JP2008139241A - 空燃比センサのヒータ故障判定方法及びその装置。 - Google Patents

空燃比センサのヒータ故障判定方法及びその装置。 Download PDF

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Abstract

【課題】内燃機関の排気管に設置される、空燃比センサの検知素子に付設されるヒータの故障判定を、被水の可能性がある低温時にも検知素子を破損することなく短時間で行うことができる空燃比センサのヒータ故障判定方法およびその装置を提供する。
【解決手段】 ガス濃度検知素子とガス濃度検知素子を加熱するヒータとからなる空燃比センサのヒータ故障判定方法において、排気温度がガス濃度検知素子の被水の可能性があるとされる温度より小さい場合に、ヒータへの通電電流量と通電時間を、排気温度に対応して設定された限界通電電流量以下と限界通電時間以内にして、ヒータの通電時の通電電流の有無の検出を行い、通電電流の有無に基づいてヒータの故障の有無の判定を行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関の排気管に設置される、排気ガス中の酸素や未燃ガス等の濃度を検出する空燃比センサのガス濃度検知素子に付設されるヒータの故障判定方法及びその装置に関する発明であり、被水の可能性がある低温時にも空燃比センサを破損することなく短時間で判定を可能とする空燃比センサのヒータ故障判定方法及びその装置に関する。
自動車に搭載したエンジンの空燃比制御システム等で使用されている空燃比センサ(A/Fセンサ)等のガス濃度センサの故障判定を行う技術として、ガス濃度センサのヒータに通電して、ヒータ通電時の電圧及び電流とヒータ非通電時の電圧及び電流からなる4つの値を各々の所定の閾値と大小比較して、断線や短絡等の故障の有無を判定するガス濃度センサに用いるヒータ制御系の故障判定装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、酸素濃度センサにおいて、ヒータの通電時間が所定値に達したか否かを判定し、ヒータが昇温した後の酸素濃度センサの出力が所定の範囲内にあるか否かの判定からヒータの断線故障の有無を判断する酸素濃度センサ用ヒータの回路診断装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、これらの空燃比センサ等のガス濃度センサの診断においては、ヒータとガス濃度検知素子は一体で形成されており、ヒータ加熱時に、排気管内に溜まった水がガス濃度センサに当たって、ガス濃度検知素子(及びヒータ)が被水すると、ガス濃度検知素子が割れて壊れたり、ヒータが断線したりして、ガス濃度センサが故障してしまうという問題がある。
そのため、空燃比センサのヒータへの通電は、空燃比センサが配設されている排気管内に溜まった水が蒸発してから行うように、例えば、エンジン始動後の待ち時間等を設定して、排気管が100℃になってから通電を開始する等、慎重に行われている。
その結果、ガソリンエンジンに比べて排気温度が低いディーゼルエンジンの場合や、空燃比センサがエンジンから離れた場所に設けられた場合は、排気管内に溜まった水を蒸発させるために、A/Fセンサの通電検査開始までにエンジンの始動から相当な時間が必要となり、車両製造工程における診断コード等を見て、正常に組み立てられたかをチェックする検査工程(EOL工程)が長くなってしまったり、市場サービスにおける検査に時間がかかる等の悪影響があった。
特開平11−006812号公報 特開平03−276062号公報
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、内燃機関の排気管に設置される、空燃比センサのガス濃度検知素子に付設されるヒータの故障判定を、被水の可能性がある低温時にも空燃比センサを破損することなく短時間で行うことができる空燃比センサのヒータ故障判定方法およびその装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の空燃比センサのヒータ故障判定方法は、内燃機関の排気管内に配置されるガス濃度検知素子と、該ガス濃度検知素子に付設されて通電により該ガス濃度検知素子を加熱するヒータとからなる空燃比センサと、前記ヒータへの通電による電力供給の制御により前記ヒータの温度を制御する空燃比センサのヒータ故障判定方法において、前記ガス濃度検知素子が被水時に前記ヒータへの通電により破壊する限界通電電流量と限界通電時間とを、排気温度検出部で検出される排気温度に対して予め設定し、前記検出された排気温度が、前記ガス濃度検知素子の被水の可能性があるとされる所定の第1排気温度より小さい場合に、前記ヒータへの通電電流量と通電時間を、該検出された排気温度に対応して設定された前記限界通電電流量以下と前記限界通電時間以内にして前記ヒータの通電時の断線状態の有無の検出を行い、該断線状態の有無に基づいて前記ヒータの故障の有無の判定を行うことを特徴とする。
