JP2008151280A - ガス貯蔵用容器 - Google Patents

ガス貯蔵用容器 Download PDF

Info

Publication number
JP2008151280A
JP2008151280A JP2006341010A JP2006341010A JP2008151280A JP 2008151280 A JP2008151280 A JP 2008151280A JP 2006341010 A JP2006341010 A JP 2006341010A JP 2006341010 A JP2006341010 A JP 2006341010A JP 2008151280 A JP2008151280 A JP 2008151280A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
gas
heat
gas storage
storage container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006341010A
Other languages
English (en)
Inventor
Yusuke Sokawa
祐輔 曽川
Takanori Suzuki
貴紀 鈴木
Izuru Kanoya
出 鹿屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2006341010A priority Critical patent/JP2008151280A/ja
Publication of JP2008151280A publication Critical patent/JP2008151280A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/32Hydrogen storage
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Filling Or Discharging Of Gas Storage Vessels (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】ガス貯蔵用容器にガスを充填する際、該容器の温度が局所的に上昇することを抑制する。
【解決手段】ガス貯蔵用容器10を構成する容器12内において、側方内壁近傍には、該容器12の長手方向にわたって延在する長尺なガス排出管14a〜14dが配設されている。ガスを排出する排出口44a〜44dは、容器12の中心を臨むように開設されている。そして、容器12の中心には、中心軸27と堰止板30a〜30dとを有する衝突部材16が配設されており、前記排出口44a〜44dは、堰止板30a〜30dの中の隣接するもの同士の間に臨む部位に設けられている。さらに、中心軸27には、その長手方向に沿って、冷却媒体を流通するための通路28が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスを高圧で充填するためのガス貯蔵用容器に関する。
燃料電池は、周知のように、アノードに水素等の燃料ガスが供給される一方でカソードに酸素等の酸化剤ガスが供給されて発電する。従って、例えば、燃料電池を搭載した燃料電池車では、水素を充填したガス貯蔵用容器が搭載される。燃料電池車は、酸化剤ガスとしての大気と、前記ガス貯蔵用容器から供給された水素とを反応ガスとして走行する。
このことから諒解されるように、ガス貯蔵用容器の水素収容量が大きいほど燃料電池車を長距離にわたって走行させることができる。しかしながら、過度に大きなガス貯蔵用容器を搭載することは、燃料電池車の重量を大きくすることになり、結局、燃料電池の負荷が大きくなるという不具合を招く。
この観点から、ガス貯蔵用容器の体積を小さく維持しながら水素収容量を向上させる様々な試みがなされている。その一手法としては、ガス貯蔵用容器の耐圧力を高め、可及的に充填圧力を大きくすることが挙げられる。例えば、特許文献1では、ガス貯蔵用容器の外殻を3層構造とし、且つ各層を繊維強化樹脂で形成して高強度化することが提案されている。特許文献1によれば、このガス貯蔵用容器では、充填圧力が35〜75MPaに達するとのことである。
