JP2008157730A - 生体分子または生体関連物質の測定方法 - Google Patents

生体分子または生体関連物質の測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】貴金属粒子の凝集反応を利用して、貴金属粒子凝集体の特長的な電気化学応答特性に基づき、生体分子または生体関連物質の迅速、簡便かつ高精度な測定方法を提供する。
【解決手段】本発明の生体分子または生体関連物質の測定方法は、標識対象物質と特異的に反応する標識物質により修飾された貴金属粒子と、標識対象物質を含む生体分子または生体関連物質との反応により貴金属粒子凝集体を生成する工程と、酸化還元ピークの電位位置が貴金属粒子と異なる電極上で、貴金属粒子凝集体の酸化還元ピークを測定する工程とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、簡便かつ迅速な遺伝子変異と免疫などの検出を可能とする、貴金属粒子凝集体を用いた生体分子または生体関連物質の電気化学的測定方法に関する。
近年の生化学と医療分野の発展に伴ない、高精度かつ迅速で簡便な遺伝子解析と免疫診断を可能とする測定法が求められている。現在、遺伝子解析においては、DNA蛍光マイクロアレイにおけるハイブリダイゼーションの特異性を利用して、変異部位の特定などが行なわれている。しかしながら、蛍光による検出法は、標識剤の退色によるシグナルの不安定化や、感度の低下、試薬のコスト高、装置のスケールダウンの困難さ、などの要因により、今後の高度医療とテーラーメード医療に対応するには障壁が高いのが現状である。そこで、これらの問題を克服するために、新規蛍光標識物質の開発、また、蛍光に代わる新規な検出システムの開発として、電気化学、表面プラズモン共鳴法と半導体トランジスタを用いた方法が提案され、検出マーカー材料の開発も試みられている。
蛍光に代わる検出方式の一つとして、電気化学的な方式は、生化学反応を電気信号に変換して検出するため、蛍光検出法のようなレーザー系やレンズ系を伴わず、測定系と解析装置の大幅な小型化が見込まれるとともに、感度向上も期待できる。電気化学的な検出法に関しては、これまで様々な手法が報告されている。最も多い系は、電気化学ラベル剤または酵素メディエーターなどを利用した方式である(特許文献1参照)。たとえば、電極表面上にDNAを固定化し、DNAと相補的に反応するDNAとのハイブリダイゼーションにより、二重らせん構造を形成する。つぎに、らせん構造間にフェロセン系インターカレーターなどを特異的に挿入し、フェロセンの酸化還元反応を基板電極上で検出することで、DNA間の相互作用と遺伝子変異を検出する方法である。
また、電極表面上に固定化されたプローブDNAとターゲットDNAとの反応前後の電気伝導性の違いを利用し、電極自体の酸化還元の応答の差から遺伝子変異を検出する手法が提案されている(特許文献2参照)。さらに、ハイブリダイゼーション後のDNA対の一塩基多型の塩基位置に特異反応する相補塩基修飾微粒子の固定化を行ない、当該微粒子の電気化学特性を検出する手法も開示されている(特許文献3参照)。
上述の電気化学的検出法は、現行の蛍光型DNAマイクロアレイの用途をそのまま踏襲した、遺伝子シーケンスを目的とするものであり、電極表面上にDNAをあらかじめ固定化しておく必要がある。したがって、電極毎に、測定対象となるDNA相補配列を個別に固定化する労を要とする。さらに、特許文献1に記載の方法においては、電気化学ラベル剤などを用いる必要がある。
特許文献2の方法では、DNAハイブリダイゼーションにおける表面伝導性の差を検出する手法がとられているが、精度的に一塩基多型の確実な検出は困難であり、またDNA配列の中間部などに一塩基多型が存在する場合は、らせん構造の理想構造からの歪みが小さくなるため、伝導性の変化が微小となる。さらに、DNAの長さがデバイ長を超えるとフルマッチとミスマッチの電荷差分が電荷消失により頭打ちになり、有意差として検出されないという原理的な課題を抱えている。
