JP2008152347A - ファイル管理装置、ファイル管理方法、ファイル管理プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

ファイル管理装置、ファイル管理方法、ファイル管理プログラムおよびコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】配置収容容器が有する収容部に収容された一群の収容物と、収容部の配列方向に沿って順位付けされた複数のファイルとを確実に対応付ける。
【解決手段】ファイル管理装置1は、各ファイルのファイル名を列挙したファイル名リストを取得するデータ取得部21と、ファイル名リストに含まれるファイル名のそれぞれから順位文字列を抽出する文字列抽出部22と、文字列抽出部22が抽出した順位文字列を基にファイル群における各ファイルの順位を判定する順位判定部23と、順位判定部23が判定した順位に従って各ファイル名を、ウェルの配置と対応付けられた複数のマスを有する割当テーブル42の各マスに割り当てるファイル割当部28とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のファイルから構成されるファイル群の管理を行うファイル装置に関するものである。
多数のサンプルを自動的に解析することができる装置、例えば、自動質量分析装置においては、一度の解析により、解析結果を含む複数のデータ(ファイル)が出力されることが多い。この場合、視覚的に判別しやすいように、1セットの解析の結果出力された複数のファイルには、数字またはアルファベットもしくは数字とアルファベットとの組み合わせを連続的に付加したファイル名が付けられることが一般的である。
ファイル名の付与に関する発明の一例として、特許文献1に記載の発明を挙げることができる。この発明では、複数の画像読み取り装置が読み取った画像をファイルとして画像蓄積装置に保存する時に、既に発行されたファイル名に含まれる番号と連番となる番号が当該ファイルのファイル名として付与される。
特開2004−102600号公報(2004年4月2日公開)
自動解析装置において、解析される一群のサンプルは、所定のサンプルケース内または解析用プレート上に配置される。このように配置されたサンプルの解析結果を取り扱う場合には、各サンプルと、当該サンプルの解析結果を含むファイルとを対応付ける必要がある。そのため、サンプルの配置と対応するように上記ファイルの命名規則を設定することが好ましい。しかし、サンプルの配置を行う装置とファイルの命名を行う装置とが異なる場合もあり、この場合には、サンプルの配置とファイルとを、それぞれの配置規則および命名規則を考慮して対応付ける必要がある。
例えば、多数のサンプルに対して質量分析(マススペクトル解析)を行う場合、マイクロプレートにサンプルをスポットするスポッターと、サンプルを解析する質量分析装置とは、通常異なる装置である。そのため、スポッターがマイクロプレートのウェルにサンプルをスポットする順序と、質量分析装置がサンプルを解析する順序とが異なる場合がある。この場合、質量分析装置は、サンプルを解析する順序で解析結果を含むファイルにファイル名を付与するため、ウェルに順番にスポットされたサンプルと、当該サンプルの解析結果を含むファイルとは、必ずしも対応しない。
これまで、ウェル等に配置されたサンプルと、当該サンプルの解析結果を含むファイルとの対応付けを確実に行うことができるファイル管理装置は提供されていない。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、収容物を収容可能な収容部を複数有する配置収容容器内に配置された一群の収容物に含まれる各収容物と、収容部の配列方向に沿って順位付けされた、上記収容物に関する複数のファイルから構成されるファイル群に含まれる各ファイルとを確実に対応付けることができるファイル管理装置およびファイル管理方法を提供することにある。
本発明に係るファイル管理装置は、上記の課題を解決するために、収容物を収容可能な収容部を複数有する配置収容容器内に配置された複数の収容物から構成される収容物群に含まれる各収容物と、上記収容部の配列方向に沿って順位付けされた、上記収容物に関する複数のファイルから構成されるファイル群に含まれる各ファイルと、を対応付けるファイル管理装置であって、上記各ファイルには、上記ファイル群における順位に関する順位文字列を含む文字列がファイル名として付与されており、上記各ファイルのファイル名を列挙したファイル名リストを取得するリスト取得手段と、上記リスト取得手段が取得したファイル名リストに含まれるファイル名のそれぞれから上記順位文字列を抽出する文字列抽出手段と、上記文字列抽出手段が抽出した順位文字列を基に上記ファイル群における各ファイルの順位を判定する順位判定手段と、上記順位判定手段が判定した順位に従って上記各ファイルのファイル名を、上記収容部の配置と対応付けて割当テーブルに格納する割当手段とを備えることを特徴としている。
本発明に係るファイル管理方法は、上記の課題を解決するために、収容物を収容可能な収容部を複数有する配置収容容器内に配置された複数の収容物から構成される収容物群に含まれる各収容物と、上記収容部の配列方向に沿って順位付けされた、上記収容物に関する複数のファイルから構成されるファイル群であり、上記ファイル群における順位に関する順位文字列を含む文字列がファイル名として付与されている複数のファイルから構成されるファイル群に含まれる各ファイルと、を対応付けるファイル管理装置におけるファイル管理方法であって、上記各ファイルのファイル名を列挙したファイル名リストを取得するリスト取得工程と、上記リスト取得工程において取得されたファイル名リストに含まれるファイル名のそれぞれから上記順位文字列を抽出する文字列抽出工程と、上記文字列抽出工程において抽出された順位文字列を基に上記ファイル群における各ファイルの順位を判定する順位判定工程と、上記順位判定工程において判定された順位に従って上記各ファイルのファイル名を、上記収容部の配置と対応付けて割当テーブルに格納する割当工程とを含むことを特徴としている。
