b)となる。
9個の不一致値の絶対値のうち最小値は“2”である。不一致値の絶対値が最小となる比較画像が、基準画像との相関性が最も高く、基準画像が移動の結果としてその比較画像位置に移動したと判断できる。図示の例では、不一致値31を算出した比較画像の切り出し位置は、図3(b)のブロック4dであり、基準画像切り出し位置は♯1分割画面の中央であるため、その差が、図5(b)に示す移動ベクトルk1となる。
以下同様にして、演算処理部54は、♯2分割画面の移動ベクトルk2,♯3分割画面の移動ベクトルk3,♯4分割画面の移動ベクトルk4を算出して、これらの算出結果を演算処理部55に渡す。演算処理部55は、4つの移動ベクトルk1〜k4の平均ベクトルk=(k1+k2+k3+k4)/4を算出し、これを手振れベクトルとして出力する。
従来は、内部メモリ30のフレーム毎の撮像画像データを出力するときに、演算処理部55が出力する手振れベクトルをそのまま使用してフレーム毎の画像データ切出範囲(出力範囲)を決めていた。
この手振れベクトルは、画像フレームが変わる毎に変化するベクトルとなるのが普通であり、撮影者がカメラを手に持って撮影する場合には、撮影者の体がゆったり揺れるブレベクトルに、カメラを持つ手が小刻みに揺れるブレベクトルが重畳したベクトルとなり、その変化の大きさや変化の周期(周波数)は様々な成分を含むことになる。
このため、検出した手振れベクトルをそのまま使用してフレーム毎の画像切り出し範囲を変化させると、例えば撮影中の被写体画像が劣悪な場合に信頼度の低い手振れベクトルを用いて手振れ補正を行うと、誤補正により画像がカクカクした動きになり、不自然な動きになってしまうことがある。
そこで、本実施形態では、この様な不自然な動きを抑制するため、フィルタ特性演算処理部56は、演算処理部54から、次の4つのパラメータの値(a)(b)(c)(d)を取得する。
(a)分割画面毎の最小輝度値(図4(b)の♯1の例では「15」)
(b)分割画面毎の最大輝度値(図4(b)の♯1の例では「231」)
(c)分割画面毎の不一致値の絶対値の最小値(図5(b)の♯1の例では「2」)
(d)分割画面毎の不一致値の絶対値の最大値(図5(b)の♯1の例では「225」)
そして、演算処理部56は、分割画面毎の上記(a)値から画面全体における最小輝度値(A)を所定演算式により算出する。例えば、4つの(a)値の平均値を(A)とする。
同様に、演算処理部56は、分割画面毎の上記(b)値から画面全体における最大輝度値(B)を算出し、分割画面毎の上記(c)値から画面全体における絶対値の最小値(C)を算出し、分割画面毎の上記(d)値から画面全体における絶対値の最大値(D)を算出する。
更に、演算処理部56は、不一致値の論理最大値(E)を算出する。この論理最大値(E)は、分解能“256”で探索窓(切出ブロック)の総画素数が3×3=9画素の場合には「2304」の固定値となる。
演算処理部56は、上記の(A)(B)(C)(D)(E)値に基づき、ハイパスフィルタ57のフィルタ特性を決定し、このフィルタ特性をハイパスフィルタ57に更新指示する。
ハイパスフィルタ57は、図6に示す様に、カットオフ周波数f(c)以上の周波数信号を通し、カットオフ周波数f(c)以下の周波数信号をカットするフィルタである。今の場合、フィルタリングする対象は演算処理部55から出力される手振れベクトルであり、小刻みな手振れは周波数が高いため内部メモリ30に通過させ、ゆっくりした手振れは周波数が低いため内部メモリ30への通過が遮断される。
本実施形態のフィルタ特性演算処理部56は、上記(A)(B)(C)(D)(E)値に基づき、カットオフ周波数f(c)の値を後述するテーブルに基づき決定し、このカットオフ周波数f(c)をハイパスフィルタ57に指示する。これにより、図6に矢印Xで示すように、ハイパスフィルタ57のカットオフ周波数f(c)は低周波側に移動し、あるいは、図6に矢印Yで示すように、ハイパスフィルタ(HPF)57のカットオフ周波数f(c)は高周波側に移動する。
