JP2011530474A - 時間的に変化する磁場の印加による溶融シリコン中でのポンプ力の形成 - Google Patents

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Abstract

結晶成長システムにおいて結晶成長を制御することを示す。該結晶成長システムは、そこからチョクラルスキー法により単結晶インゴットを成長させる半導体融液を含む加熱された坩堝を含み、該インゴットは該融液から引き上げられるシード結晶上に成長する。本願の方法は、上部コイルに第1の交流電流(IUAC)を供給し、かつ下部コイルに第2の交流電流(ILAC)を供給することによりカスプ磁場を該融液に印加することを含む。該方法はまた該上部コイルに第1の交流電流(IUAC)を供給し、かつ該下部コイルに第2の交流電流(ILAC)を供給し時間的に変化する磁場を形成することも含み、該時間的に変化する磁場は該半導体融液中にポンプ力を形成する。

Description

半導体電子部品を製造するための多くの方法において出発材料である単結晶シリコンは通常、所謂、チョクラルスキー(Cz)法により準備される。この方法では、多結晶シリコンまたはポリシリコンを坩堝(ルツボ)に挿入および溶融し、種結晶を溶融シリコンに接触し、単結晶(single crystal)(本明細書ではモノクリスタル(monocrystalline)とも言う)インゴットが比較的ゆっくりと引き出される。ネックの形成が完了した後、引き上げ速度および/または溶融温度を低下させることは、所望のまたは目標とする直径に達するまで結晶の直径を大きくする。そして、溶融レベルの低下を補いながら、引き上げ速度と溶融温度を制御することにより、略一定の直径を有する、概して円筒形の結晶の本体を成長させる。成長過程の終わり頃で、しかしながら坩堝の溶融シリコンが空になる前に、結晶の直径はエンドコーンを形成するように徐々に小さくなる。一般的に、引き上げ速度および坩堝に供給する熱を増加することはエンドコーン(end cone)を形成する。直径が充分小さくなると、その後結晶は溶融シリコンから離される。
半導体グレードの単結晶シリコン、より詳細には大きく、実質的に欠陥のない(defect-free)結晶を形成するように(例えば、直径28インチの坩堝内で成長した結晶)、成長している結晶の周辺端部を含む凝固界面の挙動を制御する必要がある。成長している結晶の凝固界面は、また本明細書において、融液−固体界面(または固液界面、melt-solid interface)ともいう。単結晶シリコンを製造するための適切な方法を得るために、融液−固体界面の形状は重要な要因である。
多様な形態の磁場が、Cz法によるシリコンの成長に用いられており、不純物および点欠陥の取込を制御するように溶融流れを改善している。通常、静磁場または準静磁場(quasi-static field)が用いられ、軸対称結晶成長システムでの熱浮力と回転との組み合わせにより確立される融液の動き(melt motion)を遅らせる力場(force field)を作る。そして、得られる溶融流れは、熱環境(thermal environment)の構成、結晶引き上げ機の回転および受動的な遅延力場(passive retarding force field)により決定する。熱的環境の構成は容易に変更されないことから、熱浮力は容易に変更されず、従って工程の柔軟性は限定されている。ハードウエアが支配的な熱環境を変更することなく所望の熱流束を作る溶融流れのパターンを確立するように融液中で体積力(または物体力、body force)を調節するのに利用可能な付加的な制御機構を有することは有益であろう。
よって、結晶成長工程の間の溶融流れの改良した制御は、単結晶シリコン製造の向上した工程の柔軟性を与えるために望ましい。
1つの態様において、結晶成長システムにおける結晶成長制御方法が提供される。該結晶成長システムは、半導体融液(semiconductor melt、または溶融した半導体)を含み、そこからチョクラルスキー法により単結晶を成長させる加熱した坩堝を含み、該インゴットは該融液から引き上げられる種結晶上に成長する。当該方法は、上部コイルに第1の直流(IUDC)を供給し、かつ下部コイルに第2の直流(ILDC)を供給することにより、カスプ磁場(cusped magnetic field)を前記融液に印加することを含む。該方法は、前記上部コイルに第1の交流電流(IUAC)を供給し、かつ前記下部コイルに第2の交流電流(ILAC)を供給し、時間的に変化する磁場(または時間変動磁場もしくは時変磁場、time-varying magnetic field)を形成し、該時間的に変化する磁場(または時間により変化する磁場、time-varying magnetic field)が前記半導体融液中にポンプ力を形成することも含む。
別の態様では、融液−固体界面の形状の制御を容易にするシリコン結晶を成長させるためのシステムを提供する。当該結晶成長システムは、半導体融液を含む坩堝を含み、そこからチョクラルスキー法により単結晶を成長させる加熱した坩堝を含む。該インゴットは該融液から引き上げられる種結晶上に成長し、該融液と該インゴットはその間に融液−固体界面を形成する。該システムは、前記坩堝の外側に隣接する、カスプ磁場を形成するための第1の1組のコイルと第2の1組のコイルとを含む。該システムは、また、前記第1の1組のコイルへの第1の時間的に変化する交流電流(IUAC)と前記第2の1組のコイルへの第2の時間的に変化する交流電流(ILAC)との少なくとも1つを供給し、時間的に変化する磁場を形成するように構成されたコントロールユニットを含む。当該時間的に変化する磁場は半導体融液においてポンプ力を形成する。
さらに別の態様では、単結晶シリコンインゴット成長のためのチョクラルスキー法を実施している半導体融液においてポンプ力を形成する方法を提供する。当該システムは、第1の交流電流(IUAC)および第2の交流電流(ILAC)についての交流電流プロファイルを保存(または保管、storing)することを含む。該方法は、また、前記第1のコイルおよび前記第2のコイルに、それぞれIUACとILACとにより電圧を加え(energize)、時間的に変化する磁場を形成し、該時間的に変化する磁場が半導体融液においてポンプ力を形成することも含む。
図1および図2は、例示的な坩堝および円筒座標系(または円柱座標系)を示す。 図1および図2は、例示的な坩堝および円筒座標系(または円柱座標系)を示す。 図3は、結晶成長装置において、融液を含む坩堝に印加される軸方向(本明細書において、縦方向(または垂直方向、vertical)とも言う)の磁場を示すブロック図である。 図4は、結晶成長装置において、融液を含む坩堝に印加される水平方向(本明細書において、横方向(または横断方向、transverse)とも言う)の磁場を示すブロック図である。 図5は、結晶成長装置において、融液を含む坩堝に印加されるカスプ磁場を示すブロック図である。 図6は、例示的な結晶成長システムを示すブロック図である。 図7および図8は、例示的な融液−結晶界面を示す。 図7および図8は、例示的な融液−結晶界面を示す。 図9は、結晶成長の際に形成される融液のフローセル(flow cell)の模式図である。 図10は、融液中にポンプ力を形成するように、時間的に変化する磁場を印加するように構成された結晶成長装置の制御システムの構成部品を示すブロック図である。 図11〜図23は、図10に示すシステムの一部分の部分断面図である。 図11〜図23は、図10に示すシステムの一部分の部分断面図である。 図11〜図23は、図10に示すシステムの一部分の部分断面図である。 図11〜図23は、図10に示すシステムの一部分の部分断面図である。 図11〜図23は、図10に示すシステムの一部分の部分断面図である。 図11〜図23は、図10に示すシステムの一部分の部分断面図である。 図11〜図23は、図10に示すシステムの一部分の部分断面図である。 