特許文献3における塩基修飾微粒子を利用する手法は、酸化還元ラベル剤が不要であり、微粒子の機能を利用して一塩基多型塩基が特定される点で優れているが、1つの遺伝子診断に4種の修飾粒子とスポット領域を必要とするため、利便性に欠けるものである。また、従来の蛍光検出法で用いられる酵素インターカレーターの役割の抜本的な改善にはなっていない。以上のように電気化学的手法による遺伝子解析法は、簡便、迅速と高感度という観点で未だ改善の余地がある。
最近の市場要求として、一塩基多型のシーケンス(塩基種とその位置についての解析)よりも、むしろ、臨床の場で広く利用できるよう、病気関連遺伝子の変異の有無に対する要求が高まっている。しかしながら、当該要求を満たす、迅速かつ簡便な診断ツールは未だ見受けられていない。医療診断において、上述の遺伝子判断が可能であれば、早期治療と高度医療を提供する可能性が高まることから、当該診断ツールの開発は大変意義のあるものと考えられる。このためには、電気化学ラベル剤に代わる効率的な検出マーカーの開発、各電極へのプローブDNAまたは塩基の固定化を不要とすること、電極と検出マーカーの固定化反応速度の促進などが必要である。
従来のマイクロアレイベースのプロトコールでは、DNAハイブリダイゼーションを基本とした検出が行なわれている。そのため、検出部にはターゲット毎に各々対応したプローブDNAを固定化するのが通例である。また、高価な電気化学ラベル剤を利用しない場合においても、各DNAもしくは塩基が修飾された複数の検出マーカーを用いなければならなかった。これまでのハイブリダイゼーションベースの反応検出では、検出表面上において、プローブDNAとターゲットDNAの塩基対の反応が必要不可欠であったが、このような手法を用いない遺伝子変異検出法が提案されれば、検出部で当該DNA対を利用する必然性は無くなり、かつハイブリダイゼーションに伴う反応時間の影響を受けず、迅速、簡便かつ高感度な検出が実現すると考えられる。
特開2000−146894号公報 特開2003−090815号公報 特開2005−227154号公報
本発明の課題は、貴金属粒子の凝集反応を利用して、貴金属粒子凝集体の特長的な電気化学応答特性に基づき、生体分子または生体関連物質の迅速、簡便かつ高精度な測定方法を提供することにある。
本発明の生体分子または生体関連物質の測定方法は、標識対象物質と特異的に反応する標識物質により修飾された貴金属粒子と、標識対象物質を含む生体分子または生体関連物質との反応により貴金属粒子凝集体を生成する工程と、酸化還元ピークの電位位置が貴金属粒子と異なる電極上で、貴金属粒子凝集体の酸化還元ピークを測定する工程とを備える。この測定方法は、遺伝子または免疫の検出に用いることができる。
貴金属粒子は、平均粒径1nm〜500nmの金製の粒子が好ましい。電極は、貴金属粒子より電位窓が広いものが好適であり、電極の表面が、活性官能基を有する分子またはイオン性分子により修飾されている態様が好ましい。また、測定前に、貴金属粒子の酸化還元電位より卑の電位を掃引する態様が好ましい。生体分子として遺伝子の測定が可能であり、抗原もしくは抗体により修飾された貴金属粒子との抗原抗体反応により生成する貴金属粒子凝集体を測定対象とすることができる。
本発明によれば、特異的な生体分子反応により形成された貴金属粒子凝集体を検出することにより、電気化学的に無ラベルで、生体分子または生体関連物質の機能と反応性を定性的もしくは定量的に分析することができる。また、検出部における反応時間が短いため、迅速かつ簡便な測定が可能である。さらに、貴金属粒子凝集体を直接検出し、遺伝子および免疫を高精度に検出することができる。
