JP2008147568A - イメージセンサおよび撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】明るいF値を有するイメージセンサを提供する。
【解決手段】このイメージセンサは、光の入射する側が、屈折率が低い材質から始まり、深さ方向に向かって屈折率が高くなる材質からなる、少なくとも可視光に対して透明な屈折層3を配置する。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮像装置のイメージセンサに関する。
近年、電子カメラなどの撮像装置のイメージセンサは、高感度化と高画素密度化という相反する性能が要求されている。また、画面周辺部(像高の高いところ)での許容入射角の条件を拡大することも求められている。
撮像装置の高機能化を目的として、少ない光量下でも速いシャッタを切れることでブレの少ない画像を得られるように、イメージセンサの高感度化が要求されている。イメージセンサを高感度化するには、同じ光量が到達してもこれを効率よく、低雑音で電気信号に変換することが必要である。
一方で、イメージセンサの高画質化を目的として、イメージセンサの画素数を増大させて高精細画像を得るための高画素密度化が推進されている。イメージセンサのサイズには上限があるので、画素数の増大はイメージセンサ上の画素間のピッチを小さくすることに他ならない。従って、高画素密度化を実現するには、一画素の面積を小さくする必要がある。
近年、画素ピッチは結像レンズによって結像可能な最小光スポットの直径を既に下回っている。また、一般的に一画素の面積が狭くなるに従い、イメージセンサの感度は低下する。これは、小さい画素面積は光を受け取る量が減るためである。イメージセンサの内部で実質的に光を電気に変換する光電変換素子(一般的にフォトダイオード(PD))の面積も相対的に小さくなる。一画素あたりの光電変換素子の面積は、CCDやCMOSなどのセンサの構成により異なるが、一般に一画素のサイズよりも更に小さく、一画素分の面積に対して入射する光量のうち光電変換に寄与するのはその一部である。この寄与率を上げることが高感度化の一手段である。
画素ピッチで決まる一画素の面積に入射する光束は、大半がイメージセンサの表面から内部に入射して光電変換素子に到達する前に様々な方向へ伝搬して損失してしまうため高感度化は容易ではない。
高感度化を目的として従来から、一画素毎の表面にマイクロレンズ(オンチップマイクロレンズ、μレンズ)を設置する方法が一般的に行われている。これは、マイクロレンズにて、画素面積全域に入射した光束をイメージセンサの内部で更に集光し、センサの最も奥にある光電変換素子上へ集めるのが目的である。
また、マイクロレンズにて一旦集光された光束を光電変換素子へ導く過程の部分において、センサ内部に高屈折率の導波体構造を配置し、該導波体の境界面で光が全反射する構成とし、その内部を光が伝搬するようにする手段が提案されている。
他に、撮像レンズの射出光線が画面端部でイメージセンサに対して入射する際に、垂直入射から多少角度を許容する(像側テレセントリックな条件を緩和する)ことでレンズの設計に自由度を残すことができる。これは、バックフォーカス距離を短くできるため撮像装置の薄型化に寄与する。
しかし、この角度を余り大きく許容するとイメージセンサの画面端部で、光量の光電変換素子への入射効率が低下して感度が低下する。イメージセンサの画面の端部では、通常でも画角の余弦4乗則により光量が低下する周辺光量落ちが問題となる。
そのため、従来からイメージセンサの画面周辺部では、光線入射角度に合わせてマイクロレンズを光電変換素子の中心位置に対してオフセットさせて配置する方法が採られている。これにより、予め最適となる入射角度を垂直入射からずらし、結合効率を向上させる工夫がなされてきた(特許文献1〜9、非特許文献1)。