上記の構成によれば、リスト取得手段は、収容物に関するファイルのファイル名を列挙したファイル名リストを取得し、文字列抽出手段は、当該ファイル名リストに含まれる各ファイルのファイル名から当該ファイル群における順位を示す順位文字列を抽出する。順位判定手段は、この順位文字列を基に各ファイルの順位を判定する。そして、割当手段は、順位判定手段が判定した順位に従って各ファイルのファイル名を、上記収容部の配置と対応付けて割当テーブルに格納する。
それゆえ、配置収容容器内に配置された収容物と、上記収容部の配列方向に沿って順位付けされたファイルと、を確実に対応付けることができる。
なお、上記配置収容容器とは、例えば、サンプルを注入できる複数のウェル(収納部)を有するマイクロプレート、サンプルが注入されたボトルを挿入できる複数のスペース(収納部)を有するボトルラックなどである。
また、上記配置収容容器において上記収容部は、1または複数の線上に配置されたものであり、上記割当テーブルは、上記収容部の配置と対応付けられた複数のマスを有しており、上記ファイル管理装置は、上記割当テーブルのどの方向に向かってファイル名を割り当てていくのかという割当様式を指定する様式情報を取得する様式情報取得手段をさらに備え上記割当手段は、上記様式情報取得手段によって取得された様式情報に従って上記割当テーブルへの上記各ファイル名の割り当てを行うことが好ましい。
上記の構成によれば、様式情報取得手段は、割当テーブルへのファイルの割当様式を指定する様式情報を取得し、この様式情報に従って、割当手段は割当テーブルへのファイル名の割り当てを行う。
例えば、収容部が2次元的に配置されている場合、換言すれば、収容部が2つ以上の線上に配置されている場合には、収容部の配列方向に沿って順位付けされたファイルのファイル名を、収容物の配置に対応した2次元の割当テーブルに割り当てる様式も複数存在する。より具体的には、どのマスを起点にしてどの方向に向かってファイル名を割り当てていくのかという割当様式は複数存在する。
割当手段は、このような複数選択可能な割当様式のうち、様式情報取得手段が取得した様式情報が示す割当様式に従って、割当テーブルへのファイル名の割り当てを行う。
それゆえ、収容部の配列方向に沿って順位付けされたファイルのファイル名の割当テーブルへの割当様式を複数設定することができ、収容物と、上記ファイルとを柔軟に対応付けることができる。
また、上記割当テーブルは、上記収容部の配置と対応付けられた複数のマスを有しており、上記ファイル管理装置は、上記割当テーブルにおいて上記ファイル名を割り当てないマスを指定する空欄情報を取得する空欄情報取得手段をさらに備え、上記割当手段は、上記空欄情報取得手段が取得した空欄情報が示すマスに上記ファイル名を割り当てないことが好ましい。
一般的に、収容物を収容部のすべてに収容しない場合がある。例えば、解析対象をスポットできる複数のウェルを有するマイクロプレートのウェルの一部にのみ解析対象がスポットされるという状況は、頻繁に起こり得るものである。
上記の構成によれば、空欄情報取得手段は、割当テーブルにおいてファイル名を割り当てないマスを指定する空欄情報を取得し、割当手段は、この空欄情報が示すマスにファイル名を割り当てない。換言すれば、割当手段は、空欄情報が示すマスをとばして、その次のマスにファイル名を割り当てる。
それゆえ、収容物を収容部のすべてに収容しない場合でも、収容物と、収容部の配列方向に沿って順位付けされたファイルとを適切に対応付けることができる。
また、上記配置収容容器において上記収容部は、2次元マトリクス状に配置されたものであり、上記割当テーブルは、上記収容部の配置と対応付けられた複数のマスを有しており、上記順位文字列は、2次元座標を示すものであり、上記ファイル管理装置は、上記順位文字列としての2次元座標を1次元の順列に変換するための変換情報を取得する変換情報取得手段をさらに備え、上記順位判定手段は、上記変換情報取得手段が取得した変換情報を基に上記2次元座標を1次元の順列に変換し、当該1次元の順列を基に上記順位を判定することが好ましい。
収容部が2次元マトリクス状に配置されている場合には、当該収容部の配置が2次元座標で表されることがある。この2次元座標と、当該2次元座標を1次元の順列に変換する情報とが得られれば、ファイル群におけるファイルの順序は一義的に決まる。
上記の構成によれば、変換情報取得手段は、順位文字列が示す2次元座標を1次元の順列に変換するための変換情報を取得し、順位判定手段は、その変換情報を基に上記2次元座標を1次元の順列に変換し、当該1次元の順列を基に各ファイルの順位を判定する。
それゆえ、順位文字列が2次元座標を示すものである場合でも、収容物と、収容部の配列方向に沿って順位付けされたファイルとを適切に対応付けることができる。
また、上記ファイル管理装置を動作させるファイル管理プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるためのファイル管理プログラムおよび当該ファイル管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係るファイル管理装置は、以上のように、各ファイルのファイル名を列挙したファイル名リストを取得するリスト取得手段と、上記リスト取得手段が取得したファイル名リストに含まれるファイル名のそれぞれから順位文字列を抽出する文字列抽出手段と、上記文字列抽出手段が抽出した順位文字列を基にファイル群における各ファイルの順位を判定する順位判定手段と、上記順位判定手段が判定した順位に従って上記各ファイルのファイル名を、収容部の配置と対応付けて割当テーブルに格納する割当手段とを備える構成である。
本発明に係るファイル管理方法は、以上のように、各ファイルのファイル名を列挙したファイル名リストを取得するリスト取得工程と、上記リスト取得工程において取得されたファイル名リストに含まれるファイル名のそれぞれから順位文字列を抽出する文字列抽出工程と、上記文字列抽出工程において抽出された順位文字列を基にファイル群における各ファイルの順位を判定する順位判定工程と、上記順位判定工程において判定された順位に従って上記各ファイルのファイル名を、収容部の配置と対応付けて割当テーブルに格納する割当工程とを含む構成である。
それゆえ、配置収容容器が有する収容部に収容された収容物と、収容部の配列方向に沿って順位付けされたファイルと、を確実に対応づけることができるという効果を奏する。
