JP2008166122A - マイクロ波加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】目的に応じて局所への集中加熱が可能なマイクロ波加熱装置を提供する。
【解決手段】マグネトロン2と、導波管3と、加熱室4と、食品13を載置する載置台5と、載置台5の直下に形成されたアンテナ空間6と、導波管3内のマイクロ波を加熱室4内に放射するため、導波管3からアンテナ空間6にわたって配設された第1及び第2の回転アンテナ8、9と、回転アンテナ8、9を駆動するモータ10、10と、モータ9、9の回転、停止を制御する制御手段11を備える構成である。第1及び第2の回転アンテナ8、9の各放射部81、91は、長手方向に長い側を略逆L字状に向きを変えてそれぞれ異なる形状の先端部を有する構成とすることにより、給電部82、92から先端部の方向へマイクロ波の放射指向性を強くするとともに、互いに打ち消し合うことを防ぐ。また、先端部同士を互いに向き合うように制御部11で制御することにより、加熱室4の中央に置いた食品13を集中的に加熱する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被加熱物をマイクロ波で加熱するマイクロ波加熱装置に関する。
代表的なマイクロ波加熱装置である電子レンジは、代表的な被加熱物である食品を直接加熱できるので、鍋や釜を準備する必要がないという簡便さがあり、生活する上で不可欠ともいうべき調理器具になっている。これまでの電子レンジは、マイクロ波が放射される加熱室の食品を収納する空間の大きさが、幅方向および奥行き方向に300〜400mm、高さ方向に凡そ200mmであるものが一般に普及している。
近年、食品を収納する空間の底面をフラットにするとともに、幅方向の寸法を400mm以上として奥行き寸法よりも比較的大きくし、食品を同時に複数個並べて加熱できるようにした利便性の高い製品が実用化されている。
ところで、電子レンジで使用するマイクロ波の波長は約120mmであり、加熱室内には強弱の電界分布が生じ、更には被加熱物の形状やその物理特性の影響が相乗されて加熱むらが発生することが知られている。この加熱むらはできるだけ少ないことが望ましいが、特に幅方向の寸法が大きい加熱室の場合は、複数の食器に入れた食品を同時に加熱するために、加熱の均一性を一層高める必要がある。
従来、この種のマイクロ波加熱装置は、一つの放射アンテナを備え、そのアンテナを回転駆動させるものであったが、近年、加熱の均一性を高める方策として複数の放射アンテナを備えるもの、或いは複数の高周波攪拌手段を備えるものなどが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、加熱室内部が広くても常に大量の食品を同時に加熱するとは限らず、例えば、マグカップ一杯の牛乳を温めるなどの時は、加熱室内部の全体を均一に加熱する必要はなく、牛乳のみに集中して加熱させる方が効率的である。
また、複数の食品を同時に加熱する場合でも、例えば、冷凍食品と室温に置かれた食品のように食品の温める前の温度に差があれば、低温の食品のみを集中的に加熱したい場合がある。更に、幕の内弁当のように、一つの容器に、ごはんやおかずなど加熱する食品と、漬物やサラダ、デザートなど加熱しない食品とが含まれている場合に、加熱する食品のみを集中的に加熱したいという場合がある。
このような場合は、加熱室内部の全体を均一に加熱するのではなく、局所のみを集中加熱できる機能が必要となる。これを実現するものとして、複数の回転アンテナを切り替えるとともに、停止位置の制御を行うことによって集中加熱を可能にするものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−259646号公報 特許第3617224号公報
上記従来の構成においては、局所への集中加熱について、例えば図7に示す電子レンジ21のように、同一形状の二つの回転アンテナ27a、27bを加熱室24の中心に対して対称に配置し、各アンテナ27a、27bの指向性の強い部分29a、29bを局所加熱したい方向に向けて停止させることで集中加熱を実現できるとしている。
しかしながら、アンテナ27a、27bの指向性の強い部分29a、29bを局所加熱したいエリアに向き合わせて実験を行ってみたところ、局所への集中加熱を実現することができない場合があった。これは、互いに向き合ったアンテナとアンテナの間では、両方向から放射された電波が反発、又は干渉することが原因であると考えられ、局所への集中加熱を実現するには、この問題を解決する必要があると思量された。
