JP2008153736A - ステレオワイヤレスヘッドホンシステムおよびステレオワイヤレスヘッドホン - Google Patents

ステレオワイヤレスヘッドホンシステムおよびステレオワイヤレスヘッドホン Download PDF

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山崎  功
Hidehito Miho
秀仁 三保
Yuichi Sakamoto
雄一 坂本
Takuro Yamaguchi
卓郎 山口
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Abstract

【課題】左右のイヤーピース間の信号ケーブルを用いることなくステレオ音声信号の再生が可能な、ステレオワイヤレスヘッドホンシステムを提供する。
【解決手段】ステレオ音声信号を無線信号により伝送するステレオワイヤレスヘッドホンシステムであって、ステレオ信号を同一周波数の無線信号により送信する送信装置と、前記送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信する受信手段、および、前記受信手段で復調されたステレオ音声信号を右音声のみ出力する電気音響変換素子を備えた右用イヤーピースと、前記右用イヤーピースと独立した状態で構成され、前記送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信する受信手段、および、前記受信手段で復調されたステレオ音声信号を左音声のみ出力する電気音響変換素子を備えた左用イヤーピースと、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ステレオ音声信号を無線信号により伝送するステレオワイヤレスヘッドホンシステム、および、該ステレオワイヤレスヘッドホンシステム用のステレオワイヤレスヘッドホンに関する。
オーディオ装置として、小型軽量のポータブル音楽再生機器が存在している。この出力のポータブル音楽再生機器は、歩行中や、通勤時、あるいは、運動中などに使用されることがある。
そして、このようなポータブル音楽再生機器に対してワイヤードの通常のヘッドホンが用いられる場合も多いが、ワイヤレスヘッドホンを用いると更に便利である。すなわち、ワイヤレスヘッドホンでは、ポータブル音楽再生機器とヘッドホンとの間の接続ケーブルを意識しなくて済むため、便利である。
なお、このようなステレオワイヤレスヘッドホンシステムとしては、たとえば、以下の特許文献1に記載されたものが存在している。
特開平07-087583号公報(第1頁、図1)
以上の特許文献1記載のステレオワイヤレスヘッドホンシステム、あるいは、通常のステレオワイヤレスヘッドホンシステムでは、右用音声信号と左用音声信号とが1つの無線信号(赤外線信号を含む)として送信装置から送信されており、右用のイヤーピースと左用のイヤーピースとのいずれか一方に受信回路が配置され、該受信回路で復調した右用音声信号と左用音声信号とを左右のイヤーピースに供給している。すなわち、右用のイヤーピースと左用のイヤーピースとは音声信号を伝達する信号ケーブルにより接続されている。
このような場合、収納時あるいは取り出し時に、左右のイヤーピース間の信号ケーブルが絡み合って不便を生じる。また、使用時にも、左右のイヤーピース間の信号ケーブルが体に接触して、利用者に不快感を与えることがある。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであって、左右のイヤーピース間の信号ケーブルを用いることなくステレオ音声信号の再生が可能な、ステレオワイヤレスヘッドホンシステムおよびステレオワイヤレスヘッドホンを提供することを目的とする。
以上の課題を解決する本発明は、以下に記載するようなものである。
(1)請求項1記載の発明は、ステレオ音声信号を無線信号により伝送するステレオワイヤレスヘッドホンシステムであって、ステレオ信号を同一周波数の無線信号により送信する送信装置と、前記送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信する受信手段、および、前記受信手段で復調されたステレオ音声信号を右音声のみ出力する電気音響変換素子を備えた右用イヤーピースと、前記右用イヤーピースと独立した状態で構成され、前記送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信する受信手段、および、前記受信手段で復調されたステレオ音声信号を左音声のみ出力する電気音響変換素子を備えた左用イヤーピースと、を備えたことを特徴とするステレオワイヤレスヘッドホンシステムである。