〔実施の形態1〕
本発明の実施の一形態について図1〜図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。以下では、ファイル管理装置の一例として、質量分析装置から出力された定量用ファイル群および表示用ファイル群に含まれるファイルと、質量分析の対象となるサンプル(収容物)がスポットされたマイクロプレート(配置収容容器)のウェル(収容部)とを対応づけるファイル管理装置1について説明する。
本実施形態において用いられるマイクロプレートにおけるウェルの配置は、複数の線上に配置されたものである。換言すれば、マイクロプレートにおいてウェルは、2次元マトリクス状に配置されている。ただし、マイクロプレートにおけるウェルは、1つの線上に配置されたものものであってもよい。例えば、ウェルが直線上に配置されたものであってもよいし、円弧上に配置されたものであってもよい。
また、本発明のファイル管理装置は、質量分析の結果を含む複数のファイルとマイクロプレートのウェルとを対応付けるものに限定されず、対応付けるファイル群の数も2に限定されず、1であっても、3以上であってもよく、ファイル群に含まれるファイルの種類も上記のものに限定されない。
すなわち、本発明のファイル管理装置は、収容物を収容可能な収容部を複数有する配置収容容器内に配置された複数の収容物から構成される収容物群に含まれる各収容物と、収容部の配列方向に沿って順位付けされた複数のファイルから構成されるファイル群に含まれる各ファイルと、を対応付けるものであればよい。
なお、マイクロプレートへのサンプルのスポットは、スポッター(自動スポット装置)によって行われるものとして説明するが、操作者がスポットを行ってもよい。
(ファイル管理装置1の構成)
図1は、ファイル管理装置1の構成を示す機能ブロック図である。図1に示すように、ファイル管理装置1は、主制御部2、入出力インターフェース3、メモリ4を備えている。ファイル管理装置1には、表示装置5、キーボード6、マウス7および質量分析装置8が通信可能に接続されており、入出力インターフェース3は、これら外部の装置とのデータの授受を行う。この入出力インターフェース3は、外部の装置から後述する各種の情報を受け取ると、当該情報をメモリ4に格納する。
メモリ4には、分析データ41、割当テーブル42およびキャリブレーションウェル設定情報43が格納されている。
分析データ41は、質量分析装置8から出力された質量分析結果を示すデータであり、表示用ファイル群41aおよび定量用ファイル群41bを含んでいる。表示用ファイル群41aは、各サンプルのマススペクトルを表示装置5の画面に表示するためのファイルの集合である。定量用ファイル群41bは、マススペクトルに含まれる各ピークの強度を定量的解析に利用するためのファイルの集合である。
すなわち、表示用ファイル群41aおよび定量用ファイル群41bは、規則的に2次元配置された複数のウェルを有するマイクロプレートの各ウェルにスポットされたサンプルをウェルごとに解析した結果を含む複数のファイルから構成されるファイル群である。これら表示用ファイル群41aおよび定量用ファイル群41bは、質量分析装置8によって、1セットの分析に関して1群ずつ生成される。
表示用ファイル群41aおよび定量用ファイル群41bに含まれるファイルには、当該ファイル群における順位に関する順位文字列を含む文字列がファイル名として付与されている。表示用ファイル群41aにおけるファイルの命名規則と定量用ファイル群41bにおけるファイルの命名規則とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
上記ファイル群における順位とは、マイクロプレートの各ウェルにスポットされたサンプルを解析した順序に対応するものである。このサンプルを解析する順序は、ウェルの配列に沿ったものである。そのため、各ファイル群に含まれるファイルは、収容部の配列方向に沿って順位付けされたファイルであると言える。
表示用ファイル群41aおよび定量用ファイル群41bがメモリ4に格納される時には、各ファイル群に含まれるファイルのファイル名を列挙したファイル名リスト(不図示)が作成される。このファイル名リストは、表示用ファイル群41aおよび定量用ファイル群41bに対してそれぞれ作成され、メモリ4に格納される。
キャリブレーションウェル設定情報43は、マイクロプレートのどのウェルがキャリブレーションウェルであるかを示す情報である。より具体的には、キャリブレーションウェル設定情報43は、マイクロプレートにサンプルをスポットするスポッターがどのような様式でキャリブレーションウェルを設けたのかをスポッティングの順序と関連付けて示すものである。例えば、キャリブレーションウェル設定情報43は、サンプルをスポットする工程において10ウェルごとにキャリブレーションウェルを設けたという情報である。
このキャリブレーションウェル設定情報43は、ユーザによってキーボード6を介して入力されるものである。キャリブレーションウェルは、1つのマイクロプレート上のサンプルを解析する時に、定量化のためのスタンダード(基準サンプル)をスポットするウェルであり、このキャリブレーションウェルには、解析対象となるサンプルはスポットされない。それゆえ、キャリブレーションウェルから得られた情報は、解析結果としては扱われない。なお、キャリブレーションウェル設定情報43は、質量分析装置8から出力されてもよい。
図2は、割当テーブル42へのファイルの割当様式の一例を示す図である。割当テーブル42は、表示用ファイル群41aおよび定量用ファイル群41bに含まれる複数のファイルとマイクロプレートのウェルとを対応付けるためのテーブルである。
図2に示すように、割当テーブル42は、規則的に2次元配置された複数のウェルを有するマイクロプレートの各ウェルと対応付けられた複数のマス42aを有している。各マス42aには、アルファベットと数字との組み合わせによって座標が付与されている。ファイル管理が行われる前の初期設定状態では、割当テーブル42は、テンプレート(雛形)として保存されている。
