JP2008132612A - 画像記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】開閉部材の構成を変更することにより、排気キャップとの摺動抵抗を減少させ、且つ排気キャップの変形を少なくできて、排気キャップ部分での気密性を低下を防止し、さらに部品点数も減少させる。
【解決手段】記録ヘッド4の回復処理を実行するメンテナンス個所には、バッファタンクにおける複数の気泡貯留室38に各々連通する排出通路42の排出口43の周囲を塞ぐように密着可能とされ、密着状態で排出口に連なる気密空間を形成し、負圧にする排気キャップ49の気密空間内には、複数の排出口にそれぞれ挿入可能で、且つ各開閉弁を開く方向に押圧するための複数の押圧片と、該複数の押圧片を支持する支持体59と、これらを一斉に作動させる丸棒状の作動体60とを備え、作動体60は、排気キャップ49における底部49aを貫通して動作するように構成されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、画像記録装置に係り、より詳しくは、インク流路内に発生した気泡を貯留して良好な記録品質を維持すると共に、貯留した気泡を効率良く排気できるようにして画像記録装置の構成に関する。
従来の各種複写機やファクシミリ、プリンタ等の画像記録装置、例えば特許文献1に示す画像記録装置において、装置本体内に固定されたインクタンクから可撓性を有するチューブを介して移動するキャリッジに搭載された記録ヘッドにインクを供給する、チューブ供給式のものが知られている。
特許文献1に記載された画像記録装置では、本体フレームに移動可能に設けられたキャリッジに搭載された多色インク用(黒インク、及びカラー用のシアン、マゼンタ、イエローの各インクを吐出するノズルを有する)記録ヘッドの上面には、バッファタンクが固定されている。このバッファタンクはその上部にインク色毎に対応する気泡貯留室を有し、その下部に記録ヘッドに連なるインク流路を有している。気泡貯留室は可撓性を有するチューブを通して各インクタンクからインクが供給される。
キャリッジには、記録ヘッドよりも一側外側に位置するようにバルブケースが設けられている。このバルブケースの下面には、前記各気泡貯留室の天井面に通じる排出通路の排出口(4つ)が一列状に開口され、上下に延びる排出通路の途中には、バネにて閉止方向に付勢された開閉弁が設けられている。
本体フレーム内には、キャリッジの一方向への移動端部にメンテナンスユニットが配置されている。このメンテナンスユニットでは、記録ヘッドのノズル詰まり(乾燥したインクや小さい異物がノズルに詰まること)を回復するインク吸引キャップ部と、上述した気泡貯留室内に所定量貯留された気泡を外部に排出するための排気キャップ部とが備えられている。
この排気キャップ部は、バルブケースの下面に対して接離可能となる上下動し、バルブケースの下面に当接した状態で排気キャップ部内に気密空間を有するように上向き開放状の凹部が設けられている。上記各排気口に下方から挿入可能な先端丸棒状の開閉部材が、上下動可能となるように、排気キャップ部の底板を貫通して設けられている。
特開2004−246928号公報(図7、図8、図10〜図12参照)
しかしながら、特許文献1の構成では、例えば、排気口が4つあれば、開閉部材も4つ必要とする。そして、シリコーンゴム製の排気キャップ部における底板の貫通孔は、各開閉部材との摺動面の気密を保持するため、各開閉部材の軸径と等しいか、しまりバメのように開閉部材の軸径よりも少し小径の孔に形成しなければならない。複数の開閉部材のための貫通孔の配置間隔が短くなること及び各貫通孔と開閉部材との摺動面での摺動抵抗が増大するため、開閉部材の上昇時(気泡排出動作時)に排気キャップ部の底板が変形し易くなり、気密性を確保することが困難になるという問題があった。