(2)請求項2記載の発明は、ステレオ音声信号を無線信号により伝送するステレオワイヤレスヘッドホンシステムであって、ステレオ信号を同一周波数の無線信号により送信すると共に右用イヤーピースと左用イヤーピースとからの無線信号を受信する機能を備えた送信装置と、前記送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信する受信手段、前記送信装置に対して送信を行う送信手段、および、前記受信手段で復調されたステレオ音声信号を右音声のみ出力する電気音響変換素子を備えた右用イヤーピースと、前記右用イヤーピースと独立した状態で構成され、前記送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信する受信手段、前記送信装置に対して送信を行う送信手段、および、前記受信手段で復調されたステレオ音声信号を左音声のみ出力する電気音響変換素子を備えた左用イヤーピースと、を備え、前記右用イヤーピースと前記左用イヤーピースとは、前記送信装置から送られてくるステレオ音声信号を受信した後に前記送信装置に対して受信状況通知信号を送信する機能を有し、前記送信装置は、前記右用イヤーピースと前記左用イヤーピースとにステレオ音声信号を送信し、前記右用イヤーピースから返信された前記受信状況通知信号と前記左用イヤーピースから返信された受信状況通知信号とにより、前記右用イヤーピースと前記左用イヤーピースの各受信エラーレート状況を確認し、受信状況に応じて前記ステレオ音声信号を再送する、ことを特徴とするステレオワイヤレスヘッドホンシステムである。
(3)請求項3記載の発明は、ステレオ信号を同一周波数の無線信号により送信装置から送信し、この送信装置から無線信号により送信されるステレオ音声信号を受信するステレオワイヤレスヘッドホンであって、前記送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信する受信手段、および、前記受信手段で復調されたステレオ音声信号を右音声のみ出力する電気音響変換素子を備えた右用イヤーピースと、前記右用イヤーピースと独立した状態で構成され、前記送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信する受信手段、および、前記受信手段で復調されたステレオ音声信号を左音声のみ出力する電気音響変換素子を備えた左用イヤーピースと、を備えたことを特徴とするステレオワイヤレスヘッドホンである。
(4)請求項4記載の発明は、送信装置から右用イヤーピースと左用イヤーピースとにステレオ音声信号を送信し、前記右用イヤーピースから返信された前記受信状況通知信号と前記左用イヤーピースから返信された受信状況通知信号とにより前記右用イヤーピースと前記左用イヤーピースの各受信エラーレート状況を確認し、受信状況に応じて前記ステレオ音声信号を再送することを特徴とした送信装置から、無線信号により送信されるステレオ音声信号を受信するステレオワイヤレスヘッドホンであって、前記送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信する受信手段、前記送信装置に対して送信を行う送信手段、および、前記受信手段で復調されたステレオ音声信号を右音声のみ出力する電気音響変換素子を備えた右用イヤーピースと、前記右用イヤーピースと独立した状態で構成され、前記送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信する受信手段、前記送信装置に対して送信を行う送信手段、および、前記受信手段で復調されたステレオ音声信号を左音声のみ出力する電気音響変換素子を備えた左用イヤーピースと、を備え、前記右用イヤーピースと前記左用イヤーピースとは、前記送信装置から送られてくるステレオ音声信号を受信した後に前記送信装置に対して受信状況通知信号を送信する機能を有する、ことを特徴とするステレオワイヤレスヘッドホンである。
本発明によれば、以下のような効果が得られる。
(1)請求項1記載のステレオワイヤレスヘッドホンシステムの発明では、ステレオ音声信号を無線信号により伝送する際に、ステレオ信号を同一周波数の無線信号により送信装置から送信し、送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を右用イヤーピースで受信して右音声のみ出力し、送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を左用イヤーピースで受信して左音声のみ出力する。ここで、右用イヤーピースと左用イヤーピースとはそれぞれが独立した状態で動作するように構成されており、信号ケーブルによる接続は存在しない。
すなわち、左右のイヤーピース間の信号ケーブルを用いることがないため、左右を接続する信号ケーブルによる絡み合いや、左右を接続する信号ケーブルによる利用者への接触が発生せず、快適な状態でステレオ音声信号の再生が可能なステレオワイヤレスヘッドホンシステムを実現することができる。