なお、割当テーブル42のマスの数は、マイクロプレートのウェルの数に対応するように適宜設定すればよい。また、各マス42aを特定するための表示方法は上記のものに限定されず、通し番号が付与されていてもよい。例えば、A1、A2、A3の各マスに、1、2、3という連番が付与されていてもよい。
また、割当テーブル42は、各ファイルのファイル名を、ウェルの配置と対応付けて格納できるものであればよく、必ずしも複数のマスを有している必要はない。
図1に示すように、主制御部2は、データ取得部(リスト取得手段)21、文字列抽出部(文字列抽出手段)22、順位判定部(順位判定手段)23、ソート部24、ファイル割当部(割当手段)25および表示画面合成部26を備えている。
データ取得部21は、表示用ファイル群41aおよび定量用ファイル群41bにそれぞれ対応するファイル名リストをメモリ4から取得し、当該ファイル名リストを文字列抽出部22へ出力する。
文字列抽出部22は、ファイル名リストを参照することにより、各ファイルのファイル名を示す文字列から順位文字列を抽出し、抽出した順位文字列を当該ファイル名と対応付けて順位判定部23へ出力する。この文字列抽出部22の文字列抽出方法については後述する。
順位判定部23は、文字列抽出部22が抽出した順位文字列を基に各ファイルのファイル群における順位を判定し、判定結果をソート部24へ出力する。順位文字列が示す順位は予め定められており、順位判定部23は、その規則に基づいてファイルの順位を判定すればよい。例えば、抽出された順位文字列が(A1、A2、B1)である場合に、A1、A2、B1という順位であるのか、A1、B1、A2という順位であるのかは、予め定められている。
ソート部24は、順位判定部23から出力された判定結果(順位)に従って、各ファイル群においてファイル名の並べ替えを行い、並び替えられたファイル名を含むファイル名リストをファイル割当部25へ出力する。
ファイル割当部25は、ソート部24によって並び替えられたファイル名を割当テーブル42の各マスに割り当てる。換言すれば、ファイル割当部25は、順位判定部23によって判定された順位に従って各ファイルのファイル名を割当テーブル42の各マスに割り当てる。さらに換言すれば、ファイル割当部25は、順位判定部23が判定した順位に従って各ファイル名を、ウェルの配置と対応付けて割当テーブル42に格納する。このファイル割当部25の詳細については後述する。ファイル割当部25は、ファイル名の割当を行った割当テーブル42を表示画面合成部26へ出力する。
表示画面合成部26は、ファイル割当部25から出力された割当テーブル42と、表示用ファイル群41aおよび定量用ファイル群41bとに基づいて、表示装置5の画面に表示するための、ウェルに対するファイルの割当結果を示す画像を合成する。表示画面合成部26は、合成した画像を入出力インターフェース3を介して表示装置5へ出力する。
(ファイル割当部25の構成)
図3は、ファイル割当部25の構成を示す機能ブロック図である。図3に示すように、ファイル割当部25は、設定情報取得部25a(空欄情報取得手段)、割当部25b(割当手段)およびキャリブレーションウェル設定部25c(空欄情報設定手段)を備えている。
設定情報取得部25aは、メモリ4から割当テーブル42およびキャリブレーションウェル設定情報43(空欄情報)を取得し、割当テーブル42を割当部25bへ、キャリブレーションウェル設定情報43をキャリブレーションウェル設定部25cへ出力する。
割当部25bは、ソート部24によって並び替えられたファイルのファイル名を割当テーブル42の各マスに、並び替えられた順番で割り当てる。この時、割当テーブル42におけるファイル名の割当様式は、予め決められている。例えば、図2に示すように、A列においてマスの数字が大きくなる方向へファイル名を割り当てて、A列への割当が終了すれば、次にB列に割り当てるという一定の割当様式が予め決められている。割当部25bは、ファイル名を割り当てた割当テーブル42をキャリブレーションウェル設定部25cへ出力する。
図4は、ファイル名の割当が行われた割当テーブル42の一例を示す図である。図4には、4列×4行のマスを有する割当テーブルが示されており、各マスの上段には表示用ファイルのファイル名が、下段には定量用ファイルのファイル名が示されている。当該表示用ファイルには、2次元座標を示す順位文字列が含まれており、当該定量用ファイルには、解析順序を示す順位文字列が含まれている。また、A3、D2のマスはキャリブレーションウェルであるため、ファイルは割り当てられていない。
キャリブレーションウェル設定部25cは、キャリブレーションウェル設定情報43に基づいて、ファイル名を割り当てないマスを特定し、当該マスが空欄になるように割当テーブル42上でファイル名の再割当を行う。具体的には、キャリブレーションウェル設定部25cは、キャリブレーションウェル設定情報43が示すマス(例えば、図2においてA5のマス)を空欄にし、それ以降のマスにファイルを1つづつずらして割り当てる。
キャリブレーションウェル設定部25cは、再割当を行った割当テーブル42を表示画面合成部26へ出力する。
(文字列抽出部22における文字列抽出方法)
表示用ファイル群41aおよび定量用ファイル群41bに含まれるファイルには、当該ファイル群における順位を示す順位文字列を含む文字列がファイル名として付与されている。そのファイル名の一例を図2に示している。図2に示す表示用ファイル群41aの各ファイルにおいては、A3、A4、A6…が順位文字列である。文字列抽出部22は、これら順位文字列をファイル名リストに列挙されたファイル名から抽出する。
順位文字列の抽出方法は、特に限定されない。順位文字列の、ファイル名における位置が常に一定であれば、その命名規則に従って順位文字列を抽出すればよい。また、順位文字列の、ファイル名における位置が変化する場合であれば、複数のファイル名を互いに比較し、異なっている部分を順位文字列として抽出すればよい。また、ファイル名のどの部分を順位文字列とするのかという情報を外部の装置(例えば、質量分析装置8)から取得してもよいし、当該情報をキーボード6等を介してユーザが入力する構成としてもよい。
(ファイル管理装置1における処理の流れ)
