JP2008139799A - 潤滑剤塗布装置、クリーニング装置、画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

潤滑剤塗布装置、クリーニング装置、画像形成装置及び画像形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】潤滑剤の利用効率を担保しつつ潤滑剤を容易に安定して塗布する潤滑剤塗布装置、クリーニング装置、画像形成装置及び画像形成方法の提供。
【解決手段】潤滑剤82と、所定方向C1の回転により潤滑剤82を像担持体に塗布する塗布部材83とを有し、潤滑剤82の、塗布部材83に対向する角部82a、82bのうち、少なくとも所定方向C1における上流側の角部82a、すなわち、所定方向C1において少なくとも塗布部材83に近接した側の角部82aが、塗布部材83に向けて凸の曲面形状をなしている。
【選択図】図4

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置、これに用いる潤滑剤塗布装置、クリーニング装置及びかかる画像形成装置による画像形成方法に関する。
複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置において、たとえば〔特許文献1〕等に記載されているように、感光体、中間転写体等の像担持体を備えた画像形成装置が知られている。
像担持体として感光体を備えた画像形成装置にあっては、ドラム状、ベルト状等の形状の感光体の回転に従って、感光体に対して帯電工程、露光工程、現像工程を施して感光体上にトナー像を形成し、さらに転写工程を施して、形成したトナー像を中間転写体、転写紙等の他の媒体に転写すること等により、画像形成を行うようになっている。
像担持体として中間転写体を備えた画像形成装置にあっては、ドラム状、ベルト状等の形状の中間転写体の回転に伴って、上述のようにして感光体上に形成されたトナー像を、上述の転写工程によって中間転写体上に転写して担持させ、その後、中間転写体上に担持されたトナー像を転写紙等の他の媒体に転写する転写工程を行なう。
これらの転写工程後に、感光体、中間転写体等の像担持体上に残留している残留トナー、その他の紙粉等の異物は、クリーニング手段によるクリーニングプロセスを経て除去される。
クリーニングプロセスにおいて一般に用いられるクリーニング方式として、安価で機構が簡単でクリーニング性に優れたゴムブレード等のクリーニングブレードを用い、異物を物理的に掻き落とすものや、ブラシローラを用いて静電的に異物を除去するものが知られている。
しかし、近年の高画質化等の要求から、重合トナーによる球形化やトナーの小粒径化が進み、ベルト上に残留したトナーをクリーニングすることが益々難しくなってきている。
すなわち、高画質化の要求に対応すべく、近年では、画像形成に用いられるトナーとして重合トナーが用いられるようになってきているが、たとえば重合トナーの1つであるSPR−Cトナーでは、含有しているワックス成分が、トナー内部で均一に分散しているため、像担持体に付着した際におけるワックス成分の外部への析出が少なく、像担持体表面の摩擦係数が経時で上昇する傾向がみられる。摩擦係数が上昇すると、クリーニング性能が低下する。
また、高画質化の要求に対応すべく、近年では、画像形成に用いられるトナーは小粒径のものになってきているが、小粒径のトナーを用いた画像形成装置では、残トナーがクリーニングブレードやブラシローラをすり抜けていく割合が多くなり、特に、クリーニングブレード、ブラシローラの寸法精度、組み付け精度が十分でない場合や、クリーニングブレードが部分的に震動した場合には、トナーのすり抜けは激しくなってしまい、クリーニング性能が低下する。
さらに、クリーニングブレードを用いる方式にあっては、クリーニングブレードを像担持体に押し当てて像担持体表面の残留トナー等を除去するため、像担持体表面とクリーニングブレードとの間の摩擦によるストレスが大きく、クリーニングブレード及び像担持体の磨耗が生じ、これらの寿命を短くする。また、上述のように摩擦係数が上昇すると、クリーニングブレードの巻き込みといった問題も生じ、最悪の場合には機械停止や復帰不能といった事態も生ずる。
そのため、像担持体の寿命を延ばし長期に渡って高画質を保持するには、摩擦による像担持体、クリーニングブレード等の部材の劣化を低減し、クリーニング性能を向上させる必要がある。また、クリーニングブレードの当接によってトナーが像担持体表面に固着して生じるフィルミングも画質の低下の要因であるため防止する必要がある。
そこで、近年の画像形成装置にあっては、潤滑剤を像担持体に塗布し、潤滑剤の皮膜を形成することでクリーニング性能を向上するとともにフィルミングを防止する技術が採用されている。
潤滑剤を像担持体に塗布する技術においては、必要な量の潤滑剤を安定的に像担持体に塗布することが重要である。塗布量が多いと像担持体表面の摩擦係数が低くなりすぎて像担持体上に担持するトナーの量が減少して虫食い画像等といわれる異常画像が形成され、一方、塗布量が少ないと、上述のように摩擦係数の上昇及びこれに起因する不具合が生じるためである。
潤滑剤の塗布量を調整する方法として、ブラシローラを用いて潤滑剤を塗布する構成にあっては、潤滑剤をブラシローラに当接させる加圧力やブラシローラの回転数、ブラシローラの剛性を調整する方法がある。
その他にも、塗布量が変化する要因として、潤滑剤がブラシローラへ当接する状態によって、塗布量が大きく変化することが分かっている。
すなわち、潤滑剤に角や凸がありこの部分がブラシローラに食い込んだ場合は、ブラシローラが潤滑剤の面に摺接している状態より潤滑剤の消費量が大きく増加する。そしてこの場合、経時においても塗布量が変化する。すなわち、経時において角や凸が削られて食い込み量が減少すると塗布量が大幅に低下する。この低下の度合いは、経時定常状態で、新品時の僅か10分の1であったという例もあるほどである。
このように、潤滑剤に角や凸がありこの部分がブラシローラに食い込むと、潤滑剤の安定塗布の為に好ましくない。
また、かかる食い込みが生じると、ブラシローラの回転トルクが高くなり、さらに、潤滑剤が食い込んだ状態でブラシローラが放置されるとブラシローラの毛倒れの原因にもなる。
したがって、潤滑剤の角や凸がブラシローラに食い込んだ状態が生じることは避けなければならない。
このような状況の下、ブラシローラが一方向に回転することで潤滑剤を塗布する構成になっている場合においては、潤滑剤がブラシローラの回転によって下流側に寄せられて潤滑剤の角が食い込んだ状態となり得ることに鑑み、〔特許文献2〕において提案されているように、潤滑剤を予め上流側にオフセットすることが考案されている。
ここで、〔特許文献2〕においては、潤滑剤の角や凸がブラシローラに食い込む状態は、潤滑剤を保持する構成に起因するものとされている。かかる構成は、潤滑剤を支持する第1の部材と、第1の部材とともに潤滑剤をブラシローラに接離する方向に案内する第2の部材と、第1の部材と第2の部材との間に介在し潤滑剤をブラシローラに向けて付勢する第3の部材とを有している。
このような構成では、潤滑剤及び第1の部材と第2の部材との間に間隙が形成されている。この間隙は、潤滑剤及び第1の部材を第2の部材に対して変位させる必要があることや、潤滑剤並びに第1ないし第3の部材等の寸法誤差や組み付け易さを考慮して、形成されたものであり、かかる構成においては必須のものである。
かかる間隙を設けると、潤滑剤がブラシローラに当接し、ブラシローラが回転すると、第1の部材が第2の部材に対して傾くこととなり、潤滑剤がブラシローラに対して傾きを持って接触することが避けられない。
よって、かかる構成では、潤滑剤の角や凸がブラシローラに食い込む状態が潜在的に生じ得る。そこで、〔特許文献2〕においては、予め第1ないし第3の部材全体をブラシローラの回転方向上流側にオフセットすることで潤滑剤もオフセットし、潤滑剤の角や凸がブラシローラに食い込む状態が生じることを防止するものである。
特開平5−323704号公報 特開2002−268397号公報
しかし、潤滑剤をオフセットする構成では、設定すべきオフセット量が、潤滑剤並びに第1ないし第3の部材等の寸法誤差や組み付け精度によって左右されるため、潤滑剤の角や凸がブラシローラに食い込む状態が生じる可能性もある。
また、このオフセット量が大き過ぎると、潤滑剤に、ブラシローラによって削れない部分が生じて、潤滑剤の利用効率が低下し、潤滑剤の損失が大きくなり、経済性や潤滑剤の寿命ひいては画像形成装置の寿命の点において問題となる場合もある。
本発明は、潤滑剤の利用効率を担保しつつ潤滑剤を容易に安定して塗布する潤滑剤塗布装置、クリーニング装置、画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、潤滑剤と、所定方向の回転により前記潤滑剤を像担持体に塗布する塗布部材とを有し、前記潤滑剤の、前記塗布部材に対向する角部であって、少なくとも前記所定方向における上流側の角部が、前記塗布部材に向けて凸の曲面形状をなしている潤滑剤塗布装置にある。