図11〜図23は、図10に示すシステムの一部分の部分断面図である。 図11〜図23は、図10に示すシステムの一部分の部分断面図である。 図11〜図23は、図10に示すシステムの一部分の部分断面図である。 図11〜図23は、図10に示すシステムの一部分の部分断面図である。 図11〜図23は、図10に示すシステムの一部分の部分断面図である。 図11〜図23は、図10に示すシステムの一部分の部分断面図である。 位相制御された磁気的ポンプ(PCMP)力のIUACとILACとの位相差に対する依存性の系統的な特性を示すチャートである。 PCMP力のIUACおよびILACの周波数に対する依存性を示すチャートである。 図26は、例えば図10に示す結晶成長システムのような、結晶成長システムにおいて、結晶成長を制御するための例示的方法のフローチャートである。 図27は、例示的な融液−固体界面を示す図である。 図28は、例示的な融液−固体界面を示す図である。 図29は、時間的に変化する磁場が印加されない結晶成長についての例示的な欠陥遷移(defect transition)ダイアグラムである。 図30は、時間的に変化する磁場が印加された結晶成長についての例示的な欠陥遷移ダイアグラムである。 図31は、図10に示すシステムの一部分の部分断面図である。
多くの既存の結晶成長システムは、軸対称2コイルマグネット(axisymmetric two-coil magnet)を用いており、この軸対称2コイルマグネットは、軸方向磁場(2つのコイル内の電流が同じ方向の場合)またはカスプ型の磁場(電流が反対方向の場合)を形成するのに用いることができる。これら磁石は、通常、準静的モード(quasi-static mode)で動作する。カスプ型磁場の場合、磁場の強度は弱く、成長界面の近傍では略水平であり(例えば、水平から0°〜水平から5°)、一方軸の近くでは磁場は略垂直(例えば、垂直から0°〜垂直から3°)である。磁石は超電導または従来のものであってよい。超電導磁石は、通常、それぞれのコイルが多くの巻数、大きなインダクタンスを有し、電流は容易には変化しない。対照的に、従来の磁石は、通常、それぞれのコイルが比較的少ない巻数、小さい(またはほどほどの、moderate)インダクタンスを有し、電流は容易に変化する。本明細書に示す方法およびシステムでは、過度電流(transient current)が、高伝導性の融液内に電流を誘起し(とりわけ通常のマグネットシステムにおいて)、誘起した電流と融液内の瞬間的な磁場との相互作用を介して、融液との電気的な接触なしに力場を形成するのに用いられる。
融液−固体界面の形状を制御することは、製造されるシリコン結晶の品質を決定するのに重要な因子である。融液−固体界面の形状は、これらに限定されるものではないがしかし、例えば温度、坩堝または結晶の回転および結晶の引き上げ速度のようなプロセスパラメータに依存する。これらのプロセスパラメータを決定(または固定、fix)することにより、融液−固体界面もまた決定(または固定)される。例示的な実施形態において、結晶成長工程の間に印加した磁場もまた融液−固体界面の形状に影響を与える。金属および半導体融液中の対流を安定させるため、ならびに自然対流および乱流を弱めるのに磁場を用いてもよい。伝導性の金属内の対流を安定化するのに用いる、3種類の一般的な磁場の形態がある。すなわち、軸方向、水平およびカスプである。
図1および図2は、例示的な坩堝10と円筒座標系を示す。円筒座標系は座標R12、θ14およびZ16を含む。座標R12、θ14およびZ16は、本明細書においてシリコン融液中にポンプ力を形成する方法およびシステムを示すのに用いる。
図13は、結晶成長装置内で融液25を含む坩堝23に印加される軸方向の(本明細書においては垂直ともいう)磁場(または軸方向磁場、axial magnetic field)を示すブロックダイアグラムである。軸磁場の配置は結晶方向に平行な磁場を形成する。図3において、断面を示すマグネットコイル(または電磁コイル)21は、坩堝23に磁場を与える。図示するように、坩堝23は、そこから結晶27が成長するシリコン融液25を含む。
図4は、結晶成長装置内で融液25を含む坩堝23に印加される水平方向の(本明細書においては横方向ともいう)磁場(または水平磁場、horizontal magnetic field)を示すブロックダイアグラムである。水平方向の磁場の配置では、2つの磁極29が向かい合っては位置され、結晶成長方向に垂直な磁場を形成する。
図5は、結晶成長装置において、融液25を含む坩堝23に印加されるカスプ磁場を示すブロックダイアグラムである。カスプ磁場の形態は、軸方向および水平方向の磁場の構造の欠陥を克服するように設計される。融液表面36の上部および下部に同軸上に配置され、融液表面近傍の純粋な半径方向の磁場成分と融液25の中心38近傍の純粋な軸方向の磁場成分とを有する磁場を形成するように対向電流モード(または反対方向電流モード、opposed current mode)で操作される一組のコイル31および33(例えば、ヘルムホルツコイル)。コイル31および33それぞれにより形成される、上部磁場40および下部磁場42の組み合わせは、軸方向および半径方向のカスプ磁場成分をもたらす。
図6は、例示的な結晶成長システム100のブロックダイアグラムである。システム100は、チョクラルスキー結晶成長法を用い、半導体インゴットを製造する。例示的な実施形態では、約300ミリメートル(300mm)の直径を有する半導体インゴットを製造するように構成されている。他の実施形態では、システム100は、200ミリメートル(200mm)または450ミリメートル(450mm)の直径を有する半導体インゴットを製造するように構成されている。概して、結晶成長システム100は、坩堝103を囲む真空チャンバ101を含む。例えば抵抗ヒーターである、ヒーター105が坩堝103を取り囲んでいる。加熱および結晶引き上げの間、坩堝駆動ユニット107(例えば、モーター)が、坩堝103を回転する(例えば矢印で示す時計回りの方向に)。坩堝駆動ユニット107は、成長プロセスの際に必要に応じて坩堝103を上昇または降下させてもよい。坩堝103の内部は溶融レベル111を有するシリコン融液109である。操作の際、システム100は、引き上げシャフトまたはケーブル117に取り付けた種結晶(またはシード結晶)115から始まり単結晶113を融液109より引き上げる。引き上げシャフトまたはケーブル117の一端は、プーリー(図6に図示せず)を介してドラム(図6に図示せず)または例えばシャフトのような他の任意の適切な種類のリフティング機構に接続され、他端は種結晶115および種結晶115から成長した結晶113を保持するチャック(図6に図示せず)に接続されている。
坩堝103と単結晶113とは、共通の対称軸119を有する。坩堝駆動ユニット107は、融液109が消耗するとともに、融液109のレベル111を所望の高さに維持するように軸119に沿って坩堝113を持ち上げることができる。結晶駆動ユニット121も同様に、坩堝駆動ユニット107が坩堝103を回転させる方向と反対方向(例えば、逆方向回転)に引き上げシャフトまたはケーブル117を回転させる。同方向回転(iso-rotation)を用いる実施形態では、結晶駆動ユニット121は、坩堝駆動ユニット107が坩堝103を回転させる方向と同じ方向に(例えば時計回り方向に)引き上げシャフトまたはケーブル117を回転させてもよい。同方向回転はまた、共回転(co-rotation)とも呼ばれる。加えて、結晶駆動ユニット121は、結晶成長プロセスの間、必要に応じて融液レベル111に対して、結晶113を上昇および降下させる。
チョクラルスキー単結晶成長プロセスでは、多量の多結晶シリコンまたはポリシリコンが坩堝103に充填される。ヒーター電力供給装置125は抵抗ヒーター105に電圧を与え、断熱材125が真空チャンバ101の内壁に並んでいる。真空ポンプ131が真空チャンバ101からガスを取り除くとともに、ガス供給装置125(例えば、ボトル)がガス流量制御器129を介して真空チャンバ101にアルゴンガスを供給する。タンク(またはリザーバ、reservoir)135から冷却水を供給された外側チャンバ133が真空チャンバ101を取り囲んでいる。
