JP2008170084A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】極低温の低温冷凍室を有し、省電力化を図ることのできる冷蔵庫を提供する
【解決手段】冷却器15で生成した冷気によって−35℃以下に設定可能な低温冷凍室6を備えた冷蔵庫1において、冷却器15に接して冷却器15を除霜するとともに冷却器15の下面に少なくとも一部を配置されるパイプヒータ17と、冷却器15を配して冷気が流通する冷気ダクト19と、低温冷凍室6を流通した冷気を冷気ダクト19に戻す冷気戻り口19aとを設け、冷却器15を冷気戻り口19aに面して配置するとともに、パイプヒータ17を冷気戻り口19aに面した位置から離れて配置した。
【選択図】図3

Description

本発明は、極低温の低温冷凍室を有する冷蔵庫に関する。
従来の極低温の低温冷凍室を有する冷蔵庫は特許文献1に開示されている。この冷蔵庫は約−18℃に維持される冷凍室に加えて、冷凍室よりも低温の例えば−30℃に維持される低温冷凍室を備えている。低温冷凍室によって貯蔵される食品等の品質保持期間を延ばすことができる。また、極低温では固くなって食べることができないアイスクリーム等が冷凍室に貯蔵される。
図12は低温冷凍室を備えた冷蔵庫の要部を示す正面図である。冷蔵庫の下部には冷媒が流通して冷凍サイクルを運転する圧縮機(不図示)が設けられ、低温冷凍室の背面には冷気ダクト19が設けられる。冷気ダクト19内には冷凍サイクルの蒸発側から成る冷却器15が配され、冷却器15の上方に送風機16が配される。冷却器15は冷媒が流通する冷媒管15aに多数のフィン15bが取り付けられている。フィン15bは送風機16の駆動によって冷気ダクト19内を流通する空気と熱交換して冷気が生成される。
冷却器15の下方には冷却器15の除霜を行う放射型のガラス管ヒータ18が配される。ガラス管ヒータ18の下方には除霜水を回収するドレンパン14が設けられる。ガラス管ヒータ18の通電によって冷却器15から滴下する除霜水はドレンパン14で回収され、冷蔵庫の下部に配される蒸発皿(不図示)に貯溜される。
特開平11−148764号公報
しかしながら、上記従来の冷蔵庫によると、ガラス管ヒータ18は広い範囲に熱を放射する。このため、冷却器15の除霜時に低温冷凍室に熱が侵入して低温冷凍室を極低温に維持することが困難になる。これにより、圧縮機の稼働率が高くなり、電力消費が大きくなる問題があった。
本発明は、極低温の低温冷凍室を有し、省電力化を図ることのできる冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、第1冷却器で生成した冷気によって−35℃以下に設定可能な低温冷凍室を備えた冷蔵庫において、第1冷却器に接して第1冷却器を除霜するパイプヒータを設けたことを特徴としている。この構成によると、第1冷却器により生成された冷気が低温冷凍室に流入して低温冷凍室が−35℃以下に維持される。第1冷却器に付着した霜は第1冷却器に接したパイプヒータに通電して除去される。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、第1冷却器の下面に前記パイプヒータの少なくとも一部を配置したことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、第1冷却器を配して冷気が流通する冷気ダクトと、前記低温冷凍室を流通した冷気を前記冷気ダクトに戻す冷気戻り口とを設け、第1冷却器を前記冷気戻り口に面して配置するとともに、前記パイプヒータを前記冷気戻り口に面した位置から離れて配置したことを特徴としている。