特開2005−294467号公報 特開2005−251804号公報 特開2005−259824号公報 特開2005−175233号公報 特開2005−175234号公報 特開2005−259824号公報 特開2005−31460号公報 特開2001−210812号公報 台湾TSMC社(Taiwan Semiconductor Manufacturing)AGML(Air gap in situ micro lens)関連資料
上記従来の技術においては、次の第1〜第4の問題がある。
まず、第1の問題は、前述のように、高画素密度化が進むにつれイメージセンサの画素間のピッチは狭まる一方である。また、撮像レンズにて結像可能な最小の光スポット(エアリーディスク)の半径εは、レンズのF値をF、波長λとし、無収差レンズとした場合で、ε=1.22λFと計算される。
また、F値を電子カメラで一般的な明るい側の開放値F2.8、使用波長域を可視域、標準比視感度のピークである緑色(λ=0.555μm)を代表的な波長として選択する。この場合、結像スポットの周囲の最初の暗輪帯の直径2ε=2×1.22×2.8×0.555=3.8μmとなる。従って、無限遠の被写体上の一点を像面上の一点に結像する際の一点の直径は目安として上記3.8μmであり、これより小さな結像スポットはできない。
このスポットが隣り合うスポットと暗輪帯が重なるように一列に並んだとき、ピークから隣のピークまでの間隔は3.8μmである。スポットピークは明、暗輪帯部分は暗として、これを明暗明と並ぶ画素とすると画素ピッチはε=1.9μmとなる。この様子を図9に示す。従って、条件がλ=0.555μm、F2.8のとき、イメージセンサの画素間のピッチは、1.9μmが、狭画素ピッチ化のひとつの限界を示す目安であると考えられる。
しかし、現実には、この条件よりも更に不利な条件の場合(画素ピッチをもっと狭める、F値を暗くするなど)でも、直ちに解像しなくなるなど実用上の問題が現れるわけではない。先の具体例で残存収差がある場合、可視域でも更に長波長の場合(赤色でλ=0.700μmなど)、F値が暗い場合(電子カメラの望遠側などの開放F値は5.6)には、結像スポットの周囲の最初の暗輪帯の直径は1.9μmの2倍以上である。すなわち、結像スポットの周囲の最初の暗輪帯の直径2ε=2×1.22×5.6×0.700=4.8μmである。この場合でも、例えば、解像チャートの線が直ぐに見えなくなるということはない。
これは、短波長側で解像力が補われている、スポットが図9の状態より接近した場合でも、(変調度は下がるが)変調成分(スポット間の凹部分)はまだ残っているなど、まだ余裕分があるためであると考えられる。
但し、この狭画素ピッチ化は、2μm辺りを境に解像性能に対し急激に厳しくなることが懸念される。また、画素ピッチが狭まってくると光量エネルギの結合効率のF値依存性という問題が現れてくる。
これは、F2.8付近より明るくなるとイメージセンサの結合効率が急激に低下するという問題である。入射光束のF値が明るい場合、光束の周辺成分付近の光量が、十分にセンサ内に取り込まれ、光電変換されない、言わばマージナル成分のケラれが生じるためである。マージナル光線成分とは、光軸に対して最も離れた周辺部の、光軸に対して最も大きな角度をなして入射する光線群をいう。
この影響が、画素ピッチが狭まり、例えば2μm程度であるならば、入射光のF値がF2.8程度より明るくなり始めると顕著になる。これは、大きな角度のついたマージナル光線成分がセンサ内部まで到達しにくいからである。この様子を図8に示す。
上記従来例では、マイクロレンズによりセンサ内で光を屈折させて集光する例や、センサ内に高屈折率部分を設け、その周囲を低屈折率の部材で囲むことで構成される境界面での全反射を利用して光電変換素子まで光を何回か反射させて導く例が開示されている。
しかし、センサ付近では光束は既に回折限界でスポット状態に絞り込まれている。解像限界のスポット状態では、光束は微小な領域で一旦平行光となっており、この領域をビームウエストと呼ぶが、そこから更に小さく集光するように幾何光学的作用が働くことは実際には難しい。レンズを幾つも重ねても無限に小さく集光される訳ではないからである。
