JP2008134551A - 情報表示用パネル - Google Patents
情報表示用パネル Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008134551A JP2008134551A JP2006321996A JP2006321996A JP2008134551A JP 2008134551 A JP2008134551 A JP 2008134551A JP 2006321996 A JP2006321996 A JP 2006321996A JP 2006321996 A JP2006321996 A JP 2006321996A JP 2008134551 A JP2008134551 A JP 2008134551A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- particles
- display medium
- display panel
- display
- monomer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)
Abstract
【課題】表示媒体の耐熱性の向上および帯電量の確保を両立させ、所望の表示品質を確保できる耐熱性および耐久性に優れた情報表示用パネルを提供する。
【解決手段】電界の付与により基板間に封入した表示媒体を移動させて情報を表示する情報表示用パネルの表示媒体を構成する表示媒体用粒子が、湿式法により得られる概球形の、結着樹脂、添加剤及び着色剤を含有する重合体粒子を含み、前記添加剤がアクリル系樹脂と炭化水素系樹脂とのコポリマーもしくはアクリル系樹脂と側鎖に炭化水素あるいは弗化炭化水素を持つアクリル系樹脂とのコポリマーであり、前記重合体粒子は表面に微小な凹凸を一様に有し、前記結着樹脂の原料モノマーが炭化水素系モノマー及び非炭化水素系の架橋性モノマーを重量比85:15〜35:65で混合した混合モノマーであるものを用いて、表示媒体の耐熱性の向上および帯電量の確保を両立させ、所望の表示品質を確保できる耐熱性および耐久性に優れた情報表示用パネルを得た。
【選択図】図2
【解決手段】電界の付与により基板間に封入した表示媒体を移動させて情報を表示する情報表示用パネルの表示媒体を構成する表示媒体用粒子が、湿式法により得られる概球形の、結着樹脂、添加剤及び着色剤を含有する重合体粒子を含み、前記添加剤がアクリル系樹脂と炭化水素系樹脂とのコポリマーもしくはアクリル系樹脂と側鎖に炭化水素あるいは弗化炭化水素を持つアクリル系樹脂とのコポリマーであり、前記重合体粒子は表面に微小な凹凸を一様に有し、前記結着樹脂の原料モノマーが炭化水素系モノマー及び非炭化水素系の架橋性モノマーを重量比85:15〜35:65で混合した混合モノマーであるものを用いて、表示媒体の耐熱性の向上および帯電量の確保を両立させ、所望の表示品質を確保できる耐熱性および耐久性に優れた情報表示用パネルを得た。
【選択図】図2
Description
本発明は、少なくとも一方が透明な2枚の基板間に光学的反射率および帯電性を有する表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルに関するものである。
従来、液晶表示装置(LCD)に代わる情報表示装置として、電気泳動方式、エレクトロクロミック方式、サーマル方式、2色粒子回転方式等の技術を用いた情報表示装置が提案されている。
これら従来技術は、LCDと比較すると、通常の印刷物に近い広い視野角が得られる、消費電力が小さい、メモリ機能を有している等のメリットがあることから、次世代の安価な情報表示装置に使用可能な技術として考えられており、携帯端末用情報表示、電子ペーパー等への展開が期待されている。特に、最近では、分散粒子と着色溶液とから成る分散液をマイクロカプセル化し、これを対向する基板間に配置して成る電気泳動方式が提案され、期待が寄せられている。
しかしながら、電気泳動方式では、液中を粒子が泳動するために液の粘性抵抗により応答速度が遅くなるという問題がある。さらに、低比重の溶液中に酸化チタン等の高比重の粒子を分散させているため沈降しやすくなっており、分散状態の安定性維持が難しく、情報表示の繰り返し安定性に欠けるという問題を抱えている。また、マイクロカプセル化にしても、セルサイズをマイクロカプセルレベルにして、見かけ上、上述した欠点が現れにくくしているだけであって、本質的な問題は何ら解決されていない。
一方、溶液中での挙動を利用する電気泳動方式に対し、溶液を使わず、導電性粒子と電荷輸送層とを基板の一部に組み入れる方式も提案され始めている(例えば、非特許文献1参照)。しかし、この方式は、電荷輸送層、さらには電荷発生層を配置するために構造が複雑化するとともに、導電性粒子に電荷を一定に注入することは難しいため、表示書き換えや表示状態の安定性に欠けるという問題もある。
上述した種々の問題を解決するための一方法として、少なくとも一方が透明な2枚の基板間に光学的反射率および帯電性を有する表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルが知られている。このような電界により表示媒体を移動させて画像等の情報を表示するタイプの情報表示用パネルでは、移動のし易さを考慮して、表示媒体の粒子径は1〜50μm程度であり、表示媒体が有する帯電性の正負の性格付けおよび帯電量の確保が容易になることから、結着樹脂としてアクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、スチレン系樹脂を表示媒体用粒子材料として使用している。
そのような表示媒体用粒子(以下、粒子ともいう)では、使用環境(夏場等)や保存環境(倉庫内等)に応じた耐熱性や、製造環境(基板接着時のプレス等)に応じた耐熱性が求められる。そのため、一般の粒子では、耐熱性を向上させるために、結着樹脂材料として架橋性モノマーを5〜10wt%程度添加している
そのような表示媒体用粒子(以下、粒子ともいう)では、使用環境(夏場等)や保存環境(倉庫内等)に応じた耐熱性や、製造環境(基板接着時のプレス等)に応じた耐熱性が求められる。そのため、一般の粒子では、耐熱性を向上させるために、結着樹脂材料として架橋性モノマーを5〜10wt%程度添加している
趙 国来、外3名、"新しいトナーディスプレイデバイス(I)"、1999年7月21日、日本画像学会年次大会(通算83回)"Japan Hardcopy'99 "、p.249-252
上記情報表示用パネルにおいて、表示媒体用粒子の耐熱性を向上させるために上記のような架橋性モノマーを添加する場合、通常の配合量(5〜10wt%程度)を用いたのでは、粒子−粒子間の大きな付着力および粒子−基板間の大きな付着力に起因して、粒子が融着することを防止できない。また、上記情報表示用パネルにおいて、表示媒体用粒子の帯電の安定性に影響を及ぼす吸水率を低下させるために、表示媒体用粒子を炭化水素系の樹脂で形成することが望ましいが、一般的に、炭化水素系のモノマーを使用した場合には、極性の違いから、荷電制御剤の分散性(特に正荷電制御剤の分散性)が悪いため、所定の帯電量を確保することが困難である。したがって、耐熱性の向上および所望の帯電量の確保を両立させた表示媒体で情報表示用パネルを構成する必要がある。