図7は、カットオフ周波数の選択テーブルの第1例を示す図表である。本実施例及び下記の実施例では、信頼度“1”のときのカットオフ周波数f(c)を“2”、信頼度“2”のときf(c)=1、信頼度“3”のときf(c)=0.5、信頼度“4”のときf(c)=0.25、信頼度“5”のときf(c)=0.125としている。
ここで「信頼度」の数値“1”に対して数値“5”が信頼度が高いことを意味する。「信頼度」とは、算出された手振れベクトルの信頼度である。(B)−(A)が“256”階調のとき信頼度が“5”である。これは、輝度の最大値と最小値の差(輝度レンジ)が大きい画像ほど、この画像からパターンマッチング処理で得られた手振れベクトルの信頼性が高く、輝度レンジの小さな画像ほど、パターンマッチング処理で得られた手振れベクトルの信頼性が低いことを意味している。
低輝度レンジの場合、得られる不一致値は小さくなる。この場合、最小となる不一致値を求める精度が低下するため、各分割画面毎の移動ベクトルの信頼性が低下し、この結果、手振れベクトルの信頼度も低くなる。
図示する例では、信頼度“1”の場合にはカットオフ周波数f(c)を“2”として高い周波数成分の手振れを示す手振れベクトルだけを内部メモリ30に送り、低い周波数成分の手振れを示す手振れベクトルはカットしている。これにより、残留手振れ量は多くなるが、不自然さが生じる確率は低減する。
信頼度“5”の場合にはカットオフ周波数f(c)を“0.125”として低い周波数成分の手振れを示す手振れベクトルでも内部メモリ30に送っている。これにより、残留手振れ量は小さくなる。信頼度が低い場合にカットオフ周波数を小さな値にして低い低周波成分の手振れベクトルでも手振れ補正を行うと、画像品質によって画像がカクカクした不自然な動きになる確率が高くなる。しかし、本実施形態の様に信頼度が低いときだけカットオフ周波数を低くすると、この不自然な動きの発生確率が低減する。
図8は、カットオフ周波数の選択テーブルの第2例を示す図表である。この例では、図7で説明した「明暗差」に加え、明暗差とは独立したパラメータである(C)/(E)を用いてカットオフ周波数を決定し、手振れベクトル信頼度の信頼性を高めている。図8には、図7で決定した信頼度も比較のために併記してある。
本実施例の場合には、不一致値の最小値(絶対値)が大きいほど信頼度が低く、これが小さいほど信頼度が高いという蓋然性も考慮し、例えば図7における信頼度“3”の場合でも、不一致値の最小値の大きさによって信頼度に差を設けている。
不一致最小値(絶対値)が小さなベクトルは1フレーム前の画像と現フレーム(今回フレーム)の画像との間の相関性が高いため、信頼性も高いと考えられるが、上記したように、低輝度レンジの場合には信頼性は低下する。そこで、両者を用い、相互補完することでフィルタ定数を決定する。即ち、輝度レンジが狭くても不一致値最小値が小さい場合には信頼度を高くし、輝度レンジが広くても不一致値最小値が大きい場合には信頼度を低くする。
図9は、カットオフ周波数の選択テーブルの第3例を示す図表である。図示する「信頼度」の数値は、図7または図8で算出された信頼度とする。そして、本実施例では、今回フレーム及び過去4フレームの計5フレームにおける「信頼度」の平均値を求め、この平均値の四捨五入値を今回フレームで実際に使用する信頼度とし、この信頼度に応じて、カットオフ周波数f(c)を決定する。
本実施例の様に、平均処理を適用することで、信頼度の追従性は劣化するが、画像品質の信頼度が“5”→“1”という具合に大きく変化する場合における表示画像の違和感が軽減され、また、信頼度のハンチングによる表示画像の不自然さも緩和される。
この様に、上述した実施形態によれば、算出された手振れベクトルをそのまま使用して手振れ補正を行うのではなく、算出された手振れベクトルをフィルタ手段に通過させ、このフィルタ手段のフィルタ定数を手振れベクトルの信頼度に応じて適応的に更新させるため、手振れ補正した画像が不自然な動きをするのを抑制でき、違和感の無い動画表示が可能となる。