図5は、ファイル管理装置1における処理の流れを示すフローチャートである。この図5を参照しつつ、ファイル管理装置1の処理の流れについて説明する。なお、分析データ41およびファイル名リストは、既にメモリ4に格納されているものとする。
主制御部2が、ファイル管理装置1のユーザからの指示を受け付けると、データ取得部21は、表示用ファイル群41aおよび定量用ファイル群41bに対応するファイル名リストをメモリ4から取得し、当該ファイル名リストを文字列抽出部22およびソート部24へ出力する(S1)(リスト取得工程)。
上記ファイル名リストを受け取ると、文字列抽出部22は、ファイル名リストに列挙された各ファイルのファイル名を示す文字列から順位文字列を抽出し、抽出した順位文字列を順位判定部23へ出力する(S2)(文字列抽出工程)。
この順位文字列を受け取ると、順位判定部23は、当該順位文字列を基に各ファイルのファイル群における順位を判定し、その判定結果をソート部24へ出力する(S3)(順位判定工程)。
この判定結果を受け取ると、ソート部24は、当該判定結果に従って、ファイル名リストにおけるファイルの並べ替えを行い、並び替えたファイル名リストをファイル割当部25へ出力する(S4)。
このファイル名リストを受け取ると、設定情報取得部25aはメモリ4から割当テーブル42およびキャリブレーションウェル設定情報43を取得し、割当テーブル42を割当部25bへ、キャリブレーションウェル設定情報43をキャリブレーションウェル設定部25cへ出力する。なお、この時点でキャリブレーションウェル設定情報43がメモリ4に格納されていない場合には、格納され次第、キャリブレーションウェル設定部25cへ出力すればよい。
上記ファイル名リストおよび割当テーブル42を受け取ると、割当部25bは、ソート部24によって並び替えられたファイル名を割当テーブル42の各マスに、並び替えられた順番で割り当て、割り当てた割当テーブル42をキャリブレーションウェル設定部25cへ出力する(S5)(割当工程)。
この割当テーブル42およびキャリブレーションウェル設定情報43を受け取ると、キャリブレーションウェル設定部25cは、キャリブレーションウェル設定情報43に基づいて、ファイル名を割り当てないマスを特定し、当該マスが空欄になるように割当テーブル42上でファイル名の再割当を行う(S6)。再割当を終了すると、キャリブレーションウェル設定部25cは、ファイル名の再割当が行われた割当テーブル42を表示画面合成部26へ出力する。
この割当テーブル42を受け取ると、表示画面合成部26は、ウェルに対するファイルの割当結果を示す画像を合成し、当該画像を入出力インターフェース3を介して表示装置5の画面に表示する(S7)。
なお、S1〜S6までの工程を、表示用ファイル群41aまたは定量用ファイル群41bの一方に関して行った後に、他方のファイル群に関して同様にS1〜S6までの工程を行ってもよいし、両方のファイル群に関して同時にS1〜S6までの工程を行ってもよい。
また、ソート部24においてファイル名リストにおけるファイル名の並び替えを行わずに、順位判定部23から出力された判定結果に従って、ファイル割当部25がファイル名の割り当てを行ってもよい。
また、ウェルに対するファイルの割当結果を示す画像が表示された後に、ウェル(割当テーブルのマス)に対するファイルの割当が適切でない場合に、ユーザの指示に従って、ファイルの割当を変更してもよい。例えば、ファイルを割り当てていく始点のウェルを指定し直してもよい。また、行(または列)を折り返してファイルを割り当てる必要がある場合、すなわち、第N行目(または第N列目)の割当方向と第N+1行目(または第N+1列目)の割当方向とを反転させる必要がある場合には、ユーザによって指定された行(または列)におけるファイルの並びを反転させてもよい。なお、この時、キャリブレーションウェルの設定がされている場合には、キャリブレーションウェルの位置は変更しないように設定してもよい。
また、ウェルに対するファイルの割当結果を示す画像において、1つのマスに対して表示用ファイルまたは定量用ファイルの一方のみが割り当てられている場合と、1つのマスに対して表示用ファイルおよび定量用ファイルが割り当てられている場合とで、マスの色を異ならせてもよい。このような表示にすることで、表示用ファイルと定量用ファイルとが対応していないマスの存在をユーザに報知することができる。
(ファイル管理装置1の効果)
以上のように、ファイル管理装置1は、表示用ファイル群41aおよび定量用ファイル群41bに含まれるファイルのファイル名から順位文字列を抽出する文字列抽出部22と、抽出された順位文字列を基に各ファイルの順位を判定する順位判定部23と、順位判定部23によって判定された順位に従って各ファイル名を、マイクロプレートのウェルに対応するマスを有する割当テーブル42の各マスに、所定の様式で割り当てるファイル割当部25とを備えている。
それゆえ、各ファイル群に含まれるファイルをマイクロプレートのウェルの配置と確実に対応付けることができ、その結果、表示用ファイルと定量用ファイルとを適切に対応付けることができる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施形態について図6〜図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、実施の形態1と同様の部材に関しては、同じ符号を付し、その説明を省略する。図6は、本実施形態のファイル管理装置10の構成を示す機能ブロック図である。図6に示すように、ファイル管理装置10は、ファイル管理装置1とは異なり、順位判定部27(順位判定手段)、ファイル割当部28(割当手段)を備えている。また、メモリ4には、ファイル割当情報44(様式情報)が格納される。
本実施形態で取得される表示用ファイル群または定量用ファイル群の少なくとも一方には、マイクロプレートのウェルの2次元座標に対応した、アルファベットと数字との組み合わせによって示される順位文字列が含まれている。
上述の順位判定部23は、予め定められた規則に従って順位文字列を解釈し、ファイルの順位を判定した。これに対して順位判定部27は、2次元座標を示す順位文字列がファイル名に含まれている場合に、外部から入力された規則に従って順位文字列を解釈し、ファイルの順位を判定する。例えば、抽出された順位文字列が(A1、A2、B1)である場合に、アルファベットを優先させて、A1、A2、B1という順位とするのか、数字を優先させて、A1、B1、A2という順位とするのかは、外部から入力された規則(順位判定情報(変換情報)と称する)によって異なる。