なお、特許文献1にも記載されているように、ガスを充填する際には、ガス貯蔵用容器の一端部の充填口に接続されたガス供給管から該ガス貯蔵用容器の他端部に指向して進行するようにガスを排出することが一般的に行われている。
特開2004−293571号公報(特に段落[0013])
ガスを容器に充填する最中には、該ガスの断熱圧縮を伴う。このため、容器において、ガスが接触する部位は局所的に温度が上昇する。充填圧力が75MPaもの高圧となる場合、温度上昇幅はかなり大きくなる。耐熱性が金属に比して低い樹脂材で容器を構成した場合、この温度上昇によって容器に変形が生じる等の不都合を招くことも懸念される。
また、上記から諒解されるように、ガス貯蔵用容器の一端部に設けられた充填口からガスを充填した場合、該ガス貯蔵用容器の内部の温度に不均一が生じることがある。このような温度ムラが生じると、容器に熱膨張量が互いに相違する部位が生じることもあり、場合によっては、容器を構成する外殻とライナとが剥離することが懸念される。
本発明は上記した問題を解決するためになされたもので、容器内において局所的に高温となる部位が発生することを回避することが可能であり、このためにライナが剥離する懸念を払拭したガス貯蔵用容器を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、長尺な容器を具備するガス貯蔵用容器であって、
ガスを排出するためのガス排出管と、
前記ガス排出管から排出されたガスを衝突させるための衝突部材と、
前記衝突部材からの熱を伝達するための放熱部材、又は前記衝突部材からの熱を吸収するための熱吸収材と、
を有し、
前記ガス排出管と、前記衝突部材と、前記放熱部材又は前記熱吸収材とが前記容器の内部に収容されていることを特徴とする。
このように構成された本発明においては、ガスが衝突部材に衝突することで急激な断熱圧縮を起こし、これに伴って熱が発生する。衝突部材に発生したこの熱が、前記放熱部材によって放熱されるか、又は前記熱吸収材によって吸収されることで、容器の温度が過度に上昇することが回避される。従って、容器が局所的な温度上昇を起こすことや、容器内部に温度ムラが生じることが回避されるので、ガスの充填時、容器に、熱膨張量が互いに異なる部位が生じることを回避することができる。このため、結局、変形やライナの剥離が生じ難いガス貯蔵用容器を構成することができる。
ガス排出管と衝突部材との位置関係は、例えば、ガス排出管を容器の側方内壁近傍に配設する一方、衝突部材を前記容器中でガス排出管よりも内方に配設する場合が挙げられる。なお、ガス排出管は、容器の長手方向に沿って延在させればよい。
この場合、衝突部材に冷却媒体を流通させるようにしてもよい。衝突部材に発生した熱が冷却媒体によって速やかに除去されるので、容器の温度上昇を抑制することが一層容易となる。
又は、ガス排出管を容器の長手方向に直交する方向の断面略中心に配設する一方、衝突部材を容器中でガス排出管よりも外方に配設するようにしてもよい。
いずれの場合においても、吸熱材の好適な例としては蓄熱材が挙げられる。特に、より多くの熱量を吸収することが可能であることから、潜熱蓄熱材を採用する方が好適である。
潜熱蓄熱材としては、固相から液相への相変化を起こす温度が当該ガス貯蔵用容器の使用環境温度よりも高温のものであることが好ましい。これにより、ガスの充填時に熱が前記相変化に伴って効率的に吸収されるので、温度上昇を抑制することが容易となるからである。なお、相変化を起こす温度は、使用環境温度に可及的に近いことが好ましい。
本発明によれば、ガスを意図的に衝突部材に衝突させることで急激な断熱圧縮を起こさせることによって、衝突部材が配設された所定の位置で熱を発生させ、さらに、この熱を放熱部材で放熱させるか、又は、吸熱材で吸熱するようにしている。このため、容器の温度上昇を容易に抑制することができ、結局、局所的な温度上昇や温度ムラが生じることを回避することができる。
従って、ガスの充填時、容器に熱膨張量が互いに大きく異なる部位が生じることを回避することができ、その結果、容器の変形やライナの剥離を回避することができる。
以下、本発明に係るガス貯蔵用容器につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係るガス貯蔵用容器10の長手方向に沿う全体概略断面図であり、図2は、図1のII−II線矢視断面図である。本実施の形態においては、ガス貯蔵用容器10は、容器12の内部に4本のガス排出管14a〜14dと、これらガス排出管14a〜14dの各々から排出されたガスが衝突する衝突部材16とが収容されることで構成されている。