この方法によれば、空燃比センサのヒータへの通電電流量と通電時間を、それぞれ限界通電電流量以下と限界通電時間以内とすることにより、ガス濃度検知素子が被水している場合であっても、ガス濃度検知素子が破壊される温度まで加熱されないので、ガス濃度検知素子の破壊を防止できる。つまり、ヒータに通電して、ヒータの断線状態の有無に基づいて空燃比センサの故障診断を行う方法において、被水で壊れる温度に達しない通電電流量と通電時間の組合せで、通電し、断線状態の有無を検出する。
従って、空燃比センサのガス濃度検知素子が被水している時であっても、ガス濃度検知素子の破損を回避しながら、ヒータの通電時の断線状態の有無の判定を行うことができ、この断線状態の有無に基づいてヒータの故障の有無の判定を行うことができる。なお、これらの通電電流量と通電時間は、排気温度検出部で検出された排気温度に対応して設定されるが、これらの具体的な数値は、予め、実験や計算などにより適切な値に設定することができる。なお、通電電流量を一定にしてもよく、あるいは、通電時間を一定にしてもよい。
また、上記の空燃比センサのヒータ故障判定方法において、前記限界通電時間以内の前記ヒータへの通電を、所定の休電時間を挟んで繰り返し、前記ヒータへの通電の繰り返し毎に前記ヒータの通電時の断線状態の有無の判定を行うことを特徴とする。
この方法によれば、ヒータへの通電を、ガス濃度検知素子が破損する温度に上昇する前に止めることによって、断線状態の有無の判定時間が短くなって、断線状態の有無の判定精度が低下するのを、繰り返し測定で補うことができ、判定精度を向上して誤判定を回避できる。また、休電時間を挟むことでガス濃度検知素子とヒータの温度を低下させることができるので、ガス濃度検知素子の破損を確実に回避できる。
また、上記の空燃比センサのヒータ故障判定方法において、前記ヒータの通電時の断線状態の有無の判定を繰り返し、断線状態であるとの判定が所定の判定用回数を超えた場合に、前記ヒータが故障であるとの判定をし、断線状態であるとの判定が所定の判定用回数を超えずに、判定の繰り返し数が所定の最大試行回数を超えた時には、前記ヒータが故障で無いとの判定をすることを特徴とする。
この方法によれば、所定の判定用回数を超えた場合にヒータが故障状態であるとの判定するので、断線状態の有無の判定時間が比較的短時間となるのを補って、ヒータの故障判定精度を向上できる。また、所定の最大試行回数を超える回数まで判定しない場合に比べて、短時間で故障判定を確定できる。
更に、上記の空燃比センサのヒータ故障判定方法において、前記所定の休電時間を、判定を繰り返す毎に増加させると、ヒータの昇温を繰り返した場合、回を重ねるにつれてガス濃度検知素子とヒータの温度が上昇していくので、非通電で冷えるのを待つ休電時間を徐々に長くすることで、ガス濃度検知素子の破損を防ぐことができる。なお、この休電時間又は休電時間の増加量は通電回数に従って、等差数列や等比数列で増加させてもよい。また、通電回数毎により、予めその後の休止時間を個々に設定しておいてもよい。これらの休電時間は、予め実験や計算、水温、外気温などに基づき設定し、制御部に記憶しておく。
そして、上記の目的を達成するための空燃比センサのヒータ故障判定装置は、内燃機関の排気管内に配置されるガス濃度検知素子と該ガス濃度検知素子に付設されて、通電により該ガス濃度検知素子を加熱するヒータとからなる空燃比センサと、前記ヒータへの通電による電力供給を制御することで前記ヒータの温度を制御すると共に、前記ヒータへの通電時における断線状態の有無に基づいて前記ヒータの故障の有無の判定を行う制御部と、排気温度を検出する排気温度検出部とを備えた空燃比センサのヒータ故障判定装置において、前記ガス濃度検知素子が、被水時に前記ヒータへの通電により破壊する限界通電電流量と限界通電時間とが、前記排気温度検出部で検出される排気温度に対して予め設定されると共に、前記制御部が、前記排気温度検出部で検出された排気温度が、前記ガス濃度検知素子の被水の可能性があるとされる所定の第1排気温度より小さい場合に、前記ヒータへの通電量と通電時間を、前記検出された排気温度に対応して設定された前記限界通電電流量以下と前記限界通電時間以内にして、前記ヒータの通電時の断線状態の有無の検出を行うように構成される。