本発明は、表示媒体用粒子に炭化水素系モノマー及び炭化水素系でない架橋性モノマーを所定重量比で混合した混合モノマーを用いることにより、耐熱性の向上および所望の帯電量の確保を両立させた表示媒体で構成することによって、所望の表示品質を確保できる耐熱性および耐久性に優れた情報表示用パネルを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の情報表示用パネルは、少なくとも一方が透明な2枚の基板間に光学的反射率および帯電性を有する表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルであって、該表示媒体を構成する表示媒体用粒子が、湿式法により得られる、概球形の、結着樹脂、添加剤及び着色剤を含有する重合体粒子を含み、前記添加剤がアクリル系樹脂と炭化水素系樹脂とのコポリマー、もしくは、アクリル系樹脂と側鎖に炭化水素あるいは弗化炭化水素を持つアクリル系樹脂とのコポリマーであり、前記重合体粒子は表面に微小な凹凸を一様に有し、前記結着樹脂の原料であるモノマーが炭化水素系モノマー及び炭化水素系でない架橋性モノマーを含む重合性単量体であり、前記炭化水素系モノマー及び前記架橋性モノマーの重量比が85:15〜35:65となるように混合した混合モノマーであることを特徴とする。
本発明の情報表示用パネルの好適例としては、前記表示媒体用粒子を構成する結着樹脂成分が、少なくともアクリル系モノマーおよび/またはスチレン系モノマーを含む複数種のモノマーの中から選択される2種以上のモノマーを重合して成ること、前記表示媒体用粒子を構成する樹脂のガラス転移温度Tgが60℃以上であること、前記表示媒体用粒子の平均粒子径が1〜50μmであること、キャリアを用いてブローオフ法により測定した前記表示媒体用粒子の帯電量が絶対値で10〜100μC/gであること、および、前記表示媒体用粒子の色が白色および/または黒色であること、がある。
上記本発明の情報表示用パネルによれば、少なくとも一方が透明な2枚の基板間に光学的反射率および帯電性を有する表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルに用いる表示媒体を構成する表示媒体用粒子が、湿式法により得られる、概球形の、結着樹脂、添加剤及び着色剤を含有する重合体粒子を含み、前記添加剤がアクリル系樹脂と炭化水素系樹脂とのコポリマー、もしくは、アクリル系樹脂と側鎖に炭化水素あるいは弗化炭化水素を持つアクリル系樹脂とのコポリマーであり、前記重合体粒子は表面に微小な凹凸を一様に有し、前記結着樹脂の原料であるモノマーが炭化水素系モノマー及び炭化水素系でない架橋性モノマーを含む重合性単量体であり、前記炭化水素系モノマー及び前記架橋性モノマーの重量比が85:15〜35:65となるように混合した混合モノマーであるので、この情報表示用パネルは、後に説明する実施例で立証されているように、耐熱性の向上および所望の帯電量の確保を両立させた表示媒体で構成する情報表示用パネルとできるので、所望の表示品質を確保できる耐熱性および耐久性に優れた情報表示用パネルとなる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づき詳細に説明する。
まず、本発明の情報表示用パネルの構成について説明する。表示媒体用粒子から成る表示媒体によって表示を行う本発明の情報表示用パネルでは、対向する2枚の基板間の空間に封入した表示媒体に電界が付与される。付与された電界方向に沿って、表示媒体が電界による力やクーロン力などによって引き寄せられ、表示媒体が電界方向の変化によって移動することにより、画像等の情報表示がなされる。従って、表示媒体が、均一に移動し、かつ、繰り返し表示情報を書き換える時あるいは表示情報を継続して表示する時の安定性を維持できるように、情報表示用パネルを設計する必要がある。ここで、表示媒体を構成する粒子にかかる力は、粒子同士のクーロン力により引き付けあう力の他に、電極や基板との電気鏡像力、分子間力、液架橋力、重力などが考えられる。
本発明の情報表示用パネルの例を、図1(a),(b)〜図4(a),(b)、図5(a)〜(d)に基づき説明する。
図1(a),(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種以上の表示媒体3(ここでは表示媒体用白色粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wと表示媒体用黒色粒子3Baの粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板1に設けた電極5(個別電極)と基板2に設けた電極6(個別電極)との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させる。そして、図1(a)に示すように白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行うか、あるいは、図1(b)に示すように黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行っている。なお、図1(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。電極は、基板の外側に設けても、基板の内側に設けても、基板内部に埋め込むように設けてもよい。
図2(a)、(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種以上の表示媒体3(ここでは表示媒体用白色粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wと表示媒体用黒色粒子3Baの粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板1に設けた電極5(ライン電極)と基板2に設けた電極6(ライン電極)との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させる。そして、図2(a)に示すように白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行うか、あるいは、図2(b)に示すように黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行っている。なお、図2(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。電極は、基板の外側に設けても、基板の内側に設けても、基板内部に埋め込むように設けてもよい。
図3(a),(b)に示す例では、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電性を有する1種の表示媒体3(ここでは表示媒体用白色粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板1に設けた電極5と電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と平行方向に移動させる。そして、図3(a)に示すように、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行うか、あるいは、図3(b)に示すように、黒色板7を観察者に視認させて黒色の表示を行っている。なお、図3(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。