この場合、容器12は、断面が略真円形状である長尺体である(図2参照)。なお、両端部は緩やかに縮径されることで湾曲形成されている(図1参照)。
容器12は、外殻18と、該外殻18の内壁に添着されたライナ20とを有し、この中の外殻18は、例えば、繊維強化樹脂からなる。一方のライナ20は、アルミニウム又はアルミニウム合金で構成されている。このように熱伝導度が高い金属をライナ20の材質とした場合、蓄熱材からの熱が速やかに外殻18に伝達されるので、後述するガスの充填時に発生する熱を除去することが容易となるという利点がある。
容器12の両端部には開口22a、22bが形成されており、これら開口22a、22bの各々は、閉塞部材24a、24bによって閉塞されている。これら閉塞部材24a、24bの略中心には貫通孔26a、26bがそれぞれ設けられており、該貫通孔26a、26bには、それぞれ、前記衝突部材16を構成する中心軸27の端部が嵌合されている。
ここで、中心軸27は、その長手方向に沿って通路28が貫通形成された中空円筒体形状である。この通路28には、冷却媒体が流通される。
衝突部材16は、このように構成された中心軸27の側周壁に、該中心軸27の長手方向に沿って延在する4枚の堰止板30a〜30dが連結されることで構成されている。なお、堰止板30a〜30dは、隣接するものと約90°の角度をなす位置に設けられている(図2参照)。
この場合、衝突部材16を構成する中心軸27及び堰止板30a〜30dの材質としては、アルミニウム又はアルミニウム合金が選定されている。すなわち、衝突部材16は、優れた熱伝導度を示す。
衝突部材16は、中心軸27からライナ20に橋架された支持部材32a、32bを介して容器12に支持されている。これら支持部材32a、32bも衝突部材16と同様に、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる。後述するように、支持部材32a、32bは、衝突部材16からの熱を放散させる放熱部材として機能する。
通路28には、循環ライン34が接続されている。該循環ライン34にはポンプ36と熱交換器38とが介装されており、冷却媒体は、ポンプ36の作用下に循環ライン34及び通路28を循環流通する。前記熱交換器38は、このようにして流通する冷却媒体から熱を受領する。
閉塞部材24aには、前記貫通孔26aを囲繞するようにして小貫通孔40が4本形成されており、各小貫通孔40には、1本の供給管(図示せず)から互いに略90°離間して放射状に広がるように4本に分岐されたガス供給管42の一端部が通されている。そして、ガス供給管42の各々は、前記ガス排出管14a〜14dに接続されている。一方、前記供給管の他端部は、図示しないガス供給源に接続されている。
図1及び図2から諒解されるように、ガス排出管14a〜14dは容器12の側方内壁近傍に該容器12の長手方向に沿って配設されており、且つ該容器12の略全域にわたって延在している(図1参照)。
ガス排出管14aの側周壁において、容器12の中心側に臨み且つ衝突部材16における堰止板30a、30bの間に対向する部位には、図1に示すように、該ガス排出管14aの長手方向略全域にわたる長尺な排出口44aが開設されている。同様に、ガス排出管14b〜14dの各側周壁には、堰止板30b、30cの間、堰止板30c、30dの間、堰止板30d、30aの間に対向する部位に、排出口44b〜44dがそれぞれ開設されている(図2参照)。このため、ガス供給管42を経てガス排出管14a〜14dの内部に到達したガスは、図1及び図2に矢印で示すように、容器12の中心、すなわち、衝突部材16における堰止板30a〜30dの中の隣接するもの同士の間に指向して排出口44a〜44dから排出される。なお、ガス排出管14a〜14dの底部は閉塞されており、従って、ガスが容器12の底部内壁側に指向して排出されることはない。
このような構成のガス排出管14a〜14dは、例えば、ステンレス鋼やアルミニウム合金等の金属材を円筒形状としてその開口一端部に閉塞板を溶接等の所定の接合方法で接合して閉塞したり、又は、セラミックスの中空焼結体の一端部にプラグを充填したりすることで作製することができる。ガス排出管14a〜14dの材質は、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂材であってもよい。