また、上記の空燃比センサのヒータ故障判定装置において、前記制御部が、前記限界通電時間以内の前記ヒータへの通電を、所定の休電時間を挟んで繰り返し、前記ヒータへの通電の繰り返し毎に前記ヒータの通電時の断線状態の有無の判定を行うように構成される。
また、上記の空燃比センサのヒータ故障判定装置において、前記制御部が、前記ヒータの通電時の断線状態の有無の判定を繰り返し、断線状態であるとの判定が所定の判定用回数を超えた場合に、前記ヒータが故障状態であるとの判定をし、断線状態であるとの判定が所定の判定用回数を超えずに、判定の繰り返し数が所定の最大試行回数を超えた時には、前記ヒータが故障状態で無いとの判定するように構成される。
更に、上記の空燃比センサのヒータ故障判定装置において、前記制御部が、前記所定の休電時間を、判定を繰り返す毎に増加させるように構成される。
これらの構成により、上記の空燃比センサのヒータ故障判定方法を実施でき、同様な作用効果を奏することができる。
本発明の空燃比センサのヒータ故障判定方法及び装置によれば、空燃比センサのガス濃度検知素子が被水していても、破損しない程度の通電電流量と通電時間でヒータに通電して、断線状態の検出を行い、この結果を基に空燃比センサのヒータの故障判定を行うので、排気管内に溜まった水が蒸発するまで待たなくても、ヒータに通電して、空燃比センサの故障判定を行うことができる。
従って、内燃機関を作動して暖気して排気管内の溜まり水を蒸発させなくても、常時、空燃比センサの故障診断で故障判定を行うことができるようになる。また、車両製造時や、市場サービス時において、空燃比センサの故障診断を行う際に、排気管内の溜まり水を蒸発を待つために、エンジンを作動させたり、長時間待機したりすることを無くすことができる。
以下、本発明に係る実施の形態の空燃比センサのヒータ故障判定方法及びその装置について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、空燃比センサ11は、エンジン(内燃機関:E)1の排気管(排気通路)2に配設される。この空燃比センサ11の素子部12は、ガス濃度検知素子12aと、このガス濃度検知素子12aを加熱するためのヒータ12bとを有してなる。また、この空燃比センサ11のヒータ故障判定装置10は、空燃比センサ11の出力信号を入力し、ヒータ12bへの通電電流のオン・オフ及び通電電流量を制御する制御部13を有して構成される。この制御部13は通常はエンジン1を制御するエンジン制御装置(ECM)3内に設けられることが多いが、別に設けてもよい。この制御部13には、排気通路2に配設された排気ガスGの温度Tgを検出する排気温度センサ14の出力信号も入力される。
次に、空燃比センサのヒータ故障判定方法について説明する。この空燃比センサのヒータ故障判定は、図2〜図4に例示された制御フローに従って実行される。この図2〜図4の制御フローは、空燃比センサのヒータ故障判定が必要な時に、上級の制御フロー、例えば、エンジンの制御を行うメインの制御フロー等から呼ばれて実行され、実行後は、リターンするものとして示してある。
この図2の制御フローがスタートすると、スッテプS10で、イグニッションキーがオン(ON)か否か、即ち、エンジンが起動状態にあるか否かを判定する。このステップS10の判定で、イグニッションキーがオン(ON)でなければ(NO)リターンして、空燃比センサ11の故障判定を行わずに終了する。このステップS10の判定で、イグニッションキーがオン(ON)であれば(YES)、ステップS20に行く。
ステップS20では、排気温度センサ14で検出された排気温度Tgのチェックを行う。この排気温度Tgのチェックでは、排気通路2内に水滴がある可能性があるか否かを排気温度Tgが所定の閾値である所定の第1排気温度Tcより小さいか否かで判定する。この所定の第1排気温度Tc、即ち、排気通路2内に水滴があったとしても蒸発してしまう温度は、予め実験などによりその値を求めておくことができ、求めた値を制御部13に記憶しておく。
