JP2008142599A - 超臨界水ガス化システムに用いる供給管、超臨界水ガス化システム及び超臨界水ガス化システムの運用方法 - Google Patents

超臨界水ガス化システムに用いる供給管、超臨界水ガス化システム及び超臨界水ガス化システムの運用方法 Download PDF

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幸彦 松村
Yoshihisa Shimizu
嘉久 清水
Takeshi Miura
健 三浦
Terushi Nakamura
昭史 中村
Hidetsugu Kiyonaga
英嗣 清永
Tomoaki Minowa
智朗 美濃輪
Yoji Noda
洋二 野田
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Abstract

【課題】供給管に反応管を取り付ける際の、流動化素子による目詰まりを防止する。
【解決手段】下部にバイオマスの投入口を有し、投入口を介してバイオマスを供給する供給管と着脱自在に形成される第1乃至4の反応管6乃至9に、流動層を形成する固相であるアルミナ粒子18を充填し、第1乃至4の供給管14乃至17よりバイオマスを第1乃至4の反応管6乃至9に投入することによりアルミナ粒子18を攪拌させて流動層を形成し、流動層内で第1乃至4の反応管6乃至9に投入されたバイオマスを熱分解又は加水分解してガスを生成する超臨界水ガス化システム1であって、第1乃至4の供給管14乃至17に水溶性閉塞物20を充填する。
【選択図】図1

Description

本発明は超臨界水ガス化システムに用いる供給管,超臨界水ガス化システム及び超臨界水ガス化システムの運用方法に関し、特にバイオマスのガス化が行われる反応管を供給管から頻繁に着脱する場合に適用して有用なものである。
従来、増加するエネルギー消費量に対応するべく、様々な省エネルギー対策が実施されている。特に将来枯渇すると予想される原油の代替となるエネルギー源の利用が進められており、例えば太陽光、風力や水力等を用いた発電が実用化されている。
近年、このようなエネルギー源の一つとしてバイオマスが注目されている。バイオマスとは「再生可能な、生物由来の有機性資源(化石資源を除く)」を指し、具体的には、薪,炭,食品廃棄物,家畜排泄物,下水汚泥等がこれに該当する。このバイオマスは、自然循環の中で生物により作られる資源であるため、石油や石炭等の化石資源や金属などの鉱物資源と異なり、半永久的に利用することができる。またバイオマスはエネルギーと使用しても大気中の二酸化炭素の増加の原因とならないという特徴を有している。
特に我が国では、エネルギー源の大半は石油であり、且つその殆どは輸入に頼る一方、温暖湿潤な気候条件により相当量のバイオマスが存在すると見込まれていことから、バイオマスを積極的に利用することが期待されている。
しかし、従前、これらのバイオマスは、例えば薪や炭は燃焼したり家畜排泄物はたい肥として用いるなど、直接的に利用されていたが、このような用途には需要が限られていたり利用できる地域が限定されているため、積極的に利用し難い事情がある。
このような事情から、バイオマスを汎用的で利便性のあるメタンガスなどにガス化して利用するための研究や実験が行われており、超臨界水を用いてバイオマスをガス化する装置がある(特許文献1参照)。かかる装置は、含水性のバイオマスを水の臨界前後の高温高圧の条件下で反応させることにより、バイオマスを熱化学変換により熱分解又は加水分解してガス化する。
この反応の際には、ガスの他に灰やチャー(炭素質)が生成されるため、単純な反応管でバイオマスのガス化を行う際には、灰などが反応管内に目詰まりするという問題が生じている。
かかる装置はこの灰による目詰まりを回避するために、流動化素子(例えばアルミナ粒子)を固相、バイオマスを流体相とする反応管を用いてガス化を行っている。具体的には、高温高圧のバイオマスは、アルミナ粒子が充填された反応管の下部から上部へ流れるよう反応管に投入される。これによりアルミナ粒子が流動層を形成するため、反応管内部は均一な温度分布となるため局所的な高温の発生を避けることができ、灰等の発生を抑制することが可能となっている。更に、生じた灰等はアルミナ粒子と共に流動するため反応管内に固着せず、反応管の目詰まりを回避することが可能となっている。