本発明は、これらの問題を解決すべくなされたものであり、開閉部材の構成を変更することにより、排気キャップとの摺動抵抗を減少させ、且つ排気キャップの変形を少なくし、排気キャップ部分での気密性を低下を防止し、さらに部品点数も減少させることができる画像記録装置を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明の画像記録装置は、ノズルからインクを吐出して被記録媒体に記録を行う記録ヘッドが搭載されたキャリッジと、その記録ヘッドに供給されるインクを貯えるインクタンクと、このインクタンクから前記記録ヘッドにインクを供給するインク通路とを備えた画像記録装置において、前記キャリッジには、前記インク流路内で発生する気泡を貯留する気泡貯留室と、該気泡貯留室に連通する複数の排出通路と、該各排出通路に設けられた常閉式の開閉弁とが搭載されている一方、前記キャリッジとは別異のメンテナンス個所には、前記キャリッジに対して前記複数の排出通路の排出口の周囲を塞ぐように密着可能とされ、密着状態で前記排出口に連なる気密空間を形成する排気キャップと、前記気密空間内の空気を吸引するための吸引手段と、前記排気キャップに設けられて前記各開閉弁を開閉する開閉部材とを備え、前記開閉部材は、前記複数の排出口にそれぞれ挿入可能で、且つ各開閉弁を開く方向に押圧するための複数の押圧片と、該複数の押圧片を一斉に作動させる作動体とを備え、前記作動体は、前記排気キャップにおける底部を貫通して動作するように構成されているものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像記録装置において、前記作動体には、前記排気キャップにおける前記気密空間内で前記複数の押圧片を支持する支持体を備え、前記排気キャップにおける底部における前記作動体の貫通する個所は、気密にするパッキンが設けられるか、または気密にする材質で形成されているものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の画像記録装置において、前記作動体の数は、前記一斉に作動する押圧片の数より少ないことを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の画像記録装置において、前記作動体は外周が円形であり、この作動体の円周長さが、前記一斉に作動する押圧片の周囲長さの合計値より小さく設定されているものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の画像記録装置において、前記作動体の貫通位置は、前記排気キャップにおける一方の辺と直交する他方の辺の中央を通る線上位置であることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の画像記録装置において、前記排気キャップには、前記複数の排出口を囲繞するように当接して気密にするシール部が設けられているものである。
請求項1に記載の発明によれば、記録ヘッドの回復処理を実行するメンテナンス個所には、キャリッジに対して前記複数の排出通路の排出口の周囲を塞ぐように密着可能とされ、密着状態で前記排出口に連なる気密空間を形成する排気キャップと、前記気密空間内の空気を吸引するための吸引手段と、前記排気キャップに設けられて前記各開閉弁を開閉する開閉部材とを備え、前記開閉部材は、前記複数の排出口にそれぞれ挿入可能で、且つ各開閉弁を開く方向に押圧するための複数の押圧片と、該複数の押圧片を一斉に作動させる作動体とを備え、前記作動体は、前記排気キャップにおける底部を貫通して動作するように構成されているものである。
したがって、作動体にて複数の開閉部材を一斉に作動させることができるので、作動体を駆動させる構成が簡単になるという効果を奏する。
請求項2に記載の発明によれば、前記作動体には、前記排気キャップにおける前記気密空間内で前記複数の押圧片を支持する支持体を備えているので、開閉部材の全体の製作の手間や排気キャップへの組み付け作業も容易となる。そして、前記排気キャップにおける底部における前記作動体の貫通する個所は、気密にするパッキンが設けられるか、または気密にする材質で形成されているものであるので、作動体の貫通する個所での、作動体の昇降動による気密性の保持が容易にできる。