ステップS20の判定で、排気温度Tgが所定の第1排気温度Tcより小さくなければ(NO)、十分に排気管2が暖まっており、排気管2内には水滴が残っていないと判断する。この場合は、被水時のヒータ加熱によるガス濃度検知素子12a等の破損の恐れが無いので、ステップS30の通常の故障判定を行う。この通常の故障判定には、周知の故障判定方法を採用できる。
また、ステップS20の判定で、排気温度Tgが所定の第1排気温度Tcより小さければ(YES)、排気管2が十分に暖まっておらず、排気管2内には水滴が残っている可能性があると判断して、被水時のヒータ加熱によるガス濃度検知素子12a等の破損の恐れを考慮した、ステップS40の温度上昇回避の故障判定を行う。
このステップS40の温度上昇回避の故障判定は、図3に例示するような制御フローによって行われる。このステップS40では、先ず、ステップS41で、断線カウンターDcnをリセットし(Dcn=0)、更に、診断回数カウンターCcnをリセットする(Ccn=0)。
次のステップS42で、通電電流量Isと通電時間tonと休電時間toffを設定する。この通電電流量Isと通電時間tonは、この通電電流量Isと通電時間tonであれば、ガス濃度検知素子12a等が被水している時であってもこの通電によるヒータ加熱では破損する恐れがないという限界通電電流量以下の通電電流量と限界通電時間以内の通電時間である。この設定は、排気温度センサ14で検出した排気温度Tgに対応したこれらの値を予め実験等で求めて設定し、制御部13に記憶されたマップデータ等から算出して設定する。即ち、検出した排気温度Tgを基にマップデータを参照して算出する。なお、この通電時間tonと休電時間toffから、後で使用する所定の通電時間カウンター値C1cと所定の非通電時間カウンター値C2cが決まる。
そして、次のステップS50で断線診断を行う。このステップS50の断線診断を行う毎に診断回数カウンターCcnはカウントされ、このステップS50の断線診断で断線が検出される毎に断線カウンターDcnはカウントされる。このステップS50の断線診断は、図4に例示するような制御フローに従って行われる。
この図4の制御フローでは、ステップS51で、通電電流量Isでヒータ12bへの通電を開始し、診断回数カウンターCcnをカウントし(Ccn=Ccn+1)、通電時間カウンターC1をリセットする(C1=0)。また、非通電カウンターCdcをリセットする(Cdc=0)。
次のステップS52で、ヒータ電流Isをチェックし、ヒータ電流Isが所定の電流閾値Iscより小さければ(NO)通電していない、即ち、非通電であるとして、ステップS53に行き、非通電カウンターCdcをカウントアップし(Cdc=Cdc+1)、ステップS55に行く。一方、ステップS52で、ヒータ電流Isが所定の電流閾値Isc以上であれば(YES)通電しているとして、ステップS54に行き、非通電カウンターCdcをカウントダウンし(Cdc=Cdc−1)、ステップS55に行く。
そして、ステップS55〜S56で通電の時間を通電時間ton以内とする。詳細には、ステップS55で、通電時間カウンターC1をカウントし(C1=C1+1)、所定の経過時間Δt1を経過させる。次のステップS56で、この通電時間カウンターC1をチェックして、所定の通電時間カウンター値C1cより小さいか否かを判定する。この判定で小さければ(YES)、ステップS52に戻り、ヒータ12bの電流Isのチェックを繰り返す。ステップS56の判定で通電時間カウンターC1が所定の通電時間カウンター値C1c以上であれば(NO)通電の時間が通電時間ton(≒Δt1×C1c)に達したとして、ステップS57に行く。この所定の通電時間カウンター値C1cは、通電時間tonを経過時間Δt1で除したものであり、C1c=ton/Δt1となる。なお、厳密にはΔt1はステップS55のみの経過時間ではなく、ステップS52〜S56における経過時間である。
ステップS57では、非通電カウンターCdcをチェックする。この非通電カウンターCdcが所定の判定値Cdcc以上であれば(YES)、この回(Ccn)の断線診断は断線状態であると判定して、ステップS58で、断線カウンターDcnをカウントし(Dcn=Dcn+1)、ステップS59に行く。また、非通電カウンターCdcが所定の判定値Cdcc以上でなければ(NO)、この回(Ccn)の断線診断は断線状態ではないと判定して、そのままステップS59に行く。