本実施の形態に係るガス貯蔵用容器10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその作用効果について説明する。
前記ガス供給源からガス供給管42を経てガス排出管14a〜14dの内部に到達したガスは、該ガス排出管14a〜14dの各側周壁に開設された排出口44a〜44dからそれぞれ排出される。排出口44a〜44dの各々が容器12の中心に臨んでいるので、排出されたガスは、図1及び図2に矢印で示したように容器12の中心に指向して進行し、最終的に、堰止板30a〜30dの中の隣接するもの同士と、中心軸27とに衝突する。
この衝突に伴い、ガスが急激に圧縮される。その結果、ガスが断熱圧縮を起こし、これに伴って熱が発生する。すなわち、衝突部材16が熱を帯びる。
上記したように、衝突部材16を構成する中心軸27に設けられた通路28には、ポンプ36の作用下に冷却媒体が流通されている。従って、衝突部材16が熱を帯びると、この熱は、冷却媒体に吸収される。すなわち、冷却媒体の温度が上昇する一方、衝突部材の温度が上昇することが抑制される。
温度が上昇した冷却媒体は、容器12の外部において、循環ライン34に介装された熱交換器38に導入される。この熱交換器中で冷却媒体の放熱ないし冷却が行われ、これにより、冷却媒体の温度が降下する。この低温となった冷却媒体が、再び通路28に流通する。
ここで、上記したように、衝突部材16はアルミニウム又はアルミニウム合金からなる。このため、衝突部材16の熱は、冷却媒体によって吸収し得なかったとしても、速やかに支持部材32a、32bまで伝達される。
また、支持部材32a、32bも、その材質がアルミニウム又はアルミニウム合金であるために熱伝導度が高い。従って、衝突部材16から伝達された熱は、支持部材32a、32bからさらにライナ20へと速やかに伝達される。このことから諒解されるように、支持部材32a、32bは、衝突部材16の熱を他の部材に速やかに伝達することで放熱を行う放熱部材である。
本実施の形態においては、ライナ20もアルミニウム又はアルミニウム合金からなる。従って、支持部材32a、32bからライナ20に伝達された熱は、該ライナ20を介して系外に速やかに除去することができる。
このように、本実施の形態においては、冷却媒体、及び放熱部材としての支持部材32a、32bによって、ガスの断熱圧縮に伴って発生する熱を吸収するようにしている。このため、容器12の温度が内部の温度が過度に上昇することを回避することができる。従って、容器12の温度が局所的に上昇することも回避され、該容器12に変形が生じることが回避される。
また、容器12の温度上昇幅が若干であるので、容器12に熱膨張量が互いに大きく相違する部位が生じることはない。しかも、温度ムラが生じることも回避されるので、外殻18とライナ20とが剥離する懸念も払拭される。
なお、冷却媒体を流通させることは必須ではない。すなわち、中心軸27を中実に構成するとともに、循環ライン34、ポンプ36及び熱交換器38を設置することなくガス貯蔵用容器10を構成するようにしてもよい。
又は、ガスの断熱圧縮に伴って発生した熱を、蓄熱材(熱吸収材)によって除去するようにしてもよい。以下、この実施形態につき説明する。
図3は、蓄熱材58(図4参照)を伸縮性膜材50に収容して容器12の中心に配置した状態を示す長手方向に沿う全体概略断面図であり、図4は、図3のIV−IV線矢視断面図である。この場合、伸縮性膜材50が可撓性であるため、その側周壁には、耐熱ゴム製の固定用バンド52が複数個巻回されている。また、伸縮性膜材50は、支持部材32a、32bに橋架された円筒収容部54を介してライナ20に支持されている。
なお、伸縮性膜材50の材質は特に限定されるものではないが、ポリウレタン、ポリエステル、ポリプロピレン、エポキシ、アセテート、四フッ化エチレン、ナイロン6,6、繊維状活性炭製の不織布又は織布、ガラス繊維製の不織布又は織布が好適な例として挙げられる。
このような伸縮性膜材50に収容される蓄熱材58は、アルミナ、ムライト、ジルコニア、アルミニウム等の顕熱蓄熱材であってもよいが、より多くの熱量を吸収することが可能であることから、潜熱蓄熱材であることが好ましい。