請求項2記載の発明は、潤滑剤と、所定方向の回転により前記潤滑剤を像担持体に塗布する塗布部材とを有し、前記潤滑剤の、前記塗布部材に対向する角部であって、前記所定方向において少なくとも前記塗布部材に近接した側の角部が、前記塗布部材に向けて凸の曲面形状をなしている潤滑剤塗布装置にある。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の潤滑剤塗布装置において、前記潤滑剤の前記所定方向における上下流に対応する両角部が、前記曲面形状をなしていることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の潤滑剤塗布装置において、前記両角部の前記曲面形状が互いに対称形状をなしていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか1つに記載の潤滑剤塗布装置において、前記潤滑剤の、前記所定方向に対応する方向における中央部が、前記塗布部材に向けて凸の曲面形状をなしていることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の潤滑剤塗布装置において、前記潤滑剤の、前記中央部における曲率半径が、前記塗布部材の半径よりも大きいことを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項5又は6記載の潤滑剤塗布装置において、前記潤滑剤を保持する保持部材を有し、前記保持部材が、前記潤滑剤の、前記中央部における曲率中心を中心にして、前記潤滑剤を回動可能に保持していることを特徴とする。
請求項8記載の発明は、請求項1ないし7の何れか1つに記載の潤滑剤塗布装置において、前記潤滑剤を前記塗布部材に接離する方向に案内する案内部材を有し、前記案内部材が、前記潤滑剤の、前記塗布部材の回転中心軸方向における中心部と、この中心部に対称な少なくとも2つの部分とで、前記潤滑剤を案内していることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1ないし8の何れか1つに記載の潤滑剤塗布装置を有し、像担持体をクリーニングするクリーニング装置にある。
請求項10記載の発明は、請求項1ないし8の何れか1つに記載の潤滑剤塗布装置、または、請求項9記載のクリーニング装置を有する画像形成装置にある。
請求項11記載の発明は、請求項10記載の画像形成装置において、体積平均粒径が3〜8μmで、体積平均粒径と個数平均粒径との比が1.00〜1.40の範囲にあるトナーを用いることを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項10又は11記載の画像形成装置において、形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあるトナーを用いることを特徴とする。
請求項13記載の発明は、請求項10ないし12の何れか1つに記載の画像形成装置において、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーを用いることを特徴とする。
請求項14記載の発明は、請求項10ないし13の何れか1つに記載の画像形成装置において、略球形状のトナーを用いることを特徴とする。
請求項15記載の発明は、請求項10ないし14の何れか1つに記載の画像形成装置において、その形状が長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定され(但し、r1≧r2≧r3)、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあるトナーを用いることを特徴とする。
請求項16記載の発明は、請求項10ないし15の何れか1つに記載の画像形成装置を用いて画像形成を行う画像形成方法にある。
本発明は、潤滑剤と、所定方向の回転により前記潤滑剤を像担持体に塗布する塗布部材とを有し、前記潤滑剤の、前記塗布部材に対向する角部であって、少なくとも前記所定方向における上流側の角部が、前記塗布部材に向けて凸の曲面形状をなしている潤滑剤塗布装置にあるので、潤滑剤の利用効率を担保しつつ、かかる曲面形状の角部が塗布部材に当接することで、適切な量の潤滑剤を容易に安定して塗布できるから、経済性及び潤滑剤の寿命を向上することができるとともに、像担持体の長寿命化を行うことができ且つ良好な画像形成に寄与できる潤滑剤塗布装置を提供することができる。
本発明は、潤滑剤と、所定方向の回転により前記潤滑剤を像担持体に塗布する塗布部材とを有し、前記潤滑剤の、前記塗布部材に対向する角部であって、前記所定方向において少なくとも前記塗布部材に近接した側の角部が、前記塗布部材に向けて凸の曲面形状をなしている潤滑剤塗布装置にあるので、潤滑剤の利用効率を担保しつつ、かかる曲面形状の角部が塗布部材に当接することで、適切な量の潤滑剤を容易に安定して塗布できるから、経済性及び潤滑剤の寿命を向上することができるとともに、像担持体の長寿命化を行うことができ且つ良好な画像形成に寄与できる潤滑剤塗布装置を提供することができる。
前記潤滑剤の前記所定方向における上下流に対応する両角部が、前記曲面形状をなしていることとすれば、潤滑剤の利用効率を担保しつつ、かかる曲面形状の角部が塗布部材に当接することで、適切な量の潤滑剤を容易に安定して塗布できるから、経済性及び潤滑剤の寿命を向上することができるとともに、像担持体の長寿命化を行うことができ且つ良好な画像形成に寄与でき、さらに、潤滑剤の組み付け等を行なう潤滑剤塗布装置の組み立て時や、潤滑剤の交換を行う場合にはこのときに、潤滑剤をどちら向きに設置しても両角部の何れかが塗布部材に当接することとなり、潤滑剤の取り付け方向を気にする必要がなく、潤滑剤の取り付けに方向性を持たず、組み立て等が容易な潤滑剤塗布装置を提供することができる。
前記両角部の前記曲面形状が互いに対称形状をなしていることとすれば、潤滑剤の利用効率を担保しつつ、かかる曲面形状の角部が塗布部材に当接することで、適切な量の潤滑剤を容易に安定して塗布できるから、経済性及び潤滑剤の寿命を向上することができるとともに、像担持体の長寿命化を行うことができ且つ良好な画像形成に寄与でき、さらに、潤滑剤の組み付け等を行なう潤滑剤塗布装置の組み立て時や、潤滑剤の交換を行う場合にはこのときに、潤滑剤をどちら向きに設置しても対象形状の両角部の何れかが塗布部材に当接することとなり、潤滑剤の取り付け方向を全く気にする必要がなく、潤滑剤の取り付けに方向性を持たず、組み立て等が容易な潤滑剤塗布装置を提供することができる。
前記潤滑剤の、前記所定方向に対応する方向における中央部が、前記塗布部材に向けて凸の曲面形状をなしていることとすれば、潤滑剤の利用効率を担保しつつ、潤滑剤の傾きにばらつきがある場合であっても、かかる曲面形状の角部、中央部が塗布部材に当接することで、適切な量の潤滑剤を容易により安定して塗布できるから、経済性及び潤滑剤の寿命を向上することができるとともに、像担持体の長寿命化を行うことができ且つ良好な画像形成に寄与できる潤滑剤塗布装置を提供することができる。
前記潤滑剤の、前記中央部における曲率半径が、前記塗布部材の半径よりも大きいこととすれば、潤滑剤の利用効率を担保しつつ、潤滑剤の傾きにばらつきがある場合であっても、かかる曲面形状の角部、中央部が、広い接触面積で塗布部材に当接することで、潤滑剤の塗布量が増加して適切な量の潤滑剤を容易により安定して塗布できるから、経済性及び潤滑剤の寿命を向上することができるとともに、像担持体の長寿命化を行うことができ且つ良好な画像形成に寄与できる潤滑剤塗布装置を提供することができる。
前記潤滑剤を保持する保持部材を有し、前記保持部材が、前記潤滑剤の、前記中央部における曲率中心を中心にして、前記潤滑剤を回動可能に保持していることとすれば、潤滑剤の利用効率を担保しつつ、潤滑剤が傾いても塗布部材に当接する部分の潤滑剤の形状を均一に維持することで、適切な量の潤滑剤を容易により安定して塗布できるから、経済性及び潤滑剤の寿命を向上することができるとともに、像担持体の長寿命化を行うことができ且つ良好な画像形成に寄与できる潤滑剤塗布装置を提供することができる。
前記潤滑剤を前記塗布部材に接離する方向に案内する案内部材を有し、前記案内部材が、前記潤滑剤の、前記塗布部材の回転中心軸方向における中心部と、この中心部に対称な少なくとも2つの部分とで、前記潤滑剤を案内していることとすれば、潤滑剤の利用効率を担保しつつ、かかる曲面形状の角部が塗布部材に当接すること、および、潤滑剤が案内部材に当接しはみ出してもこのはみ出し量が同回転中心軸方向において均一となり像担持体への塗布量も均一となることで、適切な量の潤滑剤を容易に安定して同回転軸方向において均一に塗布できるから、経済性及び潤滑剤の寿命を向上することができるとともに、像担持体の長寿命化を行うことができ且つ良好な画像形成に寄与できる潤滑剤塗布装置を提供することができる。
本発明は、請求項1ないし8の何れか1つに記載の潤滑剤塗布装置を有し、像担持体をクリーニングするクリーニング装置にあるので、潤滑剤の利用効率を担保しつつ、かかる曲面形状の角部が塗布部材に当接することで、適切な量の潤滑剤を容易に安定して塗布できるから、経済性及び潤滑剤の寿命を向上することができるとともに、像担持体の長寿命化を行うことができ且つ良好な画像形成に寄与でき、また良好なクリーニングを経時にわたって行うことができるクリーニング装置を提供することができる。
本発明は、請求項1ないし8の何れか1つに記載の潤滑剤塗布装置、または、請求項9記載のクリーニング装置を有する画像形成装置にあるので、潤滑剤の利用効率を担保しつつ、かかる曲面形状の角部が塗布部材に当接することで、適切な量の潤滑剤を容易に安定して塗布できるから、経済性及び潤滑剤の寿命を向上することができるとともに、像担持体の長寿命化を行うことができ且つ良好な画像形成を経時にわたって行うことができる画像形成装置を提供することができる。
体積平均粒径が3〜8μmで、体積平均粒径と個数平均粒径との比が1.00〜1.40の範囲にあるトナーを用いることとすれば、潤滑剤の利用効率を担保しつつ、かかる曲面形状の角部が塗布部材に当接することで、適切な量の潤滑剤を容易に安定して塗布できるから、経済性及び潤滑剤の寿命を向上することができるとともに、像担持体の長寿命化を行うことができ、またトナーの帯電量が均一であり地肌かぶりが少なくシャープな高品質且つ良好な画像形成を経時にわたって行うことができる画像形成装置を提供することができる。