請求項3に記載の発明によれば、前記作動体の数は、前記一斉に作動する押圧片の数より少ないことを特徴とするものである。従って、押圧片の数よりも作動体の数を少なくできるから排気キャップにおける底部を貫通する個所の作動体に対する摺動抵抗を小さくでき、且つ貫通孔の数も少ないので排気キャップの変形を少なくして、排気キャップによる密閉空間のシール性を向上させることができるという効果を奏する。
請求項4に記載の発明によれば、前記作動体は外周が円形であり、この作動体の円周長さが、前記一斉に作動する押圧片の周囲長さの合計値より小さく設定されているものであるから、これによっても、排気キャップにおける底部を貫通する個所の作動体に対する摺動抵抗を小さくでき、作動体の駆動手段の消費エネルギーを小さくできるという効果を奏する。
請求項5に記載の発明によれば、前記作動体の貫通位置は、前記排気キャップにおける一方の辺と直交する他方の辺の中央を通る線上位置であることを特徴とする。このように構成することにより、作動体の昇降動作時に、排気キャップの底板に与える摺動抵抗による底板の変形、ひいては排気キャップの変形が少なくなり、排気キャップによる記録ヘッドのノズル形成面との密着性(気密性)を低下させないという効果を奏する。
請求項6に記載の発明によれば、前記排気キャップには、前記複数の排出口を囲繞するように当接して気密にするシール部が設けられているものである。排気キャップがシリコーン樹脂などの軟質合成樹脂である場合には、排気キャップとシール部とを一体的に形成することができる。そして、シール部のために排気キャップによる記録ヘッドのノズル形成面との密着性(気密性)が一層向上するという効果を奏する。
次に、本発明を具体化した最良の実施形態について説明する。本実施形態は、画像記録装置の1実施形態としての、プリンタ機能、コピー機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能及びコードレス電話機能を備えた多機能装置1(MFD:Multi Function Device )に本発明を適用したものである。多機能装置1は、図示されていないコンピュータや電話通信網に接続可能であり、このコンピュータや他のファクシミリ装置から送信された画像データや文書データに基づいて、被記録媒体の一例としての記録用紙に画像や文書を記録することができる。また、多機能装置1は、デジタルカメラ等の外部機器と接続されてデジタルカメラから出力される画像データを記録用紙に記録することができる。
本実施形態では、図1に示すように、合成樹脂製の下側本体としての本体ケース(ハウジング)2内に画像記録部(以下、記録部という)7が備えられている。そして、本体ケース2の底部のカセット収納部(収納空間)に対して、本体ケース2の前側に開口された挿入口2aから挿抜可能(実質上水平方向に出し入れ可能)な給紙カセット3が配置されている。以下、合成樹脂製の本体ケース2の挿入口2aがある側を前側または前方といい、これを基準に装置の前側、左右側、後側(奥側)という。本体ケース2の前面部にはスロット部11が備えられ、このスロット部11にメモリカード等の各種記憶媒体が装填されることによって当該記憶媒体に記憶された画像データ等を記録用紙に記録することも可能である。
本体ケース2の上面のうち前部には、各種操作ボタンや液晶表示部等を備えた操作パネル部14が上向きに若干寸法だけ突出するように設けられている。この操作パネル部14は、本発明における上向きの突出部の一例である。
本体ケース2の上面のうち、操作パネル部14より後部には、上側本体としての画像読取部ケース12がヒンジ手段(図示せず)を介して前側が大きく上向きに回動するように、開閉可能に装着されている。コピー機能やファクシミリ機能における原稿読取などのための画像読取装置(スキャナ部)12aが画像読取部ケース12内に配置されている(図3参照)。
画像読取部ケース12の上面側には、原稿を載置することができる載置用ガラス板16が設けられている。載置用ガラス板16の下側に画像読取装置(スキャナ部)12aとしての原稿読取り用のイメージスキャナ装置(CIS:Contact Image Sensor)17が図3の紙面と直交する方向(主走査方向、以下、X軸方向という)に往復移動可能に設けられている。
