JP2008162827A - シリコン単結晶の製造装置及び製造方法 - Google Patents

シリコン単結晶の製造装置及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】育成される単結晶インゴットの不純物分布を改善し、かつ、高速引き上げが可能で、コストパフォーマンスに優れた単結晶の製造装置及び製造方法を提供する。
【解決手段】製造装置1は坩堝4と単結晶12とを同じ向きに回転させつつチョクラルスキ法により単結晶12を製造する。その際、制御装置13は、単結晶12の下端周縁部と坩堝4の内面との間に存在するシリコン融液15の流れが坩堝4及び単結晶12の回転の向きに対して局所的に逆向きの環状の流れになるように回転磁場装置6により発生させる回転磁場の向き及び強度を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、チョクラルスキ法(以下、「CZ法」とする。)によるシリコン単結晶製造技術に関し、特に、磁場中引上法(以下、「MCZ法」とする。)により結晶育成を行うシリコン単結晶の製造装置及び製造方法に関する。
MCZ法は、結晶の引き上げ中にシリコン融液に静磁場を印加してシリコン融液の流動を抑制することにより、安定した結晶の引き上げを実現するものであり、坩堝から生じた酸素を含む融液の流れを制御することができるため、シリコン単結晶中の酸素濃度の制御に有効な方法である。
MCZ法において印加する磁場には、静磁場として横型(HMCZ)、縦型(VMCZ)、およびそれら2つの特徴を併せ持つカプス型、そして動磁場として回転磁場がある。
回転磁場によるMCZ法は、坩堝の回転方向に対して、同方向あるいは反対方向に回転する回転磁場を印加し、且つ、その回転磁場の強度を変化させることにより、融液の対流を制御し、酸素濃度の制御が可能である(たとえば、特許文献1)。
そして、シリコン単結晶中の不純物濃度分布を均一にすべく、融液の組成を均一とするための撹拌を目的として、融液の下部もしくは深さ方向の中間部に回転磁場を印加する方法も知られている(たとえば、特許文献2)。
特開昭59−73491号公報 特開昭63−60189号公報
近年、シリコン単結晶インゴットの大径化が進み、シリコン単結晶を引き上げるために、多大な時間を要するという問題が生じてきている。
しかし、特許文献2のような、従来における回転磁場を用いたシリコン単結晶製造技術では、育成されるシリコン単結晶中の不純物分布を均一にしながら、シリコン単結晶を高速で引き上げることができなかった。
また、シリコン単結晶が大径化するほど大型の回転磁場装置を用いる必要がある。すなわち、シリコン単結晶の大径化に伴って、流動を制御するべきシリコン融液の量も増大するため、高強度の磁場が必要になり、回転磁場装置が超伝導マグネットを必要とするような複雑で重量が大きく高価なものとなってしまう。このような事情から、大径のシリコン単結晶の育成に回転磁場を利用することは装置コストの面で極めて難しかった。
そこで本発明が解決しようとする課題は、簡素・軽量化した回転磁場装置を用いて、育成されるシリコン単結晶の不純物分布を均一に保ちつつシリコン単結晶を高速で引き上げることができるシリコン単結晶の製造装置及び製造方法を実現することにある。
上記課題を解決するために、本発明の製造装置は、坩堝と単結晶とを同じ向きに回転させつつチョクラルスキ法によりシリコン単結晶を製造する装置において、シリコン融液を収容した坩堝と、シリコン融液に水平方向に回転する回転磁場を印加する回転磁場装置と、単結晶の下端周縁部と坩堝の内面との間に存在するシリコン融液の流れが坩堝及び単結晶の回転の向きに対して局所的に逆向きの環状の流れになるように回転磁場装置により発生させる回転磁場の向き及び強度を制御する制御装置と、を備えたものである。