一方、通信用のアンテナでは、開放空間でアンテナから十分離れた遠方から見た指向性について、アンテナの長さが半波長である場合は垂直方向に強い指向性があり、波長と等しい場合は前後各方向に同等の強い指向性を持つことが知られている。しかしながら、電子レンジの加熱室は密閉空間であるため電波が反射して定在波になり、また、アンテナから食品までの距離が近いことなどを考慮すると、通信用のアンテナを単純に応用するというわけにはいかない。
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたもので、目的に応じて局所への集中加熱を可能にするマイクロ波加熱装置を提供することを目的とする。
本発明のマイクロ波加熱装置は、所定波長のマイクロ波を発生するマイクロ波発生手段と、前記マイクロ波発生手段からマイクロ波を伝播する導波管と、前記マイクロ波で加熱する被加熱物を収納する加熱室と、前記導波管から前記加熱室に前記マイクロ波を放射する複数の回転アンテナと、前記回転アンテナを駆動する駆動手段と、前記駆動手段を制御して前記回転アンテナの向きを制御する制御手段と、を有し、前記回転アンテナは、前記加熱室内において前記マイクロ波を放射する長手方向を有する放射部と、前記放射部と結合して、前記導波管から前記放射部に前記マイクロ波を伝播する給電部と、からなり、前記放射部は、前記長手方向の先端部の形状が、前記複数の回転アンテナ毎に異なる構成としたものである。
この構成により、放射部の長手方向の先端部の形状が複数の回転アンテナ毎に異なることで、各放射部の長手方向の先端部を互いに向き合わせた際に、放射されるマイクロ波の強弱の位置が異なるので互いに打ち消し合うことがなく、複数の回転アンテナの中間に置いた被加熱物への集中加熱が可能となる。
また、本発明の一態様として、上記のマイクロ波加熱装置において、前記放射部は、前記長手方向の先端部の端面までの長さが、前記複数の回転アンテナ毎に異なる構成としても良い。
この構成により、放射部の長手方向の先端部の端面までの長さが複数の回転アンテナ毎に異なることで、各放射部の長手方向の先端部を互いに向き合わせた際に、放射されるマイクロ波が干渉することがなく、複数の回転アンテナの中間に置いた被加熱物への集中加熱が可能となる。
さらに、本発明の一態様として、上記のマイクロ波加熱装置において、前記放射部は、前記長手方向の先端部の幅が、前記複数の回転アンテナ毎に異なる構成としても良い。
この構成により、放射部の長手方向の先端部の幅が複数の回転アンテナ毎に異なることで、各放射部の長手方向の先端部を互いに向き合わせた際に、放射されるマイクロ波の強弱の位置が異なるので互いに打ち消し合うことがなく、複数の回転アンテナの中間に置いた被加熱物への集中加熱が可能となる。
また、本発明の一態様として、上記のマイクロ波加熱装置において、前記放射部は、前記長手方向の先端部の高さ方向の位置が、前記複数の回転アンテナ毎に異なる構成としても良い。
この構成により、放射部の長手方向の先端部の高さ方向の位置が複数の回転アンテナ毎に異なることで、各放射部の長手方向の先端部を互いに向き合わせた際に、放射されるマイクロ波が干渉することがなく、複数の回転アンテナの中間に置いた被加熱物への集中加熱が可能となる。
また、本発明の一態様として、上記のマイクロ波加熱装置において、前記放射部は、前記長手方向の先端部の端面形状が、前記複数の回転アンテナ毎に異なる構成としても良い。
この構成により、放射部の長手方向の先端部の端面形状が複数の回転アンテナ毎に異なることで、各放射部の長手方向の先端部を互いに向き合わせた際に、放射されるマイクロ波の強弱の位置が異なるので互いに打ち消し合うことがなく、複数の回転アンテナの中間に置いた被加熱物への集中加熱を行うことができる。
本発明によれば、目的に応じて局所への集中加熱を可能にするマイクロ波加熱装置を提供できる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施形態によって本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明に係る実施形態のマイクロ波加熱装置である電子レンジの概略構成を示す図であり、(a)は正面から見た正断面図、(b)は上方から見た平断面図である。