つまり、このステップS52〜S54とS57により、ヒータ12bの電流Isが所定の電流閾値Isc以上の時の回数が、未満の時の回数よりもCdcc回多い時に断線状態であると判断して、ステップS58で断線カウンターDcnをカウントする。これにより、電流Isのノイズを排除してより正確な断線判定を行うことができる。なお、この所定の判定値Cdccは実験などにより予め設定でき、制御部13に記憶しておく。
ここでは、断線状態の判定をステップS52〜S54とS57でノイズを除去しながら行っているが、ハード的にフィルタ等でノイズを除去したり、平均化して、通電時間内の1回の検出電流から断線状態であるか否かを判定するようにしてもよい。
そして、ステップS59〜S61で非通電の時間を非通電時間toff以上とする。ステップS59では、ヒータ12bへの通電を停止し、非通電時間カウンターC2をリセットする(C2=0)。そして、ステップS60で、非通電時間カウンターC2をカウントし(C2=C2+1)、所定の経過時間Δt2を経過させる。次のステップ61で、この非通電時間カウンターC2をチェックして、所定の非通電時間カウンター値C2cより小さいか否かを判定する。この判定で小さければ(YES)、ステップS60に戻り、ステップS60を繰り返す。ステップS61の判定で非通電時間カウンターC2が所定の非通電時間カウンター値C2c以上であれば(NO)非通電の時間が休電時間toff(≒Δt2×C2c)に達したとして、図3のステップS43に行く。この所定の非通電時間カウンター値C2cは、非通電時間toffを経過時間Δt2で除したものであり、C2c=toff/Δt2+1となる。なお、厳密にはΔt2はステップS60のみの経過時間でがなく、ステップS60〜S61の経過時間である。
図3の制御フローのステップS43では、断線カウンターDcnをチェックして、所定の断線カウンター値Dcnc以上か否かを判定する。断線カウンターDcnが所定の断線カウンター値Dcnc以上であれば(YES)、ステップS45に行き、空燃比センサ11は故障であると判定し、エラー表示等の故障検出時の処理を行う。なお、断線カウンターDcnを所定の断線カウンター値Dcncとする(Dcn=Dcnc)。そして、故障判定が済んだので、図2の制御フローに戻り、ステップS10に戻る。
また、ステップS43の判定で、断線カウンターDcnが所定の断線カウンター値Dcnc以上でなければ(NO)、ステップS44に行き、診断回数断線カウンターCcnをチェックして、所定の診断回数値Ccnm以上か否かを判定する。診断回数断線カウンターCcnが所定の診断回数値Ccnm以上の場合(YES)には、ステップS46で、空燃比センサ11は故障でないと判定し、正常時の処理を行う。なお、断線カウンターDcnをリセットする(Dcn=0)。そして、故障判定が済んだので、図2の制御フローに戻り、ステップS10に戻る。
一方、ステップS44で、診断回数断線カウンターCcnが所定の診断回数値Ccnm以上でない場合(NO)には、ステップS47でエンジンのイグニッションキーがオン(ON)か否か、即ち、エンジンが起動状態にあるか否かを判定する。このステップS47の判定で、イグニッションキーがオン(ON)でなければ(NO)図2の制御フローに戻り、ステップS10に戻る。また、このステップS47の判定で、イグニッションキーがオン(ON)であれば(YES)、ステップS48に行く。
このステップS48では、排気温度センサ3で検出された排気温度Tgのチェックを行う。この排気温度Tgのチェックでは、排気通路2内に水滴があるか否かを排気温度Tgが所定の閾値である所定の第1排気温度Tcより小さいか否かで判定する。
このステップS48で、排気温度Tgが所定の第1排気温度Tcより小さくなければ(NO)、十分に排気管2が暖まっており、排気管2内には水滴が残っていないと判断する。この場合は、被水時のヒータ加熱によるガス濃度検知素子12aの破損の恐れが無いので、図2の制御フローに戻り、ステップS10に戻る。この場合はステップS30で通常の空燃比センサ10の故障判定を行うことになる。
また、ステップS48で、排気温度Tgが所定の閾値Tcより小さければ(YES)、排気管2が十分に暖まっておらず、排気管2内には水滴が残っているかもしれないと判断して、ステップS50に戻る。これにより、被水時のヒータ加熱によるガス濃度検知素子12aの破損の恐れを考慮したステップS40の温度上昇回避の故障判定を繰り返す。
この図2の制御フローにより、イグニッションキーがオンで、かつ、排気温度Tgが所定の第1排気温度Tcよりも低い間、ステップS40の温度上昇回避の故障判定を繰り返す。なお、図示していないが、制御の途中でイグニッションキーがオフとなった場合は、割り込むにより、予め設定された適切な終了作業をして、この図2〜図5の制御フローを終了する。