(2)請求項2記載のステレオワイヤレスヘッドホンシステムの発明では、ステレオ音声信号を無線信号により伝送する際に、ステレオ信号を同一周波数の無線信号により送信装置から送信し、送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を右用イヤーピースで受信して右音声のみ出力し、送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を左用イヤーピースで受信して左音声のみ出力する。ここで、右用イヤーピースと左用イヤーピースとはそれぞれが独立した状態で動作するように構成されており、信号ケーブルによる接続は存在しない。
すなわち、左右のイヤーピース間の信号ケーブルを用いることがないため、左右を接続する信号ケーブルによる絡み合いや、左右を接続する信号ケーブルによる利用者への接触が発生せず、快適な状態でステレオ音声信号の再生が可能なステレオワイヤレスヘッドホンシステムを実現することができる。
また、送信装置は、右用イヤーピースと左用イヤーピースとにステレオ音声信号を送信し、右用イヤーピースから返信された前記受信状況通知信号と左用イヤーピースから返信された受信状況通知信号とにより、右用イヤーピースと左用イヤーピースの各受信エラーレート状況を確認し、受信状況に応じて前記ステレオ音声信号を再送する。
これにより、左右いずれかの受信エラーレートが悪化しても、送信装置から再送されたステレオ音声信号により、良好なステレオ音声信号の再生が可能になる。
(3)請求項3記載のステレオワイヤレスヘッドホンの発明では、ステレオ音声信号を無線信号により伝送する際に、ステレオ信号を同一周波数の無線信号により送信装置から送信し、送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を右用イヤーピースで受信して右音声のみ出力し、送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を左用イヤーピースで受信して左音声のみ出力する。ここで、右用イヤーピースと左用イヤーピースとはそれぞれが独立した状態で動作するように構成されており、信号ケーブルによる接続は存在しない。
すなわち、左右のイヤーピース間の信号ケーブルを用いることがないため、左右を接続する信号ケーブルによる絡み合いや、左右を接続する信号ケーブルによる利用者への接触が発生せず、快適な状態でステレオ音声信号の再生が可能なステレオワイヤレスヘッドホンを実現することができる。
(4)請求項4記載のステレオワイヤレスヘッドホンの発明では、ステレオ音声信号を無線信号により伝送する際に、ステレオ信号を同一周波数の無線信号により送信装置から送信し、送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を右用イヤーピースで受信して右音声のみ出力し、送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を左用イヤーピースで受信して左音声のみ出力する。ここで、右用イヤーピースと左用イヤーピースとはそれぞれが独立した状態で動作するように構成されており、信号ケーブルによる接続は存在しない。
すなわち、左右のイヤーピース間の信号ケーブルを用いることがないため、左右を接続する信号ケーブルによる絡み合いや、左右を接続する信号ケーブルによる利用者への接触が発生せず、快適な状態でステレオ音声信号の再生が可能なステレオワイヤレスヘッドホンを実現することができる。
また、送信装置は、右用イヤーピースと左用イヤーピースにステレオ音声信号を送信し、右用イヤーピースから返信された前記受信状況通知信号と左用イヤーピースから返信された受信状況通知信号とにより、右用イヤーピースと左用イヤーピースの各受信エラーレート状況を確認し、受信状況に応じて前記ステレオ音声信号を再送する。
これにより、左右いずれかの受信エラーレートが悪化しても、送信装置から再送されたステレオ音声信号により、良好なステレオ音声信号の再生が可能になる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態)を詳細に説明する。
〈第一実施形態〉
図1は本発明の実施形態のステレオワイヤレスヘッドホンシステムの電気的な構成を示す説明図である。また、図2は本発明の実施形態のステレオワイヤレスヘッドホンシステムで使用されるステレオワイヤレスヘッドホンの機械的な構成の一例を示す説明図である。
本実施形態のステレオワイヤレスヘッドホンシステムは、ステレオ音声信号を無線信号により伝送する送信装置100と、送信装置100からの無線信号を受信して右音声のみを出力する右用イヤーピース200と、送信装置100からの無線信号を受信して左音声のみを出力する左用イヤーピース300と、から構成されている。