図4(a),(b)に示す例では、3個のセルで単位画素を構成するカラー表示の例を示している。図4(a)、(b)に示す例では、表示媒体としてはセル21−1〜21−3の全てに白色表示媒体3Wと黒色表示媒体3Bとを封入し、第1のセル21−1の観察者側に赤色カラーフィルター22Rを設け、第2のセル21−2の観察者側に緑色カラーフィルター22Gを設け、第3のセル21−3の観察者側に青色カラーフィルター22Bを設け、第1のセル21−1、第2のセル21−2および第3のセル21−3の3個のセルで単位画素を構成している。本例では、カラー表示を行う際に、図4(a)に示すように、観察者側に、第1セル21−1〜第3のセル21−3の全てにおいて白色表示媒体3Wを配置することで、観察者に対し白色表示を行うか、あるいは、図4(b)に示すように、観察者側に、第1セル21−1〜第3のセル21−3の全てにおいて黒色表示媒体3Bを配置することで、観察者に対し黒色表示を行っている。なお、図4(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。電極は、基板の外側に設けても、基板の内側に設けても、基板内部に埋め込むように設けてもよい。
図5(a)〜(d)に示す例では、まず、図5(a)、(c)に示すように、少なくとも1種以上の粒子から構成される光学的反射率および帯電特性の異なる少なくとも2種以上の表示媒体3(ここでは表示媒体用白色粒子3Waの粒子群からなる白色表示媒体3Wと表示媒体用黒色粒子3Baの粒子群からなる黒色表示媒体3Bを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板1の外側に設けた外部電界形成手段11と基板2の外側に設けた外部電界形成手段12との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させる。そして、図5(b)に示すように白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色の表示を行うか、あるいは、図5(d)に示すように黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色の表示を行っている。なお、図5(a)〜(d)において、手前にある隔壁は省略している。また、基板1の内側には導電部材13を設けるとともに、基板2の内側には導電部材14を設けている。
以上の説明は、粒子群からなる白色表示媒体3Wを粉流体からなる白色表示媒体に、粒子群からなる黒色表示媒体3Bを粉流体からなる黒色表示媒体に、それぞれ置き換えた場合も同様に適用することが出来る。粉流体については後述する。
以下、本発明の特徴となる情報表示用パネルを詳細に説明する。本発明の情報表示用パネルは、少なくとも一方が透明な2枚の基板の間に表示媒体を封入されるものである。この表示媒体を構成する表示媒体用粒子としては、湿式法により得られる、概球形の、結着樹脂、添加剤及び着色剤を含有する重合体粒子を含み、前記添加剤が「アクリル系樹脂と炭化水素系樹脂とのコポリマー」もしくは「アクリル系樹脂と側鎖に炭化水素あるいは弗化炭化水素を持つアクリル系樹脂とのコポリマー」であり、前記重合体粒子は表面に微小な凹凸を一様に有し、前記結着樹脂の原料であるモノマーが炭化水素系モノマー及び炭化水素系でない架橋性モノマーを含む重合性単量体であり、前記炭化水素系モノマー及び前記架橋性モノマーの重量比が85:15〜35:65となるように混合した混合モノマーであるものを用いている。上記混合モノマーとしては、例えばスチレン/エチレングリコールジメタクリレートを用いることが好ましく、その場合、モノマー分子量が小さいことから、架橋構造が密となり、効率的に耐熱性を向上させることができる。
また、上記重合体粒子を構成する結着樹脂成分が、少なくともアクリル系モノマーおよび/またはスチレン系モノマーを含む複数種のモノマーの中から選択される2種以上のモノマーを重合して成ること、前記表示媒体用粒子を構成する樹脂のガラス転移温度Tgが60℃以上であること、前記表示媒体用粒子の平均粒子径が1〜50μmであること、キャリアを用いてブローオフ法により測定した前記表示媒体用粒子の帯電量が絶対値で10〜100μC/gであること、および、前記表示媒体用粒子の色が白色および/または黒色であること、が好ましい。
本発明の情報表示用パネルによれば、図1(a),(b)〜図4(a),(b)、図5(a)〜(d)の情報表示用パネルに用いる表示媒体用粒子が、湿式法により得られる、概球形の、結着樹脂、添加剤及び着色剤を含有する重合体粒子を含み、前記添加剤が「アクリル系樹脂と炭化水素系樹脂とのコポリマー」もしくは「アクリル系樹脂と側鎖に炭化水素あるいは弗化炭化水素を持つアクリル系樹脂とのコポリマー」であり、前記重合体粒子は表面に微小な凹凸を一様に有し、前記結着樹脂の原料であるモノマーが炭化水素系モノマー及び炭化水素系でない架橋性モノマーを含む重合性単量体であり、前記炭化水素系モノマー及び前記架橋性モノマーの重量比が85:15〜35:65となるように混合した混合モノマーであるから、この表示媒体用粒子より成る表示媒体は、後に説明する実施例で立証されているように、耐熱性の向上および所望の帯電量の確保を両立させた表示媒体となる。また、上記表示媒体用粒子より成る表示媒体を用いた図1(a),(b)〜図4(a),(b)、図5(a)〜(d)の情報表示用パネルは、耐熱性が向上するとともに所望の帯電量が確保された情報表示用パネルとなり、良好な表示品質を得ることができる。
以下、本発明の情報表示用パネルを構成する各部材について説明する。
基板については、少なくとも一方の基板はパネル外側から表示媒体の色が確認できる透明な基板であり、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料が好適である。もう一方の基板となる背面基板は透明でも不透明でもかまわない。基板材料を例示すると、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルサルフォン(PES)、アクリルなどのポリマーシートや、金属シートのように可とう性のあるもの、および、ガラス、石英などの可とう性のない無機シートが挙げられる。基板の厚みは、2〜5000μmが好ましく、さらに5〜2000μmが好適であり、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにくくなり、5000μmより厚いと、薄型情報表示用パネルとする場合に不都合がある。
必要に応じて基板に設ける電極の電極形成材料としては、アルミニウム、銀、ニッケル、銅、金等の金属類や酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム、導電性酸化錫、アンチモン錫酸化物(ATO)、導電性酸化亜鉛等の導電金属酸化物類、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェンなどの導電性高分子類が例示され、適宜選択して用いられる。電極の形成方法としては、上記例示の材料をスパッタリング法、真空蒸着法、CVD(化学蒸着)法、塗布法等で薄膜状にパターニング形成する方法や、導電剤を溶媒や合成樹脂バインダーに混合して塗布してパターニング形成する方法が用いられる。視認側(表示面側)基板に設ける電極は透明である必要があるが、背面側基板に設ける電極は透明である必要がない。いずれの場合もパターン形成可能である導電性である上記材料を好適に用いることができる。なお、電極厚みは、導電性が確保でき光透過性に支障がなければ良く、3〜1000nm、好ましくは5〜400nmが好適である。背面側基板に設ける電極の材質や厚みなどは上述した表示面側基板に設ける電極と同様であるが、透明である必要はない。なお、この場合の外部電圧入力は、直流あるいは交流を重畳しても良い。
必要に応じて基板に設ける隔壁については、その形状は表示にかかわる表示媒体の種類や、配置する電極の形状、配置により適宜最適設定され、一概には限定されないが、隔壁の幅は2〜100μm、好ましくは3〜50μmに、隔壁の高さは10〜100μm、好ましくは10〜50μmに調整される。