そして、この図2〜図4の制御フローに基づく制御によれば、図4のステップS51〜S57により、断線診断を所定の回数Ccnだけ繰り返した後で、ヒータ電流Isが所定の電流閾値Iscより小さく、通電されていないとの判断回数がヒータ電流Isが所定の電流閾値Isc以上で通電されているとの判断回数よりも、所定の閾値Cdcc分多くなった時に、断線状態にあると判定し、この断線判定が所定の閾値Dcncよりも大きくなった時に、エラー表示等の故障検出時の処理と行い、その他では、正常時の処理を行うことができる。
また、この図4の制御フローによれば、空燃比センサ11の断線診断のために、ヒータ12bに通電させる時に、一回の通電の時間を、被水で壊れてしまう温度に到達しない通電時間(ton≒C1c×Δt1)とすることができ、これにより、排気管2内に溜まった水が蒸発するまで待たなくても通電させることができる。
この場合に、断線診断の判定時間が短くなってしまうので、電気的なノイズなどから誤診断する可能性が生じるので、通電による断線・非断線の判定の後に、ヒータ12bの温度がある程度下がるまでの非通電時間(toff≒C2c×Δt2)を経過させてから、次回の通電を行い診断する。この通電と非通電を繰り返し、誤診断が避けられるだけの診断回数Dcncを元に、空燃比センサ11の故障を判定する。
なお、上記の制御フローでは、休電時間toffを挟んで、通電を繰り返し、通電が非通電を所定の回数Cdccの上回る判定が出た場合に断線と判定するが、この通電時間tonや休電時間toffを一定として制御しているが、この通電時間tonや休電時間toffは、必ずしも一定でなくてもよい。
具体的な数値を入れた話で説明すれば、次のようになる。例えば、ヒータ12bに通電させた時に、被水で壊れてしまう温度に到達する時間が5秒、断線の誤診断が避けられる時間を10秒とした場合、連続で10秒以上ヒータ12bに通電してしまうと、被水で壊れてしまう温度を越えてしまう。そのため、1回の通電時間tonを3秒とし、その間、ヒータ電流Isが流れているかを見る。その後、ヒータ12bの温度がある程度下がるまでの休電時間toffとして、例えば60秒待ってから、2回目の通電時間tonを3秒とし、これを繰り返す。その結果、例えば、断線カウンターDcnの所定の断線カウンター値Dcnc=3として、3回連続で断線判定が出た場合、又は、過去5回中3回断線判定が出た場合等に、断線状態であると判定する。
また、所定の休電時間toffを経過しても、ガス濃度検知素子12aとヒータ12bの温度が下がりきらない場合には、上記の空燃比センサ11のヒータ故障判定方法及びその装置10で、所定の休電時間toffを、試行回数Ccnの回を繰り返す毎に増加させるように構成することが好ましい。これにより、所定の休電時間toffでは、ヒータ12bの昇温を繰り返して、回を重ねるにつれてガス濃度検知素子12aとヒータ12bの温度が上昇していくような場合に対して、非通電で冷えるのを待つ休電時間toffを徐々に長くすることで、ガス濃度検知素子12aの破損を防ぐことができる。例えば、1回目の通電時間を3秒とし、2回目の通電時間を2秒としたり、あるいは、ヒータ12bの温度がある程度下がるまでの待ち時間を、1回目を10秒、2回目を15秒とする等である。
この休電時間toff又は休電時間toffの増加量は通電回数Ccnに従って、等差数列や等比数列で増加させてもよく、また、通電回数Ccn毎により、予めその後の休電時間toffを個々に設定しておいてもよい。これらの休電時間toffは、予め実験や計算などにより設定、あるいは、外気温センサ、水温センサ等の情報に基づき決定し、制御部に記憶しておく。
本発明に係る実施の形態の空燃比センサのヒータ故障判定装置の構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態の空燃比センサのヒータ故障判定方法の制御フローの一例を示す図である。 図2の温度上昇回避の断線診断の制御フローを示す図である。 図3の断線診断の制御フローを示す図である。
符号の説明
1 エンジン(E)
2 排気管(排気通路)
3 エンジン制御装置(ECM)
10 ヒータ故障判定装置
11 空燃比センサ
12 素子部
12a ガス素子検知素子
12b ヒータ
13 制御部
14 排気温度センサ
G 排気ガス
Tg 温度

Claims (8)