換言すれば、順位文字列が2次元座標を示すものである場合に、順位判定部27は、この2次元座標を1次元の順列に変換するための順位判定情報を取得し、この順位判定情報を基に上記2次元座標を1次元の順列に変換し、当該1次元の順列を基に各ファイルの順位を判定する。
例えば、順位判定情報とは、列方向(A1からA2へ向かう方向)に沿ってファイルを配置するというものである。この場合には、順位文字列中のアルファベットが数字よりも優先され、上述の例では、A1、A2、B1という順位となる。
上記順位判定情報は、順位判定部27が備える順位判定情報取得部27a(変換情報取得手段)によって取得される。この順位判定情報は、ユーザによってキーボード6等を介して入力されてもよいし、質量分析装置8から出力されてもよい。また、順位判定情報は、取得された後にメモリ4に格納されてもよい。
すなわち、順位判定部27は、順位判定情報を取得する順位判定情報取得部27a、順位判定情報を基に2次元座標を1次元の順列に変換する変換手段および当該1次元の順列を基に各ファイルの順位を判定する判定手段を備えている。
実際には、順位判定情報は、スポッターがウェルにサンプルをどのような順序でスポットしたのかを示す情報、または、質量分析装置がサンプルをどのような順序で解析したのかを示す情報である。
なお、一義的にしか解釈できない順位文字列がファイル名に含まれている場合には、順位判定部27は、当該順位文字列に対応する予め定められた規則に従って順位文字列を解釈すればよい。
図7は、ファイル割当部28の構成を示す機能ブロック図である。図7に示すように、ファイル割当部28は、設定情報取得部28a(様式情報取得手段、空欄情報取得手段)、割当部28b(割当手段)およびキャリブレーションウェル設定部28c(空欄設定手段)を備えている。
設定情報取得部28aは、メモリ4から割当テーブル42、ファイル割当情報44およびキャリブレーションウェル設定情報43を取得し、割当テーブル42およびファイル割当情報44を割当部28bへ、割当テーブル42およびキャリブレーションウェル設定情報43をキャリブレーションウェル設定部28cへ出力する。
ファイル割当情報44は、割当テーブル42へのファイル名の割当様式を指定する情報である。マイクロプレートが2次元的に配置された複数のウェルを有している場合には、サンプルのスポッティング方向および分析方向は一通りには決まらない。大別すれば、行方向に処理を行っていく場合と、列方向に処理を行っていく場合との2通りが存在する。また、行方向に処理を行っていく場合には、右から左に向かう場合と左から右へ向かう場合とが存在する。列方向に処理を行っていく場合には、上から下に向かう場合と下から上へ向かう場合とが存在する。
ファイル割当情報44は、割当テーブル42のどのマスからどの方向に向かってファイル名を割り当てていくのかという割当様式を示す情報である。複数選択可能な割当様式のうちのひとつを選択するという形式でファイル割当情報44が外部から入力されればよい。このファイル割当情報44は、ユーザによってキーボード6等を介して入力されてもよいし、質量分析装置8から出力されてもよい。
実際には、ファイル割当情報44は、スポッターがウェルにサンプルをどのような順序でスポットしたのかを示す情報、または、質量分析装置がサンプルをどのような順序で解析したのかを示す情報である。
キャリブレーションウェル設定部28cは、設定情報取得部28aから割当テーブル42およびキャリブレーションウェル設定情報43を受け取ると、当該キャリブレーションウェル設定情報43と割当テーブル42とを比較し、どのマスを空欄とすべきかを判定し、空欄とすべきマスの情報(空欄指定情報)を割当部28bへ出力する。すなわち、キャリブレーションウェル設定部28cは、キャリブレーションウェル設定情報43と割当テーブル42とを比較する比較手段としての機能を果たす。
割当部28bは、ソート部24によって並び替えられたファイル名をファイル割当情報44に従って、割当テーブル42の各マスに割り当てる。この時、割当部28bは、空欄指定情報が示すマスにはファイル名を割り当てない。図8は、割当テーブル42へのファイル名の割当様式を示す図である。図8に示すように、キャリブレーションウェルに相当するマスであるG3には、ファイル名は割り当てられない。割当部28bは、ファイル名の割当を行った割当テーブル42を表示画面合成部26へ出力する。
(条件設定画面の一例)
図9は、表示装置5の画面に表示される条件設定画面の一例を示す図である。表示用ファイル群および定量用ファイル群の選択、順位判定情報、キャリブレーションウェル設定情報43およびファイル割当情報44のユーザによる入力は、図9に示す画面において行われてもよい。
図9に示す画面では、定量用ファイル、表示用ファイルおよびキャリブレーションウェルに関する設定をそれぞれ独立に行うことができる。それゆえ、ウェルにサンプルをスポットする順序とウェルにスポットされたサンプルを解析する順序とが異なっていても、定量用ファイルと表示用ファイルとをそれぞれ適切なウェルに対応させることができる。
また、図9に示す画面では、ソート部24によるファイル名の並び替えの結果を示している。この構成により、ファイル名が適切に並び替えられているかどうかをユーザに確認させることができる。
また、図9においてキャリブレーションウェル設定情報43は、開始ウェルの座標とウェル間隔およびスポット順序とを入力することによって入力される。例えば、I2のウェルを開始ウェルとし、I2ウェルから行方向において右から左に向かう方向に沿って24ウェルごとにキャリブレーションウェルを設けるという情報が入力されている。なお、キャリブレーションウェル設定情報43は、ウェルの座標を個々に指定することによって入力されてもよい。例えば、キャリブレーションウェルの座標として、A5、D4という座標をそれぞれ入力してもよい。
(ファイル管理装置10における処理の流れ)
