JP2008138635A - ポンプおよびこれを備えた食器洗浄機 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成でシャフトとスリーブとの摺動部位への異物の侵入を効果的に防止できるポンプ、およびこのポンプを備えた食器洗浄機を提供する。
【解決手段】インペラ29の基部26の羽根保持部26cの先端の外周面に衝突した水が、羽根保持部26cの外周面の外側からポンプ室10内に流入することでスリーブ25から離れるように誘導されるので、シャフト23の軸方向からスリーブ25に向かって流れる水の量を減少させることができ、連通口30g側のスリーブ25端面におけるシャフト23とスリーブ25との間隙に流入する水の量を減少させることができる。したがって、例えば異物が混入した水がポンプ室10内に流入した場合に、新たなシール部材等を追加することなく、簡易な構成でシャフト23とスリーブ25との摺動部位への異物の侵入を効果的に防止してポンプ110の劣化を防止できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、いわゆるキャンドタイプのポンプおよびこのポンプを備えた食器洗浄機に関する。
従来より、インペラを回転させるためのモータの回転軸とインペラの回転軸とが一本のシャフトで兼用され、このシャフトの先端に取付けられたインペラが配設されたポンプ室がモータに隣接するように配置されたポンプが知られている。
このようなポンプでは、ポンプ室内の流体がシャフトを回転支持している軸受部からモータ内に流入することがないように、軸受部にパッキン箱やオイルシール、あるいはメカニカルシール等のシール部材が設けられている。このような構成によれば、シール部材が常時シャフトと摺動するため、シール部材が破損すると、ポンプ室内の流体がモータ内に流入するおそれがあることから、定期的にシール部材を交換するなどのメンテナンスを行なう必要があった。
そこで、モータのロータマグネットと、シャフトと、インペラを同一ケーシング内に配設し、モータのステータコイルを当該ケーシングの外側に配設することで、上記したシール部材を不要とした、いわゆるキャンドポンプが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のポンプでは、ケーシング内に固定配置されたシャフトの外周に、当該シャフトを回転軸として円筒形状をなすスリーブが回転自在に外挿され、当該スリーブにロータマグネット、インペラが一体的に設けられている。そして、ケーシングの外側に配設されたモータのステータコイルが通電されてロータマグネットが回転することでインペラが回転し、このインペラの回転により流入口から流体が回転軸方向からケーシング内に流入して流出口より排出される。
上記した構成のポンプでは、流入口から流入した流体によりケーシングの内部空間が満たされる。したがって、ロータマグネットは、このようにしてケーシング内に満たされた流体中で回転するので、従来、必要であったシャフトのシール部材が不要となる。一方、ステータコイルはケーシングによって当該ケーシング内に満たされた流体から隔離されるので、モータの電気回路が短絡するのを防止できる。また、シャフトとスリーブとの間にもケーシングを満たす流体が流入するが、この流入した流体は、シャフトとスリーブとの間の潤滑液として機能する。
特開平9−317683号公報([0008]〜[0011]、図1)
ところで、上記した従来のポンプでは、流体が回転軸方向から急激にケーシング内に流入するため、次のような問題を引き起こすおそれがあった。すなわち、例えば異物が混入した流体がケーシング内に流入した場合に、当該流体がスリーブと平行にケーシング内に流入するため、流入口側のスリーブ端面におけるシャフトとスリーブとの間隙に当該流体に混入した異物が侵入するおそれがあった。このように、異物がシャフトとスリーブとの摺動部位に侵入すると、当該摺動部分が磨耗し易くなるため、ポンプの寿命を縮めるおそれがある。
この発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、簡易な構成でシャフトとスリーブとの摺動部位への異物の侵入を効果的に防止できるポンプ、およびこのポンプを備えた食器洗浄機を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するため、本発明にかかるポンプは、ポンプ室を有し、流入口と、前記流入口から流入した流体が通過する流入路と、前記流入路と前記ポンプ室とを連通する連通口と、前記ポンプ室から前記流体が流出する流出口とが形成されたケーシングを備え、前記ポンプ室にモータの回転部とインペラとが一体的に回転可能に配設され、前記回転部が回転することで前記インペラが回転し、前記インペラの回転により前記連通口を介して前記流入路から前記流体を前記ポンプ室に吸入して前記流出口より排出するポンプにおいて、前記インペラは、前記ポンプ室内に固定配置されたシャフトの外周に、前記シャフトを回転軸として回転自在に外挿された略円筒形状のスリーブと一体的に回転する基部、および、当該基部に形成された複数の羽根を有し、前記連通口から前記ポンプ室に流入する前記流体の流れを、前記スリーブから離れるように誘導する流体誘導手段を有することを特徴としている(請求項1)。
このように構成された発明では、流体誘導手段が、連通口からポンプ室に流入する流体の流れをスリーブから離れるように誘導するので、流体がスリーブから離れるように流路が形成され、ポンプ室内に流入する流体はスリーブから離れるように流れることとなる。したがって、連通口からスリーブに向って流れる流体の量を減少させることができるので、連通口側のスリーブ端面におけるシャフトとスリーブとの間隙に流入する流体の量を減少させることができる。
また、前記流体誘導手段は、前記基部により構成されるとよい(請求項2)。このように構成すれば、インペラを構成する基部によって連通口から流入する流体の流れが、スリーブから離れるように誘導される。
また、前記回転軸に沿った方向の前記基部の先端は、少なくとも前記連通口まで延設されているとよい(請求項3)。このような構成とすれば、基部の先端が連通口まで延設されているため、連通口の位置から確実に、ポンプ室に流入する流体の流れをスリーブから離れるように誘導することができる。