尚、上述した実施形態では、(D)値を用いて信頼度を決定する例を示していないが、(D)値を用いて信頼度を決定することも可能である。また、撮像された被写体の撮影情報や、シャッタ速度,露出などの撮影条件情報等も考慮して信頼度の算出を行うことも可能である。
また、上述した実施形態では、デジタルカメラ内部における動作として説明したが、デジタルカメラで撮像した画像データをメモリに全て保存しておき、これを外部のパーソナルコンピュータ等で処理することで手振れ補正を行う構成とすることも可能であることはいうまでもない。
更に、上述した実施形態では、1画面を4分割した例で説明したが、本発明は分割数を4つに限るものではなく、3×3=9分割したり、4×4=16分割して手振れベクトルを算出しても、更にそれ以上に分割して手振れベクトルを算出することも可能である。
画面の分割数を多くすると1分割画面が小さくなり、その中に小動物等の移動物体が存在するとその移動物体の動きに移動ベクトルが依存してしまう蓋然性が高くなる。このため、他の分割画面で得られた移動ベクトルと比較して「異常値」を示す移動ベクトルが存在した場合にはこの異常な移動ベクトルを除外し、残りの移動ベクトルを加算平均することで、手振れベクトルを算出するのが好ましい。尚、手振れベクトルの算出は、移動ベクトルの加算平均に限るものではない。
本発明に係る電子式手振れ補正方法等は、不自然な動きとなる手振れ補正を回避できるため、デジタルカメラ等に適用すると有用である。
本発明の一実施形態に係るデジタルカメラのブロック構成図である。 図1に示すデジタルカメラに構成される手振れ補正装置の機能ブロック図である。 移動ベクトルをパターンマッチング処理で求める説明図である。 移動ベクトルをパターンマッチング処理で求める具体例を示す図である。 図4のパターンマッチング処理結果を示す図である。 図2に示すハイパスフィルタのフィルタ特性図である。 フィルタ定数の選択テーブルの第1実施例を示す図表である。 フィルタ定数の選択テーブルの第2実施例を示す図表である。 フィルタ定数の選択テーブルの第3実施例を示す図表である。 手振れベクトルの検出原理説明図である。 デジタルカメラで用いる手振れ補正の説明図である。
符号の説明
21 撮像部
26 デジタル信号処理部
29 システム制御部
30 内部メモリ
50 電子式手振れ補正処理部
54 分割画面毎の移動ベクトル演算処理部
55 画面間の手振れベクトル演算処理部
56 フィルタ特性演算処理部
57 ハイパスフィルタ(フィルタ手段)

Claims (19)

  1. 撮像素子からフレーム順に出力された画像データによりフレーム間の手振れベクトルを算出し、前記画像データから出力範囲を前記手振れベクトルに応じて決定する電子式手振れ補正方法において、前記フレーム間の手振れベクトルをフィルタ手段に通し得られた手振れベクトルに応じて前記出力範囲を決定することを特徴とする電子式手振れ補正方法。
  2. 前記フィルタ手段のフィルタ定数を、前記算出された手振れベクトルの信頼性に応じて適応的に更新することを特徴とする請求項1に記載の電子式手振れ補正方法。
  3. 前記フィルタ手段がハイパスフィルタであり、前記フィルタ定数がカットオフ周波数であることを特徴とする請求項2に記載の電子式手振れ補正方法。
  4. 前記算出に用いた画像データの輝度差が大きいほど前記信頼性が高いと判断して前記カットオフ周波数を低く更新し、前記輝度差が小さいほど前記信頼性が低いと判断して前記カットオフ周波数を高く更新することを特徴とする請求項3に記載の電子式手振れ補正方法。
  5. 前記算出をパターンマッチング処理で行うときに得られた基準画像と比較画像との不一致値の絶対値の最小値が大きいほど前記信頼性が低いと判断して前記カットオフ周波数を高く更新し、前記最小値が小さいほど前記信頼性が高いと判断して前記カットオフ周波数を低く更新することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の電子式手振れ補正方法。