また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板1、2の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられる。この発明では、いずれの方法も好適に用いられる。
これらのリブからなる隔壁により形成されるセルは、図6に示すごとく、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状が例示され、配置としては格子状やハニカム状や網目状が例示される。表示面側から見える隔壁断面部分に相当する部分(セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、表示の鮮明さが増す。
ここで、隔壁の形成方法を例示すると、金型転写法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。いずれの方法もこの発明の情報表示装置に搭載する情報表示用パネルに好適に用いることができるが、これらのうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法や金型転写法が好適に用いられる。
また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板1、2の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられる。この発明では、いずれの方法も好適に用いられる。
これらのリブからなる隔壁により形成されるセルは、図6に示すごとく、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状が例示され、配置としては格子状やハニカム状や網目状が例示される。表示面側から見える隔壁断面部分に相当する部分(セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、表示の鮮明さが増す。
ここで、隔壁の形成方法を例示すると、金型転写法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。いずれの方法もこの発明の情報表示装置に搭載する情報表示用パネルに好適に用いることができるが、これらのうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法や金型転写法が好適に用いられる。
次に、本発明の情報表示用パネルにおいて表示媒体用粒子で構成され表示媒体として用いる粉流体について説明する。なお、本発明の情報表示用パネルで用いる粉流体の名称については、本出願人が「電子粉流体(登録商標):登録番号4636931」の権利を得ている。
本発明において表示媒体として用いる「粉流体」は、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。例えば、液晶は液体と固体の中間的な相と定義され、液体の特徴である流動性と固体の特徴である異方性(光学的性質)を有するものである(平凡社:大百科事典)。一方、粒子の定義は、無視できるほどの大きさであっても有限の質量をもった物体であり、重力の影響を受けるとされている(丸善:物理学事典)。ここで、粒子でも、気固流動層体、液固流動体という特殊状態があり、粒子に底板から気体を流すと、粒子には気体の速度に対応して上向きの力が作用し、この力が重力とつりあう際に、流体のように容易に流動できる状態になるものを気固流動層体と呼び、同じく、流体により流動化させた状態を液固流動体と呼ぶとされている(平凡社:大百科事典)。このように気固流動層体や液固流動体は、気体や液体の流れを利用した状態である。本発明では、このような気体の力も、液体の力も借りずに、自ら流動性を示す状態の物質を、特異的に作り出せることが判明し、これを粉流体と定義した。
すなわち、本発明において表示媒体として用いる粉流体は、液晶(液体と固体の中間相)の定義と同様に、粒子と液体の両特性を兼ね備えた中間的な状態で、先に述べた粒子の特徴である重力の影響を極めて受け難く、高流動性を示す特異な状態を示す物質である。このような物質はエアロゾル状態、すなわち気体中に固体状もしくは液体状の物質が分散質として安定に浮遊する分散系で得ることができ、情報表示用パネルで固体状物質を分散質とするものである。
本発明の情報表示用パネルは、少なくとも一方が透明な、対向する基板間に、例えば気体中に固体粒子が分散質として安定に浮遊するエアロゾル状態で高流動性を示す粉流体を封入するものであり、このような粉流体は、粉体の流動性を示す指数である安息角を有しないほど流動性に富んでおり、小さな電界の力でクーロン力などにより容易に安定して移動させることができる。
粉流体とは、先に述べたように、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。この粉流体は、特にエアロゾル状態とすることができ、本発明の情報表示用パネルでは、気体中に固体状の物質が分散質として比較的安定に浮遊する状態で表示媒体として用いられる。
粉流体とは、先に述べたように、気体の力も液体の力も借りずに、自ら流動性を示す、流体と粒子の特性を兼ね備えた両者の中間状態の物質である。この粉流体は、特にエアロゾル状態とすることができ、本発明の情報表示用パネルでは、気体中に固体状の物質が分散質として比較的安定に浮遊する状態で表示媒体として用いられる。
粒子を負または正に帯電させる方法は、特に限定されないが、コロナ放電法、電極注入法、摩擦法等の粒子を帯電する方法が用いられる。キャリアを用いてブローオフ法により測定した粒子の帯電量が絶対値で10〜100μC/gであることが好ましい。帯電量の絶対値がこの範囲より低いと、電界の変化に対する応答速度が遅くなり、メモリ性も低くなる。帯電量の絶対値がこの範囲より高いと、電極や基板への鏡像力が強すぎ、メモリ性はよいが、電界を反転した場合の表示媒体の反転追随性が悪くなる。
本発明において、帯電量の測定は、以下によって行った。
<ブローオフ測定原理および測定方法>
ブローオフ法においては、両端に網を張った円筒容器中に表示媒体用粒子とキャリアの混合体を入れ、一端から高圧ガスを吹き込んで表示媒体用粒子とキャリアとを分離し、網の目開きから表示媒体用粒子のみをブローオフ(吹き飛ばし)する。このとき、表示媒体用粒子が容器外に持ち去った帯電量と等量で逆の帯電量がキャリアに残る。そして、この電荷による電束の全てはファラデーケージで集められ、この分だけコンデンサは充電される。そこでコンデンサ両端の電位を測定することにより、表示媒体用粒子の電荷量Qは、
Q=CV(C;コンデンサ容量、V;コンデンサ両端の電圧)
として求められる。
ブローオフ帯電量測定装置としては東芝ケミカル社製のTB−200を用いた。本発明では、被測定粒子の帯電量測定にフェライト系キャリアを用いるが、情報表示用パネルに例えば正帯電性の表示媒体用粒子から構成される表示媒体と負帯電性の表示媒体用粒子から構成される表示媒体との2種類の表示媒体を組み合わせて用いる場合にそれぞれの表示媒体を構成する表示媒体用粒子の帯電量を測定するときには同一種類のキャリアを用いる。具体的には、キャリアとして同和鉄粉工業(株)製のDFC100 リンクル(Mn−Mg含有フェライト系)を用いて粒子の帯電量(μC/g)を測定した。
本発明において、帯電量の測定は、以下によって行った。
<ブローオフ測定原理および測定方法>