また、前記回転軸に沿った方向の前記基部の先端は、前記連通口を経て前記流入路側に延出して形成されるとなおよい(請求項4)。このような構成とすれば、基部の先端が連通口を経て流入ロ側に延出して形成されているため、流体が連通口からポンプ室に流入する前から当該流体の流れをスリーブから離れるように誘導することができる。
また、前記流入路は、前記流入口からの前記流体の通過方向が、前記回転軸に沿った方向と異なるように前記ケーシングに形成されるとよい(請求項5)。このような構成とすれば、流入口からの流体の通過方向が回転軸に沿った方向と異なるため、流入口から流入した流体は流入路内を基部の先端の外周面に向う方向に流れることとなり、流体が連通口からポンプ室内へ流入する際に基部に衝突することで、流体の流れがスリーブから離れるように流路が形成される。したがって、連通口からスリーブに向って流れる流体の量を減少させることができる。換言すれば、流体は基部の外周面に衝突して連通口からポンプ室内に流入するので、ポンプ室に流入する流体の流れは基部の外周面から、すなわちスリーブから離れるように誘導されるため、スリーブに向かって流れる流体の量を減少させることができる。
また、前記流入路は、前記流入口からの前記流体の通過方向が、前記回転軸に沿った方向とほぼ垂直となるように前記ケーシングに形成されるとなおよい(請求項6)。このような構成によれば、流入口からの流体の通過方向が回転軸に沿った方向とほぼ垂直であるため、流体は確実に流入路内を基部の先端の外周面に向う方向に流れて当該流体が連通口からポンプ室内へ流入する際に基部に衝突するため、スリーブに向かって流れる流体の量をさらに減少させることができる。
また、前記流入路の内壁には前記シャフトを保持する略円柱形状のシャフト保持部が形成され、前記基部には、前記回転軸方向に沿って形成された略円筒形状の羽根保持部を有し、前記羽根保持部の内周面が、径方向に微小間隙を介して前記シャフト保持部の外周面と対向することによってラビリンスシールが形成されていてもよい(請求項7)。このような構成とすれば、羽根保持部の内周面とシャフト保持部の外周面との微小間隔によってポンプ室内にラビリンスシールが形成されているため、ポンプ室内において、連通口から流入した流体の羽根保持部の内周面とシャフト保持部の外周面との間隙への流入量をより低減することができる。
また、前記基部の前記回転軸に沿った方向の先端は、軸方向に微小間隙を介して前記連通口と対向する前記流入路の内壁と対向することによってラビリンスシールを形成してもよい(請求項8)。このような構成とすれば、基部の先端と流入路の内壁との間を微小間隙としてラビリンスシールを形成したため、流入口から流入した流体は当該基部の先端の外周面に衝突して連通口からポンプ室内に流入することで、当該流体がポンプ室内でスリーブから離れていくように流路が形成される。そのため、基部の内周面に流入する流体の量が減少するので、スリーブに向って流れる流体の量が効果的に減少される。
また、前記羽根の一部は、前記連通口を通って前記基部の前記回転軸に沿った方向の先端まで連続して形成されている構成でもよい(請求項9)。このような構成によれば、モータの回転によるインペラの回転により流体をポンプ室内に流入させる力を強めて、確実に流入路内の流体をポンプ室内に吸引することができる。
また、前記流体誘導手段は、前記ケーシングの内壁に形成され、前記流入路もしくは前記連通口の少なくともいずれか一方に配置されている構成でもよい(請求項10)。このような構成によれば、ケーシングの内壁に形成された流体誘導手段が、連通口からポンプ室に流入する流体の流れをスリーブから離れるように誘導するので、流体がスリーブから離れるように流路が形成され、ポンプ室内に流入する流体はスリーブから離れるように流れることとなる。したがって、連通口からスリーブに向って流れる流体の量を減少させることができ、連通口側のスリーブ端面におけるシャフトとスリーブとの間隙に流入する流体の量を減少させることができる。
また、前記ケーシングには、前記シャフトを保持する凹部を有する略円柱形状のシャフト保持部が一体的に形成され、前記流体誘導手段は、前記シャフト保持部の外周面に前記スリーブ側に向かって径方向外側に傾斜する傾斜面もしくは曲面が形成されることによって構成されていてもよい(請求項11)。このような構成とすれば、ケーシングに一体的に構成されたシャフトを保持するシャフト保持部の外周面に前記スリーブ側に向かって径方向外側に傾斜する傾斜面もしくは曲面が形成されることで流体誘導手段が構成され、ポンプ室に流入した流体の流れがスリーブから離れるように誘導される。
また、上記した課題を解決するため、本発明にかかる食器洗浄機は、請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のポンプを備えた食器洗浄機であって、食器を載置する食器トレイと、前記食器に水を噴出する噴出装置と、前記ポンプと前記噴出装置とを連結する洗浄用配管とを備えることを特徴としている(請求項12)。
このように構成された発明では、食器洗浄機において、シャフトとスリーブとの摺動部位へ異物が侵入することによるポンプの劣化を効果的に防止できる。
以上のように、請求項1に記載の発明によれば、ポンプ室内に流入する流体はスリーブから離れるように流れるため、連通口からスリーブに向って流れる流体の量を減少させることができ、連通口側のスリーブ端面におけるシャフトとスリーブとの間隙に流入する流体の量を減少させることができるので、簡易な構成でシャフトとスリーブとの摺動部位へ異物が侵入するのを効果的に防止することができ、異物によるポンプの劣化を防止することが可能になる。
また、請求項2に記載の発明によれば、インペラを構成する基部により流体誘導手段が構成されるので、新たなシール部材や部品等を追加することなく、さらに簡易な構成でシャフトとスリーブとの摺動部位へ異物が侵入するのを効果的に防止することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、連通口の位置から確実に流体の流れをスリーブから離れるように誘導することができるので、より確実にシャフトとスリーブとの摺動部位へ異物が侵入するのを防止できる。