ここで、潜熱蓄熱材とは、所定量の熱を吸収して融解・凝固等の相変化を起こす物質を指称する。なお、ガス貯蔵用容器10の一般的な使用温度(環境温度40℃以下)よりも高温の45〜85℃の温度範囲で相変化を起こす物質を選定することが好ましい。具体的には、塩化ナトリウム水和物、塩化カルシウム水和物、硝酸ナトリウム水和物、硫酸ナトリウム水和物等の各種無機化合物の水和物や、テトラデカン、ペンタデカン、オクタデカン、エイコサン、ドコサン等の各種直鎖脂肪族炭化水素、又はパラフィンワックスや脂肪酸が例示される。容器12内の温度が100℃を超える場合には、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール等の潜熱蓄熱材を用いるようにすればよい。
潜熱蓄熱材の相変化温度は、ガス貯蔵用容器10の使用温度を超える温度で且つ可能な限り低温であることが好ましい。例えば、使用温度が40℃である場合、50〜70℃で相変化を起こす物質を選定することが好ましい。その具体例としては、パラフィンワックスが挙げられる。
上記したような潜熱蓄熱材を使用する場合には、潜熱蓄熱材をマイクロカプセル等に封入して伸縮性膜材50に収容することが好ましい。吸熱によって潜熱蓄熱材が相変化を起こして融解した場合であってもマイクロカプセルから流出することがないので、例えば、潜熱蓄熱材がガス吸蔵・吸着材14に浸透することを回避することができるようになるからである。なお、この種のマイクロカプセルは、コアセルベーション法、界面重合法、in−site法等の公知手法によって容易に作製することができる。
蓄熱材58の使用量は、ガス吸蔵・吸着材14のガス吸蔵ないし吸着量、蓄熱材の可能吸熱量、ガス貯蔵用容器10の許容温度等を考慮して決定すればよい。
この実施形態においては、ガスの充填時、該ガスの断熱圧縮に伴って発生した熱が蓄熱材58によって吸収される。その結果、上記と同様に、温度が過度に上昇することが阻止される。
この効果は、45〜85℃で相変化を生じる潜熱蓄熱材を使用した場合に一層顕著となる。すなわち、潜熱蓄熱材が相変化を起こす際に大量の熱を吸収するので、温度上昇を一層抑制することができるようになるからである。
図5及び図6に示すように、伸縮性膜材50に代え、熱伝導性に優れる金属、例えば、アルミニウムやアルミニウム合金からなる収容部材56に蓄熱材58を収容するようにしてもよい。この場合、ガスの断熱圧縮によって発生した熱は、先ず収容部材56に伝達される。この収容部材56が熱伝導性に優れているので、前記熱は、収容部材56の内部の蓄熱材58に速やかに伝達される。以降、上記と同様に蓄熱材58によって熱が吸収される。
上記した実施の形態においては、ガス排出管14a〜14dを容器12の側方内壁近傍に配設するようにしているが、容器12の中心に配置するようにしてもよい。この実施形態につき、図7及び図8を参照して説明する。
図7は、容器12の中心にガス排出管60が配設されたガス貯蔵用容器62の長手方向に沿う全体概略断面図であり、図8は、図7のVIII−VIII線矢視断面図である。この実施形態において、ガス排出管60は中空円筒体形状であり、容器12の長手方向に沿って該容器12の略全域にわたって延在するとともに、その直径中心が容器12の直径中心に略一致する(図8参照)。すなわち、ガス排出管60と容器12とは、断面形状において同心円を形成する。
ガス排出管60の側周壁には、複数個の排出口64が貫通形成されている。このため、ガス供給管42を経てガス排出管60の内部に到達したガスは、図7及び図8に矢印で示すように、容器12の側方内壁側に指向して排出口64から排出される。なお、ガス排出管60の底部は閉塞されており、従って、ガスが容器12の底部内壁側に指向して排出されることはない。
このような構成のガス排出管60は、例えば、ステンレス鋼やアルミニウム合金等の金属材を円筒形状としてその開口一端部に閉塞板を溶接等の所定の接合方法で接合して閉塞したり、又は、セラミックスの中空焼結体の一端部にプラグを充填したりすることで作製することができる。ガス排出管60の材質は、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂材であってもよい。