ここで、送信装置100は、右音声信号と左音声信号とからなるステレオ音声信号を無線信号により伝送する際に、ステレオ信号を同一周波数の無線信号により送信する機能を備えており、各部を制御する制御部101と、ステレオ音声信号を別々の周波数の無線信号として送信する送信部110と、無線信号を輻射するアンテナ120と、を備えて構成されている。
さらに、この送信装置100は、右用イヤーピース200と左用イヤーピース300とからの無線信号を受信する機能を備えており、無線信号を受信するアンテナ130と、受信部140と、を構成されている。
この場合、制御部101は、右用イヤーピース200から返信された受信状況通知信号と左用イヤーピースから返信された受信状況通知信号により、右用イヤーピース200と左用イヤーピース300の各受信エラーレート状況を確認し、受信状況に応じて前記ステレオ音声信号を再送する制御を行う。
また、送信装置100は、送信装置100内の各部への電源供給を行うため、ならびに、非使用状態において右用イヤーピース200と左用イヤーピース300との内蔵バッテリーを充電するため、電源部180を備えて構成されている。なお、アンテナ120とアンテナ130とは、共用することが可能である。
右用イヤーピース200は、信号ケーブルによる左用イヤーピース300との接続は存在しない状態で左用イヤーピース300と独立した状態で構成されており、送信装置100からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信して右音声のみ出力する機能を有し、無線信号を受信するアンテナ210と、送信装置100からの無線信号を受信し復調する受信部220と、エラー訂正処理などの各種信号処理を行う信号処理部230と、信号処理されたステレオ音声信号を右音声のみ出力するドライバユニットとしての電気音響変換素子240と、充電式の電池などによる電源部280と、を備えて構成されている。
また、右用イヤーピース200は、送信装置100からステレオ音声信号を受信した後、送信装置100に対して受信状況通知信号を送信(返信)する機能を有し、信号処理部230で処理されたステレオ音声信号のエラー状況(受信エラーレート状況)を送信装置100に向けて送信する送信部250と、無線信号を送信するアンテナ260と、を備えて構成されている。
なお、この右用イヤーピース200では、図2に示されるように、回路部201として、受信部220,信号処理部230,送信部250を備えて構成されている。また、アンテナ210とアンテナ260とは共用することが可能であり、また、チップ部品や基板パターンを用いることで、アンテナを回路部201として構成することが可能である。
左用イヤーピース300は、信号ケーブルによる右用イヤーピース200との接続は存在しない状態で右用イヤーピース200と独立した状態で構成されており、送信装置100からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信して左音声のみ出力する機能を有し、無線信号を受信するアンテナ310と、送信装置100からの無線信号を受信し復調する受信部320と、エラー訂正処理などの各種信号処理を行う信号処理部330と、信号処理されたステレオ音声信号を左音声のみ出力するドライバユニットとしての電気音響変換素子340と、充電式の電池などによる電源部380と、を備えて構成されている。
また、左用イヤーピース300は、送信装置100からステレオ音声信号を受信した後、送信装置100に対して受信状況通知信号を送信(返信)する機能を有し、信号処理部330で処理されたステレオ音声信号のエラー状況(受信エラーレート状況)を送信装置100に向けて送信する送信部350と、無線信号を送信するアンテナ360と、を備えて構成されている。
なお、この左用イヤーピース300では、図2に示されるように、回路部301として、受信部320,信号処理部330,送信部350を備えて構成されている。また、アンテナ310とアンテナ360とは共用することが可能であり、また、チップ部品や基板パターンを用いることで、アンテナを回路部301として構成することが可能である。
なお、図示しないが、送信装置100は、右用イヤーピース200と左用イヤーピース300とを収容する凹部を備えていて、該凹部に右用イヤーピース200と左用イヤーピース300とを収容することで、電源部180から電源部280および電源部380への充電を行うように構成することも、可能である。
以下、図3のフローチャートを参照して、本実施形態のステレオワイヤレスヘッドホンシステムおよびステレオワイヤレスヘッドホンについて説明を行う。ここで、図3はステレオワイヤレスヘッドホンシステムの送信装置100の制御部101の制御状態を示している。