また、請求項4に記載の発明によれば、連通口からポンプ室に流入する前から流体の流れを誘導することができるので、より確実にポンプ室に流入する流体の流れをスリーブから離れるように誘導することができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、ポンプ室に流入する流体の流れはスリーブから離れるように誘導され、連通口からスリーブに向って流れる流体の量を減少させることができるので、連通口側のスリーブ端面におけるシャフトとスリーブとの間隙に流入する流体の量を減少させることができ、シャフトとスリーブとの摺動部位へ異物が侵入するのを効果的に防止できる。
また、請求項6に記載の発明によれば、流体は確実に基部の外周面に衝突して連通口からポンプ室内に流入するので、ポンプ室に流入する流体の流れを確実にスリーブから離れるように誘導することができる。
また、請求項7に記載の発明によれば、ラビリンスシールにより、連通口から流入した流体の羽根保持部の内周面とシャフト保持部の外周面との間隙への流入量をより低減することができるので、スリーブ周辺に流体が大量に流入することを効果的に防止でき、シャフトとスリーブとの摺動部位へ異物が侵入するのを効果的に防止できる。
また、請求項8に記載の発明によれば、ラビリンスシールにより、連通口からポンプ室内に流入した流体がポンプ室内でスリーブから離れていくように流路が形成され、しかも、基部の内周面に流入する流体の量が減少し、スリーブに向って流れる流体の量を効果的に減少させることができるため、シャフトとスリーブとの摺動部位への異物の侵入をより確実に防止できる。
また、請求項9に記載の発明によれば、ポンプ室内に流体を吸引する力を強めることができるため、流入路内における流体の残存量を確実に減らすことができる。
また、請求項10に記載の発明によれば、ケーシングに形成された流体誘導手段によって連通口側のスリーブ端面におけるシャフトとスリーブとの間隙に流入する流体の量を減少させることができるので、新たなシール部材や部品等を追加することなく、簡易な構成でシャフトとスリーブとの摺動部位へ異物が侵入するのを効果的に防止することができ、異物によるポンプの劣化を防止することできる。
また、請求項11に記載の発明によれば、ケーシングに一体的に構成されたシャフトを保持するシャフト保持部の外周面によって流体誘導手段が構成されているため、新たな部品を追加することなく、さらに簡易な構成でシャフトとスリーブとの摺動部位へ異物が侵入するのを効果的に防止することができる。
また、請求項12に記載の発明によれば、ポンプの故障に伴うメンテナンスの回数を大幅に減らすことができる食器洗浄機を提供することができる。
<ポンプの全体構造>
本発明にかかるポンプの一実施形態について図1を参照して説明する。図1は本発明にかかるポンプの切断正面図である。
図1に示すように、本発明にかかるポンプ110は、ポンプ室10と、ポンプ室10に収容される回転部24およびポンプ室10に隣接する固定部22を備えるモータ20とにより構成されている。また、ポンプ室10は、第1ケーシング21と、第1ケーシング21の下側に配設された第2ケーシング30とによって囲まれた空間により形成されている。
また、第2ケーシング30には、外部からの水(本発明の「流体」に相当)をポンプ室10内に給水する流入口30aと、流入口30aから流入した水が通過する流入路30fと、流入路30fとポンプ室10とを連通する連通口30gと、ポンプ室10内の水を外部へ流出する2つの流出口である第1流出口30b(図1では不図示)および第2流出口30cとが形成されている。また、第2流出口30c付近には、第2流出口30cの開口動作および閉塞動作を行う切替弁40が配設されている。
また、モータ20は、略有底円筒形状に形成された第1ケーシング21の外周面側に固定される固定部22と、第1ケーシング21の内周面側に配置され、固定部22に対して所定の回転軸J1の周りを回転するロータマグネット27を有する回転部24とを備えている。
モータ20を構成する固定部22は、円環状のコアバック部と、コアバック部から径方向内側へ複数放射状に延びるティース部とからなる薄板の電磁鋼板を複数積層されて形成されたステータコア22a1と、ステータコア22a1のティース部に導電線を複数積層されるように巻回して形成されたコイル22a2とからなるステータ22aと、ステータ22aの軸方向下側に配置され、導電線が接続することによって電気的導通を図る回路基板22bとを備えている。そして、ステータ22aおよび回路基板22bはモールド樹脂22cによって樹脂内にモールドされている。このモールド樹脂22c内にステータ22aおよび回路基板22bがモールドされることによって、モータ20の耐水性および電気的絶縁性を向上させることができる。
また、回路基板22bには、コイル22a2の逆起電力を測定することによって回転部24の回転位置を検出および制御を行う制御ICが実装されている。また、固定部22の外周側には、外部との電気的接続を可能にするコネクタ22dがモールド樹脂22cによって一体的にモールドされている。そして、このコネクタ22dは、回路基板22bと電気的に接続されている。
また、第1ケーシング21の軸J1方向の最も上側に形成される上底部21aには、回転軸J1と同軸であり、軸方向下側に延びる突起21a1が形成されている。この突起21a1の下部には、回転軸J1と同軸に軸方向下側に向かい開口する凹部21a2が形成されている。また、第2ケーシング30の軸J1方向の最も下側に形成される下底部であって流入ロ30fの内壁には、回転軸J1と同軸であり、軸方向上側に延びる略円柱形状の突起30h(本発明の「シャフト保持部」に相当)が形成されている。この突起30hの上部には、回転軸J1と同軸に軸方向上側に向かい開口する凹部30h1が形成されている。そして、この凹部21a2,30h1に回転軸J1と同軸となるようにシャフト23が保持され固定配置される。