しかし、現実にはマイクロレンズの装着で感度の向上効果は得られている。これは、ビームウエストからやや外れた領域での幾何光学的な集光作用をもたらしているか、或いはセンサ内部の構造では幾何光学的な光線の偏向と言うよりも光の閉じこめ効果が光電変換素子への光の集中をもたらしていると考えられる。
しかし、幾何光学的な考え方に基づいて考案された従来の手法では、内部の全反射偏向による集光に依存している。そのため、現実には波動光学的な領域では想定した通りの効果を発揮しきれないことも考えられ、更なる効率向上にはもう一歩の工夫が必要になってくる。
一画素の大きさが光スポットサイズよりも十分大きい場合は、入射光束のF値が明るくてもこのようなマージナル光線成分のケラれは起こらない。一画素に入射する収束光束のF値が明るく、マージナル光線が主光線に対して大きな角度で入射しても、光スポット全体がセンサ内に落とし込まれ、その光量エネルギの殆どが大きな面積の光電変換素子に届くからである。
このように、結合効率が低下することは、センサの感度が低下することに他ならない。
以上のように、第1の問題として、高画質化を目的とした高画素密度化の方向、即ち画素ピッチを狭めることは、感度低下の原因となり、撮像装置としての性能の低下につながるという相反する結果となる。
以上説明した内容から、イメージセンサの画素にも、効率よく結合できる入射光束のF値の限界というものが考えられ、これをイメージセンサのF値として定義する。
具体的には、イメージセンサ上のレンズ光軸上に略対応する少なくともひとつの画素に対する結合効率が最も高い範囲の値を示す入射光束の最も明るいF値を、該イメージセンサのF値として定義する。
電子カメラなど撮像装置において、該イメージセンサに組み合わせて使用する結像レンズの最も明るいF値が、該イメージセンサのF値に対して0.5段以上明るすぎないことが必要である。この条件を満たさないと、レンズ側での解像性能をイメージセンサが十分生かすことができない。
次に、第2の問題を説明すると、前述のマージナル光線成分のケラれが生じると、センサ側で画像の高周波信号成分を十分に取り込めないという問題が生じる。ひとつの画素に入射する光束の中で、高い解像性能に寄与する高周波キャリア成分の光は、レンズの瞳面において周辺部分に存在している。
これは、レンズの瞳面は周波数空間座標系(スペクトル空間)であるため、低周波成分は座標中心であるレンズ光軸付近へ分布する。一方で、高周波成分ほど瞳座標の外側に分布するが、瞳径(絞り)で帯域制限がかかっているので、最も縁に近い部分ほどそのレンズ系にて伝達し得る最も高周波成分が多いことになる。この様子を図7に示す。従って、光が収束(結像)する過程でも光束の周辺部分、即ちマージナル光線成分に高周波キャリア成分はより多く分布すると考えられる。結像面上では、瞳面のように明らかに高周波キャリア成分がスポットの周辺部に偏在しているわけではない。
しかし、結像面手前近傍までに伝搬してくる過程では光束周辺成分の結合効率は、画像光の高周波キャリア成分の取り込みに影響すると考えられる。このように、画像の高精細化を考えて画素ピッチを狭めても、また、撮像光学系の高周波成分に対するMTF向上を考えてF値を明るく設定しても、画像信号の高周波キャリア成分の結合効率が良くなければ、その効果は上がらない。
次に、第3の問題を説明すると、従来では、画面の周辺で各像高の主光線の、イメージセンサへの入射角度が大きくならないように、像側でテレセントリックな光学系を設計してきた。最近はこの条件を緩和するために、撮像レンズからの射出光線は高像高側で若干の角度を持ってイメージセンサに入射することを許容している。良く知られているように、それに合わせてイメージセンサ側でも、マイクロレンズの位置を像高に応じて光電変換素子(PD)に対してオフセット配置させることが行われてきた。
しかし、この構成では、マイクロレンズと光電変換素子(PD)とのオフセット量を、像高(入射角度)に合わせて僅かずつ変化させねばならない。また、イメージセンサとレンズとの相対位置(光軸中心とイメージセンサの中心)も厳密に合わせないと、効果がない。
