JP2008157606A - マイクロ波加熱式温水器 - Google Patents
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Abstract
【課題】多流量の水を水質に変化を与えることなく効率良く温水に変える大容量のマイクロ波加熱式温水器を提供する。
【解決手段】幅狭に直立して対向する2側面を持ち、内部に横方向に交互に仕切る複数の仕切り板(11)を設けて下部流入口(13)から流入した流水が左右蛇行して流れて上部流出口(14)から流出するようにした薄箱形の金属板製熱交換器(3)を設ける。熱交換器の前記2側面の外側に密着して板状のマイクロ波吸収発熱体(4)を取り付け、その外側に各板状発熱体の外側面に向けて開口した複数の導波管(6)を取り付ける。各導波管の前記開口とは反対側の開口に各導波管内にマイクロ波を放射するマイクロ波発生装置(7)を取り付ける。
【選択図】図2
【解決手段】幅狭に直立して対向する2側面を持ち、内部に横方向に交互に仕切る複数の仕切り板(11)を設けて下部流入口(13)から流入した流水が左右蛇行して流れて上部流出口(14)から流出するようにした薄箱形の金属板製熱交換器(3)を設ける。熱交換器の前記2側面の外側に密着して板状のマイクロ波吸収発熱体(4)を取り付け、その外側に各板状発熱体の外側面に向けて開口した複数の導波管(6)を取り付ける。各導波管の前記開口とは反対側の開口に各導波管内にマイクロ波を放射するマイクロ波発生装置(7)を取り付ける。
【選択図】図2
Description
本発明はマイクロ波加熱により流水を温水に変える温水器に関し、特には商業、産業用に多流量の水をその水質を変えることなく効率良く温水にするのに好適な温水器に関する。
流水を温水に変える温水器の加熱方式には、ガス、石油等の燃焼式のものと電気加熱式のものがある。燃焼式は大容量のものも製作可能であるが燃焼ガスが発生するため設置場所に制約がある。その点、電気加熱式はクリーンな加熱方式であるため設置場所に制約が少ない。
電気加熱式には、抵抗加熱式とマイクロ波加熱式とがある。抵抗加熱式は発熱体を直接には水中に入れることができないこと、発熱体自身の加熱に時間がかかること等から瞬間的な温水発生には幾分不向きである。その点、マイクロ波加熱式は瞬時に高出力を発生させられること、水を直接に加熱することもできる等の利点があるため瞬間的な温水生成装置への適用が種々提案されている。
マイクロ波加熱式の温水器としては、例えば特許文献1に開示されている温水器がある。この温水器は金属製円筒体の内部に水平に取り付けたマイクロ波吸収性の棒状セラミック体に円筒外からマイクロ波を照射して加熱する。そして、加熱されたセラミック体の放射熱と対流で円筒体を加熱し、円筒体外面に取り付けた通水管を通る水を温めるというものである。この温水器の場合、セラミック体から円筒体への熱伝達を放射(輻射)や対流で行なうため熱伝達効率が低い問題がある。また、円筒外から円筒体内部のセラミック体に高出力のマイクロ波を照射することは困難であることから、大容量の温水器には適さない。
また、特許文献2には、中空ボックス内に配置したマイクロ波透過性材料で形成した送水パイプに中空ボックス外からマイクロ波を照射し、送水パイプ中を流れる水を直接加熱する温水器が開示されている。この温水器の場合、水をマイクロ波で直接加熱するため瞬間的に温水を生成できる利点がある。しかし、送水パイプの表面積が小さいため中空ボックス外から高出力のマイクロ波を水に照射することが難しい。また、この温水器の場合、水にマイクロ波を直接照射するため水質が変化する問題がある。マイクロ波を照射された水は水の分子集団(クラスター)が小さくなって、水に含まれる塩素の除去をはじめ水中の雑菌を死滅させたりする(特許文献2の段落0036参照)。この点は利点である反面、欠点でもある。例えば、温浴施設や温水プールでは塩素消毒することが定められているため、塩素が除去されたのではそうした施設の水の加熱には使用できない。また、温泉水の加熱に使用した場合には、温泉水の成分が変質してしまう恐れがあるのでそうした目的にも使用できない。