載置用ガラス板16の上面を覆う原稿カバー体13はその後端部(図3で右側)が蝶番13aを介して画像読取部ケース12に対して開閉自在に取り付けられている。
画像読取部ケース12と操作パネル部14との平面視投影面積内に、記録部7と排紙部10などが配置される。この排紙部10の一側(図1で右側)であって、本体ケース2の前部側に、インクカートリッジの収納装置15が内蔵されている。そして、本体ケース2の前部側に下端を蝶番を介して上下回動して開閉する蓋体2bにて収納装置15の前面側が覆われている。
記録部7は、図2及び図3に示すように、上面開放された枠状のメインフレーム21における左右一対の側板にて支持され、X軸方向(主走査方向)に延びる横長の板状(プレート状)の第1ガイド部材22、第2ガイド部材23と、キャリッジ5と、プラテン26とを備えている。
両ガイド部材22、23に跨がって摺動自在に支持(搭載)されて往復移動可能に構成されたキャリッジ5には、その下面に記録ヘッド4が搭載されている。キャリッジ5を往復移動させるために、第2ガイド部材23の上面にそれと平行状にて、プーリに巻回配置された無端ベルトとしてのタイミングベルト24と、そのタイミングベルトを駆動するCR(キャリッジ)モータ25(実施形態ではDCモータであるが、ステッピングモータ等他のモータでもよい)とを備えている。記録ヘッド4の下面側にて搬送される用紙(被記録媒体)を支持する板状のプラテン26はメインフレーム21に固定されている。キャリッジ5のX軸方向(主走査方向)の位置とその方向の移動速度を検知するための光学式リニアエンコーダの構成部品であるテープスケール30は、第2ガイド部材23の上面にて主走査方向に沿って延びるように配置されている。
なお、プラテン26上で用紙が通過する方向での用紙搬送方向(矢印A方向、図3参照)の上流側に、第1ガイド部材22が配置され、下流側に第2ガイド部材23が配置されることになる。
また、プラテン26よりも搬送上流側には、搬送作用とレジスト作用を兼用させるレジストローラ対27が配置されている。駆動ローラ27aと従動ローラ27bとからなるレジストローラ対27は用紙を記録ヘッド4の下面のノズル形成面4aとプラテン26との隙間に搬送する。プラテン26よりも下流側には、用紙の上面に接する拍車28bと下面側の駆動する排紙ローラ28aとが配置されている。この排紙ローラ28aと拍車28bとは記録済みの用紙を排紙部10へと搬送する。
本実施形態では、図2に示すように、給紙カセット3には、被記録媒体としての例えばA4サイズ、レターサイズ、リーガルサイズ等にカットされた大サイズの用紙をその短辺が(図3において紙面と直交する方向、主走査方向、X軸方向)に延びるようにして複数枚積層(堆積)されて収納できる収容部を備えている。
給紙カセット3の奥側(後端側、給送方向下流側、図3において右端)には、用紙分離用の傾斜分離板8が配置されている。分離傾斜板8の幅方向(X方向)の中央部の内面(表面)側には、分離手段としての弾性分離パッド8a(実施形態では板バネ製である)が設けられている。
他方、本体ケース2側には、給紙手段6としての給紙ローラ6bが設けられている。即ち、給紙手段における給紙アーム6aの上端部に駆動軸34を備え、給紙アーム6aに設けられた歯車伝動機構6cを介して駆動軸34から給紙ローラ6bに回転力を伝動する。この駆動軸34を中心として上下方向に回動可能な給紙アーム6aが装着されている。給紙アーム6aの下端に設けられた給紙ローラ6bの回転と、弾性分離パッド8aとの協働作用により、給紙カセット3に堆積された用紙を一枚ずつ分離搬送する。分離された用紙は上横向きのUターンパス(給紙搬送路)9用の搬送路体を介して給紙カセット3よりも上側(高い位置)に設けられた記録部7に給送される。記録部7にて記録された用紙がその記録面を上向きにして排出される排紙部(排紙トレイ部)10は、給紙カセット3の上側に形成されており、排紙部10に連通する排紙口10a(挿入口2aの上方、図1参照)が本体ケース2の前面に向かって開口されている。