この構成によると、第1冷却器で生成された冷気は冷気ダクトを介して低温冷凍室に吐出される。低温冷凍室を冷却した冷気は低温冷凍室から流出し、冷気戻り口を介して冷気ダクトに戻る。冷気戻り口から冷気ダクトに流入する冷気は冷気戻り口に面した第1冷却器と接触して熱交換する。パイプヒータは冷気戻り口に面した位置から離れるため冷気との接触が抑制される。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、貯蔵物を冷蔵保存する冷蔵室と、前記低温冷凍室を開閉する第1断熱扉と、前記冷蔵室を開閉する第2断熱扉とを備え、第1断熱扉を第2断熱扉よりも厚くするとともに第1断熱扉の厚みを第2断熱扉の厚みの3.5倍以下にしたことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記低温冷凍室の外面に面した側壁を前記冷蔵室の外面に面した側壁よりも厚くするとともに、前記低温冷凍室の外面に面した側壁の厚みを前記冷蔵室の外面に面した側壁の厚みの3.5倍以下にしたことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記低温冷凍室よりも高温に維持されるとともに貯蔵物を冷凍保存する冷凍室と、前記冷凍室を冷却する冷気を生成する第2冷却器とを設けたことを特徴としている。この構成によると、第1冷却器で生成された冷気が低温冷凍室に吐出され、第2冷却器で生成された冷気が冷凍室に吐出される。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、前記低温冷凍室の後方に第1冷却器を配置し、前記低温冷凍室と第1冷却器との間に断熱材を設けたことを特徴としている。この構成によると、低温冷凍室と第1冷却器の距離が短いため第1冷却器で生成された冷気が直ちに低温冷凍室に吐出される。また、パイプヒータの熱が断熱材により遮断され、低温冷凍室への熱の侵入が抑制される。
また本発明は、上記構成の冷蔵庫において、第1冷却器は冷媒が流通して蒸発及び凝縮を繰り返す冷凍サイクルの蒸発側から成り、前記冷媒がプロパンとイソブタンの混合冷媒またはプロパンから成ることを特徴としている。
本発明によると、−35℃以下の低温冷凍室を冷却する第1冷却器の除霜を第1冷却器に接したパイプヒータで行うので、第1冷却器の除霜時に低温冷凍室への熱の侵入が抑制される。従って、第1冷却器を含む冷却機関の稼働率を下げて省電力化を図ることができる。
また本発明によると、第1冷却器の下面にパイプヒータの少なくとも一部を配置したので、下面に配したパイプヒータの熱が上昇し、第1冷却器全体を少ない電力で除霜することができる。
また本発明によると、冷気を冷気ダクトに戻す冷気戻り口に面して第1冷却器を配置し、パイプヒータを冷気戻り口に面した位置から離れて配置したので、低温冷凍室の冷却時に冷気がパイプヒータによって遮られない。このため、冷却効率の低下を防止することができる。また、除霜時にパイプヒータの温度低下を抑制できるため、消費電力の増加を抑制することができる。
また本発明によると、低温冷凍室の第1断熱扉を冷蔵室の第2断熱扉よりも厚くするとともに、第1断熱扉の厚みを第2断熱扉の厚みの3.5倍以下にしたので、低温冷凍室に侵入する熱量を低減して断熱効果を向上できるとともに、低温冷凍室の容積を広く確保することができる。
また本発明によると、低温冷凍室の側壁を冷蔵室の側壁よりも厚くするとともに、低温冷凍室の側壁の厚みを冷蔵室の側壁の厚みの3.5倍以下にしたので、低温冷凍室に侵入する熱量を低減して断熱効果を向上できるとともに、低温冷凍室の容積を広く確保することができる。
また本発明によると、冷凍室を冷却する冷気を生成する第2冷却器を設けたので、極低温の低温冷凍室を専用の第1冷却器によって効率よく冷却することができる。
また本発明によると、低温冷凍室の後方に第1冷却器を配置したので第1冷却器で生成された冷気が直ちに低温冷凍室に吐出され、冷却効率を向上することができる。また、低温冷凍室と第1冷却器との間に断熱材を設けたので、パイプヒータの熱を断熱材により遮断して低温冷凍室への熱の侵入が抑制される。これにより、冷却効率をより向上することができる。
また本発明によると、冷凍サイクルを流通する冷媒がプロパンとイソブタンの混合冷媒またはプロパンから成るので、極低温下の圧縮機で吸込蒸気の密度を上げることができる。従って、冷媒循環量が増加して運転効率を向上することができる。