形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあるトナーを用いることとすれば、潤滑剤の利用効率を担保しつつ、かかる曲面形状の角部が塗布部材に当接することで、適切な量の潤滑剤を容易に安定して塗布できるから、経済性及び潤滑剤の寿命を向上することができるとともに、像担持体の長寿命化を行うことができ、またトナーが球形に近いことで流動性が高いので転写効率が高く高品質且つ良好な画像形成を経時にわたって行うことができる画像形成装置を提供することができる。
少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーを用いることとすれば、潤滑剤の利用効率を担保しつつ、かかる曲面形状の角部が塗布部材に当接することで、適切な量の潤滑剤を容易に安定して塗布できるから、経済性及び潤滑剤の寿命を向上することができるとともに、像担持体の長寿命化を行うことができ、またトナーが球形に近いことで流動性が高いので転写効率が高く高品質且つ良好な画像形成を経時にわたって行うことができる画像形成装置を提供することができる。
略球形状のトナーを用いることとすれば、潤滑剤の利用効率を担保しつつ、かかる曲面形状の角部が塗布部材に当接することで、適切な量の潤滑剤を容易に安定して塗布できるから、経済性及び潤滑剤の寿命を向上することができるとともに、像担持体の長寿命化を行うことができ、またトナーが球形に近いことで流動性が高いので転写効率が高く高品質且つ良好な画像形成を経時にわたって行うことができる画像形成装置を提供することができる。
その形状が長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定され(但し、r1≧r2≧r3)、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあるトナーを用いることとすれば、潤滑剤の利用効率を担保しつつ、かかる曲面形状の角部が塗布部材に当接することで、適切な量の潤滑剤を容易に安定して塗布できるから、経済性及び潤滑剤の寿命を向上することができるとともに、像担持体の長寿命化を行うことができ、またトナーが球形に近いことで流動性が高いので転写効率が高く高品質且つ良好な画像形成を経時にわたって行うことができる画像形成装置を提供することができる。
本発明は、請求項10ないし15の何れか1つに記載の画像形成装置を用いて画像形成を行う画像形成方法にあるので、潤滑剤の利用効率を担保しつつ、かかる曲面形状の角部が塗布部材に当接することで、適切な量の潤滑剤を容易に安定して塗布できるから、経済性及び潤滑剤の寿命を向上することができるとともに、像担持体の長寿命化を行うことができ且つ良好な画像形成を経時にわたって行うことができる画像形成方法を提供することができる。
図1に本発明を適用した画像形成装置の概略を示す。画像形成装置100は、カラーレーザプリンタであるが、他のタイプのプリンタ、ファクシミリ、複写機、複写機とプリンタとの複合機等、他の画像形成装置であっても良い。画像形成装置100は、外部から受信した画像情報に対応する画像信号に基づき画像形成処理を行なう。画像形成装置100は、一般にコピー等に用いられる普通紙の他、OHPシートや、カード、ハガキ等の厚紙や、封筒等の何れをもシート状の記録媒体として画像形成を行なうことが可能である。
画像形成装置100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する像としての画像を形成可能な像担持体としての潜像担持体である感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKを平行配設したタンデム構造、言い換えるとタンデム方式を採用している。
表面移動部材たる感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKは、画像形成装置100の本体99の図示しないフレームに回転自在に支持され、転写ベルト11の移動方向であって図1において反時計回り方向であるA1方向の上流側からこの順で並んでいる。各符号の数字の後に付されたY、M、C、BKは、イエロー、マゼンタ、シアン、黒用の部材であることを示している。
各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKはそれぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(BK)の画像を形成するための画像形成ユニット画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKに備えられている。
感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKは、本体99の内部のほぼ中央部に配設された無端のベルトとして構成された像担持体としての中間転写体である転写ベルト11の外周面側すなわち作像面側に位置している。
転写ベルト11は、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに対峙しながら矢印A1方向に移動可能となっている。各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに形成された可視像すなわちトナー像は、矢印A1方向に移動する転写ベルト11に対しそれぞれ重畳転写され、その後、記録媒体である転写紙Sに一括転写されるようになっている。よって画像形成装置100は中間転写方式の画像形成装置となっている。
転写ベルト11は、その下側の部分が各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに対向しており、この対向した部分が、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BK上のトナー像を転写ベルト11に転写する1次転写部58を形成している。
転写ベルト11に対する重畳転写は、転写ベルト11がA1方向に移動する過程において、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに形成されたトナー像が、転写ベルト11の同じ位置に重ねて転写されるよう、転写ベルト11を挟んで各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに対向する位置に配設された1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKによる電圧印加によって、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして行われる。
転写ベルト11は、ベース層を伸びの少ない材質で構成し、ベース層の表面を平滑性の良い材質によって覆ったコート層とし、ベース層にコート層を重ねて形成した多層構造となっている。ベース層の材質としては、たとえばフッ素樹脂、PVDシート、ポリイミド系樹脂が挙げられる。コート層の材質としては、たとえばフッ素系樹脂等が挙げられる。
転写ベルト11は、その縁部にそれぞれ、寄り止め部材としての図示しない寄り止めガイドを有している。寄り止めガイドは、転写ベルト11がA1方向に回転するときに、図1における紙面と垂直な何れかの方向に偏倚することを防止するために配設されている。寄り止めガイドは、ウレタンゴム製であるが、その他、シリコンゴムなど各種ゴム材料により構成することができる。
画像形成装置100は、本体99内に、4つの画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKと、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKの上方に対向して配設され、転写ベルト11を備えた中間転写ユニットとしての転写ベルトユニット10と、図1における転写ベルト11の右側において転写ベルト11に対向して配設された2次転写装置5と、画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKの下方に対向して配設された潜像形成手段としての光書込みユニットである露光装置たる光走査装置8とを有している。
画像形成装置100はまた、本体99内に、転写ベルト11と2次転写装置5との間の2次転写部57に向けて搬送される転写紙Sを多数枚積載可能な給紙カセットとしてのシート給送装置61と、シート給送装置61から搬送されてきた記録紙Sを、画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKによるトナー像の形成タイミングに合わせた所定のタイミングで、2次転写部57に向けて繰り出すレジストローラ対4と、転写紙Sの先端がレジストローラ対4に到達したことを検知する図示しないセンサとを有している。
画像形成装置100はまた、本体99内に、トナー像を転写された転写紙Sに同トナー像を定着させるためのローラ定着方式の定着ユニットとしての定着装置6と、定着済みの転写紙Sを本体99の外部に排出する排出ローラである排紙ローラ対としての排紙ローラ7と、転写ベルトユニット10の上方に配設され、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーを充填されたトナーボトル9Y、9M、9C、9BKと、本体99の上側に配設され排出ローラ7により本体99の外部に排出された転写紙Sを積載する排紙トレイ17とを有している。