次に、第4の問題を説明すると、マイクロレンズを使用する場合、レンズの製造にあたっては、材質を一旦溶融に近い状態にし、材料の表面張力などを利用して表面の球面形状を現出させ、更に固化する方法が多い。画素の配列は一般的には縦横矩形方向に並ぶことが多いため、該マイクロレンズの土台に相当する、一画素の開口形状は矩形である。そのため、矩形をベースとした領域に置かれたレンズの材料は、中心付近は概略的には球面になるものの、その山裾に相当する部分はベースの矩形に引っ張られ、球面からは歪んだ形状となる。その結果、入射光束のマージナル光線成分を効果的に集光することが困難になる。
そこで、本発明は、明るいF値を有するイメージセンサおよび該イメージセンサを備える撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のイメージセンサは、光の入射する側が、屈折率が低い材質から始まり、深さ方向に向かって屈折率が高くなる材質からなる、少なくとも可視光に対して透明な屈折層を配置した、ことを特徴とする。
本発明の撮像装置は、請求項1〜8のいずれか一項に記載のイメージセンサを備えることを特徴とする。
本発明によれば、高感度化と高画素密度化という相反する性能を確保することができ、明るいF値を有するイメージセンサを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図を参照して説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態であるイメージセンサを説明するための説明図である。このイメージセンサは、表面に、反射防止(AR)コート4を配置し、次に、深さ方向に向かって屈折率が徐々に高くなる層(Grated Index層(以下、GI層という))3を積層する。これにより、イメージセンサの表面に入射した光線は、反射防止コート4を経て、GI層3へ進入する。GI層3に進入した光線は、屈折作用により徐々に入射角(面法線に対してなす角度)を小さくしながら進行する。
この場合、GI層3の屈折率差を大きくすることで、GI層3に如何なる角度で入射した光線も最終的に垂直入射(面法線に対して平行な光線)に至ると、その後は進行方向を変えないようにすることができる。
明るいF値を持って収束する光束の場合、光軸に近い光線成分はもとより、マージナル光線成分もGI層3へ入射後、上記のように屈折しながら方向を変え、最終的には全ての光線が面法線に平行な方向へ揃う。その結果、如何なるF値の場合もマージナル光線成分はイメージセンサ内では光電変換素子1に対して垂直に入射する。
また、イメージセンサの端部(像高の高い領域)の場合で入射光の主光線成分に若干の入射角を許容する場合でも、GI層3を通過後全ての角度の光線が垂直入射になる。このため、従来のようにイメージセンサをマイクロレンズの位置を角度に合わせて作り込む必要も、イメージセンサ中心とレンズ光軸中心を正確に合わせる必要がない。
GI層3の深さ方向の屈折率の分布は一次の傾斜でよいが、入射する最大角度と、GI層を通過後に光線の進行方向が全てイメージセンサの法線方向に平行になるように傾斜を急にするなど、また、非線形の傾斜を与えることも考えられる。GI層3による光の閉じこめは、境界面による全反射による偏向と異なり、入射角度に依存して反射角度が異なることもなく、徐々に光束を所望の領域に集めることが可能である。このような構成を採用することにより、明るいF値を有するイメージセンサが実現可能となる。
以上のように、この実施形態では、イメージセンサの表面に入射した光線は、如何なる入射角にて入射しても、深さ方向に徐々に屈折率の高くなるGI層3を通過する際に徐々にイメージセンサ面に垂直な方向へと向きを変える。そして、GI層3に入射した光は、最終的には垂直入射に揃った段階でそれ以上方向を変えることはない。
また、GI層3の屈折率の変化率と層の厚さ、初期の入射角の大きさにも依存するが、F値が決まれば全光束を最終的に垂直入射に揃える条件を設定でき、明るいF値の光束のマージナル光線成分を効果的に光電変換素子1へ導くことが可能になる。その結果、狭画素ピッチ2化に伴う感度の低下を防ぎ、高感度化を実現できる。また、高周波キャリア成分を多く含むマージナル光線成分を効果的に取り込むことができるので、高画素密度化に伴い、画質の高品質化が可能である。