また、特許文献3には図7に示すように、外周面にマイクロ波抵抗材料で製作した加熱体51を装着した通水管52を遮蔽庫53内に配置し、庫外のマイクロ波発生装置54から遮蔽庫53内にマイクロ波を放射して加熱体51に吸収させる温水器が開示されている。加熱体51はマイクロ波を吸収して高温となり、通水管52内を通る水を温める。しかし、遮蔽庫53内に配置した加熱体51に遮蔽庫53外に配置したマイクロ波発生装置54から大容量のマイクロ波を照射することは難しい。そのため、この方式は小容量の温水器にしか向かない。また、通水管52がマイクロ波透過性材料で製作されていて、その通水管52の一部はマイクロ波の直接照射を受ける構造となっているため前述した水質変化の問題も生ずる。
特開平07−305895号公報
特開2002−39619号公報
特開平01−102242号公報
本発明は、従来技術のこうした問題点を解決するためになされたもので、その課題は多流量の水を、その水質を変化させることなく効率良く温水に変えるのに好適なマイクロ波加熱式温水器を提供することにある。
前記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、流水を温水にするマイクロ波加熱式温水器であって、幅狭に直立して対向する2側面を有し、内部に横方向に交互に仕切る複数の仕切り板(11)を設けて下部流入口(13)から流入した流水が左右蛇行しながら流れて上部流出口(14)から流出するように構成した薄箱形の金属板製熱交換器(3)と、該熱交換器の前記2側面の外側に密着して取り付けた板状のマイクロ波吸収発熱体(4)と、該各板状発熱体の外側面に密着して取り付けたマイクロ波透過性の断熱材(5)と、該各断熱材の外側面に向けて開口し、該断熱材にその開口端を密着して取り付けた1つ又は複数の導波管(6)と、該各導波管における前記開口端とは反対側の開口に取り付けられて各導波管内にマイクロ波を放射するマイクロ波発生装置(7)と、を備えることを特徴とするマイクロ波加熱式温水器である。
このような構成のマイクロ波加熱式温水器では、マイクロ波発生装置を小出力の単位マイクロ波発生装置の集まりとして構成することができる。その数の増減のための構成変更は比較的簡単である。従って、同じ出力容量のマグネトロンを使用した単位マイクロ波発生装置の数を変えることで各種出力容量の温水器を構成でき、数を増やすことで大流量の温水器を容易に製作することができる。また、本発明の温水器は間接加熱で流水を加熱するため水質を変化させない。このため水質変化を嫌う温浴施設や温水プールの水、温泉水の加熱にも使用することができる。
また、請求項2に記載の発明は、流水を温水にするマイクロ波加熱式温水器であって、幅狭に直立して対向する2側面を有し、内部に横方向に交互に仕切る複数の仕切り板(11)を設けて下部流入口(13)から流入した流水が左右蛇行しながら流れて上部流出口(14)から流出するように構成した薄箱形の金属板製熱交換器(3)と、該熱交換器の前記2側面の一方の側面外側に密着して取り付けた板状のマイクロ波吸収発熱体(4)と、該板状発熱体の外側面に密着して取り付けたマイクロ波透過性の断熱材(5)と、該断熱材の外側面に向けて開口し、該断熱材にその開口端を密着して取り付けた1つ又は複数の導波管(6)と、該各導波管における前記開口端とは反対側の開口に取り付けられて各導波管内にマイクロ波を放射するマイクロ波発生装置(7)と、を備えることを特徴とするマイクロ波加熱式温水器である。
本構成のマイクロ波加熱式温水器は、請求項1に記載のマイクロ波加熱式温水器におけるマイクロ波吸収発熱体(4)、マイクロ波透過性の断熱材(5)、導波管(6)、マイクロ波発生装置(7)を熱交換器(3)の片側にのみ取り付ける構成としたものである。両側面に取り付ける場合と比べて加熱能力は低くなるものの、構造が簡単で安価に製造できるため小流量の温水器に適する。そして、請求項1に記載のマイクロ波加熱式温水器の効果と同様の効果も有する。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のマイクロ波加熱式温水器において、前記マイクロ波発生装置(7)に冷風を吹き当て、その排熱を吸収させて温風に変えさせる排熱回収部(42)と、該排熱回収部から排出された温風を利用して前記熱交換器(3)の下部流入口(13a)に流入する流水を予熱する予熱用熱交換器(43)と、を更に設けたことを特徴とするマイクロ波加熱式温水器である。