本発明の製造装置は、坩堝と単結晶とを同じ向きに回転させつつシリコン単結晶を製造し、前記制御装置が、前記回転磁場装置により発生させる回転磁場の向きが前記坩堝及び前記単結晶の回転の向きと逆向きなるように制御することが望ましい。
本発明のシリコン単結晶の製造装置において、前記制御装置は、前記環状の流れの半径が前記坩堝の内径の80%になり且つ前記環状の流れの深さが前記シリコン融液の表面から10mm以上になるように前記回転磁場装置により発生させる回転磁場の強度を制御することが望ましい。
本発明のシリコン単結晶の製造装置において、前記制御装置は、前記坩堝の回転数をCR[rpm]、前記回転磁場が前記環状の流れの領域の融液に与える力をN[N/m3]としたとき、Nが
CR+0.5 ≦ N ≦ 3CR−0.5 (式1)
の範囲に入るように、前記回転磁場装置により発生させる回転磁場の強度を制御することが望ましい。
本発明のシリコン単結晶の製造装置において、前記回転磁場は、回転の向きと回転周波数と磁場強度のうち、少なくとも回転周波数が異なる複数の回転磁場であることが望ましい。
また、本発明の製造方法は、チョクラルスキ法によるシリコン単結晶の製造方法において、坩堝と単結晶とを同じ向きに回転させつつ当該坩堝内のシリコン融液に水平方向に回転する回転磁場を印加し、且つ、単結晶の下端周縁部と坩堝の内面との間に存在するシリコン融液の流れが坩堝及び単結晶の回転の向きに対して局所的に逆向きの環状の流れになるように回転磁場の向き及び強度を制御する。
本発明の製造方法において、坩堝と単結晶は互いに同じ向きに回転させつつ、回転磁場は坩堝及び単結晶と逆向きに回転させることが望ましい。
本発明の製造方法において、前記環状の流れの半径が坩堝の内周の半径の80%になり且つ前記環状の流れの深さが前記シリコン融液の表面から10mm以上になるように前記回転磁場の強度を制御することが望ましい。
本発明の製造方法において、前記坩堝の回転数をCR[rpm]、前記回転磁場が前記環状の流れの領域の融液に与える力をN[N/m3]としたとき、Nが
CR+0.5 ≦ N ≦ 3CR−0.5 (式1)
の範囲に入るように、前記回転磁場装置により発生させる回転磁場の強度を制御することが望ましい。
本発明の製造方法において、前記回転磁場は、回転の向きと回転周波数と磁場強度のうち、少なくとも回転周波数が異なる複数の回転磁場であることが望ましい。
上記のように構成される本発明の製造装置および製造方法は、坩堝と単結晶とを同じ向きに回転させつつチョクラルスキ法によりシリコン単結晶を製造する。その際、シリコン融液に回転磁場を作用させて、融液の表層部に坩堝及び単結晶の回転の向きに対して局所的に逆向きの環状の流れをつくる。すなわち、この製造装置および製造方法は、坩堝と単結晶とを同じ向きに回転させながら、融液に作用させる回転磁場の向き及び強度を制御することにより、融液の表層部の坩堝と結晶との中間部に、融液の表層部の大部分の領域の流れとは逆向きの環状の流れをつくりつつ単結晶の育成を行う。融液の表層部の坩堝と結晶との中間部に、融液の表層部の大部分の領域の流れとは逆向きの環状の流れが存在すると、坩堝の内壁に沿う上昇流が発生する。この坩堝の内壁に沿う上昇流が融液全体の流れを制御するために最も重要となる流れであり、単結晶の育成中、この流れをつくりだすことにより、結晶近傍での急峻な温度勾配と安定した融液の流れをともに実現し、単結晶の不純物分布を均一に保ちつつ単結晶を高速で引き上げることができる。その際、融液全体に回転磁場を作用させる必要はなく、融液の表層部にのみ回転磁場を作用させて融液の流れを制御すればよい。よって、この製造装置および製造方法によれば、簡素・軽量化した回転磁場装置を用いて、単結晶の不純物分布を均一に保ちつつ単結晶を高速で引き上げることができる。