しかしながら、実験時等においては、バイオマスを反応管に供給するための供給管から反応管を取外し、反応管内に充填するアルミナ粒子の量を調整し、再度取り付ける作業を頻繁に行うことがある。この取り付け時の振動により、アルミナ粒子が反応管の下部に取り付けられている供給管にまで進入して供給管を閉塞させるため、実験開始当初からバイオマスを反応管に投入できないという問題が生じている。
特開2006−21069号公報
本発明はかかる事情に鑑み、供給管に反応管を取り付ける際の、流動化素子による目詰まりを防止する供給管、超臨界水ガス化システム及び超臨界水ガス化システムの運用方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の第1の態様は、
下部にバイオマスの投入口を有し、前記投入口を介してバイオマスを供給する供給管と着脱自在に形成される反応管に、流動層を形成する固相である流動化粒子を充填し、
前記供給管より超臨界水又は亜臨界水状態の反応管内にバイオマスを投入することにより前記流動化粒子を攪拌させて流動層を形成し、
前記流動層内で前記反応管に投入されたバイオマスを熱分解又は加水分解してガスを生成する超臨界水ガス化システムに用いる供給管であって、
前記供給管の前記投入口側の一端に水溶性閉塞物を充填した
ことを特徴とする超臨界水ガス化システムに用いる供給管にある。
かかる第1の態様では、供給管に反応管を取り付ける際に、流動化粒子が供給管に目詰まりすることを防止する供給管を提供することができる。
本発明の第2の態様は、
下部にバイオマスの投入口を有し、前記投入口を介してバイオマスを供給する供給管と着脱自在に形成される反応管に、流動層を形成する固相である流動化粒子を充填し、
前記供給管より超臨界水又は亜臨界水状態の反応管内にバイオマスを投入することにより前記流動化粒子を攪拌させて流動層を形成し、
前記流動層内で前記反応管に投入されたバイオマスを熱分解又は加水分解してガスを生成する超臨界水ガス化システムであって、
前記供給管内の前記投入口側の一端に水溶性閉塞物を充填した
ことを特徴とする超臨界水ガス化システムにある。
かかる第2の態様では、供給管に反応管を取り付ける際に、流動化粒子が供給管に目詰まりすることを防止する供給管を含む超臨界水ガス化システムを提供することができる。これにより、特に、反応管を取外して流動化素子の量を調整するような作業を含む実験等を円滑に行うことが可能となる。
本発明の第3の態様は、第2の態様に記載する超臨界水ガス化システムおいて、
前記反応管は、複数の反応管からなり、
前記各反応管の上部に生成したガスを放出する排出口を設け、
前記供給管の一端を前記排出口に接続し、他端を他の反応管の投入口に取り付け、
前記供給管の他端側に前記水溶性閉塞物を充填した
ことを特徴とする超臨界水ガス化システムにある。
かかる第3の態様では、複数の反応管を用いた超臨界水ガス化システムにおいて、各供給管に各反応管を取り付ける際に、流動化粒子が各供給管に目詰まりすることを防止することができる。
本発明の第4の態様は、第2又は3の態様に記載する超臨界水ガス化システムおいて、
前記流動化粒子は超臨界水状態において粒径が維持される媒体である
ことを特徴とする超臨界水ガス化システムにある。
かかる第4の態様では、流動化粒子に超臨界水状態においても粒径が維持される媒体を好適に用いることができる。
本発明の第5の態様は、第4の態様に記載する超臨界水ガス化システムおいて、
前記媒体はアルミナボール,ジルコニアボール又はシリカボールの何れかである
ことを特徴とする超臨界水ガス化システムにある。
かかる第5の態様では、超臨界水状態においても粒径が維持される媒体としてアルミナボール,ジルコニアボール又はシリカボールの何れかを好適に用いることができる。
本発明の第6の態様は、第2乃至5の態様に記載する超臨界水ガス化システムおいて、
前記水溶性閉塞物は水溶性紙,家畜排泄物,又は汚泥の何れかである
ことを特徴とする超臨界水ガス化システムにある。
かかる第6の態様では、水溶性閉塞物に水溶性紙,家畜排泄物,又は汚泥を好適に用いることができる。
本発明の第7の態様は、
下部にバイオマスの投入口を有し、前記投入口を介してバイオマスを供給する供給管と着脱自在に形成される反応管に、流動層を形成する固相である流動化粒子を充填し、
前記供給管より超臨界水又は亜臨界水状態の反応管内にバイオマスを投入することにより前記流動化粒子を攪拌させて流動層を形成し、
前記流動層内で前記反応管に投入されたバイオマスを熱分解又は加水分解してガスを生成する超臨界水ガス化システムの運用方法であって、
前記供給管へ前記反応管を取り付ける際に、前記流動化粒子の進入を防ぐよう前記供給管の投入口側の一端に水溶性閉塞物を充填し、
前記水溶性閉塞物を充填した供給管に前記反応管を取り付ける