図10は、ファイル管理装置10における処理の流れを示すフローチャートである。この図10を参照しつつ、ファイル管理装置10の処理の流れについて説明する。図10におけるS11およびS12は、図5におけるS1およびS2と同様のため、その説明を省略する。
文字列抽出部22から順位文字列を受け取ると、順位判定部27は、外部から入力された順位判定情報に従ってファイルの順位を判定し、その判定結果をソート部24へ出力する(S13)(順位判定工程)。
この判定結果を受け取ると、ソート部24は、当該判定結果に従って、各ファイル群においてファイル名の並べ替えを行い、並び替えたファイルを含むファイル群をファイル割当部28へ出力する(S14)。
ファイル割当部28がこのファイル群を受け取ると、設定情報取得部28aはメモリ4から割当テーブル42、ファイル割当情報44およびキャリブレーションウェル設定情報43を取得し、割当テーブル42およびファイル割当情報44を割当部28bへ、割当テーブル42およびキャリブレーションウェル設定情報43をキャリブレーションウェル設定部28cへ出力する。なお、この時点でキャリブレーションウェル設定情報43がメモリ4に格納されていない場合には、格納され次第(または入力され次第)、キャリブレーションウェル設定部28cへ出力すればよい。
割当テーブル42およびキャリブレーションウェル設定情報43を受け取ると、キャリブレーションウェル設定部28cは、キャリブレーションウェル設定情報43に基づいて、ファイル名を割り当てないマスを特定し、当該マスの情報(空欄指定情報)を割当部28bへ出力する(S15)。
上記ファイル群、割当テーブル42、ファイル割当情報44および空欄指定情報を受け取ると、割当部28bは、ファイル割当情報44および空欄指定情報に基づいて上記ファイル群の各ファイル名を割当テーブル42の各マスに割り当て、ファイル名を割り当てた割当テーブル42を表示画面合成部26へ出力する(S16)(割当工程)。
この割当テーブル42を受け取ると、表示画面合成部26は、ウェルに対するファイルの割当結果を示す画像を合成し、当該画像を入出力インターフェース3を介して表示装置5の画面に表示する(S17)。
(ファイル管理装置10の効果)
以上のように、ファイル管理装置10は、割当テーブル42へのファイルの割当様式を指定するファイル割当情報を取得する設定情報取得部28aを備え、割当部28aは、取得されたファイル割当情報に従って割当テーブル42へのファイル名の割り当てを行う。
それゆえ、マイクロプレートのウェルへのサンプルのスポット様式がスポッターによって(または解析ごとに)異なる場合、または、マイクロプレートのウェルにスポットされたサンプルの解析順序が質量分析装置によって異なる場合でも、サンプルと、当該サンプルの解析結果を含むファイルとを確実に対応付けることができる。
(変更例)
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、ファイル管理装置10は、順位判定部27の代わりに順位判定部23を備えていてもよい。この場合、ファイル管理装置10が取得する表示用ファイル群および定量用ファイル群には、マイクロプレートのウェルの2次元座標に対応した数字によって示される順位文字列が含まれていてもよい。
また、上述の説明では、割当テーブル42を2次元のテーブルとして説明したが、マスとウェルとの対応付けがなされているのであれば、割当テーブル42は1次元のテーブルであってもよい。ただし、ウェルの配置と対応するように割当テーブル42を2次元のテーブルとして表示する方が直感的に理解し易いため、割当テーブル42は2次元のテーブルである方が好ましい。
また、上述の説明では、キャリブレーションウェルに対応する割当テーブル42のマスは空欄であるとしたが、キャリブレーションウェル用のデータが割り当てられてもよい。なお、このキャリブレーションウェル用のデータは、分析データとしては扱われない。また、キャリブレーションウェルに対応する割当テーブル42のマスにフラグを立ててもよい。
また、ファイル管理装置1・10は、質量分析のためのファイルを管理するものに限定されず、所定の複数の位置に配置された複数の対象に関する情報をそれぞれ含む複数のファイルから構成されるファイル群を取り扱う装置またはシステムに適用されてもよい。例えば、膜上に規則的にスポットされたRNAサンプルを定量的に解析するためのマイクロアレイ解析システムに本発明を適用してもよい。
本発明のファイル管理方法は以下のようにも表現できる。すなわち、上記ファイル管理方法は、複数もしくは単一のシステムもしくはプログラムから出力された複数データ群を関連付ける処理方法であって、データを一意に表す文字列から、特徴的な文字列を抽出するためのルールを定めるためのルール定義処理と、前記ルールを利用して文字列の一部もしくは全てを抽出する文字列抽出処理を行うとともに、前記文字列抽出処理によって得られる文字列を、文字列変換処理により得られる数値として扱い、前記数値を利用し当該データの順序もしくは位置を決定する、もしくは前記数値を基準にソートを行い当該データの順序もしくは位置を決定する順序決定処理を行い、前記順序決定処理に基づいてデータの順序を画面上に表示、および画面上からユーザーの操作により順序もしくは位置を変更する複数データ群のリンク処理方法であるとも表現できる。
また、上述したファイル管理装置1、10の各ブロック、特に主制御部2は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、ファイル管理装置1、10は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアであるファイル管理装置1、10の制御プログラム(ファイル管理プログラム)のプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記ファイル管理装置1、10に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、ファイル管理装置1、10を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
所定の複数の位置に配置された対象と、当該対象から取得した情報を含むファイルとを確実に対応づけることができるため、マイクロプレートにスポットされたサンプルを解析する解析装置等に好適に適用できる。