給紙搬送路(Uターンパス)9を構成するための搬送路体は、図3に示すごとく、側面視で横向きU字状の外径側搬送路体35と、この外径側搬送路体35の内径側に適宜隙間を隔てて配置される内径側搬送路体36とを備えている。更に外径側搬送路体35の一部若しくは全部は本体ケース2の後端面から取り外し可能に設けられているので、外径側搬送路体35を外すことにより、紙ジャムによる用紙を除去できる構成である。
本体ケース2の前側には、多色のインク(黒色及びカラー用のシアン、マゼンタ、イエロー)の各インクを貯蔵する複数のインクカートリッジ19の収容部31が設けられ、本体ケース2の前面に設けられた蓋体2bを開くことにより、インクカートリッジ19の交換が可能となる。収容部31に一端が接続されたインク色毎のチューブ20(実施形態では4本)の他端はキャリッジ5に接続されている(図2参照)。
キャリッジ5に搭載された記録ヘッド4の下面には、下向きにインクが吐出するノズル52aの列52が複数形成されたノズル形成面4aが設けられている。各色毎のノズル列52における各ノズル52aは、X軸方向と直交するY軸方向(副走査方向)に沿って一定間隔にて形成されている(図5参照)。しかして、各色毎のノズル列52はX軸方向に所定間隔で配置されている。
キャリッジ5に搭載され、下向きにインクが吐出する記録ヘッド4の上面には、バッファタンク37が固定されている。このバッファタンク37はその上部にインク色毎に対応する気泡貯留室38を有し、その下部に記録ヘッド4に連なるインク流路となるインク流室39を有している。気泡貯留室38には、可撓性を有するチューブ20を通して各インクタンク19からインクが供給される。
気泡貯留室38内に供給されたインクはフィルタ40を通過してインク流室39に流れ込み、記録ヘッド4に至る。インクがフィルタ40を通過する際に、インク内に含まれている気泡が分離され、気泡貯留室38の上部に溜まる(図6(a)参照)。
キャリッジ5には、記録ヘッド4よりも一側外側(図5において下側)に位置するようにバルブケース41が設けられている。このバルブケース41の下面には、各気泡貯留室38の天井面に通じる4つの排出通路42の排出口43が一列状に開口されている。バルブケース41内で上下に延びる排出通路42の途中には、バネ44にて閉止方向に付勢された開閉弁45が設けられている。開閉弁45の弁体45aは、上下動可能であって、弁室内のバネ44の付勢力に抗して上昇すると、開く。
メインフレーム21内には、キャリッジ5の一方向への移動端部となる原点位置(実施形態では図2の右側端部)より僅かに左側(記録領域側、プラテン26上)にメンテナンスユニット47が配置されている。このメンテナンスユニット47では、記録ヘッド4のノズル詰まり(乾燥したインクや小さい異物がノズルに詰まること)を回復するインク吸引キャップ48と、上述した気泡貯留室38内に所定量貯留された気泡を外部に排出するための排気キャップ49と、インク吸引キャップ48を挟んで排気キャップ49と反対側に位置するワイパ50とが備えられている(図4参照)。また、キャリッジ5の他方向への移動端部(実施形態では、図2の左端部、図4の右端部)には、フラッシングインク受け部51が設けられている。
キャリッジ5は、記録動作中に定期的にフラッシングインク受け部51上に停止して、記録ヘッド4におけるノズル52(図5参照)からインクを吐出させて、ノズルの目詰まりを防止している。メンテナンスユニット47の部分では、キャリッジ5が待機位置となり、インクカートリッジ19を新品と交換する毎及び定期的に色毎のインクを選択的に吸引したり、気泡貯留室38内の気泡を排出除去する回復処理等を行う。インクカートリッジ19を交換するとき、チューブ20内に気泡が巻き込まれることと、インク内に含まれる気泡とが気泡貯留室38内に貯留されるので、通常は、定期的に気泡貯留室38内の気泡を排出除去するのである。
なお、これらの回復処理後、キャリッジ5が記録領域に移動する際に、ワイパ50が上昇し、当該ワイパ50の先端縁にてノズル形成面4aを払拭して、ノズル形成面4aに付着した紙粉や粘着したインクをクリーニングする。