また、回転部24は、シャフト23の外周に、当該シャフト23を回転軸として回転自在に外挿され径方向に微小間隙を介して対向して配置される略円筒形状のスリーブ25と、スリーブ25と一体的に回転自在に構成され、略円筒形状のロータマグネット27が固定配置される基部26とを備えている。したがって、ステータ22aが通電されることによって、ロータマグネット27が回転し、このロータマグネット27と基部26とが一体的に回転する。
また、ロータマグネット27の外周面は、ステータ22aのティース部の内周面と径方向に小さな間隙を介して対向するように配置される。この間隙には、第1ケーシング21の円筒部21aが配置される。この円筒部21aによって、ロータマグネット27とステータ22aとが隔絶され、固定部22側への水の侵入が防止される。
次に、インペラ29について説明する。インペラ29を構成する基部26は、ロータマグネット27を固定する断面略L字形状のマグネット固定部26aと、マグネット固定部26aと連続的に成形され、スリーブ25の外周面に固定される略円筒形状のスリーブ固定部26bとを備えている。またロータマグネット27に対して軸方向の下側、すなわち、マグネット固定部26aの下面には、複数の羽根28が周方向に等間隔に形成されている。
また、この羽根28は断面L字形状であり、羽根28の下部28cは、スリーブ固定部26bより軸J1方向下側に形成され、軸J1方向下側に略円筒形状に形成された基部26の羽根保持部26cの先端まで連続して形成されている。また、羽根保持部26cの中心軸J1方向の先端は連通口30gを経て流入路側に、連通口30と対向する流入路30fの内壁30f1と微小間隔を有するように延出して形成されている。
このように、基部26の羽根保持部26cの先端は、軸J1方向に微小間隙を介して流入路30fの内壁30f1と対向することによって、いわゆるラビリンスシールを形成しており、流入口30aから流入した水は基部26の先端の外周面に衝突して連通口30gからポンプ室10内に流入するため、ポンプ室10内に流入した水がスリーブ25から離れていくように流路が形成される。しかも、基部26の内周面(羽根保持部26cの内周面と突起30hの外周面との間隙)に流入する水の量を減少させ、スリーブ25に沿って、すなわちスリーブ25と平行にポンプ室10内に水が流入するのを効果的に防止している。本実施形態では、基部26と羽根28とが一体的に成形されてインペラ29が構成されている。
また、図1に示すように、基部26の羽根保持部26cの内周面が、径方向に微小間隙を介して突起30hの外周面と対向することによりラビリンスシールが形成されており、流入口30aから流入した水が、羽根保持部26cと突起30hとの間隙に大量に侵入してスリーブ25の周辺に流入するのをより効果的に防止している。また、ロータマグネット27によりラビリンスシールが形成されており、水がロータマグネット27と円筒部21aとの間隙に大量に侵入するのを防止している。
このように構成されたポンプ110では、ポンプ室10に配設された回転部24が回転することでインペラ29が回転し、このインペラ29の回転により連通口30gを介して流入路30fから水をポンプ室10に吸入して第1および第2流出口30b,30cから排出することができる。
また、図1に示すように、流入口30aからの水の通過方向が回転軸J1に沿った方向とほぼ垂直となるように第2ケーシング30に流入路30fが形成されているため、流入口30aから流入した水は流入路30f内を羽根保持部26c(基部26)の外周面に向う方向に流れることとなる。また、ポンプ室10内において、シャフト23とスリーブ25との間にもポンプ室10内を満たす水が流入するが、この流入した水は、シャフト23とスリーブ25との間の潤滑液として機能する。
なお、本実施液体では、流入口30aからの水の通過方向が回転軸J1に沿った方向とほぼ垂直となるように第2ケーシング30に流入路30fが形成されているが、水の通過方向が回転軸J1に沿った方向と異なるように流入路30fを第2ケーシング30に形成してもよい。このような構成とすれば、流入口30aから流入した水は流入路30f内を羽根保持部26c(基部26)の外周面に向う方向に流れることとなる。このように、本実施形態では第1および第2ケーシング21,30により、本発明の「ケーシング」が構成されている。
<ポンプ室>
次にポンプ室10の構造について図2を参照して説明する。図2は、ポンプ室10を下側より見た切断底面図である。
図2に示すように、ポンプ室10には、インペラ29の径方向外側とポンプ室10の内壁との間に形成された渦巻状の流路11と、この流路11より外側に配置され、凹窪状に形成され、切替弁40が配置される切替室12とが設けられている。
上記した流路11は、時計回りに流路幅を徐々に大きくなる形状に形成されている。そして、流路11はその流路幅が最大となった位置のおいて第1流出口30bと連通している。また、流路11の外周は、第2ケーシング30の内壁部によって形成されている。この内壁部は、流路11における切替室12を挟んで2つ形成されており、流路11の流路幅の狭い位置に略円弧形状の第1内壁部30dが設けられ、流路11の流路幅の広い位置に第2内壁部30eが設けられている。また、第2内壁部30eは、略平面形状と略円弧形状とが連結した形状に形成されている。
また、切替室12は、流路11より径方向外側に凹窪形状に形成されている。そして切替室12は第2流出口30cと連通している。
<切替弁>
次に、切替室12に配設された切替弁40について図2を参照して説明する。図2に示すように、切替弁40は、第2流出口30cを閉じる蓋部41と、蓋部41と一体的に成形された略板形状である第1受部42と、第1受部42と異なった角度にて配置される第2受部43と、第1受部42および第2受部43とを連結するとともに切替弁40の回転軸となる突起44と、第1受部42および第2受部43の周方向間に形成されるガイド部45とを備えている。
また、突起44は、第1ケーシング21および第2ケーシング30とそれぞれ係合する上側突起44aおよび下側突起44bから構成されており(図1参照)、切替弁40は、蓋部41以外の部位を樹脂材料にて一体的に成形されている。ガイド部45は、第1受部42および第2受部43を連結するように配置され、第1受部42、第2受部43およびガイド部45を結んで連結された平面形状が略三角形状となるように形成されている。