  1. 内燃機関の排気管内に配置されるガス濃度検知素子と、該ガス濃度検知素子に付設されて通電により該ガス濃度検知素子を加熱するヒータとからなる空燃比センサと、前記ヒータへの通電による電力供給の制御により前記ヒータの温度を制御する空燃比センサのヒータ故障判定方法において、
    前記ガス濃度検知素子が被水時に前記ヒータへの通電により破壊する限界通電電流量と限界通電時間とを、排気温度検出部で検出される排気温度に対して予め設定し、
    前記検出された排気温度が、前記ガス濃度検知素子の被水の可能性があるとされる所定の第1排気温度より小さい場合に、前記ヒータへの通電電流量と通電時間を、該検出された排気温度に対応して設定された前記限界通電電流量以下と前記限界通電時間以内にして前記ヒータの通電時の断線状態の有無の検出を行い、該断線状態の有無に基づいて前記ヒータの故障の有無の判定を行うことを特徴とする空燃比センサのヒータ故障判定方法。
  2. 前記限界通電時間以内の前記ヒータへの通電を、所定の休電時間を挟んで繰り返し、前記ヒータへの通電の繰り返し毎に前記ヒータの通電時の断線状態の有無の判定を行うことを特徴とする請求項1記載の空燃比センサのヒータ故障判定方法。
  3. 前記ヒータの通電時の断線状態の有無の判定を繰り返し、断線状態であるとの判定が所定の判定用回数を超えた場合に、前記ヒータが故障であるとの判定をし、断線状態であるとの判定が所定の判定用回数を超えずに、判定の繰り返し数が所定の最大試行回数を超えた時には、前記ヒータが故障で無いとの判定をすることを特徴とする請求項1又は2記載の空燃比センサのヒータ故障判定方法。
  4. 前記所定の休電時間を、判定を繰り返す毎に増加させることを特徴とする請求項1、2又は3記載の空燃比センサのヒータ故障判定方法。
  5. 内燃機関の排気管内に配置されるガス濃度検知素子と該ガス濃度検知素子に付設されて、通電により該ガス濃度検知素子を加熱するヒータとからなる空燃比センサと、前記ヒータへの通電による電力供給を制御することで前記ヒータの温度を制御すると共に、前記ヒータへの通電時における断線状態の有無に基づいて前記ヒータの故障の有無の判定を行う制御部と、排気温度を検出する排気温度検出部とを備えた空燃比センサのヒータ故障判定装置において、
    前記ガス濃度検知素子が、被水時に前記ヒータへの通電により破壊する限界通電電流量と限界通電時間とが、前記排気温度検出部で検出される排気温度に対して予め設定されると共に、
    前記制御部が、前記排気温度検出部で検出された排気温度が、前記ガス濃度検知素子の被水の可能性があるとされる所定の第1排気温度より小さい場合に、前記ヒータへの通電量と通電時間を、前記検出された排気温度に対応して設定された前記限界通電電流量以下と前記限界通電時間以内にして、前記ヒータの通電時の断線状態の有無の検出を行うことを特徴とする空燃比センサのヒータ故障判定装置。
  6. 前記制御部が、前記限界通電時間以内の前記ヒータへの通電を、所定の休電時間を挟んで繰り返し、前記ヒータへの通電の繰り返し毎に前記ヒータの通電時の断線状態の有無の判定を行うことを特徴とする請求項5記載の空燃比センサのヒータ故障判定装置。
  7. 前記制御部が、前記ヒータの通電時の断線状態の有無の判定を繰り返し、断線状態であるとの判定が所定の判定用回数を超えた場合に、前記ヒータが故障状態であるとの判定をし、断線状態であるとの判定が所定の判定用回数を超えずに、判定の繰り返し数が所定の最大試行回数を超えた時には、前記ヒータが故障状態で無いとの判定することを特徴とする請求項5又は6記載の空燃比センサのヒータ故障判定装置。
  8. 前記制御部が、前記所定の休電時間を、判定を繰り返す毎に増加させることを特徴とする請求項5、6又は7記載の空燃比センサのヒータ故障判定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011232175A (ja) * 2010-04-27 2011-11-17 Toyota Motor Corp 空燃比センサの結線検査方法
US20160061691A1 (en) * 2014-09-01 2016-03-03 Robert Bosch Gmbh Method and device for diagnosing the function of an exhaust gas sensor

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