本発明の生体分子または生体関連物質の測定方法は、標識物質により修飾された貴金属粒子と、標識対象物質を含む生体分子または生体関連物質とを反応させ、標識物質と標識対象物質との間の特異的な反応により貴金属粒子凝集体を生成させ、その後、酸化還元ピークの電位位置が貴金属粒子と異なる電極上で、貴金属粒子凝集体の酸化還元ピークを測定することを特徴とする。特異的な生体分子反応により形成された貴金属粒子凝集体を検出マーカーとして用いることにより、凝集後の生体分子反応を伴うことなく、生体分子または生体関連物質の定性的または定量的な分析が可能である。また、検出マーカーである貴金属粒子凝集体の分離精製が容易であるため、検出部における反応時間を短縮化し、迅速かつ簡便な測定が可能である。さらに、貴金属粒子凝集体の電気化学特性を電位窓の広い導電性電極上で直接的に検出することが可能であり、電気化学的に無ラベルで、遺伝子および免疫を高精度に検出することができる。
本発明において、貴金属粒子には、標識対象物質と特異的に反応をする標識物質により修飾した粒子を使用する。たとえば、抗原、抗体またはビオチンなどの標識対象物質と凝集反応を起こすように、それぞれ対して、抗体、抗原またはストレプトアビジンなどの標識物質を使用する。図2に、本発明における貴金属粒子を用いた凝集反応を例示する。図2(a)は、標識対象物質であるビオチンで修飾した増幅遺伝子と、標識物質であるストレプトアビジンにより修飾された金ナノ粒子(平均粒径がナノメーターサイズの粒子を、以下、「ナノ粒子」とも言う。)との生体分子反応により粒子凝集体を生成した例を示す。また、図2(b)は、生体関連物質中の抗原と、抗体を修飾した金ナノ粒子とが特異的に反応し、粒子凝集体を生成した例を示す。
貴金属粒子は、標識物質により修飾されるため、貴金属粒子の表面には、標識物質と反応する分子などであらかじめ修飾しておく態様が好適である。修飾分子としては、アルカンチオール分子、有機シラン分子、またはポリエルシンなどのイオン性高分子などが望ましい。このような分子は、末端官能基としてCOOH−、NH2−、CF3−、CH3−、CN−、ビオチン基、マレイミド基、スクシンイミド基などを少なくとも1つ以上有する直鎖状分子または分枝状分子が好ましい。
表面修飾は、トルエン、エタノール、ビシクロヘキシル、パラフィン、水などに修飾分子を溶解した溶液に粒子を分散させることで行なうことができる。また、標識となる分子固定のために、グルタルアルデヒド、スルホ−NHS−LC−LC−ビオチン、SMCC(Succinimidyl-4-(N-maleimidomethyl)-cyclohexane-1-carboxyate)、SPDP(N-Succinimidyl-3-(2-pyridyldithio)propionate)などの架橋分子を用いることもできる。抗体などの固定化に関して、プロテインAなどのタンパク質を用いることも可能である。
貴金属粒子は、化学的に安定であり、単体純度が高く、特有の電気化学特性を有する点で、金、銀、白金、パラジウムとロジウムからなる群より選ばれる少なくとも1種からなる粒子が好ましい。貴金属は、単体がより好ましいが、合金を使用するときは、主貴金属の酸化還元ピークの電位位置に酸化還元ピークがない材料との合金が望ましい。また、金は、電位窓が広く、特異的な反応を伴なう生体分子の捕獲と検出、たとえば、一塩基多型のような遺伝子解析と、抗原抗体反応を伴なう反応基質系のセンシングに重要な役割を果たすため有効である。