さらに、図2に示すように、突起44を回転軸として、第1受部42の径方向外側のガイド部45と連結する位置にはガイド部45に向って凹む段部42aが形成されている。同様に、突起44を回転軸として、第2受部43にはガイド部45との連結部より径方向外側に延びる水流受部43aが形成されている。この水流受部43aは、ガイド部45の傾斜面に対してほぼ垂直に延びるように形成されおり、これによりガイド部45に沿って流れた水の力を効率よく切替弁40の回転動作に変換することができる。
また、ガイド部45と突起44との間には、第1受部42および第2受部43を連結するリブ46が形成されている。このリブ46を設けることによって、ガイド部45と突起44との間を樹脂材料にて充填しなくとも、第1受部42および第2受部43の強度を維持することができ、切替弁40の軽量化を図ることができる。したがって、小さな水流(弱い水圧)によっても切替弁40を回転させることができ、切替弁40の切替動作の応答性を向上させることができる。
また、第1受部42には、円盤状の突部42bが形成され、蓋部41は、中心に開口穴を有する略円盤状に形成されている。そして蓋部41の外周縁には、円環突形状の閉塞部が形成されており、蓋部41は、その開口穴が突部42bと係合することによって第1受部42に固定されている。
<流路と切替弁との関係>
また、切替弁40が第2流出口30cを閉塞した状態において、切替弁40の第1受部42、第2受部43、およびガイド部45は、流路11よりインペラ29の径方向外側に配置される(流路11の外周は、図2の点線部分)。また、ガイド部45は、流路11の外周と隣接した状態となり、流路11の一部を形成している。また、流路11と切替室12とを連通する位置には、流路11の外周を構成する第1内壁部30dが形成されていないので、流路11内の水流は、切替室12内に流入する。しかしながら、ガイド部45が流路11の一部を形成することから、ポンプ室10に流入した水はガイド部45に衝突しつつ流路11に沿って流れることとなるため、第1流出口30bに向って効率よく流れることができる。
また、第2内壁部30eの略平面形状に形成された内壁平面部30e1には、切替弁40の第1受部42の外周部が間隙を介して対向しており、内壁平面部30e1の端部は、切替室12と連通する位置で段形状に形成されている。そして、この段形状部分と対向する位置には、切替弁40の第1受部42に形成された段部42aが配置されている。したがって、内壁平面部30e1と段部42aとによって第2流出口30cに向かう流出口流路50が形成される。
<ポンプの吸水動作>
次に、図1を参照してポンプ110の吸水動作について説明する。まず、ステータ22aが通電されることにより、ロータマグネット27が回転し、このロータマグネット27と一体的にインペラ29が回転する。このインペラ29の回転により、流入口30aから流入した水が連通口30gよりポンプ室10内に吸入されて、インペラ28の回転方向に従って、第1流出口30bまたは第2流出口30cから排出される。
このとき、インペラ29を構成する羽根保持部26cの中心軸(シャフト)方向の先端および羽根28の下部28cが連通口30gを経て流入路30f側に延出して形成されており、流入口30aから流入した水は流入路30f内を羽根保持部26cの先端の外周面に向う方向に流れることとなるため、流入路30fを通過する水が連通口30gからポンプ室10内へ吸入される前に羽根保持部26cに衝突し、これにより連通口30gからポンプ室10内に流入する水が羽保持部26cの内周面に侵入するのが防止され、スリーブ25に向って流れる水量が減少される。
また、流入口30aから流入した水は流入路30fに延出した羽根保持部26cの外周面に衝突して連通口30gからポンプ室10内に流入し、ポンプ室10に流入する水の流れがスリーブ25から離れるように誘導されるので、シャフト23の軸J1方向からスリーブ25に向って流れる水の量を減少させることができる。したがって、連通口30g側のスリーブ25端面におけるシャフト23とスリーブ25との間隙に流入する水の量が減少する。このように、本実施形態では基部26が本発明の「流体誘導手段」として構成されている。
また、図1に示すように、ポンプ室10内のインペラ29が回転することにより、連通口30gを介して流入路30fから水を吸い上げて流出口30b,30cから排出する構成であるため、インペラ29が回転することによりポンプ室10内が負圧となり、流入口30aから流入した水を連通口30gからポンプ室10内へ確実に吸引することができる。
また、羽根28の下部28cが羽根保持部26cの先端まで連続して形成されており、しかも、羽根保持部26cの先端は、連通口30gと対向する流入路30fの内壁30f1と微小間隙を有するように延出しているため、インペラ29が回転することによる吸引力が流入路30fの最下部まで働くこととなる。したがって、流入路30fに流入した水を残すことなくポンプ室10内に吸引して、流出口30b,30cから排出することができ、流入路30f内の残水量を大幅に減少できる。
また、羽根保持部26cの先端は、連通口30gと対向する流入路30fの内壁と微小間隙を有するように延出されているため、回転部24の回転終了後、第2ケーシング30の突起30hと羽根保持部26cとの間隙に溜まった微量な水を流入路30fに確実に排出することができ、スリーブ25周辺における汚水の残存を防止できる。
なお、基部26の先端は、少なくとも連通口30gまで延設されていれば、連通口30gの位置から確実に、ポンプ室10に流入する水の流れをスリーブ25から離れるように誘導することができる。また、基部26の先端がポンプ室10内に収まるように配設し、ポンプ室10内において基部26が水の流れをスリーブ25から離れるように誘導するように構成してもよい。
<水流方向と切替弁の動作>
次に、インペラ29の回転方向を切替えることによる流路11の水流方向の切替に伴う切替弁40の動作および水流に関して、図3ないし図6を参照して説明する。図3ないし図6はポンプ室10を下側より見た切断底面図であって、それぞれ異なる状態を示す図であって、図3は水流が第1流出口30bに向う際の切替弁40について示し、図4は切替弁40が開口動作を行い始めた状態を示し、図5は切替弁40が開口動作を行う途中の状態を示し、図6は切替弁40が完全に開口した状態を示している。