そして冷却水が冷却水リターンマニホルド(または戻り多岐管)137に排水される(または流れ出る、drain)。通常、フォトセル139(またはパイロメータ)のような温度センサーが融液の温度をその表面で測定し、直径変換器(または直径トランスデューサー、diameter transducer)141が単結晶113の直径を測定する。コントロールユニット143は、フォトセル139および直径変換器141により形成された信号を処理するプロセッサ144を含んでよい。コントロールユニット143は、坩堝駆動ユニット107、結晶駆動ユニット121、ヒーター電源123、真空ポンプ131およびガス流量コントローラ129(例えば、アルゴン流量コントローラ)を制御する、プログラムされたデジタルまたはアナログコンピュータであってよい。本明細書で用いる用語プロセッサは、中央演算処理装置、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、縮小命令セット回路(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、論理回路および本明細書に示す機能を実行できる任意の他の回路またはプロセッサを意味する。例示的な実施形態において、システム100は上部ヒーターを含んでいない。上部ヒーターの存在または上部ヒーターの欠如は結晶113の冷却特性を変える。
例示的な実施形態では、ソレノイドコイル145のような上部磁石とソレノイドコイル147のような下部磁石が、それぞれ溶融レベル111の上部および下部に位置してよい。例示的な実施形態において、コイル145および147は、断面図で、真空チャンバ101を取り囲み、軸を対称軸119と共有する。いくつかの実施形態では、上部コイル145と下部コイル147は、別個の電源すなわち、上部コイル電源149と下部コイル電源151とを有し、これらのそれぞれは、コントロールユニット143に接続され、制御される。
例示的な実施形態では、電流が2つのソレノイドコイル145および147を反対方向に流れて磁場を形成する。タンク153は、冷却水リターンマニホルドを介して排水する前に、冷却水を上部および下部コイル145、147に供給する。鉄シールド155がコイル145および147を取り囲み、漂遊磁場(stray magnetic field)を減少させて形成される磁場の強度を向上させる。
例示的な実施形態では、システム100は、デバイス製造に用いるのに適したシリコン結晶インゴットを製造する。好都合なことに、システム100は、その大部分または全てが、凝集真性点欠陥(intrinsic point defect)が実質的にないシリコン結晶113を製造するのに用いてよい。すなわち、製造された結晶113の大部分または全部は、約1×10個/cmより少ない、約5×10個/cmより少ない、1×10個/cmより少ないまたは検出可能な凝集真性点欠陥がない欠陥密度であり得る。さらにシステム100は、直径が約60ナノメートル(nm)より大きな凝集欠陥のない結晶113を製造するのに用いてよい。
融液−固体または融液−結晶界面の形状は、結晶成長の間制御され、凝集真性点欠陥の形成を制限および/または抑制する。図7および図8は、融液表面161から延在する例示的な融液−固体界面を示す。融液109とシリコン結晶113との間の融液−固体界面の形状は、結晶113に対する形状で凹形(図8に示すように)もしくは凸形(図7に示すように)または凹形と凸型の両方の組み合わせ(「ガルウイング」とも言う)であってよい。以下に示すように、融液−固体界面の形状を制御することは結晶成長欠陥の低減を容易にする(または促進する、facilitate)。
例示的な実施形態において、融液対流を用いて融液−固体界面の形状に影響を与えてよい。対流は、液体自身の移動による液体中での熱伝導プロセスを意味する。概して、2種類の対流がある。自然対流と強制対流である。自然対流は、例えば密度勾配を生ずるヒーター105の存在に起因して融液109の移動がある場合に生ずる。強制対流は、例えば坩堝内の磁場のような外的因子(external agent)に起因して融液109の移動がある場合に起こる。従って、磁場、すなわち融液109の移動を制御することは所望の融液−固体界面の形成を容易にし得る。
図9は、結晶成長の間に形成される融液フローセル(melt flow cell)の概略図である。例示的な実施形態では、結晶204が坩堝208内に保持された融液206から引き上げられる。坩堝208は、最上部210と底部212と坩堝壁214とを含む。融液フローセル200および202は、結晶204の成長が起きている間、融液206中に形成され、一方、結晶204と坩堝208は、同じ方向に回転する(すなわち、同回転(iso-rotation))。より詳細には、融液206に形成される2種類のフローセルはカルマンセル(Karman cell)200と浮力セル202である。カルマンセル200は、結晶204の直下(または真下、directly below)に形成され、浮力セル202は、坩堝壁214に沿って形成される。エックマンセル(Eckmann cell)(図9には示さず)を含む、異なるフローセルが、逆回転条件(counter rotation condition)下で生ずる。エックマンセルの存在は、カルマンセル200が存在する場合ほどは融液−固体界面216の凹形形成を促進しない。
カルマンセル200を増加させることは、結晶204に対して、より凹形の融液−固体界面216の形状(図8に示す)の形成を促進する。カルマンセル200は、軸方向の磁場を印加する、または印加したカスプ磁場中の軸方向の磁場成分を増加させることにより強力にすることができる。軸方向の磁場は、また坩堝208は底部212の融液温度を増加させ、より多くの熱をもたらす効果もあり、これも、より凹形の形状の融液−固体界面216の形成を促進する。
図10は、融液109中にポンプ力を形成するための例示的な結晶成長システム300のブロックダイアグラムである。例示的な実施形態では、システム300はコントロールユニット143(図6に示す)を含む。コントロールユニット143はプログラム可能なロジックコントローラ(PLC)169と、これに限定されるものではないが例えば中央演算装置(CPU)171のようなプロセッサ144(図6に示す)と、融液109の温度および結晶113の直径175のような測定した成長パラメータを表すインプット信号を受容するための1以上のインプット/アウトプット(I/O)装置(例えば139および141)に接続されているメモリー173とを含んでよい。イメージプロセッサ(図10には示さず)が融液−固体界面のイメージを処理し、直径を求める。直径が充分に小さくなると、その後、結晶113が融液109から分離される。例示的な実施形態では、CPU171は、浮力セルからの浮力に対抗する(または浮力を弱める、counteract a buoyant force)ようにポンプ力の方向および強さを決定し、またポンプ力を作る時間的に変化する磁場を規定する一組の特性(または特性一式もしくは特性の組み合わせ、a set of characteristic)も決定するように構成されている。CPU171は、リアルタイム、定期的に、所定の時間にまたは本明細書に示すようにシステム300を機能させる他の適切な時間に決定を行ってよい。例示的な実施形態では、CPU171はコントロールユニット143内に位置しているがしかし、CPU171がコントロールユニット143と通信可能に結合している限り、CPU171はコントロールユニット143から離れて位置してよい。