まず、送信装置100の電源スイッチ(図示せず)が利用者によりオンされる(図3中のステップS1)。この電源オンにより、制御部101は右用イヤーピース200および左用イヤーピース300に対し、サーチを開始する(図3中のステップS2)。
ここで、制御部101は、受信部140で右用イヤーピース200および左用イヤーピース300からの返信を受信し、左右とも受信状況が良好なチャンネルを探し、送受信周波数を決定する(図3中のステップS3)。
ここで、送信装置100のサーチとは、全チャンネルにて送信した結果、右用イヤーピース200および左用イヤーピース300から応答があるかどうかを確認する作業である。
すなわち、送信装置100から時分割にて全チャンネルを切り替えながら送受信し、右用イヤーピース200および左用イヤーピース300では、時分割にて全チャンネルを切り替えながら送受信する。ここで、送信装置100側と右用イヤーピース200および左用イヤーピース300側とでは、切り替え時間、および各々の送信時間、受信時間は異なり、送信装置100は高速でのチャンネル切り替えで、送信時間は長く、受信時間は短いものであり、右用イヤーピース200および左用イヤーピース300側は低速でのチャンネル切り替えで、送信時間は短く、受信時間は長い。この差により、送信装置100側と右用イヤーピース200および左用イヤーピース300側の同期がとれる箇所がでてくるため、同期が取れるチャンネルにて、右用イヤーピース200および左用イヤーピース300は送信装置100からの無線信号を受けたらIDなどを送信をする。そして、送信装置100が、右用イヤーピース200および左用イヤーピース300からの無線信号を受信し、ペアリング済みのIDであるなら、そのチャンネルでの送受信を行うように決定する。また、送信装置100の動作に追従し、右用イヤーピース200および左用イヤーピース300側は同期をとりながら送受信を行う。
このような双方向通信により送受信周波数を決定した後、制御部101は、外部の再生機器から入力されるステレオ信号を、決定した周波数の無線信号により送信装置100から送信させる(図3中のステップS4)。
この場合、送信部110は、ステレオ音声信号をA−D変換し、所定のエラー訂正信号を付加した状態で、送信を行う。
ここで、右用イヤーピース200では、受信部220で受信したデータを復調し、信号処理部230で所定のエラー訂正処理やショックプルーフ処理などを実行しつつ、受信データをD−A変換し、ステレオ音声信号を抽出する。そして、このステレオ音声信号の右音声信号のみを電気音響変換素子240から出力する。
また、左用イヤーピース300では、受信部320で受信したデータを復調し、信号処理部330で所定のエラー訂正処理やショックプルーフ処理などを実行しつつ、受信データをD−A変換し、ステレオ音声信号を抽出する。そして、このステレオ音声信号の左音声信号のみを電気音響変換素子340から出力する。
なお、ショックプルーフ処理とは、一定の時間電波が途切れたとしても、音声が途切れることのないように、規定した時間分の受信データをバッファメモリに格納しておいて、バッファメモリから出力される受信データをD−A変換して音声信号を抽出する手法である。
なお、本実施形態では、このショックプルーフ処理のメモリ格納・メモリ読み出しを右用イヤーピース200と左用イヤーピース300とで独立しているが、右用イヤーピース200および左用イヤーピース300の出力音声信号は、送信装置100へ入力されているステレオ音声信号に対して、送信装置100において予め規定した時間分を遅延させているため、右用イヤーピース200と左用イヤーピース300の音声信号の時間差は発生しない。
右用イヤーピース200では、受信部220で受信し、信号処理部230で信号処理を実行し、ショックプルーフ処理を通過した後に、受信状況通知信号を送信部250から送信装置100に送信する。同様にして、左用イヤーピース300では、受信部320で受信し、信号処理部330で信号処理を実行し、ショックプルーフ処理を通過した後に、受信状況通知信号を送信部350から送信装置100に送信する。
この受信状況通知信号の返信を受けた(図3中のステップS5)送信装置100では、右用イヤーピース200と左用イヤーピース300の各受信エラーレート状況を確認する(図3中のステップS6)。
右用イヤーピース200および左用イヤーピース300の各受信状況が良く、受信エラーレートが悪化しない場合(図3中のステップS7でN)、つまり右用イヤーピース200および左用イヤーピース300のそれぞれのメモリに格納されている音声信号が規定時間分ある場合には、電源オフや終了の指示が利用者からあるまで、送信装置100はステレオ音声信号送信、受信状況通知信号受信、受信エラーレート状況確認(図3中のステップS4、S5、S6、S7)の処理を繰り返し実行する。