ことを特徴とする超臨界水ガス化システムの運用方法にある。
かかる第7の態様では、供給管に反応管を取り付ける際に、流動化粒子が供給管に目詰まりすることを防止することができる。これにより、特に、反応管を取外して流動化素子の量を調整するような作業を含む実験等を円滑に行うことが可能となる。
本発明によれば、供給管に反応管を取り付ける際の、流動化素子による供給管の目詰まりを防止することができる。これにより、特に、反応管を取外して流動化素子の量を調整するような作業を含む実験等を円滑に行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、本実施形態の説明は例示であり、本発明は以下の説明に限定されない。
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係る水溶性閉塞物20を充填した供給管を備える超臨界水ガス化システムの機能ブロック図である。図2は、実施形態1に掛かる超臨界水ガス化システムの反応管の概略図である。図3は、実施形態1に係る超臨界水ガス化システムの反応管内部の流動層の形成を例示する図である。図4は、実施形態1に係る超臨界水ガス化システムの運転前における反応管内の流動化粒子の状態を例示する図である。図5は、実施形態1に係る水溶性閉塞物20を充填した供給管及びこの供給管を備える超臨界水ガス化システムの反応管を例示する図である。
まず、超臨界水ガス化システム1を用いてバイオマスをガス化する一連の処理について説明する。図1に示すように、超臨界水ガス化システム1は、バイオマスと触媒とを混合する混合器2と,混合したバイオマスと触媒とをスラリー状(流動化)にするスラリー調整器3と,スラリー化したバイオマスと触媒とを高圧に昇圧する高圧ポンプ4と,高圧のバイオマスと触媒とを加熱する二重管熱交換器5と,バイオマスを熱化学反応させてガスを生成する第1の反応管6,第2の反応管7,第3の反応管8,第4の反応管9と,生成したガスを冷却する冷却器10と,触媒を分離する固液分離器11と,生成したガスと水分を一定圧力にする背圧弁12と,ガスと水分とを分離する気液分離器13とを備えている。
混合器2は、バイオマスと触媒とを混合するために用いられる。超臨界水ガス化システム1では、含水率の高いバイオマスを用いる。このようなバイオマスには例えば海草,藻類,家畜排泄物,下水汚泥等がある。例えば鶏糞の含水率は70%程度であるが、90%程度の含水率となるよう更に水を加えたものを用いてもよい。
この混合したバイオマスと触媒は、スラリー調整器3によりスラリー状になり、高圧ポンプ4、二重管熱交換器5によって昇圧,加熱され、直列に接続された超臨界水又は亜臨界水状態の第1乃至4の反応管6乃至9に送られる。バイオマスは、この第1乃至4の反応管6乃至9を経て段階的にガスへと分解される。なお、二重管熱交換器5の熱源は各反応管から排出されたガスや水である。また運転の初期段階の熱源として予熱器(図示せず)を用いてバイオマス等を加熱する。
ここで超臨界水状態の反応管とは、その内部の温度が摂氏374度,圧力が22.1MPa(水の臨界点)の状態又はそれ以上の状態にある反応管をいう。また、亜臨界水状態の反応管とは、その内部の温度が摂氏0.01度,圧力が0.06Pa(水の三重点)から臨界点の間にある反応管をいう。この超臨界水又は亜臨界水状態の第1乃至4の反応管6乃至9にバイオマスが投入される結果、バイオマスは熱分解や加水分解によりメタン,水素や二酸化炭素などの気体に分解される。
分解されたガスは触媒及び水を伴って二重管熱交換器5の熱源となるよう各反応管から排出される。各反応管から排出されたガス等は二重管熱交換器5,冷却器10により冷却され、固液分離器11により触媒が分離され、気液分離器13により水分が分離され、最終的にガスが取り出される。
ここで、図2を用いて第1乃至4の反応管6乃至9反応管の構成について詳細に説明をする。各反応管は円筒形に形成されており、下部に高温高圧のバイオマスを供給するための投入口と、上部に熱化学反応により生成されるガスの排出口とを有している。第1の反応管6は、バイオマスを供給するための第1の供給管14と投入口を介して着脱自在に接続されている。また、第2の供給管15の両端はそれぞれ、第1の反応管6の排出口と第2の反応管7の投入口とに接続されている。同様に、第3の供給管16は第2の反応管7と第3の反応管8との間、第4の供給管17は第3の反応管8と第4の反応管9との間の排出口と投入口とに接続されている。すなわち、各反応管は各供給管を介して直列的に接続されている。