融液全体の流れを制御するために最も重要となる坩堝の内壁に沿って上昇する流れをつくりだす上で、前記環状の流れの空間的広がりは融液の表面から10mm以上の幅を持っていれば十分である。融液の最表面には表面張力による流れ(マランゴニ流)ができるが、前記環状の流れの空間的広がりが融液の表面から10mm以上であることにより、この最表面の流れの影響は無視できる。また、前記環状の流れは、坩堝の回転中心から坩堝半径の80%の位置にできていればよい。坩堝の内壁から遠くない位置に前記環状の流れをつくりだすことにより、坩堝の内壁に沿って上昇する流れを良好に発生させることができる。
坩堝内の融液の流れは、坩堝の回転数と回転磁場の強さにより概ね決まる。坩堝の回転数が低くて回転磁場の強度が強い場合には、坩堝壁に沿って上昇流ではなく下降流ができてしまい、流れが非常に不安定になる。また、坩堝の回転数が大きい場合には、坩堝壁に沿った上昇流が坩堝の近傍で下降流となり、坩堝全体に広がるような流れにならない。両者の中間の領域を使うと、坩堝壁に沿った上昇流が坩堝の中心で下降流となり、坩堝全体に達する流れとなる。図5はこの事実を計算により確かめたものであり、回転磁場の強度と坩堝の回転数とを互いに変化させると上記3つの流れのモードが現れることがわかる。図6(a)、(b)及び(c)はこれら3つの流れのモードの典型的な様子を例示したものである。図6において、(a)は結晶の回転数が比較的小さいときの融液の流れの様子を、(b)は結晶の回転数が比較的小さいときの融液の流れの様子を、(c)は結晶の回転数が(a)と(b)の中間のときの融液の流れの様子を、それぞれ示している。(a)のモードでは、坩堝壁に沿う下降流が発生している。(b)のモードでは、坩堝壁に沿って上昇流ができるが、坩堝壁の周辺に局所的に渦状の乱れた流れができている。これに対し、(c)のモードでは、坩堝壁に沿った上昇流が坩堝中心まで廻る大きな安定した流れができている。これらの結果から、高速引き上げに必要な融液全体を支配する流れを得るためには、図5に示した2本の直線とその間の領域内、すなわち、回転数CRと前記環状の流れの領域の単位体積当りの融液に作用する力(磁場強度)Nとが前記の式1を満足するように、坩堝の回転数と回転磁場の強度とを制御すればよいことがわかる。
本発明にかかる製造装置および製造方法によれば、簡素・軽量な回転磁場装置により発生させた回転磁場を融液に作用させて、単結晶の不純物分布を均一に保ちつつ単結晶を高速で引き上げることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明に係るシリコン単結晶の製造装置の一例を示す概略断面図である。図2は、図1に示す製造装置の要部斜視図である。
この製造装置1は、引上炉2と、引上炉2の底部中央を貫通して設けられた坩堝支持軸3と、坩堝支持軸3の上端部に保持された黒鉛坩堝4bと、黒鉛坩堝4b内に装填された石英坩堝4aと、坩堝4a、4bとその周辺を周囲から加熱するべく引上炉2内に配置されたヒータ5と、坩堝4a、4b(4a、4bとを合わせて坩堝4とする)およびヒータ5を同心円状に囲むようにして引上炉2の外部に設けられた回転磁場装置6と、坩堝支持軸3を昇降及び回転させる坩堝支持軸駆動機構7と、種結晶8を保持するシードチャック9と、シードチャック9を釣支する引上ワイヤ10と、ワイヤ巻取り巻き出し機構11と、図示しない回転磁場装置昇降機構と、制御装置13と、を備えている。制御装置13は、回転磁場装置6、坩堝支持軸駆動機構7、ワイヤ巻取り巻きだし機構11、図示しない回転磁場装置昇降機構、ヒータ電源、およびガス供給・排出機構の動作を制御する。