例示的な実施形態では、メモリー173は目標直径および/または目標プロファイル(または外形)データのような目標の成長パラメータを保存する。目標プロファイルデータは、例えば、磁石電源149および151それぞれのための、結晶の長さの関数としての出力電流の設定値を含む。上部コイルおよび下部コイル145、147は、磁石電源149および151を介して電圧を印加され、カスプ磁場を形成する。理想的なカスプ磁場は融液表面111で略水平な半径方向の成分(radial component)と、例えば引き上げシャフト117のような結晶引き上げ機の軸119に略垂直な軸成分を有する。コントロールユニット143は、大きさが実質的に同じで、極性が反対である電流をそれぞれ上部コイル145と下部コイル147に供給する電源装置149、151を制御する。このような電流は、カスプ磁場の形成を容易にする。例えば、コントロールユニット143は、−100アンペアーの値を有する電流を上部コイル145に供給するように電源装置149を制御し、かつ+100アンペアーの値を有する電量を下部コイル147に供給するように電源装置151を制御することによりカスプ磁場の形成を容易にできる。
上部および下部コイル145および147は、これらが同じ電力配分(例えば、両方が同じパーセントの最大電流インプット)で動作する場合、カスプ位置は融液レベル111(例えば、融液−固体界面)に留まる。CPU171はリンク180および182を介して受容される形成された信号、および/または上部および下部コイル145および147の電力配分を変更し上または下に移動するおよび磁場の軸方向または半径方向の成分の相対的な大きさを変更するための保存した目標データに対して応答する。磁場が融液レベル111に対して水平、融液レベル111の上または融液レベル111の下である平面が移動するように。磁場の半径方向の成分に軸方向の成分を、それぞれ増加または減少させるために、例えば、コントロールユニット143は電力配分を制御する。
コントロールユニット143は、電源149および151を制御し、同じ代数的方向で上部および下部コイル145および147に供給される電流を変化させ、軸方向の磁場成分が増加した名目上のカスプ磁場を得る。例えば、コントロールユニット143は上部電源装置149を制御し、上部コイル145に供給する電力量を約−100アンペアーから約−95アンペアー(すなわちより小さいマイナス)に増加させ、かつ電源151を制御し下部コイル147に供給する電力量を約+100アンペアーから約105アンペアーに増加させる。別の例として、磁場の軸成分を減少させて名目上のカスプ形状磁場を得るように、コントロールユニット143は電源149を制御し、上部コイル145に供給する電力量を約−100アンペアーから約−105アンペアー(すなわちより大きいマイナス)に減少させ、かつ電源151を制御し下部コイル147に供給する電流量を約+100アンペアーから約+95アンペアーに減少させる。以下に示すように、磁場の軸方向成分を増加または減少させることは、磁場の軸方向の成分が変化している間、融液に電流を誘起する。誘導された電流は、融液に印加した磁場と相互作用し、通常の地球上の熱対流に起因する融液の一般的な転道(rolling motion)に貢献するまたは対抗する力を融液に生ずる。
図11は、システム300(図10に示す)の一部分の部分断面図である。より詳細には、図11は複数の「流線(stream line)」306および複数の矢印308で示すカスプ磁場を形成するように動作できる、一般的なCzシステムを示す軸対称モデルである。例示的な実施形態では、システム300は、250kgの融液109を装填した外径28インチの坩堝103を含む。システム103は、また同じでないコイルサイズを有する上部コイル145および下部コイル147と、コイル145、147を取り囲む高透磁率磁気分路310と、融液109を取り囲む円筒状のステンレス鋼容器312と、結晶113(図10に示す)も含む。数値のマーカー(numerical maker)は、100アンペアーの対向する方向のコイル電流(すなわち、180°の位相を有する電流を供給された上部コイル145と0°の位相を有する電流を供給された下部コイル147)により得られた融液109中の磁束密度の大きさの最小値(例えば、〜0テスラ(T))と最大値(例えば、0.03T)を示す。流線306は坩堝103に印加された磁束密度を示す。
磁気コイル145および147は、大きな構成要素として示されているが、例示的な実施形態ではこれらは多数巻コイル(multi-turn coil)である。それぞれのコイルは、そのそれぞれのコイルを含む導電体において同じ電流を有し、該導電体は均一な断面積を有することから、それぞれのコイルでの方位角方向電流密度(azimuthal current density)は均一であり、従って均一な電流密度を有する単一の大きな構成要素としての表示は正確である。電流密度は電源からのコイル電流を導電体の断面積(例えば、1.72×10−4)で割ることにより決定される。磁気分路310を除くシステムの全てのものは直線であり、ここでは、簡単のため、可能な限り、計算は100Aのコイル電流で行い、容易に他の電流値に結果を換算できる。
モデルで用いたいくつかの材料パラメータを表1に示す。磁気分路材料の比透磁率は、磁束密度の計算値と実際のシステムで3つの軸に沿って測定した値とが良い一致を示すように選択した(例えば、1%程度)。
Figure 2011530474
本明細書においては、「有用な力場(useful force field)」の定義は、融液における熱的に形成された浮力であると選択した。ρが密度で、gが重力加速度、ΔTが融点より上の温度差である場合、単位体積あたりの浮力は数1または数2を用いて計算される。
Figure 2011530474
Figure 2011530474
ΔTが100Kの大きさの場合、そのときのFbuoyは37.5N/mであろう。従って、融液流れの決定において、この値に匹敵する如何なる力も実用的見地から重要である。
例示的な実施形態では、例えばコイル145および147(図10に示す)での正弦波電流信号の静電流への重ね合わせは融液流れの変更を促進する有用な力場を融液109に生ずる。いくつかの実施形態において、本明細書に示す方法およびシステムは、位相制御された磁気ポンプ(PCMP)(Phase Controlled Magnetic Pumping)を用い、付与した正弦波過度電流の位相を制御する。同様に、直線電流ランプ(または直線電流勾配、liner current ramp)を両方のコイル145および147に重ねることは、融液109中の融液流れの変更を促進する。図12はシステム300(図10に示す)の一部分の部分断面図350である。より詳細には、図12は、カスプ磁場に勾配を有する軸方向の磁場(直線電流ランプにより形成)を重ねることにより形成した、融液中の体積力(または物体力、body force)(例えば、矢印352より示される)を示す。図示する値は磁石の電流が同じか反対である時に直ちに得たものであり、下部電流の大きさが増加しており、上部電流の大きさが増加している。
図12を参照する。少なくとも1つの実施形態において、100Aの定電流(または静止電流、quiescent current)をコイル145に印加し、100Aの反対方向の定電流をコイル147に印加する。同じ方向の10A/秒の電流ランプを両方のコイル145および147に重ねる。重ねた電流ランプは一定のカスプ磁場に重ねられる増加している軸方向の磁場を形成する。換言すれば、両方のコイルの同じ方向の10A/秒の電流ランプを定電流に重ねた場合、増加する軸方向の磁場が一定のカスプ磁場に重なる。融液109表面を通過する対応した増加する磁束密度を伴う、融液109中の直線的に増加する軸方向の磁束密度(B)は、融液109中で−θ方向(図1に示す)に一定の電場を誘起する。融液109中を電流が−θ方向に流れ、瞬間磁場(instantaneous magnetic field)Bと相互作用し、融液109中に力352を形成する。力352は、磁束密度Bの瞬間的な方向に垂直であり、例示的な実施形態では、力352の大きさPCMPRamp Forceは、その最大値の位置において37.5N/mである。システム300の対称性と直線性(または線形性、linearity)を考慮すると、増加する軸方向の磁場ではなく、減少する軸方向の磁場が重ねられた場合、Jθの符号は反転するであろうし、Bの方向は反転しないであろうし、FとFの符号は反転するであろう。大きさは同じままであろう。