まず、図3を参照して、同図中の実線矢印のようにインペラ29が時計回り(以下、正転方向という)に回転することによって、流路11に同方向の水流が発生した場合について説明する。第1内壁部30dの壁面に沿った水流は、切替室12と流路11とを連通する位置において、ガイド部45と衝突する。これにより、水流は切替弁40が第2流出口30cを閉塞する方向にガイド部45を付勢する。すなわち、切替弁40は所定の回転軸J2を中心に反時計回りに回転する閉塞動作を行う。
そして、第1内壁部30dの壁面に沿った水流の一部は、切替室12における第2受部43と第1内壁部30dとの間に流入する。これにより、この流入した一部の水流は、切替弁40が第2流出口30cを閉塞する方向に第2受部43を付勢する。したがって、切替弁40は、水流が正転方向に流れる場合において、第2流出口30cを安定的に閉塞することができる。また、第1内壁部30dにおける第2受部43と対向する面には、切替弁40の開口動作の際に第2受部43の移動を阻害しないように凹形状の逃げ部30d1が形成されている。以上のように、水流をガイド部45に沿わせることで、第1内壁部30dと連続して流路11の外周をなす内周面をより長く形成することができ、流路11内の水流をより効率よく第1流出口30bに向かわせることができる。したがって、第1流出口30bに向ってより効率よく水を流入させることができる。
次に、図4を参照して、同図中の実線矢印のようにインペラ29が反時計回り(以下、逆転方向という)に回転することによって、流路11には同方向の水流が発生した場合について説明する。第2内壁部30eの壁面に沿った水流は、第2内壁部30eが切替室12に向かうように略平面形状に形成されていることから、第2内壁部30eに沿って流れる水は切替室12に向かって流れることとなる。
したがって、切替室12に形成された第2流出口30cにより多くの水が流れ、その結果、ポンプ室10内の水を効率よく第2流出口30cに向って流入させることができる。また、第2内壁部30eによって切替室部12に向かって水が流れるように流路が形成されるので、この流路を流れた水は流出口流路50に流入する。この流出口流路50に水が流入することにより、流出口流路50内の圧力が高まり、切替弁40が開口動作を行う方向に第1受部42が付勢される。ここで開口動作とは、所定軸J2を中心に切替弁40が正転方向に回転する動作をいう。
また、この水流の一部は、ガイド部45に衝突して、ガイド部45の傾斜面に沿って流れることで水流受部43aと衝突する。したがって、水流受部43aは衝突した水によって、切替弁40が開口動作を行う方向に付勢される。したがって、切替弁40が開口動作を行う方向に、水流が第1受部42および水流受部43aの2箇所を付勢するので、第2流出口30cを少ない水(弱い水圧)で開口することができる。その結果、切替弁40の切替動作の応答性を向上させることができる。
次に、図5を参照して、第1受部42および第2受部43の水流受部43aが水流により付勢されることによる切替弁40の開口動作について説明する。この開口動作の際に、第1受部42は、流路11内に入り込むように正転方向に回転する。これにより、第1受部42には、流路11内の水流が衝突するので、切替弁40の回動動作を効率よく行うことができる。
さらに、図6に示すように、第1受部42が流路11の水流方向に対して略垂直となる位置まで回転することで切替弁40が切替わる。これにより、第1受部42に衝突した水は、切替室12に向って、すなわち、第2流出口30bに流入する方向に転換されて第2流出口30bから流出していく。したがって、ポンプ室10内の水を効率よく第2流出口30bから排出することができる。
<食器洗浄機の構造>
次に、本発明にかかる食器洗浄機の一実施形態の構造について図7を参照して説明する。図7は、本発明にかかる食器洗浄機の一実施形態を示す模式図である。
図7に示すように、食器洗浄機100は、食器101を配置可能とする食器トレイ102と、食器101に向けて水を噴出する噴出装置103と、下端部に形成された貯水部104と、貯水部104の底部と略同位置に配置されたポンプ110と、噴出装置103とポンプ110とを連結する洗浄用配管105と、これらを収容する筐体106とを備えている。
なお、洗浄用配管105は、上記したポンプ110の第1流出口30bと固定され、貯水部104は、流入口30aと固定され、この流入口30aが給水口として機能する。また、第2流出口30cは、貯水部104の水を食器洗浄機100の機外に排水する排水口として機能する。
次に食器洗浄機100の食器101の洗浄機能および排水機能について説明する。
まず、水道水等によって食器洗浄機100の貯水部104に水を貯留する。この水が洗浄水となる。
そして、食器101を洗浄する洗浄機能では、モータ20によってインペラ29を正転方向に回転させることにより、貯水部104から流入口30aへ洗浄水が吸い込まれ、この洗浄水が流路11を正転方向に流れることで切替弁40が閉塞動作を行う。これにより、洗浄水は第2流出口30cに流れずに第1流出口30bに流入し、洗浄用配管105を通過して噴出装置103によって食器101に向かって噴出される。
一方、貯水部104の洗浄水を機外に排水する排水機能では、モータ20によってインペラ29を逆転方向に回転させることにより、洗浄水は流路11を逆転方向に流れ、切替弁40が開口動作を行う。これにより、流入口30aからポンプ室10内に洗浄水が流入して第2流出口30cから排水される。なお、このように洗浄水を排水する際に、洗浄水の一部が第1流出口30bに流入してもよい。