画像形成装置100はまた、2次転写装置5をクリーニングするクリーニング装置64と、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKを回転駆動する図示しない駆動装置と、画像形成装置100の動作全般を制御する図示しないCPU、メモリ等を含む図示しない制御手段とを有している。
転写ベルトユニット10は、転写ベルト11の他に、1次転写バイアスローラとしての1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKと、転写ベルト11を巻き掛けられた、駆動部材である駆動ローラ72と、張架ローラとしてのクリーニング対向ローラ74と、駆動ローラ72及びクリーニング対向ローラ74とともに転写ベルト11を張架する支持ローラとしての張架ローラ75、33と、転写ベルト11に対向して配設され転写ベルト11上をクリーニングする中間転写体クリーニング装置であるベルトクリーニング装置としてのクリーニング装置13とを有している。
転写ベルトユニット10はまた、駆動ローラ72を回転駆動する図示しない駆動系と、1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKに1次転写バイアスを印加する図示しないバイアス印加手段としての電源及びバイアス制御手段とを有している。
クリーニング対向ローラ74、張架ローラ75、33は、駆動ローラ72によって回転駆動される転写ベルト11に連れ回りする従動ローラとなっている。1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKは、転写ベルト11をその裏面から感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに向けて押圧してそれぞれ1次転写ニップを形成する。この1次転写ニップは、転写ベルト11の、張架ローラ75、33の間に張り渡した部分において形成されている。張架ローラ75、33は、1次転写ニップを安定化する機能を有する。
各1次転写ニップには、1次転写バイアスの影響により、感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKと1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKとの間に1次転写電界が形成される。感光体ドラム20Y、20M、20C、20BK上に形成された各色のトナー像は、この1次転写電界やニップ圧の影響によって転写ベルト11上に1次転写される。
張架ローラ33は、転写ベルト11を介して2次転写装置5を当接されており、2次転写部57を形成している。
クリーニング対向ローラ74は、転写ベルト11に、転写に適した所定の張力を与える加圧部材としてのテンションローラたる機能を有している。
クリーニング装置13は、図1においてクリーニング対向ローラ74及び張架ローラ75の左方に配設されている。クリーニング装置13は、クリーニング対向ローラ74に対向する位置で転写ベルト11に当接するように配設されたクリーニングブレード76と、A1方向においてクリーニングブレード76より下流側において転写ベルト11に対向して配設された潤滑剤塗布手段としての潤滑剤塗布装置81と、クリーニングブレード76及び潤滑剤塗布装置81をその内部に収容したケース77とを有している。
クリーニング装置13は、転写ベルト11上の残留トナー等の異物をクリーニングブレード76で掻き取り、除去して、転写ベルト11をクリーニングするようになっている。
クリーニング装置13のその余の詳細、特に潤滑剤塗布装置81については後述する。
シート給送装置61は、転写紙Sを複数枚重ねた転写紙束の状態で収容するものであり、本体99の下部において光走査装置8の下方に多段で配設されている。多段のシート給送装置61により、本体99の底部にペーパーバンク31が形成されている。
シート給送装置61は、最上位の転写紙Sの上面に押圧される給紙ローラとしての給送ローラ3を有しており、給送ローラ3が所定のタイミングで反時計回り方向に回転駆動されることにより、最上位の転写紙Sをレジストローラ対4に向けて給送するようになっている。
シート給送装置61から送り出された転写紙Sは、給紙路32を経てレジストローラ対4に至り、レジストローラ対4のローラ間に挟まれる。
2次転写装置5は、張架ローラ33に対向して配置されている。2次転写装置5は、張架ローラ33との間で転写ベルト11を挟むようにして配設された無端ベルトである2次転写ベルト65と、2次転写ベルト65を掛け渡したローラ66、67、68、69とを有している。ローラ67は駆動ローラとなっており、2次転写ベルト65は、ローラ67の回転及びローラ66、68、69の従動回転によって図1における矢印方向に回転駆動される。
2次転写ベルト65は、ローラ68、69に張り渡された部分において転写ベルト11を介して張架ローラ33に押し当てられており、この部分において転写ベルト11上のトナー像が転写紙S上に転写されるようになっている。
2次転写装置5は、トナー像を転写された後の転写紙Sを定着装置6へと搬送するシート搬送機能も有している。なお、2次転写装置5として、図2に示す転写ローラ70を用いても良いし、その他、非接触のチャージャを用いても良いが、シート搬送機能を具備する点においては図1に示した形式の2次転写装置5が好ましい。図2に示す転写ローラ70を用いた場合には、駆動ローラ72は2次転写対向ローラを兼ねることとなる。
クリーニング装置64は、ローラ67に対向する部分において、2次転写ベルト65に付着した紙粉やトナー等の異物を除去し、2次転写ベルト65をクリーニングするようになっている。
定着装置6は、2次転写装置5の上方に配設されている。定着装置6は、内部に熱源を有する定着ローラとしての加熱ローラ62と、加熱ローラ62に圧接された加圧ローラ63とを有している。
定着装置6は、トナー像を担持した転写紙Sを加熱ローラ62と加圧ローラ63との圧接部である定着部に挟み込む態様で通すことで、熱と圧力との作用により、担持したトナー像を転写紙Sの表面に定着するようになっている。
トナーボトル9Y、9M、9C、9BK内のイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーは、後述する重合トナーであって、図示しない搬送経路を経て、所定の補給量だけ、画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKに備えられた現像装置80Y、80M、80C、80BKに補給される。
画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKは互いに同様の構成となっている。画像形成ユニット60Y、60M、60C、60BKはそれぞれ、感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKの周囲に、図1中時計方向であるその回転方向B1に沿って、1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKと、クリーニング手段としてのクリーニング装置71Y、71M、71C、71BKと、除電手段としての除電装置78Y、78M、78C、78BKと、AC帯電を行なう帯電手段としての帯電装置79Y、79M、79C、79BKと、2成分現像剤により現像を行う現像手段としての現像装置80Y、80M、80C、80BKとを有している。
このような構成の画像形成装置100において、カラー画像を形成すべき旨の信号が入力されると、駆動ローラ72が駆動され、転写ベルト11、クリーニング対向ローラ74、張架ローラ75、33が従動回転するとともに、感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKがB1方向に回転駆動される。
感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKはそれぞれ、B1方向への回転に伴い、帯電装置79Y、79M、79C、79BKにより表面を一様に帯電され、光走査装置8からのレーザー光の露光走査によりイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応した静電潜像を形成され、この静電潜像を現像装置80Y、80M、80C、80BKによりイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーにより現像され、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像によって構成された単色画像が形成される。
現像により得られたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像は、順次、1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKによって、A1方向に回転している転写ベルト11上の同じ位置に転写され、転写ベルト11上には合成カラー画像が形成される。
一方、カラー画像を形成すべき旨の信号の入力に伴い、ペーパーバンク31に備えられたシート給送装置61のいずれかが選択され、選択されたシート給送装置61に備えられた給送ローラ3が回転して転写紙Sを繰り出すとともに1枚ずつ分離して給紙路32に送り込み、給紙路32に送り込まれた転写紙Sは図示しない搬送ローラでさらに搬送されレジストローラ対4に突き当てられた状態で停止する。
転写ベルト11上に重ね合わされた合成カラー画像が転写ベルト11のA1方向の回転に伴って2次転写部57まで移動するタイミングに合わせて、レジストローラ対4が回転し、2次転写部57では、合成カラー画像が、2次転写部57に送り込まれた転写紙Sに密着し、ニップ圧の作用によって転写紙Sに2次転写され、記録される。