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。説明の便宜上、前述の図12に示す従来例と同一の部分は同一の符号を付している。図1、図2は一実施形態の冷蔵庫を示す正面図及び側面図である。冷蔵庫1は断熱扉2aで開閉される冷蔵室2が上部に配される。冷蔵室2の下方には断熱扉3a、4a(図3参照)でそれぞれ開閉される冷凍室3と製氷室4とが左右に並設される。冷凍室3は例えば−18℃に維持される。製氷室4は氷点以下の例えば冷凍室3と同じ−18℃に維持される。
製氷室4及び冷凍室3の下方には断熱扉6aで開閉される低温冷凍室6が設けられる。低温冷凍室6は冷凍室3よりも低温の−18℃から−40℃の間に設定可能になっており、冷凍室3の前面に設けた操作部7の操作によって温度設定される。低温冷凍室6の下方には断熱扉5aで開閉され、冷蔵室2よりも高温に維持して野菜を冷蔵保存する野菜室5が設けられる。
図3は冷蔵庫1の側面断面図を示している。また、図4は低温冷凍室6の後部を示す正面図である。野菜室5の後方には冷媒を凝縮及び蒸発して冷凍サイクルを運転する圧縮機10が配される。圧縮機10の上方にはドレン水を貯溜する蒸発皿22が配される。蒸発皿22に貯溜されたドレン水は圧縮機10の熱により蒸発する。
低温冷凍室6の後方には冷気ダクト19が設けられ、冷凍室3の後方には冷気ダクト29が設けられる。冷気ダクト19には低温冷凍室6の上部に開口して冷気を吐出する吐出口6bが設けられる。低温冷凍室6の下方には底面ダクト28が設けられ、冷気ダクト19の下部には底面ダクト28と連通する冷気戻り口19aが設けられる。低温冷凍室6から流出する冷気は底面ダクト28を流通し、冷気戻り口19aを介して冷気ダクト19に戻る。
低温冷凍室6の後方に冷却器15を配置したので、冷却器15で生成された冷気が直ちに極低温の低温冷凍室6に吐出され、冷却効率を向上することができる。また、冷気戻り口19aの周縁には低温冷凍室6から戻る冷気の温度を検知する温度センサ34が設けられる。
冷気ダクト29には冷凍室3の上部に開口して冷気を吐出する吐出口3bが設けられる。冷凍室3の下方には底面ダクト38が設けられ、冷気ダクト29の下部には底面ダクト38と連通する冷気戻り口29aが設けられる。冷凍室3から流出する冷気は底面ダクト38を流通し、冷気戻り口29aを介して冷気ダクト29に戻る。
冷凍室3の後方に冷却器25を配置したので、冷却器25で生成された冷気が直ちに低温の冷凍室3に吐出され、冷却効率を向上することができる。冷気戻り口29aの周縁には冷凍室3から戻る冷気の温度を検知する温度センサ44が設けられる。
また、冷気ダクト29はダンパ37を介して冷蔵室2の後方に配された冷気ダクト39と連通する。冷気ダクト39には冷蔵室2に臨んで冷気を吐出する吐出口(不図示)が設けられる。冷蔵室2と野菜室5とは連通路(不図示)により連通し、野菜室5から流出する冷気が戻りダクト(不図示)を介して冷気ダクト29に戻るようになっている。
冷気ダクト19、29にはそれぞれ冷凍サイクルの蒸発側に配される冷却器15、25(第1、第2冷却器)が設けられる。冷却器15、25は同様に構成され、図5に冷却器15の詳細な側面図を示す。冷却器15、25は蛇行して冷媒が流通する冷媒管15a、25aを有し、冷媒管15a、25aに多数のフィン15b、25bが取り付けられている。冷気ダクト19、29を流通する空気がフィン15b、25bと熱交換して冷気が生成される。
冷却器15、25の前面側及び背面側には蛇行するパイプヒータ17、27が接して設けられる。パイプヒータ17、27は発熱線が挿通される金属管を絞って発熱線の充填密度を高くし、発熱線の熱が表面に伝達しやすくなっている。パイプヒータ17、27の通電によって冷却器15、25の除霜が行われる。冷却器15、25の上部近傍には冷却器15、25の温度を検知して除霜時期を判別する除霜用温度センサ35、45がそれぞれ設けられている。
また、パイプヒータ17、27の最下段は冷却器15、25の下面に密着して設けられている。このため、冷却器15、25の下面に配したパイプヒータ17、27の熱が上昇し、冷却器15、25全体を少ない電力で除霜することができる。