図13は、システム300(図10に示す)の一部分の部分断面図である。より詳細には、図13は、大きさが一定の勾配を有するカスプ磁場により形成された、融液109中の体積力(例えば、矢印362で示す)を示す。図示する値は、コイル145に印加する電流とコイル147に印加する電流との両方が増加している間に、両者が実質的に等しくなった瞬間を捕らえたものである。
別の実施形態では、一定のカスプ磁場に軸方向の磁場を重ねる(図12に示す)のではなく、カスプ磁場の大きさが増加する。当該別の実施形態では、適切な方向に磁場分布の形状を維持するがしかし、その大きさが安定して増加するように、両方のコイル145および147の電流は、同じランプレート(またはランプ速度、ramp rate)10A/秒で増加する。生じた体積力362を図13に示す。ある例示的な実施形態では、力362の最大値は、力352(図12に示す)より小さく、カスプ磁場の軌跡(または中心、locus)に沿って融液表面111の近傍に生じた力362は特に減少している。既に述べたように、ランプ(または勾配)の方向が反転した場合、力362は図13に示すのと反対方向になり、その大きさはコイル145および147の両方で電流が100Aである瞬間に示した値と同じであろう。
これらの2つの例示的なケースは、緩やかなコイル電流の過度電流(例えば、10A/秒)が、融液109に有意義な体積力(例えば、力352および362)を生じさせることを示している。コイル145および147の瞬間電流値100Aに対応する時の力352および362ならびに磁場の形状をプロットした。しかしながら、線形の電流ランプはサステナビリティ(持続可能性、sustainability)が限定されており、磁場の形状および強度が実質的に変化しており、力352および362を時間とともに実質的に変化させる。この例示的な実施形態において、場合によりコイルの一定電流に重ねることができる正弦波磁石電流はこれらの制限の低減を容易にする。
コイル145および147(図10に示す)が、それぞれ、定電流IDCと、振幅IAC、角周波数ω、位相φの正弦波摂動電流(sinusoidal perturbation)とを有する場合、下部コイル147に印加されるトータル電流(I)と上部コイル145に印加されるトータル電流(I)とは、それぞれ数3および数4に示されるとおりである。
Figure 2011530474
Figure 2011530474
または、複素表示では
Figure 2011530474
Figure 2011530474
いくつかの実施形態では、IUACとILACとは、同じ周波数で操作され、従ってω=ω=ωである。
時間調和挙動(時間的に正弦的に変わる挙動、time-harmonic behavior)を有するシステムについて、実数場(または場の実数部、real field)はF(r,t)は、以下のように書ける。
Figure 2011530474
ここで、F(r)は実数であり、位相ベクトル(phasor)F’(r)は虚数であり、F(r,t)についての振幅と位相情報を含む。F(r,t)の時間依存性は因子eiωtに含まれる。
ローレンツ力F=J×Bの計算のような、2つの場が相互作用する場合、実数量を互いに操作することから虚数表示の取り扱いに注意が払われる。例示的な実施形態では、融液中に生じた瞬間的な力の時間平均に関心がある。ILDCとIUDCとが静磁場BDCを形成し、ILACとIUACとが調波磁場(harmonic field)BACを形成している場合、従ってトータルの磁束密度は、
Figure 2011530474
そして、数9において、BACは位相ベクトルの形で表される。
Figure 2011530474
ここで、BDCは静的である。Jもまた時間に依存することから、Re{J’(r)eiωt}と書け、従って瞬間的な力は以下により与えられる。
Figure 2011530474
ここで、J’(r)とB’(r)は虚数であり、BDC(r)は実数である。例示的な実施形態では、計算により得たJ’(r)とB’(r)を基に力の時間平均を計算する。任意の虚数の実数部はRe(z)=0.5(Z+Z)と書け、従って数10は以下のように書き直せる。
Figure 2011530474
全ての外積を実行することにより、これを展開すると明らかに、eiωt、e−iωt、e2iωt、e−2iωtまたはeを含む項をもたらす。F(r)の時間平均の計算では、eが0でない部分に寄与する。項の最終の再配列を行い、結果を数12に示す。
Figure 2011530474
ω≠ωの場合、数11の展開において、周波数の合計または差であるω±ωを含む項があるがしかし、周波数が0の項はなく、従って時間平均は0になるであろう。ωとωが略等しい場合、融液への力はうなり周波数を示すであろう。これは結晶の製造に有害であり得る。
例示的な実施形態では、BDCはFAV(r)の決定に寄与しない。解析においてILDCとIUDCを考慮しないことはそれぞれの場合に解析を簡潔にする。
ここで示すように、FAV(r)を位相制御された磁気ポンプ(PCMP)力と呼ぶ。PCMP力は、融液109内で瞬間的な磁場に正弦波の過度電流を印可することにより形成される。静電流ILDCとIUDCに正弦波電流ILACとIUACを重ねることにより得たPCMP力(FAV(r))は、ILDCとIUDCおよび静磁場BDC(r)に依存しない。「ベースライン」磁場BDC(r)を用いる如何なる結晶成長方法もPCMP法を用いることにより、ベースライン法を「調整する(tune)」ように調節することができる。
いくつかの例では、特に断らない限り、入力電流ILACとIUACは振幅100Aに設定され、ILDCとIUDCはゼロに設定される。100Aの電流は大変大きいであろうことに留意されたい。図11の直流の値は、0.03Tの大きさの静磁場Bを与えたとき、100Aであった。しかし、これらの全ての結果は、比に応じて換算(または拡大縮小もしくはスケーリング、scale)ことが可能であることから、100Aは、計算に用いるには便利な値である。そして、実際の電流は、物理的に適切なパラメータである電流密度を与えるようにマグネットコイルの導電体の断面積で割り算される。位相φは0であると規定され、位相φはφに対して様々な値が設定された。システムの応答のいくつかの例が挙動を説明するために示されている(図14〜18を参照されたい)。特に、これらの瞬間的な力の値は、静磁場Bの影響を無視しているがしかし、時間平均の力の値は数12に示すように妥当なものである。
図14はシステム300(図10に示す)の一部分の部分断面図370である。より詳細には、図14は、振幅100Aおよび周波数0.25Hzの正弦波マグネット電流により融液中に形成された、調波サイクル(harmonic cycle)の0°での瞬間的な電流、磁束の方向、PCMP力を示す。例えば、図14は、IUACがILACより90°進み、IUACがその最大値(即ち、調波サイクルにおいて位相=ゼロ)にある時の融液中の瞬間的な効果を示す。IUACがILACより90°進んでいることから、IUACは0であり、減少しており、その結果、融液中で+θ方向に電流を誘起する。誘起された局所的な電流JθはBと相互作用して(F,F)で現される瞬間的な力場を形成する。
例示的な実施形態では、Jθの最大値は約1.3×10A/mである。融液109の上部コーナー部近傍での融液中の最大局所力密度(maximum local force density)は約267N/mであり、方向は本質的に半径方向である。様々な結果を示すためにこのグラフィカルな図(graphical scheme)を用いている(図15〜18)。