マイクロ波発生装置(7)はかなりの排熱を発生する。従って、本構成のようにその排熱を利用して温風を発生させ、その温風で熱交換器(3)に流入する流水を予熱すれば、装置全体の熱効率が高まる効果を奏する。また、マイクロ波発生装置(7)の排熱が温風に伝えられるため、マイクロ波発生装置(7)の過熱が防止される効果も奏する。
以下、本発明に係るマイクロ波加熱式温水器の構成例を実施形態に分けて説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係るマイクロ波加熱式温水器1を、その金属性外箱10を透視して示した内部の斜視図である。この温水器1は、図に示す正面から見て左右対称に構成されている。図2に正面中央から左側構成部分の分解斜視図を示す。図3は、正面から見た面に平行な面で切断した内部の断面図である。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係るマイクロ波加熱式温水器1を、その金属性外箱10を透視して示した内部の斜視図である。この温水器1は、図に示す正面から見て左右対称に構成されている。図2に正面中央から左側構成部分の分解斜視図を示す。図3は、正面から見た面に平行な面で切断した内部の断面図である。
左右対称であるので正面中央から左側部分について構成を説明する。温水器1は、中央から左側に向けて熱交換器3、マイクロ波吸収発熱体(誘電発熱体)4、断熱材5、導波管6、マイクロ波発生装置7を順に重ねて構成されている。重ねた全体は、金属性外箱10内に納められている。
図4は熱交換器3を、その外殻を透視して示した内部の斜視図である。熱交換器3は、マイクロ波を吸収して発熱したマイクロ波吸収発熱体4の熱を流水に伝えて温水にする部分である。熱交換器3は図4に示すように、ステンレス板を用いた薄い箱形に形成されている。両側面を含む全体はステンレス板で覆われている。
熱交換器3の両側面は広い面積に形成してあり、両側面間の幅は狭くしてある。内部には横方向(水平方向)に交互に仕切る複数の仕切り板11が取り付けてあり、これにより最下部から最上部まで連続する流路が形成されている。最下部の流路には冷水の入口である下部流入口13が、最上部の流路には温水の出口である上部流出口14が設けてある。下部流入口13から流入した水は図4中の矢印で示すように左右蛇行しながら上部に向かって流れ、その間に加熱された両側面板との間で熱交換して温水となり上部流出口14から流出する。
熱交換器3の両側面には、図2に示すマイクロ波吸収発熱体4が密着して取り付けてある。発熱体4は板状で、熱交換器3の両側面と等しい面積にしてある。発熱体4は、後述するマイクロ波発生装置7から放射されたマイクロ波を吸収して発熱し、接触する熱交換器3の両側面板に熱を与えて加熱する。発熱体4の材料としては、例えば、炭化けい素を使用する。また、炭化けい素に銅合金であるダイジェナイト、アルミナ、チタン酸アルミニュームを混合すれば、発熱性を上げることができる。
マイクロ波吸収発熱体4の外側には、これも板状の断熱材5が密着して取り付けてある。断熱材5は、加熱されたマイクロ波吸収発熱体4からマイクロ波発生装置7側に向かう輻射熱を遮断させるためのものである。マイクロ波透過性と断熱性の双方を必要とすることから、材料としては例えば、鉄分を含まない主成分が酸化けい素の板、珪酸カルシウム板などを使用する。なお、マイクロ波吸収発熱体4をそれ程高温にまで加熱しない用途の場合は、断熱材5は省いてもよい。
断熱材5の外側にはマイクロ波を導く導波管6が、その開口を断熱材5に密着して取り付けてある。導波管6は、本例ではマトリクス状に12個取り付けてある。導波管は導電性の高い金属板で形成してあり、個々の導波管の断面は長方形で、断熱材5側とマイクロ波発生装置7側が開口している。