そして、この場合、容器12の側方内壁には、ガス排出管60を囲繞するようにして、伸縮性膜材50に収容された蓄熱材58(好ましくは潜熱蓄熱材)が位置決め固定されている。なお、該蓄熱材58を収容した伸縮性膜材50は、図示しない金網を介してライナ20に接合されることによって位置決め固定されている。
勿論、上記と同様に、図9及び図10に示すように、伸縮性膜材50に代え、アルミニウム又はアルミニウム合金製の容器66に蓄熱材58を収容するようにしてもよい。この場合、収容部材66を溶接又はボルト止めすること等によってライナ20に位置決め固定すればよい。
以上のように構成されたガス貯蔵用容器62では、ガスの充填時、ガス排出管60を介して容器12の中心から側方内壁に向かってガスが進行する。ガスは、最終的に、容器12の側方内壁側に存在する伸縮性膜材50又は収容部材66に衝突し、これに伴って急激に断熱圧縮を起こす。これに追従して熱が発生する。
この熱は、上記と同様に、前記蓄熱材58によって速やかに吸収される。従って、容器12内の温度が上昇することが抑制され、このためにライナ20が剥離すること等の懸念を払拭することができる。
いずれの場合においても、支持部材32a、32bやライナ20は、アルミニウム又はアルミニウム合金に特に限定されるものではなく、例えば、銅や銅合金であってもよい。勿論、衝突部材16も同様である。
また、ライナ20は必ずしも金属である必要はなく、ポリエチレン等の樹脂材であってもよい。この場合、支持部材32a、32bは、容器12の口金部等、金属からなる部位ないし部材に連結すればよい。
さらに、容器12の断面形状は真円である必要はなく、楕円形であってもよいし、多角形形状であってもよい。同様に、ガス排出管14a〜14dも円筒形状である必要はなく、例えば、直方体形状等であってもよい。
さらにまた、ガス排出管を容器12の側方内壁近傍に配置する場合、ガス排出管の個数は4本である必要は特になく、例えば、6本であってもよいし、8本であってもよい。この場合、衝突部材16の堰止板の個数をガス排出管の個数に合わせるとともに、ガス排出管において、隣接する堰止板同士の間に臨む位置に排出口を設けるようにすればよい。
本実施の形態に係るガス貯蔵用容器の長手方向に沿う全体概略断面図である。 図1のII−II線矢視断面図である。 別の実施の形態に係るガス貯蔵用容器の長手方向に沿う全体概略断面図である。 図3のIV−IV線矢視断面図である。 別の実施の形態の変形例に係るガス貯蔵用容器の長手方向に沿う全体概略断面図である。 図5のVI−VI線矢視断面図である。 また別の実施の形態に係るガス貯蔵用容器の長手方向に沿う全体概略断面図である。 図7のVIII−VIII線矢視断面図である。 また別の実施の形態の変形例に係るガス貯蔵用容器の長手方向に沿う全体概略断面図である。 図9のX−X線矢視断面図である。
符号の説明
10、62…ガス貯蔵用容器 12…容器
14a〜14d、60…ガス排出管 16…衝突部材
20…ライナ 27…中心軸
28…通路 30a〜30d…堰止板
32a、32b…支持部材 34…循環ライン
36…ポンプ 38…熱交換器
44a〜44d、64…排出口 50…伸縮性膜材
56、66…収容部材 58…蓄熱材

Claims (4)

  1. 長尺な容器を具備するガス貯蔵用容器であって、
    ガスを排出するためのガス排出管と、
    前記ガス排出管から排出されたガスを衝突させるための衝突部材と、
    前記衝突部材からの熱を伝達するための放熱部材、又は前記衝突部材からの熱を吸収するための熱吸収材と、
    を有し、
    前記ガス排出管と、前記衝突部材と、前記放熱部材又は前記熱吸収材とが前記容器の内部に収容されていることを特徴とするガス貯蔵用容器。
  2. 請求項1記載のガス貯蔵用容器において、前記ガス排出管が前記容器の側方内壁近傍に配設されるとともに該容器の長手方向に沿って延在し、且つ前記衝突部材が前記容器中で前記ガス排出管よりも内方に配設されていることを特徴とするガス貯蔵用容器。
  3. 請求項2記載のガス貯蔵用容器において、前記衝突部材に冷却媒体が流通するための通路が設けられていることを特徴とするガス貯蔵用容器。
  4. 請求項1記載のガス貯蔵用容器において、前記ガス排出管が前記容器の長手方向に直交する方向の断面略中心に配設されるとともに該容器の長手方向に沿って延在し、且つ前記衝突部材が前記容器中で前記ガス排出管よりも外方に配設されていることを特徴とするガス貯蔵用容器。