さらに、イメージセンサの画面端部で、高像高成分の入射角度に対して、マイクロレンズの厳密なオフセット配置が不要となる。さらに、如何なる角度で入射した場合でも、GI層3により光電変換素子1には垂直入射するので、画面端部での結合効率が低下するという問題が起こらない。
次に、図2を参照して、本発明の第2の実施形態であるイメージセンサを説明する。
この実施形態のイメージセンサは、表面に、反射防止(AR)コートを配置し、次に、深さ方向で、且つ光電変換素子1が存在する位置(各画素の中心位置)に向かって、それぞれの画素毎に屈折率が徐々に高くなるGI層3を設ける。
この実施形態では、深さ方向の屈折率の傾斜分布が上記第1の実施形態と異なり、画素中心(光電変換素子1の中心)に向けた光の偏向、閉じこめを同時に行う。
これにより、上記第1の実施形態の作用効果に加えて、光束を画素中心、即ち光電変換素子1に効率的に集めることができる。GI層3による光の閉じこめは、境界面による全反射と異なり、入射角度に依存して反射角度が異なることもなく、徐々に光束を所望の領域に集めることが可能である。
次に、図3を参照して、本発明の第3の実施形態であるイメージセンサを説明する。
前述したように、従来のマイクロレンズを使用する場合、レンズの製造にあたっては材質を一旦溶融に近い状態にし、材料の表面張力などを利用して表面の球面形状を現出させ固化する方法が多い。画素の配列は一般的には縦横矩形方向に並ぶことが多いため、該マイクロレンズのベースに相当する、一画素の開口形状は矩形である。そのため、矩形をベースとした領域に置かれたレンズの材料は、中心付近は概略的には球面になるものの、その山裾に相当する部分はベースの矩形に引っ張られ、歪んだ形状となる。その結果、入射光束のマージナル光線成分を効果的に集光することが難しくなる。
そこで、この実施形態では、図3に示すように、マイクロレンズのベース部分を円形として、レンズの球面形状を周辺部分まで正確に形成する。画素は矩形であり、レンズのベースを円形とすると隙間が生じ、隙間部分に入射する光量成分はレンズに入射しないが、レンズ形状が全体として正確に形成される方がマージナル光線成分の取り込みには効果がある。なお、その他の構成および作用効果は、上記第1の実施形態と同様である。
次に、図4を参照して、本発明の第4の実施形態であるイメージセンサを説明する。
この実施形態のイメージセンサは、反射防止(AR)コート4を配置し、次に、深さ方向に向かって屈折率が徐々に高くなるGI層3を積層する。これにより、イメージセンサの表面に入射した光線は、反射防止コート4を経て、GI層3へ進入する。GI層3に進入した光線は、屈折作用により徐々に入射角(面法線に対してなす角度)を小さくしながら進行する。
この場合、GI層3の屈折率差を大きくすることで、GI層3に如何なる角度で入射した光線も最終的に垂直入射(面法線に対して平行な光線)に至ると、その後は進行方向を変えないようにすることができる。
明るいF値を持って収束する光束の場合、光軸に近い光線成分はもとより、マージナル光線成分もGI層3へ入射後、上記のように屈折しながら方向を変え、最終的には全ての光線が面法線に平行な方向へ揃う。その結果、如何なるF値の場合もマージナル光線成分はイメージセンサ内では光電変換素子1に対して垂直に入射する。
また、イメージセンサの端部(像高の高い領域)の場合で入射光の主光線成分に若干の入射角を許容する場合でも、GI層3を通過後全ての角度の光線が垂直入射になる。このため、従来のようにイメージセンサをマイクロレンズの位置を角度に合わせて作り込む必要も、イメージセンサ中心とレンズ光軸中心を正確に合わせる必要がない。
GI層3の深さ方向の屈折率の分布は一次の傾斜でよいが、入射する最大角度と、GI層を通過後に光線の進行方向が全てイメージセンサの法線方向に平行になるように傾斜を急にするなど、また、非線形の傾斜を与えることも考えられる。