図1(a)、(b)において、電子レンジ1は、代表的なマイクロ波発生手段であるマグネトロン2と、マグネトロン2から放射されるマイクロ波を伝播するI型導波管3と、導波管3の上部に配設された加熱室4と、代表的な被加熱物である食品13を載置するため加熱室4内に固定された載置台5と、載置台5の直下に形成されたアンテナ空間6と、加熱室4の横方向の中心に対して対称の底面に設けた略円形の二つの結合孔7a、7bと、導波管3内のマイクロ波を加熱室4内に放射するため、導波管3からアンテナ空間6にわたって配設された第1及び第2の回転アンテナ8、9と、嵌合させた駆動軸を介して第1及び第2の回転アンテナ8、9を回転駆動するモータ10a、10bと、モータ10a、10bの回転、停止を制御する制御手段11を備える構成である。
また、この電子レンジ1は、使用者が食品やその調理内容に応じて調理メニューを選択することができる設定手段12を備えている。そして、調理メニューの選択結果に基づき、制御手段11はマグネトロン2を制御してマイクロ波の発生や停止を行うとともに、モータ10を制御して回転アンテナ8、9の回転や停止を行う。これにより、載置台5に載置された食品13の加熱、調理を行うことができる。
第1及び第2の回転アンテナ8、9は、それぞれ加熱室4内にマイクロ波を放射する平板状の導電性材料から成る放射部81、91と、放射部81、91とそれぞれカシメや溶接などで電気的に接続されて一体化され、結合孔7a、7bを貫通して導波管3内のマイクロ波を放射部81、91に給電する略円筒状の導電性材料から成る給電部82、92から構成されている。
放射部81、91は、それぞれ長手方向に長い側の先端部が異なる形状を有し、いずれも回転の方向に対して形状が一定ではない(非定形)ために、マイクロ波に放射指向性がある構成としている。
図2(a)、(b)は、それぞれ放射部81、91の形状例を示す平面図である。
図2(a)において、放射部81は、給電部82の中心に対して長手方向に短い側の長さが50mmであり、長い側は一点鎖線で示す基準線に沿って給電部82の中心から35mmの位置で角度83.62°をなして略逆L字状に向きを変え、そこから45mmの先端部83が給電部82を中心とする半径60mmからなる円弧の一部をなす構成としている。この構成により、放射部81の長手方向の先端部83までの長さが80mmとなる。また、長手方向に短い側及び長い側の幅方向の寸法は、いずれも30mmとしている。この構成において、第1の回転アンテナ8は、給電部82から先端部83の方向へマイクロ波の放射指向性を強くすることができる。
図2(b)に示す放射部91は、放射部81の形状において、給電部92の中心から35mmの位置から先端部93までの逆L字状の内側を幅15mmで除去した構成としている。このため、幅方向の寸法は、長手方向に短い側が30mm、長い側が15mmとしている。この構成において、第2の回転アンテナ9は、給電部92から先端部93の方向へマイクロ波の放射指向性を強くすることができる。
このように、先端部の形状が互いに異なる放射部81、91をそれぞれ有する第1及び第2の回転アンテナ8、9を、例えば、図1(b)に示すように、先端部83、93を互いに向かい合うように制御部11で制御することにより、加熱室4の中央に置いた食品13を集中加熱することができる。
図3は、放射部の他の形状を有する回転アンテナを用いて構成した電子レンジの概略構成を示す平断面図である。
図3において、第1及び第2の回転アンテナ18、19は、それぞれ加熱室4内にマイクロ波を放射する平板状の導電性材料から成る放射部84、94と、これら放射部84、94とそれぞれカシメや溶接などで電気的に接続されて一体化され、結合孔7a、7bを貫通して導波管3内のマイクロ波を放射部84、94に給電する略円筒状の導電性材料から成る給電部82、92から構成されている。
放射部84、94は、それぞれ異なる形状を有し、いずれも回転の方向に対して形状が一定ではない(非定形)ために、マイクロ波の放射指向性がある構成としている。
図4(a)、(b)は、それぞれ放射部84、94の形状を示す平面図である。
図4(a)において、放射部84は、給電部82の中心に対して長手方向に短い側の長さが50mmであり、長い側は一点鎖線で示す基準線に沿って給電部82の中心から35mmの位置で略逆L字状に向きを変え、そこから45mmの先端部88が給電部82を中心とする円弧の一部をなす構成としている。この構成により、放射部84の長手方向の先端部85までの長さが80mmとなる。また、長手方向に短い側及び長い側の幅方向の寸法は、いずれも20mmとしている。更に、先端部85沿面の長さを略26mmとしている。この構成において、第1の回転アンテナ18は、給電部82から先端部85の方向へマイクロ波の放射指向性を強くすることができる。