ブローオフ法においては、両端に網を張った円筒容器中に表示媒体用粒子とキャリアの混合体を入れ、一端から高圧ガスを吹き込んで表示媒体用粒子とキャリアとを分離し、網の目開きから表示媒体用粒子のみをブローオフ(吹き飛ばし)する。このとき、表示媒体用粒子が容器外に持ち去った帯電量と等量で逆の帯電量がキャリアに残る。そして、この電荷による電束の全てはファラデーケージで集められ、この分だけコンデンサは充電される。そこでコンデンサ両端の電位を測定することにより、表示媒体用粒子の電荷量Qは、
Q=CV(C;コンデンサ容量、V;コンデンサ両端の電圧)
として求められる。
ブローオフ帯電量測定装置としては東芝ケミカル社製のTB−200を用いた。本発明では、被測定粒子の帯電量測定にフェライト系キャリアを用いるが、情報表示用パネルに例えば正帯電性の表示媒体用粒子から構成される表示媒体と負帯電性の表示媒体用粒子から構成される表示媒体との2種類の表示媒体を組み合わせて用いる場合にそれぞれの表示媒体を構成する表示媒体用粒子の帯電量を測定するときには同一種類のキャリアを用いる。具体的には、キャリアとして同和鉄粉工業(株)製のDFC100 リンクル(Mn−Mg含有フェライト系)を用いて粒子の帯電量(μC/g)を測定した。
粒子は、その帯電電荷を保持する必要があるので、体積固有抵抗が1×1010Ω・cm以上の絶縁性粒子が好ましく、特に体積固有抵抗が1×1012Ω・cm以上の絶縁性粒子が好ましい。また、電荷減衰性の遅い粒子がさらに好ましい。
次に、本発明の情報表示用パネルにおいて表示媒体を構成する表示媒体用粒子(以下、粒子ともいう)について説明する。表示媒体用粒子は、そのまま該表示媒体用粒子だけで構成して表示媒体としたり、その他の粒子と合わせて構成して表示媒体としたり、粉流体となるように調整、構成して表示媒体としたりして用いられる。
粒子には、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、従来と同様に、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
粒子には、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、従来と同様に、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、アクリルフッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられ、2種以上混合することもできる。また、予め重合した樹脂を使用してもよいし、粒子形成の際に重合して樹脂としてもよい。さらに、重合時に複数種の樹脂原料を用いて共重合体としてもよい。特に、基板との付着力を制御する観点と、懸濁重合の容易さから、アクリル樹脂、アクリルフッ素樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂が好適である。
荷電制御剤としては、特に制限はないが、負荷電制御剤としては例えば、サリチル酸金属錯体、含金属アゾ染料、含金属(金属イオンや金属原子を含む)の油溶性染料、4級アンモニウム塩系化合物、カリックスアレン化合物、含ホウ素化合物(ベンジル酸ホウ素錯体)、ニトロイミダゾール誘導体、負帯電官能基を有するスチレンアクリル樹脂等が挙げられる。正荷電制御剤としては例えば、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系化合物、4級アンモニウム塩系化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体、正帯電官能基を有するスチレンアクリル樹脂等が挙げられる。その他、超微粒子シリカ、超微粒子酸化チタン、超微粒子アルミナ等の金属酸化物、ピリジン等の含窒素環状化合物及びその誘導体や塩、各種有機顔料、フッ素、塩素、窒素等を含んだ樹脂等も荷電制御剤として用いることもできる。
着色剤としては、以下に例示するような、有機または無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等がある。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
黄色着色剤としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等がある。また、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等がある。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。上記着色剤を配合して、所望の色の表示媒体用粒子を作製できる。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。上記着色剤を配合して、所望の色の表示媒体用粒子を作製できる。
また、本発明で用いる表示媒体用粒子(以下、粒子ともいう)は平均粒子径d(0.5)が、1〜50μmの範囲であり、均一で揃っていることが好ましい。平均粒子径d(0.5)がこの範囲より大きいと表示上の鮮明さに欠け、この範囲より小さいと粒子同士の凝集力が大きくなりすぎるために表示媒体としての移動に支障をきたすようになる。
さらに本発明では、各粒子の粒子径分布に関して、下記式に示される粒子径分布Spanを5未満、好ましくは3未満とする。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な表示媒体としての移動が可能となる。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な表示媒体としての移動が可能となる。
さらにまた、各粒子の相関について、使用した粒子の内、最大径を有する粒子のd(0.5)に対する最小径を有する粒子のd(0.5)の比を50以下、好ましくは10以下とすることが肝要である。たとえ粒子径分布Spanを小さくしたとしても、互いに帯電特性の異なる粒子が互いに反対方向に動くので、互いの粒子サイズが近く、互いの粒子が当量ずつ反対方向に容易に移動できるようにするのが好適であり、それがこの範囲となる。
なお、上記の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粒子にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
さらに、表示媒体用粒子で構成する表示媒体を、気中空間で駆動する本発明の情報表示用パネルに適用する場合には、基板間の表示媒体を取り巻く空隙部分の気体の管理が重要であり、表示安定性向上に寄与する。具体的には、空隙部分の気体の湿度について、25℃における相対湿度を60%RH以下、好ましくは50%RH以下とすることが重要である。
この空隙部分とは、図1(a),(b)〜図4(a),(b)、図5(a)〜(d)において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6(電極を基板の内側に設けた場合)、表示媒体3の占有部分、隔壁4の占有部分(隔壁を設けた場合)、情報表示用パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように情報表示用パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、情報表示用パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