一方、右用イヤーピース200および左用イヤーピース300の各受信状況が悪く、受信エラーレートが悪化している場合(図3中のステップS7でY)、つまり右用イヤーピース200および左用イヤーピース300のそれぞれのメモリに格納されている音声信号が規定時間分より少なくなる場合には、送信装置100からステレオ音声信号を再送する(図3中のステップS8)。
そして、電源オフや終了の指示が利用者からあるまで、送信装置100はステレオ音声信号送信、受信状況通知信号受信、受信エラーレート状況確認、ステレオ音声信号再送(図3中のステップS4、S5、S6、S7、S8)の処理を繰り返し実行する。
送信装置100と右用イヤーピース200および左用イヤーピース300との無線通信で使用する送受信周波数は、全ての装置で共用し、送信と受信とは時分割で行う。
また、送信装置100から送信されるステレオ音声信号はディジタルデータのパケットとして送信されており、受信エラーレート状況が悪化しなときと悪化したときとでは、上述した再送によりパケット量が変化する。すなわち、受信エラーレート状況が悪化した場合には、悪化しない場合に比べて、パケット量が多くなる。
なお、送受信周波数については、周囲での同種の機器や電子レンジや無線LANなどの各種機器が放射する電波による受信エラーレート悪化をトリガとして、送受信周波数の変更を適宜行う(図3中のステップS10)。この場合も、上述した送信装置100のサーチによって送受信周波数を決定する。
また、電源オフに関しては、送信装置100の電源スイッチが利用者によりオフされてもよいし、電源スイッチの代わりに、入力音声信号の停止、収納ケース兼用送信装置100に対するイヤーピースの収納、左右イヤーピースとの接続不可などをトリガとして、制御部101が動作停止を決定してもよい。
以上の実施形態のステレオワイヤレスヘッドホンシステムによれば、ステレオ音声信号を無線信号により伝送する際に、ステレオ信号を同一周波数の無線信号により送信装置100から送信し、送信装置100からのステレオ音声信号で変調された無線信号を右用イヤーピース200で受信して右音声のみ出力し、送信装置100からのステレオ音声信号で変調された無線信号を左用イヤーピース300で受信して左音声のみ出力しており、右用イヤーピース200と左用イヤーピース300とはそれぞれが独立した状態で動作するように構成されており、信号ケーブルによる接続が存在しないため、左右を接続する信号ケーブルによる絡み合いや、左右を接続する信号ケーブルによる利用者への接触が発生せず、快適な状態でステレオ音声信号の再生が可能になる。
また、以上の実施形態のステレオワイヤレスヘッドホンシステムでは、送信装置100は、右用イヤーピース200および左用イヤーピース300にステレオ音声信号を送信した後、右用イヤーピース200から返信された受信状況通知信号と左用イヤーピース300から返信された受信状況通知信号により、右用イヤーピース200と左用イヤーピース300の各受信エラーレート状況を確認し、受信状況に応じてステレオ音声信号を再送する。これにより、左右いずれかの受信エラーレートが悪化しても、送信装置100から再送されたステレオ音声信号により、良好なステレオ音声信号の再生が可能になる。
なお、以上の実施形態において、図2ではいわゆるイヤホン形状のもが左右独立したステレオワイヤレスヘッドホンを示したが、この形状に限定されるものではなく、左右独立したインナーイヤー(インイヤー)タイプ、左右独立した耳かけタイプなど、各種の形状を採用することができる。
また、左右のいずれか一方のイヤーピース部にマイクを備え、いわゆるイヤホンマイクとして使用可能なものであってもよい。この場合には、左右のイヤーピースのいずれか一方にマイクを備えることで、左右の形状が非対称なものとなる。
本発明の実施形態のステレオワイヤレスヘッドホンシステムの構成を示す構成図である。 本発明の実施形態のステレオワイヤレスヘッドホンの構成を示す説明図である。 本発明の実施形態のステレオワイヤレスヘッドホンシステムの動作状態を示すフローチャートである。
符号の説明
100 送信装置
101 制御部
110 送信部
120 アンテナ
130 アンテナ
140 受信部
180 電源部
200 右用イヤーピース
210 アンテナ
220 受信部
230 信号処理部
240 電気音響変換素子
250 送信部
260 アンテナ
280 電源部
300 左用イヤーピース
310 アンテナ
320 受信部
330 信号処理部
340 電気音響変換素子
350 送信部
360 アンテナ
380 電源部

Claims (4)

  1. ステレオ音声信号を無線信号により伝送するステレオワイヤレスヘッドホンシステムであって、
    ステレオ信号を同一周波数の無線信号により送信する送信装置と、