本発明の一実施形態に係るファイル管理装置の構成を示す機能ブロック図である。 上記ファイル管理装置が有する割当テーブルへのファイルの割当様式の一例を示す図である。 上記ファイル管理装置が備えるファイル割当部の構成を示す機能ブロック図である。 ファイル名の割当が行われた割当テーブルを示す図である。 上記ファイル管理装置における処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係るファイル管理装置の構成を示す機能ブロック図である。 上記ファイル管理装置が備えるファイル割当部の構成を示す機能ブロック図である。 上記ファイル管理装置が有する割当テーブルへのファイル名の割当様式の他の例を示す図である。 表示装置の画面に表示される条件設定画面の一例を示す図である。 上記ファイル管理装置における処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
1 ファイル管理装置
10 ファイル管理装置
21 データ取得部
22 文字列抽出部(文字列抽出手段)
23 順位判定部(順位判定手段)
25 ファイル割当部(割当手段)
25a 設定情報取得部(空欄情報取得手段)
25b 割当部(割当手段)
27 順位判定部(順位判定手段)
27a 順位判定情報取得部(変換情報取得手段)
28 ファイル割当部(割当手段)
28a 設定情報取得部(空欄情報取得手段、様式情報取得手段)
28b 割当部(割当手段)
41a 表示用ファイル群
41b 定量用ファイル群
42 割当テーブル
42a マス
43 キャリブレーションウェル設定情報(空欄情報)
44 ファイル割当情報(様式情報)

Claims (7)

  1. 収容物を収容可能な収容部を複数有する配置収容容器内に配置された複数の収容物から構成される収容物群に含まれる各収容物と、上記収容部の配列方向に沿って順位付けされた、上記収容物に関する複数のファイルから構成されるファイル群に含まれる各ファイルと、を対応付けるファイル管理装置であって、
    上記各ファイルには、上記ファイル群における順位に関する順位文字列を含む文字列がファイル名として付与されており、
    上記各ファイルのファイル名を列挙したファイル名リストを取得するリスト取得手段と、
    上記リスト取得手段が取得したファイル名リストに含まれるファイル名のそれぞれから上記順位文字列を抽出する文字列抽出手段と、
    上記文字列抽出手段が抽出した順位文字列を基に上記ファイル群における各ファイルの順位を判定する順位判定手段と、
    上記順位判定手段が判定した順位に従って上記各ファイルのファイル名を、上記収容部の配置と対応付けて割当テーブルに格納する割当手段とを備えることを特徴とするファイル管理装置。
  2. 上記配置収容容器において上記収容部は、1または複数の線上に配置されたものであり、
    上記割当テーブルは、上記収容部の配置と対応付けられた複数のマスを有しており、
    上記割当テーブルのどの方向に向かってファイル名を割り当てていくのかという割当様式を指定する様式情報を取得する様式情報取得手段をさらに備え
    上記割当手段は、上記様式情報取得手段によって取得された様式情報に従って上記割当テーブルへの上記各ファイル名の割り当てを行うことを特徴とする請求項1に記載のファイル管理装置。
  3. 上記割当テーブルは、上記収容部の配置と対応付けられた複数のマスを有しており、
    上記割当テーブルにおいて上記ファイル名を割り当てないマスを指定する空欄情報を取得する空欄情報取得手段をさらに備え、
    上記割当手段は、上記空欄情報取得手段が取得した空欄情報が示すマスに上記ファイル名を割り当てないことを特徴とする請求項1に記載のファイル管理装置。
  4. 上記配置収容容器において上記収容部は、2次元マトリクス状に配置されたものであり、
    上記割当テーブルは、上記収容部の配置と対応付けられた複数のマスを有しており、
    上記順位文字列は、2次元座標を示すものであり、
    上記順位文字列としての2次元座標を1次元の順列に変換するための変換情報を取得する変換情報取得手段をさらに備え、
    上記順位判定手段は、上記変換情報取得手段が取得した変換情報を基に上記2次元座標を1次元の順列に変換し、当該1次元の順列を基に上記順位を判定することを特徴とする請求項1に記載のファイル管理装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のファイル管理装置を動作させるファイル管理プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるためのファイル管理プログラム。
  6. 請求項5に記載のファイル管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  7. 収容物を収容可能な収容部を複数有する配置収容容器内に配置された複数の収容物から構成される収容物群に含まれる各収容物と、
    収容部の配列方向に沿って順位付けされた、上記収容物に関する複数のファイルから構成されるファイル群であり、上記ファイル群における順位に関する順位文字列を含む文字列がファイル名として付与されている複数のファイルから構成されるファイル群に含まれる各ファイルとを対応付けるファイル管理装置におけるファイル管理方法であって、
    上記各ファイルのファイル名を列挙したファイル名リストを取得するリスト取得工程と、
    上記リスト取得工程において取得されたファイル名リストに含まれるファイル名のそれぞれから上記順位文字列を抽出する文字列抽出工程と、
    上記文字列抽出工程において抽出された順位文字列を基に上記ファイル群における各ファイルの順位を判定する順位判定工程と、
    上記順位判定工程において判定された順位に従って上記各ファイルのファイル名を、上記収容部の配置と対応付けて割当テーブルに格納する割当工程とを含むことを特徴とするファイル管理方法。
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