導波管6の外側には、マイクロ波発生装置7が取り付けてある。マイクロ波発生装置7は、マグネトロン、コンデンサ、変圧器等からなる12個の単位マイクロ波発生装置8を取付け板16上にマトリクス状に配置して構成してある。各単位マイクロ波発生装置8は、図3の内部断面図に示すように各導波管6の入口開口に対応する位置に取り付けてあり、各単位マイクロ波発生装置8で発生したマイクロ波は導波管6に向けて開口した孔17から導波管6内に放射される。放射されたマイクロ波は導波管6内を通過し、断熱材5を透過してマイクロ波吸収発熱体4に当たって吸収され、発熱を生じさせる。
マイクロ波加熱式温水器1は、このような構成部品を左右対称に重ね合わせて一体化し、その全体を金属性外箱10内に納めて構成してある。なお、マイクロ波発生装置7の外側と金属性外箱10との間は通風冷却用の冷却室18となっている。その側面下部には吸気口20と吸気ファン(図示せず。)が、側面上部には排気口21が取り付けてあり、空冷によりマイクロ波発生装置7の冷却を図っている。
次に、このような構成のマイクロ波加熱式温水器1が、「背景技術」で説明した従来のマイクロ波加熱式温水器と比べて有する利点について説明する。
その第1の利点は、流水を間接加熱で温水に変えている点である。「背景技術」で説明したように、水にマイクロ波を吸収させて直接加熱した場合には水質が変化する問題が生じる。マイクロ波を照射された水は、水の分子集団(クラスター)が小さくなる。また、マイクロ波照射は水に含まれる塩素を除去したり、水中の雑菌を死滅させたりする。しかし、こうした作用は利点である反面、欠点でもある。温浴施設や温水プールでは塩素消毒することが定められているが、マイクロ波の照射により塩素が除去されたのではそうした施設の水の加熱には使用できない。また、温泉水の加温に使用した場合に成分が変質しては温泉水の効果が減殺されてしまう。本実施形態のマイクロ波加熱式温水器1では、水はステンレス板で囲まれた流路を流れるためマイクロ波の照射を受けない。このため水質変化は生じない。従って、水質変化が問題となる個所でも使用できる利点がある。
その第1の利点は、流水を間接加熱で温水に変えている点である。「背景技術」で説明したように、水にマイクロ波を吸収させて直接加熱した場合には水質が変化する問題が生じる。マイクロ波を照射された水は、水の分子集団(クラスター)が小さくなる。また、マイクロ波照射は水に含まれる塩素を除去したり、水中の雑菌を死滅させたりする。しかし、こうした作用は利点である反面、欠点でもある。温浴施設や温水プールでは塩素消毒することが定められているが、マイクロ波の照射により塩素が除去されたのではそうした施設の水の加熱には使用できない。また、温泉水の加温に使用した場合に成分が変質しては温泉水の効果が減殺されてしまう。本実施形態のマイクロ波加熱式温水器1では、水はステンレス板で囲まれた流路を流れるためマイクロ波の照射を受けない。このため水質変化は生じない。従って、水質変化が問題となる個所でも使用できる利点がある。
その第2の利点は、家庭用の小出力容量から業務用の大出力容量までの各種出力容量の温水器を同じ構成で製作できる点である。本発明の構成では一つの単位マイクロ波発生装置8と、そこで発生したマイクロ波を導く一つの導波管と、その導波管の開口に対向する部分のマイクロ波吸収発熱体と、により熱交換器3を加熱する一つの単位加熱装置が形成されている。そして、その単位加熱装置を幅狭に直立して対向する2側面を持つ熱交換器3の両側面にマトリクス状に配置して全体としての加熱装置を構成している。このようなマトリクス配置の構成を採用していることから、その単位加熱装置の数を増減させることは比較的容易である。従って、同じ小出力容量のマグネトロンを用いた単位マイクロ波発生装置8の数を加減することで、全体としての加熱容量を容易に調整することができる。その数を多くすることで容易に大出力を得ることができる。熱交換器3は、流水がそれら全ての単位加熱装置と熱交換しながら順次昇温していくように流路が形成してある。こうした構成から単位マイクロ波発生装置8の数と、熱交換器3の若干の構成変更を行なうのみで、家庭用の小出力容量から業務用の大出力容量までの各種出力容量の温水器を容易に製作できる利点を有する。