ここで、切替弁40を用いることによって、食器101を洗浄する際には、切替弁40は、流路11内の水流を阻害することがなく、かつ、ガイド部45により流路11内の洗浄水を第1流出口30bに向けた方向にガイドするので、第1流出口30bへ効率よく洗浄水を流入させることができる。したがって、噴出装置103に効率よく洗浄水を吸水できるので、食器101の洗浄を効率よく行うことができる。さらに貯水部104の洗浄水を排水する際には、洗浄水が流路11内を逆転方向に流れることで切替弁40が応答性よく回転して開口動作を行うので、第2流出口30bから効率よく洗浄水を排水することができる。このとき、上記したように、ポンプ110において、シャフト23とスリーブ25との間への異物(汚物)の侵入が抑制されており、ポンプ110の劣化防止が図られていることは言うまでもない。
以上のように、上記した実施形態では、流入路30fに延出したインペラ29の基部26の羽根保持部26cの先端の外周面に衝突した水が、羽根保持部26cの外周面の外側からポンプ室10内に流入することでスリーブ25から離れるように誘導されるので、シャフト23の軸方向からスリーブ25に向かって流れる水の量を減少させることができ、連通口30g側のスリーブ25端面におけるシャフト23とスリーブ25との間隙に流入する水の量を減少させることができる。したがって、例えば異物が混入した水がポンプ室10内に流入した場合に、簡易な構成でシャフト23とスリーブ25との摺動部位へ当該異物が侵入するのを効果的に防止してポンプ110が劣化するのを防止できる。
また、インペラ29を構成する基部26により本発明の「流体誘導手段」が構成されており、基部26により連通口30gから流入する水の流れがスリーブ25から離れるように誘導されるため、新たなシール部材や部品等を追加することなく、さらに簡易な構成でシャフト23とスリーブ15との摺動部位へ異物が侵入するのを効果的に防止することができる。
また、ポンプ室10内のスリーブ25周辺に形成されたラビリンスシールにより、羽根保持部26cの内周面と突起30hの外周面との間隙への水の流入量を効果的に減少させることができ、連通口30gからスリーブ25に向って流れる水の量を減少させることができる。したがって、ポンプ室10内において、連通口30gから流出口30b,30cへの所定の通過経路以外の場所へ水が流入するのを最小限に抑制することができ、スリーブ25周辺に水が大量に流入することを効果的に防止できるので、シャフト23とスリーブ25との摺動部位へ異物が侵入するのをより効果的に防止できる。
また、流入口30aから流入した水は、微小間隙を残して流入路30fをほぼ塞ぐように形成された羽根保持部26cの先端の外周面に衝突するため、羽保持部26cの内周面に侵入する水の量が減少し、また、流入口30aから流入したほぼすべての水が基部26の外周面に衝突するため、ポンプ室10内に流入した水がシャフト23の方向からスリーブ25に向って流れるのを防止できるので、シャフト23とスリーブ25との摺動部位へ異物が侵入するのをさらに効果的に防止できる。
また、連通口30gを通って流入路30f内に延出された羽根保持部26cの先端までインペラ29の羽根28cが形成されているため、モータ20の回転部24が回転してインペラ29が回転することにより流入路30f内の流体を確実にポンプ室10内に吸引することができるので、流入口30aから流入した水が流入路30f内に残存するのを効果的に防止できる。
また、シャフト23とスリーブ25との摺動部位への異物が侵入することによる劣化が効果的に防止されたポンプ110を備えることにより、ポンプ110が故障することによるメンテナンスの回数を減らすことができる食器洗浄機100を提供することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。例えば、上記実施形態では、本発明の「流体誘導手段」を基部26によって構成したが、この「流体誘導手段」をケーシングの内壁に形成し、例えば図8に示すように、流入路もしくは連通口のいずれか一方に配置してもよい。
図8を参照して、本発明にかかるポンプの他の実施形態について説明する。図8は本発明にかかるポンプの他の実施形態における一部の切断正面図である。図8は、流体が流入路230fを流れる方向とシャフト223の方向が一致する(平行な)例である。なお、図1に示すポンプと同一な構成および動作については相当符号を付して、その構成および動作の説明を省略する。図8に示すように、ポンプ210を構成するケーシング230には、シャフト223を保持する凹部230h1を有する略円柱形状のシャフト保持部230hが一体的に形成されて連通口230gに配置され、このシャフト保持部230hと図示省略された他方のシャフト保持部とでシャフト223がポンプ室10に固定配置されている。
また、シャフト223には、シャフト223を回転軸として回転可能にスリーブ225が外挿され、このスリーブ225と一体的に回転可能にインペラ229が設けられている。また、シャフト保持部30hの外周面には、スリーブ225に向って径方向外側に傾斜する曲面230h2(本発明の「流体誘導手段」に相当)が形成されている。
このように構成されたポンプ210のモータ(図示省略)が回転してインペラ229が回転することで、流入口230aから流入した水がポンプ室210に吸入されて、排出口230bから排出される。このとき、流入路230fを通過してポンプ室10内に流入する水の流れは、シャフト保持部20hに形成された曲面230h2によって矢印WFに示すようにスリーブ225から離れるように誘導される。
以上のように、ケーシング230に一体的に形成されたシャフト保持部230hが有する曲面230h2によって水の流れをスリーブ225から離れるように誘導することで連通口230g側のスリーブ225端面におけるシャフト223とスリーブ225との間隙に流入する水の量を減少させることができるので、新たなシール部材や部品等を追加することなく、簡易な構成でシャフト223とスリーブ225との摺動部位へ異物が侵入するのを効果的に防止することができ、異物によるポンプ210の劣化を防止することできる。
なお、ポンプ210ではシャフト保持部230hを連通口230gに配置したが、流入路230fに配置してもよいし、連通口230gおよび流入路230fの両方にまたがるように配置してもよい。
また、シャフト保持部230hが有する曲面230h2が有する機能と同様の機能を有する、曲面または斜面を、ケーシング230のシャフト保持部230hの外周面以外の場所に設けて、流入路230fまたは連通口230gに配置してもよい。