図15〜18は、システム300(図10に示す)の一部分の部分断面図390、400、410および420である。より詳細には、図15〜18は、振幅100Aおよび周波数0.25Hzで、異なる位相を有するIUACとILACを有する正弦波マグネット電流により融液中に形成された、瞬間的な電流、磁束の方向、PCMP力を示す。図15は、振幅100Aおよび周波数0.25Hzで、異なる位相を有するIUACがILACより90°進んだ正弦波マグネット電流により融液中に形成された、瞬間的な電流、磁束の方向、PCMP力を示す。
調波サイクルが進むとともに、IUACとILACとはその90°の関係を維持し、IUACとILACの両方の位相時間とともに進む。図15は、交流サイクルの0°での、融液109中の瞬間的な電流、磁束の方向、PCMP力を示す。図16は、交流サイクルの45°での、融液109中の瞬間的な電流、磁束の方向、PCMP力を示す。図17は、交流サイクルの90°での、融液109中の瞬間的な電流、磁束の方向、PCMP力を示す。図18は、交流サイクルの135°での、融液109中の瞬間的な電流、磁束の方向、PCMP力を示す。交流サイクルの半分での瞬間的な電流、磁束および力の値を図15〜18に示す。体積力の最大値は、サイクルに亘って、250〜300N/mの間で変化しているがしかし、方向は回転し、融液109内での力の分布は変化している。更なる45°の後は、結果は再び図15に示したもののようであろう。調波電流のサイクルの半分毎に、JおよびBの両方の方向が反転するであろう、そして力の方向は半サイクル後変化しないであろう。この例では、交流の周波数は0.25Hzであり、力場の周波数が0.5Hzである。
図19は、システム300(図10に示す)の一部分の部分断面図440である。
より詳細には、図19は、振幅100Aおよび周波数0.25Hzで、IUACがILACより90°進んだ正弦波マグネット電流により融液中に形成された、時間平均した力場を示す。融液の動きは、示した瞬間的な力により瞬間的に幾ばくか影響を受けるであろうがしかし、融液の動きによる重要な影響は数12を用いて計算された時間平均した力に起因するであろう。例示的な実施形態では、PCMP力(時間平均した力)の空間分布を図19に示す。例示的な実施形態では、PCMP力は、融液109の上部コーナー部442近傍で最大値105N/mで概して下向きである。この力場を3分の1に小さく(またはスケールダウンすると、scale down)すると、力の最大値は、ΔT=100Kで数2により計算した浮力の大きさと概ね同じであり、空間分布は浮力場の空間分布と異なるものではない。
図20〜23は、システム300(図10に示す)の一部分の部分断面図450、460、470および480である。より詳細には、図20〜23は振幅100Aおよび周波数0.25Hzで、IUACとILACとの間の位相関係を変化させた正弦波マグネット電流により融液中に形成された、時間平均した力場を示す。図20では、IUACの位相がILACの位相より90°進んでいる。図21では、IUACの位相がILACの位相より0°進んでいる。図22では、IUACの位相がILACの位相より180°進んでいる。図23では、IUACの位相がILACの位相より270°進んでいる。
図20〜23では、4つの異なる位相関係における時間平均した力を示した。図20は90°の位相差を有する図19と同じである。図21では、2つの電流が互いに、循環する軸方向の磁場に対応した同じ位相であり、時間平均した力は僅か16N/mである。図22では、2つの電流は、循環するカスプ磁場に対応した、反対の位相を有し、時間平均した力は僅か23N/mである。図23では、IUACがILACより270°進んでおり、PCMP力は約104N/mまで増加するがしかし、この力は上向きではない。図20〜23は、IUACとILACの振幅と相対的な位相を変化させることによりPCMP力の大きさと方向の両方を制御できる能力を示している。
図24は、PCMP力のIUACとILACとの位相差に対する依存性の系統的な特性を示すチャート490である。図24は、融液中の時間平均した力場のピーク値と、IUACとILACとの位相差(特に、((IUAC,ILAC)=(100,100))との関係を示す。軸方向成分Fについて、融液中でFが最も大きい点でプロットした。融液中でのFの最大値もプロットした。φ−φ=90°について(IUAC,ILAC)=(200,50)でのPCMP力も示す。
(IUAC,ILAC)=(100,100)において、φ−φの全ての値の融液中のPCMP力の最大値とFz_avのピーク値を示す。加えて、φ−φ=90°の場合の等しくない電流(IUAC,ILAC)=(200,50)および(IUAC,ILAC)=(50,200)でのFz_avの値を示した。これは、PCMP力が(IUAC×ILAC)に比例することを示している。
図25は、PCMP力のIUACおよびILACの周波数に対する依存性を示すチャート500である。図25は融液中の時間平均した力場のピーク値と周波数との関係を示す。例示的な実施形態では、周波数が3Hzより大きくなるまでは直線性(または線形性)からの逸脱は明確ではない。PCMP力は、周波数が3Hzまでは周波数に対して直線性を有する。3Hzで、表皮厚さは約0.25mであり、さらなる表皮厚さの減少が挙動に影響を及ぼし始める。
図26は、例えば結晶成長システム300(図10に示す)のような結晶成長システムにおける例示的な結晶成長制御方法のフローチャート800である。該方法は、第1の直流電流(IUDC)を上部コイルに供給し、かつ第2の直流電流(ILDC)を下部コイルに供給することによりカスプ磁場を融液に印加する810を含む。該方法は、また第1の交流電流(IUAC)を上部コイルに供給し、かつ第2の直流電流(ILAC)を下部コイルに供給することにより時間的に変化する磁場を形成し、該時間的に変化する磁場が半導体融液中にポンプ力を形成する812も含む。時間的に変化する磁場は固定された振幅、周波数および位相角により特徴付けられる。例示的な実施形態では、ポンプ力は周波数とIUACおよびILACとの積とともに増加する。上述のように、コイルの上部電流および下部電流の位相はポンプ力の方向を規定する。時間的に変化する磁場のパラメータの様々な組み合わせ(またはセット)により形成される予想されるポンプ力を表2に示す。流れの関連するタイムスケール(time scale)は、磁場が変化するタイムスケールと実質的に異なるという仮定によりポンプ力を計算した。
Figure 2011530474
時間的に変化する磁場により形成されたポンプ力は、結晶成長の間、シリコン融液中の既存の融液流れに影響を及ぼす。特に、浮力により生ずる融液流れはポンプ力による影響を受ける。強力な浮力セルは通常、結晶融液界面を融液の中心ではなく、融液の中心と融液の外側端部との間のより熱い中間に保持する効果を有する。融液の中心と融液の外側端部との間の中間部の温度がより高いと、ガルウイング形状の結晶−融液界面を生ずる。
当該方法は、また半導体融液内で浮力セルにより生ずる浮力を求める814と、半導体融液中で浮力に対抗し弱めるポンプ力を形成するIUACおよびILACを生ずる、IUACおよびILACのための交流電流プロファイルを保存する816を含む。浮力に対抗し、浮力の力を弱めるポンプ力を形成することにより、所望の融液−固体界面形状を容易に得られる。より詳細には、遠心効果により駆動される中央フローセルは拡張し、融液が結晶の中央に向けて上昇し、凝固前面沿って流れ、融液の端部近傍を下降すること可能にする。浮力が弱められた結果、結晶融液界面、融液の中心と融液の外側端部との間の温度が減少し、これは融液−固体界面のガルウイング形状を低減する。ガルウイング形状の低減は、顕著な放物線形状(パラボラ形状もしくは放物形状、parabolic)の融液−固体界面の形成を促進する。
例示的な実施形態では、PCMP力場の作用が規則正しく、予測可能である。振幅依存性、位相依存性、周波数依存性が全て規則的であり良好に動作しており、本明細書に示す図に集約されている。一次的に(to first order)、図24および25の結果は、全ての動作を捕らえており、特定のシステムiにおいて、融液中の軸方向の力の最大値は以下により与えられる。