回転磁場装置6は坩堝4を包囲するようにして同心円状に固定して配置されている。回転磁場装置6は、図3に示すように、略円筒状の電磁石コア21を有し、コア21の内周面に、放射状に外周面に向うスロットが周方向に24個、等ピッチで形成されている。コア21は、内歯付平板リング形の薄電磁鋼板を積層したものである。コア21の外周縁には縦断面が「コ」の字型である略リング型の銅製の巻芯22が装着されており、電気コイルC1〜C24がコア21の各スロットに案内され、さらに巻芯22の外側面を巻き回されて、コア21に胴巻きされている。(コイルNo.は、C1から時計廻りに順にC24までである。)なお、コア21,巻芯22および電気コイルC1〜C24はステンレス製のカバ−23で被覆されている。コア21の各スロット間の歯が磁極でありその端面が、炉壁および黒鉛坩堝4bを介して石英坩堝4aの外周面に対向している。
各電気コイルC1〜C24の内には、電源端子TU〜TWを介して所定周波数の3相交流電圧を発生する高周波電源回路25(以下、電源回路25)が接続されている。
電源回路25は、制御回路26に接続されている。制御回路26は、制御装置13より入力される周波指示値fに対応した周波数指令値F及び指示電流値iに対応したコイル電圧指令値Vdcを電源回路25に与え、電源回路25は、周波数指令値Fで指示された周波数の3相交流電圧をコイル電圧指令値Vdcに対応した電圧値で電源端子TU〜TWを介して電気コイルC1〜C24の電気コイルに与える。
この製造装置1は、引上ワイヤ10の先端にあるシードチャック9の先端に取り付けられた種結晶8を、ワイヤ巻取り巻出し機構11によりワイヤを巻き出してその先端をシリコン融液15に接融させ、その後、種結晶9とシリコン融液15を満たした坩堝4とを同じ向きに回転させながらワイヤ10を静かに巻き取ることにより、種結晶の下方に単結晶12を形成する。その際、坩堝と4と回転磁場装置6との引上げ軸方向の相対位置を制御しつつ、単結晶12の下端周縁部と坩堝4の内面との間に存在するシリコン融液15の流れが坩堝4及び単結晶12の回転の向きに対して局所的に逆向きの環状の流れ15fになるように回転磁場装置6により発生させる回転磁場の向き及び強度を制御する。
具体的には、図4に示すように、環状の流れ15fの半径が坩堝4の内周の半径の80%になり且つ環状の流れ15fの深さがシリコン融液15の表面から10mm以上になるように回転磁場装置6により発生させる回転磁場の強度を制御する。そして、更に、坩堝4の回転数をCR[rpm]、回転磁場が環状の流れ15fの領域の融液15に与える力をN[N/m3]としたとき、Nが
CR+0.5 ≦ N ≦ 3CR−0.5 (式1)
の範囲に入るように、回転磁場装置6により発生させる回転磁場の強度を制御する。回転磁場の向きは種結晶9及び坩堝4の回転の向きに対して逆向きである。
上記のように、この製造装置1は、坩堝4と単結晶9とを同じ向きに回転させながら、融液15に作用させる回転磁場の向き及び強度を制御することにより、融液15の表層部の坩堝4と単結晶9との中間部に、融液4の表層部の大部分の領域の流れとは逆向きの環状の流れ15fをつくりつつ単結晶9の育成を行う。融液15の表層部の坩堝4と単結晶9との中間部に、融液15の表層部の大部分の領域の流れとは逆向きの環状の流れ15fが存在すると、坩堝4の内壁に沿う上昇流が発生する。この坩堝4の内壁に沿う上昇流が融液全体の流れを制御するために最も重要となる流れであり、単結晶9の育成中、この流れをつくりだすことにより、結晶近傍での急峻な温度勾配と安定した融液の流れをともに実現し、単結晶9の不純物分布を均一に保ちつつ単結晶9を高速で引き上げることができる。その際、融液全体に回転磁場を作用させる必要はなく、融液15の表層部にのみ回転磁場を作用させて融液15の流れを制御すればよい。よって、この製造装置1によれば、簡素・軽量化した回転磁場装置6を用いて、単結晶12の不純物分布を均一に保ちつつ単結晶12を高速で引き上げることができる。