JP2006341010A 2006-12-19 2006-12-19 ガス貯蔵用容器 Pending JP2008151280A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006341010A JP2008151280A (ja) 2006-12-19 2006-12-19 ガス貯蔵用容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006341010A JP2008151280A (ja) 2006-12-19 2006-12-19 ガス貯蔵用容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008151280A true JP2008151280A (ja) 2008-07-03

Family

ID=39653655

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006341010A Pending JP2008151280A (ja) 2006-12-19 2006-12-19 ガス貯蔵用容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008151280A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10473266B2 (en) 2017-03-09 2019-11-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha High-pressure tank

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10473266B2 (en) 2017-03-09 2019-11-12 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha High-pressure tank

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3523840B1 (en) Battery box for automotive battery temperature management
US7225860B2 (en) Compact heat battery
US11024897B2 (en) Battery-cooling heat sink provided with PCM capsule
JP2008151282A (ja) ガス貯蔵用容器
KR102167189B1 (ko) 상 변화 물질을 이용하는 축열식 열 교환기 구조
JP2008303956A (ja) 水素貯蔵タンク
JP2020087912A (ja) 電池パックに用いられる筐体及び電池パック
JP5118500B2 (ja) 蓄熱容器
JP2005240983A (ja) 水素貯蔵タンク
US20210010758A1 (en) Thermal device with safe discharging
US20180066560A1 (en) Heat exchange component
JP6337675B2 (ja) 蓄熱システム
JP2008281105A (ja) 水素ガス貯蔵装置
US20180142967A1 (en) Heat exchanger
CN108010591A (zh) 一种多功能压力容器堆坑结构以及反应堆安全壳结构
JP2008151280A (ja) ガス貯蔵用容器
JP2009139005A (ja) 冷却器及びその冷却器を備える冷却装置
JP6422283B2 (ja) 蓄熱容器及び蓄熱容器を備えた蓄熱装置
JP2005009549A (ja) カプセル容器及び水素貯蔵用タンク
JP2007315546A (ja) 水素貯蔵容器および水素吸放出装置
CN207572071U (zh) 一种多功能压力容器堆坑结构以及反应堆安全壳结构
JP5061529B2 (ja) 高圧水素貯蔵容器
JP2008196575A (ja) 水素貯蔵タンク
JP2008151281A (ja) ガス貯蔵用容器
JP2008151284A (ja) 水素ガス貯蔵用容器