また、各反応管内の底部にはアルミナボール19が充填されており、このアルミナボール19の上に、流動化粒子であるアルミナ粒子18が更に充填されている。各反応管の高さは約2m,直径約4cmであり、アルミナボール19を充填したときの高さは約30cm,アルミナ粒子18を充填したときの高さは各反応管の底面から約50cm程度である。またアルミナボール19の直径は約1mm,アルミナ粒子18の直径は250乃至300μm程度である。なお、流動化粒子はアルミナ粒子18に限定されず、超臨界水状態においても粒径が維持される媒体であればよい。例えばジルコニアボール,シリカボール等の媒体を挙げることができる。
図3を用いて、超臨界水又は亜臨界水状態の第1の反応管6にバイオマスを投入した際の反応管内部の様子を説明する。図3(a)は第1の反応管6にバイオマスを投入する前の状態であり、図3(b)はバイオマスを第1の反応管6に投入したときの状態を示している。
アルミナボール19は、一般的な流動層ボイラ等に用いられる分散板の機能を実現するものであり、バイオマスの投入の前後においても、常時第1の反応管6の底部に停留した状態である。一方、図3(b)に示すように、一定以上の流速のバイオマスが第1の反応管6に投入されると、アルミナ粒子18は激しく運動してバイオマスと混合し、懸濁状態となる。このアルミナ粒子18の状態を流動層という。かかる流動層では温度分布が均一であり、また熱の伝達が迅速であるため、バイオマスの熱化学反応を行う場として適している。このようなアルミナ粒子18による流動層の内部で熱化学反応が行われることにより、バイオマスを瞬間的にガス化することが可能となっている。
このように生成されたガス,ガス化しきれない残りのバイオマス,水や触媒が第1の反応管6の上部の排出口に接続された第1の供給管15を介して第2の反応管7に供給される。第2乃至4の反応管7乃至9においても同様に流動層が形成され、熱化学反応が進行し、最終的には第4の反応管9からガス、水及び触媒が送出される。
一方、バイオマスが第1の供給管14から投入されているため、アルミナ粒子18は第1の供給管14側に進入することはない。しかし、アルミナ粒子18の流動層が第1の反応管6の排出口付近まで達した場合には、この排出口から第2の供給管15に進入して目詰まりを起こす可能性がある。そのため、各反応管に充填するアルミナ粒子18の量を、他の反応管に排出されないよう調節する必要がある。このアルミナ粒子18の量は、通常各反応管の大きさに合わせて試行錯誤して決定する。従って、各供給管から各反応管を取外し、各反応管にアルミナ粒子18を充填し、再度各供給管に各反応管を取り付け、アルミナ粒子18の量が適切であるか否かを測定するという作業を頻繁に繰り返す必要がある。
しかしながら、アルミナ粒子18を充填した反応管を再度各供給管に取り付ける際の振動や衝撃により、図4に示すようにアルミナ粒子18はアルミナボール19の隙間や第1の供給管14の内部に進入することがある。特に、各供給管は、一定以上のバイオマスの流速を確保するため、またバイオマスの温度の低下を防ぐため、供給管の直径を数ミリメートル程度に抑える必要があり、少量のアルミナ粒子18でも目詰まりを引き起こす。
従って、各反応管にバイオマスを投入する以前から各供給管が目詰まりしているためバイオマスのガス化を行うことができないという問題が生じている。また超臨界水ガス化システム1の運用面においても、各反応管に充填するアルミナ粒子18の量を調節する作業効率が低下するという支障が生じている。
かかる問題を解決するために、水溶性閉塞物20を充填した供給管を用いる。具体的には、図5(a)に示すように、第1乃至4の供給管14乃至17の各反応管の投入口側の一端に、水溶性閉塞物20を充填する。ここで水溶性閉塞物20とは、常温では固形物であり、且つ超臨界水又は亜臨界水に溶けることが可能なものをいう。具体的には、水溶性紙,家畜排泄物,又は汚泥を好適に用いることができる。更に、ガス化の対象となるバイオマスと同じものを水溶性閉塞物20として用いることがより好ましい。
図5(b)に示すように、水溶性閉塞物20を充填した各供給管に各反応管を取り付ける。これにより、取り付け時の衝撃等によりアルミナ粒子18が各反応管の下部に移動しても、各供給管内に進入することを防止することができる。
かかる状態でバイオマスを各反応管に投入した場合、バイオマスの水分により水溶性閉塞物20は溶解するため、通常運転時と同様に各供給管を介してバイオマスを各反応管へ供給することができる。