これに対して「背景技術」の図5に示したような遮蔽庫53内にマイクロ波抵抗材料で形成した加熱体51を配置し、これに庫外のマイクロ波発生装置54からマイクロ波を照射して加熱する方式では大電力を庫内に投入することは困難である。大電力を投入するには大出力のマグネトロンを必要とし、その入手は困難である。無理して複数のマイクロ波発生装置7を配置したとしても、複数のマグネトロンで発生した同一周波数のマイクロ波が一つの遮蔽庫53内に照射されるため、相互干渉を生じてマグネトロンの発振が不安定になることがある。本実施形態のマイクロ波加熱式温水器1では、単位マイクロ波発生装置8で発生したマイクロ波は独立してマイクロ波吸収発熱体4に照射される。従って、マグネトロンによる発振が不安定になることはない。
(第2の実施形態)
図5は、第2の実施形態に係るマイクロ波加熱式温水器31の斜視図である。本実施形態のマイクロ波加熱式温水器31は、図1に示したマイクロ波加熱式温水器1における正面中央の熱交換器3の右側面に取り付けた構成部分を省き、代わりに断熱材32を取り付けたものである。マイクロ波発生装置7としては、前述した単位マイクロ波発生装置8を2個のみ使用している。
図5は、第2の実施形態に係るマイクロ波加熱式温水器31の斜視図である。本実施形態のマイクロ波加熱式温水器31は、図1に示したマイクロ波加熱式温水器1における正面中央の熱交換器3の右側面に取り付けた構成部分を省き、代わりに断熱材32を取り付けたものである。マイクロ波発生装置7としては、前述した単位マイクロ波発生装置8を2個のみ使用している。
本マイクロ波加熱式温水器31では、熱交換器3を片側からのみ加熱するため、第1の実施形態に係るマイクロ波加熱式温水器1よりは加熱能力が低下するが、構造が簡単となり安価に製造できるため小流量の温水器に適する。
(第3の実施形態)
図6は、第3の実施形態に係るマイクロ波加熱式温水器41の斜視図である。本実施形態のマイクロ波加熱式温水器41は、図5に示した第2の実施形態のマイクロ波加熱式温水器31に、マイクロ波発生装置7が発生する排熱を利用して被加熱水である流水を予熱する手段を追加したものである。
図6は、第3の実施形態に係るマイクロ波加熱式温水器41の斜視図である。本実施形態のマイクロ波加熱式温水器41は、図5に示した第2の実施形態のマイクロ波加熱式温水器31に、マイクロ波発生装置7が発生する排熱を利用して被加熱水である流水を予熱する手段を追加したものである。
予熱手段は、排熱回収部42と予熱用熱交換器43により構成される。排熱回収部42は、図5に示したようなマイクロ波発生装置7の外側と金属性外箱10との間の通風冷却用の冷却室18がそれに相当する。この冷却室18の側面下部の吸気口20に取り付けた吸気ファン20aにより外気を冷却室18に吸い込み、マグネトロン、コンデンサ、変圧器等からなる単位マイクロ波発生装置8に吹き当てる。そして、それらが発生させる排熱を吸収させて吸い込んだ外気を温風に変える。
温風は、冷却室(排熱回収部42)18の側面上部に設けた排気口21から排出される。排出された温風は、排気口21に接続された断熱性パイプ45を通って熱交換器3の下側に取り付けた予熱用熱交換器43に導かれる。図7に、熱交換器3と予熱用熱交換器4の内部構造を示す。予熱用熱交換器4内には、熱交換用の銅パイプ47が蛇行状態に取り付けてある。断熱性パイプ45を通った温風は、その入口接続部46から銅パイプ47内に入り、その内部を通過する過程で保有する熱を銅パイプ47に与え、出口48から外部に出る。
予熱用熱交換器4は外殻が箱状をなしており、下部側面には被加熱水である流水の流入口49が取り付けてある。上部側面には熱交換器3の流入口を兼ねる流出口13aが設けてある。流入口49から入った流水は、温風により温められた銅パイプ47と接触して熱交換し、予熱される。予熱された流水は流出口13aを通って熱交換器3に入る。熱交換器3内では、前述したように仕切り板11で形成された流路を左右蛇行しながら流れ、その間に加熱された側壁と熱交換して高温となり上部流出口14から温水となって流出する。