冷却器15、25は冷気戻り口19a、29aに面して配置される。パイプヒータ17、27は冷気戻り口19a、29aに面した位置から離れて配置される。これにより、冷却器15、25による冷却時に冷気戻り口19a、29aから戻る冷気がパイプヒータ17、27によって遮られない。このため、冷却効率の低下を防止することができる。また、除霜時に冷気との接触によるパイプヒータ17、27の温度低下を抑制できるため、消費電力の増加を抑制することができる。
冷却器15の低温冷凍室6側には断熱材21が設けられる。パイプヒータ17は冷却器15の除霜時に発熱して冷却器15の周囲が約10℃に昇温される。このため、断熱材21によってパイプヒータ17の熱を遮断し、極低温に維持される低温冷凍室6への熱の侵入が抑制される。従って、低温冷凍室6の冷却効率を向上することができる。
冷却器15、25の上方には送風機16、26がそれぞれ配される。送風機16の駆動により冷却器15で生成された冷気が吐出口6aから吐出される。また、送風機26の駆動により冷却器25で生成された冷気が吐出口3aから吐出されるとともに、冷蔵室2の吐出口(不図示)から吐出される。
冷却器15、25の下方には冷却器15、25の除霜水を回収するドレンパン14、24が配される。ドレンパン14、24はドレンホース23、33が接続され、ドレンホース23、33の下端が蒸発皿22上に配される。これにより、除霜水はドレンホース23、33を流下し、ドレン水として蒸発皿22に貯溜される。
ドレンパン14、24の表面にはアルミ箔ヒータから成るドレンヒータ31、41がそれぞれ設けられる。ドレンヒータ31、41によってドレンパン14、24の排出口の凍結を防止することができる。
パイプヒータ17、27に接する伝熱板をドレンヒータ31、41に替えてドレンパン14、24上に配してもよい。これにより、パイプヒータ17、27の発熱は伝熱板に伝熱され、ドレンパン14、24の排出口の凍結を防止することができる。従って、コストを削減できるとともに、発熱体を削減して安全性を向上することができる。
図6は冷蔵庫1の冷凍サイクルの回路図を示している。圧縮機10の冷媒流出側には凝縮器11が接続され、凝縮器11には乾燥器12を介して毛細管13aが接続される。毛細管13aの冷媒流出側は三方弁9により毛細管13b、13cに分岐する。毛細管13b、13cにはそれぞれ冷却器15、25が接続され、冷却器15、25の冷媒流出側が合流して圧縮機10に接続される。
圧縮機10により圧縮された高温高圧のガス冷媒は凝縮器11で放熱しながら凝縮し、高温の液冷媒になる。高温の液冷媒は毛細管13a、13b、13cで膨張して低温低圧の気液混合冷媒となり、冷却器15、25に送られる。冷却器15、25では冷媒が吸熱しながら蒸発して低温のガス冷媒となり、圧縮機10に戻る。これにより、冷媒が循環して冷凍サイクルが運転され、冷凍サイクルの蒸発側から成る低温の冷却器15、25によって冷気が生成される。圧縮機10の回転数は可変になっており、周囲温度の変化や使用者が低温冷凍室6を−35℃以下に設定しない場合等の熱負荷の変化に対応できる。
図7は冷凍サイクルを流通する冷媒の温度と飽和蒸気圧との関係を示している。縦軸は飽和蒸気圧(単位:MPa)であり、横軸は温度(単位:℃)である。冷媒としてプロパン、イソブタン及びHFC134aの場合を示している。
同図によると、イソブタンよりもHFC134aの飽和蒸気圧が大きく、HFC134aよりもプロパンの飽和蒸気圧が大きい。−30℃以下の極低温の領域ではイソブタンは飽和蒸気圧が小さいため圧縮機10の吸込み蒸気の密度が小さく、薄い蒸気を圧縮することになるため冷媒循環量が少なくなる。特に−35℃以下の領域では蒸気の密度が著しく小さくなり、−40℃以下の領域では更に小さくなる。また、HFC134aは地球温暖化係数が大きいため用いない方が望ましい。
従って、飽和蒸気圧の大きいプロパンを用いると極低温下の圧縮機10で吸込み蒸気の密度を上げることができ、冷媒循環量が増加して運転効率を向上することができる。尚、プロパンを用いると冷凍サイクルの高圧側の圧力も高くなるため、配管の耐圧強度を上げる必要が生じる場合がある。このため、プロパンとイソブタンの混合冷媒にすると、従来の配管を用いることができる。この時、使用実績のあるHFC134aと同程度の高圧側圧力となるように混合冷媒の混合比を決めるとよい。