この空隙部分とは、図1(a),(b)〜図4(a),(b)、図5(a)〜(d)において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6(電極を基板の内側に設けた場合)、表示媒体3の占有部分、隔壁4の占有部分(隔壁を設けた場合)、情報表示用パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように情報表示用パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、情報表示用パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。
本発明の情報表示用パネルにおける基板と基板との間隔は、表示媒体が移動できて、コントラストを維持できればよいが、通常10〜500μm、好ましくは10〜200μmに調整される。
対向する基板間の空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体の移動に支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
対向する基板間の空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体の移動に支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
以下、本発明の実施例および比較例を示して、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記に限定されるものではない。なお、実施例および比較例の情報表示用パネルは、下記の方法にて作製した評価用の表示パネルを、下記の基準に従い、評価した。
<実施例1>
黒色正帯電粒子としてスチレンモノマー(関東化学試薬)85重量部、及び、エチレングリコールジメタクリレート(和光純薬試薬)15重量部に、正帯電の荷電制御剤としてスチレン−アクリル系樹脂(アクリベースFCA−201−PS:藤倉化成製)1重量部を溶解させ、黒色着色剤として、カーボンブラック(MA100:三菱化学製)5重量部をサンドミルにより分散させた後、さらに重合の開始剤として、アゾビスイソブチロニトリル(V−60:和光純薬製)2重量部を溶解させた液を、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(ラテムルE−118B:花王製)を0.5%添加した精製水に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業)を用いて平均粒子径9.0μmの粒子1を得た。この粒子1の常温常湿下(23℃、50%)での吸水率は0.5%であった。また、この粒子1の帯電量は+55μC/gで、常温放置3週間後の帯電量は+52μC/gであった。
黒色正帯電粒子としてスチレンモノマー(関東化学試薬)85重量部、及び、エチレングリコールジメタクリレート(和光純薬試薬)15重量部に、正帯電の荷電制御剤としてスチレン−アクリル系樹脂(アクリベースFCA−201−PS:藤倉化成製)1重量部を溶解させ、黒色着色剤として、カーボンブラック(MA100:三菱化学製)5重量部をサンドミルにより分散させた後、さらに重合の開始剤として、アゾビスイソブチロニトリル(V−60:和光純薬製)2重量部を溶解させた液を、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(ラテムルE−118B:花王製)を0.5%添加した精製水に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業)を用いて平均粒子径9.0μmの粒子1を得た。この粒子1の常温常湿下(23℃、50%)での吸水率は0.5%であった。また、この粒子1の帯電量は+55μC/gで、常温放置3週間後の帯電量は+52μC/gであった。
白色負帯電粒子としては、スチレンモノマー(関東化学試薬)85重量部、及び、エチレングリコールジメタクリレート(和光純薬試薬)15重量部に、負帯電の荷電制御剤としてフェノール系縮合物(ボントロンE89:オリエント化学製)5重量部、及び、白色着色剤として、酸化チタン(タイペークCR−50:石原産業製)80重量部をサンドミルにより分散させた後、さらに重合の開始剤として、アゾビスイソブチロニトリル(V−60:和光純薬製)2重量部を溶解させた液を、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(ラテムルE−118B:花王製)を0.5%添加した精製水に懸濁、重合させ、濾過、乾燥させた後、分級機(MDS−2:日本ニューマチック工業)を用いて平均粒子径9.3μmの粒子2を得た。この粒子2の常温常湿下(23℃、50%)での吸水率は0.7%であった。また、この粒子2の帯電量は−27μC/gで、常温放置3週間後の帯電量は−27μC/gであった。
上記2種類の粒子で構成した2種類の表示媒体を、高さ50μmのスペーサーを介して配置された、一方が内側ITO処理され電源に接続されたガラス基板と、もう一方が銅基板であるセル中に体積占有率30%になるように同比率で充填し、情報表示用パネルを得た。ITOガラス基板、銅基板それぞれを電源に接続して、ITOガラス基板が低電位に、銅基板が高電位となるように150Vの直流電圧を印加したところ、正帯電性粒子は低電位極に、負帯電性粒子は高電位極にそれぞれ移動し、ガラス基板をとおして黒色ベタ表示画像を観察することができた。次に、印加電圧の電位を逆にすると、表示媒体はそれぞれ逆極に移動し、ガラス基板をとおして白色ベタ表示画像を観察することができた。電位を切り換えて電界方向を逆転させて評価を行ったところ、このときの黒表示および白表示の光学濃度差(ΔOD)は0.9で、良好な表示品質が得られた。また、この情報表示用パネルを常温で3週間放置して再度上記と同様の表示試験を行ったところ、光学濃度差(ΔOD)は0.9で変化していなかった。また、この情報表示用パネルを60℃で1週間放置して耐熱試験を行った後に、上記と同様の表示試験を行ったところ、耐熱試験前と同様に良好な表示品質が得られた。光学濃度(OD値)の測定には、反射画像濃度計RD−918(Macbeth社製)を用いた。
<実施例2>
黒色正帯電粒子として、スチレンモノマー(関東化学試薬)を35重量部に変更し、エチレングリコールジメタクリレート(和光純薬試薬)を65重量部に変更したこと以外は、粒子1と同様の方法を用いて、平均粒子径9.3μmの粒子3を得た。この粒子3の常温常湿下(23℃、50%)での吸水率は0.8%であった。また、この粒子3の帯電量は+60μC/gで、常温放置3週間後の帯電量は+55μC/gであった。
白色負帯電粒子としては、上記粒子2を用いた。
黒色正帯電粒子として、スチレンモノマー(関東化学試薬)を35重量部に変更し、エチレングリコールジメタクリレート(和光純薬試薬)を65重量部に変更したこと以外は、粒子1と同様の方法を用いて、平均粒子径9.3μmの粒子3を得た。この粒子3の常温常湿下(23℃、50%)での吸水率は0.8%であった。また、この粒子3の帯電量は+60μC/gで、常温放置3週間後の帯電量は+55μC/gであった。
白色負帯電粒子としては、上記粒子2を用いた。