貴金属粒子の平均粒径は、ナノ粒子特有の光学特性と電気化学特性を発現するである点で、1nm以上が好ましく、2nm以上がより好ましい。一方、貴金属粒子の平均粒径は、凝集体の円滑な形成と遠心分離の容易さから、500nm以下が好ましく、50nm以下がより好ましい。本明細書において、粒径は、透過型電子顕微鏡により観察して測定し、平均粒径は、透過型電子顕微鏡の画像データから直接計測し、算出する。1nm〜10nmの金粒子においては、非分子修飾の場合、水溶液中で自己凝集するので、あらかじめトルエンなどの有機溶媒中でアルカンチオールなどの分子修飾をしたものを用いる態様が好適である。
標識対象物質との選択的な反応を起こす標識物質は、抗原抗体反応、選択的なポリメラーゼ連鎖反応のような反応特異的な生体反応をする分子が好ましい。たとえば、ポリメラーゼ連鎖反応においては、等温ポリメラーゼ連鎖反応などのように、反応特異的に選択増幅可能な系を用いることで、凝集反応の選択性を高めることが可能である。たとえば、野生型遺伝子のみを増幅するようにプライマー設計をすることにより、変異型遺伝子の増幅を抑え、凝集反応の選択性が高めることが可能である。
抗原抗体反応においては、サンドイッチイムノアッセイが可能な反応系が好ましく、遺伝子の場合は、両末端、または、5‘もしくは3’にそれぞれ標識物質が修飾され、各遺伝子が相補的な系に、貴金属粒子と反応可能な分子が修飾されている態様が好適である。さらに、これらの抗原抗体反応または遺伝子増幅反応においては、反応特異性が得られるように、条件を精査することが好ましく、凝集分離の選択性をより向上させることが可能である。また、凝集反応は、水溶液中で行ない、温度は15℃〜55℃の範囲である態様が望ましい。また、凝集反応を促進するために、溶液の塩濃度を変化させると効果的である。使用する塩としては、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどが好適である。ここに、凝集反応とは、標識物質と標識対象物質との特異的な反応により、生体分子または生体関連物質と、貴金属粒子とが凝集し、貴金属粒子凝集体を生成する反応であり、たとえば、抗原または抗体により修飾された貴金属粒子と、標識対象物質である抗体または抗原を含む遺伝子との抗原抗体反応により貴金属粒子凝集体が生成する。
標識対象物質を含む生体関連物質には、全血、血漿、血清、組織、組織液、毛髪、爪、皮膚、唾液、尿もしくは便などの体液または組織片が含まれる。また、標識対象物質を含む生体分子には、これらの体液もしくは組織片に含まれる野生型遺伝子または変異型遺伝子が含まれる。野生型遺伝子または変異型遺伝子は、遺伝子増幅法により反応特異的に増幅することができ、増幅により標識対象物質の定性的または定量的な分析を高精度化することができる。
貴金属粒子と、生体分子または生体関連物質との特異的反応により貴金属粒子凝集体が生成した後、貴金属粒子凝集体の酸化還元ピークを測定する。酸化還元ピークの測定において使用する電極は、貴金属粒子凝集体の測定を容易にし、測定精度を高める点で、酸化還元ピークの電位位置が、貴金属粒子と異なる電極を使用する。図1(a)〜(e)に、貴金属(Au、Pt、Pd)と、ITO(インジウムスズ酸化物)と、炭素の酸化還元ピークを例示する。図1(a)に示すAuの場合には、約1.2Vと1.4Vの電位位置に酸化還元ピーク1,2が観測される。また、酸化還元ピーク1,2が観測されない電位窓Mが、図1(b)に示すPtより広く、検体の酸化還元ピークを観測しやすく、検出精度が高い点で、Auが電極材料として好ましい。
図1(c)に示すITOと、図1(d)に示す炭素は、貴金属粒子より電位窓が広く、検体の酸化還元ピークを観測しやすく、検出精度が高い点で、電極材料として好適である。また、図1(c)と図1(d)に示すように、ITOと炭素は、貴金属の酸化還元ピークの電位位置に酸化還元ピークがないため、貴金属粒子凝集体を高精度かつ容易に検出できる点で、電極材料として好ましい。貴金属粒子凝集体の酸化還元ピークを観測し、酸化還元ピークの有無、その電位位置と、ピーク強度(電流値)などにより、生体分子または生体関連物質の機能と反応性などの定性的または定量的な分析をすることができる。また、電気化学ラベル剤または酵素メディエーターなどを使用することなく、遺伝子または免疫の検出などの生物化学的測定を直接行なうことが可能である。