マイクロ波発生装置7はかなりの排熱を発生する。従って、本実施形態のようにその排熱を利用して温風を発生させ、その温風で熱交換器3に流入する流水を予熱すれば装置全体の熱効率が高まる効果を奏する。また、マイクロ波発生装置7の排熱が温風に伝えられるため、マイクロ波発生装置7の過熱が防止される効果も奏する。
なお、本実施形態に採用した排熱回収部42、予熱用熱交換器4による流水予熱の方式は、第1の実施形態で説明したマイクロ波発生装置1に追加して採用してもよい。
なお、本実施形態に採用した排熱回収部42、予熱用熱交換器4による流水予熱の方式は、第1の実施形態で説明したマイクロ波発生装置1に追加して採用してもよい。
図面中、1はマイクロ波加熱式温水器、3は熱交換器、4はマイクロ波吸収発熱体、5は断熱材、6は導波管、7はマイクロ波発生装置、8は単位マイクロ波発生装置、11は仕切り板、13、13aは下部流入口、14は上部流出口、42は排熱回収部、43は予熱用熱交換器を示す。
Claims (3)
- 流水を温水にするマイクロ波加熱式温水器であって、
幅狭に直立して対向する2側面を有し、内部に横方向に交互に仕切る複数の仕切り板(11)を設けて下部流入口(13)から流入した流水が左右蛇行しながら流れて上部流出口(14)から流出するように構成した薄箱形の金属板製熱交換器(3)と、
該熱交換器の前記2側面の外側に密着して取り付けた板状のマイクロ波吸収発熱体(4)と、
該各板状発熱体の外側面に密着して取り付けたマイクロ波透過性の断熱材(5)と、 該各断熱材の外側面に向けて開口し、該断熱材にその開口端を密着して取り付けた1つ又は複数の導波管(6)と、
該各導波管における前記開口端とは反対側の開口に取り付けられて各導波管内にマイクロ波を放射するマイクロ波発生装置(7)と、を備えることを特徴とするマイクロ波加熱式温水器。 - 流水を温水にするマイクロ波加熱式温水器であって、
幅狭に直立して対向する2側面を有し、内部に横方向に交互に仕切る複数の仕切り板(11)を設けて下部流入口(13)から流入した流水が左右蛇行しながら流れて上部流出口(14)から流出するように構成した薄箱形の金属板製熱交換器(3)と、
該熱交換器の前記2側面の一方の側面外側に密着して取り付けた板状のマイクロ波吸収発熱体(4)と、
該板状発熱体の外側面に密着して取り付けたマイクロ波透過性の断熱材(5)と、
該断熱材の外側面に向けて開口し、該断熱材にその開口端を密着して取り付けた1つ又は複数の導波管(6)と、
該各導波管における前記開口端とは反対側の開口に取り付けられて各導波管内にマイクロ波を放射するマイクロ波発生装置(7)と、を備えることを特徴とするマイクロ波加熱式温水器。 - 請求項1又は2に記載のマイクロ波加熱式温水器において、
前記マイクロ波発生装置(7)に冷風を吹き当て、その排熱を吸収させて温風に変えさせる排熱回収部(42)と、
該排熱回収部から排出された温風を利用して前記熱交換器(3)の下部流入口(13a)に流入する流水を予熱する予熱用熱交換器(43)と、を更に設けたことを特徴とするマイクロ波加熱式温水器。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016002172A (ja) * | 2014-06-16 | 2016-01-12 | 国立大学法人滋賀医科大学 | マイクロ波照射を使用した加温器 |
KR102032711B1 (ko) * | 2018-12-26 | 2019-10-18 | 김형수 | 마이크로파를 이용한 고효율 보일러장치 |
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2007
- 2007-04-17 JP JP2007107856A patent/JP4518427B2/ja active Active
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