転写紙Sは2次転写装置5によって定着装置6に送り込まれ、定着装置6において加熱ローラ62と加圧ローラ63との間の定着部を通過する際、熱と圧力との作用により、担持したトナー像すなわち合成カラー画像を定着される。
定着装置6を通過した、合成カラー画像を定着済みの転写紙Sは、排紙ローラ7を経て本体99外に排出され、本体99の上部の排紙トレイ17上にスタックされる。
感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKは、転写後に残留した転写残トナーをクリーニング装置71Y、71M、71C、71BKにより除去され、除電装置78Y、78M、78C、78BKによって除電され、帯電装置79Y、79M、79C、79BKによる次の帯電に供される。
2次転写を終えた2次転写部57通過後の転写ベルト11は、クリーニング装置13に備えられたクリーニングブレード76によってその表面をクリーニングされ、次の転写に備える。
すでに述べたように、従来、クリーニング装置一般に用いられるクリーニング方式として、クリーニングブレードを用いたものが知られているが、近年の高画質化等の要求から、画像形成装置100において用いられているトナーもそうであるように、重合トナーによる球形化やトナーの小粒径化が進み、像担持体上に残留した残留トナーをクリーニングすることが難しくなってきている。
また、画像形成装置100もそうであるが、像担持体のクリーニング装置においてクリーニングブレードを用いた構成にあっては、像担持体表面とクリーニングブレードとの間の摩擦によるストレスが大きく、クリーニングブレード及び像担持体の磨耗が生じ、これらの寿命を短くするという問題や、クリーニングブレードの巻き込みが生じるといった問題があり、そのため、像担持体の寿命を延ばし長期に渡って高画質を保持するには、摩擦による像担持体、クリーニングブレード等の部材の劣化を低減し、クリーニング性能を向上させる必要があり、また、クリーニングブレードの当接によってトナーが像担持体表面に固着して生じるフィルミングも画質の低下の要因であるため防止する必要があった。
そこで、近年の画像形成装置にあっては、潤滑剤を像担持体に塗布し、潤滑剤の皮膜を形成することでクリーニング性能を向上するとともにフィルミングを防止する技術が採用されており、画像形成装置100においても、クリーニング装置13が潤滑剤塗布装置81を備えた構成となっている。
図3に示すように、潤滑剤塗布装置81は、図3の紙面に平行な平面による断面が蒲鉾型の、柱状に固形化された潤滑剤としての潤滑性物質82と、転写ベルト11に当接し潤滑性物質82を転写ベルト11に供給し塗布する塗布部材としてのブラシローラ83と、潤滑性物質82を保持する保持部材84と、ブラシローラ83をC1方向に回転駆動する図示しない駆動手段とを有している。
保持部材84は、潤滑性物質82の、ブラシローラ83に対向する表面側とは反対側の底部側を支持した支持部材85と、支持部材85をブラシローラ83に接離する方向に案内する案内部材86と、潤滑性物質82をブラシローラ83に向けて付勢する弾性部材としての圧縮バネであるバネ87とを有している。なお、図3(a)においては、図示の都合上、支持部材85の図示を省略している。
ブラシローラ83は、転写ベルト11の幅方向、言い換えると主走査方向に延在するように配置され、同方向全体にわたって、転写ベルト11の表面に摺接するように配設されている。C1方向は、転写ベルト11との対向位置においてA1方向に沿う方向とされている。
潤滑性物質82は、主走査方向に一致するブラシローラ83の回転中心軸方向に延在するように配置され、同方向全体にわたって、バネ87の付勢力によってその表面がブラシローラ83に当接している。
潤滑性物質82は、転写ベルト11の表面とその表面に接触する各色のトナーやトナーとともに現像剤に含まれている磁性キャリアなどの物質あるいはクリーニングブレード76との間の摩擦係数を低下させるためのものであって、その成分はステアリン酸亜鉛であるが、その他の脂肪酸金属塩、金属石鹸等を用いることができる。
図3(b)に示すように、支持部材85は、主走査方向に延在し、同方向に垂直な平面による断面がコ字状をなし、その表面側で潤滑性物質82の底部側を支持した底部85aと、底部85aの両側縁に位置し底部85aに対して下方に直角に折り曲げる態様で形成された側縁部85b、85bとを有している。底部85aの裏面側には、バネ87の一端が当接している。
案内部材86は、主走査方向に延在し、同方向に垂直な平面による断面が断面コ字状をなし、バネ87の他端側が当接しバネ87を支持した底部86aと、底部86aの両側縁に位置し底部86aに対して上方に直角に折り曲げる態様で形成され側縁部85b、85bにそれぞれ対向した側縁部86b、86bとを有している。
各側縁部86bは、その内面に、各側縁部85bの外面が当接ないし近接する態様で対向しており、案内部材86は、バネ87の弾性によって支持部材85が上下するのを案内している。
このようにして案内部材86は支持部材85をブラシローラ83に接離する方向に案内するのであるが、この方向は、ブラシローラ83の回転中心に向かう方向を含んでいる方向であればよいのであって、必ずしも、支持部材85を、ブラシローラ83の回転中心に向けて最短距離で案内する方向でなくて良い。
図3(b)に示した潤滑性物質82は、ブラシローラ83に正対する位置を占めている。かかる正対する位置とは、潤滑性物質82のブラシローラ83に当接する方向が、ブラシローラ83の回転中心に向かった方向である位置をいう。この位置は、本形態においてはバネ87が潤滑性物質82を付勢する方向、言い換えると案内部材86が支持部材85を案内する方向が、ブラシローラ83の回転中心に向かった方向となっている位置であるということもできる。かかる方向をD1とする。
また、D1方向に垂直な方向であって、潤滑性物質82とブラシローラ83とが対向する位置においてC1方向に平行な方向を、E1方向とすると、潤滑性物質82に外力を加えず、底部86aを水平面上に載置した状態において、潤滑性物質82、支持部材85、案内部材86は、E1方向において対称な形状となっている。
バネ87もE1方向において略対称な形状となっており、力学的に対称となっている。
なお、潤滑性物質82と支持部材85とのE1方向における幅は、図示上では支持部材85の方が明らかに大きくなっているが、これらの幅の差は実際には無視できる程度とする。
潤滑剤塗布装置81は、ブラシローラ83を回転させて潤滑性物質82を掻き取り、掻き取った潤滑性物質82を転写ベルト11の表面に供給するようになっている。具体的には、ブラシローラ83は、かかる固形の潤滑性物質82を摺擦により削る。これにより、微粉末状となった潤滑性物質82がブラシローラ83に付着する。そして、この付着した微粉末状の潤滑性物質82は、ブラシローラ83の回転に伴って転写ベルト11の表面との対向領域に搬送され、転写ベルト11の表面に供給される。
転写ベルト11の表面に潤滑性物質82を付着させることで、上述した画像形成工程中に、転写ベルト11、クリーニングブレード76に加わる機械的ストレスが大幅に軽減され、AC帯電によって受ける放電からも転写ベルト11が保護され、転写ベルト11、クリーニングブレード76の長寿命化がなされる。これにより、経時にわたってクリーニング性能が良好であるとともに、フィルミングが防止ないし抑制される。
なお、転写ベルト11に塗布された潤滑性物質82は、クリーニングブレード76が残留トナーを除去する際にクリーニングブレード76によって引き伸ばされ、これによって転写ベルト11上に潤滑剤の皮膜を形成する作用を生ずるが、転写ベルト11に塗布された潤滑性物質82を転写ベルト11上で引き伸ばすための専用のブレードを、A1方向においてブラシローラ83の直下流側に配設しても良い。
ここで、すでに述べたように、潤滑性物質を像担持体に塗布する技術においては、必要な量の潤滑性物質を安定的に像担持体に塗布することが重要である。塗布量が多いと像担持体表面の摩擦係数が低くなりすぎて像担持体上に担持するトナーの量が減少して虫食い画像等といわれる異常画像が形成され、一方、塗布量が少ないと、上述のように摩擦係数の上昇及びこれに起因する不具合が生じるためである。
潤滑性物質の塗布量を調整する方法として、画像形成装置100のように、ブラシローラを用いて潤滑性物質を塗布する構成にあっては、潤滑性物質をブラシローラに当接させる加圧力やブラシローラの回転数、ブラシローラの剛性を調整する方法があり、画像形成装置100においてもこれを採用している。
一方、その他にも、塗布量が変化する要因として、潤滑性物質がブラシローラへ当接する状態が挙げられる。
すなわち、図10に示すように潤滑性物質82’に角や凸がありこの部分がブラシローラ83’に食い込んだ場合は、ブラシローラが潤滑性物質の表面に摺接している状態(図3(b)参照)より、図11における斜線部で示すように潤滑性物質の消費量が大きく増加し、経時において角や凸が削られて食い込み量が減少すると、図11に示した曲線から明らかなように塗布量が大幅に低下する。
このように、潤滑性物質に角や凸がありこの部分がブラシローラに食い込むと、潤滑性物質の安定塗布の為に好ましくない。また、かかる食い込みが生じると、ブラシローラの回転トルクが高くなり、さらに、潤滑性物質が食い込んだ状態でブラシローラが放置されるとブラシローラの毛倒れの原因にもなる。
したがって、潤滑性物質の角や凸がブラシローラに食い込んだ状態が生じることは避けなければならない。このような状態は、たとえば、図3(b)に示す状態においてブラシローラ83がC1方向に回転し、潤滑性物質82に摺擦することで、図10に示すように潤滑性物質82’がC1方向の下流側に向けて傾くことによって生じる。