上記構成の冷蔵庫1において、圧縮機10により運転される冷凍サイクルの蒸発側から成る冷却器15、25は低温に維持される。送風機16、26の駆動によって冷気ダクト19、29を流通する空気は冷却器15、25と熱交換して冷気が生成される。
冷気ダクト19を流通する冷気は吐出口19aを介して低温冷凍室6に吐出される。低温冷凍室6を流通した冷気は流出口(不図示)を介して底部ダクト28を流通し、冷気戻り口19aを介して冷却ダクト19に戻る。これにより、冷気が循環し、低温冷凍室6が−18℃〜−40℃の間の操作部7で設定された設定温度に冷却される。
冷気ダクト29を流通する冷気は吐出口29aを介して冷凍室3及び製氷室4に吐出される。冷凍室3及び製氷室4を流通した冷気は流出口(不図示)を介して底部ダクト38を流通し、冷気戻り口29aを介して冷却ダクト29に戻る。これにより、冷気が循環し、冷凍室3及び製氷室4が−18℃に冷却される。
製氷室4と冷凍室3とはほぼ同じ温度で冷却するように設定されている。これにより、低温冷凍室6の貯蔵スペースを食品の貯蔵に使うことができ、低温冷凍室6を−18℃前後にしても−35℃以下にしても品質上変わりない氷を冷凍室3に貯蔵することができる。
ダンパ37を開くと、冷気ダクト29を流通する冷気が冷気ダクト39を流通し、冷蔵室2に設けた吐出口(不図示)から吐出される。冷蔵室2を流通した冷気は連通路(不図示)を介して野菜室5に流入する。野菜室5を流通した冷気は戻りダクト(不図示)を介して冷却ダクト29に戻る。これにより、冷気が循環し、冷蔵室2が例えば3℃に冷却され、野菜室5が例えば8℃に冷却される。
低温冷凍室6は冷凍室3よりも低温の−30℃以下に維持できるため、低温冷凍室6に貯蔵される食品等の品質保持期間を延ばすことができる。特に、低温冷凍室6を−35℃以下に維持することができるため品質保持期間を更に延ばすことができ、より望ましい。また、極低温では固くなって食べることができないアイスクリーム等は冷凍室3に貯蔵される。
低温冷凍室6は極低温に維持されるため、断熱扉6a及び外面に面した側壁を冷蔵室2よりも厚く形成して外部からの熱の侵入が防止されている。断熱扉6aの単位面積当たりの熱侵入量をq、熱伝導率をλ、厚みをdとすると、以下の式(1)の関係を有する。
q=λ×{(冷蔵庫周囲の温度)−(貯蔵室の温度)}/d ・・・(1)
日本国内の平均温度に近い周囲温度20℃の場合に低温冷凍室6の温度を−40℃とすると、低温冷凍室6の熱侵入量はq=60×λ/dである。これに対して、冷蔵室2(3℃)の熱侵入量はq=17×λ/dである。従って、低温冷凍室6の単位面積あたりの熱侵入量は、冷蔵室3の約3.5倍(60/17)となる。即ち、断熱扉6aの厚みを断熱扉2aの厚みの3.5倍にすると、冷蔵室2と低温冷凍室6の単位面積当たりの熱侵入量が同等になる。
また、過酷条件として周囲温度45℃の場合を考えると、低温冷凍室6の熱侵入量はq=85×λ/dである。これに対して、冷蔵室2の熱侵入量はq=43×λ/dである。従って、低温冷凍室6の単位面積あたりの熱侵入量は、冷蔵室3の約2.0倍(85/43)となる。
また、周囲温度が20℃よりも低い場合は冷蔵庫全体の熱侵入量が小さくなるため、低温冷凍室6の断熱扉6aを断熱扉2aの3.5倍以上に厚くする必要はない。従って、断熱扉6aの厚みが断熱扉2aの厚みの3.5倍を超えると、低温冷凍室6の容積が必要以上に狭くなる。
このため、低温冷凍室6の断熱扉6aを冷蔵室2の断熱扉2aよりも厚くするとともに、断熱扉6aの厚みを断熱扉2aの厚みの3.5倍以下にするとよい。これにより、低温冷凍室6に侵入する熱量を低減して断熱効果を向上できるとともに、低温冷凍室6の容積を広く確保することができる。
同様に、低温冷凍室6の外面に面した側壁を冷蔵室2の外面に面した側壁よりも厚くするとともに、低温冷凍室6の該側壁の厚みを冷蔵室2の該側壁の厚みの3.5倍以下にするとよい。これにより、低温冷凍室6に侵入する熱量を低減して断熱効果を向上できるとともに、低温冷凍室6の容積を広く確保することができる。尚、低温冷凍室6の側壁に充填される断熱材として真空断熱材を用いると、低温冷凍室6の熱負荷をより低減することができる。