上記2種類の粒子で構成した2種類の表示媒体を、高さ50μmのスペーサーを介して配置された、一方が内側ITO処理され電源に接続されたガラス基板と、もう一方が銅基板であるセル中に体積占有率30%になるように同比率で充填し、情報表示用パネルを得た。ITOガラス基板、銅基板それぞれを電源に接続して、ITOガラス基板が低電位に、銅基板が高電位となるように150Vの直流電圧を印加したところ、正帯電性粒子は低電位極に、負帯電性粒子は高電位極にそれぞれ移動し、ガラス基板をとおして黒色ベタ表示画像を観察することができた。次に、印加電圧の電位を逆にすると、表示媒体はそれぞれ逆極に移動し、ガラス基板をとおして白色ベタ表示画像を観察することができた。電位を切り換えて電界方向を逆転させて評価を行ったところ、このときの黒表示および白表示の光学濃度差(ΔOD)は0.95で、良好な表示品質が得られた。また、この情報表示用パネルを常温で3週間放置して再度上記と同様の表示試験を行ったところ、光学濃度差(ΔOD)は0.95で変化していなかった。また、この情報表示用パネルを60℃で1週間放置して耐熱試験を行った後に、上記と同様の表示試験を行ったところ、耐熱試験前と同様に良好な表示品質が得られた。
<比較例1>
黒色正帯電粒子として、スチレンモノマー(関東化学試薬)を90重量部に変更し、エチレングリコールジメタクリレート(和光純薬試薬)を10重量部に変更したこと以外は、粒子1と同様の方法を用いて、平均粒子径9.5μmの粒子4を得た。この粒子4の常温常湿下(23℃、50%)での吸水率は0.3%であった。また、この粒子4の帯電量は+40μC/gで、常温放置3週間後の帯電量は+39μC/gであった。
白色負帯電粒子としては、上記粒子2を用いた。
黒色正帯電粒子として、スチレンモノマー(関東化学試薬)を90重量部に変更し、エチレングリコールジメタクリレート(和光純薬試薬)を10重量部に変更したこと以外は、粒子1と同様の方法を用いて、平均粒子径9.5μmの粒子4を得た。この粒子4の常温常湿下(23℃、50%)での吸水率は0.3%であった。また、この粒子4の帯電量は+40μC/gで、常温放置3週間後の帯電量は+39μC/gであった。
白色負帯電粒子としては、上記粒子2を用いた。
上記2種類の粒子で構成した2種類の表示媒体を、高さ50μmのスペーサーを介して配置された、一方が内側ITO処理され電源に接続されたガラス基板と、もう一方が銅基板であるセル中に体積占有率30%になるように同比率で充填し、情報表示用パネルを得た。ITOガラス基板、銅基板それぞれを電源に接続して、ITOガラス基板が低電位に、銅基板が高電位となるように150Vの直流電圧を印加したところ、正帯電性粒子は低電位極に、負帯電性粒子は高電位極にそれぞれ移動し、ガラス基板をとおして黒色ベタ表示画像を観察することができた。次に、印加電圧の電位を逆にすると、表示媒体はそれぞれ逆極に移動し、ガラス基板をとおして白色ベタ表示画像を観察することができた。電位を切り換えて電界方向を逆転させて評価を行ったところ、このときの黒表示および白表示の光学濃度差(ΔOD)は0.9で、良好な表示品質が得られた。また、この情報表示用パネルを常温で3週間放置して再度上記と同様の表示試験を行ったところ、光学濃度差(ΔOD)は0.9で変化していなかった。しかし、この情報表示用パネルを60℃で1週間放置して耐熱試験を行った後に、上記と同様の表示試験を行ったところ、粒子同士が融着してしまい、表示状態が変化しない状態になってしまった。
<比較例2>
黒色正帯電粒子として、スチレンモノマー(関東化学試薬)を25重量部に変更し、エチレングリコールジメタクリレート(和光純薬試薬)を75重量部に変更したこと以外は、粒子1と同様の方法を用いて、平均粒子径8.8μmの粒子5を得た。この粒子5の常温常湿下(23℃、50%)での吸水率は1.8%であった。また、この粒子5の帯電量は+58μC/gであったが、常温放置3週間後の帯電量は+20μC/gに低下した。
白色負帯電粒子としては、上記粒子2を用いた。
黒色正帯電粒子として、スチレンモノマー(関東化学試薬)を25重量部に変更し、エチレングリコールジメタクリレート(和光純薬試薬)を75重量部に変更したこと以外は、粒子1と同様の方法を用いて、平均粒子径8.8μmの粒子5を得た。この粒子5の常温常湿下(23℃、50%)での吸水率は1.8%であった。また、この粒子5の帯電量は+58μC/gであったが、常温放置3週間後の帯電量は+20μC/gに低下した。
白色負帯電粒子としては、上記粒子2を用いた。
上記2種類の粒子で構成した2種類の表示媒体を、高さ50μmのスペーサーを介して配置された、一方が内側ITO処理され電源に接続されたガラス基板と、もう一方が銅基板であるセル中に体積占有率30%になるように同比率で充填し、情報表示用パネルを得た。ITOガラス基板、銅基板それぞれを電源に接続して、ITOガラス基板が低電位に、銅基板が高電位となるように150Vの直流電圧を印加したところ、正帯電性粒子は低電位極に、負帯電性粒子は高電位極にそれぞれ移動し、ガラス基板をとおして黒色ベタ表示画像を観察することができた。次に、印加電圧の電位を逆にすると、表示媒体はそれぞれ逆極に移動し、ガラス基板をとおして白色ベタ表示画像を観察することができた。電位を切り換えて電界方向を逆転させて評価を行ったところ、このときの黒表示および白表示の光学濃度差(ΔOD)は0.9で、良好な表示品質が得られた。また、この情報表示用パネルを常温で3週間放置して再度上記と同様の表示試験を行ったところ、正帯電黒色粒子の帯電量が適正値未満になっていたため、光学濃度差(ΔOD)は0.4しか得られなかった。
<比較例3>
黒色正帯電粒子として、エチレングリコールジメタクリレート(和光純薬試薬)を用いる代わりにジビニルベンゼン(和光純薬試薬)を用いたこと以外は、粒子1と同様の方法を用いて、平均粒子径9.1μmの粒子6を得た。この粒子6の常温常湿下(23℃、50%)での吸水率は0.3%であった。ただし、この粒子6の帯電量は、荷電制御剤が凝集によって機能しなくなったため、10μC/gで、荷電制御剤を大量に添付した場合も、情報表示用パネルの表示媒体用粒子としての適正な帯電量が得られなかった。
白色負帯電粒子としては、上記粒子2を用いた。
黒色正帯電粒子として、エチレングリコールジメタクリレート(和光純薬試薬)を用いる代わりにジビニルベンゼン(和光純薬試薬)を用いたこと以外は、粒子1と同様の方法を用いて、平均粒子径9.1μmの粒子6を得た。この粒子6の常温常湿下(23℃、50%)での吸水率は0.3%であった。ただし、この粒子6の帯電量は、荷電制御剤が凝集によって機能しなくなったため、10μC/gで、荷電制御剤を大量に添付した場合も、情報表示用パネルの表示媒体用粒子としての適正な帯電量が得られなかった。
白色負帯電粒子としては、上記粒子2を用いた。
上記2種類の粒子で構成した2種類の表示媒体を、高さ50μmのスペーサーを介して配置された、一方が内側ITO処理され電源に接続されたガラス基板と、もう一方が銅基板であるセル中に体積占有率30%になるように同比率で充填し、情報表示用パネルを得た。ITOガラス基板、銅基板それぞれを電源に接続して、ITOガラス基板が低電位に、銅基板が高電位となるように150Vの直流電圧を印加したが、粒子の移動が不完全なため、良好な画像が得られなかった。
本発明の情報表示用パネルは、ノートパソコン、電子手帳、PDA(Personal Digital Assistants )と呼ばれる携帯型情報機器、携帯電話、ハンディターミナル等のモバイル機器の表示部、電子ブック、電子新聞、電子マニュアル(電子取扱説明書)等の電子ペーパー、看板、ポスター、黒板やホワイトボード等の掲示板、電子卓上計算機、家電製品、自動車用品等の表示部、ポイントカード、ICカード等のカード表示部、電子広告、情報ボード、電子POP(Point Of Presence 、Point Of Purchase advertising )、電子値札、電子棚札、電子楽譜、RF−ID機器の表示部のほか、POS端末、カーナビゲーション装置、時計など様々な電子機器の表示部に好適に用いられる。他に、リライタブルペーパー(外部電界形成手段を用いて書き換えできる)としても好適に用いられる。