このような傾きは、潤滑剤塗布装置81では、その構造上、避けることができないものである。これは、潤滑剤塗布装置81では、支持部材85がD1方向に自在に変位するように、支持部材85のE1方向における外幅すなわち側縁部85b、85bの外面間の長さが、案内部材86のE1方向における内幅すなわち側縁部86b、86bの内面間の長さよりも短くされていることによって、設計上の取り付けガタが設定されているためである。かかるガタがあることにより、ブラシローラ83に押し当てられた潤滑性物質82は、ブラシローラ83の回転により、支持部材85とともに案内部材86に対して傾くのである。
したがって、潤滑性物質82が、図10に示したように、潤滑性物質82’のように四角柱形状であるとすると、傾きにより、その角がブラシローラに食い込んだ状態となる。かかる状態を解消するためには、潤滑性物質82’をC1’方向上流側にオフセットすることが好ましいが、このオフセット量が大き過ぎる場合、潤滑性物質に、ブラシローラによって削れない部分が生じて、潤滑性物質の利用効率が低下し、潤滑性物質の損失が大きくなってしまい、経済性や潤滑性物質の寿命ひいては画像形成装置の寿命の点において問題が生じる可能性があるため、潤滑性物質をオフセットすると潤滑性物質の利用効率上好ましくない場合がある。
そこで、図4に示すように、潤滑性物質82の、ブラシローラ83に対向する、C1方向における上下流に対応する両角部82a、82bが、ブラシローラ83に向けて凸のR曲面言い換えると曲面形状をなすように形成されている。この曲面形状は、図3(b)におけるE1方向において互いに対称な形状となるように形成されている。角部82aと角部82bとの間に位置する、C1方向に対応するE1方向における中央部82cは平面形状である。
このような形状は、潤滑性物質82の成形時に、かかる形状に対応した方を用いて固形化しても良いし、予め四角柱形状に成形したものの角部をかかる形状となるように削ることで形成しても良い。このことは後述する他の形状の潤滑性物質82においても同様である。
なお、潤滑性物質の角部とは、本形態のように頂点が丸みを帯びている形状の角部も含む。すなわち、ブラシローラ等の塗布部材に食い込むことで、経時的に潤滑性物質の消費量が大きく変化する形状も含む。大きく変化するとは、たとえば、図11からすれば、初期と、消費量が安定するという意味での経時とで、消費量が2倍以上、好ましくは1.5倍以上の場合を言う。
このことから、潤滑性物質82の角部82a、82bにおける、ブラシローラ83に向けて凸の曲面形状とは、潤滑性物質消費量を安定させる等の本発明の所期の目的を達するための形状であるため、潤滑性物質消費量が大きく変化することのない形状を意味し、たとえば、図11からすれば、初期と、消費量が安定するという意味での経時とで、消費量が2倍を下回り、好ましくは1.5倍を下回る場合を言う。
本形態においては、角部82a、82bの両方を曲面形状としたが、ブラシローラ83への食い込みによる潤滑性物質消費量の安定化等のためには、E1方向のうちC1方向上流側に対応する側、言い換えるとC1方向においてブラシローラ83に近接した側の角部82aを少なくともかかる形状としていれば良い。
ただし、角部82a、82bの両方を曲面形状とすると、潤滑性物質82の組み付け等を行なう潤滑剤塗布装置81の組み立て時に、どちら向きに設置しても角部82a、82bの何れかがブラシローラ83に当接することとなり、潤滑性物質82の方向を気にする必要がないという意味で方向性を持たず、組み立てが容易であるという利点がある。この利点は、角部82a、82bが上述のように対称形状となるように形成されていることによって特に良好に発揮される。
一方、非対称となっている場合には、保持部材84、ブラシローラ83の大きさ、構成等に応じ、これらの構成等に適した曲面形状となった方の角部が角部82aとなるように組み付けることで、潤滑性物質82が種々の潤滑剤塗布装置に適用されることとなる。
曲面形状は、本形態では円弧形状としているが、その他にも、放物線形状、楕円形状の一部を構成する形状など、所期の目的を達する形状であればどのような形状を選択しても良い。
図5に示すように、潤滑性物質82の、ブラシローラ83側の表面形状は、角部82aと角部82bとの間の中央部82cも、ブラシローラ83に向けて凸のR形状言い換えると曲面形状とすることが好ましい。
この中央部82cの曲面形状は、角部82a、82bの曲面形状と滑らかに連続しているものである。中央部82cが平面形状である場合、あるいは曲面形状であっても角部82a、82bの曲面形状と滑らかに連続していない場合には、中央部82cと角部82a、82bとの間の部分がブラシローラ83に当接していると、潤滑性物質消費量が安定しない場合が生じうる。これは、支持部材85、案内部材86の寸法誤差、組み付け誤差、寸法の経年変化等によって、潤滑性物質82の傾きにばらつきが生ずるためである。
しかし、中央部82cの曲面形状が角部82a、82bの曲面形状と滑らかに連続していることで、潤滑性物質82の傾きにばらつきがあっても、ブラシローラ83には曲面形状のみが当接するため、潤滑性物質消費量の安定等の所期の目的が達せられる。
中央部82cの曲面形状は、本形態では円弧形状としているが、その他にも、放物線形状、楕円形状の一部を構成する形状など、所期の目的を達する形状であればどのような形状を選択しても良い。
また、中央部82cの曲面形状と角部82a、82bの曲面形状とが滑らかに連続していれば、中央部82cと角部82a、82bとの曲率は互いに異なっていても良い。図4を参照して説明したように、角部82aが少なくともかかる曲面形状であればよい。
図6に示すように、中央部82cがかかる曲面形状をなすときには、中央部82c、角部82a、82bのうち、少なくとも中央部82cの表面位置を、潤滑性物質82が傾いた場合であっても、その表面位置上あるいはその表面位置の延長線上にあるように構成することが望ましい。
このため、保持部材84は、潤滑性物質82を、中央部82cにおける曲率中心Oを中心にして回動自在に保持している。このような保持態様は、支持部材85、案内部材86の各部位の寸法を調整すること、及び、必要に応じて後述する位置調整手段を用いることによって形成される。
この場合、中央部82cにおける曲面形状が円弧状であれば、潤滑性物質82が傾いた場合であっても、ブラシローラ83に当接する中央部82cの曲率が同じに保たれるため、潤滑性物質消費量の安定等の所期の目的が達せられる。
角部82a、82bは必ずしも曲面形状でなくても良いが、中央部82cに連続する角部82a、また角部82bが連続する場合には角部82bも、曲率が同じ円弧状であることが望ましい。中央部82c、角部82a等の表面位置がそれらの表面位置上に保持されることとなる潤滑性物質82の傾き範囲が広くなるためである。
また、図6に示すように、中央部82cがかかる曲面形状をなすときには、この曲率半径が、ブラシローラ83の曲率半径より大きいことが望ましい。ブラシローラ83の曲率半径より大きければ、潤滑性物質消費量の安定等の所期の目的がより高度に達せられるとともに、中央部82cの曲率半径が大きいほど、ブラシローラ83に対する接触面積が増加し、同じバネ87による加圧力が同じであっても、潤滑性物質消費量言い換えると潤滑性物質の塗布量が増加するためである。
上述のように、案内部材86は、主走査方向に延在し、同方向に垂直な平面による断面が断面コ字状をなしているが、案内部材86は、潤滑性物質82の、主走査方向における中心部と、同方向においてこの中心部に対称な少なくとも2つの部分とで、潤滑性物質82ないし支持部材85を案内する形状となっていれば良い。
これは、潤滑性物質82が傾いた場合、潤滑性物質82が案内部材86の側縁部86bに当接し、側縁部86bからはみ出すことがあることを考慮したものである。かりに、案内部材86がかかる形状でなければ、潤滑性物質82が側縁部86bに当接した場合、潤滑性物質82は、側縁部86bから、主走査方向における中心に対して非対称な力を受け、主走査方向に対して傾いてしまい、側縁部86からのはみ出しが同中心に対して非対称となり、主走査方向における転写ベルト11への塗布量が不均一となる。
しかし、案内部材86がかかる形状であるので、潤滑性物質82が側縁部86bに当接し、側縁部86bからはみ出しても、このはみ出しは主走査方向の中心に対して対称となり、主走査方向における転写ベルト11への塗布量は均一である。
よって、クリーニング性能等が主走査方向において均一に安定するとともに、主走査方向における潤滑性物質82の消費量も均一となり、潤滑性物質消費量の安定等の所期の目的もより高度に達せられる。
側縁部86bは、主走査方向において対称であれば、主走査方向における中心部とこの中心部に対称な2箇所の計3箇所で潤滑性物質82ないし支持部材85を支持しても良いし、それ以上の箇所で潤滑性物質82ないし支持部材85を支持しても良いし、本形態のように、主走査方向にわたる全体で潤滑性物質82ないし支持部材85を支持しても良い。
側縁部86bを主走査方向において非連続で設けるときには、各部分を分離して設けても良いし、ブラシローラ83に対向する側のみを非連続とした櫛歯状としても良い。非連続であれば、軽量化等の点において利点がある。
なお、潤滑性物質82が傾いたときの側縁部86bへの当接は、両側縁部86bのうちC1方向において下流側に位置する方の側縁部86bにおいて生じやすいため、少なくともこの側縁部86bの形状をかかる形状としても良い。
画像形成装置100に使用するトナーについて説明する。
600dpi以上の微少ドットを再現するために、トナーの体積平均粒径は3〜8μmが好ましい。体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)は1.00〜1.40の範囲にあることが好ましい。