図8、図9はパイプヒータ15による除霜を行った際の低温冷凍室6及び冷蔵室2の温度変化を示している。縦軸は温度(単位:℃)、横軸は時間(単位:分)であり、横軸が0の時に除霜を開始している。図8は低温冷凍室6の室内温度が−20℃の場合を示し、図9は−40℃の場合を示している。それぞれ、低温冷凍室6の吐出し冷気の温度、低温冷凍室6の室内温度、冷蔵室2の室内温度の3箇所の温度を測定している。
測定試料として用いた「測定用メタル」は「JIS C9801 家庭用電気冷蔵庫及び電気冷凍庫の特性及び試験方法」に示される質量25gの黄銅製円柱である。低温冷凍室6の測定用メタルは低温冷凍室6の1/3の高さに配置している。冷蔵室2の測定用メタルは冷蔵室2の1/3の高さに配置している。
図8の場合の周囲温度は30℃で圧縮機10をオンオフさせている。図9の場合の周囲温度は5℃で圧縮機10を連続運転している。また、いずれもパイプヒータ15を120W、ドレンヒータ31を26Wで駆動している。
図10、図11は比較のため、ガラス管ヒータ18(図12参照)による除霜を行った際の低温冷凍室6及び冷蔵室2の温度変化を示している。縦軸は温度(単位:℃)、横軸は時間(単位:分)であり、横軸が0の時に除霜を開始している。図10は低温冷凍室6の室内温度が−20℃の場合を示し、図11は−40℃の場合を示している。それぞれ、低温冷凍室6の吐出し冷気の温度、低温冷凍室6の室内温度、冷蔵室2の室内温度の3箇所の温度を測定している。ガラス管ヒータ18は140Wで駆動し、その他の条件は図8、図9の場合と同様である。
これらの図に示すように、−40℃で食品を保存する場合はガラス管ヒータ18よりもパイプヒータ15の方が除霜時の低温冷凍室6の温度上昇が小さく、除霜時間も短い。また、−20℃付近で食品を保存する場合はパイプヒータ15とガラス管ヒータ18では低温冷凍室6の温度上昇に大きな違いは見られない。尚、質量25gの測定用メタルで温度測定しているために温度上昇が大きいが、一般の冷凍食品は熱容量が測定用メタルより大きいため温度上昇はこれらの図よりも小さくなる。
即ち、低温冷凍室6を−40℃にした際に冷却器15をパイプヒータ15で除霜することによって消費電力を小さくすることができる。また、貯蔵物の保存期間を延ばすことのできる−35℃以下においても同様に、パイプヒータ15で除霜することによって消費電力を小さくすることができる。
尚、図9、図11では低温冷凍室6を−40℃にするために周囲温度を5℃で実験しているが、周囲温度が5℃よりも高い場合でも同様である。周囲温度が高い場合には冷蔵庫壁面からの熱進入が大きくなる。このため、パイプヒータ15の場合もガラス管ヒータ18の場合も低温冷凍室6の温度上昇はそれぞれ図9、図11に示すよりも大きくなる。但し、パイプヒータ15を用いた場合の方が冷却器15の除霜時間が短いため、圧縮機10の停止時間が短く、低温冷凍室6の温度上昇が小さくなる。
本実施形態によると、−35℃以下の低温冷凍室6を冷却する冷却器15の除霜を冷却器15に接したパイプヒータ17で行うので、冷却器15の除霜時に低温冷凍室6への熱の侵入が抑制される。従って、冷却器15を含む冷却機関の稼働率を下げて省電力化を図ることができる。
また、冷凍室3を冷却する冷気を生成する冷却器25を設けたので、極低温の低温冷凍室6を専用の冷却器15によって効率よく冷却することができる。
尚、本実施形態において、冷却器15は圧縮機10によって冷媒の蒸発及び凝縮を繰り返す冷凍サイクルの蒸発側から成るが、スターリング冷凍機の低温側から成る冷却器を用いてもよい。また、2つの冷却器15、25を使用しているが、3つの冷却器を使用してもよい。この場合、低温冷凍室6用の冷却器、冷凍室3用の冷却器、冷蔵室2・野菜室5用の冷却器をそれぞれ設けるとよい。
また、製氷室4を低温冷凍室6内に設けてもよい。これにより製氷時間を短縮することができる。低温冷凍室6や冷凍室3に手動で製氷を行う製氷容器を設けてもよい。また手動の製氷容器と貯氷容器を取り外しできるようにすると、使用者が貯蔵食品や氷の必要量に応じて貯蔵スペースを調整することができる。