メンテナンスユニット47部分を更に詳述する。インク吸引キャップ48は、待機位置で停止しているキャリッジ5の記録ヘッドのノズル形成面4aに向かって開口する上向き開放状の2つの凹部を有し、1つの凹部は黒色のノズル列52を囲み、他の1つの凹部はカラー用の3つのノズル列52を一体的に囲むように形成されている。インク吸引キャップ48はキャップホルダ体53に支持されたシリコーンゴム製である。キャップホルダ体53は図示しない昇降機構及び駆動源により昇降可能に構成され、さらに図示しない付勢バネにより、キャップホルダ体53は上向き付勢されているので、上昇位置でのインク吸引キャップ48の上端縁は各凹部を囲んで気密状態にできる。インク吸引キャップ48及びキャップホルダ体53の底部には、排気インクのための排出チューブ54が連通する取付孔53aが設けられている。排出チューブ54の他端は吸引手段である吸引ポンプ55に接続され、多孔性樹脂などからなるインク吸収材が配置された排出部56に、廃棄インクが捨てられるように構成されている。
図6(a)及び図6(b)に示す第1実施形態の排気キャップ49は、バルブケース41の下面に対して接離可能となるように、図示しない昇降機構及び駆動源により昇降可能に構成され、さらに図示しない付勢バネにより、排気キャップ49は上向き付勢されている。合成樹脂製の排気キャップ49は、バルブケース41の下面に当接した状態で当該排気キャップ49内に気密空間を有するように上向き開放状の凹部49aが設けられている。
凹部49aには、上記各開閉弁45を開閉するための開閉部材57が配置されている。実施形態では、カラーインクの3つの開閉弁45に対する開閉部材57は、各排気口43に下方から挿入可能な先端丸棒状、四角軸、楕円軸等の3本の押圧片58と、これら押圧片58を全て支持するための水平状の支持体59と、支持体59の下端に連結する作動体60とを備える(図6(a)参照)。
押圧片58及び支持体59は排気キャップ49の凹部49a内に配置され、作動体60は排気キャップ49の底板49bを貫通して上下動可能となるように設けられている。実施形態では、作動体60の横断面が丸軸状である。作動体60が底板49bを貫通する部位には、気密を保持するためのシリコーン樹脂などの軟質合成樹脂パッキン61が埋め込まれている。作動体60が上下動しても、パッキン61が底板49bから外れないように固定されている。
パッキン61と作動体60との摺動抵抗を少なくするため、上述のように、押圧片58の数よりも作動体60の数を少なくなるように設定する。また同様の理由で、パッキン61の部分を通過する作動体60の円周長さを、作動体60によって一斉に昇降する各押圧片58の周囲長さの合計値よりも小さくなるように設定すべきである。このように設定することにより、従来のように、各開閉弁45毎に対応する開閉部材の全てが排気キャップ49の底板49bを貫通して昇降動する場合の摺動抵抗よりも、本発明の場合摺動抵抗を少なくすることができる。その結果、作動体60の昇降駆動源の消費エネルギーを小さくできる。また、作動体60の摺動に伴うパッキン61自体の変形が小さくなり、排気キャップ49がノズル形成面4aに対して密着させて凹部49a内を負圧にしたときのパッキン61の個所での空気のリーク(漏れ)が無くなり、気泡吸引性が向上するという効果を奏することができる。さらに、細い径の押圧片58の長さを短くすることができるから、開閉弁45を押すときの押圧片58の座屈等の変形を少なくできると共に、開閉部材57全体を一体成形した場合の成形性が向上する。
また、本願発明の場合、底板49bに形成する貫通孔の数は従来の場合よりも少なくできるから、底板49bの剛性の低下が少なく、開閉部材57ひいては作動体60の昇降に伴う排気キャップ49の変形が少なくなり、排気動作時に排気キャップ49の先端縁とノズル形成面4aとの気密性保持が良好に保持できる。なお、排気キャップ49の先端縁部位49cをシリコーン樹脂などの軟質合成樹脂にて形成することで、ノズル形成面4aとの気密性(密着性)が一層向上できる。
本願発明の場合、底板49bに形成する貫通孔の位置、即ちパッキン61ひいては作動体60の配置位置は、図6(b)に示すごとく、排気キャップ49の平面視において、その長辺と直交する短辺の中心(中央)を通る線上に位置する。このように構成することにより、作動体60の昇降動作時に、排気キャップ49の底板49bに与える摺動抵抗による底板49bの変形、ひいては排気キャップ49の変形が少なくなり、排気キャップ49によるノズル形成面4aとの密着性(気密性)を低下させないという効果を奏する。