(Dv/Dn)が1.00に近いほど粒径分布がシャープであることを示す。このような小粒径で粒径分布の狭いトナーでは、トナーの帯電量分布が均一になり、地肌かぶりの少ない高品位な画像を得ることができ、また、静電転写方式では転写率を高くすることができる。
トナーの形状係数SF−1は100〜180、形状係数SF−2は100〜180の範囲にあることが好ましい。図7、図8はそれぞれ、形状係数SF−1、形状係数SF−2を説明するためにトナーの形状を模式的に表したものである。
形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)・・・式(1)
SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
形状係数SF−2は、トナーの形状の凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100π/4)・・・式(2)
SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとトナーあるいはトナーと感光体との接触状態が点接触になるために、トナー同士の吸着力は弱くなり従って流動性が高くなり、また、トナーと感光体との吸着力も弱くなって、転写率は高くなる。形状係数SF−1、SF−2のいずれかが180を超えると、転写率が低下するため好ましくない。
トナーは、少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤とを有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系溶媒中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーである。
以下に、トナーの構成材料及び製造方法について説明する。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、多価カルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いて多価アルコール(PO)と反応させてもよい。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。
ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。B1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記B1〜B5のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。
[NCO]/[NHx]が2を超える場合、1/2未満の場合は、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)およびエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを併用することで、低温定着性およびフルカラー画像形成装置100に用いた場合の光沢性が向上するので、ウレア変性ポリエステルを単独で使用するよりも好ましい。尚、未変性ポリエステルはウレア結合以外の化学結合で変性されたポリエステルを含んでも良い。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。ウレア変性ポリエステルの重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65℃、好ましくは45〜60℃である。45℃未満ではトナーの耐熱性が悪化し、65℃を超えると低温定着性が不十分となる。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10−3〜2μmであることが好ましく、特に5×10−3〜0.5μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5wt%であることが好ましく、特に0.01〜2.0wt%であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が5×10−2μm以下のものを使用して攪拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファンデルワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像装置内部の攪拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、ホタルなどが発生しない良好な画像品質が得られて、さらに転写残トナーの低減が図られる。
酸化チタン微粒子は、環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、この副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし、疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、所望の帯電立ち上がり特性が得られ、すなわち、コピー等の画像形成の繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られる。
次に、トナーの製造方法について説明する。ここでは、好ましい製造方法について示すが、これに限られるものではない。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
2)トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。
界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。好ましく用いられるフルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステルなどが挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
また、カチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を右する脂肪族1級、2級もしくは2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6−C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩などの脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩、商品名としてはサーフロンS−121(旭硝子社製)、フロラードFC−135(住友3M社製)、ユニダインDS−202(ダイキンエ業杜製)、メガファックF−150、F−824(大日本インキ社製)、エクトップEF−132(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−300(ネオス社製)などが挙げられる。
樹脂微粒子は、水系媒体中で形成されるトナー母体粒子を安定化させるために加えられる。このために、トナー母体粒子の表面上に存在する被覆率が10〜90%の範囲になるように加えられることが好ましい。例えば、ポリメタクリル酸メチル微粒子1μm、及び3μm、ポリスチレン微粒子0.5μm及び2μm、ポリ(スチレン―アクリロニトリル)微粒子1μm、商品名では、PB−200H(花王社製)、SGP(総研社製)、テクノポリマーSB(積水化成品工業社製)、SGP−3G(総研社製)、ミクロパール(積水ファインケミカル社製)等がある。
また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。
上記の樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸−γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−3−クロロ2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコールまたはビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、またはビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライドなどの酸クロライド類、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの含窒素化合物、またはその複素環を有するものなどのホモポリマーまたは共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150℃(加圧下)、好ましくは40〜98℃である。
3)乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
4)反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
5)上記で得られたトナー母体粒子に、荷電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
トナーの形状は略球形状であり、以下の形状規定によって表すことができる。
図9は、トナーの形状を模式的に示したものである。同図において、略球形状のトナーを長軸r1、短軸r2、厚さr3(但し、r1≧r2≧r3とする。)で規定するとき、図9(b)を参照して、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜1.0で、図9(c)を参照して、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあることが好ましい。