    前記送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信する受信手段、および、前記受信手段で復調されたステレオ音声信号を右音声のみ出力する電気音響変換素子を備えた右用イヤーピースと、
    前記右用イヤーピースと独立した状態で構成され、前記送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信する受信手段、および、前記受信手段で復調されたステレオ音声信号を左音声のみ出力する電気音響変換素子を備えた左用イヤーピースと、
    を備えたことを特徴とするステレオワイヤレスヘッドホンシステム。
  2. ステレオ音声信号を無線信号により伝送するステレオワイヤレスヘッドホンシステムであって、
    ステレオ信号を同一周波数の無線信号により送信すると共に右用イヤーピースと左用イヤーピースとからの無線信号を受信する機能を備えた送信装置と、
    前記送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信する受信手段、前記送信装置に対して送信を行う送信手段、および、前記受信手段で復調されたステレオ音声信号を右音声のみ出力する電気音響変換素子を備えた右用イヤーピースと、
    前記右用イヤーピースと独立した状態で構成され、前記送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信する受信手段、前記送信装置に対して送信を行う送信手段、および、前記受信手段で復調されたステレオ音声信号を左音声のみ出力する電気音響変換素子を備えた左用イヤーピースと、
    を備え、
    前記右用イヤーピースと前記左用イヤーピースとは、前記送信装置から送られてくるステレオ音声信号を受信した後に前記送信装置に対して受信状況通知信号を送信する機能を有し、
    前記送信装置は、前記右用イヤーピースと前記左用イヤーピースとにステレオ音声信号を送信し、前記右用イヤーピースから返信された前記受信状況通知信号と前記左用イヤーピースから返信された受信状況通知信号とにより、前記右用イヤーピースと前記左用イヤーピースの各受信エラーレート状況を確認し、受信状況に応じて前記ステレオ音声信号を再送する、
    ことを特徴とするステレオワイヤレスヘッドホンシステム。
  3. ステレオ信号を同一周波数の無線信号により送信装置から送信し、この送信装置から無線信号により送信されるステレオ音声信号を受信するステレオワイヤレスヘッドホンであって、
    前記送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信する受信手段、および、前記受信手段で復調されたステレオ音声信号を右音声のみ出力する電気音響変換素子を備えた右用イヤーピースと、
    前記右用イヤーピースと独立した状態で構成され、前記送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信する受信手段、および、前記受信手段で復調されたステレオ音声信号を左音声のみ出力する電気音響変換素子を備えた左用イヤーピースと、
    を備えたことを特徴とするステレオワイヤレスヘッドホン。
  4. 送信装置から右用イヤーピースと左用イヤーピースとにステレオ音声信号を送信し、前記右用イヤーピースから返信された前記受信状況通知信号と前記左用イヤーピースから返信された受信状況通知信号とにより前記右用イヤーピースと前記左用イヤーピースの各受信エラーレート状況を確認し、受信状況に応じて前記ステレオ音声信号を再送することを特徴とした送信装置から、無線信号により送信されるステレオ音声信号を受信するステレオワイヤレスヘッドホンであって、
    前記送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信する受信手段、前記送信装置に対して送信を行う送信手段、および、前記受信手段で復調されたステレオ音声信号を右音声のみ出力する電気音響変換素子を備えた右用イヤーピースと、
    前記右用イヤーピースと独立した状態で構成され、前記送信装置からのステレオ音声信号で変調された無線信号を受信する受信手段、前記送信装置に対して送信を行う送信手段、および、前記受信手段で復調されたステレオ音声信号を左音声のみ出力する電気音響変換素子を備えた左用イヤーピースと、
    を備え、
    前記右用イヤーピースと前記左用イヤーピースとは、前記送信装置から送られてくるステレオ音声信号を受信した後に前記送信装置に対して受信状況通知信号を送信する機能を有する、
    ことを特徴とするステレオワイヤレスヘッドホン。
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