図4(b)に示す放射部94は、給電部92の中心に対して長手方向に短い側の長さを50mmとし、長い側を放射部87とは異なる70mmとしている。また、幅を放射部84とは異なる30mmとした長方形の構成である。この構成において、第2の回転アンテナ19は、給電部92から先端部95の方向へマイクロ波の放射指向性を強くすることができる。
このように、形状、長手方向に長い側の長さ、先端部の形状及び長さが互いに異なる放射部84、94をそれぞれ有する第1及び第2の回転アンテナ18、19を、図3に示すように、先端部85、95が互いに向き合うように制御部11で制御することにより、加熱室4の中央に置いた食品13を集中加熱することができる。
本実施形態のこれまでの説明では、放射部の形状、又は長手方向に長い側の長さ、先端部の端面形状及び長さが互いに異なる回転アンテナについて論じてきたが、これに限定されるものではなく、例えば、アンテナ空間における放射部の長手方向先端部の高さ方向の位置(又は、導波管と放射部の隙間)が互いに異なる回転アンテナであっても同様の効果を奏することができる。
ここで、形状及び高さの異なる放射部の他の例をいくつか挙げる。図5は、放射部の概略構成を示す図である。
図5(a)に示す放射部86は、図4(b)において示した長方形形状を有する放射部の幅のみが異なり、20mmとする構成としている。また、放射部86の高さは5mmとしている。この構成による回転アンテナは、給電部82から長手方向に長い70mmの側へマイクロ波の放射指向性を強くすることができる。
図5(b)に示す放射部87は、図4(b)において示した長方形形状を有する放射部の幅と長手方向の短い側の長さが異なり、いずれも40mmとする構成としている。また、放射部87の高さは5mmとしている。この構成による回転アンテナは、給電部82から長手方向に長い70mmの側へマイクロ波の放射指向性を強くすることができる。
また、図5(c)に示す放射部88は、給電部82の中心に対して長手方向に短い側を半径30mmの円弧から構成し、長い側を幅が20mmの長方形の一部である構成としている。この構成により、放射部82の長手方向の先端部までの長さが90mmとなる。また、放射部87の高さは5〜10mmとしている。この構成による回転アンテナは、給電部82から長手方向に長い90mmの側へマイクロ波の放射指向性を強くすることができる。
次に、以上説明したように、二つの回転アンテナの放射部の形状を異なるものとして構成することにより、マイクロ波の放射指向性を強くすることができるとともに、二つの回転アンテナの中間においた食品の集中加熱が可能になることの検証結果について説明する。
検証に用いたマイクロ波加熱装置は、図1にその概略構成を示した本発明に係る実施形態の電子レンジ1であり、第1及び第2回転アンテナ8、9における各放射部の先端部の形状が同じである例(A)、先端部の形状が互いに異なる本発明の実施形態の例(B)について比較評価を行った。
評価は、冷凍シューマイ15個を載置台5に載せ、電子レンジ1の出力を700Wに調整して行った。第1及び第2回転アンテナ8、9は、放射部81、91が図1(b)に示す向きで6秒間停止し、次いで10秒かけてそれぞれ1回転する動作を3分30秒の間繰り返した。その後、シューマイ内部の温度を温度計で測定した。
図6は評価結果を示すデータであり、内部温度の項における円はシューマイを表し、数字はシューマイの測定温度を示している。
図6を参照すると、第1、第2回転アンテナ8、9の放射部の先端部形状が同じである(A)の場合、停止している時は中央が加熱されるが、加熱を均一にするために停止と回転を繰り返した場合は、中央に配置したシューマイの加熱が少し弱くなってしまい、34Kの温度むらが発生している。
これに対して、第1、第2回転アンテナ8、9の放射部の先端部形状が互いに異なる(B)の場合は、中央に配置されたシューマイが加熱され易くなっており、温度むらも26Kと小さいことが判る。これは、放射部の先端部の形状が互いに異なっていることにより、それぞれの放射部から放射される電波の強さや、電波のぶつかる位置が時々刻々に変化し、アンテナ間の中央における電波の強度が常に弱いとは限らなくなるためと考えられる。
これらの評価データから、第1及び第2回転アンテナ8、9の放射部の先端部を互いに異なる形状とすることによって、加熱室4の中央に置いた食品を集中的に加熱することができるという本発明の効果が確認された。