なお、上記の説明では、一つの制御装置13が、回転磁場装置6、坩堝支持軸駆動機構7、ワイヤ巻取り機能11、ヒータ電源、およびガス供給・排出機構のすべての動作を制御する構成としたが、それぞれの制御対象ごとに制御装置を設けてもよいことは言うまでもない。
また、回転磁場装置6の構造やスロット数、コイル数、制御方法なども本実施例の構成に制限されるものではない。
また、坩堝4と回転磁場装置6の引き上げ軸方向の相対位置の制御方法に関しても特に制限はない。たとえば、回転磁場装置6を固定設置して坩堝4のみを上下させたり、坩堝4の高さ位置を固定して回転磁場装置6を上下させることや、両者を上下させることも可能である。一般的な育成装置では、坩堝4の昇降機構が設けられており、これに加えて、回転磁場装置6の昇降機構を設ければ、両者さを上下させることができる。また、単結晶9の育成と共に変化する融液15の表面位置を把握する必要があるが、この際の方法に関しても特に制限はない。たとえば、引き上げ中の単結晶9や融液15の重量から深さを求めて表面位置を求めることもできるし、育成炉に液面センサを設置して融液表面位置を測定することなども一般的に行われる。
また、製造装置1に使用する回転磁場装置6に関しても特に制限はなく、通常用いられる回転磁場装置6を好ましく使用することができる。なお、複数周波数の回転磁場を発生する回転磁場装置6を使用して、より精緻な融液対流や温度分布を作り出すことも可能である。
さらに、単結晶9の育成条件に関しても特に制限はないが、好ましくは、融液に与える回転磁場の力の強度が0.1〜10N/m3、回転周波数が10Hz〜50Hz、回転周波数が10Hz〜200Hz、坩堝4及び単結晶9の回転の向きが回転磁場の向きと反対であり、坩堝4の回転速度が1rpm〜12rpm、かつ、単結晶9の回転数が0.1rpm〜20rpmの範囲内である。なお、回転磁場の融液に与える力は、市販の汎用磁場解析ソフト(例えば、米ANSYS Inc.社製ANSYS, 日本総合研究所社製 JMAG, ANSOFT社製Maxwell3D、エルフ社製ELF/MAGIC 等)を用いことにより、高い精度で計算することが可能である。発生する回転磁場の力がかかる範囲より小さいと、熱対流などによる融液の流れを変えることができず、効果がない。またかかる範囲を超えると融液内に極端に早い流れができ、このため融液表面が波立ってしまうため好ましくない。坩堝4に沿って流れる上昇流は回転磁場によって作り出される融液15の回転と坩堝4の回転との差で生じるため、坩堝4と回転磁場の向きは逆向きであることが望ましい。また、結晶9の回転を回転磁場と逆向きにすることによって、結晶近傍に融液15の流れが大きく変わる場所を作ることができ、それによって結晶近傍により急峻な温度勾配が作り出され、高速引き上げが可能となる。坩堝4及び単結晶9の回転数は、いずれも回転磁場を使用しない通常の条件に用いられている範囲である。
本発明に係るシリコン単結晶の製造装置の一例を示す概略断面図である。 図1に示す製造装置の要部斜視図である。 回転磁場装置の構造を例示する構成図である。 単結晶と坩堝との中間部に局所的な環状の流れが発生している様子を示す模式図である。 回転磁場の強度と坩堝の回転数とを互いに変化させると3つの流れのモードが現れることを計算により確かめた結果を示す図である。 坩堝と融液の坩堝中心を含む垂直面での断面図であり、(a)は結晶の回転数が比較的小さいときの融液の流れの様子を、(b)は結晶の回転数が比較的小さいときの融液の流れの様子を、(c)は結晶の回転数が(a)と(b)の中間のときの融液の流れの様子を、それぞれ示している。
符号の説明
1 シリコン単結晶製造装置
2 育成炉
3 坩堝支持軸
4 坩堝
4a 石英坩堝
4b 黒鉛坩堝
5 ヒータ
6 回転磁場装置
7 坩堝支持軸駆動機構
8 種結晶
9 シードチャック
10 引き上げワイヤ
11 ワイヤ巻取り巻き出し機構
12 シリコン単結晶
13 制御装置
15 シリコン融液