黒色インクのための1つの開閉弁45に対する1つの開閉部材62は丸軸状である。この開閉部材62の上下中途部は排気キャップ49の底板49bの同じくパッキン61を貫通して上下動可能となるように設けられている。
通常、カラーインクと黒色インクとの消費量が異なるため、カラーインク用の開閉弁45のための開閉部材57と、黒色インク用の開閉弁45のための開閉部材62との動作タイミングが異なる。そのため、開閉部材57と開閉部材62とを、駆動手段63にて別々に昇降作動させるようにしている。
また、排気キャップ49の底板49bには、排気チューブ64の一端が連通連結されており、この排気チューブ64の他端は上記吸引ポンプ55に接続されている。なお、開いた各開閉弁45を介して気泡貯留室38から気泡を吸引排気するときにインクが混じって吸引されることがある。
図7は、第2の実施形態を示し、3色のカラーインクと黒色インクのための合計4本の小径の押圧片65を1つの支持体59に全て突設させ、この支持体59を1本の作動体60にて昇降作動させるように、開閉部材57を一体成形したものである。第1実施形態と同様の部品、構成については同じ符号を付して、詳細な説明は省略する。この実施形態でも、押圧片65の数よりも作動体60の数を少なくなるように設定する。また、パッキン61の部分を通過する作動体60の円周長さを、作動体60によって一斉に昇降する各押圧片65の周囲長さの合計値よりも小さくなるように設定すべきである。
第2の実施形態では、排気キャップ49の底板49aの個所を貫通する作動体60ひいては開閉部材57がただ一つとなるため、第1実施形態よりも、作動体60ひいては開閉部材57が昇降するときの排気キャップ49の変形を一層少なくすることができるという効果を奏する。
図8に示す第3実施形態では、シリコーンゴム製の排気キャップ66は、硬質合成樹脂製のホルダ体67に搭載されて、バルブケース41の下面に対して接離可能となるように、図示しない昇降機構により一体的に昇降可能に構成されている。さらに図示しない付勢バネにより、排気キャップ66は上向き付勢されている。バルブケース41の下面に当接した状態で当該排気キャップ66内に気密空間を有するように上向き開放状の凹部66aが設けられている。
凹部66a、66cには、実施形態では、カラーインクの3つの開閉弁45に対する開閉部材68と、黒色インクのための1つの開閉弁45を開閉するための開閉部材69とが配置されている。カラーインク用の開閉部材68では、各排気口43に下方から挿入可能な先端丸棒状、四角軸、楕円軸等の3本の押圧片70と、これら押圧片70を全て支持するための水平状の支持体71と、支持体71の下端に連結する作動体72とを備える(図8(a)参照)。第1実施形態と同様の理由及び作用効果を奏するために、押圧片70の数よりも作動体72の数を少なくなるように設定する。また、排気キャップ66の底板66bに穿設された貫通孔の部分を通過する作動体72の円周長さを、作動体72によって一斉に昇降する各押圧片70の周囲長さの合計値よりも小さくなるように設定するものである。
排気キャップ66の凹部66aはカラーインク用の部分であり、凹部66cは黒色インク用の部分であり、そのため、排気キャップ66の先端縁66dによって区切られている。そのため、排気チューブ64も各凹部66a、66c毎に必要となる。第1実施形態と同様の部品、構成については同じ符号を付して、詳細な説明は省略する。第3実施形態では排気キャップ66全体がシリコーン樹脂製であるため、作動体72及び開閉部材69が貫通する底板66bの個所に別途パッキンを設ける必要がなく、シリコーン樹脂自体の弾性にて作動体72及び開閉部材69の円周面との気密性が保持できる。また、第3実施形態と第1実施形態との作用・効果もほぼ同じである。
前記各実施形態において、押圧片58、65、70の横断面形状は、丸軸以外の任意に設計して良い。