なお、参考例(C),(D)は、各図に示すように、同じ形状のアンテナを互いに向き合わせた状態で停止させて3分間動作させたときの実験結果を示している。この結果から、中央部付近の加熱が、その周辺より弱くなっていることが判る。これは、課題で述べたように、互いに向き合ったアンテナ間では、両方向から放射された電波が反発、又は干渉することが原因であると考えられる。
以上説明したように、このような本発明の実施形態に係るマイクロ波加熱装置によれば、放射部の長手方向の先端部の形状、長手方向の先端部の端面までの長さ、長手方向の先端部の幅、長手方向の先端部側の高さ方向の位置、及び長手方向の先端部の端面形状のいずれかが、複数の回転アンテナ毎に異なる構成とすることにより、給電部から長手方向に長い側の先端部側に指向性の強いマイクロ波を放射させることができる。また、複数の回転アンテナの放射部を給電部から長手方向に長い側の先端部が向かい合うように制御することにより、放射されるマイクロ波が互いに反発又は干渉することがなく、加熱室の中央に置いた食品を集中的に加熱することができる。
本発明のマイクロ波加熱装置は、放射部の長手方向の先端部の形状、長手方向の先端部の端面までの長さ、長手方向の先端部の幅、長手方向の先端部側の高さ方向の位置、及び長手方向の先端部の端面形状のいずれかが、複数の回転アンテナ毎に異なる構成とすることで、目的に応じて局所への集中加熱を可能にする効果を有し、マイクロ波を使用する調理器具としての電子レンジ、オーブンレンジ、各種誘電体の加熱、解凍装置であるとか、マイクロ波を使用する半導体装置、乾燥装置などの工業分野での加熱装置、陶芸加熱、焼結あるいは生体化学反応等の用途等に有用である。
(a)本発明の実施形態におけるマイクロ波加熱装置の概略構成を示す正断面図 (b)本発明の実施形態におけるマイクロ波加熱装置の概略構成を示す平断面図 (a)、(b)本実施形態のマイクロ波加熱装置における回転アンテナの放射部の形状を示す平面図 本発明の実施形態における他のマイクロ波加熱装置の概略構成を示す平断面図 (a)、(b)本実施形態のマイクロ波加熱装置における回転アンテナの放射部の他の形状を示す平面図 (a)〜(c)本実施形態のマイクロ波加熱装置における回転アンテナの別の放射部の概略構成を示す図 本発明の実施形態におけるマイクロ波加熱装置の評価結果を示す図 従来のマイクロ波加熱装置の概略構成を示す平断面図
符号の説明
1 電子レンジ(マイクロ波加熱装置)
2 マグネトロン(マイクロ波発生手段)
3 導波管
4 加熱室
5 載置台
6 アンテナ空間
7a、7b 結合孔
8、9、18、19 回転アンテナ
10a、10b モータ
11 制御手段
12 設定手段
13 食品(被加熱物)
81、84、86、87、88、91、94 放射部
82、92 給電部
83、85、93、95 先端部

Claims (5)

  1. 所定波長のマイクロ波を発生するマイクロ波発生手段と、
    前記マイクロ波発生手段からマイクロ波を伝播する導波管と、
    前記マイクロ波で加熱する被加熱物を収納する加熱室と、
    前記導波管から前記加熱室に前記マイクロ波を放射する複数の回転アンテナと、
    前記回転アンテナを駆動する駆動手段と、
    前記駆動手段を制御して前記回転アンテナの向きを制御する制御手段と、
    を有し、
    前記回転アンテナは、
    前記加熱室内において前記マイクロ波を放射する長手方向を有する放射部と、
    前記放射部と結合して、前記導波管から前記放射部に前記マイクロ波を伝播する給電部と、を備え、
    前記放射部は、
    前記長手方向の先端部の形状が、前記複数の回転アンテナ毎に異なる構成としたマイクロ波加熱装置。
  2. 前記放射部は、
    前記長手方向の先端部の端面までの長さが、前記複数の回転アンテナ毎に異なる構成とした請求項1に記載のマイクロ波加熱装置。
  3. 前記放射部は、
    前記長手方向の先端部の幅が、前記複数の回転アンテナ毎に異なる構成とした請求項1に記載のマイクロ波加熱装置。
  4. 前記放射部は、
    前記長手方向の先端部の高さ方向の位置が、前記複数の回転アンテナ毎に異なる構成とした請求項1に記載のマイクロ波加熱装置。
  5. 前記放射部は、
    前記長手方向の先端部の端面形状が、前記複数の回転アンテナ毎に異なる構成とした請求項1に記載のマイクロ波加熱装置。
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