ここまでは上記第1の実施形態と同様である。ここで、この実施形態では、深さ方向のGI層3の下の各光電変換素子1へ至る層において、各光電変換素子1の画素毎に画素中心に至る軸(イメージセンサ法線に平行な軸)を中心として中心ほど屈折率の高い同軸上のGI層(GI導波路)5を配置している。
この結果、様々な角度から入射する光線をGI層3により全てイメージセンサ法線に平行な光線に偏向することで、マージナル光線成分や、画面端部の軸外光線などを効率的に光電変換素子1に導くことができる。その後、GI層5により、画素毎に光電変換素子1の中心に向かって光束を閉じこめる効果がある。その他の作用効果は、上記第1の実施形態と同様である。
次に、図5を参照して、本発明の第4の実施形態であるイメージセンサを説明する。
この実施形態のイメージセンサは、反射防止(AR)コート4を配置し、次に、深さ方向に向かって屈折率が徐々に高くなるGI層3を積層する。これにより、イメージセンサの表面に入射した光線は、反射防止コート4を経て、GI層3へ進入する。GI層3に進入した光線は、屈折作用により徐々に入射角(面法線に対してなす角度)を小さくしながら進行する。
この場合、GI層3の屈折率差を大きくすることで、GI層3に如何なる角度で入射した光線も最終的に垂直入射(面法線に対して平行な光線)に至ると、その後は進行方向を変えないようにすることができる。
明るいF値を持って収束する光束の場合、光軸に近い光線成分はもとより、マージナル光線成分もGI層3へ入射後、上記のように屈折しながら方向を変え、最終的には全ての光線が面法線に平行な方向へ揃う。その結果、如何なるF値の場合もマージナル光線成分はイメージセンサ内では光電変換素子1に対して垂直に入射する。
また、イメージセンサの端部(像高の高い領域)の場合で入射光の主光線成分に若干の入射角を許容する場合でも、GI層3を通過後全ての角度の光線が垂直入射になる。このため、従来のようにイメージセンサをマイクロレンズの位置を角度に合わせて作り込む必要も、イメージセンサ中心とレンズ光軸中心を正確に合わせる必要がない。
GI層3の深さ方向の屈折率の分布は一次の傾斜でよいが、入射する最大角度と、GI層を通過後に光線の進行方向が全てイメージセンサの法線方向に平行になるように傾斜を急にするなど、また、非線形の傾斜を与えることも考えられる。
ここまでは上記第1の実施形態と同様である。ここで、この実施形態では、深さ方向のGI層3の下の各光電変換素子1へ至る層において、各光電変換素子1の画素毎に画素中心に至る軸(イメージセンサ法線に平行な軸)を中心として中心ほど屈折率の高い同軸上のGI層(GI導波路)6を配置している。
また、GI層6は、上記第4の実施形態のGI層5と異なり、高屈折率の領域の大きさ(径)は入射側ほど大きく光電変換素子1側へ行くほど小さくなっている。このようにしたのは、一般に光電変換素子の面積は、各画素の開口面積に比較して小さいためである。入射側で多くの光束を高屈折率内に徐々に導き、光線は高屈折率部分に閉じこめられながら光電変換素子1の方向へ伝搬する。その際に、高屈折率部の領域のサイズは徐々に狭められ、光電変換素子1の受光面の大きさと略同等になるまで変化する。
この結果、様々な角度から入射する光線をGI層3により全てイメージセンサ法線に平行な光線に偏向することで、マージナル光線成分や、画面端部の軸外光線などを効率的に光電変換素子に導くことができる。その後、GI層6により、画素毎に光電変換素子1の中心に向かって光束を閉じこめる効果がある。その他の作用効果は、上記第1の実施形態と同様である。
次に、図6を参照して、本発明の第6の実施形態であるイメージセンサを説明する。
この実施形態のイメージセンサは、表面に、反射防止(AR)コート4を配置し、次に、深さ方向の画素毎の各光電変換素子1へ至る層において、画素毎に画素中心に至る軸(イメージセンサ法線に平行な軸)を中心として3次元フォトニック結晶層7を設ける。これにより、光電変換素子1へ至る中心軸に近い箇所に欠陥準位を設け、入射光を閉じこめる。