15f 環状の流れ
21 電磁石コア
22 巻芯
25 電源回路
26 制御回路
C コイル

Claims (10)

  1. チョクラルスキ法によりシリコン単結晶を製造する装置において、
    シリコン融液を収容した坩堝と、
    シリコン融液に水平方向に回転する回転磁場を印加する回転磁場装置と、
    単結晶の下端周縁部と坩堝の内面との間に存在するシリコン融液の流れが坩堝及び単結晶の回転の向きに対して局所的に逆向きの環状の流れになるように回転磁場装置により発生させる回転磁場の向き及び強度を制御する制御装置と、
    を備えたことを特徴とするシリコン単結晶の製造装置。
  2. 前記坩堝と前記単結晶とを同じ向きに回転させつつシリコン単結晶を製造する製造装置であって、前記制御装置は、前記回転磁場装置により発生させる回転磁場の向きが前記坩堝及び前記単結晶の回転の向きと逆向きなるように制御する請求項1のシリコン単結晶の製造装置。
  3. 前記制御装置は、前記環状の流れの半径が前記坩堝の内周の半径の80%になり且つ前記環状の流れの深さが前記シリコン融液の表面から10mm以上になるように前記回転磁場装置により発生させる回転磁場の強度を制御する請求項1又は2のシリコン単結晶の製造装置。
  4. 前記制御装置は、前記坩堝の回転数をCR[rpm]、前記回転磁場が前記環状の流れの領域の融液に与える力をN[N/m3]としたとき、
    NがCR+0.5 ≦ 3CR−0.5 の範囲に入るように、前記回転磁場装置により発生させる回転磁場の強度を制御する請求項3のシリコン単結晶の製造装置。
  5. 前記回転磁場は、回転の向きと回転周波数と磁場強度のうち、少なくとも回転周波数が異なる複数の回転磁場であることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載のシリコン単結晶の製造装置。
  6. チョクラルスキ法によるシリコン単結晶の製造方法において、
    坩堝内のシリコン融液に水平方向に回転する回転磁場を印加し、且つ、
    単結晶の下端周縁部と坩堝の内面との間に存在するシリコン融液の流れが坩堝及び単結晶の回転の向きに対して局所的に逆向きの環状の流れになるように前記回転磁場の向き及び強度を制御することを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
  7. 前記坩堝と前記単結晶とを互いに同じ向きに回転させつつ前記回転磁場を前記坩堝と前記単結晶と逆向きに回転させる請求項6のシリコン単結晶の製造方法。
  8. 前記環状の流れの半径が坩堝の内周の半径の80%になり且つ前記環状の流れの深さが前記シリコン融液の表面から10mm以上になるように前記回転磁場の強度を制御する請求項7のシリコン単結晶の製造方法。
  9. 前記坩堝の回転数をCR[rpm]、前記回転磁場が前記環状の流れの領域の融液に与える力をN[N/m3]としたとき、
    NがCR+0.5 ≦ N ≦3CR−0.5 の範囲に入るように、前記回転磁場装置により発生させる回転磁場の強度を制御する請求項8のシリコン単結晶の製造方法。
  10. 前記回転磁場は、回転の向きと回転周波数と磁場強度のうち、少なくとも回転周波数が異なる複数の回転磁場であることを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載のシリコン単結晶の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102560626A (zh) * 2012-03-10 2012-07-11 天津市环欧半导体材料技术有限公司 一种提高直拉重掺硅单晶径向电阻率均匀性的方法

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