以上に説明したように、予め各供給管に水溶性閉塞物20を充填させておくことにより、各供給管に各反応管を取り付ける際のアルミナ粒子18による各供給管の目詰まりを防止することができる。これにより、超臨界水ガス化システムを円滑に運用することが可能となる。
本発明は、超臨界水ガス化システムを運用する産業分野で有効に利用することができる。
実施形態1に係る水溶性閉塞物20を充填した供給管を備える超臨界水ガス化システムの機能ブロック図である。 実施形態1に掛かる超臨界水ガス化システムの反応管の概略図である。 実施形態1に係る超臨界水ガス化システムの反応管内部の流動層の形成を例示する図である。 実施形態1に係る超臨界水ガス化システムの運転前における反応管内の流動化粒子の状態を例示する図である。 実施形態1に係る水溶性閉塞物20を充填した供給管及びこの供給管を備える超臨界水ガス化システムの反応管を例示する図である。
符号の説明
1 超臨界水ガス化システム
2 混合器
3 スラリー調整器
4 高圧ポンプ
5 二重管熱交換器
6 第1の反応管
7 第2の反応管
8 第3の反応管
9 第4の反応管
10 冷却器
11 固液分離器
12 背圧弁
13 気液分離器
14 第1の供給管
15 第2の供給管
16 第3の供給管
17 第4の供給管
18 アルミナ粒子
19 アルミナボール19
20 水溶性閉塞物20

Claims (7)

  1. 下部にバイオマスの投入口を有し、前記投入口を介してバイオマスを供給する供給管と着脱自在に形成される反応管に、流動層を形成する固相である流動化粒子を充填し、
    前記供給管より超臨界水又は亜臨界水状態の反応管内にバイオマスを投入することにより前記流動化粒子を攪拌させて流動層を形成し、
    前記流動層内で前記反応管に投入されたバイオマスを熱分解又は加水分解してガスを生成する超臨界水ガス化システムに用いる供給管であって、
    前記供給管の前記投入口側の一端に水溶性閉塞物を充填した
    ことを特徴とする超臨界水ガス化システムに用いる供給管。
  2. 下部にバイオマスの投入口を有し、前記投入口を介してバイオマスを供給する供給管と着脱自在に形成される反応管に、流動層を形成する固相である流動化粒子を充填し、
    前記供給管より超臨界水又は亜臨界水状態の反応管内にバイオマスを投入することにより前記流動化粒子を攪拌させて流動層を形成し、
    前記流動層内で前記反応管に投入されたバイオマスを熱分解又は加水分解してガスを生成する超臨界水ガス化システムであって、
    前記供給管内の前記投入口側の一端に水溶性閉塞物を充填した
    ことを特徴とする超臨界水ガス化システム。
  3. 請求項2に記載する超臨界水ガス化システムにおいて、
    前記反応管は、複数の反応管からなり、
    前記各反応管の上部に生成したガスを放出する排出口を設け、
    前記供給管の一端を前記排出口に接続し、他端を他の反応管の投入口に取り付け、
    前記供給管の他端側に前記水溶性閉塞物を充填した
    ことを特徴とする超臨界水ガス化システム。
  4. 請求項2又は3に記載する超臨界水ガス化システムにおいて、
    前記流動化粒子は超臨界水状態において粒径が維持される媒体である
    ことを特徴とする超臨界水ガス化システム。
  5. 請求項4に記載する超臨界水ガス化システムにおいて、
    前記媒体はアルミナボール,ジルコニアボール又はシリカボールの何れかである
    ことを特徴とする超臨界水ガス化システム。
  6. 請求項2乃至5に記載する超臨界水ガス化システムにおいて、
    前記水溶性閉塞物は水溶性紙,家畜排泄物,又は汚泥の何れかである
    ことを特徴とする超臨界水ガス化システム。
  7. 下部にバイオマスの投入口を有し、前記投入口を介してバイオマスを供給する供給管と着脱自在に形成される反応管に、流動層を形成する固相である流動化粒子を充填し、
    前記供給管より超臨界水又は亜臨界水状態の反応管内にバイオマスを投入することにより前記流動化粒子を攪拌させて流動層を形成し、
    前記流動層内で前記反応管に投入されたバイオマスを熱分解又は加水分解してガスを生成する超臨界水ガス化システムの運用方法であって、
    前記供給管へ前記反応管を取り付ける際に、前記流動化粒子の進入を防ぐよう前記供給管の投入口側の一端に水溶性閉塞物を充填し、
    前記水溶性閉塞物を充填した供給管に前記反応管を取り付ける
    ことを特徴とする超臨界水ガス化システムの運用方法。
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