Figure 2011530474
ここで、Ciは常数であり、システムiに固有である。
ここでは、PCMP力の方向は詳細には取り扱っていないがしかし、図20、21,22および23は、方向は連続的に変化しうることを示している。90°および270°近傍での位相差の変更は、PCMP力場の方向を略真っ直ぐ下方にまたは真っ直ぐ上方に微調整するのに用いることができる。図24は位相差φ−φの小規模の調整ではPCMP力場の大きさが実質的には減少しないことを示している。
図27は、例示的な融液−固体界面850の説明図である。より詳細には、例示的な融液−固体界面850は、カスプ磁場が存在し、上述の時間的に変化する磁場が存在しない条件下で結晶させた成長の融液−固体界面の例である。例示的な実施形態では、上述の時間的に変化する磁場が存在なしに成長させた融液−固体界面850は、ガルウイング形状である。
図28は、例示的な融液−固体界面860の説明図である。より詳細には、例示的な融液−固体界面860は、上述の時間的に変化する磁場の存在下で成長させた結晶の融液−固体界面の例である。例示的な実施形態では、ガルウイング形状の融液−固体界面850と対照的に、融液−固体界面860は放物線形状(または放物形状またはパラボラ形状)である。
図29は、時間的に変化する磁場の印加なしに成長させた結晶の例示的な欠陥遷移(defect transition)図870である。図30は、時間的に変化する磁場を印加して成長させた結晶の例示的な欠陥遷移図880である。例示的な実施形態では、欠陥分布は2次元欠陥モデルにより予測される。正の数字の分布は空孔クラスタを示し、負の数字は格子間クラスタを示す。欠陥遷移882(図30に示す)は、欠陥遷移884(図29に示す)より平坦であり、プロセスウインドウ888(図29に示す)よりも大きなプロセスウインドウ886(図29をもたらす)をもたらす。さらに結晶成長の間の時間的に変化する磁場の印加により促進される放物線状の融液−固体界面は、またプロセスウインドウ888と比較して、プロセスウインドウ886の拡大も促進する
図31は、システム300(図10に示す)の一部分の部分断面図890である。より詳細には、上述したように図31は、磁場線892の瞬間的な方向および融液内109内に誘起される方位角方向電流を示す。図31は、上部コイルの交流が下部コイルの交流に対して90°進み、該下部の交流の位相が45°の場合の磁場線892の瞬間的な方向および融液内109内に誘起される方位角方向電流を示す。例示的な実施形態では、融液内の電流は、軸894では略ゼロであり、融液の端部896では約6,986A/mの最大値に増加する。
本明細書に示すように、IUACおよびILACは簡潔にするためにプロセス変数と用いられており、例えば1.72×10−のような特定の磁石導電体の断面積を仮定している。このアプローチはコイルのレジスタンスおよびインダクタンスに依存することのない特定の電流を磁石電源に供給するように設計するであろう点で便利である。静電流については、インダクタンスは関係ないがしかし、正弦波電流については、インダクタンスは重要な因子となり得る。異なるコイルは、磁石の寸法、導電体のサイズ、導電性、コイルのレジスタンス、巻き数、自己インダクタンスおよび相互インダクタンスを含む異なる詳細なコイル構成を含むであろう、従って電源の特性はプロセス設計の一部であると考えられる。
この分析のために特定の商用システムをモデルとし、結果が実際的な幾何学的特性および材料特性を明らかにすることを確認したが、解析は容易に他の結晶成長システムにも外挿できる形態で行った。任意の値ΔT=100Kは、代表的な浮力を推定できるように選択したが、他のΔTの値への直接的な換算(または拡大縮小もしくはスケーリング、scaling)を行うことができる。直流および交流の両方の成分について電流を100Aに設定する。幾何学的寸法ならびに電流値および周波数を換算することは、任意の結晶成長システムにおいて正確な結果の計算を可能にする。
Cz結晶引き上げ機の軸対称カスプ磁石システムのコイルで静電流に正弦波電流信号を重ねることは、溶融フローを変えるようにシリコン融液内に有用な力場を生じさせる手段を提供する。力場は、それぞれのマグネットコイル内の正弦波の大きさ、位相、周波数に依存するがしかし、正弦波電流が重ねられる静電流には依存しない。交流パラメータの影響は本明細書に示してあり、また熱的浮力と同じまたはそれよりも大きな力を実際的なマグネット電流プログラムにより生じさせることが可能であり、時間的に変化する力の大きさおよび方向がプログラムできることを示した。全体の力場(浮力+PCMP力)の変更は熱的または電磁気的なサブシステムのハードウエアの変更なしに達成することができる。自然に与えられた浮力および装置の設計者が最適でない場合、これらは調整または乗り越えることが可能である。
特段の断りがない限り、本明細書により説明および示した方法の実施および実行のオーダーは本質的なことではない。すなわち、発明者らは本願発明の方法の要素は、特段の断りがない限りいかなるオーダーで実行してもよく、本願発明の方法は本明細書に開示したものより多いまたはより少ない要素を含んでよいことを意図している。さらに、本発明はシリコン融液で使用するために上述の説明をしたが、本発明は任意の他の液体半導体、液体金属および/または液体導電体に使用できることが意図されている。
本明細書に示した本発明の方法およびシステムは、1以上のコンピュータで読むことができるメディアを包含してよく、それぞれのメディアはそこに、データまたはデータを操作するためのコンピュータが実行可能な指示を含むように構成してよい。コンピュータが実行可能な指示は、データ構造(data structure)、オブジェクト、プログラム、ルーチンまたは様々な異なる機能を実行できる汎用コンピュータを伴うものもしくは制限された数の機能を実行できる専用コンピュータを伴うもののようなプロセッシングシステムがアクセスし得るプログラムモジュールを含む。コンピュータで実行可能な指示は、プロセッシングシステムに特定の機能または機能のグループを実行させる。本明細書で開示した方法を実行するステップのためのプログラムコード手段が例である。さらに、実行可能な指示の特定にシーケンスは、このようなステップを実行するのに用いることができる対応する活動の例を提供する。コンピュータで読むことができるメディアの例は、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、リードオンリーメモリ(「ROM」)、プログラマブルリードオンリーメモリ(「PROM」)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(「EPROM」)、電気的に消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(「EEPROM」)、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(「CD−ROM」)または他の任意のデータ装置もしくはデータまたはプロセッシングシステムがアクセスし得る実行可能な指示を供給できる要素を含む。
本発明の要素またはその実施形態を導入する場合、用語「1つの(a or an)」、「当該(the)」および「該(または前記、said)」は、1またはそれ以上の要素を意味することを意図している。用語「含む(comprising, including)」および「有する(having)」は、両立的(または包含的、inclusive)であることを意図しており、指定された要素以外に付加的な要素があってもよいことを意味する。
ベストモードを含む本発明を開示するように、また当業者が、如何なる装置またはシステムの製造および利用ならびに、如何なる組み入れられた方法の実行を含む本願発明の実施を行うことが可能なように、本明細書は、例を用いている。本願発明の技術的範囲は特許請求の範囲により規定され、当業者に生ずる他の例を含んでよい。このような他の例は、それが特許請求の範囲の文言と違わない構造的要素を含む場合、またはそれらが特許請求の範囲の文言と本質的でない違いと伴う均等な構造的要素を含む場合、本願発明の技術的範囲に含まれることが意図されている。