貴金属粒子凝集体の検出においては、検出を容易にし、検出精度を高める点で、貴金属粒子凝集体を固定化する電極表面を有する態様が好ましい。貴金属粒子凝集体の固定化は、静電吸着、化学結合、物理吸着または電気化学的手法により行なうことができる。具体的には、活性官能基を有する分子またはイオン性分子などにより検出部の電極表面を修飾する態様が好ましい。たとえばITO電極であれば、有機シラン系の単分子膜で修飾する態様が好ましく、とくにアミノ基、メルカプト基などの活性官能基を有する分子による修飾が好適であり、修飾分子にさらに架橋剤などの分子を導入することができる。また、ポリリシンなどのようなイオン性高分子膜を電極上に形成したり、メチル、フッ化メチル基末端、またはCH2、CF2などの活性官能基を分子内に有する分子により表面を修飾し、または成膜することにより、疎水性表面を構築し、疎水性相互作用により、貴金属凝集体を検出表面に固定化させることができる。
貴金属粒子凝集体を電極上に電気化学的に固定化する場合、電極は、測定前に、貴金属粒子の酸化還元電位よりも卑の電位を掃引することにより、貴金属粒子凝集体を電極表面に迅速に引き付けることが可能となる。この際、電位の程度によっては、電極上に固定したままの状態で粒子凝集体を保持することもできる。一方、反応後、貴金属粒子の酸化還元電位または分子間の静電作用よりも強い電場を印加することにより、表面から貴金属粒子凝集体を離脱させることが可能である。電気化学測定により、貴金属粒子凝集体の凝集程度から引き起こされる、酸化還元ピークの電位位置とピーク電流強さから、特定対象分子の有無やその定量を行なうことが可能である。
貴金属粒子凝集体を検出マーカーとして用い、作用電極と、対抗電極と、参照電極とを1セットまたは複数セット同一基板上に形成することで、標識対象物質を検出することが可能である。電気化学測定と基板への凝集体固定化促進は、検出部となる作用電極、対向電極と参照電極の3電極系を用い、ポテンショスタットなどのような電気化学測定装置により行なうことができる。
対向電極と参照電極には、作用電極と同様の材料を用いることができる。また、参照電極には、銀塩化銀、飽和カロメロ、水銀塩化水銀、水素電極などのガラス系電極に用いることができ、銀またはその他の導電材料からなる擬似参照電極を用いることができる。本発明は、貴金属粒子凝集反応を利用する分離精製プロセスの提供、貴金属粒子凝集体を検出マーカーとして使用し、マイクロ流体回路などの分析チップにおいて、生体分子間反応の定性的または定量的な分析が可能である。したがって、医療分野において必要とされる遺伝子疾患の診断および免疫の診断などに有効に利用することができる。
本発明の生体分子または生体関連物質の測定方法を実施するマイクロ流体回路を図3に例示する。検出対象などの相違に応じて、図3(a)に示す態様の回路または図3(b)に示す態様の回路を任意に選択することができる。このマイクロ流体回路は、図3に示すように、特異反応部と分離精製部と検出部とを備え、特異反応部では、標識対象物質と特異的に反応する標識物質により修飾された貴金属粒子と、標識対象物質を含む生体分子または生体関連物質との特異反応により貴金属粒子凝集体を生成する。つぎに、分離精製部において、貴金属粒子凝集体を遠心力などにより分離精製する。つづいて、検出部において、分離精製した凝集体の酸化還元ピークなどの電気化学測定を行なう。マイクロ流体回路により、凝集反応を利用して生体分子または生体関連物質の簡便な分離精製が可能であり、精度の高い検出を実現することができる。このため、一塩基多型を含む癌由来遺伝子変異の検出と腫瘍マーカーを定性的または定量的にワンチップで分析することが可能である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