なお、本発明に係る情報表示用パネルの駆動方式については、パネル自体にスイッチング素子を用いない単純マトリックス駆動方式やスタティック駆動方式、また、薄膜トランジスタ(TFT)で代表される三端子スイッチング素子あるいは薄膜ダイオード(TFD)で代表される二端子スイッチング素子を用いたアクティブマトリックス駆動方式や、外部電界を用いた外部電界駆動方式など、種々のタイプの駆動方式が適用できる。
なお、本発明に係る情報表示用パネルの駆動方式については、パネル自体にスイッチング素子を用いない単純マトリックス駆動方式やスタティック駆動方式、また、薄膜トランジスタ(TFT)で代表される三端子スイッチング素子あるいは薄膜ダイオード(TFD)で代表される二端子スイッチング素子を用いたアクティブマトリックス駆動方式や、外部電界を用いた外部電界駆動方式など、種々のタイプの駆動方式が適用できる。
1、2 基板
3 表示媒体(粒子群、粉流体)
3W 白色表示媒体
3B 黒色表示媒体
3Wa 表示媒体用白色粒子
3Ba 表示媒体用黒色粒子
4 隔壁
5、6 電極
7 黒色板
11,12 外部電界形成手段
13,14 導電部材
21−1 第1のセル
21−2 第2のセル
21−3 第3のセル
22R 赤色カラーフィルター
22G 緑色カラーフィルター
22B 青色カラーフィルター
3 表示媒体(粒子群、粉流体)
3W 白色表示媒体
3B 黒色表示媒体
3Wa 表示媒体用白色粒子
3Ba 表示媒体用黒色粒子
4 隔壁
5、6 電極
7 黒色板
11,12 外部電界形成手段
13,14 導電部材
21−1 第1のセル
21−2 第2のセル
21−3 第3のセル
22R 赤色カラーフィルター
22G 緑色カラーフィルター
22B 青色カラーフィルター
Claims (6)
- 少なくとも一方が透明な2枚の基板間に光学的反射率および帯電性を有する表示媒体を封入し、表示媒体に電界を付与することによって、表示媒体を移動させて画像等の情報を表示する情報表示用パネルであって、
該表示媒体を構成する表示媒体用粒子が、湿式法により得られる、概球形の、結着樹脂、添加剤及び着色剤を含有する重合体粒子を含み、前記添加剤がアクリル系樹脂と炭化水素系樹脂とのコポリマー、もしくは、アクリル系樹脂と側鎖に炭化水素あるいは弗化炭化水素を持つアクリル系樹脂とのコポリマーであり、前記重合体粒子は表面に微小な凹凸を一様に有し、前記結着樹脂の原料であるモノマーが炭化水素系モノマー及び炭化水素系でない架橋性モノマーを含む重合性単量体であり、前記炭化水素系モノマー及び前記架橋性モノマーの重量比が85:15〜35:65となるように混合した混合モノマーであることを特徴とする情報表示用パネル。 - 前記重合体粒子を構成する結着樹脂成分が、少なくともアクリル系モノマーおよび/またはスチレン系モノマーを含む複数種のモノマーの中から選択される2種以上のモノマーを重合して成ることを特徴とする請求項1に記載の情報表示用パネル。
- 前記表示媒体用粒子を構成する樹脂のガラス転移温度Tgが60℃以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の情報表示用パネル。
- 前記表示媒体用粒子の平均粒子径が1〜50μmであることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の情報表示用パネル。
- キャリアを用いてブローオフ法により測定した前記表示媒体用粒子の帯電量が絶対値で10〜100μC/gであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の情報表示用パネル。
- 前記表示媒体用粒子の色が白色および/または黒色であることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の情報表示用パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006321996A JP2008134551A (ja) | 2006-11-29 | 2006-11-29 | 情報表示用パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006321996A JP2008134551A (ja) | 2006-11-29 | 2006-11-29 | 情報表示用パネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008134551A true JP2008134551A (ja) | 2008-06-12 |
Family
ID=39559420
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006321996A Withdrawn JP2008134551A (ja) | 2006-11-29 | 2006-11-29 | 情報表示用パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008134551A (ja) |
-
2006
- 2006-11-29 JP JP2006321996A patent/JP2008134551A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPWO2006018982A1 (ja) | 情報表示装置 | |
JP2008096576A (ja) | 情報表示用パネル | |
JP2006113267A (ja) | 情報表示用パネルに用いる表示媒体用粒子 | |
JP2006330707A (ja) | 情報表示用パネルの製造方法 | |
JP4925608B2 (ja) | 情報表示用パネル及び情報表示装置 | |
JP5019762B2 (ja) | 情報表示用パネル | |
JP4895528B2 (ja) | 情報表示用パネル | |
JP4925771B2 (ja) | 情報表示用パネルの製造方法 | |
JP2006235621A (ja) | 表示媒体用粒子およびそれを用いた情報表示装置 | |
JP4763985B2 (ja) | 画像表示装置 | |
JP4820576B2 (ja) | 情報表示用パネルの製造方法 | |
JP2008139682A (ja) | 情報表示用パネル | |
JP2008139596A (ja) | 情報表示用パネル | |
JP4863644B2 (ja) | 情報表示用パネルの製造方法 | |
JP2006058544A (ja) | 画像表示用パネルおよびその製造方法 | |
JP2008134551A (ja) | 情報表示用パネル | |
JP5134775B2 (ja) | 表示媒体用粒子および情報表示用パネル | |
JP4632850B2 (ja) | 情報表示用パネルの製造方法 | |
JP2008102231A (ja) | 表示媒体用粒子およびそれを用いた情報表示用パネル | |
JP2006309067A (ja) | 情報表示用パネルの製造方法 | |
JP2008139673A (ja) | 情報表示用パネル | |
JP2008139672A (ja) | 情報表示用パネル | |
JP2006064815A (ja) | 画像表示媒体用粒子及びそれを用いた画像表示装置 | |
JP2008139595A (ja) | 情報表示用パネル | |
JP2007178855A (ja) | 表示媒体用粒子、その製造方法およびそれを用いた情報表示用パネル |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20100202 |