この実施形態では、欠陥準位の領域の大きさ(径)は入射側ほど大きく光電変換素子側へ行くほど小さくなっている。これは、一般に光電変換素子の面積は、各画素の開口面積に比較して小さいためである。入射側で多くの光束を欠陥準位内に徐々に導き、光線は欠陥準位部分に閉じこめられながら光電変換素子1の方向へ伝搬する。その際に、該欠陥準位部の領域のサイズは徐々に狭められ、光電変換素子1の受光面の大きさと略同等になるまで変化する。この結果、画素毎に光電変換素子1の中心に向かって光束を閉じこめる効果がある。その他の作用効果は、上記第1の実施形態と同様である。
本発明の第1の実施形態であるイメージセンサを説明するための説明図である。 本発明の第2の実施形態であるイメージセンサを説明するための説明図である。 本発明の第3の実施形態であるイメージセンサを説明するための説明図である。 本発明の第4の実施形態であるイメージセンサを説明するための説明図である。 本発明の第5の実施形態であるイメージセンサを説明するための説明図である。 本発明の第6の実施形態であるイメージセンサを説明するための説明図である。 従来のイメージセンサの不具合を説明するための説明図である。 従来のイメージセンサの不具合を説明するための説明図である。 従来のイメージセンサの不具合を説明するための説明図である。
符号の説明
1 光電変換素子
2 画素ピッチ
3 GI層(屈折層)
4 反射防止(AR)コート
5 GI層(GI導波路)
6 GI層(GI導波路)
7 3次元フォトニック結晶層

Claims (10)

  1. 光の入射する側が、屈折率が低い材質から始まり、深さ方向に向かって屈折率が高くなる材質からなる、少なくとも可視光に対して透明な屈折層を配置した、ことを特徴とするイメージセンサ。
  2. 前記屈折層の表面に、反射防止コートを配置した、こと特徴とする請求項1に記載のイメージセンサ。
  3. 前記屈折層は、深さ方向に向かって連続的又は段階的に屈折率が高くなる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のイメージセンサ。
  4. 前記屈折層は、屈折率が不連続的、且つ段階的に高くなる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のイメージセンサ。
  5. 前記屈折層は、各画素の光電変換素子のある箇所が局所的に屈折率が高くなる、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のイメージセンサ。
  6. 前記屈折層の直下で、且つ光電変換素子の直上に位置する層において、各画素の光電変換素子の中心を通る軸のまわりに、該軸の中心に向かって屈折率が高くなるGI導波路が画素毎に配置される、ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のイメージセンサ。
  7. 前記GI導波路は、光束の入射側は高屈折率の領域の径が大きく、光電変換素子に近づくに従い高屈折率の領域の径が徐々に狭くなる、ことを特徴とする請求項6に記載のイメージセンサ。
  8. 前記GI導波路に代えてフォトニックバンドギャップを設けた、ことを特徴とする請求項6又は7に記載のイメージセンサ。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のイメージセンサを備えることを特徴とする撮像装置。
  10. 前記イメージセンサ上のレンズ光軸上に略対応する少なくともひとつの画素に対する結合効率が最も高い範囲の値を示す入射光束の最も明るいF値を、該イメージセンサのF値として定義し、前記イメージセンサに組み合わせて使用する結像レンズの最も明るいF値が、該イメージセンサのF値に対して0.5段以上の差をもたない、ことを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
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