本実施例においては、金ナノ粒子凝集反応を利用して癌由来遺伝子変異の電気化学的な測定を行なった。すなわち、標識対象物質と特異的に反応する標識物質により修飾された金ナノ粒子と、標識対象物質を含む遺伝子との反応により貴金属粒子凝集体を生成した後、酸化還元ピークの電位位置が金ナノ粒子と異なるITO製の電極上で、金ナノ粒子凝集体の酸化還元ピークを測定し、癌由来遺伝子変異を検出した。
まず、金ナノ粒子として、平均粒径10nmのストレプトアビジン修飾金コロイドを含む水溶液(シグマ アルドリッチジャパン製)を用いた。つぎに、血液から抽出したP53遺伝子の突然変異の検出を行なうため、P53遺伝子内のエクソン4遺伝子の等温遺伝子増幅を行ない、その中のコドン72の変位の有無を検出した。コドン72は野生型(Wild Type)(以下、「WT」とも言う。)の場合、5‘側からCGCの配列をとり、アルギニンを生成するが、変異型(Mutant Allele)(以下、「MT]とも言う。)の場合、CCC配列に変位し、プロリンを生成する。P53遺伝子は癌診断に多用される遺伝子であり、多くの癌が当該遺伝子のSNP(一塩基多型)に関係しているといわれている。そこで、本実施例では、エクソン4遺伝子を特異的に増幅した。反応には等温遺伝子増幅法として知られるLAMP(Loop-Mediated Isothermal Amplification)法を用いた。
LAMP法は、遺伝子増幅法であり、反応特異的に増幅することができ、60℃〜65℃での等温遺伝子増幅が可能である。本実施例では、F3、B3、FIP,BIP、LoopF、LoopBの6種のプライマーセットを使用した。
F3:5’−CCCCGGACGATATTGAACAA−3’(配列番号1)
B3:5’−CCAGACGGAAACCGTAGCT−3’(配列番号2)
FIP(WT):5’−GCGGGGAGCAGCCTCGGTTCACTGAAGACCCAGG−3’(配列番号3)
BIP(WT):5’−CGCGTGGCCCCTGCGACAGGGGCCAGGAGG−3’(配列番号4)
LoopF:5’−Biotin−TGGCATTCTGGGAGCTTCA−3’(配列番号5)
LoopB:5’−Biotin−CGGCCCCTGCACCAG−3’(配列番号6)
変異型(MT)におけるプライマーとしては、つぎのFIP、BIPを用いた。
FIP(MT):5’−GGGGGGAGCAGCCTCGGTTCACTGAAGACCCAGG−3’(配列番号7)
BIP(MT):5’−CCCGTGGCCCCTGCGACAGGGGCCAGGAGG−3’(配列番号8)
サンプルは、健常者ヒト血液(WT)(20μL)を用いた。増幅反応の前に、DNAの抽出を以下の方法で行なった。ネクストテック製 クリーンカラムを用いて、まず、20μLの血液をチューブに導入し、溶解バッファー(ネクストテック製全血ゲノムDNAキット)300μLを加えた。つづいて、60℃で30分間、インキュベートを行なった。本溶解液120μLをカラムに導入し、室温で3分間インキュベートし、その後、700xgで1分間遠心分離を行ない、濾液をDNAサンプルとした。
LAMP法は、前述のとおり、プライマー設計により反応特異的な増幅を行なうことが可能であり、たとえば、SNPが含まれるMT−DNAはほとんど増幅されず、WTのみが選択的に増幅されることが知られている。上述のプライマーセットに関してもWTのみが増幅することを、蛍光を用いた予備試験で確認した結果、増殖後のWTの蛍光強度比は、MTの100倍以上であった。そこで、LAMP法を用いて、WT遺伝子のみの増幅を行なった。