また、冷蔵庫1に解凍が可能な解凍機能を設けてもよい。低温冷凍室6で貯蔵された−35℃以下の食品は解凍時間がかかるため、解凍機能を冷蔵庫1に設けることで解凍時間を短縮することができる。解凍機能はジュール熱を用いたり、マイクロ波を用いて実現することができる。
本発明によると、極低温の低温冷凍室を有する冷蔵庫に利用することができる。
本発明の実施形態の冷蔵庫を示す正面図 本発明の実施形態の冷蔵庫を示す側面図 本発明の実施形態の冷蔵庫を示す側面断面図 本発明の実施形態の冷蔵庫の低温冷凍室の後部を示す正面図 本発明の実施形態の冷蔵庫の冷却器を示す側面図 本発明の実施形態の冷蔵庫の冷気回路図 本発明の実施形態の冷蔵庫の冷媒の飽和蒸気圧と温度の関係を示す図 本発明の実施形態の冷蔵庫の低温冷凍室が−20℃の時のパイプヒータによる除霜時の温度変化を示す図 本発明の実施形態の冷蔵庫の低温冷凍室が−40℃の時のパイプヒータによる除霜時の温度変化を示す図 低温冷凍室が−20℃の時のガラス管ヒータによる除霜時の温度変化を示す図 低温冷凍室が−40℃の時のガラス管ヒータによる除霜時の温度変化を示す図 従来の冷蔵庫の低温冷凍室の後部を示す正面図
符号の説明
1 冷蔵庫
2 冷蔵室
3 冷凍室
4 製氷室
5 野菜室
6 低温冷凍室
10 圧縮機
15、25 冷却器(第1、第2冷却器)
16、26 送風機
17、27 パイプヒータ
19、29、39 冷気ダクト
19a、29a 冷気戻り口
21 断熱材
22 蒸発皿
24、34 ドレンパン
31、41 ドレンヒータ

Claims (8)

  1. 第1冷却器で生成した冷気によって−35℃以下に設定可能な低温冷凍室を備えた冷蔵庫において、第1冷却器に接して第1冷却器を除霜するパイプヒータを設けたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 第1冷却器の下面に前記パイプヒータの少なくとも一部を配置したことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 第1冷却器を配して冷気が流通する冷気ダクトと、前記低温冷凍室を流通した冷気を前記冷気ダクトに戻す冷気戻り口とを設け、第1冷却器を前記冷気戻り口に面して配置するとともに、前記パイプヒータを前記冷気戻り口に面した位置から離れて配置したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 貯蔵物を冷蔵保存する冷蔵室と、前記低温冷凍室を開閉する第1断熱扉と、前記冷蔵室を開閉する第2断熱扉とを備え、第1断熱扉を第2断熱扉よりも厚くするとともに第1断熱扉の厚みを第2断熱扉の厚みの3.5倍以下にしたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の冷蔵庫。
  5. 貯蔵物を冷蔵保存する冷蔵室を備え、前記低温冷凍室の外面に面した側壁を前記冷蔵室の外面に面した側壁よりも厚くするとともに、前記低温冷凍室の外面に面した側壁の厚みを前記冷蔵室の外面に面した側壁の厚みの3.5倍以下にしたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の冷蔵庫。
  6. 前記低温冷凍室よりも高温に維持されるとともに貯蔵物を冷凍保存する冷凍室と、前記冷凍室を冷却する冷気を生成する第2冷却器とを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の冷蔵庫。
  7. 前記低温冷凍室の後方に第1冷却器を配置し、前記低温冷凍室と第1冷却器との間に断熱材を設けたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の冷蔵庫。
  8. 第1冷却器は冷媒が流通して蒸発及び凝縮を繰り返す冷凍サイクルの蒸発側から成り、前記冷媒がプロパンとイソブタンの混合冷媒またはプロパンから成ることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の冷蔵庫。
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