  6. 前記算出されたフレーム間の手振れベクトルのうち今回フレームより所定フレーム数前からの手振れベクトルの信頼性の平均値を求め該平均値に応じて前記フィルタ定数を更新することを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の電子式手振れ補正方法。
  7. 撮像素子からフレーム順に出力された画像データによりフレーム間の手振れベクトルを算出し前記画像データから出力範囲を前記手振れベクトルに応じて決定する電子式手振れ補正装置において、前記出力範囲を決定する前記フレーム間の手振れベクトルをフィルタリングするフィルタ手段を設けたことを特徴とする電子式手振れ補正装置。
  8. 前記フィルタ手段のフィルタ定数を前記算出された手振れベクトルの信頼性に応じて適応的に更新するフィルタ特性演算手段を設けたことを特徴とする請求項7に記載の電子式手振れ補正装置。
  9. 前記フィルタ手段がハイパスフィルタであり、前記フィルタ定数がカットオフ周波数であることを特徴とする請求項8に記載の電子式手振れ補正装置。
  10. 前記フィルタ特性演算手段は、前記算出に用いた画像データの輝度差が大きいほど前記信頼性が高いと判断して前記カットオフ周波数を低く更新し、前記輝度差が小さいほど前記信頼性が低いと判断して前記カットオフ周波数を高く更新することを特徴とする請求項9に記載の電子式手振れ補正装置。
  11. 前記フィルタ特性演算手段は、前記算出をパターンマッチング処理で行うときに得られた基準画像と比較画像との不一致値の絶対値の最小値が大きいほど前記信頼性が低いと判断して前記カットオフ周波数を高く更新し、前記最小値が小さいほど前記信頼性が高いと判断して前記カットオフ周波数を低く更新することを特徴とする請求項9または請求項10に記載の電子式手振れ補正装置。
  12. 前記フィルタ特性演算手段は、前記算出されたフレーム間の手振れベクトルのうち今回フレームより所定フレーム数前からの手振れベクトルの信頼性の平均値を求め該平均値に応じて前記フィルタ定数を更新することを特徴とする請求項8乃至請求項11のいずれかに記載の電子式手振れ補正装置。
  13. 撮像素子からフレーム順に出力された画像データによりフレーム間の手振れベクトルを算出し、前記画像データから出力範囲を前記手振れベクトルに応じて決定する電子式手振れ補正プログラムにおいて、前記フレーム間の手振れベクトルをフィルタ手段に通し得られた手振れベクトルに応じて前記出力範囲を決定するステップを備えることを特徴とする電子式手振れ補正プログラム。
  14. 前記フィルタ手段のフィルタ定数を、前記算出された手振れベクトルの信頼性に応じて適応的に更新することを特徴とする請求項13に記載の電子式手振れ補正プログラム。
  15. 前記フィルタ手段がハイパスフィルタであり、前記フィルタ定数がカットオフ周波数であることを特徴とする請求項14に記載の電子式手振れ補正プログラム。
  16. 前記算出に用いた画像データの輝度差が大きいほど前記信頼性が高いと判断して前記カットオフ周波数を低く更新し、前記輝度差が小さいほど前記信頼性が低いと判断して前記カットオフ周波数を高く更新することを特徴とする請求項15に記載の電子式手振れ補正プログラム。
  17. 前記算出をパターンマッチング処理で行うときに得られた基準画像と比較画像との不一致値の絶対値の最小値が大きいほど前記信頼性が低いと判断して前記カットオフ周波数を高く更新し、前記最小値が小さいほど前記信頼性が高いと判断して前記カットオフ周波数を低く更新することを特徴とする請求項15または請求項16に記載の電子式手振れ補正プログラム。
  18. 前記算出されたフレーム間の手振れベクトルのうち今回フレームより所定フレーム数前からの手振れベクトルの信頼性の平均値を求め該平均値に応じて前記フィルタ定数を更新することを特徴とする請求項14乃至請求項17のいずれかに記載の電子式手振れ補正プログラム。
  19. 撮像素子と、請求項7乃至請求項12のいずれかに記載電子式手振れ補正装置とを備えることを特徴とする撮像装置。
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