本発明の画像記録装置の正面側斜視図である。 本発明の本体ケース側の平面図である。 本発明の画像記録装置の側断面図である。 キャリッジを外した状態のメインフレームを含む記録部の斜視図である。 はキャリッジの裏面側から見た斜視図である。 (a)はメンテナンスユニットにおける第1実施形態の気泡排出部の開閉部材等を示す概略側断面図、(b)は排気キャップ及び開閉部材の概略平面図である。 第2実施形態の開閉部材等を示す概略側断面図である。 (a)はメンテナンスユニットにおける第3実施形態の気泡排出部の開閉部材等を示す概略側断面図、(b)は排気キャップ及び開閉部材の概略平面図である。
符号の説明
1 多機能装置
4 記録ヘッド
5 キャリッジ
7 記録部
37 バッファタンク
38 気泡貯留室
41 バルブケース
42 排気通路
43 排気口
45 開閉弁
45a 弁体
47 メンテナンスユニット
49、66 排気キャップ
57、62、68、69 開閉部材
58、65、70 押圧片
59、71、 支持体
60、72 作動体
61 パッキン
67 ホルダ

Claims (6)

  1. ノズルからインクを吐出して被記録媒体に記録を行う記録ヘッドが搭載されたキャリッジと、その記録ヘッドに供給されるインクを貯えるインクタンクと、このインクタンクから前記記録ヘッドにインクを供給するインク通路とを備えた画像記録装置において、
    前記キャリッジには、前記インク流路内で発生する気泡を貯留する気泡貯留室と、該気泡貯留室に連通する複数の排出通路と、該各排出通路に設けられた常閉式の開閉弁とが搭載されている一方、
    前記キャリッジとは別異のメンテナンス個所には、前記キャリッジに対して前記複数の排出通路の排出口の周囲を塞ぐように密着可能とされ、密着状態で前記排出口に連なる気密空間を形成する排気キャップと、前記気密空間内の空気を吸引するための吸引手段と、前記排気キャップに設けられて前記各開閉弁を開閉する開閉部材とを備え、
    前記開閉部材は、前記複数の排出口にそれぞれ挿入可能で、且つ各開閉弁を開く方向に押圧するための複数の押圧片と、該複数の押圧片を一斉に作動させる作動体とを備え、
    前記作動体は、前記排気キャップにおける底部を貫通して動作するように構成されていることを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記作動体には、前記排気キャップにおける前記気密空間内で前記複数の押圧片を支持する支持体を備え、
    前記排気キャップにおける底部における前記作動体の貫通する個所は、気密にするパッキンが設けられるか、または気密にする材質で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記作動体の数は、前記一斉に作動する押圧片の数より少ないことを特徴とする請求項1または2に記載の画像記録装置。
  4. 前記作動体は外周が円形であり、この作動体の円周長さが、前記一斉に作動する押圧片の周囲長さの合計値より小さく設定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像記録装置。
  5. 前記作動体の貫通位置は、前記排気キャップにおける一方の辺と直交する他方の辺の中央を通る線上位置であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像記録装置。
  6. 前記排気キャップには、前記複数の排出口を囲繞するように当接して気密にするシール部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016193556A (ja) * 2015-03-31 2016-11-17 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
JP2016193557A (ja) * 2015-03-31 2016-11-17 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
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