増幅反応のための条件は、つぎのとおりである。なお、FIPとBIPについては、WTとMTのそれぞれを含む2種類の溶液を調整した。また、遺伝子増幅反応の条件は63℃、30分間で行なった。
緩衝液:Loopamp Reaction Buffer(栄研化学社製) 25μL
サンプル(上記の抽出DNA):1μL
酵素:Bst DNA ポリメラーゼ 0.25μL
プライマー:(16μM FIP、16μM BIP、2μM F3、2μM B3、8μM LoopF、8μM LoopB) 2.5μL
Loopamp蛍光目視検出試薬 2.5μL
蒸留水:16.25μL
つぎに、遺伝子増幅後のDNAとストレプトアビジン修飾金ナノ粒子との凝集反応を行なった。まず、遺伝子増幅後の試料10μLを計量し、金ナノ粒子溶液10μLを混合した。室温で10分間反応させた後、凝集の程度を目視で確認した。WTプライマーから増幅したDNA溶液では、溶液が赤色から紫色に変化していたことから、凝集反応が進行していることが確認された。一方、MTプライマーから増幅したDNA溶液では、金ナノ粒子の添加前後で色の変化が認められなかった。そこで、凝集反応が認められたWTの試料をマイクロ流体回路内において、3000rpmで5分間遠心分離し、凝集サンプルを回収した。
回収した金ナノ粒子凝集体を含む溶液について、酸化還元ピークの電位位置が金ナノ粒子と異なるITO製の電極を用い、金粒子凝集体の特長的な電気化学シグナルから遺伝子変異の有無の検出を行なった。まず、ITO電極の表面を、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(APS)で予め修飾し、アミノ末端単分子膜を形成した。分子修飾ITO表面の形成は、5質量%のAPSを含むエタノール溶液に30分間電極を浸漬した後、架橋剤としてスルホ−NHS−LC−LC−ビオチン(5mg/mL)を含むリン酸緩衝液PBS(pH7.4)中で、室温で1時間反応させることにより、ITO電極の単分子膜上のアミノ末端とスルホ−NHS−LC−LC−ビオチンとを架橋し、ビオチン修飾ITO電極を得た。ITO電極上に修飾されているビオチンと、金粒子凝集体に存在するストレプトアビジンとの相互作用により、金粒子凝集体は電極表面に固定化された。
固定化後、ボルタンメトリー測定を行なった。電気化学測定は、電気化学測定システム(北斗電工製HZ−5000ポテンショガルバノスタット)装置を用いて行なった。測定条件はつぎのとおりである。なお、比較のために変異型を用いて、同様なプロセスを実施したサンプルに関しても同様の測定を行なった。
作用電極:上述の金粒子凝集体が固定化されたITO基板(電極面積3mmφ)
対向電極:Pt
参照電極:Ag/AgCl電極
溶液:PBS pH7.4溶液
測定温度:室温
走査電位範囲:−0.2V〜1.3V vs.Ag/AgCl
走査速度:100mV/sec
電気化学測定の結果、WTでは、0.56Vvs.Ag/AgCl付近に、金由来の還元ピークが観測された。一方、MTでは、ITO表面において、金粒子凝集体に由来するピークは、ほとんど観測されなかった。なお、本測定に至るまでの間に、微粒子凝集後、遠心分離による分離精製を行なっているため、溶液中に含まれる不純物の影響はボルタモグラムからは認められなかった。したがって、血液中には野生型遺伝子のみが存在することが明らかとなった。本実施例により、電気化学の測定で、金粒子凝集体の存在を無ラベルで検出可能であることがわかった。さらに、野生型と変異型の選択的な増幅反応の適用により、簡便な手法で遺伝子変異を検出できることが確認できた。