Claims (20)

  1. 半導体融液内に存在する浮力セルに対抗するように時間的に変化する磁場を印加する方法であって、チョクラルスキー法により該半導体融液から引き上げるシード結晶上に該半導体溶液より単結晶インゴットを成長させる該方法が、
    前記浮力セルに対抗するポンプ力の方向と大きさを決定する工程と、
    前記半導体融液中に前記ポンプ力を形成し前記ポンプ力に対抗する時間的に変化する磁場の特性を規定する工程と、
    上部コイルに第1の交流電流(IUAC)を供給し、かつ下部コイルに第2の交流電流(ILAC)を供給し、前記規定した時間的に変化する磁場を形成し、該時間的に変化する磁場が前記半導体融液にポンプ力を形成する工程と、
    前記半導体融液中の前記浮力セルに対抗するように前記形成した時間的に変化する磁場を印加し、前記インゴットに対して凹となる融液―固体界面形状を形成し、前記インゴットが少なくとも200mmの直径を有する工程と、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記ポンプ力の方向と大きさを決定する工程が、前記半導体融液中の前記浮力セルにより生ずる浮力の時間経過を求めることを更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記ポンプ力を形成する前記時間的に変化する磁場の特性を規定する工程が、前記半導体融液中の前記浮力セルにより生ずる前記浮力に対抗して弱める前記ポンプ力を規定することを更に含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記浮力セルに対抗する前記ポンプ力の方向と大きさを決定する工程が、コンピュータモデリングと結晶成長システムの解析とを更に含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  5. 前記前記ポンプ力の方向と大きさを決定する工程が、前記半導体融液中の前記浮力の方向に対向する方向にポンプ力を形成するIUACおよびILACの位相を決定する工程を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 前記前記ポンプ力の方向と大きさを決定する工程が、前記半導体融液中の前記浮力の反対の強さのポンプ力を形成するIUACおよびILACの振幅を決定する工程を含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  7. 前記形成した時間的に変化する磁場を印加し、前記インゴットに対して凹となる前記融液−固体界面形状を形成する工程が、該インゴット内に延在する放物線形状の融液−固体界面を形成することを含み、ガルウイング形状が生じないことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記形成した時間的に変化する磁場を印加し、前記インゴットに対して凹となる前記融液−固体界面形状を形成する工程が、前記インゴットの端部で0インチの高さを有し、該インゴットの中央部で0インチより大きい高さを有する融液−固体界面の形状を形成することと含む請求項1に記載の方法。
  9. 融液−固体界面に沿ってインゴットの端部をインゴットの中心部に接続する曲線が局所的な最小高さを有さない融液−固体界面形状を形成すること更に含む請求項8に記載の方法。
  10. 少なくとも300mmの直径を有するインゴットを形成することを含む請求項1に記載の方法。
  11. 半導体融液内に存在する浮力セルに対抗するように時間的に変化する磁場を印加するシステムであって、チョクラルスキー法により該融液から引き上げるシード結晶上に該半導体溶液より単結晶インゴットを成長させる該システムが、
    200mmよりも大きな直径を有するインゴットの製造を容易にするように構成された坩堝の外側に隣接して位置する、磁場を形成するための第1の一組のコイルと第2の一組のコイルと、
    プロセッサを含むコントロールユニットであって、
    浮力セルからの浮力に対抗するポンプ力の方向と、
    前記ポンプ力を形成する時間的に変化する磁場を規定する一組の特性と、を決定するように構成されたコントロールユニットと、
    を含み、
    前記コントロールユニットが、前記第1の一組のコイルへの第1の交流電流(IUAC)および前記第2の一組のコイルへの第2の交流電流(ILAC)の少なくとも1つを供給し、決定した前記の一組の特性を有する前記時間的に変化する磁場を形成するように構成され、該時間的に変化する磁場が前記浮力セルの浮力に対抗し前記インゴットに対して凹となる融液―固体界面形状を形成することを特徴とするシステム。
  12. 前記時間的に変化する磁場を規定する前記一組の特性が、IUACの位相、ILACの位相、IUACの大きさおよびILACの大きさの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項11に記載のシステム。
  13. 前記コントロールユニットが、更にIUACとILACの複数の位相を保存するように構成され、該位相が前記ポンプ力の方向を決定することを特徴とする請求項12に記載のシステム。
  14. 前記コントロールユニットが、更にIUACとILACの複数の大きさを保存するように構成され、該IUACとILACの大きさが前記ポンプ力の大きさを決定することを特徴とする請求項12に記載のシステム。
  15. 前記コントロールユニットが、更に前記第1の一組のコイルおよび前記第2の一組のコイルの少なくとも1つに、直流(DC)電流を供給するように構成されていることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
  16. 前記コントロールユニットが、IUACおよびILACの少なくとも1つを前記少なくとも1つのDC電流に重ねることを特徴とするシステム。
  17. 単結晶シリコンインゴットのチョクラルスキー法を実施している半導体融液中にポンプ力を形成する方法であって、該方法が、
    前記半導体融液中に存在する浮力に対抗するポンプ力の方向と大きさを決定する工程と、
    第1の交流電流(IUAC)および第2の交流電流(ILAC)の交流プロファイルを保存する工程と、
    第1のコイルと第2のコイルとにそれぞれ、IUACとILACとを印加し、時間的に変化する磁場を形成する工程と、
    該時間的に変化する磁場を前記半導体融液に印加し、該半導体融液中にポンプ力を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする方法。
  18. 交流プロファイルを保存する工程が、IUACおよびILACのそれぞれの大きさ、周波数および位相角の少なくとも1つを保存する工程を含み、IUACおよびILACの大きさと位相角とが形成されたポンプ力の大きさと方向を決定することを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 前記時間的に変化する磁場を前記半導体融液に印加する工程が、200mmより大きい直径を有する半導体インゴットを製造する工程の間、前記時間的に変化する磁場を半導体融液に印加する工程を含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
  20. 前記時間的に変化する磁場を前記半導体融液に印加する工程が、前記インゴットに対して凹となる融液―固体界面形状を形成する工程を更に含むことを特徴とする請求項17に記載の方法。
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