長軸r2と短軸r1との比(r2/r1)が0.5未満では、真球形状から離れるためにドット再現性及び転写効率が劣り、高品位な画質が得られなくなる。また、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7未満では、扁平形状に近くなり、球形トナーのような高転写率は得られなくなる。特に、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が1.0では、長軸r2を回転軸とする回転体となり、トナーの流動性を向上させることができる。
なお、長軸r1、短軸r2、厚さr3の値は、走査型電子顕微鏡(SEM)で、視野の角度を変えて写真を撮り、観察しながら測定した。
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
たとえば、潤滑剤を供給、塗布する像担持体は、本形態における転写ベルト11のような中間転写体でなく、本形態における感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKのような感光体であっても良い。この場合にも、潤滑剤塗布装置は、上述の形態の潤滑剤塗布装置81と同様に像担持体に対して配置される。
潤滑剤塗布装置は、像担持体が中間転写体、感光体等の何れであるかを問わず、クリーニング装置の一部として備えられるのでなく、クリーニング装置外に独立した構成として備えられていても良い。また、像担持体でなく、本形態における2次転写装置5の2次転写ベルトに潤滑剤を塗布するものであっても良い。
潤滑剤塗布装置は、潤滑剤の傾きを考慮して、塗布部材に対する潤滑剤の位置を調整する位置調整手段を備えていても良い。この場合、位置調整手段は、潤滑剤が塗布部材に正対する位置よりも、塗布部材の回転方向における上流側で、かつ潤滑剤の利用効率上好ましい位置を占めるように、たとえば保持部材の位置を調整することで、潤滑剤の位置を調整する。
また、以上述べた形態においては、2成分現像剤を用いているが、現像剤は、1成分現像剤であってもよい。また、本発明は、画像形成装置100のようないわゆるタンデム方式の画像形成装置ではなく、1つの感光体ドラム上に順次各色のトナー像を形成して各色トナー像を順次重ね合わせてカラー画像を得るいわゆる1ドラム方式の画像形成装置にも同様に適用することができ、また、カラー画像形成装置でなく、モノクロ画像形成装置にも適用することができる。いずれのタイプの画像形成装置でも、中間転写体を用いず、各色のトナー像を転写紙等に直接転写しても良い。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
本発明を適用した画像形成装置の概略正面図である。 図1に示した画像形成装置に備えられた2次転写装置の変形例を示す概略正面図である。 図1に示した画像形成装置に備えられた潤滑剤塗布装置を示し、(a)は概略斜視図、(b)は概略正断面図である。 図3に示した潤滑剤塗布装置に備えられた潤滑剤の形状を示す正断面図である。 図3に示した潤滑剤塗布装置に備えられた潤滑剤の他の形状を示す正断面図である。 図3に示した潤滑剤塗布装置に備えられた潤滑剤の形状、大きさを、潤滑剤が傾いた場合の状態、塗布部材の大きさと関連付けて示す正断面である。 図1に示した画像形成装置に用いるトナーの形状係数SF−1を説明するための概念図である。 図1に示した画像形成装置に用いるトナーの形状係数SF−2を説明するための概念図である。 図1に示した画像形成装置に用いるトナーの長軸、短軸、厚さの相互関係を説明するための概念図である。 潤滑剤がブラシローラに食い込んだ状態を示す正断面図である。 潤滑剤がブラシローラに食い込んだ場合において潤滑剤の消費量が経時的に大きく変化することを示す相関図である。
符号の説明
11 像担持体
13 クリーニング装置
20Y、20M、20C、20BK 像担持体
71Y、71M、71C、71BK クリーニング装置
82 潤滑剤
82a 潤滑剤の角部、塗布部材の回転する所定方向における上流側の潤滑剤の角部、塗布部材の回転する所定方向において塗布部材に近接した側の潤滑剤の角部
82b 潤滑剤の角部、塗布部材の回転する所定方向における下流側の潤滑剤の角部
82c 塗布部材の回転する所定方向に対応する方向における潤滑剤の中央部
83 塗布部材
84 保持部材
86 案内部材
100 画像形成装置
C1 塗布部材の回転する所定方向
O 塗布部材の回転する所定方向に対応する方向における潤滑剤の中央部における曲面形状の曲率中心

Claims (16)

  1. 潤滑剤と、所定方向の回転により前記潤滑剤を像担持体に塗布する塗布部材とを有し、前記潤滑剤の、前記塗布部材に対向する角部であって、少なくとも前記所定方向における上流側の角部が、前記塗布部材に向けて凸の曲面形状をなしている潤滑剤塗布装置。
  2. 潤滑剤と、所定方向の回転により前記潤滑剤を像担持体に塗布する塗布部材とを有し、前記潤滑剤の、前記塗布部材に対向する角部であって、前記所定方向において少なくとも前記塗布部材に近接した側の角部が、前記塗布部材に向けて凸の曲面形状をなしている潤滑剤塗布装置。
  3. 請求項1又は2記載の潤滑剤塗布装置において、
    前記潤滑剤の前記所定方向における上下流に対応する両角部が、前記曲面形状をなしていることを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  4. 請求項3記載の潤滑剤塗布装置において、
    前記両角部の前記曲面形状が互いに対称形状をなしていることを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  5. 請求項1ないし4の何れか1つに記載の潤滑剤塗布装置において、
    前記潤滑剤の、前記所定方向に対応する方向における中央部が、前記塗布部材に向けて凸の曲面形状をなしていることを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  6. 請求項5記載の潤滑剤塗布装置において、
    前記潤滑剤の、前記中央部における曲率半径が、前記塗布部材の半径よりも大きいことを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  7. 請求項5又は6記載の潤滑剤塗布装置において、
    前記潤滑剤を保持する保持部材を有し、
    前記保持部材が、前記潤滑剤の、前記中央部における曲率中心を中心にして、前記潤滑剤を回動可能に保持していることを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  8. 請求項1ないし7の何れか1つに記載の潤滑剤塗布装置において、
    前記潤滑剤を前記塗布部材に接離する方向に案内する案内部材を有し、
    前記案内部材が、前記潤滑剤の、前記塗布部材の回転中心軸方向における中心部と、この中心部に対称な少なくとも2つの部分とで、前記潤滑剤を案内していることを特徴とする潤滑剤塗布装置。
  9. 請求項1ないし8の何れか1つに記載の潤滑剤塗布装置を有し、像担持体をクリーニングするクリーニング装置。
  10. 請求項1ないし8の何れか1つに記載の潤滑剤塗布装置、または、請求項9記載のクリーニング装置を有する画像形成装置。
  11. 請求項10記載の画像形成装置において、
    体積平均粒径が3〜8μmで、体積平均粒径と個数平均粒径との比が1.00〜1.40の範囲にあるトナーを用いることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項10又は11記載の画像形成装置において、
    形状係数SF−1が100〜180の範囲にあり、形状係数SF−2が100〜180の範囲にあるトナーを用いることを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項10ないし12の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    少なくとも、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を有機溶媒中に分散させたトナー材料液を、水系媒体中で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーを用いることを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項10ないし13の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    略球形状のトナーを用いることを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項10ないし14の何れか1つに記載の画像形成装置において、
    その形状が長軸r1、短軸r2、厚さr3で規定され(但し、r1≧r2≧r3)、長軸r1と短軸r2との比(r2/r1)が0.5〜1.0の範囲にあり、厚さr3と短軸r2との比(r3/r2)が0.7〜1.0の範囲にあるトナーを用いることを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項10ないし15の何れか1つに記載の画像形成装置を用いて画像形成を行う画像形成方法。
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