つぎに、実施例1に記載の方法で形成された金粒子凝集体の回収溶液から、金粒子凝集体を作用基板に固定化するプロセスとして、電気化学促進反応を検討した。この方法は、作用電極の電位制御によって、金粒子凝集体を電極表面に固定化する方法である。操作においては、電極は、金の標準酸化還元電位より卑の電位を掃引することにより、溶液から電極近傍への金粒子凝集体の移動速度が速まり、かつ、電極に固定化させることができた。また、本手法を用いる場合は、基板表面に特別な分子修飾を行なう必要がないので、操作が簡便であった。
電位印加条件はつぎの通りとした。
溶液:金粒子含有PBS(pH7.4)水溶液
印加電位:−0.5V vs.Ag/AgCl
対向電極:Pt
参照電極:Ag/AgCl電極
測定温度:室温
この印加条件により、3分間の操作で、既に金粒子凝集体が電極表面に固定化していることが確認された。3分間の定電位印加において、凝集粒子量に起因する酸化還元ピークは、ほぼ同程度の電流値を示した。なお、この電位印加促進による固定化プロセス後の計測は、上述の電気化学測定法と同様の方法で行なった。以上の結果から、卑の電位印加により、金粒子凝集体の電極表面へのキャプチャーが可能であり、計測プロセスの短縮化に貢献することがわかった。また、本実施例における遺伝子診断についてのみならず、抗原抗体反応を用いた免疫の検出にも同様な手法を行なうことができた。
本発明によれば、貴金属粒子凝集体を用いた無ラベル電気化学検出法を用いることで、簡便、迅速かつ高精度な遺伝子および免疫の診断が可能であった。また、電気化学的な手法を活かして、反応時間の短縮化が可能であった。したがって、本発明は、今後の高度医療診断と早期治療に有効あることがわかった。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
電気化学的手法により、小型で高精度な測定装置を提供することができ、今後のテーラーメード医療および高度医療診断に有効である。
本発明に使用する貴金属(Au、Pt、Pd)と、ITO(インジウムスズ酸化物)と、炭素の酸化還元ピークを示す図である。 本発明における貴金属粒子を用いた凝集反応を例示する図である。 本発明の生体分子または生体関連物質の測定方法を実施するマイクロ流体回路を示す図である。

Claims (8)

  1. 標識対象物質と特異的に反応する標識物質により修飾された貴金属粒子と、標識対象物質を含む生体分子または生体関連物質との反応により貴金属粒子凝集体を生成する工程と、
    酸化還元ピークの電位位置が前記貴金属粒子と異なる電極上で、貴金属粒子凝集体の酸化還元ピークを測定する工程と
    を備える生体分子または生体関連物質の測定方法。
  2. 遺伝子または免疫の検出に用いられることを特徴とする請求項1に記載の生体分子または生体関連物質の測定方法。
  3. 前記貴金属粒子は、平均粒径1nm〜500nmの金製の粒子であることを特徴とする請求項1に記載の生体分子または生体関連物質の測定方法。
  4. 前記電極は、貴金属粒子より電位窓が広いことを特徴とする請求項1に記載の生体分子または生体関連物質の測定方法。
  5. 前記電極は、表面が活性官能基を有する分子またはイオン性分子により修飾されていることを特徴とする請求項1に記載の生体分子または生体関連物質の測定方法。
  6. 前記電極は、測定前に、貴金属粒子の酸化還元電位より卑の電位を掃引することを特徴とする請求項1に記載の生体分子または生体関連物質の測定方法。
  7. 前記生体分子が、遺伝子であることを特徴とする請求項1に記載の生体分子または生体関連物質の測定方法。
  8. 前記貴金属粒子凝集体は、抗原または抗体により修飾された貴金属粒子との抗原抗体反応により生成することを特徴とする請求項1に記載の生体分子または生体関連物質の測定方法。
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