また、上記実施形態では、本発明にかかるポンプ110,210を食器洗浄機100に適用したが、本発明にかかるポンプ110,210は食器洗浄機100への搭載に限定されるものではなく、洗濯機等のポンプを搭載する機器全般に適用することができる。
また、上記実施形態では、流体として水を採用しているが、オイル等を採用してもよい。また、上記したポンプ110では、モータ20が上側に、流路30fが下側になるように配置したが、流路30fが上側に、モータ20が下側になるように配置してももちろんよい。また、羽根の下部28cが羽根保持部26cの先端まで連続して形成されていなくともよい。
本発明にかかるポンプの一実施形態を示す切断正面図である。 図1に示すポンプのポンプ室を示す切断底面図である。 図1に示すポンプのポンプ室において、第1流出口に水が流出する際の水流を示す切断底面図である。 図1に示すポンプのポンプ室において、第2流出口に水が流出する際の水流を示し、切替弁が開口動作を行い始める際の状態を示した切断底面図である。 図1に示すポンプのポンプ室において、第2流出口に水が流出する際の水流を示し、切替弁が開口する途中の状態を示した切断底面図である。 図1に示すポンプのポンプ室において、第2流出口に水が流出する際の水流を示し、切替弁が完全に開口した状態を示した切断底面図である。 本発明にかかるポンプを搭載した食器洗浄機の一実施形態を示す模式図である。 本発明にかかるポンプの他の実施形態における一部の切断正面図である。
符号の説明
10 ポンプ室
20 モータ
21 第1ケーシング(ケーシング)
23 シャフト
24 回転部
25 スリーブ
26 基部(流体誘導手段)
28 羽根
29 インペラ
30 第2ケーシング(ケーシング)
30a 流入口
30b 第1流出口
30c 第2流出口
30f 流入路
30f1 内壁
30g 連通口
223 シャフト
225 スリーブ
230 ケーシング
230h シャフト保持部
230h2 曲面(流体誘導手段)
100 食器洗浄機
101 食器
102 食器トレイ
103 噴出装置
105 洗浄用配管
110 ポンプ
J1 軸

Claims (12)

  1. ポンプ室を有し、流入口と、前記流入口から流入した流体が通過する流入路と、前記流入路と前記ポンプ室とを連通する連通口と、前記ポンプ室から前記流体が流出する流出口とが形成されたケーシングを備え、
    前記ポンプ室にモータの回転部とインペラとが一体的に回転可能に配設され、前記回転部が回転することで前記インペラが回転し、前記インペラの回転により前記連通口を介して前記流入路から前記流体を前記ポンプ室に吸入して前記流出口より排出するポンプにおいて、
    前記インペラは、前記ポンプ室内に固定配置されたシャフトの外周に、前記シャフトを回転軸として回転自在に外挿された略円筒形状のスリーブと一体的に回転する基部、および、当該基部に形成された複数の羽根を有し、
    前記連通口から前記ポンプ室に流入する前記流体の流れを、前記スリーブから離れるように誘導する流体誘導手段を有することを特徴とするポンプ。
  2. 前記流体誘導手段は、前記基部により構成されることを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
  3. 前記回転軸に沿った方向の前記基部の先端は、少なくとも前記連通口まで延設されていることを特徴とする請求項2に記載のポンプ。
  4. 前記回転軸に沿った方向の前記基部の先端は、前記連通口を経て前記流入路側に延出して形成されることを特徴とする請求項2または請求項3に記載のポンプ。
  5. 前記流入路は、前記流入口からの前記流体の通過方向が、前記回転軸に沿った方向と異なるように前記ケーシングに形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のポンプ。
  6. 前記流入路は、前記流入口からの前記流体の通過方向が、前記回転軸に沿った方向とほぼ垂直となるように前記ケーシングに形成されることを特徴とする請求項5に記載のポンプ。
  7. 前記流入路の内壁には前記シャフトを保持する略円柱形状のシャフト保持部が形成され、
    前記基部には、前記回転軸方向に沿って形成された略円筒形状の羽根保持部を有し、
    前記羽根保持部の内周面が、径方向に微小間隙を介して前記シャフト保持部の外周面と対向することによってラビリンスシールが形成されることを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれかに記載のポンプ。
  8. 前記基部の前記回転軸に沿った方向の先端は、軸方向に微小間隙を介して前記連通口と対向する前記流入路の内壁と対向することによってラビリンスシールを形成することを特徴とする請求項3乃至請求項7のいずれかに記載のポンプ。
  9. 前記羽根の一部は、前記連通口を通って前記基部の前記回転軸に沿った方向の先端まで連続して形成されていることを特徴とする請求項3乃至請求項8のいずれかに記載のポンプ。
  10. 前記流体誘導手段は、前記ケーシングの内壁に形成され、前記流入路もしくは前記連通口の少なくともいずれか一方に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のポンプ。
  11. 前記ケーシングには、前記シャフトを保持する凹部を有する略円柱形状のシャフト保持部が一体的に形成され、
    前記流体誘導手段は、前記シャフト保持部の外周面に前記スリーブ側に向かって径方向外側に傾斜する傾斜面もしくは曲面が形成されることによって構成されることを特徴とする請求項10に記載のポンプ。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のポンプを備えた食器洗浄機であって、
    食器を載置する食器トレイと、
    前記食器に水を噴出する噴出装置と、
    前記ポンプと前記噴出装置とを連結する洗浄用配管と
    を備えることを特徴とする食器洗浄機。
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